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Page 1: An examination of DEMs resolution for geomorphometry of

論文山地 の地形計測の ためのDEMの 解像度 に関 する一検討

An examination of DEMs resolution for

geomorphometry of mountain topography

田 中 靖*・ 大 森 博 雄**

Yasushi TANAKA and Hiroo OHMORI

Abstract: The effects of changes in DEM resolution on Japanese mountain topography are examined from the viewpoints of geomorphometry. First, in order to examine the influence of resolution on the histogram of slope angles, the changes in the descriptive statistics value as a function of resolution are plotted . As a result, DEM with 25-m resolution or more high-resolution DEM should be used when calculating slope angles . Next, we examined the appropriate resolution from the viewpoint of magnitude frequency distribution of landslides that greatly contributing to slope formations in Japanese mountains . From this examination, it was clarified that 5 to 10-m resolution DEM is needed to observe slope forms in and around landslide area . However, more high-resolution DEM is preferred to analyze the detail of landslide topography. At last, we evaluate the effects of DEM resolution using the accuracy of drainage network construction. We could judge that the 10-m DEM is enough to extract the drainage network for practical applications. From these results , we need 25-m DEM at least, and about 5 to 10-m DEM ideally for geomorphometry in Japanese mountains. Therefore, it is desired to be equipped with around 5 to 10-m DEM acquired by direct measurement for geomorphology.

1.は じめ に

空間 情 報 の数 値 情 報化 が 進展 して き た1970年 代 以

降,そ の基礎 デー タで あ る地形 情報 は,地 形 その もの

の理解 を深め るばか りで な く,そ の他 の地理 情報 を よ

り正確 に把握 す る上 で も重要 であ るため,多 くの国や

地 域 で その整備 が行 われ て きた。 日本 にお いて は,全

国 を約250m間 隔 の グ リッ ドで カバ ー した250m-DEM

が,1978年 に 国に よ って整備 されて 以降,コ ンピュー

タ を用 い た地形分 析 が 急速 に進展 した(大 森,1985)。

しか し,実 用上 の精 度 の問題 か ら,山 地斜 面 の勾 配 を

適 切 に求 め る程 度 の解像 度 を持 つDEMが 要 望 され,

1999年 に は 国 土 地 理 院 に よって 全 国 の50m-DEMの

整備 が 完 了 した。 これ に よ り,地 形 図 を用 いて地 形計

測 を行 ってい た時代 に比 べ れば,広 域 的 で再現 性 の高

い高精 度 の地形 計測 が可 能 にな った。さらに最近 では,

デ ジ タル写真 測 量や航 空機 レーザ ー ス キャナ の技術 の

普及 に よって,よ り高解像 度 の標 高デ ー タの利 用 も可

能 に な りつつ あ る。例 えば,東 京近 辺 の都 市域 につ い

て は,航 空機 レー ザー スキ ャナに よって取得 され た標

高 デー タに,手 作業 で補 正 が行 われ た5m-DEMが,

既 にCD-ROMで 販 売 され てい る。 この デー タか ら作

成 した図(図1)を 見 る と,例 え ば渋谷付 近 の よ うに

最 終 問氷期 に形成 され た段 丘面群 が最 終 氷期 の海 面低

下 に伴 って谷 が刻 まれ て い る様 子や,品 川駅 西側 の縄

文 海進 時 の 旧汀線 な ど,都 市化 が進 ん で把 握 す る こ と

が 難 しい東 京 の地形 の特 徴 が明瞭 に表 現 され て い る。

しか し,こ の 図で は,所 々 に小 規模 な人工 物や 樹木 の

樹冠 に起 因 してい る と思 わ れ る不 自然 な 凸凹(例 えば

明 治神 宮周 辺)や,新 宿 の東 京都庁 付 近 の よ うな大 規

模 な建物 の標 高 を補正 した こ とに よって生 じる不 自然

*駒 澤大 学 文 学部 地 理 学 科

Department of Geography, Komazawa University

〒154-8525東 京都 世 田 谷 区駒 沢1-23-1

**東 京大 学 大 学院 新 領 域創 成 科 学 研 究科

Graduate School of Frontier Sciences, The University

of Tokyo

〒113-0033東 京都 文 京 区本 郷7-3-1

「写 真 測 量 と リモー トセ ン シ ン グ」VOL.44,NO.1,2005

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Page 2: An examination of DEMs resolution for geomorphometry of

な平 坦面 も見 られ る。この よ うに,DEMが 高解像 度 に

な れば な るほ ど,目 的 に応 じて どの よ うにデー タを整

備 すべ きか,ま た,必 要 とされ る解 像 度 ・精 度 な どに

つ い て慎 重 な検討 を行 う必要 が あ るこ とが分 か る。 こ

の 問題 に関 しては,人 工物 の存在 しない 山地斜 面 の地

形 を計 測す る際 に も同様 の こ とが 言 え る。 さ らに,地

形 デー タを扱 う方法 に は,メ ッ シュ型 のDEMの 他 に,

対 象領 域 内の ラ ンダム な計測 箇所 を三 角形 群 で表現 す

るTINが あ る。TINは,一 つの デー タ範 囲 内で あ って

も,地 形 の特徴 に応 じて解像 度 を変化 させ る こ とが で

きる とい う利 点が あ るが,そ れ で も,対 象 とす る地形

に応 じて どの程 度 のサ ンプ リン グ間隔 でデー タを取得

す る必要 が あ るのか とい う問題 に 関 しては,同 じ問題

を抱 えてい る。

50m-DEMが 整備 され は じめ た 当時,50mと い う解

像 度 の持 つ 意味 は,日 本 の 山地 斜 面の 勾配 を評価 す る

こ とが で き る解像 度 で あ る とされ た(野 上,1995)。 し

か し,計 算 した結 果 を崩壊 の よ うな地 形 と関係 の深 い

諸現 象 と重 ね て表現 す る と きや,斜 面 中 にお け る勾 配

の変 化 を詳 し く計測 しよ う とす る と き,50mと い う解

像 度 では不 十分 で あ るこ と も従 来 か ら指摘 されて い た

(e.g.,Iwahashieta1.,2001;高 橋 ほか,2003)。 これ

は,50m-DEMか ら 日本 の 山地域 の 陰影 図 を作 成 して

観 察 した結 果 か ら も明 らか で あ る。 しか しDEMの 解

像 度 は,単 に,よ り高解 像 で あれば よい とい うわけ で

もない。 平坦 面の上 に落 ちて い る小 さな石 の勾配 や,

樹 冠面 に起 因す る細か い 凹凸 を検 知 で きた として も,

それ らに よる急勾 配 は地形 計測 に おい て意 味が あ る と

は 言 えない か らであ る。す な わ ち,大 地 形 を扱 うのか,

斜面 形 を扱 うの か,そ れ とも地 すべ りに伴 う小崖 の よ

うな小規 模 な地形 を扱 うのか とい うよ うに,検 討 対 象

とす る地 形 が特徴 的 に持 っ てい る波長(ス ケー ル)に

対 して,適 切 なDEMの 解像 度 を設定す る必要 が あ る。

これ らの 点 を考 慮 し,山 地斜 面 の土砂 移動 や 地形 の

形 成過程 を論 じるため には,主 に以下 の二 つ の条件 を

満 たす解 像 度 のDEMが 必要 であ る と考 え られ る。 第

一 の条件 は,DEMか ら近 似 的 に求 め られ る勾 配 とラ

プ ラシア ン を,崩 壊 や地 すべ りといっ た現 象 との 関連

性 を検 討す るの に適 した解像 度 で求 め る こ とが で きる

こ とで あ る。 この 二つ の値 は,地 形 が地 形 を変化 させ

る力 を定 量的 に見積 もるため の必須 のパ ラメー タで あ

り,地 形変 化 モ デル の検 討 の際 に も必要 とされ る。 こ

れ ら二つ のパ ラメー タは高 度 デー タ群 を微分 す るこ と

に よって求 め られ るが,こ の よ うな微分 値 の精 度 は,

当然 の こ となが ら元 々 のデー タであ るDEMの 空 間解

像 度 と精 度 に依 拠 して い る。例 え ば勾 配 の分 布 は,

DEMの 高解像 度 化 に伴 い平均 値 が 高 くな り,標 準 偏

差 も大 き くなる こ とが指 摘 され て い る(Gao,1997)。

しか しこの検討 は,等 高線ベ ク ター デー タの補 間処 理

か ら作 成 した任 意 の解像 度 のDEMを 用 いた もの で,

直接 測 量 に よ る高解 像 度 デー タ を用 い た検 討 で は な

い。 この よ うな検 討 は,ま ず 直接測 量 に よって詳 細 な

DEMを 作 成 し,そ こか ら解像 度 を落 と しなが ら行 な

う必要 が あろ う。

第二 の条件 は,山 地 域 の流路 網 お よび小 流域 を正確

に定 義 で き るこ とであ る。流路 は地形 単位 を確 定す る

上 での 重要 な位 置情 報 であ り,流 域 は地形 の動 態 を探

る上 での基本 単位 であ る。現 在 で は,DEMか ら自動 的

に流路網 や 流域 を定 義す る方 法 は あ る程度 確立 され た

技術 であ る(e.g.,野 上,1998;中 山,1999;白 沢 ほか,

2000)。 しか しなが ら,こ れ らの方法 を50m-DEMに 適

用 して流路 網 を計 算す る と,山 地 の小 流域 では流 路が

しば しば尾 根線 を越 えて しま うとい った問題 が生 じる

こ とが知 られ て い る。 しか もこれ は,ア ル ゴ リズム的

な問題 では な く,デ ー タの解 像 度 に依 存 す る問題 で あ

る。

本研 究 で は,地 形計 測 にお いて,こ れ らDEMの 解像

度 の違 いに よ って生 じるい くつ か の間題 解決 へ の一 つ

の アプ ロー チ と して,山 地 地形 の地 形 計測学 的 立場 か

ら地 形計 測 に適 したDEMの 解像 度 に関 す る検 討 を行

う。 前 述 した よ うに,こ の よ うな検 討 に は直接 測量 の

精度 の 高 い高解像 度DEMを 必要 とす る。本 研究 では,

その ため のデー タ としてデ ジ タル写真 測量 に よ って作

成 し た 山梨 県 早 川 町 の 雨 畑 ダ ム 流 域 の5m-DEM

(Tanaka,2001)を 用 い る。 このDEMは,縮 尺約1.5

万分 の1の カラー 空 中写 真(国 土地理 院1976年 撮影)

か ら,商 用 デ ジ タル写 真 測 量 シス テ ム の 一 つ で あ る

VirtuoZo(Supresoft社)を 用 いて作 成 した もの で あ

る。写 真 測量 に よって作 成 したDEMの 精度 評 価 は簡

単 では な いが,入 力パ ラ メー タ の精 度 に対 す るDEM

の精度 の 感度や,イ メー ジマ ッチ ン グの精 度 を実 験 的

に シ ミュ レー シ ョン した結 果(田 中ほか,2001)か ら,

絶対 的精 度 で約0.9m(16)程 度 と考 え られ る。Mikhail

etal.(2001)も 指 摘す る ように,写 真 測量 の絶対 的 な

精度 は それ ほ ど良 くな いが,相 対 的 な精 度 は これ よ り

も良 い と判 断 され る。実 際,得 られ たDEMを 観察 す る

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Page 3: An examination of DEMs resolution for geomorphometry of

と,こ の地 域 の地形 的 な特徴 であ る,尾 根 線付 近 に分

布 す る比高数 メー トル の逆 向 きの小崖 な ども表 現 で き

てい る。 ただ しこの よ うに して作 成 した デー タは,そ

の作 成 方法 か ら樹 木 の あ る ところで は樹 冠 面 の計測 を

行 っ てい て,厳 密 な意味 での 地表 面 の標 高 を計 測 した

もの では ない(e.g.,杉 盛 ほか,2003;大 森 ほ か,2004)。

そ の ため,こ のDEMで は樹 冠面 の 凹凸 も表現 され て

い る。 しか し本 研 究 では,取 得 した5m-DEMを 用 い

て1m解 像 度 の精 度 の 良 い オ ル ソ画像 も取 得 して い

る。したが って,地 表 面被 覆 とDEMに よ る地 形計 測結

果 の 空間 的 な対 応 関係 も検 討す るこ とが で き,樹 冠 面

の凹 凸 と地 形 の区別 は可能 で あ る。 そ こで,統 計,オ

ル ソ画像 との 比較,そ して地 形 と関連 性 の深 い現 象の

規模 の三つ の視 点 か ら,前 述 した二つ の条 件 を満 たす

ため に要求 され るDEMの 解 像 度 につ いて検 討 してみ

る。

2.DEMの 解像度の変化に伴 う地形表現の

変化

2.1斜 面勾 配

DEMか ら斜 面 の勾 配 を求 め て解 析 を行 った研 究例

は 多い。 ところが,勾 配 の計算 方法 が それ ぞれ異 な る

ため,た とえDEMの 解像 度 が同 じであ って もその結

果 を単 純 に比較 す るこ とはで きな い。 こ こでは,実 際

に地形 学 的検討 が行 わ れ た研 究例(野 上,1999;Katsu-

be&Oguchi,1999;Iwahashietal.,2001)を 参 考

に,注 目点 の周 囲8点 の標高値 を用 いて以 下 の定義 ・

方 法 に基づ い て斜 面 勾配 を求 め た。

行 列上 の任 意 の点(n行m列)の 標 高 をh(n,m)と

す る とき,そ の地 点 の勾 配S(n,m)は,

〓(1)

〓(2)

〓(3)

で与 え られ る。こ こで,dxは 東 西 方 向の格 子点 間距 離,

dyは 南北 方 向の格 子 点間 距離 で あ る。

図2DEMの 解像度が斜面勾配計測値 におよぼす影響。各

解像度 における計測値の ヒス トグ ラムを相対頻度で

表示。

は じめ に,5,10,25,50mの 各解像 度 に おけ る勾

配分 布 の ヒス トグラム の変化 を示 す(図2)。 この地 域

の勾配 の分布 は,こ こで示 した いずれ の解像 度 に おい

て も正規 分布 に近 い形 を示 す。 これ らの平均 や 標準偏

差は,前 述 のGao(1997)と 同様 に高解 像度 にな るに

つれ て平 均値 ・分散 ともに大 き くな ってい る。 これ は,

5m-DEMで45° か ら65°で表 現 され るべ き規模 の小 さ

な斜 面が,解 像 度 が粗 くな るにつ れて38度 前 後 の ク ラ

スに ま とめ られ て しま うこ とを示 して い る。

解像 度 に よ り勾 配 の計測値 の分 布 が どの よ うに変化

す るか を さらに詳 細 に検 討 す るため に,図3に 平均 傾

斜(a),標 準 偏差(b),歪 度(c),尖 度(d),お よび それ ぞれ

の レン ジ(最 大 値-最 小 値)の 変 化 を示 した。 この計

算 に おい ては,も との5m-DEMか らは,サ ンプ リン

グ位 置 をず らす こ とに よ り10m-DEMで22個,15m-

DEMで は32個 とい うよ うに同一 解像 度 のDEMが 複

数得 られ る。 そ こで この図 にお いて は,こ れ らの平均

値 を△ 印 で示 し,そ の レ ンジ をエ ラー バー で示 した。

平 均 勾配 は解像 度 が高 くな るにつれ て確実 に急 にな

る。 その変化 は,な め らか な曲線 で近似 で きるほ ど一

定 であ る。標 準偏 差,歪 度 お よび尖 度 につ いて は,二

つ の明瞭 な しきい値 とな る解像 度 の存在 を見 出す こ と

が で きる。一つ は75m付 近 であ る。 この解像 度 よ りも

粗 い時,エ ラーバ ー の大 きさが 急激 に大 き くな る。す

な わち,同 じ範 囲,同 じ解 像 度 のDEMで あ って も,ど

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Page 4: An examination of DEMs resolution for geomorphometry of

図3DEMに よる斜面勾配計測値 への解像度の影響。各解像度 における勾

配計測値の記述統計値の変化:(a)平 均値,(b)標 準偏差,(c)歪 度,(d)尖

度。エ ラーバ ーは,サ ンプ リングの基準点 を変化 させた ときの最大値

と最小値 を示す。

の地 点 を基 準 としてサ ンプ リン グす るか に よって値 が

大 き く変 わ って しま うこ とを示 して い る。 も う一つ は

25m付 近 で,こ の解像 度付 近 に計 測値 の変 曲点 が存 在

す る.

この結果 は,25mを 単位 として実斜 面 を検 討 す る場

合 と,75mを 単 位 として実 斜 面 を検 討 す る場 合 とで

は,性 質 の異 な る地 形 が検討 され る こ とを示 唆 して い

る。 前者 は一 つの尾 根 一谷 底 を結 ぶ斜 面 をい くつ か に

区切 る単位 であ り,侵 食前 線等 に よ る斜 面の 区分 を示

唆す る。後 者 は,尾 根 一谷群 で構 成 され るこの地域 の

起 伏 に卓 越す る波 長 よ りも大 きい波 長 の地形 を表 す解

像 度 に な る と推察 され る。 この こ とか ら,こ の流 域 の

山地 斜面 の検 討 を有効 に お こな うため には,一 つ の斜

面 をい くつ か に区切 るこ とが で き る格 子 間 隔25mよ

りも高解像 度 のDEMを 用 い るこ とが好 ましい こ とが

分 か る。 また,25mよ り も高解像 度 のDEMか ら求 め

た勾配 の値 は線 形 に変 化 して い る こ と(図3(a))か ら,

解 像 度5m程 度 のDEMを 用 い た 時 に求 め られ る地

形 量や そ の分 布 は,25m-DEMで 求 め られ る値 に,定

数 を掛 け る こ とに よ って あ る程 度 予測 で きる と推察 さ

れ る。

次 に,オ ル ソ画像 上 との 比較 か ら解 像 度の影 響 を検

討 してみ る(図4)。 様 々 な地形条 件 で の検 討 を行 うた

め に,山 地上 流域 か ら生産 され る土砂 に よって埋積 さ

れ た河床,段 丘お よび斜 面 を含 む,南 北1,300m,東 西

1,900mの エ リア を と りあげ,解 像 度 の 異 な る画像 間

で比較 して みた。25mよ りも低 解像 度 のDEMで 求 め

た勾 配((b),(c))で は,段 丘崖 や河 床 間際 の急崖 を表

現す るこ とがで きない。10m-DEM(d)で は,空 中写真

判読 か ら観察 され る急崖 の分布 と視 覚 的 に近 くな る。

5m-DEM(e)に な る と,尾 根 線上 の平 坦部 の形 な ども

精度 良 く再 現 出来 てい る。 しか し一 方 で,斜 面 途 中の

勾 配の変 化 に は不 自然 さ を感 じる とこ ろ も出 て くる。

2.2ラ プ ラ シ ア ン

次 に,ラ プ ラ シア ン(勾 配の変 化率,斜 面 の曲率)

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Page 5: An examination of DEMs resolution for geomorphometry of

を定 義 す る。 これ につ いて も,勾 配 と同様 に い くつ か

の方 法(岩 橋,1994;野 上,1999;Katsube&Oguchi,

1999)が 提示 されて い る。 この うち,画 像処 理 で用 い

られ るエ ッジ抽 出の方 法 が,ア ル ゴ リズム が簡便 な う

え に,地 形の解 析 に も有 用 で あ るこ とが 指摘 されて い

る(e.g.,岩 橋,1994)が,こ の方法 は格 子点 問 距離 で

値 を規 格化 しな い方法 で あ るため に,解 像 度 の異 な る

デー タ を比較 す る こ とが で きない。 そ こで,本 研 究 で

は特 に野上(1999)を 参 考 に,注 目点の 周囲4点 の標

高値 を用 いて以 下 の定義 ・方 法 に よって ラプ ラシア ン

を求め た。

行 列上 の任 意 の点(n行m列)の 標 高 をh(n,m)と

す る とき,そ の地 点 の ラプ ラ シア ンl(n,m)は,

〓(4)

〓(5)

〓(6)

で与 え られ る。 こ こでの定義(式(5),(6))よ り,負 で

凸型斜 面,正 で凹 型斜面 を示 し,絶 対 値 が大 きいほ ど

屈 曲 の度合 いが 大 きい。 解像 度 に よる ラプ ラ シア ンの

ヒス トグラム の変化 を図5に 示す 。 ラプ ラ シア ンは0

を中心 に ほぼ対 象形 の分 布 を示 し,そ の違 いは尖度 に

よ って表 され る。 図5に お いて,解 像 度 が高 くな るに

つ れ て頻 度分 布 は急 激 に裾 広 が りに変化 し,ラ プ ラ シ

ア ンの計 測値 は勾配 以上 に解像 度 の影響 を受 け るこ と

が わか る。

次 に,勾 配 と同様 に オル ソ画像 との 比較 か ら解 像度

の影響 を検討 してみ る(図6)。 ここで は,各 解像 度 に

お け る計測 値 の分 布 の1σ よ り絶対 値 が 大 きな値 に色

をつ け て表現 した。まず,50m(b)や25m(c)と い った低

解 像度 での計測 の場 合,そ の 多 くは,凸 部 は山地小 流

域 を区切 る尾根 線上 に,凹 部 は谷線 に分布 す る。 それ

に対 し,10mよ りも高解像 度 のDEMに よる結 果(d),

(e)では,段 丘崖 を表 現 す るの凹 凸の組 み合 わせ や,急

斜 面 を削 る谷 の凸部,斜 面 中の傾 斜 の変換 点 を表現 す

る こ とが可 能 であ る こ とが分 か る。 しか し,5m解 像

度(e)での計 測値 の分布 を さ らに詳 細 に検 討 す る と,場

所 に よ り樹 冠 面 の 凹 凸 と地形 の 凹 凸 とが 混在 して い

る。 陰影 図 とオル ソ写真 か ら,人 間が この違 い を区別

す るの は それほ ど難 し くは ない。しか し,DEMを 用 い

た地 形計 測 か ら,こ れ らの違 い を 自動 的 に区別 す る こ

とは今 の とこ ろ難 しい。

2.3流 域 内 の崩壊 地規 模 との対 応

勾配やラプラシアンのような局所領域の物理量の地

形形成上の意味や,現 実の地形変化を検討する上で重

要な地形は,日 本の山地域では崖崩れや地すべ りと

いった崩壊地形である。そこで,こ の地域の崩壊地形

の規模にもとついて,地 形解析に必要 とされる解像度

について検討する。

図7に は,雨 畑 ダム流 域 内で観 察 され る崩壊 の規模

と累積頻 度 の分布 図 を示 した。崩壊 地 の読 み取 りは空

中写 真判 読 に よっ て行 い,1m解 像 度 の オル ソ写真上

に崩 壊域 をプ ロ ッ トす る こ とに よ り,550箇 所 の 崩壊地

を抽 出 した。図7に お いて,崩 壊地 面積 が102-103m2の

間 で傾 きが緩 くな るのは,デ ー タ作 成 時の取 りこぼ し

で あ る と考 え られ るため,こ のデー タの信頼 域 は,累

積 頻度 曲線 の屈 曲点 よ りも右側 のお お よ そ700m2(約

25m四 方)よ り も規 模 の大 きな崩壊 で あ る と判 断 され

る。

図7の 崩 壊地 面 積 が約700m2以 上 の部分 で は直線 回

帰 が可 能 で,規 模 と累積 頻度 の 関係 は従 来か ら指摘 さ

れて い る よ うにべ き乗 側 に従 う(e.g.,平 野 ・大 森,

図5DEMの 解像度が ラプラシアン計測値 に およぼす影

響。各解像度 における計測値の ヒス トグラムを相対

頻度で表示。

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Page 6: An examination of DEMs resolution for geomorphometry of

図7流 域内 で観察 され る崩壊地 の規 模 と累積頻度 の関

係。

1989;Sugaietal.,1994;田 中 ・隈元,2000)。 その

傾 きは,赤 石 山地 全体 の地 すべ りの規模 と頻 度 の関係

を検 討 した結 果(e.g.,Sugaietal.,1994)と 比べ て

急 で あ る。 す なわ ち,こ の流域 では地 形変化 に対 す る

小規 模 な崩壊 の寄 与 が,赤 石 山地全 体 と比較 して相対

的 に高 い こ とが特 徴 で あ る。 また,流 域 内で観察 され

る崩壊 の うち,最 大 ク ラスに属 す る もの で も105m2以

下程 度 で あ るこ とか ら,こ の崩 壊分 布 デー タか ら崩壊

地 形 を詳 し く検討 す る場合,103-104m2程 度 の大 き さ

の 崩壊 地 形 を丁 寧 に 計 測 す る必 要 が あ る と考 え られ

る。

103-104m2の 面積 は,5m-DEMで は40~400ピ クセ

ル に,10m-DEMで は10~100ピ クセル に相 当す る。崩

壊地 内の統 計分析 には10個 以上 の ピクセル数 が望 ま し

い。 したが って,崩 壊 地 の主要 な地 形要 素 で あ る崩壊

裸地 や,崩 壊 前 の斜面 の平 均 的な 勾配 の推定 に は10m-

DEM程 度 の解像 度 で 良 い と判 断 され る。もち ろん,滑

落崖 の よ うな崩壊 地 そ の ものの細 か い地形要 素 の 区分

には,そ れ よ りも高解 像 度 のDEMが 必要 に な る こ と

が分 か る。 また,表 層崩壊 の よ うな小規 模 な現 象の地

形 変化 を検 討 す る ため に は5m-DEMで も十分 とは

言 え ない し,そ の場合 には,樹 木 高度 等の適 切 な補正

方法 も要 求 され るこ とにな ろ う。

3.流 路網の構築

DEMに よる流 路網 の構 築 は,現 在 で はあ る程 度確

立 され た技術 であ り,各 種 商用GISソ フ トウエ ア に も

地形 解析 機能 の一 部 と して実装 されて い る。 そのア ル

ゴ リズム は,大 まか に はDEMか ら計 算 され る最 大傾

斜 方向 を順 次つ な いで い くとい う もの で あ り,こ れ で

う ま くいか な い平 坦地 や 凹地 につ いて は,そ の地 点 の

標 高 をか さ上 げ した り,乱 数 に よ り流下 方 向 を決 定 す

るこ とに よ り処理 され る こ とが 多い。 いず れ にせ よ,

ア ル ゴ リズムの細 部 の違 い に関 わ らず,日 本 の 山地域

で は国 土地理 院 の50m-DEMで,あ る程 度実 用性 の あ

る流路網 を構 築 で き るこ とは既 に知 られ てい る。

ところ で,最 近,水 循環 と地 形変 化 の相 互作用 を明

らか にす る こ とを目的 とした水 文地 形 学分 野(恩 田ほ

か,1996)の 研 究が 活発 に行 われ て い る。 これ らの研

究 で は,あ る特定 の 山地 の小 流域 を研 究対 象 とし,現

場 での きめ 細か な各種 観 測が行 われて い る。 こ う した

水 文地 形 学 が対 象 とす る小 流 域 は主 に,105m2以 下 で

あ り,こ れ は50m-DEMで は4~40ピ クセ ルの大 き さ

に相 当す る。DEMを 用 いて流域 を定 義 す る際 には,あ

る程 度 以上 の ピ クセル数 が必要 であ る こ とは言 うまで

もな い。実 際 洪水 法(野 上,1998)を 用 いて50m-DEM

で流路 を求 め る と,図8に 示 す よ うに,流 路の上 流端

(図8で は,流 域 面積40ピ クセル以上 の 流水 線 を示 して

い る)の 一部 に おい て,2.5万 分 の1地 形図 で表現 され

る尾根 を越 して しま う とい った不都 合 な点 が い くつ か

生 じてい る。流 路 は,い ったん狂 いが 生 じる と,次 々

と狂 い を発生 させ る性 格 を もつの で,上 流 か ら適 切 に

流域 を抽 出す る必要 が あ る。 この よ うな流域 抽 出の し

きい値 につ い ては,例 えば吉 山(1990)に よる検 討 が

あ り,2の 累乗 にす るの が妥 当 としてい るが,妥 当な

ピ クセル数 につ い ては よ く分 か って いな い。

ここで,10m-DEMを 用 いて構築 した流 路網 を図9

に示 す 。流路 網 に付 け られ た色 は,そ れ ぞれの ピクセ

ル上 におけ る,そ の ピクセル よ りも上 流の 流域 面積 を

示 す。 この精 度 を,地 形 図 とオル ソ写真 を組み合 わせ

て検 討 した結 果,水 色 で示 され る0.1km2(10m-DEM

で1,000ピ クセ ルに相 当)以 上 流域 面積 を持 つ流 路 は,

概 ね正確 に抽 出 され て い る と判断 で きた。 す なわ ち,

流路 網 の抽 出 にお いて は,信 頼 で きる精 度 が期待 で き

るの は概 ね1,000ピ クセ ル以 上 の流 域 面積 を持 つ 流 路

31

Page 7: An examination of DEMs resolution for geomorphometry of

図1国 土地理院発行の5m-DEMか ら作成 した地形陰影

図(東 京南東部周辺)

図4DEMの 解 像 度 が 斜 面 勾 配 計 測 値 に お よぼ す 影 響 の

空間 的 検 討 。(a)テス ト地 域 の1m解 像度 オ ル ソ写 真,

(b)50m,(c)25m,(d)10m,(e)5m

図6DEMの 解 像 度 が ラプ ラ シ ア ン計 測 値 に お よ ぼ す 影

響 の 空 間的 検 討。(a)テ ス ト地域 の1m解 像 度 オ ル ソ

写 真 。図(b)か ら(e)は,各 解 像 度 で の計 測 値 の ヒス トグ

ラム に お い て,分 布 の1σ 範 囲 外 の部 分(黄:凹 型 斜

面,赤:凸 型斜 面)の 空間 分 布 を示 す。(b)50-m(σ=

0.019),(x)25-m(σ=0.046),(d)10-m(σ=0.119),

(e)5-m(σ=0.165)

32

Page 8: An examination of DEMs resolution for geomorphometry of

図8DEMに よ る 自動流 路構 築 状 況 の一 部 分 。 黄 色 の 大 きめ の 四 角 の 連 な

りが,国 土 地 理 院50m-DEM,小 さな四 角 の 連 な りが10m-DEMで の構

築 結 果。10m-DEMで の 流 水線 の 色 は流 域 面 積 を示 し,凡 例 は図9に

対 応 。基 図 は2.5万 分 の1地 形 図。

図910m-DEMを 用 いた,雨 畑 ダム流 域全体 の流路網の

構築結果。陰影図は,流 路網の構築に用 いたの と同 じ

10m-DEMか ら作成。流路網の線の色 は,各 ポイン ト

における流域面積 を示 す。

33

Page 9: An examination of DEMs resolution for geomorphometry of

で あ り,こ れ は10m-DEMで105m2の 流 域 とい うこ と

に な る。 したが って,10mの 解像 度 が あれ ば,水 文 地

形 学 的 な研 究成 果 をDEMに よる地 形計 測 と重 ね合 わ

せ て い くこ とが で きる。10m-DEMで 作成 した流路 網

は,図8上 に も示 して あ る。 前述 の50m-DEMで は適

切 に構 築 で きなか っ た流路 も,10m-DEMで は正確 に

抽 出で きて い るこ とが分 か る。また,1,000ピ クセ ル と

い う ピクセル数 は,流 域 の地 形 量 を評 価す る際 に,サ

ンプ ル数 の観 点か らも十分 であ る.

4.ま と め

山地 地形,特 に斜 面 の土砂移 動 や地 形形 成過程 を論

じるのに適 したDEMの 解像 度 につ い て,地 形学 的観

点 か ら検 討 した。必 要 とす る解 像 度 は,厳 密 には それ

ぞれ の研 究 ご とに異 な る こ とは 明 らか で あ り,安 易 な

一 般化 は危 険 であ る。 しか し,現 実 の地形 や地 形変化

営 力 として働 く現象 の スケー ル と,解 像 度 のバ ランス

を考 慮 す る こ とで,目 安 をつ け る こ とが 出来 る。

まず,解 像 度 の変化 に と もな い,勾 配 ・ラプ ラシア

ンの計 測値 の ヒス トグラムが どの よ うに変化 す るか を

検 討 した。 その 結果,山 地斜 面 の地形 を正確 に把握 す

るため に は,25mよ りも高解 像 度 のDEMが 必要 であ

る こ とが分 か った。 日本 の場 合,解 像 度が25m程 度 よ

りも詳 細 で あれ ば,一 つ の単 位 斜 面 をい くつ か に 区

切 っ て検 討 す る こ とが で きる。一 方 で,75mよ りも粗

くな る と き,平 均 的 な尾根 一谷の組 み合 わせ の 周期 を

超 え て しま うこ とにな り,個 別 地 点 におけ る微分 的 な

評価 は意味 をな さない。

次に,流 域内に卓越する崩壊地規模の分布から,崩

壊地の地形計測に必要 とする解像度について検討 し

た。この結果,崩 壊地を含む周辺の平均的な地形を観

察する場合でも,最 低5~10mのDEMを 必要とし,

崩壊地内部の地形分類など,崩 壊発生機構の基礎デー

タとして地形を観察するためには,よ り詳細なDEM

を必要とすることが分かった。

最後に,流 路網の構築の精度という視点から,必 要

とする解像度を検討した。水文地形学的には,上 流の

小流域を正確に定義できる解像度のDEMが 必要とな

る。対象 としている流域の面積と,流 域抽出に必要な

ピクセル数の関係から,10m程 度の解像度のDEMが

あれば,流 路網はこれらの研究での実用的なレベルで

抽出できることが分かった。

以上 を ま とめ る と,山 地 地形 の計 測 に は最低25m,理

想 的 に は5~10m程 度 の 解像 度 のDEMが 必 要 で あ

る。 しか し,こ の程 度 の解像 度 で は,崩 壊 地 内部 の細

か い地 形 区分 までは行 うこ とが 出来 な い。 また本研 究

で対 象 とした地 域 は,日 本 で最:も地 形が 急峻 な地域 の

一 つ で あ るが,日 本 の 丘陵地 の よ うな地域 の地 形 を詳

細 に観 察 しよ うとす る場 合 に は,急 峻 な山地域 よ りも

若 干 高解像 度 のDEMが 必要 に な る と予 想 され る。 し

たが って,こ れ らの よ うな場 合 には よ り詳細 なDEM

の取得 方法 か ら検討 す る必要 が あ る。 一 方 では,高 解

像 度 に な るにつ れ て,樹 冠 の ノイ ズな ど地 形 を計測 す

るの には不 都合 な要 素 も増 え る。 したが って,こ れ ら

に対す る補 正法 の 開発 を進 め なが ら,5~10mの 実 測

に よ る精度 の 高いDEMの 整備 が期 待 され る。

謝 辞

本研 究 には,文 部科 学 省科 学研 究 費補助 金若 手研 究

(B)No.15700547「 山地斜 面 の地形 形成 プ ロセ ス解 明の

ため の高解像 度DEMの 作 成 とそ の実用 性 の検 討 」(代

表 者:田 中 靖)お よ び 同補 助 金 基 盤研 究(c)(1)No.

16500647「 物理 モ デル と統計 モ デル を融合 したハ イブ

リッ ド地形 変化 シ ミュ レー タの 開発 」(代表 者:岡 山大

学 ・隈 元 崇助教 授)の 一部 を使 用 した。

(受 付 日2004.9.18,受 理 日2005.1.14)

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