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Waters TQ検出器 クイックスタートガイド 71500126803_JA/リビジョンF Copyright © Waters Corporation 2006–2010 All rights reserved

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Page 1: Waters TQ検出器€¦ · ション手順については、装置のオンラインヘルプシステムを調べてください。 品質管理 正常以下、正常、正常以上の各レベルの化合物を表す3つの品質管理サンプルを定期的に分

Waters TQ検出器クイックスタートガイド

71500126803_JA/リビジョンF

Copyright © Waters Corporation 2006–2010All rights reserved

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おことわり

© 2006–2010 WATERS CORPORATION。米国およびアイルランドにて印刷。著作権保有。発行者の文書による承諾なしには、いかなる形でも本書の全部または一部を複製することはできません。

本書の内容は、将来予告なしに変更される場合があり、Waters Corporationおよび日本ウォーターズ(株)による何らかの約定を示すものではありません。本書に万一誤りがあった場合、Waters Corporationは責任を負いかねますのでご了承ください。本書は、発行時点においては完全で正確なものと見なされます。いかなる場合も、本書の使用に関連するまたは使用から発生する偶発的または間接的な損害に対して、Waters Corporationおよび日本ウォーターズ(株)は責任を負うものではありません。

商標

ACQUITY UPLC、Connections INSIGHT、ESCi、およびWatersはWaters Corporationの登録商標です。ACQUITY、Empower、IntelliStart、IonSABRE、MassLynx、T-Wave、UPLC、ZSpray、および「THE SCIENCE OF WHAT’S POSSIBLE.」 はWaters Corporationの商標です。

NalgeneはNalge Nunc Internationalの登録商標です。

PEEKはVictrex Corporationの商標です。

他の商標または登録商標は、各社に独占所有権があります。

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お客様のご意見について

Watersのテクニカルコミュニケーション部門では、お客様からの本書で見つかったあらゆるエラーに関するご意見または本書の改善に関するご意見をお待ちしております。お客様の本書に対する要望をより良く理解し、今後も本書の正確さと使いやすさを向上して行くことができるように、ご協力をお願いいたします。

弊社は、お客様からのご意見を真摯に受け止める所存でございます。担当窓口は[email protected]です。

Waters へのお問い合わせ

Waters®製品のへのご要望、技術的な質問、輸送、取り外し、および廃棄に関する質問は、

Watersまでお問い合わせください。インターネット、電話、または手紙にてお問い合わせください。

Waters のお問合せ先情報

お問い合わせ方法 情報

インターネット 世界各国のWatersの連絡先情報については、WatersのWebサイトwww.waters.comをご覧ください。

電話およびファックス 電話:フリーダイヤル0120-800-299ファックス:東京03-3471-7118、大阪06-6300-1734

住所 日本ウォーターズ株式会社

〒140-0001東京都品川区北品川1丁目3番12号第5小池ビル

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安全に関する注意事項

Watersの装置とデバイスで使用する試薬およびサンプルの中には、薬害、生物災害、および放射線障害を引き起こすものもあります。ご使用になられるすべての物質に対して、潜在的な危険有害性を把握しておく必要があります。必ず「安全性に関する非臨床試験の実施の基準に関する省令」を順守し、組織の安全担当者から適切なガイダンスを受けてください。

TQ検出器に固有の注意事項

溶媒の漏出危険性

排気システムは、リークしないように堅牢に設計されています。Watersでは、10%のLC溶出における実験室環境への最大リークを仮定して、危険性分析を行うことをお勧めします。

可燃性溶媒の危険性

分析に可燃性溶媒を使用する場合は、窒素の供給圧力が690 kPa (6.9 bar、100 psi)を決して下回らないようにしてください。窒素の供給圧力が下がった場合は、ガス不足コネクタを使用してLC出力に接続し、LC溶媒を停止してください。

警告:

• 排気システムの安全性を確保するためには、1年以内の間隔でソースのOリングを新しくする必要があります。

• 特定の溶媒に対してだけ耐えることができる(C-3ページの「移動相の調製に使用する溶媒」を参照)ソースのOリングの化学分解を防ぐには、リストにない使用中のすべての溶媒がOリングの組成と親和性があるかどうかを調べます。

警告:ソース内部に貯まる溶媒蒸気の発火を防ぐため、装置の操作中に大量の可燃性溶媒を使用する場合には必ずソースに窒素を絶えず流し込みます。

警告:予想せぬ溶媒の液こぼれを防ぐため、ドレインチャンネルのツールまたは他の物体をプローブの先端に置かないでください。チャンネルが詰まらないよ うに注意して ください。

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高温危険性

TQ検出器の高温事故

高圧事故

警告:火傷の恐れがあるため、装置の操作中またはメンテナンス中は、ソースエンクロージャーに手で触れないようにしてください。

警告:

• 感電防止の観点から、TQ検出器の保護パネルは外さないでください。パネル内の構成部品は、ユーザーがメンテナンスできない部品です。

• 感電を防止するために、ESIおよびIonSABRE™ APCIプローブに接続された機器はすべて接地する必要があります。

• 運転モードの装置での感電を避けるために、高電圧警告記号で示されている部分に触れないようにしてください。それらの部分に触れるには、まず装置をスタンバイモードにします。

NEBULIZERNEBULIZER

APPIAPPI

PROBEPROBE

HVHV

DESOLVATIONDESOLVATION

POW ER OPERATE

ソースエンクロージャーアセンブリ

v

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安全勧告

総合的な警告および注意の一覧については、付録 Aを参照してください。

この装置の操作

この装置を操作する際は、標準の品質管理(QC)手順とこのセクションのガイドラインに従ってください。

適用記号

使用目的

Watersは、MS および MS/MS モードの両方で確認された質量計測を行う研究ツールとして使用するためにTQ(タンデム四重極)検出器を設計しました。タンデム四重極 (TQ)検出器は、研究用途のみであり診断への適用を意図してはいません。

記号 意味

製造者

EC(欧州共同体)の正式代表者

製造された製品が該当するすべての欧州共同体指令に準拠していることを確認します。

オーストラリアC-Tick EMC準拠

製造された製品が、該当するすべての米国およびカナダの安全要求事項に準拠していることを裏付けます。

使用方法を参照してください

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キャリブレーション

LCシステムのキャリブレーションを行うには、少なくとも5つの標準試料を使用して条件に合ったキャリブレーションメソッドに従い、標準カーブを作成します。標準試料の濃度範囲は、品質管理サンプル、一般的な試料、および非一般的な試料の全範囲をカバーする必要があります。

MS検出器をキャリブレーションするには、キャリブレーションしている装置のオペレーターズガイドのキャリブレーションのセクションを参照してください。装置に付属しているのが、オペレーターズガイドではなく、概要および保守ガイドである場合、キャリブレーション手順については、装置のオンラインヘルプシステムを調べてください。

品質管理

正常以下、正常、正常以上の各レベルの化合物を表す3つの品質管理サンプルを定期的に分析します。品質管理サンプルの結果が許容範囲内にあることを確認し、毎日分析するたびに精度を評価します。品質管理サンプルが範囲内に収まらないときには、取り込まれたデータが無効となる場合があります。装置が正常に機能していることを確認するまで、これらのデータをレポートしないでください。

ISM 分類

ISM分類:ISMグループ1、クラスAこの分類は、CISPR 11、工業・科学・医療用(ISM)機器の必要条件に従って指定されています。グループ1の製品は、その機器の内部動作に必要な、計画的に生成または使用する伝導的に結合された無線周波数エネルギーに適用されます。クラスAの製品は、商業地域(住宅地域を除く)での使用に適した製品で、低電圧電力網に直接接続できます。

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EC認定代理人

Waters Corporation (Micromass UK Ltd.)Floats RoadWythenshaweManchester M23 9LZUnited Kingdom

電話: +44-161-946-2400

ファ ッ クス : +44-161-946-2480

お問い合わせ窓口: 品質管理マネージャー (Quality manager)

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目次

おこ とわり ............................................................................................................................... ii

商標 .......................................................................................................................................... ii

お客様のご意見について ....................................................................................................... iii

Watersへのお問い合わせ ..................................................................................................... iii

安全に関する注意事項 ............................................................................................................ iv TQ検出器に固有の注意事項 ............................................................................................. iv 安全勧告 ........................................................................................................................... vi

この装置の操作 ....................................................................................................................... vi 適用記号 ........................................................................................................................... vi 使用目的 ........................................................................................................................... vi キャ リブレーシ ョ ン ........................................................................................................ vii 品質管理 .......................................................................................................................... vii

ISM分類 ................................................................................................................................ vii

EC認定代理人 ..................................................................................................................... viii

1 Waters TQ検出器 ............................................................................................................... 1-1

概要 ...................................................................................................................................... 1-2 Waters TQ検出器........................................................................................................... 1-2 ACQUITY TQD UPLC/MSシステム ............................................................................. 1-4 ソフ ト ウェアおよびデータシステム .............................................................................. 1-5 ACQUITY UPLCコンソール ......................................................................................... 1-5

イオン化技術と ソースプローブ .......................................................................................... 1-6 エレク ト ロスプレイイオン化(ESI) ................................................................................ 1-6 デュアルESIおよびAPCI (ESCi) ................................................................................... 1-6 大気圧化学イオン化 ....................................................................................................... 1-6 大気圧光イオン化 ........................................................................................................... 1-7

イオン光学系 ....................................................................................................................... 1-7

MS動作モード ..................................................................................................................... 1-8

目次 1

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MS/MS動作モード .............................................................................................................. 1-8 プロダク ト (娘)イオンモード ......................................................................................... 1-9 プリ カーサ(親)イオンモード ......................................................................................... 1-9 マルチプルリ アクシ ョ ンモニタ リ ングモード .............................................................. 1-10 コンスタン ト ニュート ラルロスモード ......................................................................... 1-10

サンプルインレッ ト .......................................................................................................... 1-11

リークセンサー .................................................................................................................. 1-11

バキュームシステム .......................................................................................................... 1-12

背面パネル ......................................................................................................................... 1-12

IntelliStart送液システム ................................................................................................ 1-13 概要............................................................................................................................... 1-13 システム操作 ................................................................................................................ 1-14

2 使用準備 ................................................................................................................................ 2-1

装置の起動 ........................................................................................................................... 2-2 IntelliStartの設定 .......................................................................................................... 2-4 装置の準備状態を確認します ......................................................................................... 2-4 チューニングおよびキャ リブレーシ ョ ン情報................................................................ 2-4 高流量での装置の使用.................................................................................................... 2-5 装置LEDのモニター....................................................................................................... 2-5

IntelliStart送液システムの準備 ....................................................................................... 2-6 溶媒マニホールド ド リ ップ ト レイの取り付け ................................................................ 2-6 リザーバボ トルの取り付け............................................................................................. 2-7 ディバートバルブの位置 ................................................................................................ 2-8 注入シ リ ンジのパージ .................................................................................................. 2-11

装置のリブート .................................................................................................................. 2-11 装置を リブートするには、リセッ ト ボタンを押します ................................................. 2-11

質量分析計をオペレートにする ........................................................................................ 2-12 装置の緊急停止............................................................................................................. 2-12

2 目次

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3 ESIおよびESCi操作モード ................................................................................................. 3-1

はじめに .............................................................................................................................. 3-2

ESIプローブの取り付け ...................................................................................................... 3-2

コロナピンの取り付け ......................................................................................................... 3-5 ESCi操作に対するESIプローブの 適化 ...................................................................... 3-7

コロナピンの取り外し ......................................................................................................... 3-8

ESIプローブの取り外し ...................................................................................................... 3-9

4 オプシ ョ ンのAPCI操作モード ............................................................................................ 4-1

大気圧化学イオン化 ............................................................................................................ 4-2

IonSABRE APCIプローブ ................................................................................................ 4-2

IonSABRE APCIプローブの取り付け .............................................................................. 4-3

コロナピンの取り付け ......................................................................................................... 4-6

コロナピンの取り外し ......................................................................................................... 4-6

IonSABRE APCIプローブの取り外し .............................................................................. 4-6

A 安全上の注意 ....................................................................................................................... A-1

警告記号 ............................................................................................................................. A-2 作業固有の危険の警告.................................................................................................... A-2 固有の警告...................................................................................................................... A-3

注意記号 ............................................................................................................................. A-5

すべてのWaters装置に適用される警告 ............................................................................ A-5

電気記号および取り扱い記号 ............................................................................................. A-6 電気記号 ......................................................................................................................... A-6 取り扱い記号 .................................................................................................................. A-7

目次 3

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4 目次

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1 Waters TQ検出器

この章では、コン ト ロール、ガス と配管の接続などを含む装置について説明します。

内容

トピック ページ

概要 1-2イオン化技術と ソースプローブ 1-6イオン光学系 1-7MS動作モード 1-8MS/MS動作モード 1-8サンプルインレッ ト 1-11リークセンサー 1-11バキュームシステム 1-12背面パネル 1-12IntelliStart送液システム 1-13システム操作 1-14

1-1

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概要

Waters TQ検出器

Waters® TQ検出器は、タンデム四重極大気圧イオン化(API)マス検出器です。定量および定性のアプリケーショ ンにおいて、ルーチンの UPLC™/MS/MS分析用に設計され、高速でのデータ取り込みが可能なので、UPLC(ultra-performance liquid-chromatography) と高い互換性を持ちます。

Watersでは、標準装備と して装置に次のイオンソースを用意しています。

• ZSpray™(デュアル直交サンプリ ング)インターフェース。

• 大気圧化学イオン化(APCI)およびエレク ト ロスプレイイオン化(ESI)の切り替えマルチモードESCi®

ソース。

オプシ ョンのイオン化モードは、IonSABRE™ APCIおよびAPPI(大気圧光イオン化)です。

装置の仕様については、『Waters TQ検出器設置環境ガイ ド』を参照して ください。

Waters TQ検出器

TP02592

1-2 Waters TQ検出器

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ドアを開いた状態のWaters TQ検出器

IntelliStart技術

IntelliStart™技術は、装置の使用準備ができている と きにLC/MS/MSのパフォーマンスをモニターし、レポート します。

ソフ ト ウェアは、装置のチューニングとマスキャ リブレーシ ョ ンを自動的に行い、パフォーマンスのリードバッ ク値を表示します。Empower™ ク ロマ ト グラフ ィ ソフ ト ウェアまたはMassLynx™質量分析ソフ ト ウェア、およびACQUITY UPLC®

コンソールソフ ト ウェアと統合された IntelliStartを使用すると、定期的な分析およびオープンアクセスアプリケーションで使用するシステムのセッ ト ア ップを単純化する こ とができます(詳細については、1-5ページの「ソフ ト ウェアおよびデータシステム」を参照して ください)。

IntelliStart送液システムは、装置に組み込まれています。こ のシステムでは、LCカラムまたは2つの内蔵リザーバから直接MSプローブにサンプルを送液します。内蔵リザーバは、分析の際に用いる流量で装置パフォーマンスを 適化できるよ うに、サンプルを直接またはLCからの流量と合わせて送液するこ と もできます。IntelliStartの詳細については、装置のオンラインヘルプを参照して ください。

NEBULIZERNEBULIZER

APPIAPPI

PROBEPROBE

HVHV

DESOLVATIONDESOLVATION

POW ER OPERATE

概要 1-3

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ACQUITY TQD UPLC/MSシステム

ACQUITY TQD UPLC/MSシステムには、ACQUITY UPLCシステムと Waters TQ検出器が含まれています。

ACQUITY UPLC システムの一部と して装置を使用していない場合は、LC システムのマニュアルを参照して ください。

ACQUITY UPLCシステム

ACQUITY UPLC システムはバイナリ ソルベン ト マネージャ、サンプルマネージャ、カラム ヒーター、オプシ ョ ンのサンプルオーガナイザ、オプシ ョ ンの検出器、および ACQUITYUPLCカラムで構成されています。Waters Empower™ク ロマト グラフィ ソフト ウェアまたはMassLynxソフ ト ウェアによって、システムは制御されます。

手順の詳細については、『ACQUITY UPLCシステム操作ガイ ド』または『Controlling Contamination in LC/MS Systems』(品番 715001307)を参照して ください。これらの文書は、http://www.waters.comで入手するこ とができます。

Waters ACQUITY TQ検出器

TP02597

サンプルオーガナイザ(オプション)

溶媒トレイ

カラムヒーター

TQ検出器

サンプルマネージャバイナリソルベントマネージャ

1-4 Waters TQ検出器

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ソフ トウェアおよびデータシステム

装置は、Empower ク ロマ ト グラフ ィ ソフ ト ウェアまたはMasslynx質量分析ソフ ト ウェアのいずれかで制御されます。両方と も、UV検出器、エバポレイ ト光散乱、アナログ、およびMSのデータの取り込み、解析、管理、および印刷を行う高性能なアプリ ケーシ ョ ンです。

EmpowerおよびMassLynxの両ソフト ウェアでは、次の主要な操作を行う こ と ができます。

• 装置の設定。

• 分析用の操作パラ メータを定義するLCおよびMS/MSメ ソ ッ ドの作成。

• IntelliStartソフ ト ウェアを使用した装置の自動チューニングおよび自動マスキャリブレーシ ョ ン。

• サンプルの分析。

• 分析のモニター。

• データの取り込み。

• データ処理。

• データのレビュー。

• データの印刷。

EmpowerまたはMassLynxソフ ト ウェアのインス トールおよび使用の詳細については、EmpowerおよびMassLynx 4.1のユーザーマニュアルおよびオンラインヘルプを参照して ください。

ACQUITY UPLCコンソール

ACQUITY UPLCコンソールは、設定、パフォーマンスのモニター、診断テス トの実行、およびシステム とそのモジュールのメ ンテナンスの設定を行う ソフ ト ウェアアプ リ ケーシ ョンです。ACQUITY UPLC コンソールは、EmpowerおよびMassLynxからは独立して機能し、データシステムの認識や制御は行いません。

詳細については、ACQUITY UPLCシステムコンソールのオンラインヘルプを参照してください。

概要 1-5

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イオン化技術とソースプローブ

エレク ト ロスプレイイオン化(ESI)エレク ト ロスプレイイオン化(ESI)では、ネブライザから溶離液が流出する と、その溶離液に強い電場がかかり ます。その結果生じるエアゾール状の液滴はサイズが小さ くな り ます(溶媒蒸発)。溶媒は引き続き蒸発し、十分な電荷密度に達する と溶滴の表面から イオンが放出されるよ うにな り ます(イオン蒸発)。イオンは、一価イオンまたは多価イオンです。装置は質量/電荷比(m/z)に基づいてイオンを選別しているため、高分子化合物の検出が可能になるので、多価イオンは特に注目されます。

装置は、 大1 mL/分の溶離液流量に適応できます。

デュアル ESI および APCI (ESCi)エレク ト ロスプレイイオン化および大気圧化学イオン化のマルチモードイオン化(ESCi)は、装置に標準装備されています。ESCiでは、標準ESIプローブがコロナピンと共に使用され、ESIおよびAPCIイオン化データの交互に取り込むこ とができるので、ハイスループッ トが促進され、広範な化合物に対応できるよ うになり ます。

ESCiモード

大気圧化学イオン化

高性能大気圧化学イオン化(APCI)専用のプローブはオプシ ョ ンです。

RP00029

サンプルコーン先端

ESIプローブチップ

コロナピン

1-6 Waters TQ検出器

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大気圧光イオン化

大気圧光イオン化(APPI)はオプシ ョ ンです。これは、ク リプ ト ン放電紫外線(UV)ランプ(∼10.2 eV)によって生成された光子を使用して、LCの気化溶離液からサンプルイオンを生成します。

イオン光学系

装置のイオン光学系は次のよ うに動作します。

1. LCまたはIntellistart送液システムからのサンプルは、大気圧でイオン化ソースに送り込まれます。

2. イオンはサンプルコーンを通って、真空システムに進みます。

3. イオンは収束レンズを通過して、質量 /電荷比に従ってフィ ルタ リ ングが行われる第1四重極に進みます。

4. 質量で分離されたイオンは、衝突誘起解離(CID)を受けるか、第2四重極を通過するT-Wave™コリ ジョ ンセルを通り ます。次に、フラグメ ント イオンは第2四重極によって質量分離されます。

5. 送られたイオンはフォ トマルチプライヤ検出システムによって検出されます。

6. シグナルは増幅さ れ、デジタ ル化さ れて、Empowerク ロマト グラ フィ またはMassLynx質量分析ソフ ト ウェアに送信されます。

イオン光学系の概要

サンプルコーン

アイソレーションバルブ

T-Waveコリジョンセル

Z-スプレイイオンソース

四重極1 (MS1)

四重極2 (MS2)

検出器

変換ダイノードサンプルインレッ ト 収束レンズ

イオン光学系 1-7

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MS動作モード

以下の表は、MS動作モードを示しています。

MS1がマスフ ィルタ と して使用されるMS1スキャンモードは、MS分析を実施する も一般的で、 も感度の高いメ ソ ッ ド です。これは、シングル四重極MS検出器を使用する場合とよ く似ています。

2000 Da/sを上回るスキャン速度をもつ 適な性能を提供するには、MS2スキャンモードを使用します。これは、MS/MS分析前の装置のチューニングとキャ リブレーシ ョ ン、および障害診断の便利なツールでもあ り ます。すばやく MS スキャンを実施するためにTQ検出器を 適化する詳細については、装置のオンラインヘルプを参照してください。

選択イオンレコーディ ング (SIR)動作モード は、より 特異的ななマルチプルリ アクショ ンモニタ リ ング (MRM)分析を実施するのに必要な適切なフラグメン ト イオンを検出できない場合に定量モード と して使用されます。

規則:(スペク トルではなく)ク ロマ ト グラムだけが、SIRモードの取り込み時に生成されます。

MS/MS動作モード

以下の表は、MS/MS動作モードを示しています。

MS動作モード

動作モード MS1 コ リジ ョ ンセル MS2

MS1スキャン 分離(スキャニング) すべてのマスでパス

MS2スキャン すべてのマスでパス 分離(スキャニング)

SIR(選択イオンレコーディング)

分離(スタティ ッ ク) すべてのマスでパス

MS/MS動作モード

動作モード MS1 コ リジ ョ ンセル MS2

プロダク ト (娘)イオンのスペク トル

スタティ ッ ク(プ リカーサイオンマス)

すべてのマスでパス スキャニング

プ リ カーサ(親)イオンのスペク トル

スキャニング スタティ ッ ク(プロダク ト イオンマス)

MRM スタティ ッ ク(プ リカーサイオンマス)

スタティ ッ ク(プロダク ト イオンマス)

コンスタン ト ニュートラルロススペク トル

スキャニング(MS2と同期)

スキャニング(MS1と同期)

1-8 Waters TQ検出器

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プロダク ト(娘)イオンモード

プロダク ト イオンモードは、 も よ く使用される MS/MS動作モードです。コ リ ジ ョ ンセルでフラグメン ト イオンを起こ させるイオンを指定できるので、構造情報が得られます。

プロダク ト イオンモード

一般的な用途

プロダク ト イオンモードは通常、以下の用途に使用されます。

• MRMスク リーニング調査のメ ソ ッ ド開発:

– MRM遷移に使用するプロダク ト イオンを同定します。

– CIDチューニング条件を 適化して、MRM分析に使用する特定のプロダク トイオンの生成量を 大にします。

• 構造の解明(ペプチドの配列決定など)

プリカーサ(親)イオンモード

プリカーサイオンモード

一般的な用途

通常、プレカーサイオンモードは、一般的なプロダク ト イオンのプレカーサをすべてスキャンするこ とによ り、構造の解析(つま り、プロダク ト イオンのスキャンデータの補完または確認)に使用されます。

MS1 スタティ ック(プリカーサイオンマス)

MS2 スキャニングコリジョンセルすべてのマスでパス

MS1 スキャニング MS2 スタティ ック(プロダク トイオンマス)

コリジョンセルすべてのマスでパス

MS/MS 動作モード 1-9

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マルチプルリアクシ ョ ンモニタ リングモード

MRMモードは、選択イオン記録 (SIR) と同等の高い選択性をもつMS/MSです。 MS1およびMS2が両方と もスタティ ッ クであるため、対象となるイオンのDwell時間が増える可能性があるので、スキャンモード の MS/MSと 比較すると より 高い感度を達成できます。MRMは、定量分析で も一般的に使用される取り込みモードで、対象となる化合物を化学的なバッ クグラウンド ノ イズから分離するこ とができます。

マルチプルリアクシ ョ ンモニタ リングモード

一般的な用途

以下のよ うに複雑なサンプル内の既知の分析対象物を定量するには、通常MRMを使用します。

• 薬物代謝産物および薬物動態の研究。

• 農薬や除草剤などの環境分析。

• スポーツでの問題となる薬物のスク リーニングなどの法医学または毒物学的な検査。

MRMでは、同時に1つの遷移しかモニターしないので、スペク トルを生成しません。同様にSIRでは、ク ロマ ト グラムが生成されます。

コンスタン トニュート ラルロスモード

コンスタン ト ニュート ラルロスモードでは、指定されていないプリ カーサからの特定の中性フラグメン ト または官能基のロスが検出されます。

MS1およびMS2のスキャンは同期されます。MS1では特定のプリカーサイオンが透過しますが、MS2 ではプリ カーサイオンで特定の質量のフラグメン トが失われるかど うかが調べられます。これが分かる と、検出器でロスが記録されます。

コンスタン ト ニュート ラルロスモードのスペク トルには、実際に特定の質量のフラグメント を失ったすべてのプリ カーサのマスが示されます。

MS1 スタティ ック(プレカーサイオンマス)

MS2 スタティ ック(プロダク トイオンマス)

コリジョンセルすべてのマスでパス

1-10 Waters TQ検出器

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コンスタン トニュート ラルロスモード

一般的な用途

一般的に、共通の中性フラグメン ト を持つ特定の種類の化合物のスク リーニングにコンスタン ト ニュー ト ラルロスモードを使用します。これによ り、共通の官能基を含む化合物の存在が分かり ます。

サンプルインレッ ト

2つのメ ソ ッ ドのいずれかで、溶媒とサンプルをプローブに送液します。

• LC分析の溶離液を供給するLCシステム。

• 内蔵溶媒を使用して装置の 適化を自動化する IntelliStart送液システム。直接またはLCからの混合注入によって溶液を供給できます。

リークセンサー

設置されている場所で、ACQUITY UPLCシステムとTQ検出器の廃液ト レイのリークセンサーは連続的にシステム構成部品のリークをモニターします。オプシ ョ ンのセンサーが周囲のリザーバにリーク液体が約1.5 mL貯まったこ とを検出する と、リークセンサーによってシステムの送液が停止されます。それと同時に、ACQUITY UPLCコンソールにはリークが増加したこ とを警告するエラーメ ッセージが表示されます。

ヒン ト:MassLynxソフ ト ウェアを使用している場合、リークセンサーが有効であるかど うかを確認するため、インス トール時に提供されるソフ ト ウェアの リ リース ノート を参照して ください。

完全な詳細については、『Waters ACQUITY UPLC リークセンサーのメンテナンス手順 』を参照して ください。

MS1 スキャニング(MS2と同期)

コリジョンセルすべてのマスでパス

MS2 スキャニング(MS1と同期)

サンプルインレッ ト 1-11

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バキュームシステム

外部あら引き(ロータ リーベーン)ポンプと内部分岐ターボ分子ポンプで、システムの真空引きが行われます。ターボ分子ポンプは、アナライザと イオン搬送部を真空にします。

真空度の低下の原因となる真空漏れ、電気的障害、またはバキュームポンプの故障は、保護インターロ ッ クで保護されます。システムは、ターボ分子ポンプの回転速度をモニターし、内蔵のピラニーゲージを使用して常に真空圧の測定も行っています。ピラニーゲージは、真空度の低下を検出したと きに動作を停止するためのスイ ッチと しても機能します。

定期的なソースのメンテナンスは、アイ ソレーシ ョ ンバルブによってイオンソース とマスアナライザを遮断するこ とで、真空を落と さずに行う こ とができます。

背面パネル

以下の図は、装置を外部デバイス と接続して操作するためのコネク タの背面パネルにおける位置を示しています。

装置の背面パネル

RP00012

01757 U.S.A.

!

!

V ~ 200 - 240V ~ 200 - 240Hz 50 - 60Hz 50 - 60VVA 900

ACN 065444751

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

Analog

Not used

Stop Flow

Switch 2

Ground

Ground

Out

Out

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

Inject S tart

Event

Switch 3

Switch 4

Ground

Ground

In

In

Out

OutOut

RS 232RS 232

ETHERNETETHERNET

API GasAPI Gas

COLLISION GASCOLLISION GAS

6.9 Bar Maximum6.9 Bar Maximum

1.0 BAR MAXIMUM1.0 BAR MAXIMUM

SOURCE VENTSOURCE VENTVACUUMVACUUM

VACUUMVACUUM

IVDIVD

PUMPPUMP

Serial Number

イベント入力および出力

シールドされたEthernetあら引きポンプのリレースイッチ

真空引き

電源コード

ソースベント

ターボバキューム

窒素インレッ ト

コリジョンセルのガスインレッ ト

1-12 Waters TQ検出器

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IntelliStart送液システム

概要

IntelliStart送液システムは、装置に組み込まれています。システムは、以下のいずれかの方法でサンプルをMSプローブに直接送液します。

• LCカラムから。

• 2つの内蔵リザーバから。

ヒン ト:内蔵リザーバは、分析の際に使用する流速での 適化を行うために、サンプルを直接またはLCからの流量と合わせて送液するこ と もできます。

システムには、以下の属性をもつマルチポジシ ョ ンバルブが内蔵されています。

• 外部LCカラムからの入力接続。

• 装置の注入シ リ ンジからの入力接続(注入シ リ ンジは、A と Bの 2つのリザーバに接続されています。ソフ ト ウェアで、どちらのリザーバから吸引するかを指定します)。

• プローブへの出力接続。

• 廃液ラインへの出力接続。

IntelliStart送液システム

カラム

LC

LC 廃液

プローブ

シリンジ

アイドル

リザーバA リザーバB

オフ

オフ

B

A

IntelliStart 送液システム 1-13

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システム操作

送液・サンプルの注入を実行し、チューニング、キャ リブレーシ ョ ン、メ ソ ッ ド開発をソフト ウェアによって自動的に行います。

IntelliStart送液設定必要条件は、システムコンソールで設定できます。IntelliStartで実行する自動化のパラ メータ、頻度、および範囲を編集できます。IntelliStart ソフ ト ウェアおよび装置の溶媒送液システムの運転の詳細については、装置のオンラインヘルプを参照してください。

1-14 Waters TQ検出器

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2 使用準備

この章では、装置の起動方法とシャ ッ ト ダウン方法について説明します。

内容

トピック ページ

装置の起動 2-2IntelliStart送液システムの準備 2-6装置のリブート 2-11質量分析計をオペレートにする 2-12

2-1

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装置の起動

Waters TQ検出器は、ACQUITY UPLCシステムと共に使用できるよ うに設計されています。ACQUITY UPLCシステムを使用していない場合は、使用中のLCシステムに関連するマニュアルを参照して ください。

装置を起動するには、ACQUITYワークステーショ ンの電源を投入し、ワークステーショ ンにログインした後、TQ検出器および他のすべてのACQUITY装置とデバイスの電源を入れ、EmpowerまたはMassLynxソフ ト ウェアを起動します。

必要条件:ACQUITY ワークステーシ ョ ンで装置の IP アドレスを確実に取得できるよ う、まずACQUITYワークステーシ ョ ンの電源を入れ、ログインする必要があ り ます。

装置を起動するには

1. 装置のAPIガス接続部に窒素ラインが接続されているこ とを確認します。

必要条件:窒素は、乾燥した、油分を含まない純度95%以上のものが必要です。600~690 kPa (6.0~6.9 bar、90~100 psi)にガス供給を調整します。

接続の詳細については、 1-12ページの「装置の背面パネル」の図を参照してください。

2. コ リ ジ ョ ンガス供給が装置に接続されているこ とを確認します。

必要条件:コ リ ジ ョ ンガスはアルゴンです。乾燥した高純度(99.9%)のものが必要です。50 kPa (0.5 bar、7 psi)にガス供給を調整します。

3. 他の装置の電源を入れる前に、ACQUITY UPLCシステムワークステーショ ンの電源を入れ、ログインします。

4. 装置とACQUITY装置の左側にある 上部の電源スイ ッチを押します。

結果:各システム装置で「ビープ」音が鳴り、一連のスター ト アップテス ト が実行されます。

注意:不適切な溶媒を使用すると 、装置に重大な障害が発生する場合があり ます。詳細については、以下を参照してください。

• 溶媒情報については、『Waters TQ検出器オペレーターズガイ ド』の付録Cを参照して ください。

• ACQUITY™と溶媒の適合性については、『ACQUITY UPLCシステム操作ガイド』の付録Cを参照して ください。

警告:分析に可燃性溶媒を使用する場合は、溶媒が発火するこ とを避けるため、窒素の供給圧力が690 kPa (6.9 bar、100 psi)を決して下回らないよ うにして ください。

2-2 使用準備

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5. 内蔵PCが初期化するまで、3分間待機して ください。

ヒント: PCの準備が整う と、アラート音が鳴り ます。

電源とステータスLEDは、次のよ うに変化します。

• 各システム装置の電源LEDは緑色に点灯します。

• 初期化中は、バイナ リ ソルベン ト マネージャおよびサンプルマネージャのステータスLEDが緑色に点滅します。

• 装置の電源が正常に投入される と、すべての電源 LED が緑色に点灯します。ソルベン トマネージャの送液 LED、サンプルマネージャの分析 LED、TQ 検出器のオペレート LEDは消灯したままです。

6. EmpowerまたはMassLynxソフ ト ウェアを起動します。

ヒント: ACQUITYコンソールで、メ ッセージとLEDの状態をモニターできます。

7. 以下のいずれかのメ ソ ッ ドを使用してIntelliStartを起動します。

• MassLynx – MassLynx のメ インウ ィ ンド ウの左下にある [IntelliStart] をクリ ッ ク します。

• Empower – サンプルの分析画面で、TQ検出器のコント ロールパネルを右ク リ ック して、 [Intellistart 起動 ] をク リ ッ ク します。

結果:TQ検出器のコンソールが表示されます。装置がスタンバイモードです。

8. Control(コン ト ロール)> Pump(ポンプ)と ク リ ッ ク し、あら引きポンプを起動します。オペレート LEDは消灯したままです。

ヒント: ターボポンプの起動中、あら引きポンプが起動するまで約20秒かかり ます。IntelliStartに、「Instrument in standby」(装置スタンバイ)と表示されます。

9. Resolve(解決) またはStandby(オペレート ) をク リ ッ クすると、装置がオペ

レート モード になり ます。装置が正常に動作している場合、IntelliStartにはレディ と

表示されます。

ヒン ト:Resolve(解決) をク リ ッ クするこ とによ り、システムの準備が整い、装置

がオペレートモードにな り ます。解決をク リ ッ ク しても装置がオペレートモードにならない場合は、IntelliStartに対処方法が表示されます。

装置の起動 2-3

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IntelliStartの設定

IntelliStartを設定するには

1. ACQUITY UPLCコンソールのシステムツ リーで、TQ検出器を展開します。

2. IntelliStartをク リ ッ ク します。

3. Configure(設定)> IntelliStart Configuration(IntelliStart設定)をク リ ッ ク します。

4. IntelliStart Configuration(IntelliStart設定 )ダイアログボッ クスのチェッ ク リ スト で、TQ検出器の起動時にチェッ ク する項目のチェッ ク ボッ ク スをオンにします。チェッ ク しない項目のチェッ クボッ クスはオフにします。

ヒン ト:項目の詳細情報を表示するには、その項目を選択し、Properties(プロパティ )をク リ ッ ク します。

5. OKをク リ ッ ク します。

装置の準備状態を確認します

装置が正常に動作している場合、電源LEDおよびオペレート LEDは緑色に点灯します。IntelliStartでエラーメ ッセージを確認できます。

IntelliStartにアクセスするには

1. ACQUITY UPLCコンソールのシステムツ リーで、TQ検出器を展開します。

2. IntelliStartをク リ ッ ク します。

チューニングおよびキャリブレーシ ョ ン情報

装置は、使用前に、チューニングとキャ リブレーシ ョ ンを行う必要があ り ます。この操作は通常、IntelliStartから行います。

詳細な手順については、装置のオンラインヘルプの「装置の設定」の ト ピッ クを参照して ください。

2-4 使用準備

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高流量での装置の使用

ACQUITY UPLCは、高流量で使用します。脱溶媒、つま り感度を 適化するには、ACQUITYTQD システムは、適切なガス流量と脱溶媒温度で使用する必要があ り ます。流量を入力する と、次の表に従ってIntelliStartではこれらのパラ メータが自動的に設定されます。

注記:低い周囲温度、高湿度、および高流量の条件では、装置ソースで結露が発生する可能性があ り ます。

装置LEDのモニター

装置のLEDで、動作状態が確認できます。

電源LED電源LEDは、装置の前面パネル左側にあ り、装置の電源のオン/オフ状態を示します。

オペレートLEDオペレート LEDは、電源LEDに右側にあ り、状態を示します。

オペレート LEDの表示の詳細については、装置のオンラインヘルプの「検出器LEDのモニター」 ト ピッ クを参照して ください。

流量対温度とガス流量

流量 (mL/min) ソース温度 (°C) 脱溶媒温度 (°C) 脱溶媒ガス流量 (L/h)

0.000~0.100 150 250 5000.101~0.300 150 350 6000.301~0.500 150 400 800>0.500 150 450 900

装置の起動 2-5

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IntelliStart送液システムの準備

溶媒マニホールド ド リ ップ ト レイの取り付け

必要な器材

耐薬品性のパウダーフ リー手袋

溶媒マニホールド ド リ ップ ト レイを取り付けるには

以下を参照し、溶媒マニホールド ド リ ップ ト レイを取り付けます。

警告:溶媒マニホールド ド リ ップ ト レイは、生物学的有害物質または有毒物質によって汚染されている可能性があ り ます。この作業を行う場合には、必ず耐薬品性のパウダーフ リー手袋を着用してください。

TP02685

2-6 使用準備

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リザーバボトルの取り付け

装置のセッ ト アップとキャ リブレーシ ョ ンには、標準的な リザーバボ トル(15 mL)を使用します。少ない容量を注入するには、低容量アダプタキッ ト を使用します。低容量バイアルの容量は1.5 mLです。

装置のセッ ト アップとキャ リブレーシ ョ ンには、標準的な リザーバボ トル(15 mL)を使用します。

必要な器材 耐薬品性のパウダーフ リー手袋

リザーバボトルを取り付けるには

1. リザーバボ トルのキャ ップを外します。

2. 下の図を参照し、リザーバボ トルを回転させて、装置に取り付けます。

低容量バイアルを取り付けるには

1. 標準リザーバボ トルが取り付けられている場合、そのリザーバボ トルを取り外します。

2. 低容量アダプタをマニホールドにねじ込み、手で締め付けます。

警告: リザーバボ トルは、生物学的有害物質または有毒物質によって汚染されている可能性があ り ます。この作業を行う場合には、必ず耐薬品性のパウダーフ リー手袋を着用してください。

警告: リザーバボ トルは、生物学的有害物質または有毒物質によって汚染されている可能性があ り ます。この作業を行う場合には、必ず耐薬品性のパウダーフ リー手袋を着用してください。

TP02630

IntelliStart 送液システムの準備 2-7

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3. 低容量バイアルをアダプタにねじ込みます。

ディバートバルブの位置

電源を入れた後のカラムとシリンジのホーム位置

電源を入れる と、カラムと廃液間で流路が確立されます。シ リ ンジは空で、シ リ ンジと廃液間で流路が確立されます。

TP02630

カラム

廃液

LC 廃液

プローブ

シリンジ

アイ ドル

リザーバA リザーバB

オフ

オフ

B

A

2-8 使用準備

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LC位置

LC位置では、LCとプローブ間の流路、シ リ ンジと廃液間の流路が確立されます。

注入位置

カラム

LC

LC 廃液

プローブ

シリンジ

アイ ドル

リザーバA リザーバB

オフ

オフ

B

A

カラム

注入

LC 廃液

プローブ

シリンジ

リザーバA リザーバB

オフ

オン

B

A注入

IntelliStart 送液システムの準備 2-9

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アイ ドルモードでLCフローとシリンジを組み合わせた位置

廃液位置

廃液位置では、LC および注入シ リ ンジのフローと廃液との間で流路が確立されます。シ リンジのモード は、スタ ティ ッ ク または排出中のいずれかです(すなわち、注入中にはなりません)。

カラム

組み合わせ

LC 廃液

プローブ

シリンジ

リザーバA リザーバB

オフ

オフ

B

A

アイドル

カラム

廃液

LC 廃液

プローブ

シリンジ

リザーバA リザーバB

オフ

オフ

B

A

アイ ドル

2-10 使用準備

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注入シリンジのパージ

溶液ボ トルを交換した場合は必ず次に使用する溶液で注入シ リ ンジをパージします。詳細については、質量分析計のオンラインヘルプを参照して ください。

ヒン ト:使用する溶液によっては、キャ リーオーバーを 小限に抑えるため、IntelliStart送液システムで2回以上のパージが必要な場合があ り ます。

装置のリブート

以下のいずれかの状態になったら、装置を リブート して ください。

• チューン画面が反応しない場合。

• EmpowerまたはMassLynxが初期化に失敗した場合。

• ソフ ト ウェアをアップグレード した直後。

装置をリブートするには、リセッ トボタンを押します

リセッ トボタンを押すと、直ちに電子回路がシャッ トダウンされ、装置がリブート されます。

装置をリブートするには、以下の手順で、リセッ トボタンを押します

1. 装置の前面にある左側のドアを開きます。

2. 装置の左上にある赤色のリセッ ト ボタンを押します。

POWER OPERATE

NEBULIZERDESOLVATION

リセッ トボタン

装置のリブート 2-11

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質量分析計をオペレートにする

以下の場合を除き、質量分析計は常にオペレートモードにしておきます。

• 定期メンテナンスを実行する場合

• ソースを交換する場合

• 長期間、質量分析計を使用しない場合

上記の場合は、質量分析計をスタンバイモードにして ください。詳細については、オンラインヘルプを参照して ください。

装置の緊急停止

装置を緊急停止するには

1. 装置の前面にある電源ボタンを押します。

2. 装置背面の電源ケーブルを取り外します。

警告:TQ検出器の電源スイ ッチをオフにしても装置への主電力供給は遮断されていません。主電力供給を遮断するためには、装置背面の電源ケーブルを取り外して ください。

注意:緊急停止によ り、データが失われる可能性があ り ます。

2-12 使用準備

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3 ESIおよびESCi操作モード

この章では、以下の操作モードでの装置の準備方法について説明します。

• ESI(エレクトロスプレーイオン化法)。

• ESCi(エレクトロスプレーおよび大気圧化学イオン化法の組み合わせ)。

APCI モードを使用する場合は、 第 4 章、 「オプシ ョ ンのAPCI操作モード」を参照。

内容

トピック ページ

はじめに 3-2ESIプローブの取り付け 3-2コロナピンの取り付け 3-5コロナピンの取り外し 3-8ESIプローブの取り外し 3-9

3-1

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はじめに

ESIおよびESCiイオン化モードオプションでは、工場から出荷されたときから装置に装備されている標準ESIプローブを使用します。ESCi操作の場合は、ESIプローブと共にコロナピンを使用します。次のセクションでは、ESI プローブおよびコロナピンの取り付けおよび取り外し方法について説明します。

詳細については、1-6ページの「エレクトロスプレイイオン化(ESI)」および1-6ページの「デュアルESIおよびAPCI (ESCi)」を参照してください。

ESIプローブの取り付け

プローブ互換性警告ラベル:

必要な器材:耐薬品性のパウダーフリー手袋

警告:プローブ互換性警告ラベル(下図)が付けられている装置では、常にドレイン口が設計に組み込まれているESIプローブを使用してください。ドレイン口が設計に組み込まれていない古いESIプローブモデルを使用して、キャピラ リユニオンに漏れが生じた場合、予想せぬ溶媒の液こぼれおよびこれに関連した発火リ スクにつながる場合があ り ます。

3-2 ESIおよびESCi操作モード

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ESIプローブを取り付けるには

1. ソース部分で作業ができるように装置を準備します(『Waters TQ 検出器操作ガイド』を参照)。

2. 装置のアクセスドアを開きます。

3. ESIプローブチップに保護スリーブが装着されている場合は取り外します。

4. ESIプローブの接点とプローブアジャスタアセンブリの接点を揃え、プローブアジャスタアセンブリの穴に、ESIプローブをそっと入れます。

警告:ACQUITY UPLCシステムとの接続、ESIプローブ、およびソースは、生物学的有害物質または有毒物質で汚染される可能性があります。この作業を行う場合には、必ず耐薬品性のパウダーフリー手袋を着用してください。

警告:感電を防止するために、この手順を開始する前に、装置が適切に準備されていることを確認してください。

警告:ソースは熱くなっていることがあります。火傷を防ぐために、装置のアクセスドアを開いた状態で作業する際は注意してください。

警告:ESIプローブチップはとがっています。とがった部分でけがをしないように、ESIプローブの取り扱いには注意してください。

ESIプローブ

プローブアジャスタアセンブリの接点

プローブアジャスタアセンブリ

ESI プローブの取り付け 3-3

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5. 2つのつまみ付きねじを締め、ESIプローブを固定します。

ソースエンクロージャーに取り付けられたESIプローブ(接続を表す)

6. ESIプローブのPTFEチューブをネブライザガス接続部に接続します。

7. プローブアジャスタアセンブリの電源ケーブルが、装置のプローブ接続部に接続されていることを確認します。

8. ESIプローブの電源ケーブルを装置のHV接続部に接続します。

9. 内径が0.004インチ以上のチューブを使用して、ディバートバルブとESIプローブを接続します。

ヒント:装置には異なるIDの2本のチューブが付属しています。

必要条件:装置に付属するチューブを交換する場合は、ディバートバルブとESIプローブをつなぐチューブをできるだけ短くしてください。そうすると、遅延とピークの拡散が最小になります。

10. 装置のアクセスドアを閉じます。

警告:感電を防ぐため、ステンレススチール製のチューブを使用してディバートバルブをESIプローブに接続しないでください。装置に付属するPEEK™チューブを使用してください。

POWER OPERATE

NEBULIZER

HV APPI

PROBE

DESOLVATION

つまみ付きねじ

ESIプローブ

ネブライザーガス接続部

脱溶媒ガスの接続部

プローブアジャスタアセンブリ

ESIプローブの電源ケーブル

バーニヤプローブアジャスタ

ディバートバルブ

プローブアジャスタアセンブリの電源ケーブル

3-4 ESIおよびESCi操作モード

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コロナピンの取り付け

必要な器材:

• 耐薬品性のパウダーフリー手袋

• 先端のとがったピンセットまたはペンチ

コロナピンを取り付けるには

1. ACQUITY UPLCコンソールで、Standby(スタンバイ ) をク リ ッ ク し、オペレートインジケータが点灯していないことを確認します。

2. 装置のアクセスドアを開きます。

3. 両方のスプリングクリップを外し、ドアを下げて、ソースエンクロージャーのドアを開けます。

警告:ACQUITY UPLCシステムとの接続、ESIプローブ、およびソースは、生物学的有害物質または有毒物質で汚染される可能性があります。この作業を行う場合には、必ず耐薬品性のパウダーフリー手袋を着用してください。

警告:感電防止のため、この手順を始める前に、装置がスタンバイモードであることを確認してください。

警告:ソースは熱くなっていることがあります。火傷を防ぐために、装置のアクセスドアを開いた状態で作業する際は注意してください。

警告:プローブチップはとがっています。とがった部分でのけがを防ぐために、ESIプローブが装着されている場合にソースエンクロージャーのドアを開けた状態で作業する際は、十分注意してください。

注意:ソースエンクロージャーのドアが開いている際は、ドアに下方向の力をかけないでください。

コロナピンの取り付け 3-5

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4. 先端のとがったピンセットやペンチを使用して、コロナピン接続部の止め栓を外します。止め栓は安全な場所に保管します。

コロナピン接続部

警告:コロナピンはとがっています。とがった部分でけがをしないように、コロナピンの取り扱いには注意してください。

注意:コロナピンの先端の損傷やピンの折れ曲がりを防ぐために、先端のとがったピンセットやペンチを使用して、コロナピンの接続部にはめ込む側をつかみます。

RP00028RP00028

コロナピン接続部の止め栓

3-6 ESIおよびESCi操作モード

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5. 先端のとがったピンセットやペンチを使用して、接続部にコロナピンを取り付けます。

必要条件:コロナピンをしっかりと取り付け、その先端がサンプルコーンアパーチャの開口部に向くようにします。

コロナピン、ESiプローブチップ、およびサンプルコーンを示す、ソース

6. バーニヤプローブアジャスタを使用して、サンプルコーンの先端とコロナピンの先端のほぼ中間を指すように ESI プローブチップを配置します (3-4 ページを参照してください)。

7. ソースエンクロージャーのドアを閉めて、両方のスプリングクリップで固定します。

8. 装置のアクセスドアを閉じます。

ESCi操作に対するESIプローブの最適化

ESCi操作に備えてESIプローブを最適化する方法については、質量分析計のオンラインヘルプを参照してください。

RP00029

コロナピン

サンプルコーン先端

ESIプローブチップ

コロナピンの取り付け 3-7

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コロナピンの取り外し

必要な器材:

• 耐薬品性のパウダーフリー手袋

• 先端のとがったピンセットまたはペンチ

コロナピンを取り外すには

1. ACQUITY UPLCコンソールで、Standby(スタンバイ ) をクリックし、オペレートインジケータが点灯していないことを確認します。

2. 装置のアクセスドアを開きます。

3. 両方のスプリングクリップを外し、ドアを下げて、ソースエンクロージャーのドアを開けます。

4. 先端のとがったピンセットやペンチを使用して、接続部からコロナピンを取り外します。コロナピンは安全な場所に保管します (3-7ページの「コロナピン、ESiプローブチップ、およびサンプルコーンを示す、ソース」を参照してください)。

警告:ACQUITY UPLCシステムとの接続、コロナピン、ESIプローブ、およびソースは、生物学的有害物質または有毒物質で汚染される可能性があります。この作業を行う場合には、必ず耐薬品性のパウダーフリー手袋を着用してください。

警告:感電防止のため、この手順を始める前に、装置がスタンバイモードであることを確認してください。

警告:ソースは熱くなっていることがあります。火傷を防ぐために、装置のアクセスドアを開いた状態で作業する際は注意してください。

警告:プローブチップはとがっています。とがった部分でのけがを防ぐために、ESIプローブが装着されている場合にソースエンクロージャーのドアを開けた状態で作業する際は、十分注意してください。

注意:ソースエンクロージャーのドアが開いている際は、ドアに下方向の力をかけないでください。

警告:コロナピンはとがっています。とがった部分でけがをしないように、コロナピンの取り扱いには注意してください。

注意:コロナピンの先端の損傷やピンの折れ曲がりを防ぐために、先端のとがったピンセットやペンチを使用して、コロナピンの接続部にはめ込む側をつかみます。

3-8 ESIおよびESCi操作モード

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5. 先端のとがったピンセットやペンチを使用して、コロナピン接続部に止め栓を取り付けます (3-6ページの「コロナピン接続部」を参照してください)。

6. ソースエンクロージャーのドアを閉めて、両方のスプリングクリップで固定します。

7. 装置のアクセスドアを閉じます。

ESIプローブの取り外し

必要な器材:耐薬品性のパウダーフリー手袋

ESIプローブを取り外すには

1. ソース部分で作業ができるように装置を準備します(『Waters TQ 検出器操作ガイド』を参照)。

2. 装置のアクセスドアを開きます。

3. ディバートバルブのチューブをESIプローブから取り外します。

4. 高圧接続部からESIプローブの電源ケーブルを取り外します。

5. APIガスがオフになっていることを確認します。

6. ネブライザガス接続部からESIプローブPTFEチューブを取り外します。

7. ESIプローブをプローブアジャスタアセンブリに固定している2つのつまみ付きねじを緩めます。

8. 注意しながらESIプローブをプローブアジャスタアセンブリから取り外します。

9. 持っている場合は、ESIプローブチップに保護スリーブを装着します。

10. 装置のアクセスドアを閉じます。

警告:ACQUITY UPLCシステムとの接続、ESIプローブ、およびソースは、生物学的有害物質または有毒物質で汚染される可能性があります。この作業を行う場合には、必ず耐薬品性のパウダーフリー手袋を着用してください。

警告:感電を防止するために、この手順を開始する前に、装置が適切に準備されていることを確認してください。

警告:ESIプローブおよびソースは、高温である可能性があります。火傷を防ぐために、装置のアクセスドアを開いた状態で作業する際は注意してください。

警告:ESIプローブチップはとがっています。とがった部分でけがをしないように、プローブの取り扱いには注意してください。

ESI プローブの取り外し 3-9

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3-10 ESIおよびESCi操作モード

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4 オプションのAPCI操作モード

この章では、IonSABRE APCIを使用するオプションの大気圧化学イオン化(APCI)の操作モードについて説明します。

内容

トピック ページ

大気圧化学イオン化 4-2IonSABRE APCIプローブ 4-2IonSABRE APCIプローブの取り付け 4-3コロナピンの取り付け 4-6コロナピンの取り外し 4-6IonSABRE APCIプローブの取り外し 4-6

4-1

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大気圧化学イオン化

APCI は装置のオプションであり、広範囲の不揮発性化合物に対して一価プロトン化または脱プロトン化分子を生成します。

APCIモード

IonSABRE APCIプローブから放出された高温ガスは、サンプルコーンとコロナピンの間を通過します。そこには通常、5 µAの放電電流が流れています。移動相の溶液分子はコロナ放電で生じたイオンと速やかに反応し、安定した溶液試薬イオンを生成します。移動相中の溶質試料分子は、大気圧で溶液試薬イオンと反応し、通常はプロトン化(正イオンモードの場合)または脱プロトン化(負イオンモードの場合)されます サンプルおよび試薬イオンは、サンプルコーンを通ってMS検出器に入ります。

IonSABRE APCI プローブ

IonSABRE APCIプローブでは、霧状のガスが、加熱されたプローブで膨張します。エアロゾルの膨張により、標準のESIプローブよりも効率的な液滴の蒸発が行われます。ネブライザーサポートガスは、液滴の滞留時間を制御し、プローブからのサンプルをすばやくスプレーし、プローブのパフォーマンスを最適化します。ガスは常に一定量、流しておく必要があります。

IonSABRE APCIプローブ

サンプルコーン

コロナピン

4-2 オプションのAPCI操作モード

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IonSABRE APCIプローブの取り付け

プローブ互換性警告ラベル:

必要な器材:耐薬品性のパウダーフリー手袋

IonSABRE APCIプローブを取り付けるには

1. ソース部分で作業ができるように装置を準備します(5-7 ページの「ソース部分のメンテナンスの準備」を参照)。

2. 装置のアクセスドアを開きます。

警告:プローブ互換性警告ラベル(下図)が付けられている装置では、常にドレイン口が設計に組み込まれているAPCIプローブを使用して ください。ドレイン口が設計に組み込まれていない古い APCI プローブモデルを使用して、キャピラ リユニオンに漏れが生じた場合、予想せぬ溶媒の液こぼれおよびこれに関連した発火リ スクにつながる場合があ り ます。

警告:感電を防止するために、この手順を開始する前に、装置が適切に準備されていることを確認してください。

警告:ソースは熱くなっていることがあります。火傷を防ぐために、装置のアクセスドアを開いた状態で作業する際は注意してください。

IonSABRE APCI プローブの取り付け 4-3

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3. IonSABRE APCIプローブの接点が、プローブアジャスタアセンブリの接点に揃っていることを確認し、IonSABRE APCIプローブをプローブアジャスタアセンブリの穴に慎重に差し込みます。

TP02632

IonSABRE APCI プローブ

プローブアジャスタアセンブリの接点

プローブアジャスタアセンブリ

4-4 オプションのAPCI操作モード

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4. 以下の図に示すように2つのつまみ付きねじを締めてIonSABRE APCIプローブを固定します。

前面パネルへの接続を示す、ソースエンクロージャーエンクロージャーに取り付けられたIonSABRE APCIプローブ

5. IonSABRE APCIプローブのPTFEチューブをネブライザーガス接続部に接続します。

6. 装置の前面パネルで、プローブアジャスタアセンブリの電源ケーブルをプローブ接続部から外します。

7. IonSABRE APCIプローブの電源ケーブルを装置のプローブ接続部に接続します。

8. 適切な内径(ID)のチューブを使用して、送液システムのディバートバルブをIonSABRE APCIプローブに接続します。

ヒント:装置には異なるIDの2本のチューブが付属しています。

必要条件:装置に付属のチューブを交換する場合は、ディバートバルブをIonSABRE APCIプローブに接続しているチューブの長さをできるだけ短くしてください。そうすると、遅延とピークの拡散が最小になります。

9. 装置のアクセスドアを閉じます。

警告:感電を防止するために、ステンレスチューブを使用してディバートバルブをIonSABRE APCIプローブに接続しないでください。装置に付属のPEEK™チューブを使用してください。

NEBULIZERNEBULIZER

APPIAPPI

PROBEPROBE

HVHV

DESOLVATIONDESOLVATION

POW ER OPERATE

RP00022

つまみ付きねじ

ネブライザーガス接続部

脱溶媒ガス接続部

プローブアジャスタアセンブリ

APCIプローブの電源ケーブル

プローブアジャスタアセンブリ電源ケーブル(IonSABRE APCIプローブを使用している場合は接続されていない)

バーニヤプローブアジャスタ

IonSABRE APCIプローブ

IonSABRE APCI プローブの取り付け 4-5

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コロナピンの取り付け

コロナピンを取り付けるには

3-5ページの「コロナピンの取り付け」を参照してください。

コロナピンの取り外し

コロナピンを取り外すには

3-8ページの「コロナピンの取り外し」を参照してください。

IonSABRE APCIプローブの取り外し

必要な器材:耐薬品性のパウダーフリー手袋

IonSABRE APCIプローブを取り外すには

1. ソース部分で作業ができるように装置を準備します(5-7 ページの「ソース部分のメンテナンスの準備」を参照)。

2. 装置のアクセスドアを開きます。

3. ディバートバルブチューブをIonSABRE APCIプローブから取り外します。

4. IonSABRE APCIプローブの電源ケーブルを装置のプローブ接続部から外します。

5. IonSABRE APCIプローブのPTFEチューブをネブライザーガス接続部から取り外します。

6. プローブをプローブアジャスタアセンブリに固定している2つのつまみ付きねじを外します。

7. プローブをプローブアジャスタアセンブリから慎重に取り外します。

8. 装置のアクセスドアを閉じます。

警告:感電を防止するために、この手順を開始する前に、装置が適切に準備されていることを確認してください。

警告:ソースは熱くなっていることがあります。火傷を防ぐために、装置のアクセスドアを開いた状態で作業する際は注意してください。

4-6 オプションのAPCI操作モード

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A 安全上の注意

Watersの装置では、装置の操作およびメンテナンス時の潜在的な危険を警告するために記号を使用しています。これらの記号は各製品のユーザーガイドに記載され、危険およびその防止方法に関する説明が添えられています。この付録では、Waters の全製品に適用されるすべての安全記号および説明について記載しています。

内容

トピック ページ

警告記号 A-2注意記号 A-5すべてのWaters装置に適用される警告 A-5電気記号および取り扱い記号 A-6

A-1

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警告記号

警告記号は、装置の使用または誤用により、死亡、傷害、深刻な有害生理反応などにつながるおそれがあることを示します。Waters の装置を設置、修理、および操作する際には、すべての警告に留意してください。装置を取り付け、修理、または操作する人が安全上の注意事項に従わなかった場合、Watersは一切の責任を負わないものとします。

作業固有の危険の警告

次の警告記号は、装置または装置コンポーネントの操作またはメンテナンス時に生じる可能性のある危険を示します。このような危険には、火傷、感電、紫外線被曝などがあります。

マニュアルの注釈や手順に次の記号が表示されている場合、併記されているテキストは具体的な危険の説明およびその防止方法を示します。

警告:(一般的な危険性。この記号が装置に示されている場合は、装置を使用する前に、装置のユーザーマニュアルに記載されている安全に関する重要事項を参照してください。)

警告:(熱くなっている面に触れることによる火傷の危険性。)

警告:(感電の危険性。)

警告:(火災の危険性。)

警告:(ニードルで刺す危険性。)

警告:(手が下敷きになり怪我する危険性。)

警告:(紫外線被曝の危険性。)

警告:(腐食性物質に接触する危険性。)

警告:(有毒物質への曝露の危険性。)

警告:(レーザー光線の被曝の危険性。)

警告:(健康を損なう深刻なおそれのある生物学的因子への曝露の危険性。)

A-2 安全上の注意

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固有の警告

次の警告は、特定の装置のユーザーマニュアル、および装置またはそのコンポーネントのパーツに貼付されたラベルに記載されている場合があります。

破裂の警告

この警告は、非金属性チューブが備え付けられているWatersの装置に適用されます。

MS検出器の可燃性溶媒に関する警告

この警告は、可燃性溶媒を使用する装置に適用されます。

警告:(装置転倒の危険性。)

警告:(爆発の危険性。)

警告:非金属性チューブまたはポリマーチューブに圧力をかけると、チューブが破裂する危険性があります。圧力をかけた状態でチューブを扱う場合、次の注意点があります。

• 防護メガネを着用してください。

• 火気の近くで作業しないでください。

• 加圧されたり折れ曲がったりしている、あるいはそのような状態にあったチューブは使用しないでください。

• 非金属性チューブでは、テトラヒドロフラン(THF)、硝酸、硫酸などの不相溶な化合物を使用しないでください。

• 塩化メチレンやジメチルスルホキシドなどは非金属性チューブを膨張させ、チューブが破断する圧力を大幅に低下させるため、注意してください。

警告:大量の可燃性溶媒を使用する場合は、密閉空間での発火の危険性を避けるために、イオンソースに窒素を絶えず流し込む必要があります。

可燃性溶媒を使用する分析中は、窒素供給圧力が690 kPa (6.9 bar、100 psi)を絶対に下回らないようにしてください。また、窒素の供給に失敗した場合にLC溶媒送液が停止するように、ポンプとMS検出器を接続してください。

警告記号 A-3

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MS検出器による感電の危険

この警告は、すべてのWaters MS検出器に適用されます。

この警告は、特定の装置が運転モードの場合に適用されます。

生物学的有害物質に関する警告

この警告は、以下のような生物学的有害物質が含まれる物質を処理する際に使用するWaters装置に適用されます。人体に悪影響を及ぼす可能性のある生物学的因子を含む物質。

薬品事故に関する警告

この警告は、腐食性、有毒、可燃性、またはその他の種類の有害物質を処理できるWatersの装置に適用されます。

警告:感電防止のため、MS検出器の保護パネルは外さないでください。パネル内の構成部品は、ユーザーがメンテナンスできない部品です。

警告:装置が運転モードのときは、MS 検出器の表面が高電圧になります。感電を防止するために、装置がスタンバイモードであることを確認してから、このような高電圧警告マークが表示されている部分を触るようにしてください。

警告:伝染の可能性がある人体由来の生成物、不活性状態の細菌、その他の生物学的物質の分析または処理に、Watersの装置およびソフトウェアを使用することができます。これらの因子への感染防止のために、すべての体液に伝染の可能性があることを前提として、「安全性に関する非臨床試験の実施の基準に関する省令」(GLP)を順守し、対象の適切な使用および取り扱いに関して、組織内の生物学的有害物質の安全取扱担当者に確認してください。個別の予防措置は、米国国立衛生研究所(NIH)の刊行物『Biosafety in Microbiological and BiomedicalLaboratories (BMBL)』の最新版に掲載されます。

警告:Watersの装置は、危険性のある物質の分析または解析に使用できます。これらの物質による事故を防止するために、物質とその危険性をよく理解し、実験室に定められている正しい手順(GLP)に従い、組織の安全担当者に適切な使用法と取り扱いを相談してください。米国学術研究会議発行、『Prudent Practices in the Laboratory:Handling and Disposal of Chemicals』の最新版にガイドラインが掲載されています。

A-4 安全上の注意

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注意記号

注意記号は、装置の使用または誤用により装置が損傷したりサンプルが損なわれたりすることを示します。次の記号およびその関連文は、装置またはサンプルを損傷するおそれがあることを示します。

すべてのWaters装置に適用される警告

本装置を操作する際は、標準の品質管理手順とこのセクションの装置に関するガイドラインに従ってください。

注意:損傷を防ぐために、装置のケースのクリーニングに研磨剤や溶媒を使用しないでください。

注意:規制機関から明確な承認を受けずに本装置の変更や改造を行うと、本装置のユーザーとしての承認が無効になる可能性があります。

警告:圧力のかかったポリマーチューブを扱うときは、注意してください。

• 加圧されたポリマーチューブの付近では、必ず保護メガネを着用してください。

• 近くにある火を消してください。

• 著しく変形した、または折れ曲がったチューブは使用しないでください。

• 非金属チューブには、テトラヒドロフラン(THF)や高濃度の硝酸または硫酸などを流

さないでください。

• 塩化メチレンやジメチルスルホキシドは、非金属チューブの膨張を引き起こす場合があり、その場合、チューブは極めて低い圧力で破裂します。

警告:ユーザーは、製造元により指定されていない方法で機器を使用すると、機器が提供している保護が損なわれる場合があるということを承知しているものとします。

注意記号 A-5

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電気記号および取り扱い記号

電気記号

次の記号は、装置のユーザーマニュアル、前面パネル、または背面パネルに表示されていることがあります。

電源オン

電源オフ

スタンバイ

直流

交流

接地

フレーム、またはシャーシー、ターミナル

ヒューズ

リサイクル記号:一般廃棄物として処理しないでください。

A-6 安全上の注意

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取り扱い記号

次の取り扱い記号およびその説明は、Watersの装置およびコンポーネントの出荷時の外装に貼付されるラベルに記載されていることがあります。

天地無用

湿気厳禁

ワレモノ注意

手かぎ禁止

電気記号および取り扱い記号 A-7

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A-8 安全上の注意