こどもりんじんまつり 。 どもが大人をもてなす隣人祭り!? 東京都世田谷区の多摩川沿いにある、就学前の子どもが学ぶ『ロハスキッズ・センタークローバー』では、そんなユニークな隣人祭りを開催。今年1月、近くのマンションや福祉作業所から十数人が参加した。「子どもたちがおもてなしをすることで地域とのつながりを感じて、もっと交流することができたら」と中田綾園長。多くの幼稚園・保育園は、セキュリティ上の問題から部外者の立ち入りを好ましく思っていない。しかし『クローバー』では、近隣の人々と心地よい関係を築くことで、他では経験できない大切なものを子どもたちにもたらすと考え、隣人祭りを開くことに。子どもたちは2 週間前から準備をスタート。話し合って紅茶を出すことにすると、必要な食器は何か、どんな飾り付けにするか考えた。大きな幕を作ったり、先生と一緒に買い物をしたりと張り切って用意。1 週間前には近隣に手作りの招待状を配ってまわった。当日、さんさんと太陽の光が差し込む部屋に通された参加者たちが小さなイスに腰かけると、子どもたちの元気なあいさつで隣人祭りが始まった。あちらこちらから、「どの紅茶にしますか」、「キャラメルティーお願いします」と元気な声。小さな手で一生懸命ティーバッグをカップの湯にくぐらせて紅茶を作り、両手でカップを持ってこぼれぬよう気をつけながら紅茶を運んだ。参加者たちは、子どもたちのそんな健気な姿を見ているだけで自然と表情が緩み、和やかな雰囲気に。全員に紅茶が渡ると、参加者たちが自己紹介。ほとんどがこの日初めて『クローバー』内に入ったという。福祉作子 隣 人 祭 り は 良 い こ と ず く め volume 6 「いつも私たちを見守ってくれてありがとう」。ご近所さんを保育園に招き、 日ごろの感謝の気持ちを込めて、紅茶と歌でもてなしました。 photographs by Hiroshi Takaoka text by Mari Kubota ロハスキッズ・センターの 子どもたちと先生 第6回のコンシェルジュ どんな大人たちに 会えるのかな〜。 LOHAS WISDOM ロハスな知恵 134 SOTOKOTO March 2009