ir測定簡易マニュアル(atr:attenuated total...
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IR 測定簡易マニュアル(ATR:Attenuated Total Reflection) 文責:アマノ
◆各装置の名称
イ,本体 ロ,ATR
○部分がスイッチ 矢印の先の小さい丸い部分にプリズム(20 万円)
ハ,ATR を載せる台
◆簡易測定マニュアル
イ,パソコンと IR の電源を入れる(どちらが先でも問題ない).IR の電源を入れると『ピピピ』と鳴る.
ロ,デスクトップ上のアイコン「スペクトルマネージャー」をダブルクリック.
ハ,「スペクトル測定」をダブルクリック.
ハー①,「付属品 ATRPRO 450-S」になっていることを確認.
ハー②,「パラメータ」を押す.
・積算回数 :16(オートにすることも可)
・分解 :4.0 cm-1
・測定範囲 :3500~650 cm-1
・横軸表示範囲:3500~650 cm-1
になっていることを確認.これらの値は各人の測定条件に依存するので,
状況に応じて変更すること.
ハー③,「P+BKG」をクリック.
↑
しばらく待ってここの値が 5500 以上になることを確認して「OK」.
→出てきたウィンドウに必要であればサンプル名などを入力して「OK」.
→ノートを書く.
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※もしもエネルギー値が 5500 を超えなかったら…
<光軸調整>
①スペクトルマネージャを一旦全て閉じる.
②本体の青い方の蓋を開けて ATR を取り出す.この時,机の上に直接置かないで,載せる用のゴム板に載せ
る.取り出したときに小さな音で『ピッ』と鳴る.
←載せたときの図.精密品なので丁寧に扱うこと.
③蓋を閉めてスペクトルマネージャ→スペクトル測定の順に開く.
④上部メニューバー「設定」→「オートアライメント」
⑤右上「開始」を押すと光軸調整を開始する.
⑥しばらく経つと自動的に終了するので,上図○囲み部分の値が 20000 を超えていれば光軸調整完了.
⑦スペクトルマネージャを閉じ,蓋を開けて ATR を設置する.うまく設置できれば小さな音で『ピッ』と鳴
る.
⑧ハー③までを再度行う.
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ハー④,「P+サンプル」をクリックしてスペクトル測定開始.
i )固体サンプルの場合
サンプルは測定前に乳鉢などでつぶしておく!
a. 金属プレートを乗せてその上にサンプルをおく.
b. アルミホイルを乗せてネジを回してニードルを押し付ける(画面を見ながら).
ii )液体サンプルの場合
パスツールピペットで1滴落とす.揮発性サンプルの場合は専用のカバーを取り付ける.
ハー⑤,「OK」をクリック.
資料名に自分の資料名を入力して「OK」をクリック.
測定が終わると自動的に解析画面が表示される.
◆解析マニュアル
<解析画面>
① 「スムージング」をクリック
←確認ののち「OK」
② 「自動ベースライン補正」をクリック
←確認ののち「OK」
③ 「ピーク検出」をクリック
★部でノイズレベル(閾値)を入力し「適用」をクリック.
→ある程度ピークを検出してくれるが,他に欲しいピークがある場合,欲しいピークにカーソルを合わせてク
リックし,画面右部「追加」をクリック.いらないピークを検出していた場合,そのピークをクリックして
「削除」をクリック.
→ピーク検出が完了したら,右部「印刷」ボタンをクリックして印刷する.
→完了したら「OK」をクリック.
④ 「名前をつけて保存」をクリックして自分のフォルダにファイルを保存する.
◆解析が終わったら掃除
アセトンで湿らせた綿棒で丁寧にサンプルを除去する.「P+サンプル」をクリックしてピークが無くなるの
をみて,サンプルが完全に除去できているかを確認する.
>>CAUTION<<
イ,キムワイプを使わない(プリズム(20万円)に傷をつけるため)!!!!!
ロ,ゴシゴシこすらない!!!!!
◆その他
○IR の主電源(本体後ろ)は常時 ON.
○プリズムは脆いので,固体サンプルは必ずすりつぶすこと.
○解析画面上でのその他の操作
・画面上でドラッグすると拡大,右クリックで拡大を戻すことができる.
・1つのスペクトルをドラッグして別のスペクトルに移動させるとスペクトルを重ねることができる.
逆の操作で元に戻すことも可能.オフセットでスペクトルを上下に移動できる.
・3つ以上のスペクトルを重ねた時に,オフセットでそれらを等間隔にできる.
○ATR 補正(通常時は使用しない)
・潜り込み深さ→「OK」
・異常分散
①範囲 :650~3500
反復回数 :1回
入射角 :45°
プリズム屈折角:ZnSe
になっていることを確認して,サンプル屈折率を入力する(大体の有機化合物は 1.5).
②「補正」を押す.
※異常分散を行うと潜り込み深さを行ったことにもなる.
○知っていて便利なこと
IR のデータをテキストファイルに変換できる.エクスポート→ファイルの種類を変更 or 編集のピックアッ
プとしてコピー.
○デスクトップ上のアイコンについて
・KnowItAll 9.0:IR データのライブラリが入っている.似た化合物との比較や官能基検索も可.
・IR チュートリアル:IR って何やねん?という人向け.基本的なこともわかりやすく説明されている.