interstage certified associate v9koitto.cocolog-nifty.com/blog/files/is-aso-v9-1.pdfiii 目次...
TRANSCRIPT
Interstage Certified Associate V9
2007 年 7 月 初版
Copyright 2007 FUJITSU LIMITED
Copyright 2007 FUJITSU LIMITED
Interstage Certified AssociateV9
2007年7月 初版
富士通株式会社
i
はじめに
本書は、富士通ミドルウェアマスター 「 Interstage Certified Associate V9」
試験対策のために作成されたテキストです。
● Interstage は、富士通株式会社の登録商標です。
● Systemwalker は、富士通株式会社の登録商標です。
● Symfoware は、富士通株式会社の登録商標です。
● Microsoft、 Windows は、米国 Microsoft Corporation の米国およびその他
の国における登録商標です。
● Linux は、 Linus Torvalds の米国およびその他の国における登録商標また
は商標です。
● ORACLE は、米国 Oracle Corporation の登録商標です。
● UNIX は、米国およびその他の国におけるオープン・グループの登録商標で
す。
● Hewlett-Packard は、米国 Hewlett-Packard Company の会社名です。
● HP-UX は、米国 Hewlett-Packard Company のオペレーティングシステムの名
称です。
● R/3 は、 SAP AG のドイツおよびその他の国における登録商標または商標で
す。
● Windows98、 Windows2000、 Windows2003、 WindowsXP、 Excel、 Visual Basic
は、米国 Microsoft Corporation の米国およびその他の国における登録商
標または商標です。
● Sun、 Sun Microsystems、 Solaris およびすべての Solaris に関連する商標
は、米国およびその他の国における米国 Sun Microsystems, Inc.の商標ま
たは登録商標です。
●本資料では、Solaris™ Operating System を Solaris と表記しています。
● Adobe は、米国 Adobe Systems Incorporated Computer の登録商標です。
● XEROX は、米国 XEROX Corporation の米国および、その他の国における登録
商標または商標です。
● CORBA、Object Management Group、OMG、OMG IDL、IIOP、Object Request Broker、
および ORB は、 Object Management Group の米国およびその他の国における
商標または登録商標です。
●その他記載された会社名および製品名などは該当する各社の商標または登
録商標です。
ii
●このテキストでは、以下の略称を使用して記述しています。ただし、必要
に応じてバージョンや各種種別(Server・Workstation・Professional など )
を追加して記述しています。各略称は、配下の略称を総称しています。
Windows® 系 (または「 Windows®」 )
Windows® 2000/2003
- Windows® 2000
・ Windows® 2000 Server
Microsoft® Windows® 2000 Server operating system
Microsoft® Windows® 2000 Advanced Server operating system
・ Windows® 2000 Professional
Microsoft® Windows® 2000 Professional operating system
- Windows® 2003
・ Windows Server™ 2003
Microsoft® Windows Server™ 2003, Standard Edition
Microsoft® Windows Server™ 2003, Enterprise Edition
2007 年 7 月 初版
iii
目次
第 1 章 Interstage V9 の概要 1
1.1 新しい IT システムのかたち 2
1.2 SOA 基盤ミドルウェア Interstage V9 3
1.3 Interstage の歴史 4
1.4 Interstage V9 製品体系 5
1.4.1 Foundation とは 6
1.4.2 Integration とは 7
1.4.3 Development Suite とは 8
1.5 Interstage V9 製品一覧 9
1.6 Interstage V9 関連製品一覧 13
第 2 章 オープンテクノロジー 15
2.1 J2EE 16
2.1.1 Servlet 17
2.1.2 JSP 18
2.1.3 EJB 19
2.2 SOA 関連の主な技術 20
2.2.1 SOA 21
2.2.2 SOAP 22
2.2.3 UDDI 23
2.3 セキュリティ 24
2.4 オープンソース 25
2.5 その他の標準技術 26
2.5.1 CORBA 27
2.5.2 XML 28
第 3 章 Foundation 29
3.1 Foundation カテゴリ製品の特徴 30
3.2 Interstage Application Server 31
3.3 基幹オンライン・バッチシステム基盤 39
3.3.1 Interstage Business Application Server 40
3.3.2 Interstage Job Workload Server 43
3.3.3 基幹オンラインと基幹バッチの連動 46
3.4 Interstage Traffic Director 47
3.5 Interstage Security Director 48
3.6 Interstage SIPnet Application Container 50
3.7 Interstage SIPnet VoiceXML Server 51
第 4 章 Integration 53
4.1 Integration カテゴリ製品の特徴 54
4.2 Service Integration 55
4.2.1 Interstage Service Integrator 56
4.2.2 CentraSite 58
4.3 Business Process Management 59
4.3.1 Interstage BPM Flow 60
4.3.2 Interstage BPM Monitoring 62
iv
4.4 Interaction Management 63
4.4.1 Interstage Interaction Manager 64
4.4.2 Interstage Realtime Communicator 66
4.4.3 Interstage Mobile Manager 67
4.4.4 Interstage Transcoding Server 68
4.5 Information Management 69
4.5.1 帳票ソリューション 70
4.5.2 Interstage List Works 71
4.5.3 Interstage List Creator 72
4.5.4 Interstage Print Manager 74
4.5.5 Interstage Charset Manager 75
4.5.6 情報活用サービス 76
4.5.7 Interstage Navigator Server 77
4.5.8 Interstage Shunsaku Data Manager 81
4.5.9 Interstage XWand 83
4.6 EAI 84
4.6.1 Interstage CollaborationRing File Transfer Integrator
85
4.6.2 Interstage CollaborationRing EDI Server 86
4.6.3 Interstage CollaborationRing Data Collection Server
87
4.6.4 Interstage CollaborationRing Process Manager 88
4.6.5 Interstage CollaborationRing Flow Controller 89
4.6.6 Interstage CollaborationRing Business Connector 90
第 5 章 Development Suite 91
5.1 Development Suite カテゴリ製品の特徴 92
5.2 Interstage Studio とは 93
5.3 Interstage Studio の特長 94
5.4 Interstage Studio の機能一覧 96
第 6 章 サービス&サポート 97
6.1 サービス&サポート 98
6.2 サービス&サポートの体系 99
6.3 テクニカルデスクサービス 100
6.4 スタートアップサービス 101
6.5 プロフェッショナルサービス 102
6.6 テクニカルトレーニングサービス 103
6.7 ミドルウェア製品のサポート期間 104
付録
付録 1 用語集 105
付録 2 模擬問題 114
付録 2-1 解答用紙 125
付録 2-2 カテゴリ別出題範囲 126
付録 2-3 正解表 126
付録 2-4 模擬問題解説 127
Copyright 2007 FUJITSU LIMITED 1
Copyright 2007 FUJITSU LIMITED
第1章Interstage V9の概要
この章では、Interstageの概要、歴史、製品カテゴリについて説明します。
Copyright 2007 FUJITSU LIMITED 2
Copyright 2007 FUJITSU LIMITED2
1.1 新しいITシステムのかたち1.1 新しいITシステムのかたち
変化のスピードに追随できるシステム
営業の現場
物流の現場
開発の現場
経営の現場
サービスの現場
調達の現場 製造の現場研究の現場
つながる
現場のスピード・判断現場のスピード・判断現場からの革新現場からの革新
スピード経営スピード経営
経営の現場、営業の現場、物流の現場などでは、それぞれのシステムが目的に応じて 適化されています。しかし、現場の状況が刻々と変化していくなかで、迅速な判断や革新、スピード経営が求められ、これに対応するためには、それぞれの現場のシステムの情報が連携でき、それらをつなげるITシステムが必要で
す。それぞれの現場で利用しているIT資産を、再利用できる単位にサービス化し、インタフェースを統一・公
開することで、現場の情報をタイムリーにつなぐ、そして、状況の変化に迅速に対応できる高い柔軟性をもつITシステムの構築が重要となってきています。
このようなシステムを構築するのが、「SOA」の考え方です。これからの新しいITシステムのかたちは、「変化のスピードに追随できるシステム」であり、そこには、「SOA」が欠かせないものとなってきています。
Copyright 2007 FUJITSU LIMITED 3
Copyright 2007 FUJITSU LIMITED3
1.2 SOA基盤ミドルウェア Interstage V91.2 SOA基盤ミドルウェア Interstage V9さまざまなシステム統合/ノウハウの体系化により
SOAミドルウェアスイートが確立
業務サービスを組合せフロント業務を短期構築
業務サービスを組合せフロント業務を短期構築
モニタリング
サービスバス
新規アプリ新規アプリ
フロント業務
レジストリ/リポジトリ
業務アプリ業務アプリ業務アプリ
ORACLE
EBS
ORACLEORACLE
EBSEBSORACLE
EBS
ORACLEORACLE
EBSEBSSAPSAPSAPSAPSAPSAP
GLOVIAGLOVIAGLOVIAGLOVIAGLOVIAGLOVIA
パッケージ /既存アプリ
情報活用BPM
フロント統合
お客様
ポータルポータル
リッチクライアント
リッチクライアント
ユビキタスユビキタスユビキタス
MCミドルウェア
既存システムの情報を統合、サービス化
既存システムの情報を統合、サービス化
PKG/既存システムをサービス化、統合
PKG/既存システムをサービス化、統合
レジストリ/リポジトリ 新規アプリを高信頼なサービスとして構築
新規アプリを高信頼なサービスとして構築
New New
New
Interstage V9は、既存資産の活用、段階的な成長を支える「SOA基盤ミドルウェア」として、サービスをつなぐソ
リューション全体の連携基盤を提供します。
■ビジネスの変化への即応を支えるSOA対応ミドルウェア
ビジネス環境の変化に合わせ、業務システムを速やかに適応させるには、統一されたインタフェースをもつサービスを組み合わせ、アプリケーションから利用することが有効です。
Interstageでは、ミドルウェア製品をサービスとして統一されたインタフェースで提供します。加えて、これを利用するアプリケーションの統合開発環境も提供します。これにより、業務アプリケーションは実績のある高品質なミドルウェアをサービスとして利用でき、ビジネス変化への素早い適応が可能になります。システムの拡張・変更もサービスを組み換えることで柔軟に実現できます。
■基幹業務システムの安定稼働を支える実行基盤
SOA対応したシステムでは、有機的に結合されたさまざまなサービスが稼働します。そのため、それを
支えるサービス実行基盤には、安全性と堅牢性が求められます。また、サービスを構成するアプリケーションにも、変化に対応できる柔軟で高い品質が求められています。
Interstage のサービス実行基盤は、標準技術にTRIOLE(*)コンセプトに基づく運用性を付加した高信
頼・高性能なアプリケーション実行基盤です。加えて、ミッションクリティカル向けの制御機構を提供するこ
とで、 より安全で長期的に拡張・変更が可能な業務システムが実現できます。
*TRIOLE : お客様のビジネスの「機敏性」「効率性」「継続性」を支えるIT基盤です。「仮想」、「自立」、
「統合」に基づき、システムを構成するサーバ、ストレージ、ネットワークなどシステム全体の可用性を向上させる機能を提供しております。
Copyright 2007 FUJITSU LIMITED 4
Copyright 2007 FUJITSU LIMITED4
1.3 Interstage の歴史
20021998~2000 2001 2003 2004 2006~
プロセス統合(EAI/EIP)
アプリケーションサーバ
WebサービスB2Bコマース
ビジネスコラボレーション
““リアルタイムリアルタイム”” コラボラティブビジネスインテグレーション
V1~V3 Family
V1~V3 Family
V4 Family
V4 Family
V6Family
V6FamilyV5
FamilyV5
Family
V9Family
V9Family
V7Family
V7Family
SOAP/WSDLRosettaNet
Web技術、J2EECORBA、XMLLDAP
UDDI、ebXMLIPv6、.NET
J2EE 1.4JMXSIPVoIP
Apache 1.3Tomcat 4.1、StrutsEclipse、J2EE 1.4WS-Security、MDA
OLTP、ラッピングコンポーネント化技術高可用性、ERPアダプタ非同期メッセージング
ASP環境強化モバイルポータル
JVM高速化UML/XMI上流設計Linux基幹展開JAAS認証統一
標準技術
実用化技術
自律化(予兆監視、自動拡張)Hybrid OLAP
SOABPM
マルチサーバ管理業務構成管理IA64対応
MC基盤バッチ実行基盤
V8Family
V8Family
JavaSE 5.0Apache 2.0Tomcat 5
Interstage は、1998年の誕生からつねに 新の標準技術を取り込みながら進化しています。
富士通がこれまで培ってきたトランザクション技術、アプリケーションフレームワーク、JVM高速化、自律化技術などの実用化技術を活かしながら、V1で採用したCORBAやJavaに始まり、XML、SOAP/WSDL、ebXML、UML、IPv6、SOAなどのさまざまな標準化技術を積極的に取り込んでいます。
Interstageファミリは、ビジネスを支える確かな性能、信頼性、およびスケーラビリティを実現する基盤プロ
ダクトを始め、ビジネスプロセスを統合するミドルウェア、さらに情報照会・分析を支援するミドルウェアなど、幅広い製品がラインアップされています。
Copyright 2007 FUJITSU LIMITED 5
Copyright 2007 FUJITSU LIMITED5
1.4 Interstage V9製品体系1.4 Interstage V9製品体系
Interstageは、柔軟性と信頼性を備えたビジネスインテグレーションプラットフォームです。Interstageは標準テクノロジーと数多くの基幹システム構築の実績から培われた高い信頼性と優れた高
性能化技術を融合し、安定した業務継続、業務の 適化、セキュリティ強化を実現し、中規模から大規模システムまで広範囲なシステム構築を支援します。
Interstageは、「Foundation」、「Integration」、「Development Suite」のカテゴリからなる製品群で構成さ
れています。
■Foundation
安定した業務サービスを支援するアプリケーション・プラットフォーム
■Integration
SOAに対応したシステム構築を支援し、ビジネス環境の変化に即応する柔軟な業務システムを実現
■Development Suite
オープンな統合開発環境と充実したコンポーネント、ツール群でWebシステムの容易で迅速な開発を支援
Copyright 2007 FUJITSU LIMITED 6
Copyright 2007 FUJITSU LIMITED6
Interstage Application ServerInterstage Application ServerInterstageTraffic Director
InterstageTraffic Director
1.4.1 Foundationとは1.4.1 Foundationとは
InterstageSecurity Director
InterstageSecurity Director
サーバ負荷分散サーバ負荷分散
QoS制御QoS制御
ファイアウォール機能
ファイアウォール機能
アプリケーションゲートウェイ
機能
アプリケーションゲートウェイ
機能
メインフレーム・各種サーバ
運用管理サーバ
既存資産活用既存資産活用
運用管理/トラブル復旧
運用管理/トラブル復旧
インターネットセキュリティ
負荷分散(安定したレスポンス、ノンストップ稼働)
高性能、高信頼、 新技術のアプリケーション・サーバ
マルチサーバ管理マルチサーバ管理
Interstage Business Application Server
入力/処理結果キュー
入力/処理結果キュー
Interstage Job Workload Server
ホットスタンバイホットスタンバイ 負荷分散負荷分散
CORBAサービスCORBAサービス
COBOL/C/C++COBOL/C/C++ メインフレーム連携メインフレーム連携
Java/J2EEJava/J2EE
プロビジョニングプロビジョニングフレームワークフレームワーク
ポータル機能ポータル機能業務アプリ管理業務アプリ管理
シングル・サインオンシングル・サインオンApplet/Servlet/JSPApplet/Servlet/JSP
WebサーバWebサーバ
キャッシュキャッシュ
Interstage SIPnet Application Container/Interstage SIPnet VoiceXML Server
Webと音声の融合 基幹オンラインシステム基盤 基幹バッチシステム基盤
Foundationは、 新の標準技術に対応し、ビジネスにあわせ高信頼・高性能なシステムを、迅速に構築
するためのアプリケーション・プラットフォームです。
業務サービスを支えるアプリケーションプラットフォームには、24時間365日の安定稼働とビジネスの変化
にスピーディーに対応できる柔軟性が求められています。
これらの課題を解決するため、Foundationでは以下を実現します。
■メインフレームの高信頼・高性能技術とシステム構築ノウハウを集大成し、業務システムの安定稼動を実現
■オンラインとバッチを連携させビジネススピードを向上
■あらかじめ用意された基幹業務向けの共通機構により、迅速な業務構築を実現
■ Webと音声を融合した業務システムにより、業務効率の向上を実現
Copyright 2007 FUJITSU LIMITED 7
Copyright 2007 FUJITSU LIMITED7
1.4.2 Integrationとは1.4.2 Integrationとは
Interaction Management
Interstage Interaction ManagerInterstage Interaction Manager
Information Management(帳票ソリューション)
Interstage List CreatorInterstage List Creator
Interstage Print ManagerInterstage Print Manager
Interstage List WorksInterstage List Works
Interstage Charset ManagerInterstage Charset Manager
「セキュリティ」と「活用」のベストバランスを実現、内部統制を支える帳票マネジメント
ビジネス・プロセスに合わせたユーザー・インタフェースの 適化を支援
EAI
InterstageCollaborationRingInterstageCollaborationRing
アダプタアダプタ EDIEDI B2BB2B フォーマット・コード変換フォーマット・コード変換
Information Management(情報活用サービス)
Interstage NavigatorInterstage Navigator
分析・予測分析・予測 ビジネスインテリジェンスビジネスインテリジェンス
Interstage Shunsaku Data MangerInterstage Shunsaku Data Manger
高速検索高速検索
基幹DB
業務アプリケーション
ERP
SCM
SOA
電子帳票
他システム
Service Integration
Interstage Service IntegratorInterstage Service Integrator
Interstage Transcoding ServerInterstage Transcoding Server
Interstage Mobile ManagerInterstage Mobile Manager
Interstage Realtime Communicator
Interstage XWandInterstage XWand XBRLXBRL
Business Process
ManagementInterstage BPM
Flow
Interstage BPM Flow
Interstage BPM Monitoring
Interstage BPM Monitoring
CentraSiteCentraSite
SOA基盤を支えるサービスバス/リポジトリ
柔軟なシステム構築を支えるBPM
社内外のシステム間をシームレスかつ容易に連携
全社規模の情報活用支援
Integrationは、SOAに対応したシステム構築を支援するビジネス統合ソフトウェアです。SOAに対応したシステム構築を支援し、ビジネス環境の変化に即応する柔軟な業務システムを実現しま
す。
ビジネス環境の変化に即応できる業務システムを実現するには、SOAに基づいた業務プロセスの 適化と、既
存システムとの連携による効率的なシステム構築が求められています。
これらの課題を解決するため、Integrationでは以下を実現します。
■サービスバスおよびサービスリポジトリにより、業務サービスの統制とビジネス環境の変化に即応する業務システムの構築を実現
■セキュリティ機能が強化された帳票製品や情報活用製品により、安全なシステムを実現
■高い操作性・応答性で効率よく作業できるWebシステムを実現
■業務フローの可視化と業務データの監視により、業務プロセスを継続的に改善し、業務の 適化を実現
Copyright 2007 FUJITSU LIMITED 8
Copyright 2007 FUJITSU LIMITED8
1.4.3 Development Suiteとは1.4.3 Development Suiteとは
オープンな統合開発環境と充実したコンポーネント、ツール群でWebシステムの容易で迅速な開発を支援
業務モニタリング
プロセス設計
サービス連携
リッチクライアント
バッチジョブ
業務フロー
Interstageファミリー開発支援機能の
プラグイン
設計支援設計支援
運用支援運用支援
開発支援開発支援
デバッグ支援デバッグ支援
・UMLモデリングツール・フォームデザイナ
・資産管理ツール・複数サーバ一括操作
・各種ソースエディタ・コンポーネント・アプリケーションフレームワーク
・スタンドアロンテストサーバ・リモートデバッグ・デバッグ時自動配備・TCP/IPモニタ
グループウェア連携
電子フォーム
DB検索
CORBA
COBOL
Webサービス
Servlet/JSP/HTML
Java/J2EE
[インターステージ スタジオ]
Interstage StudioInterstage Studio
Development Suiteは、オープンな統合開発環境と充実したコンポーネント、ツール群でWebシステムの
迅速・容易な開発を支援します。
ITシステムの開発現場では、ビジネス環境の急激な変化に対応するため、高品質なアプリケーションを短
期に開発することが求められています。
これらの課題を解決するため、Development Suiteでは以下を実現します。
■オープンソースEclipseプラットフォームをベースに、設計からテストまで一貫した操作性により、さまざま
なプラグインの利用を可能にし、生産性向上を実現
■実用的で洗練されたコンポーネント・ツール群により、高品質なシステムをスピーディーに実現
Copyright 2007 FUJITSU LIMITED 9
Copyright 2007 FUJITSU LIMITED9
1.5 Interstage V9 製品一覧(1/4)1.5 Interstage V9 製品一覧(1/4)
音声認識・音声対話サービスを実現するアプリケーション基盤
Interstage SIPnet VoiceXML Server
Webと音声の連携アプリケーション基盤Interstage SIPnet Application Container
セキュリティ制御基盤(ファイアウォール・アプリケーションゲートウェイ)
Interstage Security Director
トラフィック制御基盤・負荷分散Interstage Traffic Director
ジョブの安定稼動を実現する基幹バッチ実行基盤Interstage Job Workload Server
ミッションクリティカル基盤Interstage Business Application Server
アプリケーション基盤Interstage Application Server
Foundation
製品概要製品名カテゴリ
Interstageの各カテゴリは、以下の製品で構成されています。
■Foundation新の標準技術に対応し、ビジネスにあわせた高信頼・高性能なシステムを、迅速に構築するためのアプ
リケーション・プラットフォームです。
・ Interstage Application Server・ Interstage Business Application Server・ Interstage Job Workload Server・ Interstage Traffic Director・ Interstage Security Director・ Interstage SIPnet Application Container・ Interstage SIPnet VoiceXML Server
Copyright 2007 FUJITSU LIMITED 10
Copyright 2007 FUJITSU LIMITED10
1.5 Interstage V9 製品一覧(2/4)1.5 Interstage V9 製品一覧(2/4)
Business Process
Management
SOAに基づく柔軟なシステム構築を実現するサービスバス
Interstage Service Integrator
ライフサイクルを通してサービスを管理するサービスリポジトリ
CentraSite
Service Integration
さまざまな携帯電話に対応したコンテンツ変換Interstage Transcoding Server
携帯電話をセキュアに活用する業務システムを実現Interstage Mobile Manager
ユビキタス環境でのリアルタイムな情報活用を実現Interstage Realtime Communicator
利用者に応じた情報・サービスを集約、使いやすい業務画面を実現
Interstage Interaction Manager
業務プロセスのモニタリングInterstage BPM Monitoring
業務プロセスの管理と自動化Interstage BPM Flow
Interaction Management
Integration
製品概要製品名カテゴリ
NEW
NEW
NEW :V9新製品
NEW
■IntegrationSOAに対応したシステム構築を支援するビジネス統合ソフトウェアです。
・Service Integrationさまざまなシステム連携を容易に実現するソフトウェアです。
- Interstage Service Integrator- CentraSite
・Business Process Management業務プロセスの可視化によりビジネスの迅速性を実現するソフトウェアです。
- Interstage BPM Flow- Interstage BPM Monitoring
・Interaction Management多様なビジネス環境にあわせた柔軟なフロント業務システムの構築を支援するソフトウェアです。
- Interstage Interaction Manager- Interstage Realtime Communicator- Interstage Mobile Manager- Interstage Transcoding Server
Copyright 2007 FUJITSU LIMITED 11
Copyright 2007 FUJITSU LIMITED11
1.5 Interstage V9 製品一覧(3/4)1.5 Interstage V9 製品一覧(3/4)
プロセスフローシステム構築用製品Interstage CollaborationRing Flow Controller
大規模EAIシステム構築用製品Interstage CollaborationRing Process Manager
EDIシステム構築用製品Interstage CollaborationRing EDI Server
中小規模のEAI構築用製品Interstage CollaborationRing File Transfer Integrator
電子取引環境構築用製品Interstage CollaborationRing Business Connector
バッチ型データ連携構築用製品Interstage CollaborationRing Data Collection Server
XBRLを採用したソリューションの構築を支援するXBRLエンジン
Interstage XWand
Information Management
XML型データベースエンジンInterstage Shunsaku Data Manager
マイニング技術を利用して戦略的な情報活用を支援
Interstage Navigator Explorer Server
利用者自身の容易な情報活用を支援Interstage Navigator Server
メインフレームからオープン環境まで共通の文字運用・管理
Interstage Charset Manager
部門内の印刷セキュリティ環境を短期間で構築・運用
Interstage Print Manager
日本特有の帳票を簡単・きれい・セキュアに設計・出力
Interstage List Creator
電子化した帳票をセキュアに守り有効活用Interstage List Works
EAI
Integration
製品概要製品名カテゴリ
・Information Management企業活動に必要な情報、コンテンツを統制し、有効活用するためのソフトウェアです。
帳票ソリューション
- Interstage List Works- Interstage List Creator- Interstage Print Manager- Interstage Charset Manager
情報活用
- Interstage Navigator Server- Interstage Navigator Explorer Server- Interstage Shunsaku Data Manager- Interstage XWand
・EAI全社規模から中小規模までのさまざまなシステムをEAI技術で統合するソフトウェアです。
- Interstage CollaborationRing File Transfer Integrator- Interstage CollaborationRing EDI Server- Interstage CollaborationRing Data Collection Server- Interstage CollaborationRing Process Manager- Interstage CollaborationRing Flow Controller- Interstage CollaborationRing Business Connector
Copyright 2007 FUJITSU LIMITED 12
Copyright 2007 FUJITSU LIMITED12
1.5 Interstage V9 製品一覧(4/4)1.5 Interstage V9 製品一覧(4/4)
Development Suite 統合開発環境Interstage Studio
製品概要製品名カテゴリ
■Development Suiteオープンな統合開発環境を充実したコンポーネント、ツール群でWebシステムの迅速・容易な開発を支援します。
- Interstage Studio(Interstage Apworksの後継製品です)
Copyright 2007 FUJITSU LIMITED 13
Copyright 2007 FUJITSU LIMITED13
1.6 Interstage V9 関連製品一覧1.6 Interstage V9 関連製品一覧
マルチプラットフォーム間をつなぐ高信頼なデータ連携ソフトウェアLinkexpress
データベースSymfoware Server
コグノス社と富士通の技術提携によるハイブリッドOLAPCognos PowerNavigator Server
VPN接続Safegate client
高速応答性に対応したMOLAPCognos PowerPlay
電子認証基盤Systemwalker PKI Manager
NetCOBOLのアプリケーション開発環境 / 実行環境NetCOBOL
ソフトウェア資源の配布とインベントリー管理Systemwalker Software Delivery
システムの自動運用とジョブスケジューリングSystemwalker Operation Manager
システムの導入 / 監視 / トラブル復旧 / 評価を支援する統合管理Systemwalker Centric Manager
複数のITリソースを一元管理して自律的に全体 適化を実現Systemwalker Resource Coordinator
サービス品質の可視化、システム全体の 適化支援Systemwalker Service Quality Coordinator
負荷分散システムの構築IPCOM S2000シリーズ / EXシリーズ
製品概要製品名
Interstage V9の関連製品は以下のとおりです。
- IPCOM S2000シリーズ / EXシリーズ
- Systemwalker Service Quality Coordinator- Systemwalker Resource Coordinator- Systemwalker Centric Manager- Systemwalker Operation Manager- Systemwalker Software Delivery- Systemwalker PKI Manager- Symfoware Server- NetCOBOL- Safegate client- Cognos PowerNavigator Server- Cognos PowerPlay- Linkexpress
Copyright 2007 FUJITSU LIMITED 14
MEMO
Copyright 2007 FUJITSU LIMITED 15
Copyright 2007 FUJITSU LIMITED
第2章オープンテクノロジー
Interstageは、製品誕生からつねに 新の標準技術を取り込みながら進化してきました。
この章では、Interstageが取り込んでいる主なオープンテクノロジーについて説明します。
Copyright 2007 FUJITSU LIMITED 16
Copyright 2007 FUJITSU LIMITED16
2.1 J2EE2.1 J2EE
Java 2 Enterprise Edition(J2EE)
エンタープライズ向け機能を提供
JMS
JTS
Java 2 Standard Edition(J2SE)
JDBC RMI JNDI
Servlet JSP
EJB
企業情報システム(サーバサイド)向けJava2プラットフォームの規格
J2EEとは、Java2 Enterprise Editionの略で、米国Sun Microsystems,Inc.が提唱したJavaによる分散アプリケーション向けのコンポーネントアーキテクチャおよび規約であり、Javaコンポーネント開発の標準仕様です。
標準機能を提供しているJ2SE(Java 2 Standard Edition)をベースとして、サーバ実行用の各種APIおよび機能(Java Servlet,JSP,EJB など)を付加したエンタープライズシステム向けのエディションです。
この項では、J2EEの主な機能について説明します。
■ServletWebサーバ上で稼動するJavaプログラム
■JSP(Java Server Pages)HTMLやXMLの中にJavaのプログラムコードやコンポーネントを埋め込み、動的にWebページを作成
する技術
■EJB(Enterprise JavaBeans)Sun Microsystems社が提唱した、分散環境におけるJavaベースのサーバコンポーネントモデル
■JMS(Java Message Service)Javaのメッセージングサービス
■JTS(Java Transaction Service)Javaを利用したCORBA OTS規約のJavaマッピングを実装したトランザクションマネージャを規定
■JDBC(Java DataBase Connectivity)SQL文を実行するためのJava API
■RMI(Remote Method Invocation)あるJava VMで実行中のオブジェクトが、別のJava VMで実行中のオブジェクトのメソッドを呼び出すた
めの技術
■JNDI(Java Naming and Directory Interface)複数のネームサービスおよびディレクトリサービスへの統一したインタフェースを提供
Copyright 2007 FUJITSU LIMITED 17
Copyright 2007 FUJITSU LIMITED17
2.1.1 Servlet2.1.1 Servlet
J2EEアプリケーションサーバ
http://
http://
Web
サーバ
JavaVM
Servletコンテナ
Servlet
実行
EJB
DB
HTTP
HTTP HTML
処理が完了しました
サーブレット呼び出しリクエスト送信
クラスファイルのインスタンス化
処理実行
クライアントへのレスポンス送信
クライアント
プレゼンテーション
ビジネスロジック
データベース
Webシステムにおけるプレゼンテーション層のコア技術
Servletとは、サーバ側で実行するJavaアプリケーションのことです。
Servletは、クライアントであるWebブラウザからの要求に対してWebサーバを経由し、サーバ上のServletコンテナ(Servletの実行環境)上で動作します。
Servletの実行環境を提供するServletコンテナもJavaVMで動作するJavaアプリケーションです。ServletはWebブラウザからのHTTPリクエストに対して入力パラメタを受け取ります。Webブラウザから
のリクエストに対応した処理、すなわちビジネスロジックを実行し、その結果をWebブラウザに表示する画面のHTML文書として返却します。
Servletはこのようにビジネスロジックを実装するほか、リクエストに対する処理方式を決定し、次の画面
を指示するコントローラとして、利用されることも多くあります。
Copyright 2007 FUJITSU LIMITED 18
Copyright 2007 FUJITSU LIMITED18
2.1.2 JSP2.1.2 JSP
J2EEアプリケーションサーバ
http://
http://
Web
サーバ
JavaVMServletコンテナ
実行
EJB
DB
HTTP
HTTPHTML
処理が完了しました
JSPコード変換
・コンパイルクラスファイルのインスタンス化
処理実行
クライアントへのレスポンス送信
クライアント
プレゼンテーション
ビジネスロジック
データベース
JSP
Servlet
Javaコード
初回のリクエスト
2回目以降
サーブレット呼び出しリクエスト送信
コンテンツの分離による開発作業の簡素化
コード変換・コンパイル
JSP(JavaServer Pages)は、HTMLの中にJavaのプログラムコードやコンポーネントを埋め込み、動的にWebページを生成する技術です。
HTMLコンテンツとプログラムの切りわけは、JSPタグ(<%、%>)を使用します。JSPタグを使用してHTMLの中にJavaプログラムを記述することができます。これにより、デザインの変更はJSPファイルを編
集するだけでよく、コーディング、コンパイル、デバッグなどの作業を簡素化することができます。
JSPは、クライアントから呼び出されると、アプリケーションサーバの内部でServletのソースコードに変換され、そのあとコンパイルされ、Servletプログラムとして動作します。
Copyright 2007 FUJITSU LIMITED 19
Copyright 2007 FUJITSU LIMITED19
2.1.3 EJB2.1.3 EJB
クライアント
プレゼンテーション
ビジネスロジック
データベース
EJBサーバ
EJBコンテナ
EJB隠ぺい・中継
リソース管理
セション管理
トランザクション管理DB
J2EE
Servlet
J2SE
Javaアプリケーション
エンタープライズシステム(企業システム)におけるサーバサイドのコンポーネント技術
EJBクライアント
EJBクライアント
セキュリティ管理
ライフサイクル管理
インスタンス管理
データの永続性管理
データベース管理
EJB(Enterprise JavaBeans)は、分散オブジェクト指向におけるサーバコンポーネントであり、コンポーネントの「ライフサイクル管理」、「トランザクション管理」、「データベース処理」などのシステムに依存するインタフェースをコンテナで隠ぺいし、ビジネスロジックの処理記述だけでサーバ側のプログラム部品の作成を可能にします。
従来のサーバアプリケーションの開発では、開発者はサーバアプリケーションの本体処理であるビジネスロジック以外にも、ネットワーキングや排他制御などを意識する必要がありましたが、EJBは低レベルなインタフェースを隠ぺいします。
EJBの構成要素として、ビジネスロジックを実装した部分を“Enterprise Bean”と呼び、データベース処理、トランザクション処理などのシステムに依存するインタフェースを隠ぺいする部分を“コンテナ”と呼びます。
EJBでは、“deployment descriptor”で、Enterprise Beanがもつ各種の属性値を指定することができます。“deployment descriptor”によりEnterprise Beanのソースコードを変更することなく、個々の環境やニーズに合わせて運用環境をカストマイズできます。
このように、EJBはプラットフォームやミドルウェアに依存しないアプリケーション開発が可能であり、EJBを利用することにより、開発者は、アプリケーション開発時にビジネスロジック部分の開発だけに専念できます。
Copyright 2007 FUJITSU LIMITED 20
Copyright 2007 FUJITSU LIMITED20
2.2 SOA関連の主な技術2.2 SOA関連の主な技術
SOA
SOAP
UDDI
SOA関連の主な技術
・・・ サービス指向アーキテクチャ
・・・ XMLベース情報を交換するための通信プロトコル
・・・ Webサービス情報を検索、登録するためのレジストリ仕様
刻々と変化していく現場に対応していくためには、それぞれの現場のシステムの情報を連携し、つなげるITシステムが必要となります。このようなITシステム構築に必要なのが「SOA」の考え方です。この項では、「SOA」を実現するために用いられる主な技術について説明します。
■SOA(Service Orinented Architecture)サービス指向アーキテクチャ。情報システム全体を「サービス」の集まりとしてとらえ、ハードウェアやOS、
言語に依存せず、共通インタフェースを通じて、自由に連携・利用できるシステム構造を規定する、ソフトウェアアーキテクチャ
■SOAP(Simple Object Access Protocol)XMLやHTTPをベースに、OSやオブジェクト・モデル、プログラム言語に関係なく、インターネットまたは
イントラネットのアプリケーションやサービスの連携を図るためのプロトコル仕様
■UDDI(Universal Description, Discovery and Integration)Webサービス情報を検索、登録するためのレジストリ仕様
Copyright 2007 FUJITSU LIMITED 21
Copyright 2007 FUJITSU LIMITED21
2.2.1 SOA2.2.1 SOA情報システム全体をサービスの集まりとしてとらえ、ハードウェアやOS・言語に依存せず、共通インタフェースを通じ、自由に連携・利用できるシステム構造を規定するソフトウェアアーキテクチャ
サービスバス(サービスを接続するための通り道)
発注サービス 発送サービス
決算サービス 注文確認サービス 在庫確認サービス 新規サービス
B2B
SOA(Service Oriented Architecture:サービス指向アーキテクチャ)は、情報全体を「サービス」の集まりとしてとらえ、ハードウェアやOS・言語に依存せず、共通インタフェースを通じ、自由に連携・利用できるシ
ステム構造を規定するソフトウェアアーキテクチャです。サービスとは、アプリケーションや、決算サービスなどの処理単位をさします。
SOAでは、「サービスバス」が提供する共通のインタフェースにより、それぞれのサービスが簡単に接続可能と
なります。
SOAを適用することで、業務拡大などで発生する業務フローの組換・追加・削除の際も、局所的な追加・
修正でサービスの再利用・共用さらには外部サービスとの組み合わせが可能です。また、業務の流れと処理をつなぐサービスバスにより、システム変更も柔軟に実行でき、さらにシステム
の状態を業務イベント・業務プロセスの各フェーズでモニタリングし、可視化することで透明性を確保できます。
このように、SOAの運用により、柔軟で透明なITシステムを実現できます。
Copyright 2007 FUJITSU LIMITED 22
Copyright 2007 FUJITSU LIMITED22
2.2.2 SOAP2.2.2 SOAP
WSDL
UDDIレジストリ
サービス利用者 Webサービス提供者
サービス提供者
①サービスの登録・公開
②サービスの検索 ③インタフェース
情報の取得
④サービスの利用
SOAP
Webサービス
分散ネットワーク環境における、XMLベース情報を交換するための通信プロトコル
SOAP(Simple Object Access Protocol)は、World Wide Web Consortium(W3C)によって標準化が進められている軽量プロトコルで、通信インフラとしてHTTP、XMLなどを使用し、分散環境における情報交
換などに使用される軽量プロトコルです。SOAPは、主にWebサービスでの通信プロトコルとして使用されています。Webサービスとは、インターネット上で公開されるサービス全般を言います。Webサービスの世界では、サービスが動的に相手を発見し、接続できるようになることを目指しています。
その目標を目指して、UDDI、WSDL(*)など、いろいろな技術が作成/使用されています。
*WSDL : Web Service Description Languageの略。XMLベースのWebサービスにおけるインタフェース記述言語であり、Webサービスにおけるアクセスポイント(URL)、使用プロトコル(SOAP、HTTP、MIME)、メッセージの形式(XML Schema)などの情報を記述することが可能
現在、Webサービスの流れとして考えられている代表的な形態は、
①Webサービス提供者がUDDIレジストリのサービス内容、サービス提供場所を登録する。
②サービス利用者は、UDDIレジストリに接続し、利用したいサービスを検索する。
③「②」で利用したいサービスが見つかった場合、そのサービスのインタフェース情報、サービス提供元の場所を取得する。
④「③」で取得したサービス提供元へアクセスし、Webサービスを利用する。
これらのWebサービスを使用するためのデータ通信には、SOAPプロトコルが使用されます。
Copyright 2007 FUJITSU LIMITED 23
Copyright 2007 FUJITSU LIMITED23
2.2.3 UDDI2.2.3 UDDI
UDDI利用の流れ
インターネット/イントラネット
① Webサービスの登録② Webサービスの検索
③ Webサービスの利用
Webサービス利用者 Webサービス
提供者
UDDIレジストリ
Webサービス
情報
Webサービス情報を検索、登録するためのレジストリ仕様
UDDI (Universal Description, Discovery and Integration) とは、Webサービス情報を検索、登録するためのレジストリ仕様です。UDDIへの情報の登録や情報の検索などのアクセスはSOAPベースのAPIで行われます。UDDIの仕様に準拠したレジストリサービスを利用することで、他社が公開しているWeb サービスから必要なサービスを検索することや、自社が提供する Web サービスを他社から検索できるようにすることができます。
UDDI利用の流れは以下のとおりです。
①Webサービス提供者がUDDIレジストリにWebサービス情報を登録
②Webサービス利用者は必要とするWebサービス情報をUDDIレジストリから検索
③Webサービス利用者は得られた検索結果をもとに、実際のWebサービスにアクセス
UDDI レジストリは運用形態により2つの形態に分類されます。
■UDDIビジネスレジストリ
UDDIを推進する企業グループ数社(米IBM社、米Microsoft社など)によって運営されるUDDIレジストリです。UDDIビジネスレジストリには、次のような特長があります。
・インターネット上で全世界に公開されており、だれでもWebサービス情報の登録ができます。また、登録されたWebサービス情報はだれでも検索し、獲得できます。提供するサービスの種類は特に限定されていません。
・UDDIビジネスレジストリ間でデータの同期を行っており、どのUDDIビジネスレジストリで検索を行っても同様の結果を得ることができます。
■UDDIプライベートレジストリ
限定されたメンバだけを対象に運用されるレジストリです。ここでメンバというのはサービスを登録する者と、検索のためにレジストリを利用する者です。レジストリの登録情報を一般に公開するのではなく、限定されたメンバ間で共有したい場合に適した運用形態です。おもに、企業内イントラネットにおいて提供されるサービスを登録するためのレジストリや、Webサービス情報を登録、参照するアプリケーションを開発するときのテスト用レジストリとして使用されます。
Copyright 2007 FUJITSU LIMITED 24
Copyright 2007 FUJITSU LIMITED24
2.3 セキュリティ2.3 セキュリティ
政府認証基盤(GPKI)
民間認証局
VPN
認証サーバ
Webサービスサーバ
Web/APサーバ
証明書発行
相互認証
IPsecプロトコル XML署名
GPKI(UTF-8対応)証明書
WS-Security対応
暗号化(SSL)
リポジトリ
LDAP
JAASJAAS
インターネットの発展と普及に伴い、セキュリティは大変重要な社会的課題となっています。用途に応じたセキュリティを利用することで、安全なアクセス環境を実現することができます。この項ではセキュリティに関する主な標準技術について説明します。
セキュリティに関する主な標準技術は以下のとおりです。
■SSL(Secure Sockets Layer)インターネットで安全に通信を行うための暗号通信プロトコル
■TLS(Transport Layer Security)SSL 3.0のバージョンアップ版の暗号通信プロトコル
■LDAP(Lightweight Directory Access Protocol)ディレクトリ管理用のデータベースに接続するためのプロトコル
■WS-Security(Web Services Security)SOAPメッセージの信頼性を保証するための仕様であり、XML文書のセキュリティ保護の方法を
SOAPを用いて定義したもの
■JAAS(Java Authentication and Authorization Service)認証に関するJavaの標準技術
■GPKI(Government Public Key Infrastructure)日本政府が運用する、公開鍵暗号による電子署名を利用するための認証基盤
■IPsec(Security Architecture for Internet Protocol)インターネット標準のVPNプロトコル
Copyright 2007 FUJITSU LIMITED 25
Copyright 2007 FUJITSU LIMITED25
2.4 オープンソース2.4 オープンソース
Interstageが活用している主なオープンソース
Apache
Tomcat
Eclipse
ソースコードが一般に無償で公開されており、だれでも改良、再配布などが可能なソフトウェア
JSF
Struts
・・・ Webサーバ
・・・ アプリケーションサーバ
・・・
Webアプリケーションフレームワーク・・・
統合開発環境
・・・ Webアプリケーションフレームワーク
Interstageは、常に新たな可能性を広げる高いオープン性を追求しており、オープンなデファクト技術を活用し
ています。この項では、Interstageが活用している主なオープンソースについて説明します。
■Apache世界一のシェアを誇る、WWWサーバ用ソフトウェア(Webサーバ)
■Tomcat世界でもっとも活用されているJSP/サーブレットコンテナ(アプリケーションサーバ)
■Eclipseソフトウェア開発の共通プラットフォームとなりつつある、統合ソフトウェア開発環境
■StrutsJavaを用いて開発するためのWebアプリケーションフレームワーク
■JSF(JavaServer Faces)ユーザインタフェース主眼のWebアプリケーションのフレームワーク
Copyright 2007 FUJITSU LIMITED 26
Copyright 2007 FUJITSU LIMITED26
2.5 その他の標準技術2.5 その他の標準技術
CORBA
XML
その他のWeb/分散環境技術
SIP
IPv6
・・・ オブジェクト指向技術の国際標準仕様
・・・ マークアップ言語
次世代インターネットプロトコル・・・
・・・ 通信制御プロトコル
この項では、今までの項で説明してきたオープンテクノロジー以外のWeb/分散環境技術について説明し
ます。
■CORBA(Common Object Request Broker Architecture)OMG(Object Management Group:オブジェクト指向技術の標準化と普及を目的として1989年に設立
された非営利団体)によって規定されたオブジェクト指向技術の仕様
■XMLSGML(Standard Generalized Markup Language)というマークアップ言語のサブセットにあたる言語
の一つ。マークアップ言語とは、文書の一部を「タグ」と呼ばれる特別な文字列で囲うことにより、文書の構造(見出しやハイパーリンクなど)や、修飾情報(文字の大きさや組版の状態など)を、文書中に記述していく記述言語。
■IPv6(Internet Protocol Version 6)アドレス空間の増大やセキュリティ機能の追加、優先度に応じたデータの送信などの改良を施した次世
代インターネットプロトコル
■SIP(Session Initiation Protocol)インターネット電話などで用いられている通信制御プロトコル。IP電話、テレビ電話、ビデオチャット、テ
レビ会議などのリアルタイム性が要求されるアプリケーションで活用可能
Copyright 2007 FUJITSU LIMITED 27
Copyright 2007 FUJITSU LIMITED27
2.5.1 CORBA2.5.1 CORBA
スタブスタブ
CORBAサービスCORBAサービス
CORBAクライアント
アプリケーション
CORBAクライアント
アプリケーション
CORBAサービスCORBAサービス
CORBAサーバ
アプリケーション
CORBAサーバ
アプリケーション
スケルトンスケルトン
サーバ
クライアント
IDLIDL 生成
生成
IIOP
異機種間でのアプリケーション連携のための分散オブジェクト指向技術の標準仕様
CORBA (Common Object Request Broker Architecture)とは、OMG(Object Management Group:オブジェクト指向技術の標準化と普及を目的として1989年に設立された非営利団体)によって規定されたオ
ブジェクト指向技術の仕様です。
CORBAを活用することによるメリットは以下のとおりです。
■通信ロジック隠蔽による生産性の向上
■標準プロトコルであるIIOPにより、プラットフォームや言語の違いを吸収した相互接続を実現
■マルチベンダ環境での運用も可能
CORBAでは、以下の機能が提供されています。
■インタフェース定義言語IDL(Interface Definition Language)からサーバ/アプリケーション間の通信ライブラリである、スタブ、スケルトンを生成するしくみ。
■クライアント/サーバアプリケーションで連携するために必要なAPI。
■異機種間上で動作するクライアント/サーバアプリケーションが連携するためのプロトコル(IIOP:Internet Inter-ORB Protocol)。
Copyright 2007 FUJITSU LIMITED 28
Copyright 2007 FUJITSU LIMITED28
2.5.2 XML2.5.2 XML
SGML
HTML
XML
WWWブラウザ
Webサービス
電子商取引
UDDI
SOAPサーバ
WSDL
プログラム設計図表記法
SOAP
RosettaNetebXML
SWAP
ワークフロー
ebXML/JEITAUML/XMI XLink
文書独自の形式が設定可能なマークアップ言語
XMLは、SGML(Standard Generalized Markup Language)というマークアップ言語のサブセットにあた
る言語です。
コンピュータ上で使用される任意のデータをHTMLと同様の感覚で送受信できることを目的として作成さ
れたものです。
HTMLもXML同様にSGMLのサブセットにあたる言語ですが、XMLはHTMLと違い、タグをユーザが独自
に定義することができます。
HTML同様にWebで利用でき、拡張性に富んだ言語であるために、Webを利用したサービスや、アプリケーション(プログラム)の設定などでXMLを標準とした技術が幅広く利用されています。
XMLベースのおもな標準技術は以下のとおりです。
■ SOAP(XMLベースのオブジェクトプロトコル)
■ UDDI(XMLベースの企業情報ディレクトリ)
■ Xlink(XMLのリンク記述・XBRLの利用を可能にする)
■ RosettaNet RNIF(IT業界の電子商取引のXML仕様)
■ ebXML (電子商取引に関するXML仕様)
■ ebXML/JEITA(電子情報技術産業協会のebXML仕様)
■ UML/XMI(プログラム設計図の統一表記法)
■ SWAP(XMLベースのワークフロープロトコル)