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EL ニ カ ヒ カ プロジェクト月次ニュース#10
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1. 専修大学の狐崎知己経済学部教授からの提言
CHAGASプロジェクト
2003 年よりグアテマラ、エルサルバドル、ホンジュラスのシャーガス病対策プロジェクトを見てき
た狐崎教授が、8 月 17 日から短期専門家としてニカラグアを来訪しました。プロジェクトの監視
システムの自立発展性を社会経済学の視点で視察・分析し、出口戦略としてプロジェクト・二国
保健省に対し提言を残すことが目的です。
2 週間の滞在中、同システム活動の延長で住居修繕活動と生活改善活動に取組む地域を
訪問しました。住居改善活動は 8 月末で 18 市にて実施、受講者が再研修を開催するカスケ
ード方式で技術普及を進めています。生活改善活動は市より小さい保健行政区分のセクターレ
ベルで展開し、住民のエンパワーメントや自助努力を根幹に生活習慣の改善を進めています。
JICA 生活改善本邦研修の元受講者が所属する地元協同組合とも連携し活動に取組んでい
ます。
教授は、これらの活動はプロジェクト終了後も住民の活動参加意欲を高め、様々な問題解
決に及ぶ波及効果もあるとして、県や市の関係者に組織としてどのようにグッドプラクティスをマネ
ージメントしていくかを提言しました。
EL ニ カ ヒ カ
プロジェクト月次ニュース#10
2013年 10月
トピックス
写真右:FOSNAR プロジェクト(4-1)
1. 専修大学の狐崎知己経済学部教授からの提
言
CHAGASプロジェクト
http://www.jica.go.jp/project/nicarag
ua/001/news/index.html
2. ニカラグア全国算数オリンピック
PROMECEM2プロジェクト
http://www.jica.go.jp/project/nicarag
ua/006/index.html
3. プロジェクト活動報告(ワークショップの開催)
国家運輸計画プロジェクト
http://www.jica.go.jp/project/nicarag
ua/005/index.html
4. 第 2回暴力予防研修の実施
FOSNAR2プロジェクト
http://www.jica.go.jp/project/nicarag
ua/004/newsletter/index.html
写真2:第 4地区支所でアンケートを記入する住民
写真 1-1: 狐崎知己短期専門家
を考えさせています。
写真 1-2: 半期評価会で
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3. プロジェクト活動報告(ワークショップの開催)
国家運輸計画プロジェクト
2013 年 8 月 22 日に第 3 回ワークショップを開催しました。
このワークショップは技術移転を目的としており、主にカウンターパ
ートである MTI を対象として実施しています。ニカラグア国側から
は MTI および関係機関が、日本側からは JICA ニカラグア事務
所、プロジェクトチームが参加し、総勢 44 名により技術移転を
行いました。
このワークショップでは、①物流予測として物流データ分析、生
産・消費・輸出・輸入の各物流の予測方法、重力モデルによる
物流 OD 表の予測方法について、②交通需要予測手法として
ゾーン発生集中モデル、モデルパラメータの推定方法等の統計
学・数学的な方法論について、JICA Study Team の専門家
による発表が行われました。
出席者の多くは、専門性の違い、統計学・数学の基礎能力
不足があるため、理解がなかなか進まないようであったことから、
JICA Study Team は、別途より基礎的な各分野のワークショ
ップを毎週開催することで、個々の能力向上を図ることとします。
今後は、毎週土曜日にミニワークショップを開催、2014 年 1
月に第 4回ワークショップおよびセミナーを実施する予定です。
2. ニカラグア全国算数オリンピック
PROMECEM2プロジェクト
ニカラグア全国算数オリンピックが教育省主催で行われ、予選会で選抜された各県代
表の小学校6学生の児童が難問に挑みました。当プロジェクトでは初等教育局所属の
カウンターパートが問題作成とイベント運営、プロジェクト専門家が採点者として参加しま
した。
開会式が終わり採点者席に座っていたところ、一人の保護者が近づいてきて、こう言っ
てくれました。「プロジェクトの教科書のおかげで娘がここまでくることができました。本当にあ
りがとうございます。」
プロジェクトにとってこそモテベーションを高めてくれるありがたきお言葉。詳しくお話を伺っ
てみると、学校ではもちろんのこと、教育省ウェブサイトにある電子版教科書を入手し家
庭学習にも使用しているとのことでした。
そしてイベントも佳境を迎え結果発表も無事終わり、後片付けの最中、先程の保護
者と一人の少女が近づいてきます。こちらもお別れの挨拶をしなければと歩み寄りながらそ
の少女をよく見てみると、なんと、彼女は小学校の部全体一位を獲得した児童、そして
保護者はその父親だったのです。
この結果には当然家庭学習の環境など様々な要因が関連していますが、プロジェクト
にとってはとても嬉しい一日となりました。
写真 2: 第1位を獲得したチナンデガ県代表のイルマ・メンデスさん。
2010年から教科書を使い始め、今回の栄冠を手にしました。
写真 3-1:
物流予測方法、
物流データの解
析方法を説明
写真 3-2:
出席者からは
積極的な姿勢
が見られた。
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4. 第 2回暴力予防研修の実施
FOSNAR2プロジェクト
9月 26日、27日の 2日間、暴力予防に関する第 2回目の研修が実施されまし
た。午前中のテーマは「家庭内暴力の状況に対応するための土台作り」として、家族全
体の統合的な発達という観点から、子どもから高齢者にわたる相談者への対応技術と
関連する概念の理解を向上させることがねらいでした。
中心となったエクササイズは、FOLA分析(強み、機会、弱み、脅威の各単語の頭文
字をとったもの)で、技官が支所で家庭内暴力のケースに対応するとき、あるいはプラ
イベートにおいて、それぞれどのような強み、機会、弱み、脅威が存在するかを特定し、
分析する作業を行いました。好評だったのはドラマ形式の劇で、母親から子への虐待ケ
ースを想定し、近所の人が家族省の支所に通報するという設定で、通告の受付・確認
調査・関係者へのインタビュー・保護措置の適用のプロセスを、ボランティアの技官が演
じ、その後各自が観察した結果を共有しました。支所間での状況の違いや、ドラマと現
実の違いも指摘され、興味深い取り組みでした。
また、午後には HIV/AIDS予防のテーマで研修が行われ、ニカラグアにおける現状
や家族省の役割を確認しました。マチズモが根強く残る社会において、コンドームなどの
避妊具の使用による HIV/AIDS の予防の理解を促進するため、具体的な場面のロ
ールプレイを取り入れながら、大いに沸いた会場で技官の意識も高まったと思われま
す。
第 3回目の研修は、より具体的な場面で活用できる相談技術の向上を目指し、11
月に実施する予定です。
JICA ニカラグア事務所
TEL: (505) 22707229, 7231, 7233
Email: [email protected]
写真 3-1: 家族関係図を使い説明する高山先生の様子
写真 4-1(表紙右上): 支所での相談業務に関する弱みについて発表する参加者
写真 4-3: 劇の設定について指示を受ける技官の様子
写真 4-2: 虐待ケースの通告の受付の場面を演じる参加者