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目 次 都市環境照明 関連資料のご紹介 施工事例 照明設計資料 照明設計支援 ポータルサイト 照度計算ソフト 「ルミナスプランナーライト」 1.都市環境照明の考え方 1・都市を構成するゾーン 2・都市環境照明の設計手順 3・照明要件 4・光源 5・照明方式 6・照明器具の主な配光方式 2.広場の照明 1・照明のポイント 2・明るさ(照度) 3・光源 4・照明器具の選定 5・照明器具の配置 3.公園の照明 1・照明のポイント 2・明るさ(照度) 3・光源 4・照明器具の選定 4.街路の照明 1・駅周辺街路の照明 2・商店街街路の照明 5.周辺への光の影響 1・住宅内への光の影響 2・樹木、植栽などへの光の影響 3・農作物(水稲)への光の影響 4・昆虫への光の影響 5・観光客への影響 6・天文観察への光の影響 7・光害対策ガイドライン 6.昇降式ハイポールによる照明 1・ハイポール照明方式の用途 2・ハイポール照明方式の利点 3・機構の概要(バランスウェイト式) 7.伸縮式ポール LandscapeLighting Feuモデルプラン(外構)

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目 次

都市環境照明

関連資料のご紹介

施工事例

照明設計資料

照明設計支援ポータルサイト

照度計算ソフト「ルミナスプランナーライト」

1.都市環境照明の考え方

1・都市を構成するゾーン2・都市環境照明の設計手順3・照明要件4・光源5・照明方式6・照明器具の主な配光方式

2.広場の照明

1・照明のポイント2・明るさ(照度)3・光源4・照明器具の選定5・照明器具の配置

3.公園の照明

1・照明のポイント2・明るさ(照度)3・光源4・照明器具の選定

4.街路の照明

1・駅周辺街路の照明2・商店街街路の照明

5.周辺への光の影響

1・住宅内への光の影響2・樹木、植栽などへの光の影響3・農作物(水稲)への光の影響4・昆虫への光の影響5・観光客への影響6・天文観察への光の影響7・光害対策ガイドライン

6.昇降式ハイポールによる照明

1・ハイポール照明方式の用途2・ハイポール照明方式の利点3・機構の概要(バランスウェイト式)

7.伸縮式ポール

LandscapeLighting

Feuモデルプラン(外構)

近年、公共施設の積極的導入や駅前の再開発、地下街の開発など、都市機能の充実が図られており、街づくりの中にも、機能性、合理性、利便性のほかに、人間性や地域性、芸術性、さらにはコミュニケーション要素といった快適性への配慮が求められるようになってきています。良好な都市環境を形成することは、地域の人々のコミュニケーションをうながし、人間関係を深め、うるおいある地域社会を育てる大切な役割を果たします。この都市環境の照明の目的としては、従来は交通安全や犯罪防止が主として考えられていましたが、最近は、都市形態の変革や環境に対する人間の欲求変化にともなって「より安全で快適な都市環境づくり」の重要な要素として、都市環境との総合的な調和へと移行してきています。したがって照明計画に当たっては、従来の安全、防犯のた

れそ、たしといらねを」りくづ境環な適快「、てえ加に明照のめぞれの施設場所にふさわしい夜の景観と環境を演出することが必要です。都市環境照明に関する一般的な共通項目として、照度や光源、照明方式などについて、以下にその要点を記します。

人が集い、住む都市には、それぞれを構成するさまざまなゾーンごとに多彩な表情が生まれます。都市の性格を決定するこれらのゾーンに対して、それぞれの特性、目的、立地、歴史や文化といった要素を考慮して照明計画をたてる必要があります。都市を構成するゾーンを大別すると、以下のようになります。

日々の忙しい生活から離れ、心からリフレッシュするためのゾーンです。特に成熟を極める都市においては、人間性あふれる要素を盛り込むことが大切です。照明計画にあたっても自由で開放的なムードづくりを心がける必要があります。

都市の象徴として、都市全体の印象を決定する中心ゾーンです。交通網、商業、行政の重要な起点であり、人と物の流れの中心でもありますので、都市の個性、地域の文化を考慮して、個性と風格のある照明計画が求められます。

商業ゾーンは人と物があふれ、さまざまな情報、文化、サービス、楽しみが混然となった華やかな場です。ゾーン全体としては、個性にあふれ、活気に満ちた空間演出が求められます。照明計画にあたっては、その街に集う楽しさを盛り上げ、安全で快適な環境をつくることが求められます。

都市活動の要所として、機能性、合理性に富んだゾーンです。特に最近では高度な情報が集中する場として、これまでの都市機能をより洗練したインテリジェント化が進められています。照明計画においては、そこで働く市民の快適な環境を確保するとともに、うるおいとやすらぎの演出が求められます。

都市生活の中でのやすらぎと落ちつきが求められるゾーンです。特に都市型住宅街においては、自然環境を生かした街づくりが快適性を高めます。安全で豊かなくつろぎ感を追求しながら、空間の奥行きや落ちつきを演出する照明が求められます。

日常の街づくりとは異なる、開放感あふれるゾーンです。優しい心遣いの行き届いた、パブリックスペースとしての個性を感じさせる照明が求められます。

都市の歴史性や文化を物語る空間です。あかりにより、昼・夜の異なる魅力作りを行ない、人々の生活に潤いを与えます。

全てのゾーンを結び、人や物の行き交う活気あふれるゾーンです。複数のゾーンとのつながりを意識し、防犯、安全面だけではなく、街の個性を表現するような照明が求められます。

●快適な都市環境を創り出すために、全般照明、局部照明の基本的なコンセプトを決定します。

●都市環境照明に必要な明るさ(照度)としては、 のJIS照明基準を参考にし、各々の施設場所に対する特有の条件や推奨照度などを考慮して決定します。

●目的やその場所の性格に応じて、光色、演色性、効率、寿命などを考慮した上で光源を選定します。都市環境照明に使用される一般的な光源の特性については に示します。

●それぞれ固有の都市環境にあった適切な照明方式を選びます。照明方式には、一般的に以下の4種類が考えられます。( )(1)ハイポール照明方式(2)一般ポール照明方式(3)低ポール照明方式(4)低位置、地中埋設照明方式

灯 具 高 さ とレイアウトの設定

ラ ン プ の 選 定

明るさの選定

照明コンセプトの設定

都市環境照明

1.都市環境照明の考え方

●一般的に街路灯として使用される器具の配光形式としては、161頁の「6.照明器具の主な配光方式」のA~Eの5タイプがあります。場所・照明の目的により適切な配光の器具を選定します。また、デザインについてもコンセプトや環境に適したものを選定します。

●以上の設計手順で設計を行ない、その照度値が所要の値を満足しているかチェックします。所要の値を満足していない場合、設計内容を再チェックします。

都市環境照明の中でも、通路・広場及び公園に必要な照明要件としては、 のJIS照明基準を参考にして決定します。

照 度チェック

配 光 と 灯 具デザインの選定

広場・公園・街路照明に使用される一般的な光源についてはに示します。また、イニシャルコストが高いとの課題は

ありますが、最近では全用途に対して、LED光源が採用されて来ています。

照明要件

都市環境照明

さまざまな表情をもつ都市環境は、それぞれ固有の目的、機能や雰囲気を持っています。これらの機能を十分発揮するためには、その地域の環境にあった適切な照明方式を選ぶことが大切です。また、照明器具が都市の昼間の景観を損なわないように配慮することも大切です。照明方式には、一般的に次の4種類が考えられます。

(a) ハイポール照明方式(b) 一般ポール照明方式(c) 低ポール照明方式(d) 低位置・地中埋込照明方式一般に公共街路をもっとも経済的で、かつ効果的に照明するには、高さ15~25mのハイポール照明方式が最適です。この方式では、点検、ランプ交換、器具清掃などの保守管理は、器具を個別に昇降させる単独昇降式や、器具全体を昇降させる一括昇降式を使用すれば、地上で比較的容易に行うことができます。一般ポール照明方式では、各種の器具・ポールを比較的自由なデザインで設計、製作が可能であり、通常は高さ4~12mの鋼管ポールが使用されます。また、低ポール・低位置地中埋込照明方式は、広場や公園内に光のアクセントをつけたり、地上に彩りを与える局部照明に用いられ、光で効果的に演出する役割を果たします。これらの各照明方式の特長を に示します。

都市環境照明

発光部分が直接見えるため、灯具自身で空間を演出するような目的に適しています。光は全方向に拡散するので、道路面の明るさよりも空間の華やかさ、賑やかさを確保したい商店街路、駅前広場などに用います。

タイプAに比べて上方向への光を制限していますが、横方向からは発光部分がかなり見えるため、灯具自身の演出効果とともに、地上面の照明効果も得られます。公園、広場、遊歩道などに適しています。

真横からは発光部分が僅かに見えるだけで、光の大部分が下方向に出ます。まぶしさの原因となる横方向への強い光がなく、路面を明るく効果的に照らします。一般的な道路、住宅街路、公園のプロムナードなどに。

真横からも発光部分が見えますが、光の大部分は下方向へ出ます。路面への照明効果はもちろん、キラメキ感なども必要とする公園、広場、遊歩道などに適しています。

横方向からは発光部分が全く見えず、光の大部分は真下方向に出るため、灯具は目立たず、路面を明るく照らします。建物側への光を抑えたい商業ビルや住宅街路、オフィスビルの建物まわりなどに用います。

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都市環境照明

都市環境の中の広場は、多種多様の目的、機能や性格を持っており、その規模も大小さまざまです。広場の照明においては、これらのさまざまな広場が持つ雰囲気にあった照明を施すことが重要になります。また、広場は人々が行き交い、集う場所であるため、安全性と快適性の両側面を兼ね備えた照明とする必要があります。

広場を行き交う多くの人々の流れをスムーズに導くために、主動線には、明るく、ムラの少ない機能的な照明計画が求められます。また、都市空間における市民の憩いの場、ゆとりの空間としての、開放感、楽しさ、親しみやすさなどの演出を心がけることも重要です。植栽などが配置されている広場では、広場の持つイメージを重視した演出を行い、植栽が少ない広場では、照明器具のデザインや配置の効果で広場の雰囲気を演出するとよいでしょう。全体の統一感のある照明を行い、広場の空間と調和した照明を行うことが重要になります。

広場は、それぞれ規模や形状も異なり、その周辺環境により目的や機能も異なりますが、多くの人々が行き交い、集まります。したがって、照明は一般の歩行者専用路よりも明るくし、明るさのムラも少ないことが望ましく、照度は全般に10~20 lxが適当です。また、店舗、その他の商業施設に接する広場は、それらの施設の明るさに対応して、20 lx以上の照度が必要となります。広場の照度は、一般的な照度としてJIS Z9110の照明基準を参考にし、 に示す各種広場の推奨照度を維持するように設定することが望まれます。

照明計画に際しては、それぞれの照明効果が十分に発揮できるように、広場の目的、性格、環境に適した光源を選定することが大切です。効率が高いことも重要ですが、演色性、色温度(光色)などについても十分考慮する必要があります。暖かみのある光源でアクセントをつけるなどの、光源色による雰囲気の演出を行うことは、都市空間の中のやすらぎ感の演出に効果的です。光色および演色性の面では、白熱電球、蛍光灯、セラミックメタルハライドランプ、ハイカライトが望ましく、また、効率および寿命からは、エバーライト、セラミックメタルハライドランプ、ハイゴールドが望ましいランプです。

照明器具を選定するにあたっては、広場周辺の環境や照明の目的を十分考慮することが大切であり、広場にほぼ一様な明るさが得られること、まぶしさの少ないことなどのほか、次の諸点についても留意します。(a)広場の持つ雰囲気や形状などに調和した器具のデザインとし、夜間の演出をするだけでなく、昼間の景観を損なうことのないように注意します。

(b)低位置照明や建築化照明を用いて、空間の輪郭や骨格を浮かび上げ、空間の特徴を演出します。

(c)ターミナル広場などでは、地域の顔としての象徴性をハイポール照明で演出し、補助的に歩行者用の低ポール照明を行なうとよいでしょう。

(d)歩行者に親しみや暖かさを感じさせたり、ゆるやかに誘導するために低位置・地中埋設照明を行なうこともよいでしょう。

照明器具は、歩行者の通行などの妨げになる場所を避けて配置します。広場を象徴するような照明器具は広場中央部に配置し、中心性を強調するとよいでしょう。通路などでは、誘導性を考慮して、照明器具を連続的に配置を行うよう心がけます。また、花壇、植え込みなどには、低位置照明方式による局部照明を施します。一般に、ポール照明器具の設置間隔は取り付け高さの3~4倍程度とします。高さ1m以下の低位置照明器具は、4~6m程度の間隔で設置するとよいでしょう。設置間隔を狭くすることで、にぎわい感を高めたり、間隔を広くすることで落ち着き感を高めたりすることもできます。

都市環境照明

2.広場の照明

公園は、市民にやすらぎ、くつろぎ、楽しさなどの雰囲気を提供する場所であり、地域住民相互の交流を強め、連帯感を高める役割を果たします。公園はその目的や規模により、総合公園、地区公園、近隣公園、街区公園等に分類されますが( )、いずれも地域の住民の憩いの場として、また都市環境の美化、防災・避難などに貢献する場として、都市生活における重要な施設です。公園の照明の目的は、夜間における公園の安全性の確保、快適性の提供などがありますが、公園の持つ目的と調和した照明計画が求められます。

公園の環境と照明の調和した演出は、環境の人工度と公園の中でのその場所の機能に応じた照明の使いわけによって行います。樹木のシルエットの演出や、照明の明暗のリズムの明確化、光源の演色性や光色の変化などを効果的に用い、人を導く方向性のある照明を行うとよいでしょう。全般照明においては、不安のない明るさを確保し、美しい景観の演出を行います。また、池などの周辺においては、水辺に調和する照明の演出を行うとともに、危険防止に役立つような照明を行います。ベンチの周辺や花壇などでは、落ち着きのある演出を行います。植栽計画に合わせ、樹木の成長を考慮して、樹木が照明の妨げにならないように配慮した照明計画をたてることも重要です。

JIS照明基準では、照度は5~50 lxを推奨しています。公園全体の中では、主に園路、公衆便所、共同施設、主要観賞対象物などに重点をおいて設計します。園路、広場、その他の人が歩行する場所は、見通しがよく、演出を重視する場合には多少の明るさのムラがあってもよいが、生活路になっているような場所は防犯を考慮して明るさを確保しつつムラをつくらないようにする必要があります。また、階段、その他の足もとに注意する必要のある場所については、なるべく照度のムラを少なくします。花壇、樹木、その他の観賞の対象物は明るくし、周囲から浮かび上がるような照明を行い、周囲との明暗対比を大きくすることにより、より雰囲気のある照明を行うことができるでしょう。公園照明における各々の施設場所の照度は、JIS照明基準を参考にした上で、 の値とすることが推奨されます。

光源の選定においては、効率、寿命、演色性、色温度(光源色)を考慮して、適切な光源を選定する必要があります。一般的に、全般照明には効率、寿命を重視し、セラミックメタルハライドランプ、エバーライトなどが適しています。また、花壇や植え込みなどには演色性などの面から、蛍光灯やセラミックメタルハライドランプなどが適しています。ベンチなどの人が憩う場所には、暖かさを感じさせる光色の光源を使用することも効果的でしょう。

公園内においては、さまざまな照明対象が考えられるため、それぞれに適した照明器具を選定する必要があります。照明器具の選定の際は、以下の諸点に留意しなくてはなりません。(a)園路に極端な明るさのムラをつくらないこと。(b)なるべく、まぶしさの少ないこと。(c)上方光束を抑えて、ムダな光を少なくすること。(d)破損しにくく、丈夫な構造であること。(e)昼間・夜間の景観、環境に調和するデザインであること。全般照明では、効率よく広範囲に照度を確保する、下方向主体型の配光を持つポール式照明器具を使用します。高さは照明する範囲に応じて、4m程度から10m程度のものが適当でしょう。園路や広場の周辺では、周囲の状況に応じて、拡散形から下向き形までの配光の中から適切なものを選定します。樹木の多い所では樹木も照らすことのできる拡散形を使用します。また、芝生付近、花壇、水辺では、足もとを明るくするような低位置照明方式が適当でしょう。特に花壇では、花を美しく見せることが主目的ですので、小型で目立たない器具を使用します。公衆便所周辺では防犯のために特に入口附近や内部は明るくすることが大切です。

公園照明の維持照度

都市環境照明

3.公園の照明

都市における街路の役割は、目的地へ安全、迅速かつ快適に到達することができるといった交通機能としてのもの、街路上での立ち話、休憩、散策ができることや、沿道の街並みの眺めといった空間的な機能としての二種類に大別することができます。特に、空間としての街路はその地域の象徴ともなり得るため、照明計画をたてる際には、空間イメージと調和を図らなくてはなりません。街路は、その目的によって大きく2つに分類されます。1つは駅から官公庁施設、福祉施設までの経路を主とした駅周辺街路、もう1つは商業的性質を強くした商店街街路です。また、街路は交通形態によって、歩行者通行帯と自動車通行帯とが分離された歩車分離道路、歩行者と車が交通空間を共用する歩車共存道路、車道から完全に独立した歩行者専用道路に分類され、空間形態によっては、オープンモール、セミクローズドモール、エンクローズドモールに分類されます。

駅周辺街路は、高齢者、身体障害者等を含むすべての人が安全かつ安心して利用できるよう考慮する必要があります。道路の移動等円滑化整備ガイドラインが2008年に改訂されるなど、道路の整備が進められています。移動の利便性及び安全性の向上を図るために、適切な照明環境を整備することが大切です。

駅周辺街路における照明の目的は、歩行者が安全かつ快適に移動できることです。そのためには歩行者が、歩道上の段差や障害物を視認しやすく、対向者の存在や意図が認識でき、また、目的地まで分かりやすいことなどが重要になります。移動の円滑化のために必要であると認められる箇所には照明施設を連続して設ける必要があります。わかりやすい空間構成を図るために特に重要な動線には、照度を高めに設定したり、光のラインを構成することなどが望ましいです。また、高齢者は若年者に比べ色差を識別する能力が低下するとともにまぶしさを感じやすくなるので、色の見え方のよい光源を使用するとともに、まぶしさを与えないように照明器具の選定や配置をするよう留意します。休憩場所などには光だまりを設けて演出するとともに、必要な場所には注意喚起を行なうことも大切です。

駅周辺街路の照明における推奨照度は、JIS Z9111の照度基準( )を参考にして、その街路の条件などを考慮して決定します。駅周辺環境は、明るい商業地域が該当することや、高齢者や身体障害者等の身体特性を考慮すると、安全・安心に移動の円滑な通行ができる明るさとして、交通量の少ない道路であっても平均水平面照度10ルクス以上確保することが望ましいです。1)

さらに大規模駅や中心業務地区等では、それ以上の照度レベルを適用することが好ましいでしょう。このとき路面にムラがあると障害物が視認しづらくなるため均斉度は0.2以上確保することが望ましいです。また、横断歩道橋や地下横断歩道は、立体横断施設技術基準

( )を参考に決定します。特に地下横断歩道は、防犯上必要に応じてさらに高い照度に設定することが望まれます。

駅周辺街路の照明に用いられる光源は、エバーライト、蛍光灯、メタルハライドランプ、セラミックメタルハライドランプ、ハイゴールドなどが一般的です。これらのうち色の見え方の良い光源である、エバーライト、セラミックメタルハライドランプ、蛍光灯、メタルハライドランプを選定することが望ましいです。また、効率や寿命も考慮する必要があります。

必要な歩道面の均斉度、照度を確保するために、配光制御されたポール照明器具を使用することが望ましいと言えます。また、必要に応じて鉛直面照度を確保しつつ、にぎわい性を持たすことができる発光面の大きな照明器具を設置することもあります。歩行者の誘導性を高めるために、導線に沿って低位置にフットライトや地中埋込器具を使用したり、注意喚起のために高輝度のLED器具などを使用するとよいでしょう。

図9

都市環境照明

4.街路の照明

注)●水平面照度は、歩道の路面上の平均照度。  ●鉛直面照度は、歩道の中心線上で路面上より、1.5mの高さの道路に   対して直角な鉛直面の最小照度。

照明器具の取付高さは、一般的に3m~5m程度がよく用いられます。ポール照明器具の取付間隔は、必要照度を得ることができ、また必要な均斉度を確保できる範囲で決定されますが、視覚的な連続感を表現できる範囲で、かつ等間隔とすることも大切です。また、低位置照明器具を連続して配置し、落ち着いた演出を行なうことができます。この場合でも安全性には考慮し、極端に暗い場所を作らないようにする必要があります。

商店街街路は、主としてある道路区間の中で、商店街の活性化を図り、魅力的な商店街を創造する目的で形成されます。これらにおいては、人々が単に必要なものを買うだけではなく、ショッピング自体を楽しむことができるような環境づくりが求められます。夜間においても、人々が安全で快適にショッピングを楽しめるよう、魅力的な照明を行うことは重要です。

商店街街路の照明は、夜間の歩行の安全性や快適性を確保するとともに、華やかさや楽しさ、にぎわいを演出します。そして、買い物客を商店街へ引きつけるとともに、商店へと誘導するような照明を心がけます。そのためには照明が、装飾性、光そのものの演出効果などを備えていることが重要です。また、商業地域の個性を表現するとともに、雰囲気に調和した照明を行うことが求められます。昼夜の照明器具の表情は商店街全体のイメージの形成に大きな影響を及ぼしますので、路面パターン、色彩、ベンチ、プランター、アーケードなどの要素との一体感が得られるようにデザインすることが大切です。照明計画において注意すべき点は、店舗内・外やウインドーの照明と街路照明との明るさのバランスです。また、看板灯やネオンなどのあかりが氾濫しがちなスペースでもあるため、街路灯による連続感や統一感を創り出すことも大切です。

(a)歩車道分離道路については、歩道用・車道用それぞれの照明器具を使用することが望ましいでしょう。その際、歩道用照明については、店舗との明るさのバランスを考慮して、安全かつ快適に歩行するのに十分な明るさが得られるようにするとともに、車両に対して不快なまぶしさを与えないように注意する必要があります。車道用照明については、照明機能が十分であることはもちろん、歩道用照明や商店街のイメージに調和するものとすることに留意します。また、歩道用、車道用の照明器具を1本のポールに共架すると、合理的でデザイン的にも統一感のある照明になります。

(b)歩車共存道路については、歩行者と車両による交通空間の共用を意識した照明を行うことが大切です。歩車道分離道路と同様に、車に対するまぶしさを制限することはもちろんですが、コミュニティ道路としての雰囲気を考慮した親しみやすさの演出を心がけます。

(c)歩行者専用道路については、きらめき感を演出し、楽しさやにぎわい、親しみやすさを感じさせる照明を心がけます。路面を明るくし、歩行の安全性や快適性を確保することはもちろん、全方向拡散形の器具を使用して空間全体を明るくするとよいでしょう。ヒューマンスケールの親しみを感じやすい低位置での照明器具を使用することも効果があります。また、オープンモールにおいては、ベンチ、プランターなどのファニチャー類との一体的なデザインを行うこともよいでしょう。

エンクローズドモールの照明は、モールの顔にあたる入口部分の照明、人々の行き交う通路部分の照明、通路の交わる交差部分の照明に分けて考えます。(a)入口部分の照明・広告的印象効果を得るために、カラフルな照明器具や色彩光のあかりを採用したり、光源を点滅させるなどの方法を考え、通路部分の2~3倍の照度で照明します。

(b)通路部分の照明・安全かつ快適に買い物を楽しむことができるように、高い照度を確保しながら光源の光色や器具配置を工夫して、誘導効果が得られるような照明を行うように心がけます。・要所にシャンデリアなどの装飾照明を設置します。

(c)交差部分の照明・通路の交差点が、遠方からもよく判別できるように中央に装飾照明などを設置したり、光源の光色を通路部分と変えるなどの工夫をします。

図10

図11

都市環境照明

エンクローズドモールにおいては、アーケード全体の雰囲気、アーケードの柱、統一店舗サインなどとの一体化を図るため、照明器具自体は表に現れないようにすることが多くなります。

さらに、快適な都市の夜間景観の形成の一環として、店舗、サイン、ファニチャーなどの商店街の全体計画と合わせた、トータルデザインで照明計画を行います。その中で、看板灯やネオンの制限、商店のシャッターのシースルー化、閉店後のウインドー照明の点灯など地域全体で統一感ある夜間景観づくりを心がけることにより、夜間のウインドーショッピングを楽しめる街づくりをすすめていくことができ、商店街の活性化につながります。

商店街街路における推奨照度は、JISの照度基準を参考にして、その街路特有の条件などを考慮して決定します。歩行者に対する推奨照度は、各々の道路区分に応じて、 の値を基準として設定します。

エンクローズドモールにおいては、JIS照度基準を参考にすると、繁華な場合750~200 lx、一般の場合300~100 lxとなっています。したがって、一般的な明るさのレベルの設定は、各店舗内の平均照度とのバランスを考慮して、通常店内の1/2~1/3程度の明るさにするのがよいようです。また、構造上昼間時の自然光の利用ができる場合は、昼光センサーによる人工照明制御システムの導入によって、晴天、曇天、夜間時などの明るさの状態に対応して照明環境を変化させることができます。

商店街の照明に用いられる光源は、エバーライト、蛍光灯、メタルハライドランプ、セラミックメタルハライドランプ、ハイカライトなどが一般的です。これらのうち、色の見え方に重点をおく場合は演色性を、経済性に重点をおく場合には効率を主体にして光源を選定します。演色性の点では、エバーライト、メタルハライドランプ、セラミックメタルハライドランプ、ハイカライト、蛍光灯が優れています。エバーライト、メタルハライドランプ、セラミックメタルハライドランプは効率が高く、長寿命であり、施設全体の経済効果が優れており、広く使用されています。

商店街街路では、器具のデザインと性能の両面を兼ね備えた照明器具を使用することが重要です。デザイン面では、周囲の雰囲気、モールのイメージに調和し、落ち着いた色合いのものが好ましく、装飾性、演出性のある個性的なデザインが求められます。また、器具単体としての効果よりも、連続感、リズム感などの効果を重視したデザインとすることにより、通り全体の構造を表現することができます。照明方式は、オープンモールにおいてはポール照明を主体とし、ベンチ、植栽などとの調和を考えたデザインとします。セミクローズドモールにおいては、その形態により、ポール照明、ブラケット照明、蛍光灯などのライン照明、ダウンライトなどのスポット照明などの中から適切なものを選択します。エンクローズドモールでは、ライン照明、ダウンライト照明が主に用いられますが、規模の大きな所では、ポール照明器具も用いられます。いずれの場合も、華やかさが感じられるような照明を行うことが重要です。器具の性能面では、効率がよいこと、配光が適切であること、保守、点検、清掃が容易であることが重要であり、常に清潔感の感じられる器具を使用することが求められます。歩行者専用道路では、華やかさを演出する全方向拡散形の配光が、歩車道分離道路、歩車共存道路においては、車両にまぶしさを与えない下向主体形の配光が好ましいと言えます。

照明器具の取り付け高さは、照度の分布やまぶしさの程度を左右しますので、周囲の建築物との釣り合い、街路樹との関係なども考えて決定する必要があります。一般には、片側に配置する場合には道幅と同じかそれよりも高く、両側に配置する場合には道幅と同じか道幅の半分程度の高さとします。なお、ポール、アーケードの設置、照明器具の取り付け、配線にあたっては、道路法、消防法、各自治体の道路占用規則、電気設備設置基準、内線規定などに準拠することが必要です。一般には、次のようにします。(a)地表上の高さ

車両の通行する道路では5m以上(路端で4.5m以上)車両の通行しない道路では3. 5m以上(路端で3m以上)

(b)器具の出幅0.8m以下(アームを使用する場合は1.6m以下)また、照明器具の取り付け間隔は、道路幅員、器具取り付け高さ、必要照度、器具配光、効率、ランプのW数などによって決定されます。

図12

都市環境照明

道路、街路、広場などの屋外の照明光が住宅の部屋、例えば寝室などに差し込むと、居住者の安眠、プライバシーなどに悪い影響を及ぼす恐れがあります。この場合、居室の窓面照度(Ev)を極力抑えることが望ましく、(社)照明学会・照明普及会の団地屋外照明調査委員会の報告では、南側窓面1.5 lx以下・北側窓面は4 lx以下としていますが、現在の集合住宅の間取りを考えると、南北に関わらず、窓面照度はおよそ2 lx程度に制限することが望ましいといえます。CIEの障害光の規制ガイド2)によれば、環境地域に応じた規制値が示されていま (。す )

街路灯等の光が樹木の育成、落葉期などに影響を及ぼす可能性が考えられるので、それらの設置については、付近の樹木の種類、器具配光、取り付け場所、点灯季節・時間などを考慮して、適切な位置に設置することが望まれます。

一般に、水稲は短日植物であり、夜間照明によって出穂遅延や稔実障害が生じる場合が考えられます。その程度は品種や光源によって異なりますが、影響が最も強く現れるのが出穂前20~40日の期間であるといわれています。出穂遅延は5 lx以上の照度で顕著に認められるようになり、登熟歩合については10 lx~15 lxから低下が見られます。これらのことを考慮した場合、影響のある期間の照度は5 lx 程度以下に規制することが望ましいと言えます。

周囲に水田、山林、河川、湖沼等があり、これらの場所から照明施設が見える場合は特に昆虫の飛来が多くなる可能性があり、注意する必要があります。この場合、(a)昆虫の誘引特性の小さい光源や照明器具を使用する。(b)照明器具は昆虫の生育地の方向へ光を出さないような配光のものを使用する。

などの対策が必要です。

過度の明るさや、または不適切な色の装飾照明や看板が観光客に及ぼす全体的な影響は、夜景の美しさが増すのではなく、障害的なものとみなさなければなりません。CIEの障害光の規制ガイド2)による、建物の照明および看板の輝度規制値をに示します。

照明施設の光が、天文観測に対して影響を及ぼすと予測される場合には、光の影響問題を未然に防ぐような対策が必要です。具体的には、(a)観測所周辺の照明施設による直接光の影響は、決められた方向への照明器具の漏れ光と輝度を制限することで軽減される。

(b)大気中での散乱光(スカイグロー)は広範囲に及ぶ問題で、容易に制御することはできないが、設計照度をその用途に必要とされる最低限に抑えることで、さらに影響を緩和することができる。

(c)低圧ナトリウム照明を用いることで、大気中での散乱光の問題を緩和することができる。IAU(国際天文学協会)のガイドラインでも、・上方向(空)への光量を規制する。・低圧ナトリウムランプを使用する。などの対策検討が述べられています。

平成10年3月、 環境庁により「光害対策ガイドライン」~良好な照明環境のために~が策定され、平成18年12月に改訂されました。「光害」とは、不適切または過剰な照明によって引き起こされる障害のことを言います。都市化や交通網の発達で屋外照明が増え、過剰に使用されることが多くなった結果、日常生活やさまざまな活動、野生の動植物や農作物などに悪影響を与えると指摘されていました。

ガイドラインの構成としては、「屋外照明設備のガイド」、「屋外照明等設備チェックリスト」、広告物照明の扱い」がありますが、ここでは「屋外照明器具のガイド」について、以下の6つの評価項目に対する推奨基準を示します。

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図13

都市環境照明

5.周辺への光の影響

照明率が低いと漏れ光が多くなり、人や動植物に悪影響を及ぼす障害光が多くなります。そこで、照明率が高くなるような機器の設置が推奨されています。照明効率は、その設置目的に応じて総合的に評価します。

光害対策ガイドラインでは、照明環境類型(Ⅰ~Ⅳ)とそれにふさわしい上方光束比が設定されており、照明器具を設置する地域全域(主として市町村単位)に共通の照明環境類型を広域目標として選択します。

街路灯に対する制限値を に示します。道路灯などの場合は、JIS C8131「道路照明器具」に従います。

 人工光は、主として夜間の人間の諸活動に、人によって異なる多種多様な影響を生ずるため、関係する多数の人々の受ける多種多様な影響と光害の抑制手段との間に適切なバランスを維持することに努める必要があります。

1)財団法人国土技術研究センター:            道路の移動等円滑化整備ガイドライン(2008)

2)CIE Pub150:GUIDE ON THE LIMITATION OF THE EFFECTS OF OBTRUSIVE LIGHT FROM OUTDOORLIGHTING INSTALLATIONS(2003)

省エネルギー性の高い光源及び総合効率の高い照明機器の使用が推奨されます。

(1)総合効率 照明器具の配光・取り付け方の改良や環境側に設置する遮光体などによって、自然環境を照射する人工光をできるだけ抑制することにより、動植物の生息する自然環境を保護する必要があります。また、人工光を利用する農業・養鶏業・漁業などの合理的な光害対策も必要です。

(5)動植物への影響の抑制

 良好な照明環境を創出するためには、所要照度を時刻に応じて柔軟に調整する必要があります。また温暖化対策の観点から、時間調光によりトータルでの省エネルギーが図れるように検討する必要があります。

(6)照明の時間設計

(2)照明率

(3)上方光束比

(4)グレア及び人間諸活動への影響

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都市環境照明

都市環境照明

都市の近代化や再開発が進むにつれて、ますます大型化の傾向にある駅前広場、駐車場、さらには高速道路のインターチェンジ、サービスエリア、料金所広場などの照明には、高照度の必要性、グレアの低減、経済性、美観などの諸点より、15m~25mといったハイポールによる照明が広く用いられています。弊社の一括昇降式ハイポールは、ポールの最上部に取り付けられている灯具を地上からの操作で簡単に、しかも安全かつスピーディに昇降することができ、ランプ交換、灯具の清掃などの保守点検を容易に行うことができます。

1 ハイポール照明方式の用途(a) 広場、公園、公共広場、駅前広場(b) 高速道路のインターチェンジ、サービスエリア(c) 道路の交差点、立体交差、駐車場(d) 空港のエプロン、駐車場(e) 操車場、自動車練習場(f) 工場構内の広場、屋外作業場(g) プール、スキー場、スケート場、テニス場など広い用途に使用できます。

2 ハイポール照明方式の利点(a) 一基あたりの照明範囲が広く、光束利用率が高い。(b) 効率の高い大きなWの光源が使用でき 、経済的。(c) ポール間隔が広く、均斉度のよい照明ができる。(d) 一基あたりの灯具数が多いので、均斉度を害することなく

深夜減灯ができる。(e)異種のランプを同じポールに取り付けても、照射面上の色

の不調和がない。(f) ポールの数が少なくてすみ、交通の障害にならず、また美

観上からも煩雑な照明とならない。(g) 建物、樹木、記念碑なども同時に照明できる。(h)高い位置から照明されているので、陰影が自然の状態に近

く、まぶしさが少ないあかりとなる。図14 ハイポール照明施設例

6.昇降式ハイポールによる照明

図15 ハイポール全体図

図16 駐車場の照明施設例

図17 空港のエプロン照明施設例

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都市環境照明

機構の概要(バランスウェイト式)) 構造ポール頭部に取り付けられた全体の灯体を、電動モーターによ、一括して昇降させるものです。ポール内部のバランスウェイと昇降部とのバランスをとり、少しの力でバランスウェイトを下させることにより昇降部が上下するようにしたものです。)昇降部昇降部は、アーム・昇降架台・位置決めスペーサーなどにより構成され、昇降はステンレスローラーチェーンにより行うもので、昇降に支障のある回転または旋回振れなどを防ぎ、安全かつ容易に昇降できる機構となっています。また、昇降中のポール損傷を防ぐためガイドローラーを設けています。)上部(基台)機構ポールヘッド基台・滑車・ヘッドカバー・避雷針などより構成されています。上部には原則として接点・ロック装置などの摺動機構・端子台を設けず、点検・保守不要の機構となっています。)バランスウェイト部機構バランスウェイト・動滑車により構成されます。なお、動滑車の使用により、バランスウェイトのストロークの2倍のストロークが昇降部に与えられる機構となっています。)下部(開口部)機構モーター減速機・スプロケット・リミットスイッチ・モーター台などから構成され、昇降中の照明器具が急降下および平常状態で不用意に落下しない安全構造となっており、昇降はポール内蔵のモーターで電動昇降する機構となっています。

) 主な特徴)灯具下限高さの制限がありません。動滑車を使用することにより、バランスウェイトのストロークが昇降部のストロークの半分ですむため、灯具下限高さを任意に設定することができます。また、バランスウェイトの径も細くなり、ポールも細くできます。)灯具・安定器の保守が容易です。メタルコンセントの切り離しが不要になり、灯具をおろした状態でランプ・安定器の電気特性が確認できますので保守が容易です。また、メタルコンセントの切り離しが不要になったため、遠隔操作も容易になります。)昇降スピードを約3~8m/分までに設定できます。インバータ(三相電源使用)により自動的に上部および下部では昇降スピードを遅くし、中央部分では早くすることができるため、架台の昇降が安全かつ早く行えます。)電気部品(接点など)・摺動機構が上部になく保守が容易です。)昇降ワイヤーは2本使用しており、1本でも十分な強度を有しているので安全です。また、ステンレスチェーンが万一滑車からはずれても、バランスウェイトの方が重く昇降部がゆるやかに昇降しますので安全です。

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一括昇降式ハイポールでは、灯具デザインは任意ですがここでは代表的な灯具(図18)による水平面照度分布図を図22・図23に示します。この場合の取り付け条件は、高さH=25m、メタルハライドランプ1000W、保守率M=0.61です。

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2 0 0

4 0 0

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6 06 0

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9 0

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1 8 0

(K0056856)

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変更したランプの光束(lm)×変更したランプの保守率

●ランプが異なる場合の概略照度は図23・図24の値に

メタルハライドランプMT1000B/BH-SCの光束(112,000lm)×保守率(0.61)

を乗じてください。(ただし取り付け高さは同一とします。)

照明用伸縮式ポールは、モーターによって上段のポールが昇降する照明用ポールです。弊社の照明用伸縮式ポールは4段伸縮式で、伸時高さ13m、縮時高さ4mを実現しています。伸縮式ポールの特徴(a)ポールが伸縮するため、ポール先端に取り付けられた照明器具も同時に昇降します。

(b)夜間、照明する時上昇させ、昼間、照明不要の時下降させることができます。

(c)上昇、下降及び照明の点滅は、タイマーあるいは自動点滅器等による毎日の自動運転が可能です。随時運転もできます。

(d)上記操作は手元、及び遠隔操作ができます。(e)ポールのデザインがシンプルです。ポールの中に電源用ケーブル、制御用線、昇降用ワイヤー等を収納していますので、スッキリとしたデザインです。

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7.伸縮式ポール