ycam workshop part 1
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2007.12.22-23
YCAM身体とメディアワークショップシリーズ#2
HELLO!!フィジカル・コンピューティング
本日の予定
• 第1部(13:20-14:30):イントロダクション• 第2部(14:40-17:00):実習• 第3部(17:00-18:00):プランニング
第1部:イントロダクション
• フィジカル・コンピューティングとは?• Gainerとは?• Funnelとは?
フィジカル・コンピューティングとは?
• ニューヨーク大学の ITP*1でTom Igoeが中心となって教えているコースの名前
• PCをブラックボックスとして扱わない• 原理原則を教え「人間がいかにコンピュータとコミュニケーションし得るか?」を考え直す
• デザイナーやアーティストが主な対象
*1 Interactive Telecommunications Program
フィジカル・コンピューティングとは?
一般的なPCから見た人間は?
• キー情報(ASCIIキーボードから)• マウス情報(1つのマウスから)
Alto (1973)
出典:http://toastytech.com/guis/
フィジカル・コンピューティングとは?
• PC+標準入出力デバイスの世界で実現できるインタラクションには限界がある– 人間が直接触れて感じることができない– PCのパラダイムに縛られてしまう
• 統一されたプラットホームならではの良さも勿論ある(例:Flashなどによるウェブ上での表現)
フィジカル・コンピューティングとは?
• 物理的な入出力を活用することによって表現力は拡大する(例:Nintendo Wii)
• 電子楽器などではずいぶん昔からのテーマ
フィジカル・コンピューティングの構成要素
• センサー(例:光、圧力、音、温度、加速度など)• アクチュエータ(例:LED、モータ、ソレノイドなど)• プロセッサ(例:マイコン、I/Oモジュール+PCなど)
ものすごく簡単にまとめるとプログラミング+電子工作
作品紹介1:ゲイナーカイダン
概要
• メディアインスタレーション• 製作期間は約1ヵ月• NTT InterCommunication Center [ICC]で展示中(2008年3月まで)
作品紹介1:ゲイナーカイダン
CdSセル
レーザーモジュールI/Oモジュール
アクチュエータユニット
ACソレノイド
SSR
AC電源へ
作品紹介1:ゲイナーカイダン
作品紹介1:ゲイナーカイダン(拡張版)
写真提供:ICC
作品紹介1:ゲイナーカイダン(拡張版)
写真提供:ICC
作品紹介1:ゲイナーカイダン(拡張版)
写真提供:ICC
作品紹介2:Mountain Guitar
• Ganguプロジェクト:金箱淳一(大学院2年)• 音楽表現のためのギター型インタフェース
– 親しみやすさ– 演奏の奥深さ
• 各種センサ+ I/Oモジュール+PC• IAMAS東京展「いまからだ」などで展示
作品紹介3:みくまりねその3
• メディアインスタレーション• 水に関するオノマトペが題材• 水道の蛇口がインタフェース• IAMAS東京展「いまからだ」で展示(2007.8.24-26)
関連:Sketching in Hardware 2
概要:
• プロトタイピングにフォーカスした会議• 2007.6.23~24の二日間開催• 参加者は約30名• 全員が発表• 濃密な情報交換とコミュニティ作り• 最後に「Sketching in Hardware」を実践
関連:Sketching in Hardware 2
関連:Sketching in Hardware 2
関連:Sketching in Hardware 2
関連:Sketching in Hardware 2
関連:Sketching in Hardware 2
関連:Sketching in Hardware 2
関連:Sketching in Hardware 2
プログラミング+電子工作?
フィジカル・コンピューティングは難しい?
• プログラミングはそれなりのスキルが必要(例:ActionScript、C、C++、Javaなど)• 電子工作にもそれなりのスキルが必要(例:回路設計、実装、検証)• 両方のスキルが必要ということは…
プログラミング+電子工作?
フィジカル・コンピューティングは難しい?
• 確かに習得するまでにはそれなりの努力が必要• できあがった結果は直接的に人間の感覚に訴えるものになる(はず)
プログラミング+電子工作?
最近では扱いやすいプラットホームが登場
• プログラミング– Processing– Flash
• 電子回路のプロトタイピング– Gainer– Arduino– Phidgets
電子工作は大変?
• 誰でもはんだ付けくらいはやったことがある• まずは必要最小限のこと(だけ)を覚えればスタートできる– 電圧~電流~抵抗– 回路図の読み方– オームの法則など– よく使う部品のシンボルと特徴
• 失敗しながら覚えていけばいい• でもUNDOはきかない(=人生と一緒)
フィジカル・コンピューティングの実現方法
マイコンのみ(例:PIC、AVR)a
b
c
d
A
B
C
D
マイコンmicrocontroller
program
a0]=ain.o;aout.1 = 255;
フィジカル・コンピューティングの実現方法
マイコン+PC(例:Arduino)a
b
c
d
A
B
C
D
マイコンmicrocontroller
PC
USB
program
a0]=ain.o;aout.1 = 255;
program
a0]=ain.o;aout.1 = 255;
Arduino
フィジカル・コンピューティングの実現方法
I/Oモジュール+PC(例:Gainer、Phidgets)a
b
c
d
A
B
C
D
I/OモジュールI/O module
PC
USB
program
a0]=ain.o;aout.1 = 255;
Gainerとは?
オープンソース・ハード&ソフトのツールキット
• I/Oモジュール• ソフトウェア・ライブラリ
– ActionScript 2/3– Processing– Max/MSP
Gainer I/Oモジュール
I/Oモジュール+ブレッドボード
さまざまな電子部品
I/Oモジュール+ブレッドボード+部品
入力:曲げ
出力:LEDアレイ
出力:振動モータ
Gainerの特徴
• ブレッドボードとの組み合わによりさまざまな構成を自由に試行錯誤できる
• 入出力の設定をある程度自由に選択できる• 特定の目的のための構成も用意されている
– マトリクスLEDの制御
Gainerの現状
• v1.1.0 RC3をリリース• 書籍「+GAINER」を発売
Funnelとは?
• Gainerはいわばシンプルなドライバ• 複雑な現実世界を扱うには…→もう少し高次のレベルが必要なのでは?
Funnelの特徴
• 疑似コード風のコーディング• 入出力をより簡単に扱うためのフィルタ
– ローパス、ハイパス– アナログ入力を設定した閾値で分割– スケーリング– オシレータ
Funnelの構成
USB XBeeDongle
GainerI/O Module
Arduino(with Firmata)
USB XBeeDongle
Funnel Server
ActionScript 3 Processing Max/MSPetc.Ruby
AS3 Library Processing Library OSC LibrariesRuby Library
Funnel I/OMaxStreamXBee
Funnel I/OMaxStreamXBee
デモ:Ruby × Funnel × Gainer I/O
ポートイベントの検出
1. ボタンを押されたらメッセージを表示
デモ:Ruby × Funnel × Gainer I/O
オシレータ
1. LEDをチカチカ点滅2. LEDをふわふわ点滅3. 点滅の周期を変える
デモ:Ruby × Funnel × Gainer I/O
Funnelの特徴
• 複数の I/Oモジュールに対応– Gainer– Arduino– XBee– Funnel I/O
• ソフトウェア・ライブラリ– Processing– ActionScript 3 (Flash/Flex)– Ruby
デモ:Processing × Funnel × Gainer I/O
既存のサンプルのマウス入力を光センサで
1. ライブラリをインポート2. Gainerのインスタンスを生成3. ポートの値を取得してマッピング4. スケーリング5. フィルタ処理
デモ:Processing × Funnel × Gainer I/O
Funnel I/O
FTDIFT232RL
MaxStreamXBee
UART
USB XBee Dongle
Funnel I/O Module
MaxStreamXBee
PSoCCY8C27143
IEEE 802.15.4
UART
PC
USB
Funnel I/O Module
MaxStreamXBee
PSoCCY8C27143
IEEE 802.15.4
UART
Funnel I/O
Funnel I/O
C1
IEEE 802.15.4
Point to Point
Point to Multi
Star
802.15.4 Coordinator802.15.4 End Device
デモ:Ruby × Funnel × Funnel I/O
• ブロードキャスト
Funnelの現状と今後
• 未踏ソフトウェア創造事業の支援を受けて開発• ビルド004を12/10にリリース• ビルド005を12/17にリリース• ビルド006を12/21にリリース
関連:ものづくりの新しい流れ
• Makehttp://makezine.com/jp/
• Instructableshttp://www.instructables.com/
関連:オープンソースハードウェア
• v1.0をベースにSFE*2でリ・デザイン• Creative Commons Attribution-Share Alike
*2 SparkFun Electronics
関連:パーソナルファブリケーション
大量生産→個人が欲しいものを自分で作る時代へ
• 加工機械の低価格化– 切削加工機– 3Dプリンタ– レーザーカッタ– いずれは基板プリンタも…
• マイコンの高性能化&モジュール化• さまざまなツールキットの充実
参考書籍
Built with Processingデザイン/アートのためのプログラミング入門
前川峻志+田中孝太郎(2007年・BNN)
参考書籍
ProcessingA Programming Handbook for Visual Designers and Artists
Casey Reas + Ben Fry(2007年・MIT Press)
参考書籍
ものづくり革命パーソナル・ファブリケーションの夜明け
ニール・ガーシェンフェルド(2006年・ソフトバンククリエイティブ)
参考書籍
デザイン思考の道具箱イノベーションを生む会社のつくり方
奥出直人(2007・早川書房)
参考書籍
+GAINERPhysical Computing with Gainer
GainerBook Labo+くるくる研究室(2007年・九天社)