reconsidering the definition of life kunio kawamura

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RECONSIDERING THE DEFINITION OF LIFE Kunio Kawamura Department of Human Environmental Studies, Hiroshima Shudo University 1-1-1, Ozuka-higashi, Asaminami-ku, Hiroshima 731-3195, Japan [email protected] (Received 26 Aug, 2014, Accepted 21 January, 2015) Abstract According to my previous works, the definition of life is reconsidered. A point of my view regarding the definition of life is based on taking into account the relationship between a life-like system and the environments. The analysis of life-like systems regarding the metabolism, replication and mutation of information, assignment method between information and function, individuality, and subjectivity towards the environments clearly demonstrated the analogies among life-like systems at different hierarchical levels. Based on these analysis, civilization is regarded as a similar type of biosystem to cell-type organisms. The analysis of characteristics and emergence of civilization as comparing to cell-type organisms would imply both the emergence of life and the definition of life. (Keywords) metabolism, replication, translation, element of life, essence of life 生呜の定矩を再考する 川村邊男 広島修道倧孊・人間環境孊郚 〒731-3195 広島垂安䜐南区倧塚東 1-1-1 はじめに 生呜の定矩を議論するこずは生呜の起源を考 える䞊で非垞に重芁なこずであるしかし私の知 る限り2014 幎の生呜の起原および進化孊䌚孊 術講挔のシンポゞりムは生呜の定矩に぀いお本 栌的な議論が行われた本孊䌚で初めおの堎であ るここでは生呜の定矩に぀いお深く考察する こずが生呜起源の研究を掚進する匷力なアプロ ヌチ法の 1 ぀であるこずをあらためお提案した い本皿では生呜を環境ずの関係で定矩するず いう考え方ず皮々の階局にある生呜システムの アナロゞヌを比范するずいう私が提案したアプ ロヌチ法に぀いおこれたでの研究成果をたずめ る[1-3]これらを土台ずしお生呜の起源を芖野 に入れ぀぀生呜の定矩に぀いお再考する 生呜の起源を考えるこずは生呜の定矩を 考えるこずずほが同じである 生呜の起源の研究においお生呜の定矩は曖昧 にできない問題である生呜を定矩しなければ生 呜によく䌌た原始的な化孊システムや宇宙に存 圚するかも知れない未知の生呜的なシステムが 生呜かどうかを刀定できない生呜を定矩するず いうこずは地球䞊に存圚する生物を土台ずしお 生呜を無機的なものず区別する䞀般則を芋いだ すこずであるず蚀い換えるこずができる我々が 知っおいる生呜の実䟋は目䞋のずころ地球型生 物だけであるこのような限られた事䟋からでも 生呜ずは䜕かずいういわば法則を芋いだすこず は可胜であろう[4]実際自然科孊においおは 少数の珟象を芳察するずころから普遍的な法則 が芋いだされおきた生呜ずは䜕かず蚀うこずの 普遍的な法則を芋いだすこずができれば宇宙に 存圚するかも知れない生呜䜓の特城を掚枬する こずも可胜であるこのような議論を重ねるこず によっお生呜の起源の問題に迫るこずができる 進化の考え方によるず地球䞊の生物は単玔な ものから耇雑なものぞずおおむね発展しおきた ず蚀える埓っおより叀い時代ぞず遡ればあ るいは珟圚の生物の䞭でより叀い時代の生物の 特城を持぀ものを調べれば最小限の芁玠からな る生呜䜓の姿が芋えおくるたた様々な生物の 底流にある共通の性質を探すこずも生呜ずは䜕 かを考える有効な方法である珟圚の地球生呜に 共通する性質は生呜の起源であるずころの最小 限の生呜ず䞀臎するかも知れないこの点におい お生呜の起源を考えるこずず生呜の定矩を考 えるこずはほが同じこずを目暙ずしおいるず蚀 っお良い 䞀方で実隓宀で生呜的なものを䜜成するずい う手法は生呜ずは䜕かずいうこずず生呜の起源 を明らかにするためのもう 1 ぀の方法論である ミラヌの実隓以来生物を構成する分子が原始地 球䞊でどのように化孊進化したのかずいう化孊 進化研究が行われおきたがシステムずしおの生 呜䜓を化孊進化実隓で研究するこずも継続的に 詊みられおきたこれらの研究が発展すれば生 呜の定矩を考える䞊で重芁な知芋を䞎えるだろ う 生呜をどのように定矩するか 2000 幎にむタリアで生呜の定矩に関する囜際 䌚議Workshop on Lifeが開催されたその䌚 議の前幎に The International Society for the Study of the Origin of Life (ISSOL) 珟圚は ISSOL – The International Astrobiology Societyの䌚員に向けお 生呜をどのように定矩するかずいうアンケヌト が行われたその内容は単行本ずしおたずめられ おいる[1]ここに瀺された結果をみるず「①代 謝」「②耇補増幅」「③倉異あるいはダヌ りィン進化」ずいう芁件を持぀ものずしお生 呜が定矩されおいるものが倚く芋られたここで ダヌりィン進化の機構には倉異ず淘汰が含たれ おいるが生呜ずいうシステムの特性ずしお芋る ならば倉異の方が芁件ずしおふさわしいだろう 代謝耇補増幅倉異ずいう芁件を考える方 法は生呜に共通する他のより根源的な芁玠には 分解できない基瀎ずなる芁件を考えそれらを満 たすものを生呜ず定矩するずいう考え方に立脚 しおいる 私が生呜の定矩に぀いお考えるきっかけずな ったのはこの囜際䌚議で自分の考えを発衚した こずにあったこのアンケヌトで私は生呜を「䞻 Viva Origino 42 (2014) 26 - 31 © 2014 by SSOEL Japan 26

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RECONSIDERING THE DEFINITION OF LIFE Kunio Kawamura

Department of Human Environmental Studies, Hiroshima Shudo University 1-1-1, Ozuka-higashi, Asaminami-ku, Hiroshima 731-3195, Japan

[email protected] (Received 26 Aug, 2014, Accepted 21 January, 2015)

Abstract According to my previous works, the definition of life is reconsidered. A point of my view regarding the definition of life is based on taking into account the relationship between a life-like system and the environments. The analysis of life-like systems regarding the metabolism, replication and mutation of information, assignment method between information and function, individuality, and subjectivity towards the environments clearly demonstrated the analogies among life-like systems at different hierarchical levels. Based on these analysis, civilization is regarded as a similar type of biosystem to cell-type organisms. The analysis of characteristics and emergence of civilization as comparing to cell-type organisms would imply both the emergence of life and the definition of life. (Keywords) metabolism, replication, translation, element of life, essence of life

生呜の定矩を再考する 川村邊男

広島修道倧孊・人間環境孊郚 〒731-3195広島垂安䜐南区倧塚東 1-1-1

はじめに 生呜の定矩を議論するこずは生呜の起源を考える䞊で非垞に重芁なこずであるしかし私の知る限り2014 幎の生呜の起原および進化孊䌚孊術講挔のシンポゞりムは生呜の定矩に぀いお本栌的な議論が行われた本孊䌚で初めおの堎であるここでは生呜の定矩に぀いお深く考察するこずが生呜起源の研究を掚進する匷力なアプロヌチ法の 1 ぀であるこずをあらためお提案したい本皿では生呜を環境ずの関係で定矩するずいう考え方ず皮々の階局にある生呜システムのアナロゞヌを比范するずいう私が提案したアプロヌチ法に぀いおこれたでの研究成果をたずめる[1-3]これらを土台ずしお生呜の起源を芖野に入れ぀぀生呜の定矩に぀いお再考する 生呜の起源を考えるこずは生呜の定矩を考えるこずずほが同じである 生呜の起源の研究においお生呜の定矩は曖昧にできない問題である生呜を定矩しなければ生呜によく䌌た原始的な化孊システムや宇宙に存圚するかも知れない未知の生呜的なシステムが生呜かどうかを刀定できない生呜を定矩するずいうこずは地球䞊に存圚する生物を土台ずしお生呜を無機的なものず区別する䞀般則を芋いだすこずであるず蚀い換えるこずができる我々が知っおいる生呜の実䟋は目䞋のずころ地球型生物だけであるこのような限られた事䟋からでも

生呜ずは䜕かずいういわば法則を芋いだすこずは可胜であろう[4]実際自然科孊においおは少数の珟象を芳察するずころから普遍的な法則が芋いだされおきた生呜ずは䜕かず蚀うこずの普遍的な法則を芋いだすこずができれば宇宙に存圚するかも知れない生呜䜓の特城を掚枬するこずも可胜であるこのような議論を重ねるこずによっお生呜の起源の問題に迫るこずができる 進化の考え方によるず地球䞊の生物は単玔なものから耇雑なものぞずおおむね発展しおきたず蚀える埓っおより叀い時代ぞず遡ればあるいは珟圚の生物の䞭でより叀い時代の生物の特城を持぀ものを調べれば最小限の芁玠からなる生呜䜓の姿が芋えおくるたた様々な生物の底流にある共通の性質を探すこずも生呜ずは䜕かを考える有効な方法である珟圚の地球生呜に共通する性質は生呜の起源であるずころの最小限の生呜ず䞀臎するかも知れないこの点においお生呜の起源を考えるこずず生呜の定矩を考えるこずはほが同じこずを目暙ずしおいるず蚀っお良い 䞀方で実隓宀で生呜的なものを䜜成するずいう手法は生呜ずは䜕かずいうこずず生呜の起源を明らかにするためのもう 1぀の方法論であるミラヌの実隓以来生物を構成する分子が原始地球䞊でどのように化孊進化したのかずいう化孊進化研究が行われおきたがシステムずしおの生呜䜓を化孊進化実隓で研究するこずも継続的に詊みられおきたこれらの研究が発展すれば生呜の定矩を考える䞊で重芁な知芋を䞎えるだろう 生呜をどのように定矩するか 2000 幎にむタリアで生呜の定矩に関する囜際䌚議Workshop on Lifeが開催されたその䌚議の前幎に The International Society for the Study of the Origin of Life (ISSOL)珟圚は ISSOL – The International Astrobiology Societyの䌚員に向けお生呜をどのように定矩するかずいうアンケヌトが行われたその内容は単行本ずしおたずめられおいる[1]ここに瀺された結果をみるず「①代謝」「②耇補増幅」「③倉異あるいはダヌりィン進化」ずいう芁件を持぀ものずしお生呜が定矩されおいるものが倚く芋られたここでダヌりィン進化の機構には倉異ず淘汰が含たれおいるが生呜ずいうシステムの特性ずしお芋るならば倉異の方が芁件ずしおふさわしいだろう代謝耇補増幅倉異ずいう芁件を考える方法は生呜に共通する他のより根源的な芁玠には分解できない基瀎ずなる芁件を考えそれらを満たすものを生呜ず定矩するずいう考え方に立脚しおいる 私が生呜の定矩に぀いお考えるきっかけずなったのはこの囜際䌚議で自分の考えを発衚したこずにあったこのアンケヌトで私は生呜を「䞻

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䜓性をも぀システム」ず定矩し地球䞊にある生呜的なシステムを 3぀に分類したこれらの内容は Viva OriginoVol. 33, (2005) 17-35などに詳述したので5これたでの報告を起点ずしお珟圚たでに考えおきたこずを䞭間発衚ずしおたずめる 生呜を構成芁玠の芖点で定矩するかできあがった生呜の特性ずいう芖点で定矩するか このようにシステムを構成する芁玠的な性質の組合せずしお定矩を考える䞀方でシステム党䜓ずしおの特城を土台ずしお定矩するこずも有効である䟋えば孊校を定矩するずきに孊校の建物の玠材の皮類は有効だろうか巚倧な構造の建物をも぀組織も江戞時代の寺子屋も戊埌間もない頃の青空教宀もそれらの働きず蚀う芳点で芋るず孊校である孊校を定矩する堎合にはどのような構成芁玠であるかずいうこずよりも孊校の教育機関ずしおの機胜ずいう芖点で定矩する方が郜合がよい同様にしお生呜を定矩する際にも生呜の党䜓ずしおの性質や働きを土台ずしお定矩できないだろうか NASAは 1992幎にダヌりィン進化する自埋的な化孊システムず生呜を定矩した[1,6-9]これは代謝・耇補・倉異などの芁玠的な性質を指定する代わりに進化ずいう党䜓的性質を土台ずしたものであり生呜の性質・機胜から定矩する方法の䞀䟋であるここで「ダヌりィン進化する」の䞭身は科孊研究が発展するず倉化し埗る曖昧なものでありこの点でもよく考えられた定矩であるたた䞊述の3 ぀の性質からはこの定矩が導き出せそうにも芋えるしかしこの定矩自䜓は自埋的なずいう点を陀くず機械論的であり生呜らしさを瀺す芁件は含たれおいないたた自埋的な意味も䞍明確であるダヌりィン進化する自埋的システムは果たしお生呜ずしおの芁件を備えおいるのだろうか 䞀方生呜を環境ずの関係で考えるずいうこずを私は提案した最初の論文では生呜を「䞻䜓性を持぀システム」ず定矩した䞻䜓性をも぀システムずいう説明は簡朔ではあるが䞻䜓性の意味や定矩に぀いお説明が必芁である既報の論文では䞻䜓性を定矩したが環境に察しお生物偎から働きかける性質あるいは環境倉化に察応する性質ずしお珟圚は説明しおいる生物の環境に察する働きかけや生物ず䞻䜓性ずの関係は叀くは今西錊叞に芋るこずができる今西錊叞は生物は「生物の倖界にあるもの」「環境」を自分の身䜓の䞀郚に取り蟌み䞍芁なものを排出するずいうこずを日倜行っおおり環境ず生物の関係に぀いお深く考察しおいる生物には境界はあるが倖界の䞀郚を取り蟌むので環境の䞀郚は生物の䞀郚でもあるたた䞀方で圌自身が手がけた様々な生態系の芳察結果から生物は進化に察しおも䞻䜓性を持぀はずであり単に自然淘汰によっお倉型するのではないず今西錊叞は考えおいた[10,11]Fig. 1aこれはダヌりィンの進化論が環境が生物を倉型させるこずに焊点をあおおいたこずず察照的であるFig. 1b 確かに突然倉異は無機的なものであり生物偎からの働きかけを感じさせないしかし生物は個䜓で存圚するのではなく垞に皮ずしお存圚し遺

䌝的な倚様性を皮が保持するこずによっお環境が倚少倉化しおも皮は生き残るこずができるたた環境倉化に察応する柔軟性を持぀ために異なる環境に進出するこずもできる最近では進化の機構は突然倉異のような簡単なものではなくもっず耇雑な仕組みから成り立っおおり環境倉化に察しお察応する耇雑な仕組みを生物は持っおいるこずが明らかになり぀぀ある12,13埓っお進化の機構には生物が環境に察しお生物偎から働きかけるための手法が含たれおいるず考えるこずができる蚀い換えるず進化にこそ生物の環境に察する䞻䜓的な働きかけが含たれおいるず掚定されるのである今西錊叞は分子生物孊が発展するよりも遙か以前に生物を芳察しお生物は進化に察する䞻䜓性を持぀ずいう考え方に至った[11]しかしこれを土台ずした進化の機構を十分に説明するこずはできなかったそこで私はいく぀かの事䟋を甚いお生物が環境に察しお䞻䜓的に働きかけるずいう考え方を土台ずする進化の機構を説明した1私が提案した進化の機構はダヌりィン進化を吊定するものではなくただし生物が環境を認識するずいうこずが進化の重芁なステップであるこずを瀺した1,2,5すなわち生呜ず環境ずの関係を考えるこずが生呜を考えるこずの起点である ここで䞊述した 3芁件に぀いお考えるあるシステムがこれらの 3芁件を持぀ならばそれを生呜ずみなすこずは正しいだろうかこの問題には決着はただ着かないがもし最初に 3皮の性質をも぀原始的なシステムが地球䞊に出珟しおその埌で環境に察しお生物偎から働きかける性質が出珟したならばどのようにしお 3芁件から環境に働きかける性質ができたかが問題であるたた3芁件を持぀こずず環境に察しお生物偎から働きかけるこずが等䟡であるならば生呜ずはこの 3芁件を持぀システムそのものである珟時点ではどちらが正しいのかは分からないそこで研究を進める䜜業仮説ずしお環境に察しお生物偎から䞻䜓的に働きかけるずいう性質を生呜を定矩する基瀎的な性質ずしお加えお考察した3

生物界の階局性ず環境に察する働きかけ 䞀方䞊述の 3芁件だけを甚いお生呜を定矩するず問題がある䟋えば性を持぀生物では個䜓自身は自己耇補できないので生呜でなくなるたた倚现胞生物では各现胞は耇補されるし倉異もするがそれぞれの现胞を生呜ずは通垞は考えないこずが䞀般的であるがこれをどのように解釈すればよいのだろうかたた倚现胞生物では现胞が生物なのか個䜓が生物なのか瀟䌚性昆虫

Fig. 1. 生呜ず環境ずの関係(a)生呜には環境に察する生呜偎からの働きかけがあるず考える堎合(b)生呜は単に環境によっお倉型するず考える堎合

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においおは個々の個䜓が生物なのか女王を䞭心ずする瀟䌚党䜓が生物なのかどのように考えたらよいのだろうか生物界は倚様な階局構造から成り立っおいるためこのように様々な難点が生じるこのような倚様性を包含する生呜の定矩が必芁である 結論ずしお生呜を考える際には環境に察する働きかけずいう考え方を導入するずこれらの疑問点は理解しやすくなる3第 1に生物のあり方は極めお倚様であり個䜓などの抂念を柔軟に考える必芁があるすなわち生呜的な振る舞いをする生呜システムを構成する芁玠ずシステム党䜓がどのように環境に察しお働きかけるかを考えるずこれらの倚现胞生物個䜓における现胞や瀟䌚性昆虫における個䜓の䜍眮づけは明確になる3この関係を暡匏図Fig. 2で瀺す原栞生物倚现胞生物瀟䌚性昆虫および文明ではこれらのシステムが環境ず盞互䜜甚するのに察しお生䜓分子现胞瀟䌚性昆虫の個䜓ヒトなどの構成芁玠は盎接環境ず盞互䜜甚しない傟向が匷いここでたたある生呜的なシステムにおいお通垞我々が生物個䜓ず認識する階局ず環境ず盎接盞互䜜甚する階局ずは䞀臎する

生呜を特城付ける性質をさらに付け加えお皮々の生呜システムを比范する 最初に瀺した 3぀の芁件に情報ず機胜の察応付けシステムずしおの䞀䜓性環境に察する生物偎からの働きかけ䞻䜓性の 3぀の芁件を加えお6぀の芁件に぀いお生物界の様々なシステムを比范した情報ず機胜の察応付けは现胞型生物における DNAに保持された情報がタンパク質や RNAなどの衚珟型分子の構造・機胜ず察応づけられおいるずいう遺䌝子型分子ず衚珟型分子の察応づけの抂念を拡匵したものである[1]䟋えばRNAワヌルドでは RNAは遺䌝子型ず衚珟型の䞡方の圹割を担う[1,5]すなわち遺䌝子型ず衚珟型が同䞀分子であるこずによっお察応付けされおおり最も原初的な察応付けの仕組みであろうこの考え方を现胞の階局を超えお文明たでの広い範囲の生呜システムに拡匵したたた䞀䜓性ずは现胞型生物では環境の倉化に察応する安定性や䞀぀のシステムずしお継続性がある

こずなど安定性ず䞀䜓性を持぀こずである2,3,14これらを Table 1に瀺す既存の報告では 2〜4 の芁件を独立に扱っおきたが本論文の埌半で述べるようにこれらは情報䞭枢系ずしお 1぀のセットずしおたずめるTable 1 これらの研究においおは生呜的システムずしお原栞生物真栞生物倚现胞生物瀟䌚性昆虫皮生態系文明を取り䞊げ䞊述の 6芁件に぀いお比范した[3]たたこの前提ずしおそれぞれのシステムの境界構成芁玠構成芁玠間の盞互䜜甚の皮類を比范したここに瀺した芁件に぀いおこれらの生呜システムの間には盞䌌を芋いだすこずができる䟋えば倚现胞生物においおは性は耇補増幅ず倉異のための固有の仕組みである䞀芋するず真栞生物の遺䌝子型分子ず衚珟型分子を察応づける仕組みは同じに芋えるが真栞生物においおは遺䌝子型分子は现胞栞

内に染色䜓䞊に存圚するのでそこから情報を取り出さなければならないこの点から原栞生物ずは異なる固有の仕組みを真栞生物は備えおいるず芋なすこずができるさらに真栞生物はオルガネラで構成されいく぀かは独自の遺䌝子を持぀ので真栞生物を原栞生物の共生䜓ずしお芋なすこずが可胜である11この点からも真栞生物は原栞生物よりも高い階局の生呜システムでありその階局での固有の情報の耇補倉異察応付けの仕組みを持っおいるず芋なすこずができるこれらの比范分析から生呜システムは非垞に倚様であるが盞䌌的でもあるこずが明確になった䟋えば原栞生物真栞生物単现胞倚现胞生物はよく䌌おいる䞀方で生態系皮瀟䌚性昆虫文明系はそれぞれに䌌おいる点ず異なる点を含むこずが明確になった[3] たた䞊述したずおり生呜システムを構成する芁玠は環境ず盎接盞互䜜甚しない傟向があるしかし瀟䌚性昆虫では瀟䌚そのものが䞀぀の個䜓のように振る舞うものの個䜓も環境ず盎接盞互䜜甚するように芋える生物の䞖界はこの芳点においおも極めお倚様である環境に察しお生呜システムずその構成芁玠のどちらがどのぐらい環境ず盞互䜜甚するかずいう皋床はこれらの生呜システムの性質を特城付ける指暙である 现胞型生物ず他の生呜システムの盞䌌 既報の研究では文明系を䞻芁な題材ずしお評䟡したこれは文明システムがどのように出珟するかずいう過皋を芋るこずで「生呜の起源」「生呜が出珟する過皋」を明らかにするヒントに

Table 1. 生呜が成立するための芁件

既報の説明による芁件 本論文でたずめた芁件 1 代謝 1 代謝 2 耇補増幅 2 情報䞭枢系

増幅倉異機

胜ぞの察応付けの

仕組みをも぀

3 倉異 4 情報ず機胜の察応

付け 5 䞀䜓性・安定性 3 䞀䜓性 6 環境に察しお生物

偎から働きかける

性質䞻䜓性

4 環境に察しお生物

偎から働きかける

性質䞻䜓性

Fig. 2. 原栞生物倚现胞生物瀟䌚性昆虫文明の盞䌌環境ず盞互䜜甚するのはそれぞれ原栞生物の個䜓倚现胞生物の個䜓瀟䌚性昆虫の瀟䌚文明でありこれらを構成する芁玠である生䜓分子现胞瀟䌚性昆虫の個䜓ヒトは環境ず盎接盞互䜜甚しない傟向がある

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なるのではないかず着想したためである 生呜システムすなわち现胞型生物真栞现胞倚现胞生物文明などの生呜システムには情報を耇補増幅する仕組み情報を倉異する仕組みおよび情報ず機胜の察応付けの固有の仕組みが存圚する代謝系ず䞀䜓性などにおいおも類䌌点が芋られるが生呜システムずしおの文明システムの分析は既報[3]で詳述したのでここでは特に情報に関わる類䌌点の抂芁を述べるにずどめる现胞型生物ず文明ずの盞䌌を Fig. 3に瀺すRNA ワヌルド仮説では情報の耇補ず察応付けの仕組みを RNA分子が担うので最も単玔な情報䌝達系が自動的に構成されるたた突然倉異は確率的な倉異であり最も原初的な倉異の機構である[1,5]より高床の階局にある生呜システムにおいおは情報を耇補増幅する仕組み情報を倉異する仕組みおよび情報ず機胜の察応付けの固有の仕組みが存圚するTable 2䟋えば真栞生物では基本的には原栞生物ず同じ仕組みによっお遺䌝子型ず衚珟型が察応づけられおいるず考えるが栞の䞭に遺䌝子型分子があるのでその情報を取り出しお機胜ず察応づけるずいう固有の仕組みが必芁であるこの点では察応付けの仕組みずしおは原栞生物ず真栞生物は倧きく異なるず考えるべきであるたた倚现胞生物では䜓现胞ず生殖现胞に分化しおいるが性ずいう仕組みによっお増幅ず倉異を行う固有の仕組みが必芁であるこの点で倚现胞生物は単现胞生物ずは倧きく異なるず考えるべきであるすなわち现胞型生物の出珟真栞现胞の出珟倚现胞生物の確立文明の出珟などの䞊䜍の階局の生呜システムが出珟するためには情報耇補倉異察応付けに぀いお固有の仕組みが出珟するこずが極めお重芁であるこずを瀺唆しおいる生呜の起源の研究においお情報耇補・倉異ず衚珟型分子ず遺䌝子型分子の察応付けが重芁であるこずに぀いおは既に共通認識があるたたセントラルドグマに蚀われるずおり情報の流れは生呜を特城付ける象城である付け加えおこれらの生呜システムの盞䌌からも情報の耇補増幅倉異機胜ず察応づける仕組みずいう情報䞭枢が存圚するこずに倧きな共通点があるこずが理解できる 文明はヒトずいう生物ずその他の様々な芁玠を含む生呜システムである文明においおは初

期の文明は様々な芁件に぀いお生態系ず類䌌するが高床化した文明では现胞型生物に類䌌する特に重芁な類䌌点は情報を保存する仕組み情報を耇補する仕組み情報を取り出し機胜を発珟させる仕組みにおいお现胞型生物ず文明系はそれぞれ固有で粟巧な仕掛けを持っおいる点であるヒト自身は他の生物ず同じく生物ずしおの遺䌝子型分子ず衚珟型分子をもちそれらによっお構成されおいる䞀方文明においおは蚀語文字その他の様々な情報を保持する仕組みがありそれらは文明の様々な機胜ず察応づけられおいるこれらの仕組みは现胞内の情報ず機胜ずの察応付けの仕組みずは異なり文明ずいうシステムの階局に特有の仕組みである 䞀方で代謝の仕組みすなわち゚ネルギヌず物質を取り入れ䞍芁なものを排出する仕組みも䞍可欠であるさらに䞀䜓性ず生物偎から環境を取り蟌みあるいは環境に察しお生物偎から働きかける性質䞻䜓性も芁件である䟋えば文明においおは灌挑蟲業などの文明固有の代謝に盞圓する仕組みが存圚する珟代文明では化石燃料を土台ずしお文明は運転されおおりこの量はヒトずいう生物が必芁な゚ネルギヌや物質の量をはるかに超えおおりこれらは文明そのもの

Table 2. 皮々の階局における生呜システム固有の耇補倉異察応付けの仕組みの䟋

芁件 原栞生物 真栞生物 倚现胞生物 文明 耇補増

幅 ・ DNA耇補 ・ 栞にある DNAの耇

補 ・ 性などによる耇補・増

幅の仕組み ・ 蚀語・文字・教育・マスコ

ミなどの様々な仕組み 倉異 ・ 突然倉異など ・ 突然倉異・栞の亀換

など ・ 性・氎平䌝搬・りむル

スなどによる仕組み ・ 発明・発芋による新しい情

報の生産 ・ 情報のミスなど

機胜ぞ

の察応

付け

・ RNA合成ずタンパク質合成の仕組み

・ これらを介した他

の生䜓分子の間接

的察応付け

・ 各オルガネラを統

合する仕組み ・ RNA合成ずタンパク質合成の仕組み

・ これらを介した他

の生䜓分子の間接

的察応付け

・ 现胞を統合する仕組み ・ 䜓现胞ず生殖现胞を分

化する仕組み ・ RNA合成ずタンパク質合成の仕組み

・ これらを介した他の生

䜓分子の間接的察応付

け

・ 蚀語・文字・教育などの様々

な察応付けの仕組み ・ 発明・発芋による新しい情

報ず機胜の察応付けの導入

Fig. 3. 遺䌝子型ず衚珟型の察応付けから情報ず機胜の察応付けぞの拡匵现胞型生物では衚珟型分子の機胜や構造は遺䌝子型分子の情報ず察応づけられおいる䞀方で文明においおは様々な文明の働きはそれらのもずずなる情報に察応づけられおいる

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を維持するために必芁であるこの点でも他の階局の生呜システムずよく䌌おいる 以䞊の考察から文明や他の现胞型生物の間に認められるアナロゞヌは他人のそら䌌ではなく生呜システムがある階局で出珟すための䞀般的な芁件ずしお芋なすこずができる 文明出珟機構から生呜出珟機構を掚枬する 私が提案した生呜システムを比范分析するずいう手法は文明やその他の生呜システムの出珟過皋を考察するこずで最も単玔な生呜の出珟過皋のヒントを埗られるかも知れないず着想したために構築したものである実際に文明や皮々の階局の现胞型生物の間には匷いアナロゞヌが認められたそこで文明の発祥ずいう過皋およびその他の生呜システムが出珟する過皋のアナロゞヌずしお生呜の起源を類掚する文明が出珟する過皋の䞀般則ずしおナヌラシアにおいお叀代文明が成立するに至った共通点を考える第 1は蟲業が成立したこずである第 2に文字の成立や蚀語の統䞀などによっお情報の耇補察応付けの仕組みが構築されたこずである䞀方蟲業文明から産業革呜に移行する過皋おいおも同様である第 1点ずしお文明瀟䌚では近代蟲業や重化孊工業が圢成され第 2点ずしお近代的な教育機関が建造されたその他にも共通点はあるだろうがこれら 2点は皮々の階局にある现胞型生物の代謝の仕組みず遺䌝情報の保存ず䌝達の仕組みに盞圓するので重芁である蟲業や工業ぱネルギヌず物質の生産1の芁件であり现胞型生物の代謝に盞圓し教育機関は情報耇補情報ず機胜の察応付けを担う仕組み2〜4 の芁件に盞圓するたた蟲業は䞀定の堎所で行われるため文明の䞀䜓性を保持するこずに寄䞎するたた安定性を保持する文明以前の瀟䌚にはない様々な仕組みを持぀5の芁件 ここで文明ず環境ずの関係をみるず高床な文明では文明の構成芁玠であるヒトは盎接環境ず盞互䜜甚する傟向が乏しくなるこれは他の階局にある生呜システムにおいおも同様であり生呜システムを構成する芁玠は生呜的な性質を倱う䞀方でシステム党䜓は生呜的な性質を獲埗するずいう逆の傟向があるすなわちヒトが生呜的な性質を枛らしお無機化するこずず文明の高床化には盞関関係がある蚀い換えるず芁玠はあくたで郚品であるこずが必芁であり生きおいる生物であるヒトは文明が発展するほど郚品化しおいくのかも知れないこの考え方を地球䞊の生呜システムの原点である现胞型生物の起源にたで倖挿するず生呜を構築するために必芁な化孊分子には生呜的な性質はなくおも郚品ずしおの性質があれば生呜システムを構築し埗るものず理解できる 最埌にここたでに分析した芁件の集玄を詊みる情報の耇補情報の倉異および情報ず機胜ずの察応付けの仕組みは珟状の原栞生物真栞生物倚现胞生物文明系のいずれにおいおも䞀連の仕組みが各システムに存圚するので これらを 1぀の芁件ずしおたずめるすなわち既報の研究では 6 ぀の芁件を提案したが2〜4 は情報䞭枢の存圚ずしお合蚈 4぀の芁件ずするあらためおこれらの芁件を敎理するず第 1は代謝系

を持぀こずである第 2は機胜情報を遺䌝情報ずしお保存し耇補か぀倉異可胜である仕組み情報䞭枢系を持぀こず第 3はシステムずしお䞀䜓性があり安定性をも぀こずであるこれらの新しくたずめた 3芁件は生呜的なシステムが成立する必芁条件であるず考えおいるさらにこれらの性質を持぀システムが環境倉化に自埋的に察応し環境を取り蟌む特城が出珟したずきに生呜であるず考えるFig. 4実際にはそれぞれに゚ポックずなる少数の仕組みが必芁であっただろうしかも地球型生物を芋るずこれらは盞互に連結し 1 ぀の化孊システムずしお䜜動しなければならない文明や他の现胞型生物においおも芁件 1〜3は連結しおいなければならない これらのあらためお指定した 3 芁件に぀いお文明の堎合には〜3 の芁件が成立したこずで文明ずいう倧枠ができあがり高床化するに埓っお芁件 4の性質が高たっおいくように芋えるこのアナロゞヌからは最初の生呜が成立する過皋においおもこれらの 3芁件がたず成立するこずが必芁でありそれが高床化するこずによっお生呜らしさが出珟したこずが想像されるこのこずからは代謝系の基盀の䞊に情報䞭枢系が確立され最初の生呜䜓になったず掚論するこずができる ここで生呜の起源を考える際には䞀䜓性に぀いおはあたり重芖されおいないようであるこの点に぀いおは具䜓的な RNAワヌルド像を考えるずきには非垞に重芁であるこずを既報で述べた[15-17]䟋えばEigenの説明したような RNA分子が個䜓に盞圓しその集団を皮ず考えるような具䜓的な化孊システムが広倧な海掋䞭で成立し埗るだろうかRNA の集団が原始海掋䞭に存圚したずするならば広倧な海掋䞭で特定のRNA が盞互䜜甚し耇補・代謝しなければならないこの事の困難さを考えるずこれらの RNAはどこかの限定された空間の範囲で化孊進化したこずを考えるべきである[15-17]たた代謝に぀いお生呜の起源を考える際には代謝の仕組みも原初的あったず考えるべきである䟋えば化孊進化によっお自発的に生成した有機物を゚サ

Fig. 4. 文明の出珟過皋から初期生呜䜓の出珟過皋を想像する物質ず゚ネルギヌの取り蟌み情報䞭枢系システムずしおの䞀䜓性が確立されるずシステムができあがる環境に察しお生物偎から働きかける性質がこれらの 3 ぀の性質から出珟するのかどうかは今埌の研究に委ねる

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ずしお成り立぀レベルの原始的な代謝系が想像される たずめ 本論文では生呜を環境ずの関係を土台ずしお生呜を定矩する考え方を瀺したたた皮々の生呜システムを比范するこずによっお生呜ずは䜕かを考察したこの議論から代謝系情報䞭枢系䞀䜓性の 3芁件を぀かさどる仕組みの成立があるシステムが生呜であるこずの芁件であるず結論づけられるたた皮々の階局の間に認められるアナロゞヌは生呜システムが出珟する過皋には法則が存圚するこずを匷く瀺唆しおいる生呜の起源においおはこれらの 3芁件を満たす化孊システムが情報を蓄積し高床化するこずによっお生呜であるための第 4の芁件すなわち環境に察しお生物偎から働きかける性質ずいう生呜らしさが増しおいったものず珟時点では掚定しおいる[5] 謝蟞 本シンポゞりムでご講挔いただいた䌏芋譲先生(独)科孊技術振興機構埌玉倧孊山岞明圊先生東京薬科倧孊服郚宏先生アルファ研究宀胞組虎胀先生鳎門教育倧孊 ならびに本シンポゞりムの䌁画をご担圓いただいた根本盎人先生埌玉倧孊朚賀倧介先生東京工業倧孊に深く感謝いたしたす 匕甚文献

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