new 岡山県老人保健施設協会広報誌「老健おかやま」 roken...

8
ROKEN OKAYAMA 岡山県老人保健施設協会広報誌「老健おかやま」 事務局/医療法人 福寿会 老人保健施設 倉敷藤戸荘 〒710-0133 岡山県倉敷市藤戸町藤戸1580番地 TEL 086-420-2377 FAX 050-3588-1927 発行/一般社団法人 岡山県老人保健施設協会 印刷/有限会社 弘文社 〒708-0841 岡山県津山市川崎168 TEL 0868-26-1080 FAX 0868-26-1575 [email protected] 2020 02 -summer- 【発 行】 一般社団法人 岡山県老人保健施設協会 【事務局】 医療法人 福寿会 老人保健施設 倉敷藤戸荘 〒710-0133 岡山県倉敷市藤戸町藤戸1580番地 TEL 086-420-2377 FAX 050-3588-1927 【印 刷】 有限会社 弘文社 〒708-0841 岡山県津山市川崎158 TEL 0868-26-1080㈹ FAX 0868-26-1575 [email protected] 老健おかやま 藤本 宗平・植木  潤・坂田 美佐(虹) 岸本 純哉(勝央苑) 寺坂 公志(のぞみ苑) 小守 正人(作東老健) 小山  修(美作リハビリテーションホーム) 加藤 隆寛(ケアガーデン津山) 辻 隆之介(ゆうあい) 数田 純一(白梅の丘) 横山 尚平(さとう記念病院) 秋山 星恵(ナーシングホーム大樹) 本田  武(福寿荘) 伊達  隆(さくら苑リハビリセンター) 平内 大輔(わたぼうし) 【委員会メンバー】 【編集後記】 COVID-19がわが国に侵入して半 年が過ぎた夏。 依然として拡大しつつあり、with coronaを目指す行政の対策も無効 のようです。 ゾーニングの考えと手法を導入し、 急ぎ見直しが必要と考えます。すな わ ちエリア・時 間 帯 を 区 別 する。 対象は若年層と高齢者。例えば week dayの京都は高齢者が、週 末休日は若年者が旅で訪れるなど。 新幹線も高齢者専用車両を設け、 駅構内も時間帯で完全分離を試み てはどうだろうか。ゾーニングから 見た行動変容や接触回避策はとて も分かりやすい。経済を動かしなが ら感染機会を減らす…。 どうでしょうか? このアイデア! 岡山県知事に耳打ちしておきます。 政策広報委員会 広報担当理事 藤本 宗平 (老人保健施設 虹) 会長あいさつ 新型コロナウイルスと老健と P02 全国老人保健施設協会 会長からの 応援メッセージ P03 事務局だより P14 新型コロナウイルス感染症 COVID-19に関する アンケート P08 委員会だより P12 老健の未来 第3回 オンライン会議 P15 特集1 気を引き締め、さらなる準備を怠らない! 新型コロナウイルス感染症の 本格的な第2・第3波到来前に… P04 特集2 一般社団法人 岡山県老人保健施設協会 老人保健施設職員相互派遣事業 支え合いシステム始動! P06 新型コロナウイルス感染症 クラスター発生施設 支援職員研修会を開催! P07

Upload: others

Post on 30-Oct-2020

1 views

Category:

Documents


0 download

TRANSCRIPT

Page 1: New 岡山県老人保健施設協会広報誌「老健おかやま」 ROKEN …roken-okayama.com/pdf/backno/2020s.pdf · 2020. 8. 3. · TEL 0868-26-1080 FAX 0868 -26-1575 t-kobunsha@vega.ocn.ne.jp

ROKEN OKAYAMA岡山県老人保健施設協会広報誌「老健おかやま」

事務局/医療法人 福寿会 老人保健施設 倉敷藤戸荘〒710-0133 岡山県倉敷市藤戸町藤戸1580番地TEL 086-420-2377 FAX 050-3588-1927発行/一般社団法人 岡山県老人保健施設協会印刷/有限会社 弘文社〒708-0841 岡山県津山市川崎168TEL 0868-26-1080 FAX [email protected]

202002

-summer-

【発 行】 一般社団法人 岡山県老人保健施設協会

【事務局】 医療法人 福寿会 老人保健施設 倉敷藤戸荘 〒710-0133 岡山県倉敷市藤戸町藤戸1580番地 TEL 086-420-2377 FAX 050-3588-1927

【印 刷】 有限会社 弘文社 〒708-0841 岡山県津山市川崎158 TEL 0868-26-1080㈹ FAX 0868-26-1575 [email protected]

老健おかやま

藤本 宗平・植木  潤・坂田 美佐(虹)岸本 純哉(勝央苑)寺坂 公志(のぞみ苑)小守 正人(作東老健)小山  修(美作リハビリテーションホーム)加藤 隆寛(ケアガーデン津山)辻 隆之介(ゆうあい)数田 純一(白梅の丘)横山 尚平(さとう記念病院)秋山 星恵(ナーシングホーム大樹)本田  武(福寿荘)伊達  隆(さくら苑リハビリセンター)平内 大輔(わたぼうし)

【委員会メンバー】

【編集後記】COVID-19がわが国に侵入して半年が過ぎた夏。依然として拡大しつつあり、with coronaを目指す行政の対策も無効のようです。ゾーニングの考えと手法を導入し、急ぎ見直しが必要と考えます。すなわちエリア・時間帯を区別する。対象は若年層と高齢者。例えばweek dayの京都は高齢者が、週末休日は若年者が旅で訪れるなど。新幹線も高齢者専用車両を設け、駅構内も時間帯で完全分離を試みてはどうだろうか。ゾーニングから見た行動変容や接触回避策はとても分かりやすい。経済を動かしながら感染機会を減らす…。どうでしょうか? このアイデア!岡山県知事に耳打ちしておきます。

政策広報委員会広報担当理事藤本 宗平(老人保健施設 虹)

会長あいさつ新型コロナウイルスと老健と

P02

全国老人保健施設協会 会長からの応援メッセージ

P03

事務局だよりP14

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関するアンケート

P08

委員会だよりP12

老健の未来第3回オンライン会議

P15

特集1気を引き締め、さらなる準備を怠らない!新型コロナウイルス感染症の本格的な第2・第3波到来前に…

P04

特集2一般社団法人 岡山県老人保健施設協会老人保健施設職員相互派遣事業〈支え合い〉システム始動!

P06

新型コロナウイルス感染症クラスター発生施設支援職員研修会を開催!

P07

ROKEN

Page 2: New 岡山県老人保健施設協会広報誌「老健おかやま」 ROKEN …roken-okayama.com/pdf/backno/2020s.pdf · 2020. 8. 3. · TEL 0868-26-1080 FAX 0868 -26-1575 t-kobunsha@vega.ocn.ne.jp

岡山県老人保健施設協会会長 秋山 正史(老人保健施設 倉敷藤戸荘)

公益社団法人全国老人保健施設協会会長 東 憲太郎

皆さん、新型コロナウイルス感染症対策お疲れ様です。私はこの文章を6月1日早朝に書いています。この挨拶文が皆さんの目に留まるのは8月半ばですから、今この挨拶を読んでくれている方は私が2ヶ月半前に書いた文章を読んでもらっていることになります。正直に言いますと、たった2ヶ月後のことですが、私たちを取り巻く環境が8月にどのような状況になっているのか全くわかりません。今年に入ってたった数ヶ月で世界が変わってしまったように、今度は逆に、コロナなど無かったように生活しているのか、あるいは第2波と呼ばれる感染の波が到来しているのか、はたまた5月末のような小康状態(今は1週間前に全国で緊急事態宣言が解除され、岡山では3週間新規感染者が無く、人や車が街に戻りつつある状態です。)が継続しているのか、正解を知っている皆さんにこっそり耳打ちして欲しい気持ちです。本当に想像がつきません。社会に目をやると、交通・観

光・宿泊・飲食・小売業等をはじめとして多岐にわたる産業で大きな影響を受けています。生活でも、日々の消毒の徹底や俗に言う3密の回避など大きな変化がありました。私の仕事上の変化だけを見ても、あれだけあっ

た多くの会議が無くなるかWeb会議へと移行しました。病院の外来では患者さんの受診が減り経営上の問題になっています。この変化が一次的なものであるのか本質的な変化であるのか私には分かりません。 Web会議に限って言えばこれは素晴らしい変化です。参加者が皆議題に集中するのでサクサク進みます。会議の時間が短くなりました。しかも家から参加すると終わった瞬間にリラックスモードです。外来患者さんの減少は、今までの受診の中に本当は不必要なものがあったのか、はたまた新型コロナ感染が怖くて本来必要な受診までもが控えられているのか、見極めないといけません。このようないろいろな変化の中で気づいたことがありました。「私たち老人保健施設の利用者さんは全く減っていない」「私たちが提供しているサービスは皆さんに強く支持されている」。不謹慎な言い方かもしれませんが、そう思った瞬間にすごく嬉しくなりました。自分たちの仕事が社会に貢献し頼りにされていることを実感しました。この数ヶ月、現場の皆さんは本当に大変でした。普段の業務に加え、今まで対峙したことのないウイルスに対する感染症対策に奔走しました。インフルエン

ザやノロウイルス感染症以上に、手洗い・消毒の徹底を行いました。少しでも体調不良のスタッフがいれば必ず休みとし、残ったメンバーがその分の業務まで行いました。外部からの持ち込みにも徹底的に気を配り、心を鬼にしてご利用者さんとの面会も中止としました。さらには不要不急の外出の自粛・県外移動の制限・3密の回避と日常生活全般にまで気を配りました。その成果はしっかりと出ています。ご利用者ご本人、ご家族に十分ご満足いただき、私たちのサービスに対して揺るぎない支持をいただいています。いつ終息するかわからない新たな感染症と対峙して不安な日々を過ごしていますが、ご利用者、ご家族、そして社会の私たちに対する期待を胸に、メンバー全員で一致団結しこれからの日々の業務を全うしていきましょう。

新型コロナウイルスと老健と

会長あいさつ

全国老人保健施設協会 会長からの応援メッセージ

新型コロナウイルスが世界中に蔓延しております。私ども老健施設において

も感染があり、クラスターが発生した施設もありました。基礎疾患をお持ちの要介護高齢者が多く入所されている老健施設の現場においては「介護崩壊」のリスクは非常に高く、このような状況のなか、通常のサービスを提供しながら新型コロナウイルスの対応も求められます。従事されている方々の献身的な働きに、深く感謝申し上げます。老健施設は介護保険施

設のなかで唯一「在宅支援」を行うこととされています。施設に入所されている方々を守るだけでなく、地域で在宅療養をされている方々の生活も支えていかなければなりません。通所リハや訪問リハ、ショートステイ等を積極的に提供すればするほど感染のリスクは高まります。しかし、在宅介護における介護崩壊を防ぐためにも、老健施設に期待される役割は非常に大きいものとなります。これまで誰も経験したこ

とのない日々は続き、未知

全国介護老人保健施設大会及び中国地区介護老人保健施設大会は新型コロナウイルス感染症(COVID-19) 感染拡大の可能性を否定できないという判断により次のとおり決定されました。

お知らせ

「第31回全国介護老人保健施設大会 宮城」↓中止

「第5回介護老人保健施設大会 in 山口」↓

令和3年10月7日㈭~8日㈮ に延期

なるウイルスとの戦いの終息は見えません。皆さまにおかれましては、最大限のリスク回避の努力を惜しまず、日々のケアをお願い申し上げます。

02 老健おかやま 2020|夏号 老健おかやま 2020|夏号 03

Page 3: New 岡山県老人保健施設協会広報誌「老健おかやま」 ROKEN …roken-okayama.com/pdf/backno/2020s.pdf · 2020. 8. 3. · TEL 0868-26-1080 FAX 0868 -26-1575 t-kobunsha@vega.ocn.ne.jp

特集1 「新型コロナウイルス感染症 (COVID-19)」 の本格的な第2波到来前に 「今、すべきこと。」 をテーマに特集しました。

気を引き締め、さらなる準備を怠らない!新型コロナウイルス感染症の本格的な第2・第3波到来前に…

国はwith corona、経済対策重視、PCR等の検査推進へとシフトしているようです。一方では、高齢者への感染拡大、介護施設でのクラスター発生から一気に医療・介護崩壊に陥ることを危惧し、その対策を急いでいます。なかでも、入退所が頻繁な老人保健施設は特にリスクが高いと思われます。また老人保健施設、介護医療院は医療サービスが提供されていることより、感染蔓延期の医療ひっ迫時には、病床の空きまでの間、施設内感染者の管理を行政から依頼される事態があるやもしれません。そのためにも「今できること」に重点を置き、さらなる感染防御対策案をまとめてみました。今こそ老健施設職員全員が一丸となり気を引き締めて第1波の経験を踏まえたより強固な対策に取り組んでいきましょう!

利用者、職員の日頃からの健康管理と健康状況を把握する。

利用者の他の事業所、家族等からの感染リスクを把握する。

利用者のお迎え時の健康チェックをリストをもとに厳密に行なう。

利用者、家族への急なサービス変更への理解と代替サービスの準備をする。

職員の健康管理をより厳密に行う。

職員はマスクを着け、ゴーグルもしくは伊達メガネをかける。

職場内外での3密の回避、ソーシャルディスタンスの維持等の社会的ルールを厳守。

面会制限、入館制限を行なう。オンライン面会を行なう。

入所利用者には職員からの手紙や施設情報誌等で家族とのコミュニケーションを維持する。

可能な限り早期診断対応の手段であるPCR、抗原等の検査を行う。

理想は入所者は利用開始前、通所リハビリ利用者は定期的な検査、職員も定期的な検査を行う。

疑わしい人には躊躇なく検査を。

ホームページ、ニュースペーパー等で利用者家族、関連事業所と情報共有する。

Don’t bring

持ち込まない

標準予防策(standard precautions)の徹底。

石鹸による手洗い、アルコールによる手指消毒(One Care One Wash)。マスク装着等の徹底。

感染防護具(キャップ、フェイスシールド、ゴーグル、マスク、ガウン、グローブ)を備える。

通所リハビリ、入所サービス時の利用者の3密の回避、ソーシャルディスタンスの堅持を。

一斉放送を行い環境消毒と換気を頻回に行う。日常業務を中断してでも全職員で一斉に行う。

サービス中、食事時の利用者の健康チェックを行なう。特別なチェックリスト作成。

大きな体温モニター表、SpO2モニター表をサービスステーションに掲示し毎日記録する。

フロアー間の人の交流を避ける。

職員は対面で、大きな声で話さない。

Don’t expand

拡大しない

あらかじめゾーニングを決め、同一法人の医療スタッフとシミュレーションをしておく。

感染防御の研修を受けたスタッフで専従チームを組んでおく。

可能であれば、4交代制にする。

他の職員と専従チームとの交流を避ける。

感染防護具の確認と備蓄。患者の食器はディスポ製品とする。

感染防護具の着脱を練習する。

保健所、感染専門医療チームの指示に従うため、利用者情報をまとめておく。

同一法人の医療スタッフ等の支援を受けるルールを。

不足したマンパワーの補充を遠慮せず地方自治体、老健協<支え合い>システムを活用する。

ホームページ、ニュースペーパー等で利用者家族、関連事業所と対策の情報共有をしておく。

Be prepared

感染が強く疑われるあるいは感染した入所利用者への備え

事前にゾーニング、動線を決め、施設全職員でシミュレーションをしておく。

換気が十分な個室を決めておく。

感染防護具の着脱を真剣に練習する。

保健所、感染専門医療チームの指示に従うため、利用者および職員情報をまとめておく。

濃厚接触者となる可能性があり、職員個 の々行動調査への対応、例えば日記。何処で誰と…。

感染防御の研修を受けたスタッフの専従チームを直ちに配置できる体制に。

同一法人からの支援体制を築いておく。

さらに不足するマンパワーは、老健協「支え合い」システムに派遣依頼する。

感染防護具の不足は県と老健協から補充する。

患者の食器はディスポ製品。衣類リネン類は患者専用とする。

帰宅困難な職員のためのホテル等を確保する目的で交渉しておく。

職員の大半がPCR検査を受け、感染が確定されれば入院か指定された隔離施設に入る。

発生当日からホームページで実況報告。ニュースペーパー等で利用者家族、関連事業所に周知。

災害派遣医療チーム DMAT(Disaster Medical Assistance Team)、災害派遣精神医療チーム DPAT(Disaster Psychiatric Assi-

stance Team)、 県看護協会・感染管理認定看護師、介護福祉士会等との連携の事前準備。

派遣医療チームは、感染防止措置の問題点を把握して見直した上で、濃厚接触者の把握・検査を行い、感染者の隔離等を行なう。

感染者の入院先病院のリストを作成しておく。

感染者の入院時に状況・症状等の情報提供のための申し送りリストを作成しておく。

医療施設・高齢者施設で感染者が発生した場合は・・・すべての入所者・職員にPCR検査を行政検査で実施することが、Q&Aで示され

ていますので、心づもりを。

Be prepared

集団発生・クラスターへの備え

利用者の感染症治療に対する意向調査を行っておく。

くり返し防護具の適正な使用方法を研修しておく。

感染対策のすべての行動を、職務と理解し習慣化すること。

感染防御行動を全職員が習慣化する。

管理者は、事業継続計画 BCP(Business Continuity Plan)を策定しておく。

国、県からのサービス継続支援、感染対策経費支援の内容と手続きを研究する。

風評に加担しない、誹謗中傷に屈しない。

Others

その他

04 老健おかやま 2020|夏号 老健おかやま 2020|夏号 05

Page 4: New 岡山県老人保健施設協会広報誌「老健おかやま」 ROKEN …roken-okayama.com/pdf/backno/2020s.pdf · 2020. 8. 3. · TEL 0868-26-1080 FAX 0868 -26-1575 t-kobunsha@vega.ocn.ne.jp

派遣元施設(自施設)にて待機

自施設の感染防御活動

Step 2 Step 3

派遣職員研修会

システム概要介護医療崩壊のプロセス老健施設の感染防御

ゾーニング防護具の着脱

8月17日

一般社団法人 岡山県老人保健施設協会老人保健施設職員相互派遣事業〈支え合い〉システム始動!

新型コロナウイルス感染症クラスター発生施設支援職員研修会を開催!

岡山県老人保健施設協会では、岡山県からの委託を受け、第2波が到来し施設でクラスターが発生した際、相互協力がスムースに実施できるような体制づくりを構築しました。

特集2 「新型コロナウイルス感染症 (COVID-19)」 の本格的な第2波到来前に 「今、すべきこと。」 をテーマに特集しました。

里庄町大字里見7350

里庄町介護老人保健施設 里見川荘

各施設の工夫した業務や特徴ある仕事内容などを紹介!

里見川荘には自慢の畑「里見農園」があります! 季節の野菜を10種類以上、苗の植え付けや世話、収穫等を利用者さまの知恵をお借りしながら一緒に作ります。良い収穫ができるよう肥料や材料にこだわり、スイカは成長記録をつけて大きくなる様子を楽しみ、収穫後は施設で料理します。野菜は浅漬けやサラダバーに生まれ変わり、「割烹着を着てまた料理ができてうれしい、おいしい。」と笑顔溢れる食事会に。キャベツを使ったお好み焼きではホットプレートを大勢で囲み、「自宅に戻り妻にごちそうしたい。」と、男性も熱心に生地をひっくり返しました。今後も介護士、リハビリ、栄養士など全体で協力して「当たり前の生活」を楽しみ、「ちょっとした幸せ」を作ります!

岡山県老人保健施設協会事務局 職員派遣要請

施設および県より施設内感染(クラスター発生)施設現地指揮本部・受授調整班感染状況、不足職員の人数(専門識別)、期間などの情報

職員派遣 施設内感染(クラスター発生)施設人員派遣、防護具搬入

〈支え合い〉運営協議会(仮称)(会長、副会長、理事、事務長部会等)

登録派遣職員・マッチング、スケジュール作成、交通手段、ホテル確保(事前に確保)、装備準備、ユニホーム貸与、障害補償(保険加入など)確認、必要経費の前払い

派遣元老人保健施設研修修了した派遣職員

老健協会長

食糧支援システム 広報活動支援 学術委員会 感染症対策部会

コーディネーター

①老人保健施設で新型コロナウイルス感染症のクラスター(集団感染)が発生して介護崩壊を招くことを防ぐ。②感染などで施設職員が不足する際、必要な人員を直ちに送り込む。同時に必要十分な感染防護具を直ちに 提供し、補充する。③研修を修了した職員は、平時、感染拡大期、クラスター未発生時、自施設(派遣元老人保健施設)や、地域 での感染防御対策のリーダーとして活躍する。

食料備蓄老健施設より食料の輸送、HPなどの広報活動支援、感染症対策研修等の支援

〈支え合い〉システム 職員派遣要請から職員派遣まで

【事業の目的】

Step 1派遣職員募集・

推薦

法人代表者より推薦派遣登録希望職員

8月1日~8月11日

Step 4会員施設でクラスター発生派遣要請

2週間(内2日休み)勤務2週間の経過観察後、自施設へ復帰

派遣登録

老人保健施設職員相互派遣事業〈支え合い〉システム事業の第1歩として、派遣先施設において職務を遂行するための実践的な知識や技術を事前に習得できるよう研修会を開催いたします。研修後は、派遣登録職員証を交付し、平時には自施設において地域での感染防御対策のリーダーとして活動します。

*派遣職員の日当等及び派遣元施設における負担分は、 岡山県の「職員応援派遣に係る介護サービス継続支援助成金」を活用する。

【研修日】 令和2年8月17日㈪【会 場】 おかやま西川原プラザ 大会議室A【講 師】 老健協会長・ 理事・感染管理認定看護師 ほか【ファシリテーター】 医師・感染管理認定看護師 ほか

06 老健おかやま 2020|夏号 老健おかやま 2020|夏号 07

Page 5: New 岡山県老人保健施設協会広報誌「老健おかやま」 ROKEN …roken-okayama.com/pdf/backno/2020s.pdf · 2020. 8. 3. · TEL 0868-26-1080 FAX 0868 -26-1575 t-kobunsha@vega.ocn.ne.jp

現在、猛威を奮っている「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)」に関して、特に老人保健施設内感染対策を中心にしたアンケートの結果です。第1波の反省と第2波への感染対策への準備をふまえてご一読ください。

緊迫した状況のなか、ご協力いただきありがとうございました。【 回答施設:全79施設中56施設 / 回答率:71% / 期間:令和2年6月9日~22日 】

《施設の所在圏域は?》

「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)」に関するアンケート

問1 休業や短縮、利用中止をした事業はありますか? また、その事業の種別と期間を教えてください。

問2 施設運営において、新型コロナウイルス感染症の影響があった事項はどれですか? (複数回答可)

県南東部圏域県南西部圏域高梁・新見圏域真庭圏域

津山・勝央圏域合 計

総施設数3129431279

回答施設数1426421056

回答率45%90%100%67%83%71%

■総施設数■回答施設数

感染症対策用品の不足および支出増利用者の減少

在宅復帰率の低下風評被害があった職員確保が困難

その他

523717433

「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)」に関するアンケート

していない1週間程度2週間程度3週間程度1ヶ月程度合 計

入 所

56施設

560000

100%0%0%0%0%

短期入所

48施設

460101

96%0%2%0%2%

短期

短期

通所リハ(予防通所)

48施設

453000

94%6%0%0%0%

休業2・利用中止1

訪問リハ

24施設

240000

100%0%0%0%0%

入所短期入所通所リハ訪問リハ

■していない■1週間程度■2週間程度■3週間程度■1ヶ月程度

100%

96%・2%・2%

94%・6%

100%

岡山県内では、クラスター発生などによる感染者の急増はなかったことにより、短期入所や通所リハビリのサービスにおいて、僅かな期間の休業・短縮対応を実施した施設が数件あったのみで、多数の施設では利用制限等の措置まではおこなっていないことが分かった。

考 察

完璧に行えた概ね行えたやや不十分不十分合 計

問4職員の健康管理

56施設

193610

34%64%2%0%

問5職員の感染予防策

56施設

94610

16%82%2%0%

問6利用者の健康管理

56施設

94610

16%82%2%0%

問7利用者の感染予防策

56施設

534143

9%61%25%5%

問8施設の感染予防策

56施設

64370

11%77%13%0%

問4 職員の健康管理

問5 職員の感染予防策

問6 利用者の健康管理

問7 利用者の感染予防策

問8 施設の感染予防策

■完璧に行えた■概ね行えた■やや不十分■不十分

34%・64%・2%

16%・82%・2%

16%・82%・2%

9%・61%・25%・5%

11%・77%・13%

体温測定、手洗い、手指消毒など、日ごろから意識して行っているものに関しては、『完璧に行えた』または『概ね行えた』と答えた施設が殆どであったが、環境整備を伴う対策に関しては、ハード面の問題から、3密を防ぐための対応には限界があり、『やや不十分』、『不十分』と感じている施設が3割にのぼっている。しかしながら、『概ね行えた』という回答は「完璧にできていない」と捉えることもできる。そう考えると全ての項目において7割の施設は今後の対策への改善を試みる必要があるのではないでしょうか?

考 察

問4 職員の健康管理について、出勤時の体温測定などに関しての対策はどうでしたか?

問5 職員の手指消毒、手洗い等の接触感染予防に関しての対策はどうでしたか?

問6 利用者の健康管理について、毎日の検温、発熱者のモニタリング(表などで見える化等)   感染の早期発見のための情報共有等に関しての対応はどうでしたか?

問7 利用者のマスク着用、手指消毒、手洗い等の飛沫、接触感染予防に関しての対策はどうでしたか?

問8 手すり、家具等共有物の消毒、換気、3密防止等の環境管理に関しての対策はどうでしたか?

●県外からの新規利用者の利用制限(県南東部圏域)●県外の外部委託業者および設備保守点検の中止(県南東部圏域)●生活面での職員の行動制限(津山・勝央圏域)

その他

問3 新型コロナウイルス感染症に恐怖を感じる理由は? (複数回答可)

施設内感染、クラスターの発生感染力が強く、急変し生命をおびやかす

治療やワクチンがない風評被害利用者の減少職員の離職

意向に沿わない医療対応、死後対応

5346423531128

感染対策用品の価格高騰等により、感染対策用品の不足や支出増加による影響を感じていると答える施設が多かった。また、ウイルス拡散防止の為に、在宅復帰や他施設への入居を延期する事例もあり、在宅復帰率の低下や利用者の減少による経営面への影響を感じる回答も多かった。県境に近い地域では、県外から利用している人や外部業者への委託もあり、県外からの利用を制限した等の影響が報告されている。

考 察

08 老健おかやま 2020|夏号 老健おかやま 2020|夏号 09

Page 6: New 岡山県老人保健施設協会広報誌「老健おかやま」 ROKEN …roken-okayama.com/pdf/backno/2020s.pdf · 2020. 8. 3. · TEL 0868-26-1080 FAX 0868 -26-1575 t-kobunsha@vega.ocn.ne.jp

玉野市上山坂2016-1

老人保健センター コスモス

老人保健センターコスモスではEPA(経済連携協定)によりR元年8月から新たに2名のベトナム人介護福祉士候補生を受け入れています。介護の仕事をしながら日本語の勉強にも励み、2年後の介護福祉士国家試験合格を目指して日々 がんばっています。当法人には今まで2012年より計16人の候補生を受け入れ、受験した全員が合格しています。新たな2人も利用者さんと仲良くお話をし、「ありがとう」の言葉に元気をもらいながら笑顔で過ごしています。日本人の職員より上手な日本語を書ける人もいて、がんばっている姿が他職員にもよい刺激になっています。これからもお互い皆で力を合わせ2人を応援していきたいと思います。

各施設の工夫した業務や特徴ある仕事内容などを紹介!

「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)」に関するアンケート 「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)」に関するアンケート

問10 国、県に対しての要望として強く望む事項から順番に、1、2…と数字を付けてください。

問9 医療介護施設でのクラスター発生防止における国の指導に関してどう思いますか?   一番近い感想をひとつだけ選んでください。

スタンダード・プリコーションを実践しても、職員、利用者のPCR等の検査を行ない、早期発見対応なしでは、クラスター発生を防ぐことはできない疑わしい利用者には、すみやかな検査と入院を勧めたいやむを得ない。徹底したスタンダード・プリコーションを実践したい院内感染・施設内感染が起きた施設は、スタンダード・プリコーションが不十分であったのでは十分な防護具と研修で感染者の対応も行なうべきだ無記入一時的にも入所・通所サービスを中止したい(感染者対策のもとサービス継続を求められたが)

30施設

11施設9施設

4施設

1施設1施設

0施設

54%

20%16%

7%

2%2%

0%

入所、通所利用者および職員への感染早期診断を目的とした検査を行える体制づくり感染者、疑い患者を速やかに入院させてほしい防護具、消毒剤などの物品と研修費を含めた経営支援を介護施設へのより詳細で具体的な感染防御策の提示医療崩壊と同時に介護崩壊が起こることを世間に対してアピールを風評被害対策の徹底をさらなる情報開示を地域医療介護専門職と行政の協働の推進を

321点275点253点248点208点141点141点140点

1位2位3位4位5位6位6位8位

■早期発見対応なしでは防げない■すみやかな検査と入院を勧めたい■やむを得ない■スタンダード・プリコーションが不十分■十分な防護具と研修も行なうべき■無記入■一時的にもサービスを中止したい

54%

20%

16%

7%

2%2%

*1番を8点、2番を7点…として換算した点数

早期診断体制づくり速やかな入院経営支援

感染防御作の提示世間へのアピール風評被害対策

情報開示専門職と行政の協働

3603303002702402101801501209060300

321

275

253

248

208

141

141

140

施設内で徹底したスタンダード・プリコーションを実践しても、検査なしでは早期発見が困難であり、クラスターが発生してしまう恐れが高く、感染早期診断の為の速やかなPCR検査体制を望む意見が多数をしめた。入所前に、PCR検査が受けられる体制が必要と思われる。

考 察

●当施設では利用者(入所・通所)のマスク着用が上手くおこなえず、呼吸苦になると、取られる方が、多々みられました。他施設ではどう対応されていましたか。

●問10について、いずれも重要であることから、順位付けは難しいと感じています。同時に並行して推進していただきたい。他施設としても努力してまいりたいと思います。

●感染症対策に必要なマスクをはじめとする衛生材料が入手できない状態が続き、しかも値段が高騰したことに加え、利用者の敬遠による減少で施設の経営が厳しさを増しています。このようなことがないよう国が主導して国内での衛生材料の生産体制や備蓄を要望したい。この度の2次補正予算では介護分野への支援も追加されたが、介護報酬の上乗等の経営支援も要望したい。

●館内放送を定時で行ない、換気と環境消毒を実施した。職員が一斉に取りかかるようにした。

●発熱で病院受診を拒否されるのは困ります。早期発見できずクラスター発生をするリスクが高くなる。

●このような状況において、入退所、在宅復帰など、支障をきたしています。超強化型施設を維持するのは困難です。

●今後、長期化するコロナ対策に対して岡山老健協としての具体的なスキームを作成して頂き、各施設がその施策に沿って対応できるように要望します。

●感染対策エキスパートとの連携が必要。

●報道のあり方が風評・偏見を招くのでは。

●感染対策を一生懸命しても感染するときはする…。介護もそうだが、事務や相談員、ケアマネだって色々なリスクを背負って仕事をしていることも知らせて欲しい!

●行政・協会・職能団体より通知等の情報を提出してくださったのは助かったが、重複することも多く、整理してまとめて流してもらえると受けて側も簡単に迅速に対応できたと思う。アンケートも同様にお願いしたい。

●疑いが出たら、PCR検査を職員全員にするか抗体検査をして欲しい。

●他の県からクラスターなどの発生が出たなか、岡山県では早期の感染予防策の徹底などにより、クラスター発生なく現時点に至る。早目の情報の開示や感染防御策の提示があったのも良かったと思います。

●初めてのことだったので情報も錯綜し、迷い悩むことも多かったです。他施設のこともどういった対策をされているのか知りたいです。

●他施設でのクラスター発生の状況や発生原因等の情報を知りたい。

★このたびの新型コロナウイルス感染症に関するご意見・ご質問や共有できそうな対策など、 なんでもご自由にご記入ください。

10 老健おかやま 2020|夏号 老健おかやま 2020|夏号 11

Page 7: New 岡山県老人保健施設協会広報誌「老健おかやま」 ROKEN …roken-okayama.com/pdf/backno/2020s.pdf · 2020. 8. 3. · TEL 0868-26-1080 FAX 0868 -26-1575 t-kobunsha@vega.ocn.ne.jp

(広報)

(政策)

(政策)

(政策)

(法務)

(リスクマネジメント)

(災害対策)

(学術)

委員会だより委員会だより

岡山県老人保健施設協会 委員会再編について

和気町和気265

老人保健施設エスペランスわけ

各施設の工夫した業務や特徴ある仕事内容などを紹介!

「ただいま!」「おかえり!」と夕方になると子どもと高齢者の挨拶の声が聞こえます。当法人では平成21年3月から地域貢献活動の一環として学童保育の場として施設のスペースを提供しています。放課後だけではなく、夏休みなどの長期休暇では毎日朝から小学生も施設に通ってきて、ご利用者の方とレクリエーションをして過ごしたり、夏祭りなどの施設行事にも一緒に参加します。高齢者は笑顔で見守る人や、大きな声で賑やかな子どもに顔をしかめる人もいますが、そういう当たり前の人間の付き合いができる場ではないかと思っています。学童保育の子どもたち以外にも小学生とは、七夕

会やとんど焼きなどの季行事を一緒におこないます。また、リハビリをかねて、ご利用者の方が作った雑巾を寄付したり、入学式や卒業式には、ご利用者が作成した壁画を届けたりするなど、小学校とは密接な連携をとっています。今後も地域に開かれた施設として取り組みを行っていきます。(残念ながら新型コロナウイルス感染症の影響で現在は休止しています)

令和2年3月23日開催の総会にて、岡山県老人保健施設協会の新組織図(案)が議題として提出され、会員施設の皆さまに承認をいただき、4月1日より新体制がスタートしました。

令和元年5月に秋山新会長が就任、理事会を進める中で、「理事会について、理事定数を満たさない状況が長く続いている。多くの先生方に積極的に参加していただくためにはどうしたら良いか。また、委員会活動について、長年の活動に伴い各委員会の在り方がマンネリ化しているのではないか。あるいは、その役割が終わりつつあるものもあるのではないか。新しい時代の変化に対応していく委員会活動にするべきではないか。」等の意見が上がったことを機に、再編の取り組みが始まりました。まず、委員8名から成る理事会・委員会の改革検討委員会を設置し、10月から12月にかけて計3回委員会を開催しました。第1回は現在の理事会・委員会の問題点を洗い出し、第2回では引き続き問題点を探るとともに第1回で提起された課題についての解決策の検討

を行い、第3回で解決策をまとめ、新組織図(案)と理事会への提言を作成しました。具体的には、これまで6あった委員会を「学術委員会」「危機管理員会」「政策広報委員会」の3にまとめました。また、「会長直轄事業」を「特別委員会」として再編し、近年の介護人材不足に対応するための「施設における人材確保・育成に関する検討会」を新たに設置することとしました。その後、提出された新組織図(案)と提言を基に理事会にて議論を重ね、新組織図(案)とともに、老健としての5つの使命に会長をはじめとし、全ての会員はその目的達成のために献身的に活動を行うことを岡山県老人保健施設協会の理念として改めて掲げ、総会の場で会員施設の皆さまに諮ることとなりました。

令和2年度においては、当面は再編前の各委員会活動を行ないながら1年間を移行期間とする予定でしたが、新型コロナウイルス感染症の影響により、各委員会活動が行えない状況となっています。今後は新型コロナウイルス感染症の状況を見ながら、新組織図に基づいた活動に向けて進めてまいりたいと思います。

岡山県老人保健協会 組織図

総 会

理 事 会

委員会活動 特別委員会

裁定委員会

小出 尚志

布上 紀子

近藤 修六

佐藤 林平

事 渡邉清一郎

事 藤本 宗平

事 福嶋 啓祐

事 平木 章夫

事 野上和加博

理 事 津田 隆史

事 高越 秀和

事 佐能 量雄

事 江澤 和彦

事 岩藤 知義

監査委員会

監 事

●野上和加博

事務長部会

●福嶋 啓祐

●担当理事 ●担当会長

会 長 秋山 正史

副会長 藪野 信美

副会長 鍛本慎一郎

認知症介護実践研修事業

施設における人材確保・育成に関する検討会

介護老人保健施設の在り方などに関する検討会・社会保障政策討論会

人生の最終段階における医療介護を考える会

政策広報委員会

危機管理委員会

学術委員会

実践リーダー研修

実践者研修

●平木 章夫

●佐能 量雄

●秋山 正史

●福嶋 啓祐

●江澤 和彦

●藤本 宗平

●藤本 宗平

●渡邉清一郎

●福嶋 啓祐

●岩藤 知義

●津田 隆史

●高越 秀和

●鍛本真一郎

●藪野 信美

●秋山 正史

岡山県老人保健協会 

理念

岡山県老人保健施設協会は、各々の加盟施設が老人保健施設の使命である、「包括的ケアサービス施設」

「リハビリテーション施設」「在宅復帰施設」「在宅生活支援施設」「地域に根ざした施設」としての使命を

全うするため、医療介護関係団体と協調しながら、その業務に取り組む。

会長を始めとし、全ての会員はその目的達成のために献身的に活動を行なう。

12 老健おかやま 2020|夏号 老健おかやま 2020|夏号 13

Page 8: New 岡山県老人保健施設協会広報誌「老健おかやま」 ROKEN …roken-okayama.com/pdf/backno/2020s.pdf · 2020. 8. 3. · TEL 0868-26-1080 FAX 0868 -26-1575 t-kobunsha@vega.ocn.ne.jp

老健の未来~ The future of ROKEN ~

オンライン会議

第3回

昨今の事情から研修会が中止になり、会議がオンラインになっていることと思います。

そこで今回はオンライン会議、オンライン面会を自施設で行う際、製品選びの注意点を

紹介します。製品には大きく分けて2種類あり、事業所でシステムを購入し使用するオン

プレミス型とインターネット上にあるシステムを使用するクラウド型とあり、多くの事業所

はクラウド型のシステムを使用していることと思います。どちらが正しいとかはなく、それ

ぞれに良い点、悪い点があります。オンプレミス型は主に自施設内で活用することに適し

ており、自施設内のサーバーにシステムを導入することで、インターネット上に接続しなく

ても(オフライン環境)ネットワーク内で会議や面会が実施できます。また、インターネット

環境に接続しないため情報流出を防ぐことができ、安全に運用することができますが、導

入費がクラウド型と比べると高額になる場合があります。クラウド型はインターネットを通

してサービスを利用するため、高度な暗号化は必須になります。安全に使えば便利です

がオンプレミス型より情報漏洩のリスクが高くなります。製品によっては利用登録がいらず、

すぐに使用でき、システムのメンテナンスも不要であると利便性に優れていますが、利用

方法は会議主催者からURLを送ってもらいログインするという流れが多く、URLさえ分か

ればだれでもログインできるということになるため実際に第3者が不正にログインして迷惑

行為が発生したという事例もあります。このようなことを防ぐためにログイン時にはパス

ワードの入力を求めるなど対策をとる必要があります。セキュリティ面では暗号化は必須と

なっており、暗号化の方式は数種類ありますが、強度の面でAESが推奨されています。また、

人的ミスのために情報が流出することもあります。会議に適さない場所での利用やURLの

送信ミス、使用する際は外に音が漏れない会議室や別室に移動するなど個人情報の取

扱いに配慮が必要です。ログイン方法も製品によって異

なり、先ほど記述したURLからログインする方法やIPア

ドレスを指定し決められたパソコンからしかログインでき

ないもの、ログインする時にコードを入力するものなど種

類は多岐にわたります。その他にも一度にログインでき

るアカウント数にも差がある等、各製品一長一短があるため、これから準備される事業

所は利便性に加えセキュリティ面にも注意し、メリット・デメリットを理解したうえで、それ

ぞれ合うものを選んで使用してください。

事務局だより

新型コロナウイルス感染症防止対策の一環として、令和2年度 第2回理事会(5月13日)と第3回理事会(6月10日)をweb会議ツール「Zoom」を使用し、オンラインで開催しました。画面と音声による会議となりましたが、新型コロナウイルス感染症対策等について、通常開催と同様に活発な討議がなされました。今後は、少しでも多くの会員施設の皆さまに参加いただけるよう、定例総会や各委員会の研修等についても、現地開催とオンライン開催の併用を検討してまいります。

Web理事会について

岡山市南区大福950-6

あいの里リハビリ苑

各施設の工夫した業務や特徴ある仕事内容などを紹介!

あいの里リハビリ苑で毎年開催している行事について紹介します。ひとつは「おやつバイキング」です。栄養管理部特製の手作りスイーツやお取り寄せスイーツ等約20種類の洋菓子や和菓子が並びます。その中からおひとりおひとりがご自分の好きなお菓子を選び、好みの飲物と一緒に召し上がられます。季節を感じられる雰囲気の中、沢山あるお菓子を選ぶ楽しみを感じていただけるよう努めています。もうひとつは “ケアファッション”さんご協力による「衣動バザール」です。それまでの“なかなか買い物へ行けない”というご利用者の悩みは一気に解消される行事となりました。鏡の前で服を合わせてみたり、実際に試着をされる方もいらっしゃるので、スムーズに行えるようお手伝いさせていただいています。いずれもご家族一緒にご参加いただける行事であり、大変好評にて春秋の年2回同時開催となっています。本来なら、今年も4月に開催する予定でしたが、コロナウイルス感染症予防のため中止としました。早く通常行事が開催できる日を楽しみに待っています。

14 老健おかやま 2020|夏号 老健おかやま 2020|夏号 15