instructions for use - huscap2)_p893-915.pdfh ・.. 915 plate 1.緒言...
TRANSCRIPT
Instructions for use
Title ブナ僞心材におけるチロースの存在状態
Author(s) 大澤, 正之; 野上, 健二
Citation 北海道大學農學部 演習林研究報告, 17(2), 893-915
Issue Date 1955-12
Doc URL http://hdl.handle.net/2115/20736
Type bulletin (article)
File Information 17(2)_P893-915.pdf
Hokkaido University Collection of Scholarly and Academic Papers : HUSCAP
プナ俄心材におけるチロースの存在朕態
大津 正之
野上健
BEING-STATE OF TYLOSES IN VESSELS OF F ALSH HEART WOOD OF BEECH
By
Masayuki OnSAWA and Kenji NOGA¥III
目 次
1. 緒 言…・・・……....・H ・-…....・H ・"………………-・・・…-・…・・・-…..893
2. 研究方法...・H ・.....・H ・-……・………・……………・…・・・…・・・…....…・・・… 894
3. 供試材及びその木取………………………・・………・・…………・…・…………・・ 895
4. 貨験結果…-…・…・….......…………・-..・H ・-…・………・………・・・・ 896
5. 摘 要………・……・・…・...・H ・....…...……'.………・……・・・…-…・ 914
Summary …… ・・ー… ...・ H ・..........・H ・.....・ H ・..…...・ H ・..… ……-・ ….....・H ・..915
Plate
1.緒言
プナ偽心材の防腐処理に当って検討すべき諸問題中，木材解剖学的構造上，注入を妨
害すると考えられるチロ{スの存在朕態を究明することは最も緊要である。このテロース
についてほ従来幾多の研究業績あり，その発生過程，存在朕態，並びにその形質等につい
て報告されているが，注入を妨害する対象物としては研究されていない。そこで本学森林
利用学研究室においては，さきに農林省及び文部省の要望課題として取上げられた「プナ
僑心材の防腐剤注入促進に関する研究」に関与する機会を得たので，木材解剖学的構造上
注入の妨害物と考えられるチロ{スを対象とし，これが存在朕態につき質的並びに量的研
究を計画実施した。即ち質的問題につき平井氏めはプナ偽心材の顕微化学的研究により，
脚註
1) 本研究は昭和 25年度， 26年度， 27年度に亘る文部省及び農林省科皐試験研究費によって質協さ
れた業績の一部である。2) 平井左門: プナ材填充体膜の顕微化拳的性質.日本林準舎北海道支部講演集，第2披，昭和28年.
掛4
次のことを明らかにした。一般にチロースはベクチン質， リグニシ質，セノレローズ質の成
分を含むもrのであるが，プナ材ではペクチシ質，セルローズ質は痕跡に止まち，主として
リグニン質であれ細胞膜に損傷を与えずにチロ{スのみを簡単に薬剤によりて除去し難
いことを報告している。
又量的問題については著者等は導管内のチロース発生頻度数やチロースを含む導管の
多少等が注入妨害に密接な影響を与えるものと看倣し，専ら顕微鏡下で観察し得るチロー
スの数量的問題に重点をおき研究を行ったので，ここにその研究成績を報告せんとするも
のである。
2. 研 究方 法
チロースとは主として導管中に存在する填充体をさす。元来植物体を構成している組
織の一部でなく，菌系の侵入，傷の刺戟等により形成又は滞溜され，この結果空気の侵入
を妨げ，菌の発育等を防止し腐朽の進展を阻止する一種の保護作用をなすものと称されて
いる。それ故にその形肢は不規則であって樹種によっては石鹸の泡沫の如き形肢を皇 Lた
りして，その存在扶態を量又は数的に示すことは非常に困難と思われる。然しながらプナ
材導管中にあらわれるチロースは多く膜様を呈し，ほぼ木口面における導管面を塞ぎ，導
管中の空気又は水分の流通を妨げる紋態に存し，これを繊維方向又は切線方向の切片につ
き顕微鏡下で見るときは，恰も竹の節の如く見えることに看目し(写真参照)，導管中の内
外圧に対する抵抗を知るようなー穫の合目的な量的表現が不可能でないと考え，次の三方
法につき検討した。
(1) 偽心材部より選定木取した小ブロックの木口面を，一定の厚さに数枚乃至数十枚
の切片に取り，プレパラートを作製し，顕微鏡一定倍率下視野内の一定面積において そ
の内に出現する全導管及びナロースの存在する導管の数を求める。
(2) 先に作成したプ口、y クの切線面又は半径面で切片を取り，プレパラートを作製し
て，顕微鏡下導管中に見られる，チロースの膜と膜との間隔を測定する心
(3) v ~ Jレツェの解禁法(Schultze'sMazetation)により導管を解離して取出し， (2)
の方法と同様に測定する。
主記三法を検討してみるに， (2)の方法においては，切片の厚さが最も問題になり，理
想的厚さでも，導管の配列は切青!J面に平面的でないので，導管が重り合ったりして，測定
はなかなか困難である。又 (3)の方法は (2)における欠点を是正してはいるが，測定導管が
余りに局部的となり，又測定可能の朕態に，繊維その他から導管を分離することは，かな
り困難な仕事なので，多量の測定を実行せねばならぬ場合には不適当である。!故に (1)の
方法が最も無難なものとして，本研究に採用する乙とにした。
895
3.ー供試材反その木寂
本研究に使用したプナ材は，函箔営林局管内落部産の円盤3個で各円盤で調査した事
項は第 1表の如し。
第 1 • 固盤記競平均 7宣径 平均偏心、直径 儒心、の形
(cm) (cm)
A 40.0 2:7.0 不定形
B 37.3 14.0 略国形
C 36.2 16.7 グ
各円盤より，表皮から中心に至る厚さ約 lcm程度の板を 1枚ずつ計3枚作成し，更
にこれを縦方向に，適当の間隔をおいて，木口面が 1xlcm程度になるように切り，更に
縦方向も，約1cmに切り，結局 1x1x1cm程度のブロックとなし，水を入れたνャ{レ
中に，一時保存しておいた。
作成プロッタの個数は，円盤Aからは 5個， 円盤Bからは 6個，円盤Cからは 4個
であり，偽心材からは，各円盤につき 2個宛作成した。
ブロックの間隔は次の如くした。
即ち A-1，B-1， C-1は表皮のすぐ隣， A-2， A-3， B-2， B-3， B-4， C-2は辺材部で
はあるが，円盤の木口面を観察した際，幾分いろの変イじの認められたところがあったので
解剖学的に何らかの差異があるかもしれぬと思い，努めてこのいろの変化の見られる部分
を対象として採取した。 A-4，B-4， C-3は偽心材の最外部を選ぴ， A-5， B-6， C-4は偽
心材のそれより内側から適当に選定した。
プレパラートの作成と測定上の手続
プレパラート用切片は， 前述のプロック 1個から各20枚宛 1枚の切片のj享さは 50
μ とし，この作成にはユシグの木材専用ミクロト{ムを用いた。
‘グνパラートは，当初はこれを染色し永久プレパラートとしたが，観測中チロースの
中には，ナフラニンで明瞭に赤褐色に染色されるものと然らざるものとあり，染色に大な
る意味のないことがわかったので，後染色せず，測定に供した。
顕微鏡の倍率を 100倍とし， 1枚の切片につき 9個所測定した。 この測定個所は切片
の全面に平等に分布するようにしそれに一定の順序に番号を附した。
1プロックより作成した切片は 20枚で， 1ブロックにつき 180個所の測定である。
測定に対し使用した測徴計は，正方形の枠形のもので，正方形の一辺は 0.8mm，従
って面積は O.64mm2となり，これが顕微鏡のー視野における測定面積の広さである。
896
4. 賓 験 結 果
前記の方法により， プナ偏心材につき測定した成績は， 第 2表より第 16表までに示
さjもている。
表中左欄の番号は，切片の番号，上欄の番号は，一切片内の測定点の番号で試験方法
の工員に述べた。
G は，測微言十で求めた 1 測定点の面積 0.64mm~ 内において数えられる導管の数，'r
は測定した導管中チロースの存在が認められる導管の数である。
測定に際して最も苦心したのは，切片の厚さが 50μ あるため， 1個 1個の導管に
つき，充分立体的に微動装置を上下して，測定するを要することであった。又 50μ の厚
さのうち，膜状のチロースが 2個存在するように思われたものもあったが，この場合2個
として扱わず 1個とした。観察されるチロースには，導管面を完全に塞がず，導管面の
半分程度塞いでいるものがかなりあったが，導管内の半分以上を塞いでいるときは 1個
として取扱い，それ以下のときは無視した。測定面積からはみ出している導管も半分以上
面積内に入っているときは 1個として取扱い，他の場合には無視した。
測定表中よりチロースの存在する導管のみ取出し，一測定点において数えられたチロ
ースの存在する導管の数を 5個ずつまとめて級を作り，測定点の度数分布表を作って第
17表に示した。
表につき簡単に説明すると， A-3においては 1測定点において 1個乃至5個のチロ{
スの存在する導管を数えた測定点の数が 3個ある。又B-3，B-4においても同様各6測定
点にチロースの存在が認められた。
以上は辺材部におけるチロ{スの存在であるが， A-4， A-5，、B-5，B-6， Cー3，C-4
の各偽心材部においては，全ての測定点にチロースが観察されるので，測定点数合計は何
れも 180となっている。
次にー測定点に出現するチロース存在導管の数につき統計的考察を試みるに， '何れも
偽心材につきモード，メディアシ，算術平均，標準偏差，変異係数，歪度を求め第 18表に
示した。しかして算術平均は測定表より算出し，他は第 17表によった。
897
一T
一
一
i
l
-
-
I
l
l
i
-
-
1
1
-
一
4
4
-
一
0
9
1
1
8
2
0
7
1
8
3
5
6
6
2
5
0
一2
一、
TA一
噌
i白
404nり
nOTAnuoGnりの
o
n
4
n
u
n
O
唱
AQ4Aリ一
一
(
一
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
一
m
一
一
一
nunリ
nUAリ
Aリ
Aリ凸
リ
凸
リ
日
υ凸
ununu凸
ununuAunu凸
VAUAU一
向
U
一
一
巾
A
一
一
一
8汀什丁吋|羽信犯
mid-ω141叫吋ーー叫判吋
di悶di対|
叫
お
れ
1
一l飴
一
re、一
噌
EA噌・
A唱
'A噌
EA噌
aA4EA噌・
4噌
EA噌
EA噌
EA噌
EA噌
EA4・A4aA4aA噌冒
A噌
EA4骨・
4噌‘
44ZAvhυ
一。創
一
中A
]一d
q
q
o
0
0
0
6
0
1
q
q
l
q
d
d
d
i
q
a
o
o
-
J
q
i
fパ丁明利
dddld叫叫「|U1叫吋対同判明剖
1
叫Jm|叫J
叫寸悶」
一
r盟、
一
唱
i唱
Aτi'itititi'iti唱
A司
A噌
A唱
A'A
噌
itA電
i唱
AtA一
daz一
一
白
6
一
「
7did-αlqiq-q1q-qdid-αid--qA叫l川町1qllααIq--αITa--F
中
ム
一
6日
川
一
お
お
お
即
お
却
印
知
朗
凶
叫
1
町
制l阿川崎
1U勘
，
.
、
一
噌
B』
ι轟噌巴.晶-噌目.み-噌.. 企
-
噌
目
A噌目
4噌目
4噌目
A?噌
'
.
ム
-
噌
目
.
品
晶
噌
目
.4企噌目
aA-
噌
.
ム
噌
E.A-噌.
7
」
j寸i|ld刊「|川叫l|!〕du11|Nd叫1|刊川叫「|1!川du叫』1i1!JNuulilAd馴li|」川α山馴叫川叫|i川q叫!iα川叫|||吋α叫1|耐α叫
T一
5寸
1」
95σ0112id自lla--舷
一可X
一。οQUQυQdoa9“，A
一，.. 、
一
噌
EA噌
EA噌
EA
噌
EA噌
EA噌
EA
n
u
n
u
n
u
nリ日
リ
白
リ
部「刷」
1
一
E
一
一
円
4
一
nu
一
AU
一
一
T
一
↑
圃
4
一|l一
1
9
5
6
0
7
6
2
4
i
l
g
6
3
叫
刊
i
創|i4|引1
」引ーー一
-↑1X一
tA凸
V
O白内
リ
内
リ
2A胃
AQUoonv胃
A
Q
υ
q
4
0
0
Q
O
Q
d
一
wb
一
-一(一
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
一1
一
-
一
一
向
4
一
Ei---「|寸1dul1101101l刊勺|lollia--n「110110円iJげIlo--61101l出川1lo--101111nMIO--内町llσlJIG--一Ill
-一
T
一
一
一
EQUIli--一illili--11111Illi--1llili--Illi--1lili--!Ill11111111111111111111Illi--山
I
I
I
l
l
i
t
-
-一lili--iL
一LHCltJ1:J川mlJ四川江田白川河川一切」
一
一
向
リ
凸
U向
日
向
UAununununυnunununununリ
nununv一
向
リ
一
T
2一|||5elu「
id1司|川eld--訓i
司J円
」
q
d
G
一
nuummU9M89mmmn
「ーμU11ωつ!川「|町「|川U11刊明iJ刊「1001川U10|ld叫ll刷寸lα
。。
。
。。
。。。。
。O
。。
。。。
95
98
95
表定illlJ
。
。
コミ
。4n4aa宮噌
iAURυ
。ononU
9“
QutA
白
UOV9“
Quqυ
岳
u
噌
i
1
4
噌
E41A
噌
i
nuhunununリ
hUAυ
01 135
。
。
。
E才
98
89
85
85
チ第 2表
。l
1
l
aaznE
噌
i
噌
-
41噌
i
nU凸リ
AU
971
1
'GIT
1211
1171
120
123'
132'
107i
101[
122'
99;
148l
1141
I 1刊1051
128i
1ωl 140!
1271
1271
A-l
(溢材部)
12
1
2
3
4
8
9
10
11
14
15
16
5
6
7
13
。
。。
。
。|叫
。l
。;115
。l
。1114
恒例
01 107 1161
142
17
18
19
20
。。7301 。6811 。6852
898
表
。。O
。
。
。
。
。
。。
。
。。
O
。
。
。。
。。
78
97
88
部i
卸l
O 鉛i
98
。。n
u
n
U
A
U
A
U
A
U
95'
四
回
目
mw
75
~
.A
ij:jj
λ 叩Moltj-
浪IJフミo チ
87
第 3表
。20
0， 117
0
0
dulnulnu
aaτaa宮唱
A
O
B
一
nEJ1lj
n
u
n
υ
n
u
u
」
na
一内山嗣
唱
EA
噌
EA
一
向
叫
U
一
噌
a
0
O
仇
οv叫l|口0υ11|1||町H叫巴川以凹
l|lJJα
配
α
u
0
0
一l|ll刊刊叫
i!
76
84
86
87
95
94
87
97
99
99
119
98l
901
113[
1101[
105!
109!
103[
102:
99!
1同1081
971
99
102
93'
110，
1叫
1加
81
125
A-2
(漫材部)
11'
16
18
19
10
12
13
14
15
17
8
9
4
5
6
7
2
3
1
。計-
。58θ5 。5897
8ω
第 4表 チ ロ ー ス 1I1IJ 定表
A-3 8141516i71819 (逸材部) GITiGIT，GITIGIT'GIT G[TGIT[GIT[GIT
211231
0o
o
11162196
司
l
1 133 01 107 o 115 01 141 01155 41 112 。011301
2 145 01 124 o 133 01 132 01 146 01 124 11 114 1
3 : 131 o 104 01 120 01 135 01 101 。4 123 o 100 0: 145 01 130 01 97 011031 。5 124 o 102 01 133 01 117 01 131 11 98 01 94: 。6 1 105. 01 117 o 122 O! 104 01 133 01 119 01 106 。7 ! 86 01 90 o 101
111
0， 85 01 95 01 95 01 109 。8 93
' o 102 01 90 01 114 01 109 01 97 01 95i 。
9 90 o 101 01 86 01 120 Oi 113 01 91 01 97: 。10 89 o 97
1 96 ω
側
d
《{羽到
11
師
0
田
n
4
01 102 01 103 01 78 01 90 。11 115 01 121 o 106 01 101 01 96 01 88 01 103
013
。12 109 01 117 o 95 11 93 01 95 01 102 11 100 3
8
出H 回
i13 01 75 o 100 o 921
1叩 01 101 01 79 。
14 94 01 87 O. 102j
0: 871 103 01 84 01 105 01 77 。122
1 。8115 01 104 o 97: 01 93 01 90 01 87 01 91 。16 96 01 98 o 1071 。!103 01 114 01 79 01 95 01117 O
4114 17 124: 01 89 o 901 01 121 01 98 01 98 21 98 。18 1σ7' 01 102 o 111 01 90 01 108 01 112 01 102 01 107 。19 ， 119 01 100 o 94. 01 120 01 105 01 106 01 106 1
m 98. 01 104 o 891 01124 01 104 01 103 01 106 。
計 同9110片付 0120681 +1判 +
1081
02204' o:22221 +
9731 +
8821
5
。
9110
第 5表 チロース iJ!IJ 定表
;::::;;:iii;iii:;;;:: JJ1
901
A-5
(偏心、材部)
第 6表チロース illlJ 定表
噌
i
O
4
n
o
d
-
w
D
P
O
円
4
0
0
n
u
凸
リ
噌
i
O
4
η
o
a
a
z
w
h
u
n
O
円
4
0
。n
u
nリ
噌
E4
噌
EA
噌
EA
噌
EA
噌
E4
噌・
4
噌
aah
噌
'A
噌
E-F4EA
白羽嗣
lEH1Jず討中(日子(JTlG山J-flιFijjjijjiiliijjiiiijjjj j:jillij J1J12;111q1;;1111q111112; ;;1q;;1Q;qq;J Q;;13;2h;;!;;(;1;;;lJJ;LJ; m 円 ;11;1コ:22::J122::l1::l::;:;::l:ijilliJi iiiijjj:jillli;iii
::(判:14411::i121:;112lt;;(;計
902
第 7表チロー λ 測定表
よふ)日:lJ-fJlJUylf干lJ古示lzf干
噌
L
H
4
n
o
a
a
τ
z
u
n
o
n
s
n
B
n
w
u
n
u
'
i
n
4
n
0
・aU2kunO
円
aoonwu
白
M
噌
EA
噌
EA
噌
EA
噌
E品。
噌
'E晶噌
・
A
噌・4
噌
EA
噌
・
み
唱
・
A
白ァ“
計
128， 0: 133
124 01 122
119 01 134
121' 01 127
mlq1ω
127， Oi 132
1お|olm130 01128
127 01 128
119101124
114 0: 107
132 0' 125
135 01116
107， 01115
116 0' 116
122: 011ω
別 01130
118: 0: 128
wa
噌
AnU M
l部 o 117
nu
au u
nu
6899
aa2nunooo
nU
噌
inuunuu
噌
i
噌
i
A
U
Aリ
Aunu
凸
U
A
υ
n
u
n
u
凸
U
ー川引川町|帥|剖|叫悦
噌
E--
噌・--
n
u
n
U
A
u
n
u
n
u
n
リ
114lla--E叫llu引!〕川州U
1
8
凸
U
n
u
n
u
n
u
o
o
n
u
o
u
n
U
噌
EEA
噌
・
・
晶
噌
E-a
n
u
n
u
n
u
n
v
n
u
n
u
n
u
n
u
岬
4
9
“
唱
L
F
U
のゐ。O
A
U
岬寸
c
o
n
u
n
u
n
U
A
U
n
a
n
u
n
E
噌
Ea-
n
u
n
U
A
u
n
u
n
u
n
u
n
u
n
u
--u叫il吋む
llHUll川骨
lluu「iA河「ldd|lNMU
凸
nnwunU
凸
u
n
u
n
u
n
u
n
u
u
噌
EA
噌
a--4EA
A
u
n
U
Aり
の
U
n
u
n
u
n
u
n
u
凸
ヨ
円
t
円
ι
。。。。。。
凸
リ
凸
U
n
u
∞
川
出
M
nvnunu
噌
i
n
o
n
u
Aununuu
噌
EAAUAU
凸
U
01 98
01 95
01 101
01 87
01 94
011071
01100
01 83
n点U
白
沈
同
噌
・
4
。。nuunE
凸
unυ
凸
U
oii田91
5729
2
1
5
n
u
n
8
n
a
h
u
nリ
ハ
リ
0' 881 0
内
u
n
u
n
U
A
u
n
リ
nu
nリ向
日
目
4
噌
i
n
O
1
A
nuun6nwunuun6ng
n
U
A
U
n
u
nリ
内
U
A
U
噌
E--n呂町，-
噌・A
nu
噌
-AO白白ロ
噌
E--nu
。01吋ヤト。5460 0
nuu nu
噌・
4qG
nυ
鮒3
。
。
。
。
o 。。。。。。
。
。
。
。
。。
表
一ml一
9
一
一
1
e
-
-
J
2
3
z
i
g
-
-
4
1
b
;
ー
:;4「l
G一
四
日
四
四
日
日
m
u
n
m
u
m
u
n
u
u
四
9
ω
u
↑
御
一
lil--J|川町1似つ|α1110110--q!011001川明αoonui!ασ
【
O
l
o
α
o
一
O
|」
T
一
一
一
一
噌
a
-
e
噌
a
A
噌
E
A
一
↑
8一一
EH同州制同吋l
d
i
叫
|
叫
利
引
河
内
問
倒
l
M
d
判
判
制
」
l
ー吋
一
一
噌
E
A
-
1-寸|l寸|刷1101101lo--α1101101|σll⑪|-qlqα1d1Iq--qld凹liq--ω「|σ11611一10l-
-T
一
一
一
7111判吋「吋コ山川叫lw|〕問iM明町||叫|叫凶|珂〕吋吋円川町川町凶ーー判l寸町一
一r・、一噌EA噌E4噌E4噌EA
唱
E4噌a・畠噌aA
唱
a--噌E-a噌aA4Eみ噌'A噌E-e噌・4噌E4一AHV一
J
F
I
d
-
d
q
同
q
q
d
l
q
q
d
4
4
4
d
司
副
司4
4
4
一io
寸1
6一一[引っぷ旬dl|馴||2|同町|削nJqluqlJ引引刊」司」q
d「」引J
引J門川町Jq17s-
一G
一
9
9
8
9
m
8
9
9
m
9
9
m
8
9
U
9
M
M
9
9
9
一
則
一
1111「|LIli--111111111111Illit---lili--Illi--111Illi---il卜1111111j一Ill--o
一一一向リnunvAリAU凸unuAリ向リ凸り内unU凸リhunリ凸unvnリnvnリ一向リ一
一
一
T
一
一
一
1
l
i
l
i
-
-
l
i
l
i
l
i
-
-
-
一12一弘川町J明l叫lm
師
M
ω
田
昭
伺
倒
鈎
抑
制
仰
ロ
∞
節
目
一
弘
一
)
一↑
r・
、
一
旬
A
1
A
t
A
t
A
t
A
1
1
T
1
2
A
t
A
t
A
1
4
官
A
一
n
v
一
市
型
寸1|)寸did--αJqlA山lqoliq--oldqlqlJqJ円JuldlqJqJqlqJq110一回
一
T
一
一
一
一
a
E
2
一
一
↑
一
一
一一
G
一
%
卯
倒
筋
羽
田
開
切
目
白
田
何
回
目
昭
印
船
日
初
お
一
明
一
一一，.、一噌E4噌EA噌'A噌E4噌・A噌EA噌EA噌E4噌・ゐ噌aA一角川w
一
一)一円UAvnunununvnunuAUnuhuoununUAUAununUAリnu一Aり
一一
T
一
一
一8汀1Id--部(
却
隠
れ
ωldd|劉出
ld田|可能
133判判吋|一l倒1
一一(一
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
一お
寸
11「||一1100町川FoodαooooNU|川町|JUlolid--ollN叫ld問」
ui「Jαーー
一
一
T
一
一
lu--却
lM-4刊叫|凶|盟|州制
J町|勾|出lM|伺l剖
-4i町叫
叫
J捌17叫|
一rt一τA旬A噌A
唱
i噌A噌i噌A
守
i噌i噌i噌i噌i噌i噌i噌i噌i噌A噌i唱
i唱
i一an宮
寸!寸||一11刷|川町dーーα|lGJqlq1qlJqId--ω101IG--α!oi|馴id「la--GId--oi
一
T
一
一
1一
f
l
一l
引
一一G一日
2
部一
F
蜘一
。
。
。
定iJlIJ 3ミτ2 チ第 8表
，a宮
nuqoaazoO唱
iρり
向4nU噌in44in4nu
噌EA噌・4噌EA噌aA噌EA噌置A噌・4
1
22321
120
95
115
121
114
95
110
107
1
2
20
4
5
12
18
8
6
7
8
9
10
13
14
16
17
11
15
19
。計
。6147 。7198
9脳
第 9表チロース測定表
品山ι!日正lヰ!山手I-GI T-l中!JJ
905
表
8530
。
。
。。
。
。。。。
。。。
。
o
。。。
。
。。。
主主
剛一-M|一
nu一円り一
nu一
角
u
一
ma
一
nO
一
1↑
m一
円リ一nu一
一T
一
一
6
一七釘白河叫担|釦相
l剖
初
お
Mi卸Ind-伺|お
lM加
盟
l
一世|倒l一
一
一
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
一
部
一
6
ーーっ|」!lqi釧Oiold叫lo--αiloqlω||oou-qoαoiα4||司l一|制寸l一
一T
一
一
-
5
一利一ー
:i問問
l邸
14判明叫制対
M44判司判判did-一匹一
l
L
l
一
i
l
i
l
i
-
-
l
l
i
l
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
川l
河川い一見一お
一一白unυnunUAUnunu内
UAUnunvAUAUAリハリnunununリAH一
-nu一
06
一T一
ι
一
j
一川一叫叫
l
叫
124322コ2mmmlm一叫「
一一nUAUAUAUAリハUAunuAりのりAUnununりのりのりのunununu一AU一
一T
一
一
一
8122imJ:凶ー吋コJ2門司吋叫口一利一0
1iIlli--一ldα-alo--U||馴liq--αliq--α|α1JU--α!Jq-qi刊「Jql川町i川「d」i州「」
2
一巾一i倒|割問l
凶
441回
|却判明ー珂判叫|珂|鉛|叫」河町|硝|回一
413
一
(
一
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
一
抱
一
拙
「||JIllαーー刷「|⑪ーーーαJu--川町l品川|!刊汁|川町ilO川町|lAV--〕馴||川町ーー釧〕馴l|α一||似「|一
g
一T
一
一
一
-一ll11dl|6BIG-罰Ila-zliz--引118lid--Jqid--回l
f
i
d
u
-
-
α
寸
刻
|
一
↑
守
X
一da言。osU2notiQOQUQuqGQuaaτQU9白tinOH4角。一nu一
「ぺ一
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
「同門LIli--
4
部一
B
制一
。
01 129
01127
01 140
。1 133
01 125
01 130 01 158
iJlIJ コミo チ第 10表
130
153
171
1
2
9
16
20
s
4
8
10
17
18
19
5
6
7
12
13
14
15
言十
11
割)6
第 11表チロース illlJ 定表
I I I I I
j : 6 18
7 27
B 20
9 32
10 28
24
22
18
26
23
27
21
28
20
20 19
907
第 12表チロ』ス測定表
B-6
1偽Jfi、材官官)
噌
i
の4
η
o
a
a
z
w
u
p
o
n
d
何回
nwunu
唱
A
n
4
n
o
a
佐
官
u
n
o
n
a
o
a
A
u
d
帥M
，
a，噌
EA
噌
E-a
噌
目
・
晶
噌
E・晶
噌
EA
噌
aA
咽
・
・
晶
噌
EE晶噌
E--nv創
古UTIGÌ~1 G i;1計九品抗hhh
iiljijilli:;:111111:jljiiji Jjjjj:::;;:
計ー
908
。。
。
。。
。。。。。。。。
。。。
o
o
表
一T
9
一判例
3132ω2212mU4判
111111jqー
αllql刷|川つ刷!川町!川町ぴlid-d!10!loo--oi!aσー
lO
一。
-T
一
8一川一lM|伺iMl悶
l必
lul判nl風初
犯
必
mm招
担
mm総
出
一
i必
「ILI--11l川川口
1|げ川11日
1(]ili--h円-111|お
-
n
u
n
リ
n
u
n
u
A
U
A
U
A
U
A
U
n
U
A
U
A
リ
n
u
n
u
n
u
n
u
n
U
A
U
一
日
リ
7
一川一
1
1
1
1
1
1
1
1
JG一
回
国
加
問
郎
防
問
国
間
国
間
四
mmm国間
凶
由
利
j
-
一
1
1
n
υ
h
u
n
u
h
リ
向
リ
凸
U
h
U
A
リ
A
U
A
U
A
リ
n
u
h
u
n
U
A
U
一
ハ
リ
一T
一
1
j
一割以|叫mlm同叫吋叫判吋吋吋同判叫叫吋凶一例
一
一
n4
」li--01qiqJq44qdlq引d
1
4
4
4
4
4
4
d
l
q
1
5
一日;罰則吋
Imi--判判判判利引制判制
一
，
‘
、
一
噌
i
t
A
噌
i
噌
i
噌
i
噌
i
噌
i
噌
A
'
i
噌
i
噌
i
唱
i
噌
i
咽
i
哩
i
噌
i
噌
i
τ
A
一
一
A
U
A
υ
A
リ
Aリ
Aリ
Aリ
Aリ
A
V
A
U
A
リ
A
v
nり
の
り
Aリ
内
リ
凸
り
n
υ
n
u
一T
一
4i寸割判明判明J判明ー岨綿花釘
%1剖羽
一
，
.
、
一
噌
・
A
噌
BA
噌
EA
噌
EA
噌
EA4EA4・A
噌
aA
噌
E441ム噌
E-a
唱・
A
噌
EA
噌
E4
一
一
nu
凸u
h
リ
Aリ
Aリ
A
U
A
U
A
U
n
u
h
u
n
リ
A
u
n
u
内リ
一T
一
8
1ー一
Ida-41Hal--gJ劃
01gleeal引lu--d
一G一
応
ummuHお
Mmmお
お
MHHH路
M
一
A
U
A
u
n
u
n
U
A
u
n
u
n
リ
nリ向
日
A
U
n
u
n
u
n
u
n
u
一T一
向
A
一
一
一
寸
|
〕
組
一
G一
路
一T一0
1
一則一
4
1L
金MH
J.
占吻
C
樹
一戸l-jlャ己防IJ29911:~127421
。
01 158
01 132
定浪IJ3ミp
01142
01147
01 183
チ
01 125
01 135
01 14α
第四表
01 172
01 129
01 144
01 165
01 142
01 142
01128
01173
01 131
01 170
01125
01 174
01 160
01 137
。1129 01 133
16割
157
132
1441
184
146
133
135
147
125
159
175
148
160
155
141
1
2
8
16
17
3
4
5
7
11
12
13
6
9
10
14
15
。01 152 01 143 145 18
。。8033
01 124
01 136
。
01 135
01 157
8449
01 149
01 135
01 124
。1129 154
170
19
20
言十
ω9
。。
。。
o
。
。。
。。
表
[古川河山川中GITI平日中
j:1l;41:114 14::;[(:11; j1141::lj:114:11214 j j jj :
。
。。
。。
。。
。。。
。
8581
01 168
。
定加jスロチ第 1晶表
1ω
158
qqllg!lis--wz!lla砧
Eliaullla--mむlico--611101118l|阿川
。04
慢
の
O
巾
G
n
o
n
4
噌
1
4
告
白
4
n
o
ρ
o
a
a
ヨ
n4
唱
止
噌
A
噌
且
引
L
-
A
T
A
噌
i
噌
A
喧
i
噌
i
噌
i
噌
i
唱止
137
162
C-2
(遁材部)
16
18
m
言十
14
15
17
19
10
11
12
13
8
5
7
9
2
8
4
6
1
910
hI41hl寸百六ιi~ T I寸子治(示
:;iiiijilliiJsl181
日qqq;日付::;， ;~I ::1…11R
表
40
62
54‘
36
46
73
31
72
56
57
59
28
45
481 1471
定浪IJスτz チ第 15表
142
154
167
178
159
170
156
162
166
187
165
C-3
(偽心、材部)
2
3
4
5
6
1
7
8
9
10
11
167 12
59
63 351 163!
49
44
46
61
40
26! 1481
411 1381
2813
411 148
n
o
n
o
n
o
n
u
noaaznowb
噌
EA
噌
EA
噌
EA
噌目品
。。噌i
n
U
噌i
suzaaznoan宮
8601
371 186 13
391 186 165 14
311 187 168 15
401 195 176
172
計
149
179
164
16
18
19
17
20
911
60
42
35
2:7
28
38
27
36
43
24
15
36
41
26
30
25
m
m
40
m
表
品)lJdhrlEfF14合iE石川4-
日立;;!時qriiliiL
定-MHm
j
コミo チ第 16表
1
2
16
19
m
17
12
13
14
15
18
8
4
6
7
8
10
11
5
9
計
1963 8565
912
チロース出現導管分布表第四表
21 20 19 18 17 16 15 14 13 12 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 級
96 101
100 105
'A-vivo
nu・4nu
由明
1叩
唱
A白
iro
。。弓ienE
叩
2卸
14p、wb
円
4‘A
・na
。。'IAリ
aυ、tna
'E--'hu
ao‘
tav
au'・内
υ
'U14RU
唱
i
r
D
Kυ・4
・'b
M叩
1日
噌
i!"
。
4i4
鈎JM叫
唱
ipIFU
Sis
部
tm剖
噌
A
K
υ
のん
-4の白
日vp色ov
--i2
ー
!5
唱EA
守
4噌
E-h
1 6
鍛 |5 10
個
A 1
2
13 3
2 3 14 10 34 52 33 27 4 1 4
2 9 18 41 59 30 16 5 5
B 1
2
6 3
6 4
10 10 26 48 45 38 3 5
1 16 27 45 59 23 9 6
C 1
2
1 1 1 4 8 16 22 19 16 28 m 20 15 6 2 1 8
1 1 2 11 13 15 27 32 26 42 11 6 s 4
7.3 28.6
150 23.0
29.6 27.5
表
算術平均 [ 標準偏差
18
l モード 1メダイアン 1
Mo Mi 。
8.25
6.65 29.0 26.3
7.11 26.3 23.4
47.6 30.9 6.51 21.1 17.9
M
28.5 24.4 28 A-4
28 5
28 B-5
18 6
24.6
27.6
27.7
41.9
14.26
10.51
47.6
33.4
48
28
C-3
4
913
第 18表によれば僑心材部の測定点にお30
いては必ず幾ばくかのチロ{スの存在する導 〈〉九
20
管が見られ，全導管との比が 20~30% に及10
ぶので，偽心材部においては全導管チロース
が存在すると仮定出来る。 即ち厚さ 50μ の
切片にあらわれるチロースは，恰度その存在30~ B
する部分が，切片の中に入ったために見られ20
るもので，チロ{スの観察される導管と全導10
管との比から，チロ{ス膜聞の平均間隔を算No. 1 2 3 4 5 6
定することが出来る。
各供試プロックにつきそれぞれの測定 % C
値，平均値とこれを用いて算出したチロース20
『。克
膜聞の平均間隔は第 19表の如し。10
但し表中 G: ブロック測定全導管数 。No. 1
g: 測定点の平均導管数 t.裏目巨 牢後方向 →髄
T: ブロック測定チロ戸ス存在の ，. 1 圃
第 19 11
G g T t T/G d
{同 個 個 個 % μ
A-l 抑制 116.4 。 。2 18128 1ωt7 。 。s 188'18 104.5 13 0.1
〆
4 22617 125.7 5138 28.5 22.72 220
5 21539 119.7 5225 29.0 24.26 206 F . B-l 18088 1叩.5 。 。
2 19285 107.1 。 O
s 20835 115.8 6 0.0
4 25128 139.6 6 0.0
5 19105 106.~ 4760 26.4 24.91 201
6 19紛6 1σ7.8 3799 21.1 19.58 256
C-l 25256 140.3 。 。2 24811 137.8 。 。s 27856 154.8 9お9 51.6 33.35 149
4 2佼)97 145.0 6539 36.8 25.06 2ω
914:
全導管数
t: ー測定点におけるチロース存在の平均導管数
TjG: ー横断面に出現する比率
d: 算定チロース膜間間隔
即ち円盤A，B， Cとも辺材部におけるチロースの出現は絶無ではないけれども， 非
常に稀であるのに対して， 偽心材部には平均間隔 150μ から 250μ程度に密接してチロー
スが存在し，その膜が導管の横断面を一部或いは全部塞いでいることになる。なおその出
現率を図示すれば第1図の如し。
木材中に防腐剤が惨透する際，導管が大なる役目を果すとすれば，このチロースの膜
が大なる障害となるであろうことは論ずるまでもないe
5. 摘要
プナ偽心材の防腐剤注入に対し最も障害となる導管内チロースの存在扶態を，木材解
剖学的構造の上から量的に検討したるところによれば，チロ{ヌは心材部の導管には殆ん
どすべて存在ししかもチロース聞の間隔 150-250μ位に密接Lて存在するのであるが，
辺材部の導管には非常に稀に出現するに過ぎない。故にこのチロースのみを破壊し他の細
胞膜に影響のない何らかの外力(化学的又は機械的)を作用せしめることが， 防腐剤注入
を促進する手段で為るが，今日までに適切な方法が見出されないのは遺憾である。
参考文献
1) 伊藤貢・貴島恒失: 境充体に闘する研究.園産材における填売体6'.:-ff-在.木材噺究資料3，京都大拳
木材研究所， 1951年.
2) 島地謙: プナ属木材の解剖撃的性質.東京大拳演習林報告，第42披， 1952年.
3) 堀岡邦典・古漂泊i: プナ儒心材の法入慮現について.木材工業，第67競， 1952年.
4) 堀岡邦典・古浮清・雨宮昭ご: 穆透機構に闘する研究，第 1報，防腐剤の穆透性に就いて，日本林
拳曾第61回大曾講演集.1952年， 242頁.
5) 堀岡邦典・古潔消: プナ偽JC'、材の防腐剤詑入に闘する研究，第 1報，前慮瑳材のクレオソ F ト拙及
ぴクレオソート泊四盤化エタン混合物注入につu、て，日本林塾舎誌，第33倉，第 121皮， 1951
年， 452頁.
6) 平井左門・ プナ材境充体膜の顕微化皐的性質(霊長報). 日本林拳曾北海道支部講演集，第2披， 1953年.
915
Summary
As tyloses in vessels are regarded as an obstacle to the penetration of preserva-tive solutions into the wood， investigation was made of the existing states of tyloses
in the vessels of beech wood by microscopic observations on its cross section. In the heart wood tyloses exist somewhere in each vessel and as 150-250μintervals to each other， where they are rarely observed in the sap wood. It is expected that a favorable method will be found out on a preliminaly stage of impregnation to
destroy only tylose membrane by mechanical or chemical treatments， without e妊ect司
ing other cell walls. But it is a matter of great regret that such an ideal method is not yet practically applied.
Plate 1 チロ ー スの 存在を示すプナ材断面図
fNi断面 80倍 縄師ii百 80倍
横断面 320傍 関断而 320 f古