(2)特別行事・活動 iso14001への取り組み(2010~2011)世 … · 2011. 9. 30. ·...

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136 (2)特別行事・活動 ISO14001 への取り組み(2010~2011)世田谷キャンパス 東京農業大学 ■平成 22 年(2010 年) ISO14001 環境マネジメントシステムの経過報告(世田谷キャンパス) 掲載期間:平成 22 年 3 月~平成 23 年 2 月まで 年 月 東京農業大学 世田谷キャンパス 学生団体との連携 平成 22 年 ・環境法規制等見直し 3月 ・環境法規制等見直し記録作成 ・登録継続承認通知書にて、「登録継続可能」との通知書受理 4月 ・化学物質報告を所管に依頼(PRTR、東京都環境確保条例) 第1回農大スカベンジ大作戦 ・フレッシュマンセミナー 環境教育の実施 フレッシュマンセミナーの実施 ・内部環境監査員養成講座受講者募集 期間 4/15~5/19 参加者は学生 6 数名で開講された。 5月 ・学生内部監査員養成講座開講(5 月~7 月) 6月 ・PRTR、東京都環境確保条例提出 第2回農大スカベンジ大作戦 ・廃棄物調査(東京都) ・PCB 保有調査 7月 ・内部環境監査事前全体ミーテイング開催 8月 ・内部監査員養成講座(教職員)の実施 海のごみ拾い合宿(伊東市にて) 9月 ・環境側面の抽出(世田谷キャンパス全18所管で実施) ・内部環境監査の実施(世田谷キャンパス 全所管対象) 10 月 ・内部環境監査報告書の提出 内部環境監査フォローアップの実施 内部環境監査事後全体ミーテイング開催 2010 内部環境監査総括報告書の提出 11 月 ・学長ヒアリング、環境管理責任者及び管理責任者協議、環境マ ネジメントシステム実績報告書提出 内部環境監査総括報告書、環境マネジメントシステム実績報告書 を踏まえて、現在のISO活動が大学の業務に馴染まない事等の 理由により、ISOの認証を返上する事を決定した。 12 月 しかし、学長の方針として本学が環境に配慮した大学である事は 変わることなく、ISO活動の成果である、廃棄物管理や、化学物 質管理については引き続き継続していく事となった。 ・廃棄物収集運搬会社説明会実施 ・化学物質販売会社説明会実施 平成 23 年 1月 2月 ・日本科学技術連盟による ISO14001:2004 認証の返上 第 34 回梅まつりへの参加 ISO14001 環境マネジメントシステムの取り組み <環境方針> 「教育」「研究」「法規」の3項目を定め、それぞれの項目別に環境活動を推進する。 <環境目的>

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(2)特別行事・活動

ISO14001 への取り組み(2010~2011)世田谷キャンパス 東京農業大学

■平成 22 年(2010 年) ISO14001 環境マネジメントシステムの経過報告(世田谷キャンパス)

掲載期間:平成 22 年 3 月~平成 23 年 2 月まで

年 月 東京農業大学 世田谷キャンパス 学生団体との連携

平成 22 年 ・環境法規制等見直し

3 月 ・環境法規制等見直し記録作成

・登録継続承認通知書にて、「登録継続可能」との通知書受理

4 月 ・化学物質報告を所管に依頼(PRTR、東京都環境確保条例) 第1回農大スカベンジ大作戦

・フレッシュマンセミナー 環境教育の実施 フレッシュマンセミナーの実施

・内部環境監査員養成講座受講者募集 期間 4/15~5/19

参加者は学生 6 数名で開講された。

5 月 ・学生内部監査員養成講座開講(5 月~7 月)

6 月 ・PRTR、東京都環境確保条例提出 第2回農大スカベンジ大作戦

・廃棄物調査(東京都)

・PCB 保有調査

7 月 ・内部環境監査事前全体ミーテイング開催

8 月 ・内部監査員養成講座(教職員)の実施 海のごみ拾い合宿(伊東市にて)

9 月 ・環境側面の抽出(世田谷キャンパス全18所管で実施)

・内部環境監査の実施(世田谷キャンパス 全所管対象)

10 月 ・内部環境監査報告書の提出

内部環境監査フォローアップの実施

内部環境監査事後全体ミーテイング開催

2010 内部環境監査総括報告書の提出

11 月 ・学長ヒアリング、環境管理責任者及び管理責任者協議、環境マ

ネジメントシステム実績報告書提出

内部環境監査総括報告書、環境マネジメントシステム実績報告書

を踏まえて、現在のISO活動が大学の業務に馴染まない事等の

理由により、ISOの認証を返上する事を決定した。 12 月

しかし、学長の方針として本学が環境に配慮した大学である事は

変わることなく、ISO活動の成果である、廃棄物管理や、化学物

質管理については引き続き継続していく事となった。

・廃棄物収集運搬会社説明会実施

・化学物質販売会社説明会実施

平成 23 年

1月

2 月 ・日本科学技術連盟による ISO14001:2004 認証の返上 第 34 回梅まつりへの参加

ISO14001 環境マネジメントシステムの取り組み

<環境方針>

「教育」「研究」「法規」の3項目を定め、それぞれの項目別に環境活動を推進する。

<環境目的>

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1 環境学生を創る : 世界学生サミット、特別講義 E コース、内部環境監査員養成講座等

2 実践的環境研究の教育と普及を図る : 学術シンポジウム、生ゴミの肥料化、バイオマスの資源化・エネルギー化等

3 エコキャンパスを推進する : 新入生のフレッシュマンセミナーにて ISO14001 認証及びエコキャンパス紹介ごみ分別

体験、リサイクルステーションの見学、自転車利用ルールなど

・実験廃棄物の取扱、学生諸団体に対してごみ分別活動の教育訓練

・アルミ缶、スチール缶、リターナブルびん、ペットボトルなど分別方法の改善

・省エネルギー対策としてノー残業デイ、ノーカーデイ、クールビズとしてノー上着ノーネクタイ(6月1日~9月30日)

の実施

4 環境に関する法律を遵守する : 省エネ対策、化学物質の適正管理、廃棄物等環境関係の法令遵守

<キャンパスルール(各所管共通)>

廃棄物の分別

指定喫煙場所での喫煙、歩行喫煙禁止の活動

指定駐輪場及び駐車場への駐輪駐車

空調冷房の 28℃の設定・維持(6 月~9 月、外気 30 度以上で運転)

空調暖房の 20℃の設定・維持

<化学物質の適正管理>

化学物質管理ソフトの世田谷キャンパス各研究室への普及

各研究室に化学物質管理ソフト、バーコードリーダーの普及、データベース化の対応を依頼。

ISO関係の学生団体の活動

◇ 収穫祭環境対策委員会

(1) 第 119 回収穫祭の「収穫祭ごみ分別方法(15 分類)」について周知、協力依頼

(2) 農大スカベンジ大作戦 1 平成 22 年4月下旬

(学内ゴミ拾い運動) 2 平成 22 年 6 月上旬

◇ いそべや (ISO14001 関連学生環境団体)

(1) フレッシュマンセミナー 平成 22 年4月 15 日~5 月 19 日の期間中に 14 学科を対象に授業

内容 ISO14001 説明 ごみ分別(廃棄物分別訓練) 自転車、喫煙ルール

東京農業大学環境学生ネットワーク紹介

協力 (有)津川商店 一般廃棄物収集運搬・処理

小田急ビルサービス(株) 清掃業務

(株)ハチオウ 実験系廃液収集運搬・処理

(株)リバース 実験動物関連処分・運搬

(株)伸光 特別管理産業廃棄物の収集・運搬

※サイトツアー 総合研究所エコテクゾーン リサイクル研究センター リサイクルステーション

(2) リサイクルトレー・キャンペーン 新入生が教科書購入の時期(3 月 31 日~4月 6 日まで)に活動

(3) 特別講義Eコース 平成 22 年 6 月 5 日(土)~6 日(日) 長野県南佐久郡小海町

(4) オープンキャンパス(キャンパス見学会) 平成 22 年 8 月 7 日、8 日

「来場者に農大の環境への取組みを伝える」

(5) 海のごみ拾い合宿 平成 22 年 8 月 9 日~8 月 12 日 (3 泊 4 日) 65 名参加

伊東市「オレンジビーチ」海水浴場のごみ拾いボランティア活動

(6) 収穫祭 平成 22 年 9 月~12 月の活動期間

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(7) 第 34 回梅まつり 平成 23 年 2 月 26 日 10 時~15 時 羽根木公園

梅が丘出張所の方々が主催する企画 子供を対象とした集い「見る・聞く・嗅ぐ の3感覚を使った遊び」のお手伝い

◇ 世界学生フォーラム(ISF)

2010 年世界学生サミット 世界の食・農・環境に強い関心を持つ学生達の活動

<ISO関係 産官学連携活動>

リサイクル研究センター 生ごみ肥料化プロジェクト「みどりくん」 の産官学連携 (世田谷区ほか)

・すずしろ、農大生協(学生食堂等)、各研究室、課外活動エリアで生ずる生ごみ受入処理

・サミットストアー、川崎市などから生ごみ受入処理

電気使用量の推移

平成17年度 平成18年度 平成19年度

使用量 前年比 使用量 前年比 使用量 前年比 使用量 前年比 使用量 前年比 使用量 前年比

4月 985,080 99.9% 1,033,500 104.9% 1,011,840 97.9% 993,240 98.2% 1,026,900 103.4% 1,016,820 99.0%

5月 933,180 94.7% 983,700 105.4% 947,280 96.3% 1,003,320 105.9% 1,031,760 102.8% 1,122,240 108.8%

6月 1,147,500 94.7% 1,206,300 105.1% 1,089,960 90.4% 1,156,440 106.1% 1,224,120 105.9% 1,047,180 85.5%

7月 1,285,680 95.4% 1,305,180 101.5% 1,243,440 95.3% 1,251,960 100.7% 1,345,260 107.5% 1,250,160 92.9%

8月 1,236,360 99.6% 1,266,360 102.4% 1,295,700 102.3% 1,246,620 96.2% 1,307,640 104.9% 1,431,960 109.5%

9月 1,198,440 102.0% 1,202,580 100.3% 1,198,140 99.6% 1,135,980 94.8% 1,193,640 105.1% 1,398,900 117.2%

10月 1,146,360 100.7% 1,138,620 99.3% 1,143,300 100.4% 1,143,300 100.0% 1,185,660 103.7% 1,383,780 116.7%

11月 1,152,480 103.3% 1,185,480 102.9% 1,177,380 99.3% 1,181,580 100.4% 1,203,840 101.9% 1,213,020 100.8%

12月 1,242,720 107.2% 1,229,340 98.9% 1,199,040 97.5% 1,191,960 99.4% 1,257,000 105.5% 1,207,680 96.1%

1月 1,044,060 101.4% 1,042,260 99.8% 1,039,380 99.7% 1,038,240 99.9% 1,105,920 106.5% 1,233,120 111.5%

2月 1,278,540 106.0% 1,204,500 94.2% 1,222,920 101.5% 1,163,040 95.1% 1,253,820 107.8% 1,100,820 87.8%

3月 1,009,740 104.3% 966,420 95.7% 990,000 102.4% 963,540 97.3% 1,016,820 105.5% 1,262,340 124.1%

年度計 13,660,140 100.7% 13,764,240 100.8% 13,558,380 98.5% 13,469,220 99.3% 14,152,380 105.1% 14,668,020 103.6%

単位 ; kwh

平成20年度 平成21年度 平成22年度

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ISO14001 への取り組み(2010~2011)厚木キャンパス 東京農業大学

■ 2010 年環境マネジメントプログラム

2008 年に設定した、キャンパスの特長、独自性を考慮した目的目標に従い、3 年計画の 3 年目に取り組んだ。

NO 環境

目的 2010 年環境目標 実施所管 達成状況等

1

環境教育の推進

環境教育プログラムの

設定・実施

農学科

畜産学科

バイオセラピー学科

学生サービス課

入試課

キャリア・エクステンション課

学術情報センター

農学科、畜産学科、バイオセラピー学科は、環

境に配慮した授業シラバスを設定し、シラバスに

従い授業を実施した。

厚木学生サービスセンターの各所管(4 所管)が

環境保全意識の向上につながるプログラム・キ

ャンパス環境整備等を設定した。概ね計画どお

り達成した。

2

法規、規制、協定等の遵守

排水の法定検査・定期

的な自主検査の実施及

び結果の周知

総務課 定期的に自主検査を実施し、結果を周知した。

※ 上表のほかに、省エネ省資源等の目標を設定している所管がある。

■ 内部環境監査

平成 22 年 9 月 14 日~10 月 13 日に実施。不適合なし、観察 1 件、推奨 1 件であった。

これまで ISO を実施したことで一定の成果があった、しかし、事務的な負担も多いので認証にこだわらずに農大独

自の視点で環境教育を進めることが良い。

■ 内部環境監査員養成講座

今年度は実施していない。

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ISO14001 への取り組み(2010~2011)オホーツクキャンパス 東京農業大学

オホーツクキャンパスの特徴や地域性を考慮した目的目標を設定し取り組んだ。

№ 環境目的 2010 環境目標 実施所管

1 学生に対する環境

教育の実施

環境に関する授業・実習の実施と22年度新カリキュ

ラムの検証

全学科

学生サービス課

廃棄物の分別適正処理によるエコキャンパスの推進 全所管

廃棄物再生利用及

び適正処理の推進 薬品(試薬)と実験廃液の法に基づく管理 生物生産学科・アクアバイオ学科・食品

科学科(食品香粧学科)・総務課

地域住民向け講演会開催による研究成果の普及 3

地域と連携した環

境活動 キャンパス内自然環境の保護と地域住民への開放 全所管

平成 22 年度活動実績について

4月 6(火) 新規採用教職員対象

オホーツクキャンパスにおける東京農業大学環境マネジメントシステムについて研修会開催

4 月 9 日(金) 新入生対象 環境活動に関する教育の実施

~フレッシュマンセミナーの実施~

4月 19 日(月) 新入生対象 網走市のゴミ廃棄ルールの説明(網走市職員による説明)

6 月 8 日(火)

~6 月 10 日(木)

実学体験週間

実体験や観察を通して座学では学ぶことの出来ない、オホーツク地域における自然・生産・生活の

環境や文化に触れ自分たちの学ぶキャンパスの素晴らしさを再認識する。

7 月 8 日(木) 特別講義「北海道における地域振興と環境ラベル」

~ISO 内部環境監査委員養成講座~

( 東京情報大学 岡本眞一教授による講演)

8 月 3 日(火) エコツアー

~ISO 内部環境監査委員養成講座~

(網走廃棄物処理場及びリサイクルセンター)

9 月 28 日(火)

~10 月 18 日

(月)

ISO 内部環境監査

9 月 28 日(火) 学生サービスセンター

10 月 4 日(月) 食品香粧学科

10 月 18 日(月) アクアバイオ学科

10 月 18 日(月) 産業経営学科

10 月 8 日(金) 生物生産学科

4~10月 小学校、中学校、農業団体、老人会などの学内施設見学を受入れファイントレールなどの案内を含

め環境等に関わる講義をし、地域住民との交流を深めながら教育機関として地域貢献に努めた。

(エコツアーでの網走廃棄物処理場にて) (実学体験週間での小清水原生花園海岸のごみ拾い)

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「新世紀の食と農と環境を考える」第 10 回世界学生サミット開催 東京農業大学

東京農業大学は日本を代表する農学系の総合大学として学問の視野を広く世界に向け、その創立とともに歩んできたと

いえます。常に実学を念頭におきその時代、時代に適応した国際的な展開に着手し貢献してきました。

1989(平成元年)には国際関係業務を全般的につかさどる組織として国際交流センターを発足させました。翌年

1991(平成3年)には農大創立 100 周年を記念して「パプアニューギニアに農耕の起源を探る」「ジブチ共和国において沙

漠緑地へのチャレンジ」とテーマとした学術調査をはじめ、農学分野における東南アジア諸国との学術交流事業の拠点大

学として国内外の著名な農学者が講演し討議を行う東京国際セミナーを開催しました。

また、次世代を担う若い学生が中心となり新世紀の食と農と環境を考える国際的会議である第 1 回世界学生サミットが

2001 年(平成 13 年)に開催され、その後は毎年、世田谷キャンパスにおいて本学の海外姉妹校などから学生やアドバイ

ザー(教員)を招聘し 2 日間にわたりテーマに沿った発表及び討議が行われています。当日は同時通訳を行い世田谷キ

ャンパスだけでなく厚木やオホーツクキャンパスに中継会場を設け、3キャンパスの学生が自由に参加することができるよう

にしています。

以上のような、多くのプロジェクトにより積み重ねられてきた基盤とネットワークを通じて近年におけるグローバル化、ボー

ダレス化の加速する中で研究者や学生を受入れ、さらに本学から派遣して人物及び学術交流を推進し有能な人材を輩出

することが本学の大事な使命であると考え活動しています。

新世紀の食と農と環境を考える第10回世界学生サミットは、9月 30 日と10月1日の2日間にわたり、世田谷キャンパス

百周年記念講堂をメイン会場にして厚木キャンパストオホーツクキャンパスにも配信し開催されました。2日間で約5000名

(3キャンパス合計)の学生が出席し、各姉妹校から来た学生の熱い発表を熱心に聴講しました。

今回は前年の総合討論で定められた「行動する学生:農業、エネルギー、環境分野で知識共有を拡大する」をサブテー

マとして、人類の持続的な発展方向と活動を共有するために、各大学で行われている学生の実際の行動を伴うさまざまな

取組み(表1)を、セッション1:食の安全における学生の行動、セッション2:持続可能な農業における学生の行動、セッショ

ン3:環境保全における学生の行動、セッション4:知識拡大における学生ネットワークでの学生の行動、4つのセッションに

分けて発表し、セッション5として参加学生による行動計画を発表するという内容で実施されました。 後にセッション6とし

て総合討論を行い、今回の総括と来年度のテーマ「行動する学生:食・農・環境・エネルギー分野における世界的問題を

解決する身近な手法」を定め閉会しました。

さらに今回は10回目の記念事業としてOB・OGによるスペシャルセッションが設定されました。この中でOB・OGは世界

学生サミットでの体験がそれぞれの現在の社会活動へどのように影響しているか、サミットで培った人的ネットワークの重要

性を発表し、サミットの有効性を明らかにしました。

各姉妹校からの発表者とアドバイザーは、9月25日に来日し、26日から1泊2日で山梨県・西湖においてサミット準備の

ためのディスカッションを行いました。翌27日は厚木キャンパスに立ち寄り、厚木キャンパスの学生の活動を見学しました。

さらに世田谷キャンパスに戻ってからもグループディスカッションを重ね、セッション5の行動計画の取りまとめを行いました。

アドバイザーはディスカッションへのアドバイスを行い、28日には各学科(専攻)で特別講義も行い、研究交流を深めました。

第10回の記念事業として9月29日に「食農環境分野での国際教育」をテーマにした国際シンポジウムも開催されました。

このシンポジウムでは国際教育の推進において、いかに異文化理解と体験を推進するか、これらの経験を専門的学理の

勉学といかに融合させるか、そして知識を持続的発展のためにいかに実践化するかなどが課題となっている今日、東京農

業大学と世界の提携大学は、特に食農環境とバイオエネルギー分野における国際教育経験を話し合い、ネットワークを通

じた国際教育機会の一層の拡充と質的向上の方策を検討するために企画されました。

アメリカ・ミシガン州立大学の Murari Suvedi 教授が、「食農環境学を深化させる国際教育の必要性と方法」を、オランダ・ワ

ーヘニンゲン大学の Wim Heijman 教授が「ネットワークによる食農環境の国際教育」を、そして本学の藤本教授が「食農

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環境を考える世界学生サミットの 10 年」を発表し、出席したインドネシア、フランス、タイ、メキシコ、本学のアドバイザーに

よるコメントののち、出席者から活発な質疑応答が行われました。

世界学生サミットに引き続いて「新国際教育プログラム(CIEP)」が行われ、9カ国17名の学生が講義・演習・実習をセッ

トにしたプログラムを受講しました。上越で行われたフィールドスタディーにはフィリピン、インドネシア、タンザニア、ペルー、

ブラジルのアドバイザーも参加し、文字通り国際色豊かなプログラムとして実施されました。

第10回世界学生サミット

共同宣言~学生行動計画~

第 10 回世界学生サミットにおいて、代表生徒たちは世界的な食・農・環境・エネルギーの問題を解決する方法を次のよ

うにまとめた。

“環境保全を促進する学生行動計画”

対象:大学生、地域社会、子供

1. 私たち学生の環境問題に関する知識の増加

・様々な資料を読む。(ニュース、論文など)

・他の学生と知識を共有するために社会的ネットワークを利用する。

・ISFや他の学生団体を設立し、協力する。

・環境保全に関するドキュメンタリービデオを見る。(不都合な真実、プラネットアースなど)

2. 環境教育ワークショップの開催(知識を共有し、環境保全活動への参加を促し、肯定的な姿勢になるよう助長す

るため)

・環境問題について勉強し、可能な解決策を提案する。(専門家や学生から)

・事例研究をする。(北京オリンピックゲームなど)

・環境保全に関する映像を見せる。

・グループディスカッションをする。

・リサイクルされた材料を使って手芸品を作る。

3. エコ活動

・エコ生活を促進する。(エコバッグやエコTシャツを使用したエコファッションなど)

・3R、節電、節水、二酸化炭素の排出削減を毎日心がける。

・植林活動をする。(NGOや研究機関に依頼して苗木を手に入れる)

・NGOや他の団体による環境保全プログラムによって人々の関心を促進、増加させ、その活動に参加させる。(学

生広報、雑誌やラジオ放送など)

“持続可能な農業を促進する学生行動計画“

対象:農業生産者、一般の消費者

1. 持続可能な農業に関係する資料の充実

2. 農家を訪問し、彼らとの情報の共有

3. 農家から集められた 新の情報を共有するウェブサイトの設立

4. 生産者と一般の消費者を参加させるイベントの組織(土地利用の新しい技術を広めるための学生による生産者の

ためのセミナー、農業技術や農業経営の教育、農業祭での子供に対する農業体験、農業に関するボランティアプ

ログラムなど)

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“食の安全を促進する学生行動計画”

教育を通した次世代への保全

対象:子供、地域住民

1. 学校で食の安全活動

・健康的な生活を指導する。(WHOによる安全な食への5つのポイントを参考に)

・食中毒を防ぐためにメディアを利用する。(パンフレットやラジオなど)

2. 教育

・生産者―健康的で安全な食品加工を推進する。

・消費者―食品購入時に正しい選択をする大切さを認識してもらう。

・社会―地域住民へ水質汚染の深刻な影響を示す。

“知識を共有する学生ネットワークを促進する学生行動計画”

対象:過去、未来のISS参加者、ISFメンバー、学生

1. 「ISSの目的」について成文化

・ISSのすべての参加者の役割と責任を明確に述べる。

2. 学生活動の年間報告

・ISSで提案された解決策や議論されて行動に移した行動計画が実行されているか確かめる。

3. 総合的なISSのウェブサイトの設立

・ISSで発表された報告、議論、解決策、行動計画をすべて含め、ISS参加者だけでなく、食・農・環境に関係した

団体に属している学生もアクセスできるようなウェブサイトを設立し、学生ネットワークを構築する。

2010年10月9日

世界学生サミット

東京農大経営者フォーラム2010 東京農業大学

開催日:平成 22 年 11 月 26 日

会 場:世田谷キャンパス百周年記念講堂

主 催:東京農業大学・東京農業大学短期大学部

後 援:世田谷区教育委員会・東京農業大学校友会・東京農業大学教育後援会・東京農大経営者会議

㈱メルカード東京農大

本フォーラムは、経営者として優れた成果を上げている卒業生に「東京農大経営者大賞」、「東京農大経営者技能賞」及

び「東京農大経営者賞」を贈与し、「東京農大経営者大賞」及び「東京農大経営者技能賞」受賞者にその成果をフォーラ

ムにおいてご講演いただくという次第になっております。第 11 回を迎えた「東京農大経営者フォーラム 2010」では、下記

のように東京農大経営者大賞 3 名、東京農大経営者賞 1 名の表彰をしました。また昨年度大賞受賞者の業績を「バイオ

ビジネス 9」(2011 年 3 月発行)として出版いたしました。

東京農大経営者大賞受賞者(2010 年)

正田し ょ う だ

隆たかし

氏 正田醤油株式会社(農学部醸造学科 昭和 58 年 3 月卒業)

松下まつした

芳よ し

春はる

氏 松下園(短大農業科 昭和 51 年 3 月卒業)

山内や ま う ち

保やす

範の り

氏 キプロ株式会社(農学部林学科 昭和 54 年 3 月卒業)

東京農大経営者賞受賞者(2010 年)

石川いしかわ

照て る

雄お

氏 MARUIファーム(農学部農学科 昭和53年3月卒業)

Page 9: (2)特別行事・活動 ISO14001への取り組み(2010~2011)世 … · 2011. 9. 30. · ・フレッシュマンセミナー 環境教育の実施 フレッシュマンセミナーの実施

144

「食と農」の博物館の展示(2010~2011) 東京農業大学

№ 展示テーマと

※申請者 期 間 副題・展示主旨・内容

主催又は共催

・後援・協力

詳細内容、関連イベント

※展示場所

稲に聞く

~稲と米、稲が私た

ちに教えてくれるこ

と~

※ 「食と農」の博物

館長

小泉幸道

常設

随時、リニュー

アル

2010 年

3/26(金)

~2012 年

3/25(日)

東京農大「食と農」の博物館における

新しい常設展示「稲に聞く」展は、東京

農大ぐるみで稲を科学し、その魅力に

迫ろうとする試みです。本物の稲、わ

ら、籾、米などの展示を通して、稲をめ

ぐる3つの問い「稲はどのようにつくられ

ているのか、稲はどのように食べられて

いるのか、稲はこれからどうなるのか」に

ついて、ただ見るだけではなく、さわっ

て、聞いて、匂いをかいで、やってみ

て、食べて(?)等々、五感をフル活用

して検証できる企画を目指している。

企画・制作

農学科・馬場正他委員

監修・山﨑耕宇

「食と農」の博物館

◇展示内容 ※2 階展示コーナー

【PART1】 稲はどのようにつくられているのか

1.“秋冬田んぼ”(はざかけ風景)を再現!

2.稲の種まきから収穫まで~変わるもの変わらないもの~

和紙人形「秋田おこめものがたり」

3.不思議なメガネで稲の中をバーチャル体験!

【PART2】 稲はどのように食べられているのか

4.稲を米にする「工場」

5.お米のおいしさを保証する!

【PART3】 稲はこれからどうなるのか

6.こんな稲、あんな稲、まだ見ぬ稲

7.古くて新しい「米粉」の魅力

1

花ひらき、美しく舞う

緑の「造園文化」展

~江戸・明治に見る

はじめて物語~

※造園科学科

近藤三雄

2010 年

4/28(水)

~9/12(日)

~花と緑・文明開化の足跡を探る~

幕末から明治期にかけて、我が国で展

開した広く造園に係る花や緑に関する

萌芽的事象を古写真等によってビジュ

アルに紹介し、市民や高校生に造園の

魅力の一端を解り易く伝えた。

東京農業大学

造園科学科

共催:横浜開港資料館

協力:環境緑化新聞

◇展示内容 ※1 階展示コーナーA

・ 横浜開港資料館所蔵の古写真展示

・ 学科教員所有の資料、日本造園協会加入の関連企業か

らの資料展示

◇講座内容 ※オープンカレッジ講座として学内で開催

Ⅰ、6/12(土)

①「江戸・明治に見る都市緑化文化の発祥、その歴史的秘

話」近藤三雄(本学造園科学科教授)②「文明開化の地『ヨコ

ハマ』に見る花と緑のおもしろ物語」平野正裕(横浜開港資料

館主任調査研究員)

Ⅱ、6/19(土)

①「日本を彩ってきた桜などの樹芸文化から樹木医学まで」

濱野周泰(本学造園科学科教授)②「江戸から今、明日を彩

る珠玉の庭園文化、その魅力」服部勉(本学造園科学科准教

授)

Ⅲ6/26(土)

①「文明開化の象徴、花開く公園緑地、昨日、今日、明日」金

子忠一(本学造園科学科教授)②「21 世紀の輝く都市緑花

文化のために、その知恵とビジネスチャンス」近藤三雄(本学

造園科学科教授)

2

エミュー展

※生物産業学部

横濱道也

2010 年

6/18(金)

~9/12(日)

エミューは、地方の再生の切り札とし

て、 畜 産 業 へ の 提 案 、 雇 用 や 産 業

創 出 、 地 域 の 連 携 等 が 期 待 さ れ

て い る 。 本 学 の 取 り 組 む エ ミ ュ ー

研 究 お よ び そ の 成 果 を 食 ・ 健 康 を

キ ー ワ ド に 広 く 啓 蒙 し た 。 ま た 、 生

物 産 業 学 部 の 新 入 生 獲 得 の 一 役

と し て 学 部 ・ 学 科 紹 介 を 行 っ た 。

東京農業大学

生物産業学部

エミュー展実行委員会

オホーツク実学センター

◇関連イベント ※1階展示コーナーB

・ふれあいエミュー牧場♂3 羽の飼育(博物館駐輪場で開催)

・8/20~22 オープンカレッジ「エミュー・エコロジカル体験ツアー」

一般 9 名参加

・8/8「エミュー」のお話と「エミューの卵の殻」で楽しい飾り物

を作ろう!

お話:渡辺俊弘(本学生物産業学部教授)、工作指導:海老

原彩子(博物館)

◇講座内容

①6/19(土)「新規家畜とエミューの特性」横濱道成(本学生

物産業学部教授)②6/27(日)「エミューオイルの効能と実際」

川田隆幸(株・ティーエスアイ営業部長)③7/3(土)「地域活

性化の動向~農商工連携事例を交えて~」木村俊昭(小樽

市産業港湾部副参事)④8/7(土)「アメリカエミュー産業の動

向」津田啓治郎(有・日本エミュー代表取締役)

3

環境共生学の祖

近藤典生の世界展

※(財・進化生物学

研究所)淡輪 俊

2010 年

10/15(金)

~2011 年

3/21(月)

財団法人進化生物学研究所は、東京

農業大学育種学研究所を前身として

1974 年に、遺伝・育種学者でナチュラ

リストであった、東京農業大学名誉教

授の近藤典生先生を初代理事長とし

て設立された。その近藤先生の業績、

遺品を公開した。

財団法人進化生物学研

究所

◇講座内容 ※1 階展示コーナーA

①11/13(土)「近藤典生の世界」淡輪俊(進化生物学研究所

理事長)

②12/4(土)「近藤典生の環境共生思想」進士五十八(本学

名誉教授)

③1/29(土)「近藤典生と研究所」小林忠司(鴻巣市商工会議

所会長)

④2/26(土)「近藤典生とマダガスカル」湯浅浩史(本学教授)

4

広がる機能性食品

~私たちの健康を

支える科学と産業の

コラボレーション~

※栄養科学科

田中越郎

2010 年

11/19(金)

~2011 年

3/20(日)

私達の健康維持・増進に大きな貢献を

果たした鈴木博士の業績は、今日も日

本の研究者の実践への意欲を駆り立

てている。本展は、近年の機能性食品

研究を紹介するとともに、科学産業の

協力を得てトクホ(特定保健栄養食品)

のサンプル展示と配布、さらに講演会

など多彩に展開した。

東京農業大学

栄養科学科、生物応用

化学科、醸造科学科

展示実行委員会

監修:荒井綜一

◇講座内容 ※1 階展示コーナーB

①11/27(土)「加齢と食生活」田中越郎(本学栄養科学科教授)

②12/18(土)「美容と食生活~食生活の変化による皮膚への

影響~」大石祐一(本学栄養科学科教授)

③1/22(土)「スポーツ・身体活動と食機能」川野因(本学栄

養科学科教授)

※講演会終了後機能性食品詰め合わせセットを配布した。

Page 10: (2)特別行事・活動 ISO14001への取り組み(2010~2011)世 … · 2011. 9. 30. · ・フレッシュマンセミナー 環境教育の実施 フレッシュマンセミナーの実施

145

№ 展示テーマと

※申請者 期 間 副題・展示主旨・内容

主催又は共催

・後援・協力

詳細内容、関連イベント

※展示場所

1

世界につながる東

京農大

~海外姉妹校交流

展~

※国際協力センタ

藤本彰三

2010 年

3/26(日)~

5/9(日)

2009 年 4 月 6 日に東京農業大学とア

フリカ・ソコイネ農業大学が学術協力協

定を締結した。これにより本学の海外

姉妹校が 20 校となった。今回の特別

展では、3 月に実施したソコイネ農業

大学視察団の報告を中心に本学の国

際交流活動を報告した。

東京農業大学 国際協

力センター

東京農業大学教育後援

展示実行委員会

※1 階展示コーナーB

・パネル展、ティンガティンガの絵画展示

◇留学生イベント「民族衣装と自国一品料理試食会」

①4/10(土)モンゴル ②4/17(土)インドネシア ③4/24(土)

中国 ④5/1(土)南米 ⑤5/8(土)ベトナム

2

「農大探検部 50 年

のあゆみ」

※探検部部長

中村幸人

2010 年

3/26 日(金)~

4/25 日(日)

2010 年、創部 50 周年を迎え記念展を

開催した。農友会探検部は 1961 年の

創部以来、山、川、洞窟、そして農山

村へと幅広くその足跡を世界各地に残

してきた。その足跡を未来の仲間たち

へのメッセージとして活動記録や写真

や装備などを交えて紹介した。

農友会探検部

OB 会

「食と農」の博物館

※1 階展示コーナーA

・探検部活動の魅力

*山*川*洞窟*その他(農山村・島など)

・現役部員の活動・掲載書籍・雑誌の紹介・50 周年記念出版

4/3(土)50 周年記念パーティ

3

教育 GP 山村」再生

プロジェクト写真展

※食料環境経済学

立岩寿一

2010 年

5/12(木)

~6/13(日)

平成 20 年度文科省(教育 GP)に「地

域再生・活性化の担い手育成教育」が

採択され,長野県長和町を舞台に行わ

れている。本展は山村の様々な風景、

生活を描いた写真を公募し、その発表

の場とした。

東京農業大学

食料環境経済学科

※1 階展示コーナーB

A1 プリントおよび A3 プリントを額装して発表した

4

食と農と資源~環境

時代のエコ・テクノロ

ジー~

生産環境工学科創

立 70 周年記念展

※生産環境工学科

渡邉文雄

2010 年

10/15(金)

~11/14(日)

東京農業大学農学部農業工学科は平

成10年、地域環境科学部の3学科のう

ちの一つとして生産環境工学科と改

名、環境の時代に貢献するために新た

な門出となった。以来今日までの間、

一貫して個々の研究成果を学生教育

に反映して進んできた。本展は、学科

を構成している4分野8研究室の 新

の研究成果を分かり易く展示した。ま

た、展示テーマと同名の図書を記念出

版し、御高覧いただいた。

東京農業大学

生産環境工学科

創設 70 周年記念展示

委員会

◇講座内容 ※1 階展示コーナーB

Ⅰ.10/23(土)

①「水から学ぶ!」駒村正治(本学生産環境工学科教授)

②「GIS を用いた流域解析」豊田裕道(本学生産環境工学科

教授)

Ⅱ.11/6(土)

①「人からコンクリートへ」小梁川雅(本学生産環境工学科教授)

②「高品質な御飯と日本酒を目指した米の削り方」坂口栄一

郎(本学生産環境工学科教授)

5

ワイルドシルク展

Vol.4

※生物応用化学科

田所忠弘

2010 年

9/14(火)

~9/26(日)

ワイルドシルクの啓蒙と普及を計った。 東京農大総合研究所昆

虫バイテク部会、

ワイルドシルク協議会、

日本野蚕学会

◇展示内容 ※1 階展示コーナーAB

※1 階展示コーナー

セレモニー 9/14(火)マダガスカルナショナルディセレモニー

◇学術講演

9/14(火)①「マダガスカル・ワイルドシルク紀行」杉本星子(京

都文教大学)②珍しいシルク、マダガスカルとアフリカから」赤

井弘(日本野蚕学会会長)③9/17(火))、「シルクの機能性」長

島孝行(本学農学科教授)④9/18(水)「食べるシルクパンとそ

の機能性」小林謙一(本学生物応用科学科助教)

◇講演・ワークショップ①9/15(水)「藍の生葉染め」照井孝江

(染色家)②9/16(木)「シルクの手入れ」今泉雅勝(アトリエトレ

ビ)③9/18(土)「ワイルドシルクの話と糸づくり、道具Ⅰ」下村

輝(下村ねん糸)④9/19(日)「シルクのハーブ染め」村田みほ

子(染織作家)⑤9/20(月)「テンサン化粧品体験会」田路亮

(ファランドール)⑥9/23(木)「シルク布団・まどろみ体験」住谷

雄一(エアリンシルク)⑦9/24(金)「ワイルドシルクの話と糸づ

くり、道具Ⅱ」下村輝(下村ねん糸)

◇イベント①9/26(土)フロアショー、ワイルドシルク生産国から

東京農業大学へ留学中の女子大生の出演 ②9/14(火)~

26(日)「手紡ぎ・繭毛羽でコースターづくり」加藤幸子(加藤

工房)

6

成人学校同窓会総

合作品展

~食・農・環境~

※校長 鈴木昌治

2010 年

9/1(火)~9/6

(日)

第 2 回成人学校同窓会総合作品展

東京農業大学成人学校

及び OB 会

※1 階展示コーナーA B

油彩、水彩、ボタニカルアート、陶芸、水墨等、130 名、140

点を展示

7

干支に因んで

「ウサギの跳躍」展

※「食と農」の博物

館長

小泉幸道

2010 年

12/15(水)

~3/23(日※1

階)

かつては食用・毛皮用の生産動物とし

て、今日では愛玩動物として、その存

在価値が高いウサギは農大の研究対

象としてもこれまで数多く取り上げられ

てきた。この活動を通じて明らかになっ

たこと、まだまだわからないこと、が

多々ある。今回の展示では、そんなウ

サギについて紹介した。

東京農業大学農学部畜

産学科、「食と農」博物館

※1 階ロビー

・ウサギという動物について(ウサギの仲間・品種など)

・ウサギの飼い方について(飼料・消化器の特徴・行動と健

康・繁殖)

・ウサギと人間生活

Page 11: (2)特別行事・活動 ISO14001への取り組み(2010~2011)世 … · 2011. 9. 30. · ・フレッシュマンセミナー 環境教育の実施 フレッシュマンセミナーの実施

146

№ 展示テーマと

※申請者 期 間 副題・展示主旨・内容

主催又は共催

・後援・協力

詳細内容、関連イベント

※展示場所

1

食材の寺小屋

※東京農業大学客

員教授 中村靖彦

2010 年度

月 2 回講演会

開催

食育基本法の精神に基づいて、日本

の食と農を、そして国民の心を少しでも

健全な方向に導くための情報提供と発

信、「食材の寺小屋」と称し、博物館を

拠点に食と農の関連講演会やイベント

を定期開催した。

東京農大総研研究会食

育研究部会、

NPO 法人良い食材を伝

える会

◇講座内容 ※2F セミナー室

毎月 2 回の定期開催

4/13(火) 寺子屋5周年記念シンポジウム「どうするどうなる

『食と農』」丹羽宇一郎(伊藤忠商事会長)、講師:進士五十

八(日本学術会議 環境学委員長)

4/23(金)中村塾⑦「環境は暴力では守れない~捕鯨紛争の

深層~」中村靖彦(寺小屋塾長)

5/18(火)「 近の中国の食事情~豊かさはどこまで続くのか

~」太田光雄(中国・経営コンサルタント)

6/1(火)「チーズの魅力、国産チーズの今」江上佳奈美(チー

ズソムリエ・料理研究家)

6/25(金)「昆布ロード~上方の食文化を伝える」北島幹也

(フジッコ(株))

7/8(木)中村塾⑧「宮崎で何が起きたのか~口蹄疫の検証

~」中村靖彦(寺小屋塾長)

7/28(水)「うなぎ、完全養殖の夢」田中秀樹(水産総合研究

センター養殖研究所 生産技術部繁殖研究グループ長)

8/10(火)「ビール新時代」進藤斉(東京農業大学醸造学科

講師)、朝霧幸嘉((株)協同商事会長)

8/29(日)野菜の日記念講座「「菜如」の国の卑弥呼の不老

食」永山久夫(食文化史研究家)、川地真由(カゴメ(株))

9/9(木)「日本の塩・世界の塩」高梨浩樹(たばこと塩の博物

館 学芸員)

9/30(木)「すぐれもの、“酢”の話」小泉幸道(東京農業大学

教授・「食と農」の博物館館長)

10/8(金)「イワシをもっと気軽に食卓に」岡本勝((社)いわし

食用化協会専務理事)、田口成子(料理研究家)

10/20(水)「マヨネーズ誕生85年 ~古くて新しい調味料~」

堀池俊介(キューピー(株)広報室部長)

11/4(木)「野菜工場って何ですか?」丸尾達(千葉大学大学

院園芸学研究科准教授)

11/19(金)「広がる高齢者向け宅配食」石田惇子(全国老人

給食協力会代表)

12/2(木)「上海万博裏話~日本産業館館長に聞く~」秋岡

栄子(上海万博日本産業館 館長・事務局長)

12/17(金)「江戸前の魚が面白い」鶴岡佳則(農水省神奈川

農政事務所、消費生活課)

1/21(金)「川下から“食”を問い直す」横川竟((株)きわむ元気

塾 社長)、河岸宏和(「食品工場の工場長の仕事とは」主宰)

2/2(水)「幻の大豆復活」山下秀彌(小糸在来愛好クラブ会長)

2/18(金)中村塾⑨「TPPと日本の食料安保」中村靖彦(寺小

屋塾長)

3/10(木)「今“乾物”が面白い」永山久夫(食文化史研究家)

3/24(木)「米国の肥満事情と日本の若者の食事情」猪瀬聖

(日経新聞・英文日経デスク)、坂井広次(大学生協東京事業

連合食堂事業部長)

2

富士宮フードバレー

物産展

※富士宮市長

小室直義

2010 年度

月 1 回 2 日間

開催

富士宮市と東京農大との包括的連携

協定締結の一環として、ほぼ毎月観光

物産展を開催した。

富士宮市、東京農業大

学、

「食と農」の博物館

毎月末土・日開催 富士宮市フードバレーショップ ※1F 映

像コーナー

◇富士宮の物産販売、①4/17~18 ②5/22~23 ③6/19~

20 ④10/23~24 ⑤11/27~28 ⑥1/22~23 ⑦2/19~20 ⑧

3/26~27

3

ガイドウォーク

プロと見て歩く植物

と馬

※「食と農」の博物

館長 小泉幸道

2010 年

春~秋

年 4 回開催

植物のエキスパート、東京農大の先生

の案内で馬事公園内の桜等樹木の話

を聞きながら歩く、その後、馬事公苑の

馬の専門家のお話と馬達との触れ合

い を 楽 し む 馬 事 公 苑 と の 共 同 企 画

JRA 馬事公苑

「食と農」の博物館

◇H22 新規無料イベント

第 1 回 4/4(日)桜と馬を愛でよう(内田均准教授)

第 2 回 6/6(日)プロと見て歩く植物と馬(中村幸人教授)

第 3 回 10/3(日)小さい秋見つけた(服部勉准教授)

第 4 回 12/12(日)深まる紅葉の中、馬を愛でる(栗田和弥講

師)

・参加者全員へのお土産配布(桜マップ、幸運の蹄鉄)

4

サクラソウ展 part5

※東京農業大学植

物園

2010 年

4/28(水)~

5/9(日)

古典園芸植物で江戸時代から作られ

た園芸品種を雅な名前と共に観賞し、

江戸から伝えられた園芸文化を楽しん

だ。

東京農業大学植物園

東京農業大学短期大学

部遺伝育種学研究室

※1 階入り口付近とカフェコーナー

◇展示内容

入り口に 20 鉢、カフェプチラディッシュに 60 鉢を展示

5

季節の草木遊び

(体験学習)

2 回開催

※「食と農」の博物

館長 小泉幸道

2010 年

5/3(土)~5(月)

11/1(土)~

3(月)

春・秋の 2 回開催

四季折々の自然の中で培われた草木

伝承遊びは日本人の自然に対する畏

敬の念を育んだ。失われつつある草木

伝承遊びを子供達の世界に回復し、

自然との橋渡しを手助けした。

松井鴻(東京農大拓殖学

科卒、探検部 OB)、

「食と農」の博物館

◇体験学習 ※1F 映像コーナー

① 5 月連休 3 日間「春の草木で遊ぼう」(有料)

② 11 月収穫祭期間中 3 日間「秋の草木で遊ぼう」(有料)

Page 12: (2)特別行事・活動 ISO14001への取り組み(2010~2011)世 … · 2011. 9. 30. · ・フレッシュマンセミナー 環境教育の実施 フレッシュマンセミナーの実施

147

№ 展示テーマと

※申請者 期 間 副題・展示主旨・内容

主催又は共催

・後援・協力

詳細内容、関連イベント

※展示場所

6

農山村再生フォーラ

ム地域物産展

※国際バイオビジネ

ス学科

門間敏幸

2010 年

7/10(土)~

11(日)

東京農大と地域協定を結ぶ全国 15 市

町村が会し、地域再生行動体のネット

ワーク化を目指したフォーラムを百周

年記念講堂で開催、博物館では、お

国自慢の地域産品を販売した。

東京農業大学

実践総合農学会

山村再生支援センター

「食と農」の博物館

◇H22 新規イベント ※1F 映像コーナー

物産展参加 11 自治体、岩手県久慈市、宮城県角田市、神

奈川県厚木市、長野県木曽町、新潟県上越市、愛媛県西条

市、鹿児島県瀬戸内町、沖縄県宮古島市、長野県長和町、

新潟県佐渡市

7

実践・日本酒のおい

しい飲み方選び方

(有料)

※醸造学科 穂坂

2010 年度前期

3 回

知っているようで知らなかった日本酒

の奥深い魅力を科学的視点を通して

楽しく学ぶ。博物館 2 階の卒業生の蔵

元紹介コーナー展示のメーカーから毎

回 2~3 銘柄を選んで唎き酒実践を行

った。

「食と農」の博物館

エクステンションセンター

共同企画

◇2010 年度前期カレッジ講座 ※2F セミナー室

①5/22(土)「日本酒の基礎講座」穂坂賢(醸造学科教授)

②6/12(土)

「 新蔵元事情・野菜のおつまみを楽しむ」やまはたのりこ

(料理研究家)③7/10(土)「日本酒の健康法」穂坂賢(醸造

学科教授)

8

佐渡展

※佐渡市長

高野宏一郎

2010 年

10/9(土)~

10/11(月)

平成 21 年東京農業大学との連携協定

に加わった佐渡市が協定を記念して、

佐渡の環境再生の取り組みに関する

PR と「朱鷺と暮らす郷」認証米や認証

米を使った米粉「さどっ粉」を中心とし

た物産展や、その他イベント等を行っ

て、佐渡を PR した。

東京農業大学

佐渡市

佐渡市農林水産課

「食と農」の博物館

◇H22 新規イベント ※1F 映像コーナー

◇物産即売会

10/9(土)~11(日)米、米製品、乳製品、海産物、果物

◇イベント

10/9(土)さどっ粉簡単料理体験交流会

10/10(日)佐渡民謡を踊ろう(関東在住者・若波会指導)

9

料理を楽しむ食中

酒講座(有料)

※「食と農」の博物

館長 小泉幸道

2010 年度後期

4 回

博物館 2 階卒業生の蔵元に協賛のメ

ーカーから銘柄を 3~4 種選択、料理

と日本酒のコラボレーションを味わい考

えた。

「食と農」の博物館

エクステンションセンター

共同企画

◇2010 年度後期カレッジ講座・4 講座(④は新規)※2F セミ

ナー室

①10/23(土)「日本酒とフランス料理のマリアージュ」菅沼豊

明(フランス料理店主)

②11/13(土)「日本料理酒肴あれこれ」柳原一成(江戸懐石

近茶流宗家)

③11/28(土)「秋の味覚で簡単おつまみ」やまはたのりこ(家

庭料理教室主宰)

④12/4(土)「入門・本格焼酎と泡盛を楽しむ」穂坂賢

①~③日本酒解説:穂坂賢(醸造学科教授)

10

蔵元めぐりバスツア

ー(有料)

※醸造学科 穂坂

2011 年 1/29

(土)~30(日)

2010 年度後期カレッジ講座

博物館 2 階卒業生の蔵元に協賛の企

業を巡る旅。

「食と農」の博物館

エクステンションセンター

共同企画

◇2010 年度後期カレッジ講座(バスツアー)

山梨県 1 蔵、長野県内 3 蔵の見学

山梨銘醸、黒澤酒造、戸塚商店、大澤酒造

11

第 3 回「すんきの里

信州木曽の観光と

物産」

※生物応用化学科

岡田早苗

2009 年

12/4(土)~

5(日)

長野県木曽地方に伝わる日本唯一の

無塩漬物「すんき」を紹介、また、「すん

き」を生んだ独特の食文化と背景にあ

る木曽の自然、歴史、文化を広く紹介

した。

木曽町

東京農業大学

※1 階映像展示コーナー

◇物産即売会(木製品、和菓子、漬物、日本酒等)

※2 階セミナー室

すんきそば試食体験会

12

CMBOX 会員のイ

ベント

※「食と農」の博物

館長 小泉幸道

2010 年~2011

各回土・日・祝

日開催

CMBOX 会員主催のイベント、商品キ

ャンペーンを通して「食」と「農」の情報

発信をする。

博物館協賛企業

CMBOX 会員

「食と農」の博物館

◇①④H22 新規イベント ※1 階映像展示コーナー

①10/29(金)~30(土)、12/18(土)~19(日)、2/26(土)~

27(日)奥出雲バラ園「化粧水とバラのはちみつキャンペー

ン」②10/29(金)~30(日)合田農場、大嶋農場「卒業生の収

穫祭新米キャンペーン③4/25(日)、5/23(日)、6/13(日)、

7/25(日)、8/22(日)、10/17(日)、11/21(日)12/19(日)、

2/27(日)ファランドール「緑の繭、ワイルドシルク化粧品体験

会④・11/14、11/20、11/23、12/4~5、12/23~25、1/8~9、

1/29~30、2/5~62/12~13 アグリート「農大生の農場と消費

者を結ぶ野菜・果物の即売会」

13

ふれあい動物園

※短大学生物生産

技術学科 加田日

出美

2010 年

7 回

短期大学生物生産技術学科学生の卒

業論文を兼ねる。実験動物動物たち

(ウサギ、モルモット、ニワトリ)とふれあ

いながら絵を描くイベントを開催。

東京農業大学短期大学

生物生産技術学科

◇H22 新規イベント※クリオネ水槽前

①6/20(日)②7/4(日)③8/22(日)④9/5(日)⑤10/3(日)⑥

11/7(日)⑦12/5(日)

14

博物館施設貸出

※「食と農」の博物

館長 小泉幸道

2010 年 総研研究会、農友会、サークル、エク

ステンションセンターのセミナー、イベ

ント利用

総研研究会

農友会

一高

エクステンションセンター

④~⑥

◇研究会、イベント利用

※1 階映像展示コーナー

①4/16(金)、7/9(金)、10/8(金)総研研究会農薬部会

②7/17(土)農友会邦楽部筝曲演奏会(博物館 3 回目)

③ 8/7(土)、11/27(土)一高管弦楽ミュージアムコンサート

※2F セミナー室

④5/29(土)、6/12(土)、6/26(土)、7/17(土)、7/31(土)

「魚の透明標本を作ろう!」蝦名元(進化生物学研究所研究

員)

⑤8/22(日)、8/29(日)「メダカ博士になろう!」蝦名元

⑥8/21(土)8/28(土)「夏休みに魚拓を作ろう!」蝦名元

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バイオリウム 東京農業大学

世田谷区上用賀、馬事公苑前のけやき広場に面した「食と農」の博物館は 2004 年 4 月 6 日開館した。そこに隣接して

(財)進化生物学研究所の動植物を集めた展示温室「バイオリウム」が融合、博物館と一体の施設として、2005 年夏 8 月 2

日にオープンした。

バイオリウムは、バイオ(BIO)「生きもの」とリウム(RIUM)空間から成る造語である。動物園・植物園・水族館といったくくり

を取り去った「生きもの空間」で、特にマダカスカルを中心とした熱帯地方の動植物が展示されている。

温室の広さは約 1200 平方メートル、動物エリアと植物エリアが同居し、温室中央に配置された動物エリアを境に研究用

のバックヤードエリアがある。動物エリアには前進であるに農大育種学研究所の学術調査隊がマダカスカルより導入したレ

ムール(キツネザル)が系統維持され、現在では尾の縞模様が美しいワオレムール、オス・メスで毛色の異なるクロレムール

など 5 種類 70 頭ほどが飼育されている他、1mを優に超す中南米原産のグリーンイグアナが放飼されていて、それを探す

のも来館者の楽しみのひとつとなっている。

植物は熱帯の乾燥地のものを中心に、世界各地の貴重な植物が見られる(図参照)。葉っぱの粘液がシャンプーとして

使われているその名もシャンプーの木(ウンカリーナ)、トゲだらけの幹から直接葉が出る鬼が持つ金棒のようなカナボウノ

キ、奇異な樹形で知られるバオバブ、アロエでは高さ 5~6 メートルと 大級になるアロエ・ディコトマ、樹液から石油と似た

成分が生成できる石油植物など枚挙にいとまがない。

●「食と農」の博物館・バイオリウム入館者数の推移

年度 平成 18 年度 平成 19 年度 平成 20 年度 平成 21 年度 平成 22 年度

博物館開館日数 283 284 288 286 285

博物館入館者数 149,241 180,785 170,246 183,083 164,309

バイオリウム開館日数 191 261 257 299 289

バイオリウム入館者数 68,156 121,568 112,263 123,176 113,832

博物館+バイオリウム 217,397 302,353 282,509 306,259 278,141

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東京農大発ベンチャー起業 東京農業大学

【(株)メルカード東京農大】

株式会社メルカード東京農大(豊原秀和社長・国際農業開発学科教授)は平成 16 年 4 月 6 日に設立以来、7年を経

過しました。

当社の事業展開の基本は、消費者に安心・安全・本物の食と農の文化を提供し、その環境を創出整備していくとともに、

国内外を問わず地域との連携を図り、地域活性化(地域興し、農村・農家支援、食農の関連産業支援)に貢献することを

基本に据えています。

また、大学発の学生ベンチャー企業であり、学生の自由な企画と学びの役割も有しています。学生社員には、「安心・安

全・本物」をキーワードにした販売、イベント参加などの実体験活動を通じて、学生のパワーを引き出すよう指導し、消費者

目線の大切さを学んでもらっています。実学実践の幅広い業務を通じてのリーダー養成も担っています。

ショッピングモール「農大市場」(インターネット販売)は、「生産者―→農大―→消費者』という新しい流通チャンネルの

開拓を目指し、大学や卒業生が開発した農産物や加工商品を販売しています。顔の見える安心・安全な商品を消費者に

届ける一方、国内外の「農」と「食」の関連分野で活躍する卒業生の商品を販売することで活性化を促進し、地域と卒業生

と大学の交流の輪を広げています。校友支援、地域支援の活動を通じて、オール農大の広報活動にも寄与できるよう活動

を続けています。

主商品であるカムカム製品の背景にあるものは、ペルーアマゾン河上流の農民支援です。麻薬コカインの原料であるコ

カ栽培からカムカム栽培に転換することで、農民が平和で安心して暮らせるための農民支援、地域振興支援にあります。

「ダイジョ焼酎天恵のしずく」の商品化は、沖縄県宮古島のサトウキビに替わる商品作物として、熱帯原産のヤムイモ(ダ

イジョ)を導入し、農家の所得アップに貢献しようとの試みです。

また、商品開発を目指して南米の有用植物資源である、オメガ3を多く含む「ササインチ」、ポリフェノールを多く含む「ム

ラサキトウモロコシ」などの商品化の試作(平成 23 年度に市販を目標に)を行いました。

主な販売商品は、次のとおりです。

カムカムドリンク カムカム酢 カムカム果汁 100 カムカムコンク 大薯焼酎天恵のしずく

農大イチゴジャム たんかんジャム ぽんかんジャム ちば特上ピーナツバター

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【㈱東京農大バイオインダストリー】

豊かな自然環境を有するオホーツク地域に生物産業学部(オホー

ツクキャンパス)があります。当社は、農大教員・学生・地元企業家か

ら成る「株式会社東京農大バイオインダストリー」として平成 16 年4月

に発足しました。

この会社は、農大の実学精神に基づき、生物産業(Bioindustry)を

21世紀のビジネス・モデルとして発展させていくことを目指しています。

将来の食糧問題を考え「農業を応援する」ことをテーマに、現在は、

農大の技術力を活かし網走で飼育しているオーストラリア原産の「エミ

ュー」の普及とエミューを用いた商品開発および販売に取り組んでい

ます。また、学生の実践的な教育研究活動の場としての役割も担う

ユニークな会社でもあります。

平成 16 年からエミューの卵を使用し、北海道産の原材料にこだ

わった「東京農大笑友(エミュー)生どら焼き」を地元の菓子店と連携して開発し、その他にもエミュー油を配合した「エミュ

ーオイル」、「エミュークリーム」、「エミュー石鹸」、「エミュー洗顔フォーム」、「エミューシャンプー・コンディショナー」を発売

し、現在も新たな商品の開発を進めています。

◆ショップ笑友:営業時間は平日 AM 10:00~PM 5:00

日曜・祝日は休み TEL&FAX 0152-43-7233

エミュー スキンケア商品 東京農大 クッキー

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【株式会社じょうえつ東京農大】

(株)じょうえつ東京農大は平成 20 年 4 月 1 日に設立登記した会社です。平成 21 年 3 月 31 日に新潟県上越市と協

力協定を締結し、平成 22 年度から特定法人貸付事業の下で正式に農業参入を果たし、6月には認定農業者として認定

されました。上越市の中山間地で耕作放棄地を再開発し、有機農場を経営しています。平成 22 年度には、借入した耕作

放棄地を全て再開発し、10 ヘクタールの圃場全部での作物栽培を可能に、全圃場に対し有機 JAS 認証を取得しました。

このような耕作放棄地の再開発活動が評価され、第3回(平成 22 年度)耕作放棄地発生防止・解消活動表彰事業におい

て全国農業会議所会長賞を受賞いたしました

平成 22 年度には、コメ、ソバ、カボチャ、ズッキーニ、ダイコンを基幹作物に策定し、生産増加を図りました。しかし、耕

作放棄地を再開発してから歳月が浅く地力回復が不十分であること、有機栽培技術が未熟であることなどに起因して、残

念ながら作物生産結果は芳しいものではありませんでした。主力商品である有機米に関しては、猛暑と根腐れ病の影響で

総生産量が前年比 4 割減となってしまいました。大根についても、9 月中旬までの極度の乾燥のため再播種が必要になり

生育期間が短縮され、全体として生育不良、そして想定以上の大雪で 1 ヶ月以上の収穫不能期間が続いてしまいました。

いわば猛暑と大雪のダブルパンチに見舞われた状態でした。

それでも売上高は着実に伸びてきて、第 3 期では前年比 136%に上りました。売上高合計におけるコメと野菜の比率は

34%および 25%へと下降し、農産加工品や作業受託収入の比率が上昇するなど、所得源の多様化を達成してきました。

しかしながら、平成 22 年度のコメと大根の減産の影響で売上高の伸びの抑制と原価かぶりが生じ、当期は純損失を大幅

に拡大してしまいました。販売管理費は第 2 期より抑制しましたが、補助金制度の変更によって補助金収入が減少しまし

た。

第 4 期では、前期比 1.7 倍の売上高を確保することを目標にしています。そのため、次のような改善措置を講じます。第

1 に、作物生産の増産を進め、農産物売上高を増加させます。基幹作物のコメについては肥培管理を改善し、13 トン以上

(10 アール当たり 360 キロ)の生産量を目標にします。第 4 期では秋の堆肥散布に切替え根腐れ病予防措置を既に講じ

てあります。ズッキーニについては、作付け時期の調整と収穫期間の延長によって売上増加を図ります。カボチャについて

は作付面積を拡大し、摘心の徹底と適期収穫によって規格外品の減少を図ります。引き続きソバの適期播種を実現し、10

アール当たり収量 70 キロ以上を目指します。大根については作付面積を拡大し、干し大根と加工品の製造を増加させま

す。第 2 に、第 3 期の加工品売上高の半分は有機栽培大根など弊社農産物を素材にした加工品、残り半分が PB 商品を

含む仕入品でありました。第 4 期ではこれら加工品売上高の倍増を図ります。第 3 に、農業機械の有効利用によって作業

受託収入を増加させるだけでなく研修事業収入の上乗せを図ります。第 4 に、中長期的な経営改善には経営面積規模の

拡大も必須となるので、第4期中に新規の農地借入れの検討を行います。

以上のような改善策によって売上高向上を実現し、第4期は単年度黒字化を目指しています。耕作放棄地の再開発と

有機栽培によって中山間地振興を図り、東京農業大学の教育研究活動と連携しつつ、東京農大ブランドの確立を進める

弊社の中長期的な経営理念と事業計画にご理解を頂き、一層のご支援をお願い申し上げます。

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東アジア環境・経済研究棟 東京情報大学

文部科学省の戦略的研究基盤形成支援事業「アジア東岸域の

環境圏とそれに依存する経済・社会圏の持続的発展のための総

合研究(平成 20~24 年度)」の研究拠点として、東京情報大学敷

地内に、東アジア環境・経済研究棟(8 号館)を整備した(図 1)。平

成 22 年 3 月 31 日に工事業者から引き渡しを受け、本格的に利

用を開始するとともに、平成 22 年 6 月 11 日に落成式を挙行した。

鉄 筋 コ ン ク リ ー ト 3 階 建 て ( 一 部 鉄 骨 造 ) 、 延 べ 床 面 積 は

1,749.94m2 の研究棟である。

1階は、交流スペース(図 2)、大会議室、小会議室、サーバー室、

機材倉庫などから構成され、MODIS 受信データの収集・処理を行

うとともに、研究セミナー、見学者への研究活動説明など、戦略研

究の研究成果の普及啓蒙、研究進捗状況発表の場として利用している。

サーバー室には、建屋内のネットワークを集約したルータを設置し、情報大のギガネットと接続した。研究の中心となる

衛星データを利用するため、情報大 1 号棟の MODIS 受信設備、農大オホーツクキャンパスの MODIS 受信設備、農大宮

古亜熱帯農場の MODIS 受信設備から、それぞれリアルタイムで伝送される MODIS 受信データを収集・処理するワークス

テーションを配置した。さらに、MODIS データの高次処理のため 3 局の受信設備に対応し、分散処理を志向した複数のワ

ークステーションによる処理システムを構築し、MODIS データの処理を行っている。MODIS 受信データと処理済みの高次

データを、大量の小型ディスクにより保管管理とオンライン提供のためのサーバ・システムを運用している。MODIS データ

のリアルタイム配信サービス、高次処理機能は、米国航空宇宙局(NASA)の協力を仰ぎ、国際基準のデータ・サービスを実

現した。

2F、3F は、本研究参加の教員研究室、博士研究員研究室、大

学院学生研究室、セミナー室から構成され、日常の研究執務スペ

ースとして利用している。

屋上には、10kVA の発電能力を持つ太陽光発電パネルを設置

した。本建屋の太陽光発電による電力は 200V 系に供給され、常

に稼働しているマシンルームの空調設備及び電気給湯設備など

において消費され、地球環境への負荷軽減を実現した。

図1 東アジア環境・経済研究棟全景

図 2 1 階交流スペース

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創立60周年記念式典・記念作品表彰 東京農業大学第一高等学校

●東京農業大学第一高等学校 創立60周年記念式典

開催年月日 平成22年11月14日(日) 10:30~

会 場 体育館アリーナ

●創立60周年記念作品コンテストの表彰(学校賞、教育後援会賞、同窓会賞)

キャラクター部門

学校賞 高校 1年 9組 駒沢 佳子

教育後援会賞 高校 1年 7組 川村 来麗

同窓会賞 高校 1年 9組 竹本 拓矢

特別賞 職員 山野井 香織

ロゴマーク部門

学校賞 高校 3年 1組 本間 丸鈴

教育後援会賞 高校 2年 2組 杉本 和

同窓会賞 高校 1年 7組 吉田 有希

ポスター部門

学校賞 中等部 1年 B組 澤田 ひかり

教育後援会賞 中等部 2年 A組 柴田 美和

学校賞 高校 2年 2組 杉本 和

教育後援会賞 高校 2年 2組 櫻井 咲人

同窓会賞 高校 3年 1組 本間 丸鈴

短歌部門

学校賞 中等部 3年 A組 ヴァイン 幸子

教育後援会賞 中等部 3年 A組 岡 舞花

同窓会賞 中等部 3年 B組 鎌田 優

学校賞 高校 3年 3組 柴本 大輔

教育後援会賞 高校 2年 2組 杉本 和

同窓会賞 高校 2年 1組 福井 信気

作文部門

教育後援会賞 中等部 1年 B組 浅見 玲奈

同窓会賞 中等部 1年 B組 高嶋 香菜子

学校賞 高校 2年 1組 鷲見 明日香

教育後援会賞 高校 2年 2組 松浦 里紗

同窓会賞 高校 1年 6組 大久保 仁喜