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(2) 基調講演

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①共創社会が生みだすスタジアムと都市の新たな関係

Society5.0 による北海道の未来社会創造

株式会社スポーツファシリティ研究所代表 上林 功 氏

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Society5.0

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◎ 基調講演

「共創時代が生みだすスタジアムと都市の新たな関係 Society5.0による北海道の未来社会創造 」

〇島口義弘(司会) それでは、早速ではございますが、皆様のお手元にありますプログ

ラムに従いまして、基調講演からスタートさせていただきます。

本日の基調講演は、2名の有識者の先生より、おおむね15分ずつのご講演をいただく

こととしております。

それでは、上林先生、ご準備をお願いいたします。

まず初めに、「共創時代が生みだすスタジアムと都市の新たな関係 Society5.

0による北海道の未来社会創造 」と題しまして、上林功先生よりご講演をいただきます。

ここで、上林功様の略歴についてご紹介をさせていただきます。

上林功様は、株式会社スポーツファシリティ研究所の代表を務めていらっしゃいます。

建築設計事務所にて、主にスポーツ施設の設計、監理をご担当され、主な担当作品とし

て、兵庫県立尼崎スポーツの森水泳場や広島市民球場(Mazda Zoom-Zoom

スタジアム広島)」などがあると伺っております。

また、江戸川大学経営社会学科非常勤講師、平成国際大学スポーツ健康科学科非常勤講

師のほか、スポーツ庁のスタジアム・アリーナ改革推進のための施設ガイドライン作成ワ

ーキンググループメンバーなども務めていらっしゃいます。

資料を見たのですが、すごく興味深いものでした。ぜひ皆様の知識を広げるためにご覧

いただきましたいと思います。

それでは、上林先生、よろしくお願いいたします。

○上林功(有識者) 皆様、初めまして。スポーツファシリティ研究所の上林と申します。

よろしくお願いします。

早速、限られた時間ですので、進めていきたいと思います。

先ほど私の紹介をいただきましたので、このあたりは割愛させていただきます。

よく私が自己紹介をするときにまず何を出してくるかといいますと、こちらの広島のマ

ツダスタジアムでございます。私は、12年ほど建築設計事務所に勤めておりまして、そ

のときに担当しておりましたのがこちらのマツダスタジアムでございます。最近、広島カ

ープが非常に強くてテレビに出る機会なんかも増えましたのでうれしい限りですが、実は、

こちらはちょっと変わった特徴があるのです。

下のほうを見えない方がいるか、前の方は見えづらいかもしれませんけれども、遊具の

構造を持つスタジアムということで、実は、私が設計事務所に勤めていたときの師匠は遊

具の専門家でございます。実は、マツダスタジアムというのは1周600メートルの巨大

な遊具の構造を持つスタジアムなのです。実は、これが一つ肝になっているのです。

皆さん、これを見たことがありますね。滑り台でございます。よく遊具会では名作遊具

と言われるものでございますけれども、よい遊具とはどういうものか。

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滑り台というのは、滑るための台でございます。これを滑るためという機能を一つ満た

している状態です。これがなれてくると、いろんな滑り方をするようになりまして、技術

的段階などと言われるようなところまで行きます。ここまでは並の遊具なのですけれども、

すごい遊具というのは、これが社会的段階というものになります。何かというと、もはや

滑り台が滑り台ではない。海賊ごっこのアジトなんかになったりします。子どもたちのコ

ミュニティーを動かす核になるのですね。実は、これはスタジアムにも言えます。

一般的に、サッカーグラウンドは機能的段階と言われるもので、普通にサッカーができ

ます。これを例に挙げると吹田スタジアムの関係者に怒られるのですが、非常にすぐれた

形で、応援もしやすいですし、大迫力があるみたいな形で非常に立派なスタジアムになる、

これは技術的段階です。ところが、もっと凄いものになるとどんなふうになってくるのか、

もはや、まちと一体となった開かれたスタジアム、社会の都市の一部になるというような

ところにまでスタジアムが発展していくというのが現代におけるスタジアムと都市との関

係みたいなところで新しく注目されている部分であります。すなわち、スタジアムの都市

化並びに公園化というのが、今、スポーツ庁におけるスタジアム・アリーナ改革の中で議

論されている内容でございます。

こうした開かれたスタジアムというもの、単純にこのように公園化していくという話も

もちろんあるのですが、まちづくりの中で人々が参加する、人々にソフト面で、どう言っ

たらいいでしょうか、単純に形だけではなくて中身も開かれていかなければというような

ことも実は議論されています。

そこで、そういうところにいち早く取り組んでいるのが横浜スタジアムでございます。

横浜スタジアムは、コミュニティボールパーク化構想というものを打ち上げています。

これは何か。

横浜スタジアムがあるのは、関内という横浜の地域なのですけれども、横浜スタジアム

だけではなくて、関内の地域全体の価値を向上させるようなときに横浜スタジアムはどう

あるべきかというようなことを考えようということを議論しています。

具体的に言うと、これまでスタジアムというのは大きくスタンドにぐるっと阻まれてい

た形ということもありまして、閉じられた存在でした。中で何をしているかわからない。

ところが、横浜スタジアムで非常におもしろいのは、最近、キャッチボールができますよ

とか、周りのところが開放されて利用されるようになってきた。

こんな写真も見たことがあるのではないでしょうか。実は、グラウンドでキャンプもや

ったりなんかしてみたいな形で、いわゆる関内地域がスポーツのまちになるようにスタジ

アムの利活用というものを改めて見直す、まさにボールパークがコミュニティー化するコ

ミュニティボールパーク化構想ということを進めています。

これは、スタジアムだけではなくて、実際に横浜スタジアムの横に建っているれんがづ

くりの建物です。昔、関東地方財務局が入っていました文化財の建物です。こちらを、最

近、DeNAベイスターズで買い取りました。何をしているか。この中に自分たちのオフ

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ィスを移したというのもあるのですけれども、中にシェアオフィスをつくりました。

何をしているか。地元の大学だとか企業の方々と一緒に、新しい野球を開発しようとか、

新しい応援のスタイルを開発しようみたいなことを考えています。

ここにいるおばさんは誰か。横浜DeNAベイスターズ会長の南場様でございます。

これに参加いただいて、まさに地域の人々を巻き込んだ形で横浜スタジアムもしくは関

内地域全体をどうしようかみたいなことを考えるようになっていきました。

これは、DeNAベイスターズが新しいことをやっているねということですが、実はひ

な形があります。今、国が進めておりますソサエティー5.0というものがあります。い

きなり横文字で、何やねんと思うと思います。

これは、ソサエティーというのは社会のことです。5.0というのは5番目です。では、

1番目は何やねん。1番目は狩りをしていた狩猟社会、2番目は農業社会、3番目は工業

社会、4番目は今我々がいる社会、情報化社会です。いわゆるインターネットが当たり前

になって、電車に乗るのにも時刻表が手元で調べられる、そんな情報化社会が進んだ先に

は何があるのかといったところを、今、国のほうでいろいろ検討しております。

ソサエティー5.0というのは、いろんな側面があり、AIを使いましょうとかそんな

話があるのですけれども、一つ注目されているのが全員参加型の社会です。恐らく、皆さ

ん、手元にスマホを持って、インターネットで何でも調べられるようになって、いわゆる

企業さんからサービスを受けなくても自分で調べて自分で何とかできるみたいなことを実

感している方がいらっしゃるのではないでしょうか。そういった方々が参加することで、

地域や社会全体が活性化するみたいなところを目指しているのがソサエティー5.0の一

つの側面です。

ちなみに、既に1980年代にはこういう人たちが出るのではないかという未来予測が

されていました。アルビン・トフラーの「第三の波」という本があるのですけれども、そ

の中で生産消費者という言葉があります。生産者・プロデューサー、消費者・コンシュー

マーを合わせたプロシューマーという人たちがあらわれるのではないか。まさに、ソサエ

ティー5.0というのは、このプロシューマーがつくる社会であるというふうなことが言

えるのではないかと思います。

よくスポーツというのは、「する」「みる」「支える」の三角形ですという話があるの

ですけれども、全員参加することでどうなるか、これは立体化するのですね。そして、立

体化するということは、「つくる」が伸びれば、この底も大きくなる、もちろん「する」

が伸びても大きくなるというふうな形の立体構造によるスポーツ産業というものが組める

のではないかという話が出てきております。

では、少しこれを土地とスタジアムに当てはめてみましょう。共創的枠組みによる都市

の創造。

最近、非常に有名なところで、サンストラスパークというアトランタ郊外にあるまちが

できました。これは、何にもなかったところです。普通に森があったところですね。そこ

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を切り開いて、一から、スタジアムを中心としたまちをつくり上げてしまったみたいなと

ころが出てきました。

または、手前みそで恐縮ですが、マツダスタジアムです。一つの大きな特徴です。マツ

ダスタジアムをつくりました。実は、ここ全体の12ヘクタールは弱の敷地というのは、

もともと市の土地でした。球場をつくりました。やはり、ここも市の土地です。ところが、

周りの土地というものは民間に開発を任せました。というふうなところで、官民連携とい

う形でまち全体をつくっていこうみたいな仕組みを日本で初めて行ったみたいな事例だっ

たりします。

こういったことが真駒内でできるかどうか、恐らくそれが今後の議論であり、今日の議

題なのかもしれません。

ただ、僕は一つ問題があると思います。僕は、実は真駒内に来て講演をして歩くのがも

う4回目なのですけれども、非常に自然の豊かなところです。やっぱり、真駒内らしさみ

たいなところを考えたいですよね。というところで、ちょっと幾つか例を挙げてみます。

こんなんどうでしょうというものです。

京都アクアリーナというプールがあります。スケート場にも使われるのですけれどもね。

実は、これが緑の丘に埋没していまして、ほとんどの施設がこの緑の丘の中に沈んでいる

のです。こんな施設があったりします。

または、大阪市の中央体育館です。これも有名なのです。大きな公園があって、緑の屋

根があって、その中に体育館があります。ところが、僕はこれ見ても余りぴんとこないの

です。なぜならば、確かに緑なのですけれども、周りの汚さたるや、要は、無理やりまち

の中に自然を持ち込みたいがためにこんなことをしているというところがあったりします。

先ほどお話ししましたソサエティー5.0、地域全体に組み込む形でスタジアムがかか

われないかというふうな話をしたときに、恐らく、スケール感をもう一段、上に上げなけ

ればいけません。

例えば、アクロス福岡。これは、福岡にあるシンフォニーホールです。非常に有名な建

物です。ここに、階段状のステップガーデンと呼ばれるような形で全面的な屋上緑化を行

っています。実は、この下にホールが入っています。これのすばらしいところは、その手

前にある公園と一体となった形で、まちそのものといいますか、要は、公園が建築化して

いるみたいな形で組み込まれた非常に稀有な例だったりします。

これも、横から見てみると普通のビルだったりするのですが、一度、ぜひとも福岡に行

く機会があったら見てください。大迫力です。

こちらを設計したのは、エミリオ・アンバースさんという有名な建築家で、いわゆる都

市は緑に埋没すべきだみたいなちょっと極端な例を考えた人ではあるのですけれども、そ

れの大成功事例です。

これのすばらしいところは、ここに潅水装置がほぼないことです。雨だけで全て管理で

きている。なぜならば、この植生は、上から下に下がるに従って水が利用できる、できな

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いの植生をちゃんと考えながら植わっているのです。ちゃんと植物の専門家がかかわって

こういったことができているというところがあったりします。

または、こんなものがあります。兵庫県にありますマイカル三田です。同じく設計者で、

エミリオ・アンバースさんです。こちらに建物があるのですが、思い切り、ここに山が切

り込んでいます。こんな形の建物もあったりします。

このマイカル三田のいいところは、中にまで実は公園というか、緑がちゃんと入り込ん

でいるということです。

私はいろいろ今回の議論のお話を聞く中で、いわゆる真駒内の自然をいかに生かしてい

くのかというのがテーマであるというお話を伺いました。少なくとも、私は、スタジアム、

アリーナの専門家として、スタジアム・アリーナというのは、下手をしたら、土手とかダ

ムのように非常に大きな構築物です。それがゆえに、ダイナミックな形で最初からちゃん

と計画すれば、自然との協調というものは可能なのではないかというふうなことを考えて

います。

もう一つ例を挙げましょう。

こちらをご存じの方がいるかどうか、ミュンヘンオリンピックのオリンピック公園です。

ミュンヘンオリンピックですから1972年の公園です。真駒内公園と同じです。

ここに、実はガラスなのですが、こういう透明な屋根がかかっています。これが、まあ

でかくて、下手をしたら、ここら辺の木々なんかを上に囲うような形で、公園そのものを

囲ってしまっていると。こんな形にもしできるのであれば、例えば、真駒内公園全体を屋

根で囲ってしまって、夏の真駒内公園を冬に楽しめるとか、そんなのもできるんちゃうか

なと思ったりもしてしまうわけです。

でも、これって、実はそんなにない話ではなくて、イギリスのエデンプロジェクトとい

うものがあるのですが、こちらに使われている大きなドーム。これは、最近、スタジアム

でよく使われるETFEと呼ばれる素材でできていたりするので、実は、それほど夢物語

ではないかもしれないみたいな話があったりはします。

さて、こういった共創的枠組みによる新しい公園の創造というものが一つのテーマにな

るのではないかと思っています。例えば、今の真駒内公園をどう使うのかという話のとき

に、これは世界一美しいスタバと呼ばれているスタバがあります。

どこが世界一やねんと思うのですけれども、実はこれ、非常に大きな運河の都市公園の

中にあったりします。今まで、実は、都市公園の中で、いわゆる公園というものは、ある

特定の人に利益を供することができないというところで、皆さん、恐らく、真駒内公園を

歩いていても、中に売店の一つもないということを皆さん体験されていると思います。今

までは、パークサイドと呼ばれる公園の外で何かをするというふうな話がある一方で、公

園の中で何かができる、もしくは、サービスを供与するみたいなことができなかったので

すね。

ところが、昨年の6月に、国のほうで都市公園法の改正がありまして、もっと公園を利

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活用していこうと。例えば、その公園でいろいろ売り上げ、もしくは収益が出るならば、

それを公園の保全に使うことができるではないかという形のように、公園の高度利用が議

論され始めています。

例えば、この東京新宿の西公園の利活用であったり、もしくは、最近出たので極端な例

でいきますと、池袋の西口公園なんかも、こんな形で使えるのではないかみたいな形で、

いろんな方々を巻き込んだアイデアを集めている。これは、一つの官民連携による共創的

な公園のつくり方というふうに言われています。

私は、こういう共創の仕組み等々を最近研究しているのですけれども、恐らく、この共

創というものが、ある価値観に対して皆さんがこんなことはできるのではないか、あんな

ことができるのではないかみたいな議論の一つの核だと思っています。その共創の核とな

る社会価値にスポーツというものは非常に親和性が高いのではないかと僕は思っています。

これは何か。マツダスタジアムを実際につくったときの一番最初のスケッチです。

スポーツという波紋に対しコイが集まってくるみたいな感じのスケッチを描きました。

実は、単純にいろんな席があるからマツダスタジアムはすごいんだよということではなく

て、実は、スポーツという価値に対して広島市民がいっぱい集まって、スポーツの価値そ

のものをみんなで高めていこうというふうなところの取り組みが一つ大きな意味づけをし

ているのではないかなと思います。

今日、スタジアム・アリーナにおいては、そのまちづくりというものが極めて重要な位

置を占めてきています。今日は、ぜひとも、この後も議論を深めていきたいと思います。

私の話はこれまでになります。

ありがとうございました。(拍手)

○島口義弘(司会) 上林先生、どうもありがとうございました。

私も見たことのないような新しい取り組みの写真などを交えていただきました。本当に

こういうこともできるのかなという一つの、我々は見たことがないような形だったので、

本当は1時間くらい聞いていたいくらいですが、お時間の関係で短かかったことをおわび

申し上げます。

上林先生、本当にありがとうございました。

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