Meiji University

　

Title ハンス･ケルゼン正義とは何か〔訳〕

Author(s) 宮崎,繁樹

Citation 法律論叢, 39(1-2-3): 665-667

URL http://hdl.handle.net/10291/3717

Rights

Issue Date 1965-10-20

Text version publisher

Type Departmental Bulletin Paper

DOI

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　https://m-repo.lib.meiji.ac.jp/

ハ

ン

ス・

ケ

ル

ゼ

ン

正

義

と

は

何

か

「

・

宮

崎

繁

樹

訳

か何廣

ま

え

が

き

と

ハ

ンス.・

ケルゼソ

の「正義とは

何か」

は、

小著である。

しかし、

彼の

正義についての

考え方を老錬な筆致で

画き出

義正一

してい

る好著だ

と思

う。

この

本は、

一

九五三

年にウイーン

で

出版されたが、

一

九五七

年カリフォルニ

ア

大学かち出

版

轟 .

された

同名

の

論文集の

巻頭に、

英訳が

納められて

ある。

同教授が、

この

論文の

翻訳出版について

快諾して

下さ

?たこ

■

、

曜

塵

とに心から

感謝すると、と

もに、

その出

版が

遅れたことと、

翻訳のつ

たなさについて、

お詫び

申し上げなけれぽ

ならな

一.

:雪P

5

ρ

い。

この

小訳が、

読者を原文または英訳に

誘うよすがと

もなれば

幸で

ある。

本書においては℃聖

書が七ばしば

引用さ

れてい

る。弘

わた

べし

像ρ

少なく乏

も現在キリスト

教徒では

ないか

ら、

聖書

■の

本当の

意味

は良く判らないゆ

しかし∵

幼い

頃がら♂ギ魂ス丁

教的環境

に

育つ

たヨ

ーロッパ

人が、

晩年に

なって、

ま

5

たキッス}の訓えや聖書にか克う

てい

く心

境が

わかるような

気が

する"

乏、

古い白

」ロシバ

の

教会を訪

ねて

思っ

たこ

66.

と

で

あ

っ

五

ρ

、

…

'

",、"

、

∵

「

～

66

..

現実と

理想を区別し、

現

実から理

想を

追求することに

意味を

見出すカγ

ト

派の

立場

に、

ケ

ルゼ

ソ

も

立っ

てい

る

が、

6

そ .の

考え

方を

肯定

するに

せよ

2否定するにぜ

よ、.一.

応そのよ

うな考え方を経験七て

見ること

は、

特に、

これかち法律

学を学ぼ

う上さ

れる

人々

にとっ

て、

無

益では

ない

よ

うに思うQ昌

こ

れが」

この

「正義と

は

何か」

を訳出した動機で

あみ(」

九六五

年八

月)。

C

一叢論律

1

・

霜

、

電

`

尋「

法[

目

・

次

第一

章

利益または価値

の衝突を解決する問題としての正義

一

正義と幸福

二

ある人の

幸福と他人の

不幸・

三

最大

多数の最大幸福

(ベソサム)

四

「自由」

概念

の変遷

と類似

した「幸福」

概念の

変遷

-自由としての正義

一か

.五

利益または価値

の

衝突

-価値

の順位の問題」

一価

値の主観性と相対性

■

第二章

価値

の順位

何

六

個入の生命と、

国家の

利益と、

どちらに

最高の

価値を認めるべ

きか

1戦争における殺害、

死刑

は

七

生命と、

自由と、

どちらに

最高の

価値

を認めるべ

きか

ーー

自殺

と

,

・

f

八

個人の自由

と、

経済的安定と、

どちらに最高の価値を認めるべきか

1価値判断と事実

判断

義

九

誠実

ミぎ

き貸濤

蔚誰蹄

と、

人間性と、

どちらに最高の

価値

を

認めるべ

きか

1

一

〇

真実

さ趣忌無卦

と正

義と、

どちらに

最高

の

価値を認めるべ

きか

ープラトソの有用な嘘は

許されるとの

説

一 .

二

唯心論と唯物論-自由

主義と社会主義

第三

章

人の

行動の

「正しさ」

とい

う問題としての

正義

一

二

ある

価値

が、

ある社会の

中において」

般に

認められるということと、

その

価

値が、

主観的、

相対的なもので

あ

るということとの両立

-個

汰責任と集団責任・

一

三、

人が正しくあろうとする欲求

一人

の

良心

7

一

四

ある目的にかなっているからとい

う理由で

認め

られる行動の正しさ

」手段と目的、

原因と結果

口

66

●

磁

五

且的の正当性1⊥

最高目的の前

提「一条件付の

正しさと、

無条件な

正↓

さ

一民主主義の正しさ

榔

二八デ七.

理性

的な正しざは、

常ビ

条件付の

正しさにすぎず馬,

無

条件

な正し

さは、

理性的

なものでは

ない。・正義に関する疑問の馬形而上学や、宗教による解決と、.理性に'よる解決

第四章

プラ

トン

と

イ.

キ

ス

,

'

.一

八

プ

ラトンの

哲学

lI超

感覚的イデア止しての正義

一

九

イエ

ろの

おtえーー

-神の

秘密とし

ての

正義

、

㎏`

才.

卜

第五章

正

義の

無内容な定式・.

一

二〇

各

人に

彼

の

もの

を・恥

§§・'

農

君§

叢

二一.

応報め原理

il

↓

.

二二

平等とルての正義

論

二三

法の

前

の

平

等'

,

律

二四二五

共産主義的平等

ゴ

ール

デン・

ル

ール

黄-

金

律

儀爵

Oo罵

§馬

陶轟

馬N

.

法.

第六章

カ

ン

ト

一

二六

ヵソ

トの

定言

命令

二七

定言命令1

[当

時の社会秩序の正当性

第七章

アリス

ふテレ

ズ

二八

アリス

トテレスの

倫理

学一

二つの

不徳の

中間に

ある

徳

二九

不法行為と、

不法の

受忍との中間に

ある正義

第八章

自然法

三〇

自然法

学-

存在から当為の演繹一

謬論

三一

自然法

学における矛盾

第九章

絶対主義と相対主義

三二

絶対

的正義-

非理性的観念

-理性的認識の立場からは、

反対観念を排除しない相対的正義だけが存在しう

.

る。

三三

・相対

主義的正義哲学のモラル

ー寛容、

三四

民主主義ど学問i

精神の自由と寛容

ー

ゴ

一

'

ハ

ゾ

ス・

ケルゼン

の

略歴

♂

か何

主要な著書

ひ

、,

はと義

'醒蟹 ご

「

t

1

し

モ「

イ

、.

正

覧

幽

掌

一

」

`

で▼曽

冒層

,

!」

.

'

「

'

.

'

r

.

♂噸.

ノ

『、9

璽

7

66

( .

7

『

`

卍

i

1{

4i

α㊨

ナザレのイエ

ス

が、

ロ

ーマ

の

代官(-)

の

前で、

その

審問に

対して、

自

分が

王で

あることを

認めたと

き、

彼は

代官に向って、「わたしは、真理についてあかしをするために生れ、また、そのために、この世にきたのである」と告げ

雪

た(2)。

こ

れに

対して、

ピ

ラト

は、

.「

真理

とは

何か」

と

問うた。

こ

の

懐

疑的

なロ

ーマ

人は、

明らか

に、

こ

の

問に

対して

解答

を期

待したわけでは

なかっ

たし、

聖者〔イエ

ス〕

も、

こ

れに

対しては、

何も答えなかっ

た。

一叢

なぜなら、

真理について

あかしをするとい

うこ

とは、

救世主の

重要な使

命では

なかっ

たからで

ある。

彼〔イエ

ス〕は、正義についてあかしをするために生れ、正義を神の王国(3)に実現しようとし、そして、この正義(4)を顕わすために、十字架の上に死んだ。

論

ピ

ラトの

問、

すなわち、

「真理と

は

何か」

とい

う問の

背後に、

十字架につ

けられたキ

リストの

血汐か

ら、

それよ

り

律

は

るかには

げしい

ほかの

問が、

人類の

永遠の

疑問が

起こっ

た。

「正義とは

何か」、

とい

う問が、

それで

ある。

法一

こ

の「正義とは

何か」

とい

う問ほど、

は

げし

く討論された

問は、

ほかにはなかっ

たし、

この

問題ほど

多くの

貴い

血や、多くのにがい涙がそのために流された問は、決してほかにはなかった。また、この間ほど、プラトンからカントにいたる、最もすぐれた思想家たちが、深く考え悩んだ問は、ほかには見当らない。そして、この疑問に対しては、

今日に

なって

も、

まだ

解答

が

与えられてい

ない。

あるい

は(

それは、

こ

の

「正義とは

何か」

とい

う問が、

人間が、

決

して

究極の

解答を

見出すことはで

き

ず、

ただ、

それを

求め、

むしろ問い

求めるしか

ない、

と

あきらめたほ

うが

賢明な

よ

うな

問だからか

も上れない。

(1)

もち

ろんピ

ラ

ト

Mげ

す酔貯

。・.

璋一簿器

のこ

とで

ある。

イエス

の

裁

判につい

ては、

滝

川幸辰

教授

の

「刑

法史の

断面」

(一

九四三

年)

に

「イエ

ーズス

の

裁判

ト

が

載せ

ら

れて

いる。

ピ

ラ

ト

は当

時、

ロ

ーマ

のユ

ダヤ

総

督で

あっ

た。

聖書によ

れば、

彼は、

ユ

ダヤ

.人の

強要

によって

∵イ.エスに対し3

心にもな跡裁判を行なっ

たように描かれズいるが「

真偽は明らかでない。

(2)

新

約聖書、

当バ

ネによる

福音書、

第一

八

章参照。.

'

(3)

イエスが、

地上に、

現実の

国以外に築こ

う止し

究精神的な国をいう。

この

世は、

神を離れてサタンの

手に

陥っているが、神の支配がお乏ずれるとき、サタンと一その下にあゑもろもろの悪の勢力は退けられ、愛と正義の神の意思がすべてとなる

と

と

く。

新組

聖書、

マ

ルコ

に

よる

福音

書、

策一

章■一

五。

己.

.

(4)

新

約聖書、

.ロ

:マ

人べ

め

手

紙、

第三

章二」

以

下。

日本

文の

聖

書で

は、.

神の

義と

書か

れて

あるが、

英語、

ド

イツ

語の

聖書で

一

は、

甘

絵o糞

.

O臼

87ド団αq

寄陶酔

.(正

義と

も

訳

する〉

の

語

が

用い

て

あ

る。

-、

-

・

か

、

.

一

一に,、

何

馳.」.襯

はと

ち.。職.・

一

・

τ義は、

ま

ず第一.に馬.

社会秩序

に

存在可能では

あるが常-に

備わってい

るとはい

えない

特性で

あるつ

次に、

正義

義

は

人の

徳性で

ある◇9

なぜなら、

ある人が正しいか

否かは、

その

人の行動が、

正しいとされる

秩序にかなっ

ているか否

正一

、

、

、

かに

かかってい

るの

だから。

しかし、

ある

秩序が正しいとは、

一

体どうい

うこ

となの

だろう。

正しい

秩序とはヤ

人の行動を、・すべての人々が満足するように、一つまり嚇すべての人々寮、幸福になるように規制する秩序であるつ一.正義に

、

、

対するあこ

がれは、

幸福

に

対する人間の

永遠・の

あ.

しがれで

ある。

人徳、.

社会から

孤立した個人と

して

幸福に

なる.」

と

.

は酒

さない

からハ一

社会の

なかに

幸福

を

求みる。

正義乏は、

社会約な幸福なので

あり、

幸福

は、

社会的秩序

が

保障する

もので

ある(5)。

この

意味で、

プラトゾ

は、

正義

と

幸福

と

を同一

視し、

正しい

人だけが

幸福

であり、

不正な人は

不幸

1

で

あ・る

と

主

張

し

た。

`

㌧

㎝

㌦

し

か

し、　

正

義と

は

幸福

の

こ

と

で

あ

る、・

と

い

う主

張は蹄

問

題を

ずらせ

た

だ

けで、'

ま

だ、一'

問

題に

対

する

解

答と

なっ

て

い

●

、

72

●

ないこ

と

は

明ち

かで

あるQ,

な

ぜ

な

ら詩

今

度は、「

幸福

と

は

何

か」∴どい・う

疑問

が

現わ

れ

て

くるか

らで

あるゆ∵

∴.

6

(5)

ケ

ルゼン

純粋

法

学

国。

ぎo

幻①o窪

肋『ゴ3

貧

器駆)

ωの

お伽

圃

'

・

∵

失

'

,u

.

.

.

一・

.

一一'

も七、'

「幸福

」「叱い

つものをその言

葉の

憤然の

意味に乏

ρて」

各人が、

自分で

幸福だ乏

感ず添

主観的

な気持な

の

だ止

解すわば、、

正しい、

　つ

まり」

塗べ

ての

人汝を

幸福

にするこ

之ので

きるよ

5な秩序と

いう

ものがありえないこ

匙

一叢

嫉ビ

明

ち

か

で

あ

るゆ

な

ぜ

な

ら、

一

こ

の

よ

う

に

幸

福

の

意

味

を

解

す

る

と、

あ

る

人

の

幸

福

之、ビ

他

の

人の

幸

福

と

が

衝

突

す

る

こ.と侭避けられないかちである。̀'覧㌃、'・.戸つ例をあげて見よう。.暫ビ∴,'も'、qド噛.:が貯、、

論

愛は、

幸福が

湧き出す最大

の泉で

あるとと

もに

貸ま

た内・い

不幸の

最大の

泉と

も

なみ

ものである

汐

二人め

男が、'

`「人

律

の、

同じ女性を

愛していて、

二人とも

一それがもっ

と

もで

あるかどうかはさて

お

き一

その

女性を自

分だ

けの

もの

法一

と

することがで

きなければ不

幸だ

、

と

信じてい

る、

と

仮定して

見よ

う。

しか

し、

法

律上

からいっ

て

も、

また、

恐らく、彼女自身の気持からいっても、彼女は、二人の男のうちの、ただ一人のものとしかなることはできない。一人の男が幸福になると、二も二もなく、他の一方の男は不幸にならざるをえないのである。どのような社会制度も、この

問題を㌣

正しい

公平な方法で,

つ

まヴ、

二人の

男だちを、

二人と

も

幸福に

するような

方法で

解

決す

をこと

にで

きな

い。

そ

れは、

かの

賢

明

なソロ

モン

王の、

有

名

な判

決に

よっ

て

さえ

も不

可

能で

あ

る(、)。

ソ障

モ

ン

王は、

御

存

知の

よ

う

に、

二人の

女たちが、

おたがいに、

一

人の

子供を、

自分の

子供だといっ

て

争っ

てい

たのに

対して、

その

子供を二つ

に

贋

}

分けて

与えるように

判決した。

一

方の

女は、

それに

対し、

子供のいの

ちを救うために、

自分の

請求を放棄したいと

申

し

出た。

そして、

その

女が、

結

局子供を

引き

渡もて

貰少

こと

がで

きた。

なぜなら貞

子供を救うた

めに

請求を放棄する

㌧,O

こ之

を望ん

だとい

うこと

が斗

彼女の、

子供を

本当に

愛してい

ること

を

証明したの

であり、

王は、

あらか

じめ

それを

見

越していたので

あっ

た。

しかし、

ソ自

モン

王の

裁判は、

二

人の

女の

うち、

た

だ一

方だけが

子供を

愛してい

るとい

う沸.「

前提の

もとに

おいて

だけ正当なの

で

ある。

もし、、

二

人と

も子

供を

愛してい

たと

したら

レそれは、

ありうる亡と

だし

特に二

人と

も子

供を自

分の

もの .にしたいと

望んでい

るの

だか

ら、

十

分に

あり

覧るこ

とで

ある。

1一そして、

そのため

・

■

5

に、

彼女

たちが、

,

二

人と

も、.

その

請求を放

棄したと

したら、

争は

依然と

して

解決さ

れない

裳

瑛で

残ること

に

なる。.

そ

一か

して、

もし、

・そこで

子供が

結局、

商当

事者

の

う.ちのい.

ずれ・か一・

方に

引き渡される

こ

とに

なると

すれば、

その

裁判は

結局正しくはない。なぜなら、その裁判は、他め一方を不幸にしてしまヶからである。このように{われわれの幸福

何

は、

非

常に

しばしば㍉

社会秩序がみ

たすことの

で

きない

よ

臥な、

欲求の

満足にかかり

てい

るゆ

は

ま

た、

別の

例

をあ

げて

み

よ

う。p

と

ある軍隊の指揮官を任命

しなければならなくなった。.

二人の候補者が競い合った。

しか

阪.一

人だけしか任命する

義

こと

はで

きない。

その

職務に

適した

人物が

選ばれるべ

きこと

はい

うまで

もないが、

レもし、

二

人が、

二

人と

も

同じよ

う

正一

5

に適任で

あ

ったと

したら、

ど

うした

もの

だ

ろ5

かっ.

その

正

当な

解決は

木可能で

ある。

その

うちの一

人が、.

武者振りよく、一面立も麗わしく(しかも筋骨たぐましい印象を与える男であり、一反面、.あとの一人は、背丈も低く噛,見掛けの。♪

ッ

と

しない

男だつたの

で、,

前者が適任と

認めら

れた貞

と

仮

定して

見よ

うゆ

もし、

前の

男が、

その

地

位に.つ

いた

なちば、

後の

男は(

その

決

定を、

決して

正しいと

は

感じ

ない

だろ

う。■

その

男は、

い

うに

違い

ない。

「ど

うして、

俺は

彼奴の

よ

うに

見掛けが

よ

くないのか

な」.

「ど

うし

て造物主は、

俺の

身体をこ

ん

なに

魅

力が

ない

よ

うに

造っ

たの

だろ

5」

と。

そ

鵬

して、.

喜つ

た

く、

お

れわ

れが馬

造物主を正義の

立場か

ら

判断し、

評

価し

なけ

れば

なら

ない

とい

うこ

とにで

もなれば、ある人を健康にし、他の人を病気にし、・ある人を秀才に型津他の人を低脳にするような、・造物主を貞正七くないと認

1

忽

め

なければならないことに

なみ。

しかL、、

どの

ような社会秩序

も出、一

造物主の

不正を、

完全に

なおし噛

すべ

て

を等し

く

6

する乏

い

うよ

うな亡

と

は

不

可

能で

ある⑩

ま

`

,

(6)

旧約聖書、

列王紀上、

第三章一

六節以下参照。

〆

・

ご

亀F

、'塾'

三

もし正

義乏は

幸福のこと

だと

すれば、.

正義が隔

個人の

幸福の

ような過大なものを

意味する限り、

正しい

社会秩

序などとい

うものは売

ありえない⑩

すべての

人々

の

個人的幸福を意味する乏い

うのでは

な父て、

最大多数の

最大幸福

一叢

を意味する

ものと

解してさえも、

14

正義

を

個人の・

幸福

電

解する

限りは

r正しい

社会秩序とい

うもの

はあめ、兄

な

い。

最大多数の

最大幸

福とは、

正義に

関する

有名な定義で

あり、↑

イギリスの

哲学

者で

もあり"

法学者で

もあり

た、

ジ

論

エ

レ

ミ・

ベ

ン.サ

ム

」霞o

融同】Wo昌臣

節日

(7)

が

考え

出し

た

もの

である

け

れ

ど

も、.

べ

γ

サム

の

公式

も、

もし

「

幸

福」

を

主

観

律

的な価値、

つ

まり、

各人に

都合がよい

から

尊重するとい

うよレなものと

解するならば、

この

場合の

解決には

役立た

な

法一

いっ

なぜなら馬

色々

異・つ

た個

人が、

それぞれ、

自

分が

幸福に

なるために

考えてい

る

理

想は、

実に

種々

さまざま

だか

'

らで

ある。

社会秩序が保証することので

きる

幸福とは、

主観的・

個人的な意味の

幸福では

なくて、

客観的.

社会的犀o一一〇痒貯な意味の幸福でしかありえない。結局、幸福とは、社会の権威つまり、立法者によって、それをみたすだ

けの

価

値が

あ

ると

認め

ら

れた、

たと

えば、

衣・

食・

住とい

うよ

ヶな、.一

定の

欲求の

満

足だ

け

を

意

味し

てい

る。

こ

の

よ

うな、

社会

によ

つて

認めら

れだ欲

求の

満足は、

疑い

もなく、

本来め

意味の

欲求の

満足とは全

く異っ

た

もので

ある。

な

ぜ

ならば、

本来の

意味

の欲

求の

満足とは、

事柄の

本質

的特性上溝

極めて

主観的なもの

だからで

ある。

正義に

対する欲

求は、

基本的なもので

あり、、

深k(

人の心の

中に

根ざ

七てい

る。

とい

うの

は、一正義に

対する

欲求は、

自己の

主観的な

幸福に対する断ち難い欲求の現われにほかならないかちである。

(7).

ジェ

レ、ミ・

ベ

ソ

ザム、.

一

七四八

年ロ

ン

ドン

に

生れ別

才クス

フ、オ

ード

で

法

学を

学び

ご

弁護士

となっ

たが、・

後

に私

講

師と

な

り、置

「最大多数の

最大幸福」

を

倫理

行為の

目標として倫理

学を組み立て、

功利

をあらゆる行為の

原則とみたので、

功利主

義ま

たは

実利

主義といわれる。

一

八三二

年ロソ

ドソで残した。

尾高朝雄「実践哲学におけるカン

トとミルとについての一

比論」

恒

藤博士還暦記念論集(ドO心O)

所載参照。

}か

四

幸福の

観念が

社会的な概念で

ある正義とい

う形をとっ

た

幸

福に

なるために、

は、

幸

福の

観念は、

徹

底した語義

変化を経験せざるをえない。個人的・主観的な幸福が、社会にまって認められた欲求の満足に変るのと同じように、自

何

由の

観念も、

社会の

原理と

なるためには,

内容の

変

更を

余儀

なくされる。

そして、

自由の

観念は、

往々、

正義の

観念

は

と

同一

視されてい

る。

実際、

個人の

自由が

保証されてい

る

社会は、ヤ

正しい

社会なので

ある。

本来の

意味の

自由、

つ

ま

σ

と

竃

■

り、

あらゆる

強制かぢの

自由、

あらゆる

種類の

統治

閑。αq一驚ロ

品

からの

自由とい

うものは馬

どの

よ

うな

種類の

社会秩

義

序と

も両立し

ないので、

自由の

観念は、

統治の

欠

如

津o一位①ぎ

とい

う、.

消極

的な意味を

保っ

てい

るこ

とはで

きず、

自

正　

由の

概念

は

ある特殊な型をとっ

た

統治とい

う意

味を

持たざるをえなくなっ

て

くる。

自由は、

多数の

ものによ

る

統治

を意味することになり、必要な場合には、.統治されている国民の少数のものの意思に反することさえもありうるのであ

る。

無政

府的な自由は、

デモクラシーの

自治へ

之

姿を変える。

こ

うして正義の

観

念は、

すべ

ての

人々

の

個人的な幸福

を

保証

するとい

う原理から、

一ド

定の

利益㍉,

つ

まり、

秩序に

服してい

る

人々

の

多数によっ

て、

保護する価値

があ

ると

認

められた・一

定の

利益、

を

保護する、

社会的な

秩序

へ

と

姿を変

えるの

である。

5

,・

五-

しか

し(

どの

よ

う

な、・

汰

の利

益が、・

社

会に

よっ

て

保

護を

う

ける

価

値を

持ち▼一

ま

た、

そ

れらの

価値

は、

'

どの

よ

う

研

な順位によつ

て

社会的に

保護されるの

だろうか。

二つ

以

上の

利益が

衝突したと

きに「,

その

うちの、

ど.の

利益が

保護

さ

粥

れるのか、・

とい

うことが

問題で

あるゆ∵そして、・

このような利益の

衝突が起こるとこ

ろでこ

そ、・

正義は

問題に

なるコ

どのような利益の衝突も起らないようなところでは♪正義を問題とする必要さえもないのである。,も↓凸ある人の利益

を満足させ

ることがハ

他の

人の

利益を

犠牲に

することにかかって'い.ると

すれば、

そこには、

利益の

衝突が

ある。

ま

た、

二つ

の価値が

対立し、・両

方同時に,実現するこ

とが

不可

能なと

き、

ある価値が、

他の

価値を等閑に

するζとによづ.

てだけ実現されるとい

うど

き、、

ある価値をハ

他の

価値から選別して

実現しなければならない

ときへ

両方の価値の

う

一叢

ち、

どちらが

他方よりより重要な、

.

またよ

ワ高

次な価値であるか、

そして最終的に

ば最高の

価値はどちらで

あるかを

`

選定しなければならないようなと

きに

も、-

やは

り、・

利益の

衝突が存在するのである。

価値の

問題は、

何をおい

ても、

蚤ず第一

た、・

価値の

衝突の

問題で

あるo

そして、一この

問題は、

理性による認識とい

う方法によっては

解決で

きない。

論

ここに取り上

げられた問題は浅

いつで

も、.

最終的には、

感情的な要素によつ

て

決められた内

それゆえ、

極めて主観的

律

な性

格を

持つ

た判断によって

答えられ惹ことになる。

つ

まり、

こ

れらの

問題に対する解答は、

その

解答を与えた人に

脚一

「

ご

対して

だけ通用する

ものであり、

この

意味で

相対的な解答に

すぎないのである。

.●

二、六ちょうど、今まで

述べ

て

きたこ

と

を、

次の

二・

三の

例が

明らかに

して

く

れる。

ある道徳上の

信念によると、

人のいのち、

すべての

個々

の

個人の

生命が

最高の

価値なの

である。

その

結果、

この

考

え

方によると、

人を殺すことは、

それが戦争によって行なわれる

場合で

あろうと、

死刑の

執行によっ

て

行なわれる場

合であろうと

も、

絶対に許されない。

この

ような考え方は、.

御存知のように、

信念に

基づいて兵役を拒否するもの

や

(8.)、

死

刑を

主

義と

し

て

廃止

七

よ

うと

する

人々

の

考え

方で

あるゆ

2

1

・

しかし、

また、

こ

れと

全く対糠的な道徳上の

信念も成り立つゆ

その

信念によると、

最高の

価値は、

国家

窯9

匡

ε

の

利益であり、

また、

国家の

名誉なので

ある。

だから、

もし、

国家の

利益と

名誉のために

必

要な場合には渦.

各個人は、

自己の

生

命を

犠牲にし、r

また、

戦争のと

きに

は、

国家の

敵と

なつ

距、

他の

人を殺すこ

とが

道徳上・の

義

務老

され、

ま

た」.

重罪

人に

対しては、.

死刑を科すこと

も正しい

と

考えられる。

このよ

うに、

お互いに

相い

容れない

考え方の

基礎と

ト

舞鶴

篶

噸潮間拡パ

矯ボ製罐凝

縫のる灘醗

鑓

孫洞

捷

戦鴬い祝

何

れわれの意識の中の感情的な要素であって、

理性的な要素ではない。

は

λ8

ぎ

罠・慧

鐸

§ξ量

目

単に兵役につ

≦

芝がいやだと

いうので

はなく、

自己の信含

奉ついて戦闘行

為に加わることと姦むものをいうgヨ」・。パでは、.宗務理由か㍗こ霧雨の指、直叢闘行為を行なうことを免除七ている国もあ

義

るが内

通常

はn

非軍事的な代替役務

が課せ

られる。

ドイツ

連邦英和国(西独)

も、・

基本法(いわゆるボ.ソ

憲法y第四条三項に

おいて、

「何人

もその良心に

反して酒

武器をもつ

てする戦争服務に強制されることがない:

二:

」

とい

う規

定を掲げている。

↓

(9)

ラ

ーフ

ルッフ

寡

勢鈴

ξこの二つの多妻

周知の

一

個人主義的世界

讐

一

鑑

翠

」

蓼庭

と、

超個人主義的世界槻

喜喜

穿

吾鑑

㎝

身7書

翻藷

どして

誕

配,」

れに・

超人格主義的世界観

蕾昆

「.り量〉量・・薦を聖て説明してい奮.窪9げぎ。冨↑≧卑(§)釜お.hh・より・広く個人主義には・普遍主

義d留山ぐ①【・。斡雪目・。が対立させら砦。型ば』Φ孝。至愚曇¢童舞・PP>昌ψ葦≦蓬葦,畢ぎσ・

.

宣

告o

孚出8

0書

置

(HOH戯)

ω●

2い

・

・-

{

㍗

、...

,

一

.

.

匹

冒

「

.

7併

七.

ほ

か

の

例を

あげよ

う。

,

一

㎎

脱走

することが全く不可能な収容所に入れぢれた奴隷や囚人が自殺を図るということが、

道徳上許されるかどうか

6

とい

うことを

考えて

見よう。

この

問題については、

現

在までに

何回と

なく論議がたたかわさ

れ、

特に、

古代の

倫理

学

では

大きな役割を演じていた。

こ

の

問題に

対する

答は、

生命と

自由の二つ

の

価値のうちの、

どちらを高次の

ものと

認

,

め

るか、

とい

う判断にかかってい

る。

もし、

生命の

方に、

自由よりも商い

価値があると

する

ならば、

自殺するこ

之ば

正しいことではない。

しかし、

自由の

方に、

生命よりも高い

価値があり、

自由の

ない

生命なぜとい

うのな一

全く

価値

一叢

の

ない

ものであるならば、

自殺は、

許されるばかりで

なくハ

むしろ、

要求さえされるこ之に

なる。

この

問題は鴇

生命と、自由という二つの価値のうち、どちらが高次のものであるかという問題に帰着する⊃この問題について竜、主観的な解答だけが可能である。・その答は、、その判断を行なった人についてだけあてはまる答なのであり、金属が熱によ

論

つ

て

膨脹

すると

い

うよ

うなこ

と

と

は

違っ

て、

どの

人に

で

も、

あて

は

ま

り、

確認

される、

と

い

うわ

けに

はい

か

ない。

も

律

つ

とも、

金属が熱に

よっ

て

膨脹するとい

うのは、

事実に

対する判断で

あっ

て、

価値判断では

ない。

法」

差■

八

国民

くo

澤

の

境遇は、

いわゆる計画経

済に

よつ

て、

ガラ

リと

改善されるし、

すべ

ての

人々

に

対して、

経済的安定がひとしく保証される、だが、このような機構は、すべて、の個人的自由を廃止するか、さもなければ、その重要な

部分を制限した場合に

だけ可

能で

ある、

とい

うこと

が証明可

能だ、

と、

(私はい

まここで

主張する訳では

ないが、

ひ

とつ、.

その

よ

う

なこ

と

が立

証で

きたと)、

仮

定して

見よ

うコ

すると、

計

画経

済が

、

自由

経

済よ

り

も

優れてい

る

かゼ

う

か、

とい

う問題の

解答は、

結局、

われわ

れが、

個人の

自由と、

経済的安定との

価値の

うちのどちらを選ぶかとい

う判

断に

か

か-つ

て

くる。

強い

自意

識を

持っ

てい

る

人は、

個

人の

自由

の

方を、

より

よ

しと

す

るか

もし

れない

が、

ほ

かの、

経

済

的劣

等意

識

ζぎ餓o暑

o

巳αq寄

等押

oヨ

営o図

,

に

悩

まさ

れてい

る

人は、

経

済的

安

定の

方を、

よ

り

よしと

するに

違い

ない。

つ

まり、

個人の

自由に、

、

経

済的

安定より

も、

高い

価値を

認めるか、

あるいは、

経

済的安定の

方に、

個人の

自由より

も、

高い

価値を認めるか、

とい

う問題にり

いては、

主観的な解答だけが

可能で

あり、

h鉄は

水よりも重く、

木は水よ

り

も軽い」

とい

うよ

うな客観的な判断は不可

能で

ある。

もっ

と

も隔

後者は

事実に

対する

判

断で

あっ

て、

実験

に

よ .つて

証明されるけ

れど

も、

価値判断で

はなく、

前

者のよ

うな価値判断については、

事実判断に

対するよ

うな証明を

行なう

こ

と

は

で

き

ない。

一か

九

ある

医者が、..患

者を

綿密に

診

察した結果、

その

患者が、

間もな

く死ぬに

違い

ない

不治の

病気に

かかってい

るこ

何

と

を確認したと

する。

その

医者は、

その

患者に

対して、

この

事実をありの

ままに

話すべ

きだろ

うか、

また、・

話すこと

は

が

許ざれるだろうか。

あるいは、

医

者は、

人情のために

真実をま

げて、

病人には、

彼の病気は

治るし、

直接さし迫つ

`

「

と

.

8

た

危険は

ない、

と

話すべ

きなの

だろうか。

そのど

ちら

をとるかは、

嘘をい

わないとい

う「誠実さ」

と

「

人間らしさ」

義正「

の、

一,一つの

価値に.つ

いて、

われわれ

が、

どのよ

うな序列をつ

けるかとい

うことに

よつ

て

きまるのである。

患者に

本当のことを話すということは、患者を死の恐怖の苦悩にさらすことを意味し、患者をその苦悩から救51ためには、真実をまげて、患者に虚偽を告げなければならない。もし、嘘をいわないという「誠実さ」乏昏}臥江αq犀⑦津の理想が(

「人間らしさ」

寓。

話。

匡一

島犀①

智・の

理想より

も高い

もので

あるならば、

医

者は

患者に

対して、

ありの

ままの

事実を

話

さなければなら

ないし嘱

もし、

反対に、

「人間らしさ」

の

理想の

方が、

「誠

実さ」

の

理想よりも高い

もので

あるなら

ば、

医者は

嘘をい

わなけ

ればならない。

しか

し、

こ

の二つ

の

価値のうちの

どちらの.方

が

高次の

もので

あるかとい

う問

伽

題につ

いては、

合理

的、

科学

的にい

くら

考えて

も、

解答は

えられないb」

鋤

一

〇

前に

述べ

た

よ

うに、

プ

ラ

トン

は、

正

しい

人、

つ

ま

り、

彼に

よ

れば、

法に

か

なっ

た

行

動を

する

人は

幸福

で

あり、そして、,正しい人だけが幸福であウ、・不正な人、、・つ・まり、㌔違法な行動をする人は不幸だと主張した。プラトン

は(

「

もっ

と

も正しい

生

活は」,・

もっ

と

も

幸

福な

生

活で

ある」

.と

いっ

た

が"

それに

もか.かわ

らず

ふ

彼は馬・-

時に

よつ

て

は、一.

正

しい

人が

不

幸に(

不

正

な

人が

幸

福

にな為こ

之

もあ

ワ

ケるどい

5、こと

を

認めて

い

る。

しか

し、.

プ

ラ

うソ

は戸

法

規

カooぼ

侭窃o言.

によ

?て

治められて

いる国民

出口愚窪

・ぽ馬

.「正し、い天

だ

けが

幸福で

ある」

とい

う

主張が

仮に

真実で

な

かっ

た

と

して

も、.

その

主

張が

真実で

あると

い}こ

と

を

信じて

い

るご

と

は、

絶

対に

必

要で

ある、・

もし

そ

うで

な

け

れば、

「叢

誰も決して

その

法規に

従わないだろう、一

とつ

け加えてい

る。

だから、

プラ}ソに

よれば、

政府が

国民に

対して(

あらゆる宣伝の方法によって(「正しい人が幸福であり、不正な人は不幸である」ど・いケ説をひろめるというζとは、た

論

どえ、、

そ

れが

嘘で

あっ

て

も、.

正

しい

と

認め

ら

れるの

で

おる。

もし{

こ

れが

嘘で

あるど

する

な

らば、

それは」

ご、

つ

の

非

律

常に

有用

な

嘘で

ある。

なぜ

なら

ば、

こ

の

嘘は馬.

法規に

対する

服

従を

保障

する

か

らで

あるゆ.

、.,

r

,

法一・

プラ

トン

は、

その

著書の

中で「立法者峡、、

必要な場

合に、.

国民が

喜んで

かつ

自発的に

正しい

行動をするよう説く際に、この嘘以上に有用な嘘を又はこれ以上に効果的な嘘を見りけることができるだろうか」hもし、わたしが、仮に立法者となったならば、わたしは、著述家たちに、いや、すべての国民に対して、最も正しい生活が、最も幸福な生

活に

な

ると

い

う

意見を

述べ

る

よ

うに

強制

する

だろ

うL

と

書い

てい

る.-。

プ

ラ

トン

の

説に

よ

れば、

政

府は、

自ら

有

益

と

思う

嘘をつ

く

完全

な権

利が

ある

こと

に

なる。

プ

ラ

トン

は、,

正義、

そして、、

こ

こ

で

はヤバ

政

府が

正

義だと

思っ

て

いる

も

の、.

つ

ま

り、

合

法性

O①器言融

毬お

ぎ詮

を典

真実の

上に

置いてい

る。.

し

かt、

真

実を

合

法性-の

上

に

置

べ立

場を

とっ

てハ

た乏、兄

良いこと

を実現する目的のための

嘘であって

も、.

嘘によるような政治的宣伝は、

あくまで

も不道徳なもので

あ

ると

して、.

わ

れわ

れが拒

むこ

と

を

禁

ずる

十

分の

い

われ

は

ない噛ρ

・

,

*

ー

プ

ラ

ト

ン

2,0旨

Oや

㊦窃悼

ぴ-

∴

=..

前の

各獅にのべ

て

きたこ

れら

ψ諸澗題照

射する

答は、

生命と

泊由、

自

由と

平等、

自由と

安定」

真

実ζ正義馬

誠実と

人間性～

個人と

掴家、

とい

ういろい

ろの価値の

うちで、'

これを優洗させあ

か乏い

う順位忙よ・つて、

必ず

異っ

た

結

果

を

生

ずる。.

こ

れ

らの

問

題ρ

そ

れ

ぞ

れの

場

合に嘱

信

仰

深い

ク

リス

チャ

ン

に

とっ

て

は、

済度

ω⑦。

げ

替Φ二

つ

ま

り困・

死

■

{

}『

か .

後の

運命

の

方が

、

現世φ

財宝より庵

重要蛮も

のと想

われ乃だろうし「

マ

テ

リア

リストにとっ

ては、

霊魂の

不滅などというものは信ぜられないにちがいないゆだ・から、これら・の問題に対して」-同じ答が、兄ちれ為はずがない。もっとも、

.

.̀

'

何

自由主義の立場をとれば、・

自由が最高の価値である乏いう答がλられるし内

社会主義の立場を前提とすれば、

経済的

は・

安

定が

、.、

社倉秩停

の

最終月的博

ある

とい

う

解答

が・兄

ら取る。-

しかし、

そうい

う解答は、㌔

生観的な価値

判断の

性格を持

と義正一

つ・

て

お

り一.

そ

れ

ゆえ、

ま

た、

相

対

的な

価

値

判断

の

性

格し

か

持つ

こ

と

はで

き

ないゆ

--

-・・

r

曾曹

膿

㌧亀..,

.,

メ

三

'

、、

,

,

一F

・一恒二・

実

際の

価

値

判

断が、.

主

観

的

な

価

値

判

断で

あ

り、

ま

た、

その

結

果、.

非

常に

異つ.た」.

お

互に

矛盾

し

あ

5

価

値

判

断

が

成η

立ち

うると

いう事実は、

決bて

それぞれの

個人が、

自,己

固有の

価値体系

を持う・てい-

るとい

うこと

を意味するも、

のではない6

実際に簿

多くの個人が同じような価値判断をして耽

る。

現実にある価値体系は湘

孤立した個人が勝手に

-義

、

つ

て

脅た

も

の

で

は

な

くて、-

常に噛.'家

族、

一

種

族

ω叶P目

ヨ、.

ク

ラソ(

国国

ロ(10)、

カ.ス

ト、・

図翁付O(11)、

職

業

およ

び

現

実

のグ

ル

ー

moo

プの

中の、一.

定の経済的な

条件

の

もとにあ

る個人たちが、■

つぎつ

ぎ老

感化を及ぼし、■

その

お互

の感

化・の結

果で

きあがつ.

魏.

たものいな

のである。.」

あら

ゆる

価値

体系

はそ

うで

ある

が、

乏くに、一

正養老

い5中

心理

念を

持ゆ

ている道徳秩序

は2社

会̀現象なので翻り、それゆえ、腎社会が持っているその性格にようて、それぞれ異-つている。ある価値が、一ある社会に・お

いて二

股に承認されて

挙る震いう

ζとと噛

そφ価

値に

対す

る判断が主観的馬,.相対

的な性

格の

もφ

だど

い・うこ

乏・とは、,

お互に

決して矛盾

するもの

で■はない6

多ζ

の

個人め価

値判断が

,.一

致七

てい

ると

いう

亡と.は」

決して、

そめ

価値

判断が

正

しい

と.い

うこ

と、

つ

まり、

客観

的

な

意味

で

妥

当

な

価値

判断で

あ

る

と

いうこ

と

を

証

明

する

も

ので

はない。.

極あ

て

多・く

二叢

の

人たちが、

太陽が地球のまわりを廻転してい

ると信じ、.

また、

信じ

込んでさえもい

たけれども、

それは真理では

なかったのと同様に、多くの人たちの信念が、真理に合致している、ということは証明されないし、また、かつて証明されなかった。事実に対する判断や、価値判断において頻度が高いということは、決して正義の基準を意味しないし、

論

全

く同

様に

真理・の

基準で

もない

ので

ある。

人類文明の歴史に

おい

ては、

■

確かに一

般的に

認められていた

価値判断が、

.

律

その

判断と多少対立し

そし

てやはり回

禄.一

般に認めら

れて

いた色々

の

価値

判断

に

よつ

ズ排

除されると

いう

こ・と

も珍

ち

法一

しくない。

原始社会においては、

たとえぽ、

血

讐に

見られるよ

うな集団責任

が、

完全に

左

レい

原理として認あら

れて置

いた

けれども「

近代社会におい

七は、

逆に、露

個人責任

の原理の

方が、

法的感

情に

合致して

いる

。

もっと

も、

特定め

分・野、たとえば、国際関係においては、集団責任の原理が、、また、宗教的信仰の領域においては、原罪国ひH雪山㊥とい

う

代襲

責任

絢笹

『無

言ロ

αq

つ.まり、

一

鍾の

集

団責

任が、

今日で

も、

多くの

人々

の

道徳

的

感情と一

致し

な

くなっ

て

し

まつ

ているとはい

えない。

また、

蒋来、'

社会主

義が

÷般に

実現するように

なっ

たとして

も、

そのと

きに、

個人関係の

分野

において、

宗教的教義とは、

全く関

係の

ない・一

種め

集団責任が、

広く二

般に

道徳的なものと

認められるよう'になるか

もし

れない、

とい

うこ

と

も、

決して

考えら

れ

ない

こ

と

では

ない。

八10)・

高

地スコ

ッ

トラン

ド

地

方の

氏

族的な

藩。

、

髄(11)・

イン

ド

の

世襲

的な

階級

。

・甲

三

何

が一

体

最

高の

価

値な

のか、・と

い

う

問

に対

しで、

珪

性

的に

は、,

答え

るこ

と

が

でき

な

い

け

れど

も、

しが

b、""

実

・

際には、

主観的、

相対的な

判断

によっ

て、

㌦

こめ

問題は

解決

され

ており、・

普通に

は、

∴そ

れが、

客観

的な価値を

もつ

もの

託と

して

主

張され、・

また、

絶対に

有効な規範

だと

思わ

れてい

る。

正し"

行な

いをした

いと

いう

深い.欲求を

持ち

、・ま

た画

一か,

良心を持っ

てい

るとい

うこ

とは、

人間.に特

有 .のこ

とで

ある。

正しいこ

と、

・

合理

的なこと

に対する欲求は、

恐ら

ぐ、.

人間と動物との相違の中の二つであ.ろう。ほかの面では、入は動物となかなか区別されない。.大きな魚が小ざな魚を食

何

べ・る

と

い

うよ

う

な、

い・わ

ゆ

る

弱

肉

強.食

は

2

動物

界で

も、

人間

界

で

も

同じ

よ

うに

行

なわ

れて

い

る。

し

か

し、・

人

間と

い

う

.

ば

・

魚は、`

その

本

能

により

て

行

動

は

する

け

れど

も、

自

己の

行

ない

が、

自

分

自

身に

と

っ

て

も、・

ま

た、・

社

会に・と

っ

て

も正

しい

と

竜のであるこ

と

を

望んで

行動し

てお

り、・

そめ

行

ない

が

隣人

たちにと

って

も

良い

行

ないで

あると

ぎに、

人の

良心.

はや

す

義

ら

ぐので

ある。

電

.

正一

-劇・

四

人は、・

多か

れ少なが

れ、∴理

性的

なも

のなの

で、

おそ

れや、㌧欲望に

よつ

て

きめ

られた自己

の行

動を、・

理性に

よ

-

つ

て、.'

?ま

、り

、'

知

能の

働

きに

よづ'

で、.

生

し

い

方

向

に

む

け

よ

う

と

努

力

し

て

い

る。

し

か

し、

ご・

の

よ

う

に、。-

理

性

に

よ

づ

て

庄

しい

方

向に

む

けると

いうこ

と

は、

≒

定

の

限度

に

おい、て・

だ

け

可

能なの

で

ある

。

づ㍍ま

り当

人の、」

事そ

れと

欲

望が

、・.

ある

目

..的

を達

するの

に

好都

合な手段と関係し

てい

るよ

ヴな限度

におい一てだけ

可能

な

りで

ある

ρ

一

'

3

方

法と

目

的と

め関

係は、.'

ち

よ

5

ど、.ド

原因と

結

果と

め

関係

め

よ5

な電の

で

あ

る。

だ

が

ら、.

経

験

に

よっ

て、・

また、・

科

学

」

68

'

的、・

合

理

的

に

決定

するこ

と

がで

きる。f

も

?とも

、堤

自

酌

を達

ずる

だ

あめ

手段

が〔た乞

えば、凱、裁

判とか、・

刑罰

とか

い

うよウな

〕

.

騨

特殊な社会的処置

であ

る

よ5

なと

きには酒

方法.ぎ且的啓め

関係

を決

定ず

るご乞

が.

往々

にして

不可能な場合もあるゆ、、なぜなぢば、(社会科学の現状では汽.Fわれわれは身社会現象の因果関係を決・して明確障理解してはおらずρそのための∵

われ

われは黛あ

る社会目的を達成するたあに最も適しだ方法を正

確にぎめヶるだ

けのか十分な経験を持っていないか

らであるゆ

たどえば、

立法者が、呂

ある犯罪の

発生を予防ずるために、.

死刑をもうて威嚇(心理強制〕.す

べ

ぎかか

単なる6

禁

固

刑を

もつ

て

威嚇

すべ

きで

ある

か、'

とい

う

問

題

に当

面し

た場

合

∵一

こ,の

問

題は隅.

死

刑と、.

禁

固刑と溝.

どち

らが

正一

「叢 .

当

な刑罰かとい

う.問題に

置き、換えることもで

きるがT」

この

問題を解決するためには馬

立法者は、

,立法者が

予防しポ∴

'うと考えている犯罪を犯す慮れのある人間に対して、この異った刑罰が、それぞれ与える威嚇〔心理強制〕の結果を知らなけ-ればならない。しかし、残念ながら、われわれは、このような結果について正確に理解してはいないし、また.

論c

わ

れ

わ

れは、

こ

の

よ

うなこ

ど

を

理

解

する

こ

とが

で

ぎ

るよ

うな

状

態に

も

置か

れ

てい

な .い℃・.

なぜ

なら、

もし

にご

φよ

うな

・.

律

ことが、・

実験

を行な

到ことによつて

だけ可能であると

して

餐

実験

は、

社会生活に

おいては、」

極めて

限られた範囲でっ

法"「

鞠

し

か

役に

立た

ない

からで

ある。.

だ

から、

正義の

問

題に

対して

は、

それ

を、

ある

社

会的

処

置が、・

ある目

的を

達す惹た

あ・に適当な方法であ呑かどうか、という問題に限定してざえも、やはウ、合理的な解答を与えることはでぎない。;しか̀し、.仮に、rこの間.題に対してハ正確に答えることができたとしても馬その解答ば(決してわれわれの行動をわれわれ'

の

良心が要求するような正しい

もの

とするために

十分なものではないゆ

目

的を達す

るたφの

手

段としては最適のもの

と

なり淀

も、

達ぜ .ら

れる

目

的の

方は、

極め

て

不確

か

な

もの

なので

ある℃

ひとつ、

原

子爆

弾に

つ.い

て

だ

けで

も

考えて

み

ると

よい。

目

的は

手段

を

正当

なもめと

し(

一

般にい

お

れてい

る

よ

うに、'

神

聖な

ものと

さ

えす

るけ

れど

も、'

手

段

が目

的

を

正

当

化するとい

うこ

と

は、

決して

あ

りえ

ない。

そして、

目

的を

正当

なもの

と

するの

は、

ま

さに、

そ

れと

は

別の、

も

はやより高次の目的の

ため

の手段と

なるようなことの

ない

目的なの

であり、

ただ、

それだけが、

われわれの

行動を確

定

的に

正

当

化

す

る

漕

最

後の

譜

最古

回の

目

的

な.の

で

あ

るっ.

,,

.,

、-

一,

臼

玉,

もし馬

何があるもめ」・

特に

人の

行動が、

.

ほかの

ある目

的に

対する手段と℃てだけ正しい

ものと

認めちれる之

、

、

い

うよう

なと

きには

∵その

目的も重

しいかど

う

かと

い5

疑問が

必ず起り

て

くるゆ

そ七て馬

こ、の

疑問は、

結局、・

最終最

高の

自的を認あ

ざるをえなくなるゆ

ζの肢高目的は、

糸般には道徳に

固有の

問題であるけれど

も、・

また、

特に

正義め

・

問題で

もある。

もし貸人の

行動が、

単に

ある目的にがなっ

た手段だからどい

う理由だ

けで正当と認められるよ

うなと

二か

きには、　

その

行動.は

黛条件付で正

当なのであヶう,

づま

り貸その前提と

なっ

ている目的自体も正し

いとい

うごと

を条件とした正しさにすぎない。・このように条件付な、また(・・この意味で相対的な正しさは、全くそれが逆転する場合も考

何

え

ら

れる。

と

い

うの

は内.・む.し、・

その

最

終目

的が

正し

く

なかっ

たと

すると馬

その

目

的

を

達す

る

た・め

め'手

段

も?

やは

り正

"

ば

∵し

ぐなかっ

たこ

とに

なる

からで

ある。

デモ

ク

ラシ

ー

は、

個

人の

自由

を

保障

する

もの

だ

から

正しい

国家

型

態で

あ

る。

し

と

.

がし漸デ屯

クラシ

ーは渉

個人の

自由

の保護

こ

そ最高の

且的である、一どい

う前提に

立ってぼレじめて点,

正しい

国家型態であ

義.

るとい

ヶこ・どが

"え

ろ

qで

ある。,

もし

2

個入

の

自由レの

代ヶに沸,経

済的安

定が

最

高の

目的でお

るとい

う前提に

立ち、ドし

7

花…

一・

.

がも墜

デモ久デ.艶r

の国家型態の

もζにお闘ては、,

経済的

安定が

保証ざ

れないどい

ケユどが明

らか

に

なれば浅.

もう

∴デモ・グ・ヲ望レば正しいもめとは見られずに、6ほかの民家型態が正しいど認められるに違いない℃̀異つだ目的は、・異つ

・、た

手段

を

求める

?だ

がら、,

デモ

グ

ラシ

ー

は、、

絶

対に

ょい

国家

型

態ど

し

てでは

なくて、.一た

だ鳶

比

較

的に

よい

国家

型態ど

し

て

正

し

い

も

の

と

さ

れ

る

0で

あ

るっ

抵、

・ .、-

・・

ぺ

、,

転

㌧・

(

ギ一

,

..,..

、

.㌧

.ノ

:」

〉

,・

…

ト

き.・亀

.㌦

」　

・・

二

,

巴』..

で

ら

「『

,瓢

」'

∴

撫

・

∵

べ.

集

」

∵

∵

=,

論

㌦

㌦

"鰯

・」'六

われわれの良心は貸このまうな限定

された淑即ち相対的な

〕

生しさで満

足す

るわ

けには小

智か

ない拘われわ航

'

、.の

良心

はハ.,限

定さ

れない》、絶

対的な正t

きを

要求する

的,.驚

が,ち、　

駕し、「

われわれφ行動がρ

あ

る月

的

ζか

なや

距手

段

'

φ

としては正当であるが穿そ

の目的自体峠正Lい、かどう潜

わから

ない∵と齢う

よう

な場合篤は、

われ

拘れ

φ良心はやす一

68、

まらない。,

そと

矯、.

われ

われ

は(

われ

われ

の行

動を

最終目

的

零しで正し構

も・の匙認めるか漕

そうでなけれ

ば、..

われ

おい・

れの

行動が絶対的な

価値

にかなうこと

が必要に

なる。

しかし、

こ

のような正当づ

けを理性に

よつて

行なうことはで

き

ないゆ。

なぜ

な

ら鴇.・

理

性に・ようて

あ

ちこ

と

が

正

しい

と

認め

ら

れるの

は、

そのこ

と

が、

あ

る

前

提され

た

目

的に

か

なっ

てい

るとい

う重

しさにほがならない

Qで

あ残

・、一」

れ、に

対し

て、・

最

終艮的

ば

?決

し

て、

より

高次な目的に

対する

手段

と砥

な・

りえ

ないもめ

だ

がぢ

であるサ

もしゅ、

われ

わ

れの

良心がか

われお

のれの

行動の

絶

対的

な正

しさ

を

求め、『

そし

て、,

つま

低はピ,

㌃対的価

饗求言

のであ

馨われわれの

麗

筆の

華

牟

護

憲い窯」

磐

難的

竃と

か(,

特に

絶対的価

値ど-いグ

よ

うな

もめ

「は

、、

わ起

わ起

の理

憐の彼

方に割るもので

あ獅

噛,

われわ

れの理性

によりて

は侍

たu

論

だ馬

正義の

問題》、

つ

ぎ

り」,

人の

行

動の

正しさどい

ゲ

問題

葱」,

条件

付で、.

その

意

味でミ

相対的に

解決するごど

ができる控

律・

だ

け

で

ある

っ一

,

『七

・,・

し

か

し、.

絶対

的な

正し

さ」

ど・い

うこ

ど

た

対

ずる

欲

求は、・ど・の・

ような

理性

的な

考慮よ

りも

強い

もの

ら

し

い。

だ.、法

「

から.

人は

蓋し

さを

",

つ

ま

筋..

絶対

的正

夢追い

求めて.

宗

贅,

形而

上

学へ

とはい

って

い

～し

かし.

そ

9と・

は、.

正義が愈,

われわれの

現

実の

世

界か

ら囲

わ

れわ

れめ

感覚

をこ

えた

別の世界に置

,き

換え

られ

るこ

とを意味し

ているo、

正義はまさに、

超人的権.威つまり神

の性格を帯び内.

正

義Q実

現ぽ.貞

まさに、,超

人

的権

威つ

まり

神の

霊験

乏い

うこ

とに、

なる。、,

しが

しふ,

神

格ど

が霊

験と

か"

う

もめ

ば」,

人

間の

認

識に

よつ

ては

達するこ

と

の

で

きない

もの

で

ある。

人

はさ

神め、

存在、

つ

まり、

絶対的正義の

存在を信ぜざ

るをえ

ない

けれどもか

それ

をとら

えること、

つ

ま

り、,

明確に

理解する力をメ

持たない。・

正義の

問・題

をこの

ように

形而上学的に

解決す

ること.は

認ある

わけにはい

かない

が、

合理

的内

科学

的に明確一

にす

るこ

と

ができ

る意い

う期待かち絶対的価値

の考えを依然として

捨て

ようとしないとい

うのは、

人間の

理性によつ.

て、

絶対的価値を

定める

基本

原理を発見

するこ

とがで

きる

とい

う妄想によるもので

ある。

lL

しかし嘱.、

実際には、

絶

対的価値は(

人

間の意

識の

中の感

情的な

要素によって

決

定されるもので

ある。

1この

ような

妄想によっ

てえられ

た貸一

般に絶対的価

値の定義

づ

け

や、.特に正

義の定義つ

げは、

そ

れにまつ.てどのような社会秩序

で

も正しい

も

のと

セ

て

し

ま

うよ

5

なハ

全く

内

容め

空

虚

な

定

式・

国o同

憂

罫

に

なう.

てし

ま

うρ

、

こ

のよヲ・に

見てくる

ど為

古い

昔から今

口に

いたるまでの

間に

唱え

られて

きた

正義に

関する

学説が数多くあると'い

う

一…

か ..何は.

こ

と

ば、・

少

し

も

驚

ぐに

はあた

らない

の

であ

っ

て、

こ

れ

らの

学

説は、

二つ

の

基

本

的な

型ふ

つ

まり、

]

つ

に形

而上

学

的n宗教的な型ごあとの一一つは悔理性的な、「正確に・いうならば、.準理性的.窃。&o,「葺一〇葛訂晋島な型に分類される。「四説

」

尋

と`

ン

義

一

λ冠

正

義に

関す

る学説め

ダち、

形

而上

学的な郵が

主張

者としで

典型的なのばプラトン」

2

である

。、.

彼の哲学全

体

正.・

一…

の

中心

課題

賎.

正

義で

あっ

た。.

そして、・こ

の

問

題の

解

決φ

た

めに、.

彼は

彼め

有

名な

イデア

論

を

発

展

させ

だ。.,

イデ

7(理念).・とは肉この世とは異つだ別φ世界に嘱つまり悟性の世界、ぎ泣言¢q置ρωいげ緯Φ、にある、超感覚的になもめであ机

り、

偏見

にと

らわれた人

間め

感覚

では

達するこ

どので

きない

もめで

ある。

イデア

(理

念)

は、,

感覚め

世界に

おい

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な

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ど実現

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しかし、,

誰も実現す

るこ

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り、

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すべて

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理

念が

従

属じ

内

それによっ

て.

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与え

られ

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窮極

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念い

磯・

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号①、

は　、.

絶

対

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の

理

念で

ある。

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と

の

理

念・は、

プ

ラト

¥の

哲

学に

お円い

て

は、

宗教

の教

義に

おけ、るへ神の理念≧全く同じ役割を演じ・てい　たり善の理念はい,正義の理念を含んでおり、プラト翌の対話は、ほとんどす,

細

、

、

・

べ

て、・'こ

の

正

義を

と

ら

え

よ

うと

試み

て

い

る。.

だ

が

ら嘱.

「

正

義

と

は

何

か」

とい

う

問と、

「よ・い

と

ば

何

が、

ま

た、

善と

は.何か」という問とほ」■致している。プラトンは、.その対話の中で、.ζの,問に対して馬.何回となく、.理性的に答えよ5、

とつ.とめているゆ

しかし「・

その

試みは、

最終的な結論に

到達してはい

ない。

との

対話かが結論に

達し

たかと思わ

れる

よ

う

な場