パワーエレクトロニクス 第六回多相整流回路 - osaka...
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パワーエレクトロニクス第六回 多相整流回路
2020年5月27日
授業の予定
• パワーエレクトロニクス緒論• パワーエレクトロニクスにおける基礎理論• パワー半導体デバイス• 整流回路• 整流回路の交流側特性と他励式インバータ• 交流電力制御とサイクロコンバータ• 直流チョッパ• DC-DCコンバータと共振形コンバータ• 自励式インバータ• 演習
2020/5/27 パワエレ-6 2
多相整流回路
• 半波整流回路
• 全波整流回路
• 負荷条件
• 抵抗負荷
• 誘導負荷
• 出力
• 電圧
• 高調波
• 歪率
• 可制御素子
• サイリスタを用いた点弧位相制御
• 誘導負荷
• 起電力付誘導負荷
• 定電流源
• 転流
• 転流重なり角
2020/5/27 パワエレ-6 3
位相制御三相全波整流回路
• サイリスタは順方向電圧が印加された状態でゲート信号が与えられるまで遮断状態を維持
• 次の相のゲート信号が与えられるまで導通
• 線間電圧の最も高い相
2020/5/27 パワエレ-6 4
𝑣
𝑣𝑣
𝑇 𝑇
𝑖
𝑖
𝑖
𝑖
𝑖
𝑇
𝑇 𝑇 𝑇
𝑖 𝑖
𝑖 𝑖 𝑖
𝑅 𝑣
位相制御三相全波整流回路• 点弧角 °
2020/5/27 パワエレ-6 5
-1.2
-0.7
-0.2
0.3
0.8
0 60 120 180 240 300 360電圧
[p.u.]
ωt[deg]
𝛼
位相制御三相全波整流回路
• 直流出力平均電圧
• 60°毎に導通するサイリスタペアが交代
• 𝑉 3𝑉 sin𝜔𝑡 𝑑𝜔𝑡
3 3𝑉𝜋 cos𝜔𝑡
3 3𝑉𝜋 cos𝛼
• 90° 𝛼でcos𝛼は負となる
2020/5/27 パワエレ-6 6
位相制御三相全波サイリスタ回路インバータ運転
• 直流側に誘導性電源を有する
• 負極性の直流電圧
2020/5/27 パワエレ-6 7
𝑣
𝑣𝑣
𝑇 𝑇
𝑖
𝑖
𝑖
𝑖
𝑖
𝑇
𝑇 𝑇 𝑇
𝑖 𝑖
𝑖 𝑖 𝑖
𝑣
𝑅 𝑣
𝐿 𝑣
𝐸
位相制御三相全波サイリスタ回路インバータ運転
° ° 整流動作° ° インバータ動作
2020/5/27 パワエレ-6 8
𝑣
𝑣𝑣
𝑇 𝑇
𝑖
𝑖
𝑖
𝑖
𝑖
𝑇
𝑇 𝑇 𝑇
𝑖 𝑖
𝑖 𝑖 𝑖
𝑣↓
位相制御三相全波サイリスタ回路インバータ運転
• 点弧角 °
2020/5/27 パワエレ-6 9-1.2
-0.7
-0.2
0.3
0.8
0 60 120 180 240 300 360電圧
[p.u.]
ωt[deg]
位相制御サイリスタ回路を用いた直流送電
2020/5/27 パワエレ-6 10
𝑣
𝑣𝑣
𝑖
𝑖
𝑖
𝑖
𝑣𝑣
𝑣𝑣
𝑖
𝑖
𝑖
𝐿
整流動作 → インバータ動作インバータ動作 → 整流動作
変換器1 変換器2
転流交流電源インダクタンスの影響
• 現実の回路では交流電源に誘導性リアクタンスが存在する
• 変圧器の漏れインダクタンス等
• 還流ダイオード付き半波整流回路
• 誘導負荷( 大)→定電流源で模擬
2020/5/27 パワエレ-6 11
𝑣 𝑣
𝐼
𝐷𝐿
𝐷
𝑣 𝑖
𝑖 ↓𝑣 𝑣
𝐼
𝐷𝐿
𝐷
𝑅
𝐿
𝑣 𝑖
𝑖
転流半波整流回路
• 初期状態
• : :オフ→ :オン→• , となると ターンオン
• があるため電流は瞬間的に変化しない
• となるまで はオンしつづける
• 転流期間(角): と が両方オンしている期間
2020/5/27 パワエレ-6 12
𝑣 𝑣
𝐼
𝐷𝐿
𝐷
𝑣 𝑖
𝑖 ↓ 𝑣 𝑣
𝐼
𝐷𝐿
𝐷
𝑣 𝑖
𝑖 ↓
𝑡 0 𝑡 0
転流半波整流回路
• 電源電圧
• , がオン状態で に印加される電圧
•• に流れる電流
•
•
2020/5/27 パワエレ-6 13
転流半波整流回路
• に流れる電流
•
• となった時点 で転流終了
•
•
•• 電源のリアクタンス𝑋 𝜔𝐿
2020/5/27 パワエレ-6 14
転流半波整流回路
• 転流により平均出力直流電圧は低下する
• 転流期間中は負荷に印加される電圧は0
• 平均出力直流電圧
2020/5/27 パワエレ-6 15
転流半波整流回路
-1.2
-0.7
-0.2
0.3
0.8
0 60 120 180 240 300 360電圧
[p.u.]
ωt[deg]
Vac
vd
0.0
0.2
0.4
0.6
0.8
1.0
1.2
0 60 120 180 240 300 360電
流[p.u.]
ωt[deg]
Id1
Id2
2020/5/27 パワエレ-6 16
転流単相全波整流回路
• 導通するダイオードの組み合わせの遷移
• , → , → , • 転流期間中は4つ全てのダイオードがオン
2020/5/27 パワエレ-6 17
𝑣𝑣
𝑖
𝐷
𝐷
𝐷
𝐷
𝑖
𝑅 𝑣
𝐿 𝑣𝐿
𝑣
𝑣𝑣
𝐼
𝐷
𝐷
𝐷
𝐷
𝑖
𝐿
𝑣
↓
転流単相全波整流回路
• 例 , から , への転流
• 電源電流 から へ変化
2020/5/27 パワエレ-6 18
𝑣𝑣
𝐼
𝐷
𝐷
𝐷
𝐷
𝑖
𝐿
𝑣
↓
𝑣𝑣
𝐼
𝐷
𝐷
𝐷
𝐷
𝑖
𝐿
𝑣
↓
𝑣𝑣
𝐼
𝐷
𝐷
𝐷
𝐷
𝑖
𝐿
𝑣
↓
転流単相全波整流回路
• 電源電圧
• に流れる電流
•
• 転流終了時 の電流
•
2020/5/27 パワエレ-6 19
転流単相全波整流回路
• 転流重なり角
•
•
•
•
2020/5/27 パワエレ-6 20
転流単相全波整流回路
• 転流により平均出力直流電圧は低下する
• 転流期間中は負荷に印加される電圧は0• 半周期毎に繰り返す
• 平均出力直流電圧
2020/5/27 パワエレ-6 21
転流単相全波整流回路
-1.2
-0.7
-0.2
0.3
0.8
0 60 120 180 240 300 360電圧
[p.u.]
ωt[deg]
Vac
vd
|Vac|
-1.5
-1.0
-0.5
0.0
0.5
1.0
1.5
0 60 120 180 240 300 360電流
[p.u.]
ωt[deg]
Id1
Id3
is
2020/5/27 パワエレ-6 22
転流三相全波整流回路
• 導通するダイオードの組み合わせの遷移
• 同時にオンしているダイオードは上下各一つ
• , → , → , → , → , → , → ,
• 転流期間中は3つのダイオードがオン
2020/5/27 パワエレ-6 23
𝑣
𝑣𝑣
𝐷 𝐷
𝑖
𝑖
𝑖
𝑖
𝑖
𝐷
𝐷 𝐷 𝐷
𝑖 𝑖
𝑖 𝑖 𝑖
𝐿
𝐿
𝐿
𝑣
𝑅 𝑣
𝐿 𝑣 𝑣
𝑣𝑣
𝐷 𝐷
𝑖
𝑖
𝑖
𝑖
𝑖
𝐷
𝐷 𝐷 𝐷
𝑖 𝑖
𝑖 𝑖 𝑖
𝐿
𝐿
𝐿
𝑣↓
転流三相全波整流回路
• 相電圧
• 𝑣 𝑡 sin 𝜔𝑡 𝜋
• 𝑣 𝑡 sin 𝜔𝑡 𝜋
• 𝑣 𝑡 sin 𝜔𝑡 𝜋
• 線間電圧• 𝑣 𝑡 𝑉 sin 𝜔𝑡 𝜋
• 𝑣 𝑡 𝑉 sin 𝜔𝑡 𝜋
• 𝑣 𝑡 𝑉 sin 𝜔𝑡 𝜋
• 𝑣 𝑡 𝑉 sin𝜔𝑡
• 𝑣 𝑡 𝑉 sin 𝜔𝑡 𝜋
• 𝑣 𝑡 𝑉 sin 𝜔𝑡 𝜋
2020/5/27 パワエレ-6 24
転流三相全波整流回路
• 例 , から, への転流
• , の導通状態
• , • となると転流開始
• , , が導通
• , の導通状態
• ,
2020/5/27 パワエレ-6 25
𝑣
𝑣𝑣
𝐷
𝑖
𝑖
𝑖
𝑖
𝑖
𝐷𝑖
𝐿
𝐿
𝐿
𝑣↓
𝑣
𝑣𝑣
𝐷
𝑖
𝑖
𝑖
𝑖
𝑖
𝐷𝑖
𝐿
𝐿
𝐿
𝑣↓
𝐷
𝑖
𝑣
𝑣𝑣
𝑖
𝑖
𝑖
𝑖
𝐷𝑖
𝐿
𝐿
𝐿
𝑣↓
𝐷
𝑖
転流三相全波整流回路
• から への転流において
• , に印加される電圧 , •
• 𝑡 0で𝑣 𝑣 となる
• 𝐿 𝐿 なので𝑣 𝑣
• 𝑣 sin𝜔𝑡
• 転流期間中の電流 の変化
•
2020/5/27 パワエレ-6 26
転流三相全波整流回路
• から への転流
• の電流初期値
• 転流期間中に の電流 は となる
• 重なり角
•
2020/5/27 パワエレ-6 27
転流三相全波整流回路
•
•
•
2020/5/27 パワエレ-6 28
転流三相全波整流回路
• 転流中負荷に印加される電圧
•
• 周期毎に繰り返す
• 平均出力直流電圧
2020/5/27 パワエレ-6 29
転流三相全波整流回路
•
2020/5/27 パワエレ-6 30
転流単相全波整流回路
2020/5/27 パワエレ-6 31
-1.2
-0.7
-0.2
0.3
0.8
0 60 120 180 240 300 360電圧
[p.u.]
ωt[deg]
-1.2
-0.7
-0.2
0.3
0.8
-10 50電圧
[p.u.]
ωt[deg]
転流を考えなければ90° 𝛼 180°でインバータ動作となるが転流を考える場合𝛼 𝑢 180°となる範囲でしか次の相に転流してインバータ運転ができない