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セラミックス
2012 年 6 月 5, 12 日(火)
材料工学科 教 授 永山 勝久
第 9, 10 回目
( 新2号館 2301教室 )
『ニューセラミックスの製造法』
『ニューセラミックスの製造工程』の概要
『①ニューセラミックス原料』は、「非金属・無機・固体粉末」
であり、純度,成分,粒子径(微細・均一化)などが高精度に
制御されたものが使用される
目的の製品機能に合わせて配合した原料は、バインダーと
呼ばれる『粘結剤(成形助剤,焼結助剤など)と混合』する
その後、製品形状に近い『②精密成形や切削加工』を行い、
温度制御された焼成炉内で、高温で焼き固める(焼結)する上記、『③焼成(焼結)過程』で、原料中に含まれる水分や
バインダーなどが除去され『粉末粒子同士が融合・合体』し、
内部の空隙の消失に伴い、均一・微細構造かつ先端高機能
特性を有する『ニューセラミックス製品』が出来上がる
なお、「最終仕上げ加工・検査工程」として、『④切削・接合』
等の高精度の加工と『⑤製品としての特性検査』を行う
ファインセラミックスの製造工程(代表例)① 原料成分調整・混合・粉砕・乾燥工程 ⇒ ② 成形工程③ 焼成(焼結)工程 ⇒ ④ 仕上げ加工 ⇒ ⑤ 製品検査工程
http://www.jfca-net.or.jp/より引用
メタライズ
・・・焼結体表面に金属粉末やセラミックスなどの混合粉末(ペースト)を塗布し、高温で熱処理し、導体パターンの形成や気密封止を行なうための工程
接合・接着
・・・セラミックス製品同士やセラミックス製品と金属・樹脂を一体化させ、複合製品として付加価値を高める重要な工程
ファインセラミックスの原料には、無機系固体粉末で、純度、粒子径、粒子分布などが高精度に制御されたものが使われている
目的の機能(製品)に成分調整・配合した原料は、さらにバインダーと呼ばれる粘結剤と混合する。 設計された通りに精密成形や切削加工が施され、温度制御された焼成炉によって高温で焼結(焼成)を行う
この焼結過程で、原料に含まれる水分やバインダーが取り除かれ、さらに熱処理をすることで、粉末粒子同士が合体・融合し、空隙が減尐し、緻密で非常に硬い『ニューセラミックス製品』が出来上がる
【重要】
1.1 ニューセラミックスの代表的な原料工程- ①・1 原料調合・混合・粉砕 工程 -
ニューセラミックスの製造プロセスにおける、最初の工程が『①原料調合・混合・粉砕工程』であり、製品特性や品質安定性を決める、極めて重要な出発工程となる
セラミックボールが充填された『ボールミル』と呼ばれる装置内に、原料粉末を水などの溶媒と共に入れ、原料の均一化や粒子サイズ分布等を揃えるために、ボールミルを回転または振動させ、原料粉末の成分調整と成形助剤(バインダーなど)を添加させ、『出発原料の成分調合・混合・粉砕(粒子径の均一・微細化)』を行う
なお、上記工程で均一・微細混合された原料を『スラリー』と呼ぶ
【補足1】 ニューセラミックス原料の混合・混練・分散 工程
-日本ガイシ(株):http://www.ngk.co.jp/index.html より-
多成分からなる原料粉末に、バインダーと水を混ぜ、十分混練する。ニューセラミックスは、微細原料粉体を均一に混ぜるため、
① 粉体混合 ⇒ ② 混練 ⇒ ③ スラリー生成 が重要になる(※ スラリー:溶媒及び水中の均一混合・混練原料粉末集合体)
【補足2】 ニューセラミックス原料の微細構造- 原料調合・混合・混練・均一分散 状態 -成形前の原料に潤滑性や粘りを出すためには、粘土やバイン
ダーが不可欠となる。原料の混練工程においては、均質に分散させた粘土やバインダーや水などを混合し、さらに原料を乾燥させて、次の工程で、成形しやすいように一つの塊(塊状)にする
1.2 ニューセラミックスの代表的な原料工程
- ①・2 噴霧・乾燥 工程 -『①原料調合・混合・粉砕工程』で調整された「スラリー」は、
熱風を発生する装置「スプレードライヤー :熱風粉末乾燥機」
で『①・2 噴霧・乾燥処理』を行う
これは、次の重要な工程となる『②成形工程』で、成形型中
での充填率および成形体の密度を高めるために、スラリーを
乾燥させる成形前の工程となる
2.1 ニューセラミックスの代表的な成形工程- ②・1 加圧・成形 工程(プレス工程) -
『①・2 噴霧・乾燥工程』で生成した乾燥させた原料粉末を、
「金属製の金型中に充填」し、上下方向から圧力を加えて
(一軸加圧,プレス成型)、高密度な成形体をつくる手法
寸法精度が要求される、「複雑な機械部品等の成形」に適
した手法かつ量産性の高い成形方法
2.2 ニューセラミックスの代表的な成形工程- ②・2 冷間静水圧加圧成形(CIP) 工程 -
『①・2 噴霧・乾燥工程』で生成した原料粉末を、ゴム製型中に充填し、蓋をして、水が入っている高圧容器内に入れ、水圧を高めて、全方向から等方的かつ均一に加圧し、均質・高密度な製品形状に近い成形体をつくる代表的な成形方法
『CIP法』・・・大型,厚みのある製品の成形に適した方法
CIP:Cold Isostatic Press
2.3 ニューセラミックスの代表的な成形工程
- ②・3 押出成形加工 工程 -
乾燥原料粉末に、水やバインダーなどを加えて粘土状にし、
これに圧力を加えながら金型を用いて『押出し成形する方法』金型内で原料を押出すため、同一断面形状を持つ円柱体
やTまたは+型ブロック等(長さ方向に形状を有する成形体)
の成形に適した方法 図 円筒形金型中での押出成形加工を用いた円柱体(左)と+型ブロック成形体の製造工程(概念図)
2.4 ニューセラミックスの代表的な成形工程
- ②・4 射出・鋳込成形 工程-乾燥させた原料に樹脂を混合し、加熱溶融させ、流動性を
付与し、『高温の金型中に射出し、成形する方法』『鋳込成形法』は、「混合原料粉末に溶媒等を加え、吸水性
の型中に流し込む方法(高温の溶融原料を金型中に鋳込みこれを冷却し成形体を取り出す)」であり、『射出,鋳込成形』共に、高い寸法精度が要求される、複雑な三次元形状を有する成形に適した方法
2.5 ニューセラミックスの代表的な成形工程- ②・5 テープ成形 工程 -
原料粉末にバインダーと溶媒を加えた「スラリー」をつくり、
薄いテープ形状の成形体を連続的に作る方法『テープ成形』では、一般に均質なスラリーをフイルム上に
薄く延ばして成形する 『ドクターブレード法』 が用いられる
薄いテープを積層して作る『IC用のセラミックパッケージ』や
『積層セラミックコンデンサ』などの製造に適した成形方法
- ②・6 切削加工 工程-セラミックス製品は大変硬いため、
出来る限り焼結前に、ダイヤモンド砥石や超硬工具を用いた研削加工を行うことが不可欠となる(焼結後の切削加工は極めて困難)ため、焼結前に切削加工
3.1 ニューセラミックスの代表的な焼成工程『焼結・焼成工程』は、「セラミックス成形体(充填率:約60%)
を、融点以下で加熱し、粉体同士を合体させることで緻密化を進行・促進」させ、気孔のない緻密・焼結体を得る
高温のセラミック粉体は、微細球状粒子の接触点を介して互いに界面拡散を起こし、粒子は一体化(合体・緻密化)する
『焼結方法(焼結条件)』には、真空中、大気中、不活性ガス雰囲気中で行うなど、目的に応じて種々の方法がある
3.2 ニューセラミックスの代表的な焼成工程- ③・1 成形・焼成工程 (ホットプレスHP)-高温下で成形体に高い圧力(一軸加圧)を加えて、内部に
気孔(空隙)のない緻密な焼結体を得る代表的方法「カーボン製の型中に原料粉末を充填」し、高温に加熱後、
上下方向から『カーボン製ラムにより加圧し、焼結体を得る』(※ 短時間での緻密・
焼結体の成形と焼結が可能但し,平板,円板等
の単純形状を有する成形・焼結に限定)
ホットプレス:Hot Press
3.3 ニューセラミックスの代表的な焼成工程
- ③・2 熱間静水圧加圧焼結(HIP) -高温状態で原料粉末に周囲から等方的にガス圧を加えて、
焼結反応を促進させ、高密度な焼結体を作製する方法通常、最初に予備焼結を行い、成形体の密度を理論密度
の95%程度まで高めた後、加熱炉を組み込んだ圧力容器に入れ、加熱と同時に1,000~2,000気圧のガス圧を等方的に加える焼成方法
(HIP:Hot Isostatic Press)
4.1 ニューセラミックスの代表的な研削・接合工程 - ④・1 研削・研磨 -
セラミックスは高硬度を有するためダイヤモンド砥石等を使って寸法精度の高い製品や鏡面に研磨された製品を作る重要な仕上げ加工・工程
4.2 ニューセラミックスの代表的な研削・接合工程- ④・2 メタライズ -
焼結体表面に金属粉末や導電ペーストを塗布し、熱処理を行い、セラミックス製品の表面に金属層を形成し、導体パターン(回路)や気密封止処理などを行なう工程
4.3 ニューセラミックスの代表的な研削・接合工程- ④・3 接合・接着 -
セラミックス製品同士やセラミックス製品と金属や樹脂を接着材などを用いて一体化させ、複合・実用製品として付加価値を高める重要な工程( 例えば,IC回路用基板は、セラミックスに電子回路が集積された半導体Siを実装する
ための無数の配線用電極が接合される)
5.ニューセラミックスの代表的な検査工程 - ⑤ 製品検査 -高度な測定・計測・検査技術を用いて、
セラミッックス製品(知識集約型製品)の高い機能特性を検査する最終工程
焼結(焼成)工程『焼結工程』では、圧縮成形されたセラミック人工原料
(充填率約60%)を、融点以下で加熱し、粉体粒子同士を合体させることで緻密化を進行・促進させる
高温のセラミックス成形体は、粒子の接触点を通じて互いに物質移動(界面拡散)を起こし、一体化させる
焼結方法は、真空中、大気中および不活性雰囲気中など、目的に応じて種々の条件下で焼結を行う
[1]セラミックスの焼結法『焼結法(Sintering)とは何か』
[定義]:粉末成形体を融点以下の温度に加熱して、
粉末粒子が互いに表面拡散し、多結晶焼結体
に変化する現象
(1)焼結体(多結晶体)の分類[・・・焼成状態による分類]
①多孔質体(:ポ-ラス体)
②普通焼結体
③緻密焼結体
1.焼結反応の促進:原料粉末の合体反応の促進
2.内部に空隙(残存ガスに起因)のない焼結体
・・・ 『ニュ-セラミックス,ファインラミックス』
従来型セラミックス(窯業製品)
(界面拡散)
ファインセラミックスの製造法
(2)焼結過程
① 『焼結初期(:低温焼結)』 = 「焼結反応前期段階」・・・焼成前の粉末成形体と変化は殆どない状態
( ⇒ 粉末粒子間に大小の空隙(隙間)があり、気孔率は30~50%程度の多孔体)
② 『焼結中期(:中温焼結)』 = 「焼結反応中期段階」・・・粉末粒子間の界面拡散反応が進行し成形体の収縮に
伴う気孔の減尐が開始する③ 『焼結終期(:高温焼結)』=「焼結反応後期段階」
・・・粉末粒子間の気孔が消滅し、結晶粒が成長する(⇒粉末粒子どうしの界面反応(拡散)に伴う粒成長の発生)
↓ex.【 Al2O3セラミックスの焼結過程 】 に伴う
①外観(成形体の形状)[:図3.4参照]②内部変化(成形体の密度,収縮率)[:図3.5参照]③組織(微細構造)変化[:図3.6参照]
図3.4 Al2O3セラミックスの 図3.5 Al2O3セラミックスの焼成温度と外観変化 焼成温度と(a)密度と(左から1000,1200, (b)収縮率
1400,1500,1600℃)
Al2O3セラミックス・・・焼成温度が高くなるに従い
収縮率と密度が1200℃付近から急激に増大
⇒ 『緻密化の進行』
図3.6 Al2O3セラミックスの焼成温度と内部微細構造の変化(電子顕微鏡写真)
Al2O3セラミックスの微細構造変化①1200℃まで
:内部に粗大な気孔が残存②1400℃
:内部の気孔は減尐するが、粒子界面の拡散は進行中
③1500℃以上:マクロ(左),ミクロ(右)観察結果共に、緻密焼結体生成を示す微細構造
(3)焼結による粉末粒子の形状変化(:焼結反応の概念)[:図1 参照]
『焼結による粉末粒子の形状変化』⇒ 『緻密焼結体ニューセラミックスの生成過程』
(a)焼結前期段階(低温焼結):焼結前の成形体と変化なし(b)焼結中期段階(中温焼結):粉末粒子どうしの界面拡散反応が
進行し、気孔減尐に伴う収縮の発生[:L→L’]
※ 焼結反応が進行し、「焼結後期段階(高温焼結,(c))」になると粒子間の気孔が完全に消滅し、1つの球状粒子に成長する
[ ⇒ 直径L”の球体 に移行(・・・ L’→ L”( L’>L” ))]
L”
図1 セラミックス焼結体の緻密化機構
(c)
[2] ニュ-セラミックスの製造法
ニュ-セラミックスの製造法 [:図3.1参照](1)一般的製造法
・・・『多結晶体・焼結法』(:原料調整→成形→焼結:通常の工程)
(2)特殊製造法① 繊維製造法 : 複合材料 へ利用(FRP、FRM)② 単結晶製造法[:図3.2,図3.3 参照]③ 結晶化ガラス製造法,④非晶質体製造法⑤ 薄膜製造法,⑥ 表面コ-ティング法ガラス
すなわちアモルファス
を利用→ ナノテク、ナノマテリアル
へ移行
薄膜プロセス
図3.1 ニュ-セラミックスの製造法
[3] セラミックスの種々の焼結法
(1)ホットプレス法(Hot Pressing:HP法)[:図 参照]:カ-ボン製の型(ダイス)内に原料粉末を入れ、高周波加熱
により加熱しながら加圧(上方から1軸加圧)・焼結する方法
【圧力】:200~400kg/cm2【温度】
SiC :2000~2200℃Si3N4:1700~1800℃
【特徴】:高温,短時間での緻密焼結体製造が可能(高純度,高密度の
緻密焼結体製造法 )
図 ホットプレス法
(2)反応焼結法(Reaction Sintering:RS法):固相の原料成形体に気相あるいは液相を化学反応させ、セラミックスの合成と緻密化を同時に行い焼結体を得る方法
ex.1) Si3N4の反応焼結:Si微粉末成形体を窒素雰囲気中で加熱・化学反応
3Si+2N2→Si3N4
ex.2) SiCの反応焼結:SiCの成形体とC粉末からなる成形体をSiの気相
または液相と高温で反応させ、SiC+Siの焼結体を得る(・・・焼結体の気孔にSiが充填 ⇒ 緻密化を促進)
(3)常圧焼結法(Pressureless Sintering:PLS法):大気圧下,各種雰囲気中で、焼結助剤(バインダ-)を用いて緻密に焼結させる方法
⇒ 『一般的なセラミックスの焼結方法』【特徴】:複雑形状の焼結製品の製造が可能で、生産性に
優れる
(4)熱間静水圧焼結法:HIP法(Hot Isostatic Pressing):不活性ガス雰囲気を圧力媒体として、周囲から等方的に加圧しながら高温で焼結する方法
例)Si3N4のHIP法・・・圧力:2000気圧,温度:2000℃
(5)ガス圧焼結法:GPS法(Gass Pressure Sintering):非酸化物系セラミックス(例えば,Si3N4 )の成形体を50~120気圧のN2ガス雰囲気中で1800~2000℃ の高温状態で焼結を行う方法
(6)2段焼結法:PS法(Post Sintering):新しい焼結法で、反応焼結法と常圧焼結法を組み合せた手法
例)Si3N4の焼結法 [・・・ Si3N4の緻密焼結体製造法]
(7)化学気相析出法:CVD(Chemical Vapor Deposition):加熱領域に原料ガスを導入し、化学反応により非揮発性物質を基板上に析出させる方法[:図3.7 参照]
【特徴】 ① 材料の融点より低い温度で合成できる② 高純度,高密度のものが合成できる
③ 2元素以上で構成される材料の組成制御が可能④ 結晶構造を制御でき、特定の結晶面を配向可能⑤ 薄膜中の粒子径を制御できる⑥ 焼結に必要な粘結剤や焼結助剤が不要⑦ 複雑な形状の焼結体に被覆できる⑧ 準安定状態の物質の合成が可能⑨ 多層被覆(表面コーティング)が容易にできる
1.各種半導体用薄膜, 2.アモルファス太陽電池用薄膜3.ダイヤモンド薄膜(コーチィング,微粒子) など
各種ガスを出発原料に用いた多くの薄膜材料の作製に多用
図3.7 CVD法による工程概要 図3.8 セラミックス焼結法の比較
[4] 一般的なニューセラミックスの製造工程『セラミックスの製造工程』 [:図3.9 参照](1)原料調整
(2)成形
(3)焼成(焼結)
図3.9 セラミックスの製造工程と特性の関係
*沈殿方法①金属イオンを含む水溶液
+アンモニア水と混合↓
②金属水酸化物を生成ex)Al2O3の場合
Al2(OH)3:水酸化アルミが出発原料↓
③分解・仮焼させ原料酸化物を作製
(ex.Al2O3人工原料粉末)
*
セラミックス原料粉末の製造工程
(・・・各製造工程における諸因子が、焼結体(最終製品)の特性を支配する)
最終製品となる「セラミックス焼結体
の特性支配因子」
IC基板の製造工程『焼結』:成形体を加熱・熱処理(焼結)によって粒子同士の拡散を促進
⇒ 相互拡散の促進や緻密な焼結体を得るために焼結助剤の添加ex.Si3N4の焼結・・・焼結助剤:MgO,Y2O3を添加
※ 『焼結法によるファインセラミックスの製造プロセス』[:図3.10参照]
図3.10 焼結法によるファインセラミックス(IC基板)の製造プロセス
【重要】『 ニューセラミックス
の製造工程 』
① 人工原料粉末の成分調整・混合工程
↓② 成形体の作製
(焼結前工程)↓
③ 焼結(焼成)工程↓
④ 最終製品化(仕上げ工程)
① ② ③ ④
*
*
*成形、焼結促進用添加剤
(有機物系バインダー)
『補足』【酸化物系セラミックス製品の内訳】
(1)ファインセラミックス(ニュ-セラミックス):80%① エレクトロニクスセラミックス(・・・電子・磁気関連)② エンジニアリングセラミックス(・・・機械・構造用)③ バイオセラミックス(・・・生体・医療・治療用)
(2)窯業製品:20%
①エレクトロニクスセラミックス絶縁体、誘電体、圧電体半導体、永久磁石材料磁気記録材料 など
②エンジニアリングセラミックス機械的機能を有するもの耐摩耗、切削、耐熱材料 など
③バイオセラミックス生体適合機能を有するもの人工骨、人工歯根材料 など
セラミックス人工骨リン酸カルシウム
:Ca3(PO4)2
バイオセラミックス
『製造方法の飛躍的な進歩』(1) 微視的(ミクロ)構造の制御が可能
⇒ 電気・電子・磁気的機能特性に有効(・・・誘電性,圧電性,半導性,磁気特性 等)① 添加元素,② 高純度・微細化,③ 焼結条件制御 等
(2) 巨視的(マクロ)構造の制御が可能(⇒ 構造欠陥除去)
『ファインセラミックス原料粉末の条件』( ⇒ セラミックス製品の製造に対する最重要因子)① 粉末形状が等方的
(・・・真球形状が最適)② 粒径が均一かつ超微細③ 高純度(人工原料)④ 構成相を制御可能
ニューセラミックスの人工原料粉末
※ 『セラミックス原料粉末』は、①気相法、②固相法、③液相法(共沈法・化合物沈澱法・加水分解法)などの方法で作製される