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2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 レポート モバイル ショッピング アプ TRIPPLE RAINBOW ハワイアンシャツ 4500円 サイズ いますぐ買う

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Page 1: モバイル ショッピング アプ リ Shopping/2019-Mobile... · モバイルショッピングアプリレ Gート: 2019 × ½ ÷ユーザーh;E¤ Ú*Ø0bとKwW¥4 はじめに

2 0 1 9 年 に お け る ユ ー ザ ー 獲 得 の 傾 向 と指 標

レポート

モバイル ショッピング アプリ

TRIPPLE RAINBOWハワイアンシャツ

4500円

サイズ いますぐ買う

概要

はじめに

世界中で利用されているショッピングアプリ 広告コストとコンバージョン率

ユーザーの興味を引きつけるブランドコマースアプリ

一般化したマーケットプレイス(市場)アプリ

コンバージョンに結びつかない付加価値提供アプリ

シーズンによる傾向と販売機会

継続率エンゲージメントの強さとスピード

地域別による分析

数字で見る主要国のアプリ市場 ドイツ

インドネシア

日本

イギリス

アメリカ合衆国

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目次

概要全体的な傾向としてショッピングアプリのユーザー獲得コストは低下しよりエンゲージの高いユーザーにリーチできるようになりました前年と比較すると実際に購入に至るユーザーの獲得コストが約 13 にまで低下していますコンバージョン率が2桁の割合 (同じケースで 50 近く) まで上昇していることからアプリユーザーは購入意欲が高いことが分かります

ショッピングアプリをカテゴリー別にみるとブランドコマースと「付加価値提供アプリ(クーポンキャッシュバック等)」が低迷していますクリエイティブに変化がないあるいはユーザーエクスペリエンスに課題があるのかもしれませんその一方マーケットプレイスアプリは優位な状況にありますが現状を維持するだけではなくさらにロイヤリティを高めていく必要があります

独身の日や母の日サイバーマンデーやスーパーボウルサンデーなど消費者のショッピングに対する関心は絶えませんキャンペーン施策をシーズンや特別なイベントだけに紐付けるのは過去の手法かもしれません

ユーザーは買い物をする目的でショッピングアプリをインストールしていますインストール後の継続率は高く時間と共に低下していきますがアプリに対するロイヤリティが一晩で落ちることはありません継続率は1週間かけて 14 まで低下する傾向があります

データを地域別に分析してみると1インストールあたりの平均広告コストはAPAC(アジア太平洋)がもっとも低くインストールから購入に至る比率はEMEA(ヨーロッパ中東およびアフリカ)がもっとも高いことが分かります成熟した市場(APACと北米)でのアプリマーケティングは決して容易ではありません

5つの主要国 (日本ドイツインドネシア英国および米国) における広告コストとコンバージョンを比較してみるとインドネシアの平均広告コストが一番低くインストールから購入に至る比率は (英国に続き) 2番目に高いことが分かりました

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モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 4

はじめに近年ショッピングアプリの数が急増していますユーザーはアプリを使ってインスピレーションやアドバイスを得ながら便利にショッピングができるようになりもはや店内で行われる従来の購入プロセスを覆すものとなりました

マーケターはアプリをとおして今まで以上に消費者と交流するチャンスがありユーザーの購入決定にも影響を与えることができるようになりましたその一方で消費者は自分の好みと時間に合わせてアプリにアクセスし買い物ができるようになっていますレジや駐車場に並ぶといった物理的な制約なしにいつでもどこでも商品を購入することができるのです

アプリ分析データマイニングBIサービスなどを提供するApptopiaのレポートによるとこのような傾向はショッピングアプリのダウンロード数の世界的な増加という形で現れていると述べています実際に全体のダウンロード数は57億件に達し2017年に比べて10の増加がありましたOS別に見るとAndroidの年間の伸び率は133でダウンロード数は33億件一方iOSの伸び率は 42でダウンロード数は 24億件でした

重要な点はユーザーはショッピングアプリを「商品を検索して購入する」という明確な目的の上にインストールしていることですアプリストアの分析プロバイダーApp Annieの調査によると消費者がモバイルショッピングアプリに費やす時間は世界的に伸びており2018年のユーザーのアプリ内の滞在時間は合計で180億時間で2016年から45も増加したと報告していますユーザーは単に長い時間を費やすようになっただけでなくより多くのお金を使うようになったことを示唆する結果でした

2018年のユーザーのアプリ内の滞在時間は合計で180億時間で2016年から45も増加しました

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 5

よって2019年はM(モバイル)コマースがEコマースの取引量を追い越す節目の年になるだろうと451 Researchは予測しています牽引役となるのは中国で「デジタルコマースの基本的な入口としてモバイルデバイスを利用しオンラインでの購入が1兆ドルを超える最初の国になる」と述べていますまた調査機関であるeMarketerによると2022年のMコマースの売上げが米国だけで2倍の4322億4千万ドルに達すると予想しています ショッピングアプリの利用度と人気は高まっていますが同時に競合とのマインドシェア

(消費者や顧客心理に占 めるブランドの占有率)や売上 げの奪い合いも激化していますマーケターは自社アプリの全セッションを有効活用してユーザーの利用促進やロイヤリティの向上を図り購入へつながるよう施策することが大切です本レポートには消費者のショッピングエ クスペリエンスの 中 心 に 自 社 アプリを位 置 付 けるた め のヒントが 含 ま れています

2019年の「モバイルショッピングアプリレポート」では2018年4月1日から2019年3月31日までに集約されたLiftoffのデータを基に作成されていますこのデータは1360万インストールと390万アプリ内イベントにおける909億件の広告インプレッション(正確には909億3292万6448件で昨年の分析対象件の倍のインプレッション数)を対象にしました分析したアプリのデータセットの組み合わせや数が異なるため今年と昨年の調査結果を比較した場合には顕著な相違が見られる場合があります

本レポートではユーザー獲得コストとコンバージョンをグローバルに計測し主要なエンゲージメントアクティビティとその傾向を地域 (北米EMEAAPAC) と5ヶ国の国別 (日本ドイツインドネシア米国および英国)で比較分析しましたさらにショッピングアプリを3つのカテゴリー(ブランドコマースマーケットプレイス付加価値提供)に分類し年間でみたアプリの動向からもっとも収益の見込みが高い時期について地域別に解説していますさらにショッピングアプリをインストールしたユーザーが実際のアクションを起こすまでの正確な時間 (時間と分単位) を調査しました

2022年のMコマースの売上げが米国だけで2倍の4322億4千万ドルに達すると予測されています

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 6

効果的なキャンペーン施策を行うためにはファネル上層部のアクティビティに焦点を当てるだけではなく深層部に向かってロイヤリティが持続するよう働きかけることが大切ですLiftoffはモバイル計測企業であるAdjustと共同調査を行いマーケターなら把握しておきたいユーザーの継続率やそれに関わるベンチマークを(結果が良くない場合はその理由を把握できるように)分析しましたこの調査にはAdjustの2018年の継続率データ(1日目3日目7日目14日目および 30日目) を取り入れています以上の調査項目をカバーする本レポートをショッピングシーズンに向けての目標設定やマーケティング施策の計画にご活用ください

世界中で利用されているショッピングアプリ広告コストとコンバージョン率

ショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率のグラフが示すようにユーザー獲得にかかる広告コストは高額ではなくユーザーのエンゲージメントも良好です広告コストとコンバージョンのバランスがとても良いためお客様とのつながりとコンバージョンを促進するキャンペーンに力を入れているマーケターにとっては大きなチャンスです

ショッピングアプリのユーザー獲得コスト(年次)

インストール 登録 購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 7

ファネルの上部では新規のショッピングアプリユーザーの獲得コストは(1インストールあたり)412ドルですファネルの下部に行くと登録に至るユーザーの平均広告コストは1381ドルで前年よりも 412低下しています

また購入に至るユーザーを獲得するための平均広告コストは3938ドルで昨年の 5835ドルに比べておよそ 13 (325) 低下しています

またポストインストールのエンゲージメントは2桁の成長を示しています

bull インストールから登録に至る率が 298(前年比 703 アップ)という良い値となったのはショッピングアプリが提供する価値をユーザーが受け入れていることを示唆するものですアプリに関心あるユーザーを積極的に買い物をする顧客にシフトさせるにはマーケターがファネルの中間地点で情報とインサイトを収集することが必要です

bull インストールから購入に至る率が 105(前年比 491 アップ)であることからマーケターの施策が効果的にオーディエンスを活性化しておりモチベーションを高めていることがわかります

ショッピングアプリのコンバージョン率(年次) インストールrarr登録 インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 8

この「モバイルショッピングアプリレポート」ではショッピングデータを3つのカテゴリーに分類しユーザーのエンゲージメントアクティビティをマッピングしました見込みユーザーに購入してもらうための施策やキャンペーンの目標設定にご活用ください

bull ブランドコマースアプリとは自社名や自社ブランドの名前がついた商品を製造販売する企業が提供するアプリです (例Gap)

bull マーケットプレイス(市場)アプリとは自社以外のブランドや商品を販売する企業が提供するアプリです (例 Alibaba)

bull 付加価値提供(Value-Add)アプリとはショッピングの他にクーポンやキャッシュバックなどの付加価値をユーザーに提供するアプリです (例メルカリのメルペイはクーポンのオファーやストア内およびモバイルでの購入にポイント還元を行います)

ユーザーの興味を引きつけるブランドコマースアプリ

コストユーザーの1アクションあたりの獲得コストは低下傾向にあります購入に至るユーザーを獲得するための平均広告コストは 5681ドルで前年と比べると192 低下していますユーザーの関心を高めるためアプリの信頼性を向上させる取り組みがうまく作用しているのではないかと考えられます

コンバージョン率インストールから購入に至る率は 47 で前年と比べると436 も低下していることがわかります

ショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストールrarr登録

インストールrarr購入

インストール

登録

購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 9

結論ユーザーが購入時に何か不便な点を感じている(あるいは購入に至るまでのユーザー体験に問題がある)可能性があります十分にパーソナライズされていないもしくはユーザーの関心を引くメッセージが伝わっていないといったことが挙げられるかもしれませんこれらの改善はユーザーが購入を途中で止めてしまわないようにするために不可欠な要素となります今回のデータからは読み取ることができませんでしたがこのカテゴリーのショッピングアプリを担当するマーケターはいずれにしてもアプリの最適化により力を入れて取り組むことが大切と言えます

一般化したマーケットプレイス(市場)アプリ

コストユーザーの1インストールあたりの平均広告コストはわずかに上昇しています(前年比 67 増)しかし購入ユーザーを獲得するための平均広告コストが昨年 (8002ドル) から大幅に低下した (3615ドル) ことによって全体的に見れば良好な結果といえます

コンバージョン率インストールから購入に至る比率は前年の倍以上となる118となりユーザーがショッピングに対して積極的であることを示しています

結論このカテゴリーでは大企業が莫大な利益を生んでいる傾向が見て取れます彼らはモバイルアプリによるショッピングの場を提供しているだけではありませんユーザーを魅了しコンバージョンにつなげる基本条件(幅広い品揃え魅力的な価格有益なユーザー体験)を備えていますこのカテゴリーに入るアプリのマーケターには利用率やエンゲージメントを向上させるキャンペーンを増やすことをおすすめしますアプリマーケターは大型量販店やディスカウントストアの販売モデルを取り入れるよりも個人ユーザーに訴求するキャンペーンを実施することが成功に繋がると言えるでしょう 

ブランドコマースアプリの平均広告コストとコンバージョン率 ブランドコマースアプリ

自社名や自社ブランドの名前がついた商品を製造販売する企業が提供するアプリ

(例Gap)

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 10

コンバージョンに結びつかない付加価値提供アプリ

コスト1インストールあたりの平均広告コストは 414ドルで前年から177 低下しました残念ながらファネルの深層部でコストが高止まりとなっていますアプリ利用が多いユーザーを獲得できない限り購入に至るユーザーを獲得するための平均広告コスト(4144ドル)の費用対効果は低下する傾向があります

コンバージョン率インストールから購入に至る比率は 10 で前年比から551低下しましたアプリをインストールしたユーザーの半数以上が登録を完了しているなかこの数値は良い結果とは言えないでしょう

結論データの分析結果からこのカテゴリーのアプリはユーザーからうまく共感を得られていないことが分かります付加価値提供アプリの価値や機能が明確でない可能性がありますあるいは大きなマーケットで自社アプリを検索してもらう為にキャンペーンの改善が求められるかもしれませんいずれにしてもファネルの深い部分でのアクティビティを活性化させるためマーケターはキャンペーン施策に力を入れ広告予算もより多く配分した方が良いでしょう

付加価値提供アプリ

ショッピングの他にクーポンやキャッシュバックなどの付加価値をユーザーに提供するアプリ

(例メルカリのメルペイはクーポンのオファーやストア内およびモバイルでの購入にポイント還元を行います)

付加価値提供アプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

マーケットプレースアプリの平均広告コストとコンバージョン率 マーケットプレースアプリ

自社以外のブランドや商品を販売する企業が提供するアプリ

(例 Alibaba)

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 11

シーズンによる傾向と販売機会

グラフを見ると変動がそれほど大きくないことからモバイルショッピングアプリへのエンゲージメントは日々不可欠となり季節要因による影響も減ってきていることを示しています独身の日(11月11日)や母の日サイバーマンデーからスーパーボウルサンデーまでショッピングに対する消費者の関心は一年を通してあります

bull 3月はショッピングアプリに関する活動が活性化するため2019年3月の購入ユーザーの獲得コストは 2990ドルにまで低下インストールから購入に至る比率は最高 139 に達しました

bull ブラックフライデーなど「ショッピングホリデー」と呼ばれる11月はマーケティングにより収益化が見込める時期です2018年11月の購入ユーザーの獲得コストは3592ドルですがエンゲージメント率 (13) は驚くべき数値です

bull 全体としてユーザー獲得コストは30ドル~45ドルの範囲にありブレが大きくコストも高かった昨年に比べて安定していると言えます

ショッピングアプリの購入ユーザー獲得コストとコンバージョン率(月次)

20184月 5月  6月  7月  8月  9月 10月 11月 12月 20191月 2月 3月

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 12

ショッピングアプリユーザーの継続率

1日目   3日目   7日目   14日目   30日目

bull 継続率はインストール後7日目で14までに低下しますこの期間ではユーザーの関心を落とさないように消費者とのつながりを活発化しユーザーに関連性の高いメッセージを送ることで訴求し続けることが大切です

bull インストール後28日目継続率は1桁(9)にまで落ち込みますユーザーの関心を長期間維持するためにこの時期にもリエンゲージメント施策を開始することをおすすめします

bull ショッピングアプリのユーザーは目的を持ってアプリをインストールしていますこれはeMarketerの最新調査とも一致する結果です主席アナリストのアンドリューリプスマン

(Andrew Lipsman)氏は「ショッピングアプリは明確な意識をもってユーザーにダウンロードされておりアプリがユーザーに提供する機能も明らかです」と述べていますマーケターはその特徴を参考にし「ユーザーに一度でもアプリをダウンロードしてもらったらマーケターはそのエンゲージメントを維持しアプリを使ってもらうよう」あらゆる施策に取り組むことが大切です

継続率エンゲージメントの強さとスピード

広告コストとコンバージョン率を見るとユーザーがショッピングアプリに対して高い関心を持っていることが分かりますそれではユーザーの継続率も高いのでしょうか Adjust のデータによると1日目にアプリを継続して使用するユーザーは25であることが分かりましたユーザーがアプリに対する関心の高さを示している数字と言えます

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 13

地域別による分析広告コストとコンバージョン率

インストールユーザーの平均広告コストを地域別(APACEMEALATAM(中南米)および北米)に見るとほとんどの地域で上昇していることが分かります

bull ショッピングアプリが急成長しているAPACにおいてインストール単価(CPI)が最低値(317ドル)を示しました

bull EMEAが特に高い(468ドル)ことがわかりましたがこの地域のユーザーはファネルの深層部でコンバージョンする確率も高い傾向があります

bull LATAMのインストール単価は決して低いとは言えませんが消費者の関心は高まりつつありアプリアクティビティも向上しています2018年はLATAMのEC総売上高の4分の1以上がモバイル経由(275)であった初めての年となりました

bull 北米はインストール単価が高止まりした成熟市場ですがファネルの深層部で収益を回収できると考えられます

地域別にみたショッピングアプリ1インストールあたりの平均広告コスト

APAC    EMEA   LATAM    北米

$468

$317$340

$378

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 14

地域別にみたショッピングアプリユーザーの登録購入ユーザー獲得コストおよびコンバージョン率

新規登録

ユーザーの新規登録はマーケターがデータによってユーザーとの関係を深めることができる比較的障壁の低いファネルの中層部におけるユーザー行動ですマーケターにとって幸いなことに結果として最も低い獲得コストであることがわかりました

bull LATAM では平均606ドル (昨年は 2303ドル) と収益に見合う獲得コストでしたインストールから登録に至る比率も561 (昨年は 89) と非常に高くユーザーから共感を得ることができたキャンペーンがそのまま売上げに直結していることを示しています

bull APAC では平均917ドルと昨年 (1930ドル) に比べて 52 も低下しましたインストールから登録に至る比率は346で最高値となり前年 (124) の約3倍という結果でした

bull 北米のユーザーにはアプローチしやすいと言えます登録を完了したユーザーの獲得コストは 1102ドルで前年の最高値 (11606ドル) から10分の1以下に低下したことは驚異的な結果と言えますコンバージョン率も有益で 343と約8倍 (前年は 46) に急上昇しました

広告コスト コンバージョン率

登録

初回購入

APAC EMEA LATAM 北米

$1728 271

101$3126

118$3970

$606 561

$917 346

115$2960

$1102 343

$5886 64

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 15

bull EMEAにおける広告コストとコンバージョン率は非常に両極端な結果でした登録したユーザーの獲得コストは 1728ドルともっとも高額になりました(前年の 2764 ドルからわずか 38 の低下)コンバージョン率 (271) はもっとも低いですが少なくとも昨年 (115) からは上昇しています

初回購入

予測したとおり広告コストやコンバージョン率は地域によって様々でファネルの深層部における転換率がより大きな収益をもたらすということがデータによって裏付けられていますしかし詳しく調査してみるとマーケターにとって気をつけるべき例外があることが分かります

bull LATAM ではモバイル決済のインフラが以前にも増して消費者の取引を支えています初回購入を行ったユーザーを獲得するための広告コストは平均2960ドルと(前年の非常に高額な26193ドルと比較して)大幅な低下傾向を示しユーザーがインストールから購入に至る比率も115(今回のデータの中の最高値の1つで前年の14倍を記録)と良好でした

bull EMEAは昨年のランクは低かったものの消費者がショッピングアプリに興味を持つことで急成長を見せている地域です購入ユーザーを獲得するための平均広告コストは3970ドル(昨年は5553ドル)でショッピングに積極的であることを示唆していますコンバージョン率は昨年の2倍の118 と極めて良い結果でした消費者の興味や行動を促すことができるマーケターなら収益を見込める数値と言えるでしょう

bull アプリ市場として成熟した地域では消費者が多くの選択肢を持つため獲得コストが高くても購入に至るまでのコンバージョン率が低い傾向にありますこれはAPACにおいても顕著で購入ユーザーの獲得コストは平均3126ドル(前年比133増)ですが購入までのコンバージョン率101 (前年比 169増)はショッピング好きな地域として知られるAPACにおいてはやや低調な数値と言えます

bull 北米も同じ課題を抱えています同コスト額は平均5886ドルで昨年の約2倍でしたこれに伴い購入までのコンバージョン率も低下し昨年の160が64と60近くも下落しています

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 16

継続率

Adjustが計測を行なっている全地域 (APACEMEA北米) の継続率データを分析することでアプリユーザーのロイヤリティの変動やエンゲージメントの高いユーザーがアプリに興味を失う割合

(キャンペーンなどでユーザーにうまく訴求することができず購入行動に導くことができなかった場合)などを把握することができます

bull EMEA は大変良好ですべてのステージ(1日目から30日目まで)で高い継続率を維持していますこのマーケットが成熟するにつれて高いモチベーションをもってショッピングアプリをインストールするユーザーをベースとしたマーケットへと変化していきます

bull APACと北米は30日目には同率で2位に並んでいます1日目の両地域の継続率(APACで17北米で 15)はEMEA と同じですが7日目までに差が縮まり継続率はいずも 8 まで低下します14日目で両地域の差はわずか1となり30日目の継続率は両地域とも4でしたショッピングが日々の生活の一部として不可欠なものになっている地域(モバイルやアプリを使って食料品などの商品を注文するのが一般化した地域)のマーケターにとっては残念な傾向であると言えます

地域別にみたショッピングアプリユーザーの継続率

APAC EMEA 北米

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

継続

0

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20

17

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19

1415

11

8

11

8

5

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4

6

4

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 17

米国

イギリス

ドイツインドネシア

日本

数字で見る主要国のアプリ市場 「Think globally Act locally」というのがビジネスの成功の大原則ですがショッピングアプリもその例外ではありません各地域の分析結果を理解することでマーケターは高い目標を設定することができます

しかし市場の評価基準やベンチマークを可視化できなければ目標を見失ってしまいます「モバイルショッピングアプリレポート」では広告コストコンバージョン率継続率インストールから購入へのタイムラインなど地域に密着したデータを調査しましたマーケティングのパフォーマンスを正確に評価し成果を上げるための実践的なインサイトをご紹介します ドイツドイツは矛盾を持ち合わせた国ですモバイルによるデジタルセールスのシェアは高くモバイル端末を使って買い物をするユーザー数も多く非常に先進的ですしかし個人情報やサイバー攻撃に対する懸念がモバイルショッピングの足かせになっています調査機関であるeMarketerも2018年に149だったモバイルによる売上げの伸び率は2019年に12まで落ち込み西欧諸国の平均 193を大きく下回ると予測しています

広告コストとコンバージョン 見込みはあるが高額

bull ドイツにおける1インストールあたりの平均広告コストは545ドルと高額です同地域(EMEA)の平均広告コストである468ドルを165も上回っていますファネルの深層部である購入ユーザーの獲得コスト(6526ドル)も決して安くなくこのレポートで分析した5ヶ国の中でもっとも高額でした

bull インストールから購入に至る比率は 84 で同地域のコンバージョン率 118 よりも若干低くなっています

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 18

ドイツにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

ドイツにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

購入までの時間アクションが早い

ドイツでは1日目の13時間4分後にアプリ内で登録や購入など何かしらのアクションを起こしており米国に次ぐ2番目の早さですドイツのユーザーは購入前に下調べをしっかりしてから明確な目的の上にアプリをダウンロードをすると考えられますよって購入する決断も比較的早く行う傾向があります

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

継続率明確な目的が高い価値を生む

継続率を見るとドイツのユーザーは何らかの目的をもってショッピングアプリをダウンロードするだけでなくアプリを長期間利用していることが分かります継続率は地域全体の平均よりも高くショッピングアプリに関心がありそれがインストール後の高いエンゲージメント率となって現れています

インストール 購入

13時間37分

7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 19

ドイツにおけるショッピングアプリの継続率

インドネシア

経済発展や都市化利便性に対する要求の高まりがインドネシアのインターネットエコノミーを拡大させている大きな要因です2018年に270億ドルだったインターネットエコノミーは2025年には1000億ドルに成長するだろうと予測されています人口が2億6100万人の産油国であるインドネシアはモバイルイノベーションの温床でありGo-Jek社のような「スーパーアプリ」やモバイルファーストな「ユニコーン企業」の拠点でもありますGo-Jekは今年4月食料品から電子機器に至るまでの幅広い商品を閲覧したり購入することができる新機能「Go-Mall」を初公開しましたモバイル決済の急速な拡大によるモバイルコマースとショッピングの大きな伸びに期待するアプリ企業はGo-Jek 1社だけではありません

広告コストとコンバージョン率あらゆるシステムが稼働

インドネシアは成長したインターネットとオンラインコマースにより「もっともダイナミックな市場」という評価を受けていますこれは Liftoff の内部データによっても裏付けられユーザー獲得やアクションにおいて非常に魅力的な国であることが分かります

インドネシアは東南アジアで「もっともダイナミックな市場」と評価されています

EMEAドイツ

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

19

21

16

1311

8

14

119

6

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 20

bull 1インストールあたりの平均広告コストは165ドルとこのセクションで分析対象となっている5ヶ国中圧倒的に低い数値ですさらに同国で初めて購入を行うユーザーの獲得コストはわずか1669ドルであり主要な評価基準を見るとモバイルアプリの利用やモバイルコマースに対する消費者行動に劇的な変化があることが分かります

bull 幸いなことに広告コストが低いだけでなくコンバージョン率も驚くほど高くなっていますインストールから購入に至る比率は 99 でAPACの 101 と一致します

インドネシアにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

購入までの時間スロースターター

インドネシアのインストールから購入までの経過時間は1日目の19時間31分で高い購買力を持ち積極的にショッピングアプリを利用するドイツと日本の中間に位置しますインドネシアのユーザーは購入するまでに長い時間をかける傾向がありますがGo-Jekのような自国で育ったコマースアプリが増加することでモバイルショッピングが新たな基準になっていくのではないかと考えられます

インドネシアにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 21

継続率低めの傾向

ショッピングアプリが一般化したばかりの市場であるインドネシアではAPAC の他の国と比較して継続率が低い傾向がありますしかしアプリの魅力やエンゲージメントキャンペーンの成果が継続率の低さにそのまま反映している訳ではないかもしれませんインドネシアにおけるアプリの継続率は1日目が11で7日目には4に低下していますこれはもしかしたらアプリに慣れる前に不満を感じたりアプリが提供する価値が伝わっていないユーザーが多く存在する可能性がありますいずれにしても適切な状況で適切なメッセージを送りユーザーに興味を持ってもらう施策を行うことが大切です

インドネシアにおけるショッピングアプリの継続率

日本ではファッション販売の70がモバイルやアプリで占められておりオンライン取引の約 60 がモバイル上で行われています

APACインドネシア

17

11

7

43

2

13

8

54

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 22

日本

日本のアプリ市場はマーケターにとって魅力的と言えます消費動向の調査機関であるStatista は日本のモバイルコマース市場が2020年までに2016年の倍となる 608億ドルに成長すると予測していますこれを牽引しているのが キャッシュレス決済の割合を2016年の20から2025年までに40まで引き上げるという日本政府の方針ですファッションはこのビジョンを具現化するショッピングカテゴリーの1つです既に ファッション販売の 70 がモバイルやアプリで占められておりオンライン取引の約60がモバイル上で行われていますまたコマースの最大手である楽天がスマートフォンを使ったQRコードのスキャンによる決済に乗り出したことで消費者のモバイルやアプリへのシフトがさらに加速することが予想されます 

広告コストとコンバージョン率努力すれば結果は得られる

bull 日本の1インストールあたりの平均広告コストは282ドルと低く(インドネシアの165ドルに続いて2番目)3倍のインストールコストを持つ米国を大きく引き離しています購入を行うユーザーの獲得コスト(3643ドル)はAPAC(3126ドル) 全体よりやや高めとなっています

bull インストールからコンバージョンに至る比率(77)は地域全体(101)に比べると低いため効果的なインセンティブやターゲティングによってギャップを埋めていくことが求められます

購入までの時間買い物はしっかり時間をかけて

日本のユーザーがインストールから購入するまでの経過時間は1日21時間51分ですこれはマインドシェアや顧客内シェアの競争が激しいことを示すのではないかと考えられますマーケターはクリエイティブによってターゲットとなるオーディエンスを効果的に特定し対応することが求められます

日本におけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 23

継続率購買意欲が高く長期にわたって高い継続率を保持

日本の買い物客のコンバージョンは決して容易ではありませんが努力次第で獲得が可能です日本のユーザーの継続率は地域全体を若干上回っており日本のユーザーがアプリに関心を抱いているという証拠です1日目の20の継続率という大きな数値は本レポートの中では最高の値となっています(EMEAの平均よりもわずかながら1高くなっています)継続率については最初の1週間は2桁台を維持し7日目でも10という優秀な値となっており日本のユーザーはアプリに対して一貫したロイヤリティを示唆しています

日本におけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

日本におけるショッピングアプリの継続率

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

APAC日本

17

20

15

10

8

6

13

8

54

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 24

イギリス

イギリスはブラックフライデーなどの主要なショッピングイベントを欧州で最初に取り入れた国の1つです現在オンラインやアプリ経由での食料品販売においてEMEAをリードしておりモバイルショッピングが生活に浸透している国ですIMRG Capgemini の e-Retail Sales Index 四半期データによると2018年にイギリスのオンライン販売チャネルの40がスマートフォンを占めました発展したモバイル決済やアプリ内購入さらに小売業者がするアプリやWebサイトの最適化への取り組みなどのすべてがモバイルがショッピングにおける中心的な役割を果たすことに貢献しています皮肉にも小売業界が低迷したことにより2481の店舗銀行大衆向け小売店舗が英国から消え(2017年よりも 40以上多く閉店)消費者がオンライン購入に切り替えたことがモバイルショッピングを盛り上げたと考えられていますしかし消費意欲の低下や英国の欧州離脱に対する懸念の高まりによってユーザーの出費は押さえ込まれている傾向があるようです

消費意欲の低下や英国の欧州離脱に対する懸念の高まりによってユーザーの出費は押さえ込まれている傾向があります

広告コストとコンバージョン率ユーザーは熱心だが不安も

bull 実店舗を所有する小売店の顧客をめぐる競争は非常に厳しく英国欧州離脱後の生活に対する不安も相まってインストールコストを高く押し上げています英国の1インストールあたりの平均広告コストは548ドルでEMEA 全体の 468ドルを遙かに上回るものとなっています

bull ユーザーはマクロ経済の成長に悩まされているかもしれませんがそれによってショッピングに対する熱意が完全に消え失せてしまった訳ではありませんインストールから購入に至る比率は 127 で地域全体 (118) を超える数値ですデスクトップやタブレットを抑えてモバイルがショッピングデバイスの主役の躍り出たこの国にとって初回購入のユーザー獲得コストが4326ドルであることは十分に価値があるのではと考えられます

イギリスにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 25

継続率購買意欲が高く長期にわたって継続

イギリスではユーザー獲得が高額な上ユーザーに買い物をしてもらうのも困難ですしかし継続率に関してはすべての段階で EMEA と同等の比率であることから購買意欲は高いことがわかりますつまりユーザーの継続率と購買コンバージョンはマーケターの施策次第かもしれません

イギリスにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

購入までの時間ショッピングには慎重

英国におけるインストールから購入までの経過時間は7日と1時間5分で他国と比較し遙かに長いことがわかりました自国の市場価値を熟知しているユーザーが多いことが要因かもしれませんユーザーに商品を売ろうとするショップからさまざまなインセンティブが殺到する中消費者はじっくり時間をかけ一番良い価格で買い物をすることができます

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

イギリスにおけるショッピングアプリの継続率EMEAイギリス

1920

15

12

9

6

14

11

9

6

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 26

アメリカ合衆国

米国のユーザーの特性は住んでいる場所によって異なるかもしれませんが購買行動(と嗜好)には同じ特徴がありますグローバル流通企業である UPS が委託したComscoreの調査結果によるとユニーク商品への欲求がある同国のショッピングユーザーの約半数は海外の小売業者から購入していますUPSの最高商業責任者アランガーシェンホーン(Alan Gershenhorn)氏は

「国内の小売業者とインターナショナルな小売業者の境界線はますます見えなくなっていく」と述べています結論として米国におけるアプリの導入や利用は成長を続けていますが消費者は専門ショップや世界の小売業者からより多くの商品を購入しています

広告コストとコンバージョン率確実に収益を得るために価格が上昇

bull 1インストールあたりの平均広告コストは387ドル(NA 地域全体では 378ドル) で同地域国の中では中間に位置するものですがマーケターが期待できる投資の見返りは平均を遙かに上回るものです(アプリストア分析プロバイダーであるApp Annieは2018年は消費者がショッピングアプリを受け入れて頼りにするようになった「ターニングポイント」の年でユーザーがショッピングアプリに費やす時間が大幅に伸びデジタルセールスが増加したとの見解を示しています)

bull 初回購入ユーザーの獲得コスト(5969ドル)は地域全体のコストと一致しインストールから購入に至る比率は 65 でした(地域全体では 64)

購入までの時間最強の買い物客

米国のユーザー獲得費は決して安くはありませんが購買を後押しするのは比較的容易といえるかもしれません米国のユーザーがインストールから購入するまでの経過時間は13時間37分で実際に購入に至るまでの時間が最も短いというデータが出ていますユーザーの購買意欲の高さとオンラインショッピングに対する抵抗の無さそして効果的なマーケティングがうまく相乗効果をもたらしているのかもしれません

$387

$1241

$5969

312

65

米国におけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 27

継続率高い購買意欲を持続してもらうために

全体的に米国の継続率は比較地域全体を反映したものになっています一般的に継続率の高さにおいてはEメールやプッシュ通知その他のチャネルを使ったキャンペーンの展開セグメンテーションやエンゲージメントの改善によるロイヤリティおよび継続率の向上を図るような施策努力が競争が非常に厳しい市場において必要だと言われています

米国におけるショッピングアプリの継続率

米国におけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

北米米国1515

10

8

6

4

11

8

6

4

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 28

Liftoffはパフォーマンスベースのモバイルアプリマーケティングとリターゲティングのためのプラットフォームですインストール後のユーザーデータを活用しユーザー獲得およびリエンゲージメントキャンペーンを実施します高度な機械学習を活用したLiftoffのキャンペーンによって商品の購入やサブスクリプションの更新などインストールを超えたアクションを最適化しますLiftoffのアクション単価モデルは収益が発生

するイベントに積極的に投資するユーザーを獲得することでアプリマーケターを支援しますカルフォルニア州パルアルトに本社ニューヨークサンフランシスコロンドンシンガポール東京ソウルパリにオフィスを構え世界の最先端のアプリ提供企業やブランドを相手にビジネスを展開しています

wwwliftoffio

Adjustはモバイル測定および不正防止の業界リーダーですAdjust SDK搭載のアプリのアクティブユーザーは世界で13億を超えており世界中のモバイルアプリマーケターに高品質のモバイル計測とアナリティックスアドフラウド防止サイバーセキュリティソリューションを提供しています

AdjustはFacebookTwitterGoogleLINESnapTencentの正式マーケティングパートナーになっており国内外の主要広告ネットワークパートナーと連携しています楽天リクルートLINEグリーディーエヌエーメルカリなど国内400社以上のトップパブリッシャーをはじめマイクロソフトZyngaSpotifyといったグローバルブランドを含む25000以上のアプリがパフォーマンス向上のためにAdjustのソリューションを導入しています2012年に独ベルリン

で設立されたAdjustは東京ベルリンサンフランシスコニューヨークパリ北京上海テルアビブソウルシンガポールムンバイサンパウロなど世界15都市にオフィスを構えています

A d j u s t は デ ータ集 約プラットフォーム のAcquiredioおよび数々の受賞歴があるサイバーセキュリティAIのスタートアップ企業であるUnbotifyを買収しました2019年2月には日本を代表するモバイルマーケティング企業であるアドウェイズと戦略的パートナーシップを結びましたAdjustは広告主のマーケティング業務を集約し業界トップレベルのモバイルアプリ計測および不正防止サービスを提供するという自社のゴールに取り組んでいます

wwwadjustcom

Page 2: モバイル ショッピング アプ リ Shopping/2019-Mobile... · モバイルショッピングアプリレ Gート: 2019 × ½ ÷ユーザーh;E¤ Ú*Ø0bとKwW¥4 はじめに

概要

はじめに

世界中で利用されているショッピングアプリ 広告コストとコンバージョン率

ユーザーの興味を引きつけるブランドコマースアプリ

一般化したマーケットプレイス(市場)アプリ

コンバージョンに結びつかない付加価値提供アプリ

シーズンによる傾向と販売機会

継続率エンゲージメントの強さとスピード

地域別による分析

数字で見る主要国のアプリ市場 ドイツ

インドネシア

日本

イギリス

アメリカ合衆国

3

4

66

8

9

10

11

12

13

1717

19

22

24

26

目次

概要全体的な傾向としてショッピングアプリのユーザー獲得コストは低下しよりエンゲージの高いユーザーにリーチできるようになりました前年と比較すると実際に購入に至るユーザーの獲得コストが約 13 にまで低下していますコンバージョン率が2桁の割合 (同じケースで 50 近く) まで上昇していることからアプリユーザーは購入意欲が高いことが分かります

ショッピングアプリをカテゴリー別にみるとブランドコマースと「付加価値提供アプリ(クーポンキャッシュバック等)」が低迷していますクリエイティブに変化がないあるいはユーザーエクスペリエンスに課題があるのかもしれませんその一方マーケットプレイスアプリは優位な状況にありますが現状を維持するだけではなくさらにロイヤリティを高めていく必要があります

独身の日や母の日サイバーマンデーやスーパーボウルサンデーなど消費者のショッピングに対する関心は絶えませんキャンペーン施策をシーズンや特別なイベントだけに紐付けるのは過去の手法かもしれません

ユーザーは買い物をする目的でショッピングアプリをインストールしていますインストール後の継続率は高く時間と共に低下していきますがアプリに対するロイヤリティが一晩で落ちることはありません継続率は1週間かけて 14 まで低下する傾向があります

データを地域別に分析してみると1インストールあたりの平均広告コストはAPAC(アジア太平洋)がもっとも低くインストールから購入に至る比率はEMEA(ヨーロッパ中東およびアフリカ)がもっとも高いことが分かります成熟した市場(APACと北米)でのアプリマーケティングは決して容易ではありません

5つの主要国 (日本ドイツインドネシア英国および米国) における広告コストとコンバージョンを比較してみるとインドネシアの平均広告コストが一番低くインストールから購入に至る比率は (英国に続き) 2番目に高いことが分かりました

2

1

3

4

5

6

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はじめに近年ショッピングアプリの数が急増していますユーザーはアプリを使ってインスピレーションやアドバイスを得ながら便利にショッピングができるようになりもはや店内で行われる従来の購入プロセスを覆すものとなりました

マーケターはアプリをとおして今まで以上に消費者と交流するチャンスがありユーザーの購入決定にも影響を与えることができるようになりましたその一方で消費者は自分の好みと時間に合わせてアプリにアクセスし買い物ができるようになっていますレジや駐車場に並ぶといった物理的な制約なしにいつでもどこでも商品を購入することができるのです

アプリ分析データマイニングBIサービスなどを提供するApptopiaのレポートによるとこのような傾向はショッピングアプリのダウンロード数の世界的な増加という形で現れていると述べています実際に全体のダウンロード数は57億件に達し2017年に比べて10の増加がありましたOS別に見るとAndroidの年間の伸び率は133でダウンロード数は33億件一方iOSの伸び率は 42でダウンロード数は 24億件でした

重要な点はユーザーはショッピングアプリを「商品を検索して購入する」という明確な目的の上にインストールしていることですアプリストアの分析プロバイダーApp Annieの調査によると消費者がモバイルショッピングアプリに費やす時間は世界的に伸びており2018年のユーザーのアプリ内の滞在時間は合計で180億時間で2016年から45も増加したと報告していますユーザーは単に長い時間を費やすようになっただけでなくより多くのお金を使うようになったことを示唆する結果でした

2018年のユーザーのアプリ内の滞在時間は合計で180億時間で2016年から45も増加しました

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 5

よって2019年はM(モバイル)コマースがEコマースの取引量を追い越す節目の年になるだろうと451 Researchは予測しています牽引役となるのは中国で「デジタルコマースの基本的な入口としてモバイルデバイスを利用しオンラインでの購入が1兆ドルを超える最初の国になる」と述べていますまた調査機関であるeMarketerによると2022年のMコマースの売上げが米国だけで2倍の4322億4千万ドルに達すると予想しています ショッピングアプリの利用度と人気は高まっていますが同時に競合とのマインドシェア

(消費者や顧客心理に占 めるブランドの占有率)や売上 げの奪い合いも激化していますマーケターは自社アプリの全セッションを有効活用してユーザーの利用促進やロイヤリティの向上を図り購入へつながるよう施策することが大切です本レポートには消費者のショッピングエ クスペリエンスの 中 心 に 自 社 アプリを位 置 付 けるた め のヒントが 含 ま れています

2019年の「モバイルショッピングアプリレポート」では2018年4月1日から2019年3月31日までに集約されたLiftoffのデータを基に作成されていますこのデータは1360万インストールと390万アプリ内イベントにおける909億件の広告インプレッション(正確には909億3292万6448件で昨年の分析対象件の倍のインプレッション数)を対象にしました分析したアプリのデータセットの組み合わせや数が異なるため今年と昨年の調査結果を比較した場合には顕著な相違が見られる場合があります

本レポートではユーザー獲得コストとコンバージョンをグローバルに計測し主要なエンゲージメントアクティビティとその傾向を地域 (北米EMEAAPAC) と5ヶ国の国別 (日本ドイツインドネシア米国および英国)で比較分析しましたさらにショッピングアプリを3つのカテゴリー(ブランドコマースマーケットプレイス付加価値提供)に分類し年間でみたアプリの動向からもっとも収益の見込みが高い時期について地域別に解説していますさらにショッピングアプリをインストールしたユーザーが実際のアクションを起こすまでの正確な時間 (時間と分単位) を調査しました

2022年のMコマースの売上げが米国だけで2倍の4322億4千万ドルに達すると予測されています

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 6

効果的なキャンペーン施策を行うためにはファネル上層部のアクティビティに焦点を当てるだけではなく深層部に向かってロイヤリティが持続するよう働きかけることが大切ですLiftoffはモバイル計測企業であるAdjustと共同調査を行いマーケターなら把握しておきたいユーザーの継続率やそれに関わるベンチマークを(結果が良くない場合はその理由を把握できるように)分析しましたこの調査にはAdjustの2018年の継続率データ(1日目3日目7日目14日目および 30日目) を取り入れています以上の調査項目をカバーする本レポートをショッピングシーズンに向けての目標設定やマーケティング施策の計画にご活用ください

世界中で利用されているショッピングアプリ広告コストとコンバージョン率

ショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率のグラフが示すようにユーザー獲得にかかる広告コストは高額ではなくユーザーのエンゲージメントも良好です広告コストとコンバージョンのバランスがとても良いためお客様とのつながりとコンバージョンを促進するキャンペーンに力を入れているマーケターにとっては大きなチャンスです

ショッピングアプリのユーザー獲得コスト(年次)

インストール 登録 購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 7

ファネルの上部では新規のショッピングアプリユーザーの獲得コストは(1インストールあたり)412ドルですファネルの下部に行くと登録に至るユーザーの平均広告コストは1381ドルで前年よりも 412低下しています

また購入に至るユーザーを獲得するための平均広告コストは3938ドルで昨年の 5835ドルに比べておよそ 13 (325) 低下しています

またポストインストールのエンゲージメントは2桁の成長を示しています

bull インストールから登録に至る率が 298(前年比 703 アップ)という良い値となったのはショッピングアプリが提供する価値をユーザーが受け入れていることを示唆するものですアプリに関心あるユーザーを積極的に買い物をする顧客にシフトさせるにはマーケターがファネルの中間地点で情報とインサイトを収集することが必要です

bull インストールから購入に至る率が 105(前年比 491 アップ)であることからマーケターの施策が効果的にオーディエンスを活性化しておりモチベーションを高めていることがわかります

ショッピングアプリのコンバージョン率(年次) インストールrarr登録 インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 8

この「モバイルショッピングアプリレポート」ではショッピングデータを3つのカテゴリーに分類しユーザーのエンゲージメントアクティビティをマッピングしました見込みユーザーに購入してもらうための施策やキャンペーンの目標設定にご活用ください

bull ブランドコマースアプリとは自社名や自社ブランドの名前がついた商品を製造販売する企業が提供するアプリです (例Gap)

bull マーケットプレイス(市場)アプリとは自社以外のブランドや商品を販売する企業が提供するアプリです (例 Alibaba)

bull 付加価値提供(Value-Add)アプリとはショッピングの他にクーポンやキャッシュバックなどの付加価値をユーザーに提供するアプリです (例メルカリのメルペイはクーポンのオファーやストア内およびモバイルでの購入にポイント還元を行います)

ユーザーの興味を引きつけるブランドコマースアプリ

コストユーザーの1アクションあたりの獲得コストは低下傾向にあります購入に至るユーザーを獲得するための平均広告コストは 5681ドルで前年と比べると192 低下していますユーザーの関心を高めるためアプリの信頼性を向上させる取り組みがうまく作用しているのではないかと考えられます

コンバージョン率インストールから購入に至る率は 47 で前年と比べると436 も低下していることがわかります

ショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストールrarr登録

インストールrarr購入

インストール

登録

購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 9

結論ユーザーが購入時に何か不便な点を感じている(あるいは購入に至るまでのユーザー体験に問題がある)可能性があります十分にパーソナライズされていないもしくはユーザーの関心を引くメッセージが伝わっていないといったことが挙げられるかもしれませんこれらの改善はユーザーが購入を途中で止めてしまわないようにするために不可欠な要素となります今回のデータからは読み取ることができませんでしたがこのカテゴリーのショッピングアプリを担当するマーケターはいずれにしてもアプリの最適化により力を入れて取り組むことが大切と言えます

一般化したマーケットプレイス(市場)アプリ

コストユーザーの1インストールあたりの平均広告コストはわずかに上昇しています(前年比 67 増)しかし購入ユーザーを獲得するための平均広告コストが昨年 (8002ドル) から大幅に低下した (3615ドル) ことによって全体的に見れば良好な結果といえます

コンバージョン率インストールから購入に至る比率は前年の倍以上となる118となりユーザーがショッピングに対して積極的であることを示しています

結論このカテゴリーでは大企業が莫大な利益を生んでいる傾向が見て取れます彼らはモバイルアプリによるショッピングの場を提供しているだけではありませんユーザーを魅了しコンバージョンにつなげる基本条件(幅広い品揃え魅力的な価格有益なユーザー体験)を備えていますこのカテゴリーに入るアプリのマーケターには利用率やエンゲージメントを向上させるキャンペーンを増やすことをおすすめしますアプリマーケターは大型量販店やディスカウントストアの販売モデルを取り入れるよりも個人ユーザーに訴求するキャンペーンを実施することが成功に繋がると言えるでしょう 

ブランドコマースアプリの平均広告コストとコンバージョン率 ブランドコマースアプリ

自社名や自社ブランドの名前がついた商品を製造販売する企業が提供するアプリ

(例Gap)

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 10

コンバージョンに結びつかない付加価値提供アプリ

コスト1インストールあたりの平均広告コストは 414ドルで前年から177 低下しました残念ながらファネルの深層部でコストが高止まりとなっていますアプリ利用が多いユーザーを獲得できない限り購入に至るユーザーを獲得するための平均広告コスト(4144ドル)の費用対効果は低下する傾向があります

コンバージョン率インストールから購入に至る比率は 10 で前年比から551低下しましたアプリをインストールしたユーザーの半数以上が登録を完了しているなかこの数値は良い結果とは言えないでしょう

結論データの分析結果からこのカテゴリーのアプリはユーザーからうまく共感を得られていないことが分かります付加価値提供アプリの価値や機能が明確でない可能性がありますあるいは大きなマーケットで自社アプリを検索してもらう為にキャンペーンの改善が求められるかもしれませんいずれにしてもファネルの深い部分でのアクティビティを活性化させるためマーケターはキャンペーン施策に力を入れ広告予算もより多く配分した方が良いでしょう

付加価値提供アプリ

ショッピングの他にクーポンやキャッシュバックなどの付加価値をユーザーに提供するアプリ

(例メルカリのメルペイはクーポンのオファーやストア内およびモバイルでの購入にポイント還元を行います)

付加価値提供アプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

マーケットプレースアプリの平均広告コストとコンバージョン率 マーケットプレースアプリ

自社以外のブランドや商品を販売する企業が提供するアプリ

(例 Alibaba)

インストール

登録

購入

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インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 11

シーズンによる傾向と販売機会

グラフを見ると変動がそれほど大きくないことからモバイルショッピングアプリへのエンゲージメントは日々不可欠となり季節要因による影響も減ってきていることを示しています独身の日(11月11日)や母の日サイバーマンデーからスーパーボウルサンデーまでショッピングに対する消費者の関心は一年を通してあります

bull 3月はショッピングアプリに関する活動が活性化するため2019年3月の購入ユーザーの獲得コストは 2990ドルにまで低下インストールから購入に至る比率は最高 139 に達しました

bull ブラックフライデーなど「ショッピングホリデー」と呼ばれる11月はマーケティングにより収益化が見込める時期です2018年11月の購入ユーザーの獲得コストは3592ドルですがエンゲージメント率 (13) は驚くべき数値です

bull 全体としてユーザー獲得コストは30ドル~45ドルの範囲にありブレが大きくコストも高かった昨年に比べて安定していると言えます

ショッピングアプリの購入ユーザー獲得コストとコンバージョン率(月次)

20184月 5月  6月  7月  8月  9月 10月 11月 12月 20191月 2月 3月

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 12

ショッピングアプリユーザーの継続率

1日目   3日目   7日目   14日目   30日目

bull 継続率はインストール後7日目で14までに低下しますこの期間ではユーザーの関心を落とさないように消費者とのつながりを活発化しユーザーに関連性の高いメッセージを送ることで訴求し続けることが大切です

bull インストール後28日目継続率は1桁(9)にまで落ち込みますユーザーの関心を長期間維持するためにこの時期にもリエンゲージメント施策を開始することをおすすめします

bull ショッピングアプリのユーザーは目的を持ってアプリをインストールしていますこれはeMarketerの最新調査とも一致する結果です主席アナリストのアンドリューリプスマン

(Andrew Lipsman)氏は「ショッピングアプリは明確な意識をもってユーザーにダウンロードされておりアプリがユーザーに提供する機能も明らかです」と述べていますマーケターはその特徴を参考にし「ユーザーに一度でもアプリをダウンロードしてもらったらマーケターはそのエンゲージメントを維持しアプリを使ってもらうよう」あらゆる施策に取り組むことが大切です

継続率エンゲージメントの強さとスピード

広告コストとコンバージョン率を見るとユーザーがショッピングアプリに対して高い関心を持っていることが分かりますそれではユーザーの継続率も高いのでしょうか Adjust のデータによると1日目にアプリを継続して使用するユーザーは25であることが分かりましたユーザーがアプリに対する関心の高さを示している数字と言えます

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 13

地域別による分析広告コストとコンバージョン率

インストールユーザーの平均広告コストを地域別(APACEMEALATAM(中南米)および北米)に見るとほとんどの地域で上昇していることが分かります

bull ショッピングアプリが急成長しているAPACにおいてインストール単価(CPI)が最低値(317ドル)を示しました

bull EMEAが特に高い(468ドル)ことがわかりましたがこの地域のユーザーはファネルの深層部でコンバージョンする確率も高い傾向があります

bull LATAMのインストール単価は決して低いとは言えませんが消費者の関心は高まりつつありアプリアクティビティも向上しています2018年はLATAMのEC総売上高の4分の1以上がモバイル経由(275)であった初めての年となりました

bull 北米はインストール単価が高止まりした成熟市場ですがファネルの深層部で収益を回収できると考えられます

地域別にみたショッピングアプリ1インストールあたりの平均広告コスト

APAC    EMEA   LATAM    北米

$468

$317$340

$378

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 14

地域別にみたショッピングアプリユーザーの登録購入ユーザー獲得コストおよびコンバージョン率

新規登録

ユーザーの新規登録はマーケターがデータによってユーザーとの関係を深めることができる比較的障壁の低いファネルの中層部におけるユーザー行動ですマーケターにとって幸いなことに結果として最も低い獲得コストであることがわかりました

bull LATAM では平均606ドル (昨年は 2303ドル) と収益に見合う獲得コストでしたインストールから登録に至る比率も561 (昨年は 89) と非常に高くユーザーから共感を得ることができたキャンペーンがそのまま売上げに直結していることを示しています

bull APAC では平均917ドルと昨年 (1930ドル) に比べて 52 も低下しましたインストールから登録に至る比率は346で最高値となり前年 (124) の約3倍という結果でした

bull 北米のユーザーにはアプローチしやすいと言えます登録を完了したユーザーの獲得コストは 1102ドルで前年の最高値 (11606ドル) から10分の1以下に低下したことは驚異的な結果と言えますコンバージョン率も有益で 343と約8倍 (前年は 46) に急上昇しました

広告コスト コンバージョン率

登録

初回購入

APAC EMEA LATAM 北米

$1728 271

101$3126

118$3970

$606 561

$917 346

115$2960

$1102 343

$5886 64

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 15

bull EMEAにおける広告コストとコンバージョン率は非常に両極端な結果でした登録したユーザーの獲得コストは 1728ドルともっとも高額になりました(前年の 2764 ドルからわずか 38 の低下)コンバージョン率 (271) はもっとも低いですが少なくとも昨年 (115) からは上昇しています

初回購入

予測したとおり広告コストやコンバージョン率は地域によって様々でファネルの深層部における転換率がより大きな収益をもたらすということがデータによって裏付けられていますしかし詳しく調査してみるとマーケターにとって気をつけるべき例外があることが分かります

bull LATAM ではモバイル決済のインフラが以前にも増して消費者の取引を支えています初回購入を行ったユーザーを獲得するための広告コストは平均2960ドルと(前年の非常に高額な26193ドルと比較して)大幅な低下傾向を示しユーザーがインストールから購入に至る比率も115(今回のデータの中の最高値の1つで前年の14倍を記録)と良好でした

bull EMEAは昨年のランクは低かったものの消費者がショッピングアプリに興味を持つことで急成長を見せている地域です購入ユーザーを獲得するための平均広告コストは3970ドル(昨年は5553ドル)でショッピングに積極的であることを示唆していますコンバージョン率は昨年の2倍の118 と極めて良い結果でした消費者の興味や行動を促すことができるマーケターなら収益を見込める数値と言えるでしょう

bull アプリ市場として成熟した地域では消費者が多くの選択肢を持つため獲得コストが高くても購入に至るまでのコンバージョン率が低い傾向にありますこれはAPACにおいても顕著で購入ユーザーの獲得コストは平均3126ドル(前年比133増)ですが購入までのコンバージョン率101 (前年比 169増)はショッピング好きな地域として知られるAPACにおいてはやや低調な数値と言えます

bull 北米も同じ課題を抱えています同コスト額は平均5886ドルで昨年の約2倍でしたこれに伴い購入までのコンバージョン率も低下し昨年の160が64と60近くも下落しています

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 16

継続率

Adjustが計測を行なっている全地域 (APACEMEA北米) の継続率データを分析することでアプリユーザーのロイヤリティの変動やエンゲージメントの高いユーザーがアプリに興味を失う割合

(キャンペーンなどでユーザーにうまく訴求することができず購入行動に導くことができなかった場合)などを把握することができます

bull EMEA は大変良好ですべてのステージ(1日目から30日目まで)で高い継続率を維持していますこのマーケットが成熟するにつれて高いモチベーションをもってショッピングアプリをインストールするユーザーをベースとしたマーケットへと変化していきます

bull APACと北米は30日目には同率で2位に並んでいます1日目の両地域の継続率(APACで17北米で 15)はEMEA と同じですが7日目までに差が縮まり継続率はいずも 8 まで低下します14日目で両地域の差はわずか1となり30日目の継続率は両地域とも4でしたショッピングが日々の生活の一部として不可欠なものになっている地域(モバイルやアプリを使って食料品などの商品を注文するのが一般化した地域)のマーケターにとっては残念な傾向であると言えます

地域別にみたショッピングアプリユーザーの継続率

APAC EMEA 北米

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

継続

0

5

10

15

20

17

13

19

1415

11

8

11

8

5

9

6

4

6

4

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 17

米国

イギリス

ドイツインドネシア

日本

数字で見る主要国のアプリ市場 「Think globally Act locally」というのがビジネスの成功の大原則ですがショッピングアプリもその例外ではありません各地域の分析結果を理解することでマーケターは高い目標を設定することができます

しかし市場の評価基準やベンチマークを可視化できなければ目標を見失ってしまいます「モバイルショッピングアプリレポート」では広告コストコンバージョン率継続率インストールから購入へのタイムラインなど地域に密着したデータを調査しましたマーケティングのパフォーマンスを正確に評価し成果を上げるための実践的なインサイトをご紹介します ドイツドイツは矛盾を持ち合わせた国ですモバイルによるデジタルセールスのシェアは高くモバイル端末を使って買い物をするユーザー数も多く非常に先進的ですしかし個人情報やサイバー攻撃に対する懸念がモバイルショッピングの足かせになっています調査機関であるeMarketerも2018年に149だったモバイルによる売上げの伸び率は2019年に12まで落ち込み西欧諸国の平均 193を大きく下回ると予測しています

広告コストとコンバージョン 見込みはあるが高額

bull ドイツにおける1インストールあたりの平均広告コストは545ドルと高額です同地域(EMEA)の平均広告コストである468ドルを165も上回っていますファネルの深層部である購入ユーザーの獲得コスト(6526ドル)も決して安くなくこのレポートで分析した5ヶ国の中でもっとも高額でした

bull インストールから購入に至る比率は 84 で同地域のコンバージョン率 118 よりも若干低くなっています

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 18

ドイツにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

ドイツにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

購入までの時間アクションが早い

ドイツでは1日目の13時間4分後にアプリ内で登録や購入など何かしらのアクションを起こしており米国に次ぐ2番目の早さですドイツのユーザーは購入前に下調べをしっかりしてから明確な目的の上にアプリをダウンロードをすると考えられますよって購入する決断も比較的早く行う傾向があります

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

継続率明確な目的が高い価値を生む

継続率を見るとドイツのユーザーは何らかの目的をもってショッピングアプリをダウンロードするだけでなくアプリを長期間利用していることが分かります継続率は地域全体の平均よりも高くショッピングアプリに関心がありそれがインストール後の高いエンゲージメント率となって現れています

インストール 購入

13時間37分

7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 19

ドイツにおけるショッピングアプリの継続率

インドネシア

経済発展や都市化利便性に対する要求の高まりがインドネシアのインターネットエコノミーを拡大させている大きな要因です2018年に270億ドルだったインターネットエコノミーは2025年には1000億ドルに成長するだろうと予測されています人口が2億6100万人の産油国であるインドネシアはモバイルイノベーションの温床でありGo-Jek社のような「スーパーアプリ」やモバイルファーストな「ユニコーン企業」の拠点でもありますGo-Jekは今年4月食料品から電子機器に至るまでの幅広い商品を閲覧したり購入することができる新機能「Go-Mall」を初公開しましたモバイル決済の急速な拡大によるモバイルコマースとショッピングの大きな伸びに期待するアプリ企業はGo-Jek 1社だけではありません

広告コストとコンバージョン率あらゆるシステムが稼働

インドネシアは成長したインターネットとオンラインコマースにより「もっともダイナミックな市場」という評価を受けていますこれは Liftoff の内部データによっても裏付けられユーザー獲得やアクションにおいて非常に魅力的な国であることが分かります

インドネシアは東南アジアで「もっともダイナミックな市場」と評価されています

EMEAドイツ

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

19

21

16

1311

8

14

119

6

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 20

bull 1インストールあたりの平均広告コストは165ドルとこのセクションで分析対象となっている5ヶ国中圧倒的に低い数値ですさらに同国で初めて購入を行うユーザーの獲得コストはわずか1669ドルであり主要な評価基準を見るとモバイルアプリの利用やモバイルコマースに対する消費者行動に劇的な変化があることが分かります

bull 幸いなことに広告コストが低いだけでなくコンバージョン率も驚くほど高くなっていますインストールから購入に至る比率は 99 でAPACの 101 と一致します

インドネシアにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

購入までの時間スロースターター

インドネシアのインストールから購入までの経過時間は1日目の19時間31分で高い購買力を持ち積極的にショッピングアプリを利用するドイツと日本の中間に位置しますインドネシアのユーザーは購入するまでに長い時間をかける傾向がありますがGo-Jekのような自国で育ったコマースアプリが増加することでモバイルショッピングが新たな基準になっていくのではないかと考えられます

インドネシアにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 21

継続率低めの傾向

ショッピングアプリが一般化したばかりの市場であるインドネシアではAPAC の他の国と比較して継続率が低い傾向がありますしかしアプリの魅力やエンゲージメントキャンペーンの成果が継続率の低さにそのまま反映している訳ではないかもしれませんインドネシアにおけるアプリの継続率は1日目が11で7日目には4に低下していますこれはもしかしたらアプリに慣れる前に不満を感じたりアプリが提供する価値が伝わっていないユーザーが多く存在する可能性がありますいずれにしても適切な状況で適切なメッセージを送りユーザーに興味を持ってもらう施策を行うことが大切です

インドネシアにおけるショッピングアプリの継続率

日本ではファッション販売の70がモバイルやアプリで占められておりオンライン取引の約 60 がモバイル上で行われています

APACインドネシア

17

11

7

43

2

13

8

54

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 22

日本

日本のアプリ市場はマーケターにとって魅力的と言えます消費動向の調査機関であるStatista は日本のモバイルコマース市場が2020年までに2016年の倍となる 608億ドルに成長すると予測していますこれを牽引しているのが キャッシュレス決済の割合を2016年の20から2025年までに40まで引き上げるという日本政府の方針ですファッションはこのビジョンを具現化するショッピングカテゴリーの1つです既に ファッション販売の 70 がモバイルやアプリで占められておりオンライン取引の約60がモバイル上で行われていますまたコマースの最大手である楽天がスマートフォンを使ったQRコードのスキャンによる決済に乗り出したことで消費者のモバイルやアプリへのシフトがさらに加速することが予想されます 

広告コストとコンバージョン率努力すれば結果は得られる

bull 日本の1インストールあたりの平均広告コストは282ドルと低く(インドネシアの165ドルに続いて2番目)3倍のインストールコストを持つ米国を大きく引き離しています購入を行うユーザーの獲得コスト(3643ドル)はAPAC(3126ドル) 全体よりやや高めとなっています

bull インストールからコンバージョンに至る比率(77)は地域全体(101)に比べると低いため効果的なインセンティブやターゲティングによってギャップを埋めていくことが求められます

購入までの時間買い物はしっかり時間をかけて

日本のユーザーがインストールから購入するまでの経過時間は1日21時間51分ですこれはマインドシェアや顧客内シェアの競争が激しいことを示すのではないかと考えられますマーケターはクリエイティブによってターゲットとなるオーディエンスを効果的に特定し対応することが求められます

日本におけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 23

継続率購買意欲が高く長期にわたって高い継続率を保持

日本の買い物客のコンバージョンは決して容易ではありませんが努力次第で獲得が可能です日本のユーザーの継続率は地域全体を若干上回っており日本のユーザーがアプリに関心を抱いているという証拠です1日目の20の継続率という大きな数値は本レポートの中では最高の値となっています(EMEAの平均よりもわずかながら1高くなっています)継続率については最初の1週間は2桁台を維持し7日目でも10という優秀な値となっており日本のユーザーはアプリに対して一貫したロイヤリティを示唆しています

日本におけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

日本におけるショッピングアプリの継続率

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

APAC日本

17

20

15

10

8

6

13

8

54

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 24

イギリス

イギリスはブラックフライデーなどの主要なショッピングイベントを欧州で最初に取り入れた国の1つです現在オンラインやアプリ経由での食料品販売においてEMEAをリードしておりモバイルショッピングが生活に浸透している国ですIMRG Capgemini の e-Retail Sales Index 四半期データによると2018年にイギリスのオンライン販売チャネルの40がスマートフォンを占めました発展したモバイル決済やアプリ内購入さらに小売業者がするアプリやWebサイトの最適化への取り組みなどのすべてがモバイルがショッピングにおける中心的な役割を果たすことに貢献しています皮肉にも小売業界が低迷したことにより2481の店舗銀行大衆向け小売店舗が英国から消え(2017年よりも 40以上多く閉店)消費者がオンライン購入に切り替えたことがモバイルショッピングを盛り上げたと考えられていますしかし消費意欲の低下や英国の欧州離脱に対する懸念の高まりによってユーザーの出費は押さえ込まれている傾向があるようです

消費意欲の低下や英国の欧州離脱に対する懸念の高まりによってユーザーの出費は押さえ込まれている傾向があります

広告コストとコンバージョン率ユーザーは熱心だが不安も

bull 実店舗を所有する小売店の顧客をめぐる競争は非常に厳しく英国欧州離脱後の生活に対する不安も相まってインストールコストを高く押し上げています英国の1インストールあたりの平均広告コストは548ドルでEMEA 全体の 468ドルを遙かに上回るものとなっています

bull ユーザーはマクロ経済の成長に悩まされているかもしれませんがそれによってショッピングに対する熱意が完全に消え失せてしまった訳ではありませんインストールから購入に至る比率は 127 で地域全体 (118) を超える数値ですデスクトップやタブレットを抑えてモバイルがショッピングデバイスの主役の躍り出たこの国にとって初回購入のユーザー獲得コストが4326ドルであることは十分に価値があるのではと考えられます

イギリスにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 25

継続率購買意欲が高く長期にわたって継続

イギリスではユーザー獲得が高額な上ユーザーに買い物をしてもらうのも困難ですしかし継続率に関してはすべての段階で EMEA と同等の比率であることから購買意欲は高いことがわかりますつまりユーザーの継続率と購買コンバージョンはマーケターの施策次第かもしれません

イギリスにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

購入までの時間ショッピングには慎重

英国におけるインストールから購入までの経過時間は7日と1時間5分で他国と比較し遙かに長いことがわかりました自国の市場価値を熟知しているユーザーが多いことが要因かもしれませんユーザーに商品を売ろうとするショップからさまざまなインセンティブが殺到する中消費者はじっくり時間をかけ一番良い価格で買い物をすることができます

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

イギリスにおけるショッピングアプリの継続率EMEAイギリス

1920

15

12

9

6

14

11

9

6

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 26

アメリカ合衆国

米国のユーザーの特性は住んでいる場所によって異なるかもしれませんが購買行動(と嗜好)には同じ特徴がありますグローバル流通企業である UPS が委託したComscoreの調査結果によるとユニーク商品への欲求がある同国のショッピングユーザーの約半数は海外の小売業者から購入していますUPSの最高商業責任者アランガーシェンホーン(Alan Gershenhorn)氏は

「国内の小売業者とインターナショナルな小売業者の境界線はますます見えなくなっていく」と述べています結論として米国におけるアプリの導入や利用は成長を続けていますが消費者は専門ショップや世界の小売業者からより多くの商品を購入しています

広告コストとコンバージョン率確実に収益を得るために価格が上昇

bull 1インストールあたりの平均広告コストは387ドル(NA 地域全体では 378ドル) で同地域国の中では中間に位置するものですがマーケターが期待できる投資の見返りは平均を遙かに上回るものです(アプリストア分析プロバイダーであるApp Annieは2018年は消費者がショッピングアプリを受け入れて頼りにするようになった「ターニングポイント」の年でユーザーがショッピングアプリに費やす時間が大幅に伸びデジタルセールスが増加したとの見解を示しています)

bull 初回購入ユーザーの獲得コスト(5969ドル)は地域全体のコストと一致しインストールから購入に至る比率は 65 でした(地域全体では 64)

購入までの時間最強の買い物客

米国のユーザー獲得費は決して安くはありませんが購買を後押しするのは比較的容易といえるかもしれません米国のユーザーがインストールから購入するまでの経過時間は13時間37分で実際に購入に至るまでの時間が最も短いというデータが出ていますユーザーの購買意欲の高さとオンラインショッピングに対する抵抗の無さそして効果的なマーケティングがうまく相乗効果をもたらしているのかもしれません

$387

$1241

$5969

312

65

米国におけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 27

継続率高い購買意欲を持続してもらうために

全体的に米国の継続率は比較地域全体を反映したものになっています一般的に継続率の高さにおいてはEメールやプッシュ通知その他のチャネルを使ったキャンペーンの展開セグメンテーションやエンゲージメントの改善によるロイヤリティおよび継続率の向上を図るような施策努力が競争が非常に厳しい市場において必要だと言われています

米国におけるショッピングアプリの継続率

米国におけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

北米米国1515

10

8

6

4

11

8

6

4

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 28

Liftoffはパフォーマンスベースのモバイルアプリマーケティングとリターゲティングのためのプラットフォームですインストール後のユーザーデータを活用しユーザー獲得およびリエンゲージメントキャンペーンを実施します高度な機械学習を活用したLiftoffのキャンペーンによって商品の購入やサブスクリプションの更新などインストールを超えたアクションを最適化しますLiftoffのアクション単価モデルは収益が発生

するイベントに積極的に投資するユーザーを獲得することでアプリマーケターを支援しますカルフォルニア州パルアルトに本社ニューヨークサンフランシスコロンドンシンガポール東京ソウルパリにオフィスを構え世界の最先端のアプリ提供企業やブランドを相手にビジネスを展開しています

wwwliftoffio

Adjustはモバイル測定および不正防止の業界リーダーですAdjust SDK搭載のアプリのアクティブユーザーは世界で13億を超えており世界中のモバイルアプリマーケターに高品質のモバイル計測とアナリティックスアドフラウド防止サイバーセキュリティソリューションを提供しています

AdjustはFacebookTwitterGoogleLINESnapTencentの正式マーケティングパートナーになっており国内外の主要広告ネットワークパートナーと連携しています楽天リクルートLINEグリーディーエヌエーメルカリなど国内400社以上のトップパブリッシャーをはじめマイクロソフトZyngaSpotifyといったグローバルブランドを含む25000以上のアプリがパフォーマンス向上のためにAdjustのソリューションを導入しています2012年に独ベルリン

で設立されたAdjustは東京ベルリンサンフランシスコニューヨークパリ北京上海テルアビブソウルシンガポールムンバイサンパウロなど世界15都市にオフィスを構えています

A d j u s t は デ ータ集 約プラットフォーム のAcquiredioおよび数々の受賞歴があるサイバーセキュリティAIのスタートアップ企業であるUnbotifyを買収しました2019年2月には日本を代表するモバイルマーケティング企業であるアドウェイズと戦略的パートナーシップを結びましたAdjustは広告主のマーケティング業務を集約し業界トップレベルのモバイルアプリ計測および不正防止サービスを提供するという自社のゴールに取り組んでいます

wwwadjustcom

Page 3: モバイル ショッピング アプ リ Shopping/2019-Mobile... · モバイルショッピングアプリレ Gート: 2019 × ½ ÷ユーザーh;E¤ Ú*Ø0bとKwW¥4 はじめに

概要全体的な傾向としてショッピングアプリのユーザー獲得コストは低下しよりエンゲージの高いユーザーにリーチできるようになりました前年と比較すると実際に購入に至るユーザーの獲得コストが約 13 にまで低下していますコンバージョン率が2桁の割合 (同じケースで 50 近く) まで上昇していることからアプリユーザーは購入意欲が高いことが分かります

ショッピングアプリをカテゴリー別にみるとブランドコマースと「付加価値提供アプリ(クーポンキャッシュバック等)」が低迷していますクリエイティブに変化がないあるいはユーザーエクスペリエンスに課題があるのかもしれませんその一方マーケットプレイスアプリは優位な状況にありますが現状を維持するだけではなくさらにロイヤリティを高めていく必要があります

独身の日や母の日サイバーマンデーやスーパーボウルサンデーなど消費者のショッピングに対する関心は絶えませんキャンペーン施策をシーズンや特別なイベントだけに紐付けるのは過去の手法かもしれません

ユーザーは買い物をする目的でショッピングアプリをインストールしていますインストール後の継続率は高く時間と共に低下していきますがアプリに対するロイヤリティが一晩で落ちることはありません継続率は1週間かけて 14 まで低下する傾向があります

データを地域別に分析してみると1インストールあたりの平均広告コストはAPAC(アジア太平洋)がもっとも低くインストールから購入に至る比率はEMEA(ヨーロッパ中東およびアフリカ)がもっとも高いことが分かります成熟した市場(APACと北米)でのアプリマーケティングは決して容易ではありません

5つの主要国 (日本ドイツインドネシア英国および米国) における広告コストとコンバージョンを比較してみるとインドネシアの平均広告コストが一番低くインストールから購入に至る比率は (英国に続き) 2番目に高いことが分かりました

2

1

3

4

5

6

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 4

はじめに近年ショッピングアプリの数が急増していますユーザーはアプリを使ってインスピレーションやアドバイスを得ながら便利にショッピングができるようになりもはや店内で行われる従来の購入プロセスを覆すものとなりました

マーケターはアプリをとおして今まで以上に消費者と交流するチャンスがありユーザーの購入決定にも影響を与えることができるようになりましたその一方で消費者は自分の好みと時間に合わせてアプリにアクセスし買い物ができるようになっていますレジや駐車場に並ぶといった物理的な制約なしにいつでもどこでも商品を購入することができるのです

アプリ分析データマイニングBIサービスなどを提供するApptopiaのレポートによるとこのような傾向はショッピングアプリのダウンロード数の世界的な増加という形で現れていると述べています実際に全体のダウンロード数は57億件に達し2017年に比べて10の増加がありましたOS別に見るとAndroidの年間の伸び率は133でダウンロード数は33億件一方iOSの伸び率は 42でダウンロード数は 24億件でした

重要な点はユーザーはショッピングアプリを「商品を検索して購入する」という明確な目的の上にインストールしていることですアプリストアの分析プロバイダーApp Annieの調査によると消費者がモバイルショッピングアプリに費やす時間は世界的に伸びており2018年のユーザーのアプリ内の滞在時間は合計で180億時間で2016年から45も増加したと報告していますユーザーは単に長い時間を費やすようになっただけでなくより多くのお金を使うようになったことを示唆する結果でした

2018年のユーザーのアプリ内の滞在時間は合計で180億時間で2016年から45も増加しました

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 5

よって2019年はM(モバイル)コマースがEコマースの取引量を追い越す節目の年になるだろうと451 Researchは予測しています牽引役となるのは中国で「デジタルコマースの基本的な入口としてモバイルデバイスを利用しオンラインでの購入が1兆ドルを超える最初の国になる」と述べていますまた調査機関であるeMarketerによると2022年のMコマースの売上げが米国だけで2倍の4322億4千万ドルに達すると予想しています ショッピングアプリの利用度と人気は高まっていますが同時に競合とのマインドシェア

(消費者や顧客心理に占 めるブランドの占有率)や売上 げの奪い合いも激化していますマーケターは自社アプリの全セッションを有効活用してユーザーの利用促進やロイヤリティの向上を図り購入へつながるよう施策することが大切です本レポートには消費者のショッピングエ クスペリエンスの 中 心 に 自 社 アプリを位 置 付 けるた め のヒントが 含 ま れています

2019年の「モバイルショッピングアプリレポート」では2018年4月1日から2019年3月31日までに集約されたLiftoffのデータを基に作成されていますこのデータは1360万インストールと390万アプリ内イベントにおける909億件の広告インプレッション(正確には909億3292万6448件で昨年の分析対象件の倍のインプレッション数)を対象にしました分析したアプリのデータセットの組み合わせや数が異なるため今年と昨年の調査結果を比較した場合には顕著な相違が見られる場合があります

本レポートではユーザー獲得コストとコンバージョンをグローバルに計測し主要なエンゲージメントアクティビティとその傾向を地域 (北米EMEAAPAC) と5ヶ国の国別 (日本ドイツインドネシア米国および英国)で比較分析しましたさらにショッピングアプリを3つのカテゴリー(ブランドコマースマーケットプレイス付加価値提供)に分類し年間でみたアプリの動向からもっとも収益の見込みが高い時期について地域別に解説していますさらにショッピングアプリをインストールしたユーザーが実際のアクションを起こすまでの正確な時間 (時間と分単位) を調査しました

2022年のMコマースの売上げが米国だけで2倍の4322億4千万ドルに達すると予測されています

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 6

効果的なキャンペーン施策を行うためにはファネル上層部のアクティビティに焦点を当てるだけではなく深層部に向かってロイヤリティが持続するよう働きかけることが大切ですLiftoffはモバイル計測企業であるAdjustと共同調査を行いマーケターなら把握しておきたいユーザーの継続率やそれに関わるベンチマークを(結果が良くない場合はその理由を把握できるように)分析しましたこの調査にはAdjustの2018年の継続率データ(1日目3日目7日目14日目および 30日目) を取り入れています以上の調査項目をカバーする本レポートをショッピングシーズンに向けての目標設定やマーケティング施策の計画にご活用ください

世界中で利用されているショッピングアプリ広告コストとコンバージョン率

ショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率のグラフが示すようにユーザー獲得にかかる広告コストは高額ではなくユーザーのエンゲージメントも良好です広告コストとコンバージョンのバランスがとても良いためお客様とのつながりとコンバージョンを促進するキャンペーンに力を入れているマーケターにとっては大きなチャンスです

ショッピングアプリのユーザー獲得コスト(年次)

インストール 登録 購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 7

ファネルの上部では新規のショッピングアプリユーザーの獲得コストは(1インストールあたり)412ドルですファネルの下部に行くと登録に至るユーザーの平均広告コストは1381ドルで前年よりも 412低下しています

また購入に至るユーザーを獲得するための平均広告コストは3938ドルで昨年の 5835ドルに比べておよそ 13 (325) 低下しています

またポストインストールのエンゲージメントは2桁の成長を示しています

bull インストールから登録に至る率が 298(前年比 703 アップ)という良い値となったのはショッピングアプリが提供する価値をユーザーが受け入れていることを示唆するものですアプリに関心あるユーザーを積極的に買い物をする顧客にシフトさせるにはマーケターがファネルの中間地点で情報とインサイトを収集することが必要です

bull インストールから購入に至る率が 105(前年比 491 アップ)であることからマーケターの施策が効果的にオーディエンスを活性化しておりモチベーションを高めていることがわかります

ショッピングアプリのコンバージョン率(年次) インストールrarr登録 インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 8

この「モバイルショッピングアプリレポート」ではショッピングデータを3つのカテゴリーに分類しユーザーのエンゲージメントアクティビティをマッピングしました見込みユーザーに購入してもらうための施策やキャンペーンの目標設定にご活用ください

bull ブランドコマースアプリとは自社名や自社ブランドの名前がついた商品を製造販売する企業が提供するアプリです (例Gap)

bull マーケットプレイス(市場)アプリとは自社以外のブランドや商品を販売する企業が提供するアプリです (例 Alibaba)

bull 付加価値提供(Value-Add)アプリとはショッピングの他にクーポンやキャッシュバックなどの付加価値をユーザーに提供するアプリです (例メルカリのメルペイはクーポンのオファーやストア内およびモバイルでの購入にポイント還元を行います)

ユーザーの興味を引きつけるブランドコマースアプリ

コストユーザーの1アクションあたりの獲得コストは低下傾向にあります購入に至るユーザーを獲得するための平均広告コストは 5681ドルで前年と比べると192 低下していますユーザーの関心を高めるためアプリの信頼性を向上させる取り組みがうまく作用しているのではないかと考えられます

コンバージョン率インストールから購入に至る率は 47 で前年と比べると436 も低下していることがわかります

ショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストールrarr登録

インストールrarr購入

インストール

登録

購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 9

結論ユーザーが購入時に何か不便な点を感じている(あるいは購入に至るまでのユーザー体験に問題がある)可能性があります十分にパーソナライズされていないもしくはユーザーの関心を引くメッセージが伝わっていないといったことが挙げられるかもしれませんこれらの改善はユーザーが購入を途中で止めてしまわないようにするために不可欠な要素となります今回のデータからは読み取ることができませんでしたがこのカテゴリーのショッピングアプリを担当するマーケターはいずれにしてもアプリの最適化により力を入れて取り組むことが大切と言えます

一般化したマーケットプレイス(市場)アプリ

コストユーザーの1インストールあたりの平均広告コストはわずかに上昇しています(前年比 67 増)しかし購入ユーザーを獲得するための平均広告コストが昨年 (8002ドル) から大幅に低下した (3615ドル) ことによって全体的に見れば良好な結果といえます

コンバージョン率インストールから購入に至る比率は前年の倍以上となる118となりユーザーがショッピングに対して積極的であることを示しています

結論このカテゴリーでは大企業が莫大な利益を生んでいる傾向が見て取れます彼らはモバイルアプリによるショッピングの場を提供しているだけではありませんユーザーを魅了しコンバージョンにつなげる基本条件(幅広い品揃え魅力的な価格有益なユーザー体験)を備えていますこのカテゴリーに入るアプリのマーケターには利用率やエンゲージメントを向上させるキャンペーンを増やすことをおすすめしますアプリマーケターは大型量販店やディスカウントストアの販売モデルを取り入れるよりも個人ユーザーに訴求するキャンペーンを実施することが成功に繋がると言えるでしょう 

ブランドコマースアプリの平均広告コストとコンバージョン率 ブランドコマースアプリ

自社名や自社ブランドの名前がついた商品を製造販売する企業が提供するアプリ

(例Gap)

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 10

コンバージョンに結びつかない付加価値提供アプリ

コスト1インストールあたりの平均広告コストは 414ドルで前年から177 低下しました残念ながらファネルの深層部でコストが高止まりとなっていますアプリ利用が多いユーザーを獲得できない限り購入に至るユーザーを獲得するための平均広告コスト(4144ドル)の費用対効果は低下する傾向があります

コンバージョン率インストールから購入に至る比率は 10 で前年比から551低下しましたアプリをインストールしたユーザーの半数以上が登録を完了しているなかこの数値は良い結果とは言えないでしょう

結論データの分析結果からこのカテゴリーのアプリはユーザーからうまく共感を得られていないことが分かります付加価値提供アプリの価値や機能が明確でない可能性がありますあるいは大きなマーケットで自社アプリを検索してもらう為にキャンペーンの改善が求められるかもしれませんいずれにしてもファネルの深い部分でのアクティビティを活性化させるためマーケターはキャンペーン施策に力を入れ広告予算もより多く配分した方が良いでしょう

付加価値提供アプリ

ショッピングの他にクーポンやキャッシュバックなどの付加価値をユーザーに提供するアプリ

(例メルカリのメルペイはクーポンのオファーやストア内およびモバイルでの購入にポイント還元を行います)

付加価値提供アプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

マーケットプレースアプリの平均広告コストとコンバージョン率 マーケットプレースアプリ

自社以外のブランドや商品を販売する企業が提供するアプリ

(例 Alibaba)

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 11

シーズンによる傾向と販売機会

グラフを見ると変動がそれほど大きくないことからモバイルショッピングアプリへのエンゲージメントは日々不可欠となり季節要因による影響も減ってきていることを示しています独身の日(11月11日)や母の日サイバーマンデーからスーパーボウルサンデーまでショッピングに対する消費者の関心は一年を通してあります

bull 3月はショッピングアプリに関する活動が活性化するため2019年3月の購入ユーザーの獲得コストは 2990ドルにまで低下インストールから購入に至る比率は最高 139 に達しました

bull ブラックフライデーなど「ショッピングホリデー」と呼ばれる11月はマーケティングにより収益化が見込める時期です2018年11月の購入ユーザーの獲得コストは3592ドルですがエンゲージメント率 (13) は驚くべき数値です

bull 全体としてユーザー獲得コストは30ドル~45ドルの範囲にありブレが大きくコストも高かった昨年に比べて安定していると言えます

ショッピングアプリの購入ユーザー獲得コストとコンバージョン率(月次)

20184月 5月  6月  7月  8月  9月 10月 11月 12月 20191月 2月 3月

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 12

ショッピングアプリユーザーの継続率

1日目   3日目   7日目   14日目   30日目

bull 継続率はインストール後7日目で14までに低下しますこの期間ではユーザーの関心を落とさないように消費者とのつながりを活発化しユーザーに関連性の高いメッセージを送ることで訴求し続けることが大切です

bull インストール後28日目継続率は1桁(9)にまで落ち込みますユーザーの関心を長期間維持するためにこの時期にもリエンゲージメント施策を開始することをおすすめします

bull ショッピングアプリのユーザーは目的を持ってアプリをインストールしていますこれはeMarketerの最新調査とも一致する結果です主席アナリストのアンドリューリプスマン

(Andrew Lipsman)氏は「ショッピングアプリは明確な意識をもってユーザーにダウンロードされておりアプリがユーザーに提供する機能も明らかです」と述べていますマーケターはその特徴を参考にし「ユーザーに一度でもアプリをダウンロードしてもらったらマーケターはそのエンゲージメントを維持しアプリを使ってもらうよう」あらゆる施策に取り組むことが大切です

継続率エンゲージメントの強さとスピード

広告コストとコンバージョン率を見るとユーザーがショッピングアプリに対して高い関心を持っていることが分かりますそれではユーザーの継続率も高いのでしょうか Adjust のデータによると1日目にアプリを継続して使用するユーザーは25であることが分かりましたユーザーがアプリに対する関心の高さを示している数字と言えます

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 13

地域別による分析広告コストとコンバージョン率

インストールユーザーの平均広告コストを地域別(APACEMEALATAM(中南米)および北米)に見るとほとんどの地域で上昇していることが分かります

bull ショッピングアプリが急成長しているAPACにおいてインストール単価(CPI)が最低値(317ドル)を示しました

bull EMEAが特に高い(468ドル)ことがわかりましたがこの地域のユーザーはファネルの深層部でコンバージョンする確率も高い傾向があります

bull LATAMのインストール単価は決して低いとは言えませんが消費者の関心は高まりつつありアプリアクティビティも向上しています2018年はLATAMのEC総売上高の4分の1以上がモバイル経由(275)であった初めての年となりました

bull 北米はインストール単価が高止まりした成熟市場ですがファネルの深層部で収益を回収できると考えられます

地域別にみたショッピングアプリ1インストールあたりの平均広告コスト

APAC    EMEA   LATAM    北米

$468

$317$340

$378

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 14

地域別にみたショッピングアプリユーザーの登録購入ユーザー獲得コストおよびコンバージョン率

新規登録

ユーザーの新規登録はマーケターがデータによってユーザーとの関係を深めることができる比較的障壁の低いファネルの中層部におけるユーザー行動ですマーケターにとって幸いなことに結果として最も低い獲得コストであることがわかりました

bull LATAM では平均606ドル (昨年は 2303ドル) と収益に見合う獲得コストでしたインストールから登録に至る比率も561 (昨年は 89) と非常に高くユーザーから共感を得ることができたキャンペーンがそのまま売上げに直結していることを示しています

bull APAC では平均917ドルと昨年 (1930ドル) に比べて 52 も低下しましたインストールから登録に至る比率は346で最高値となり前年 (124) の約3倍という結果でした

bull 北米のユーザーにはアプローチしやすいと言えます登録を完了したユーザーの獲得コストは 1102ドルで前年の最高値 (11606ドル) から10分の1以下に低下したことは驚異的な結果と言えますコンバージョン率も有益で 343と約8倍 (前年は 46) に急上昇しました

広告コスト コンバージョン率

登録

初回購入

APAC EMEA LATAM 北米

$1728 271

101$3126

118$3970

$606 561

$917 346

115$2960

$1102 343

$5886 64

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 15

bull EMEAにおける広告コストとコンバージョン率は非常に両極端な結果でした登録したユーザーの獲得コストは 1728ドルともっとも高額になりました(前年の 2764 ドルからわずか 38 の低下)コンバージョン率 (271) はもっとも低いですが少なくとも昨年 (115) からは上昇しています

初回購入

予測したとおり広告コストやコンバージョン率は地域によって様々でファネルの深層部における転換率がより大きな収益をもたらすということがデータによって裏付けられていますしかし詳しく調査してみるとマーケターにとって気をつけるべき例外があることが分かります

bull LATAM ではモバイル決済のインフラが以前にも増して消費者の取引を支えています初回購入を行ったユーザーを獲得するための広告コストは平均2960ドルと(前年の非常に高額な26193ドルと比較して)大幅な低下傾向を示しユーザーがインストールから購入に至る比率も115(今回のデータの中の最高値の1つで前年の14倍を記録)と良好でした

bull EMEAは昨年のランクは低かったものの消費者がショッピングアプリに興味を持つことで急成長を見せている地域です購入ユーザーを獲得するための平均広告コストは3970ドル(昨年は5553ドル)でショッピングに積極的であることを示唆していますコンバージョン率は昨年の2倍の118 と極めて良い結果でした消費者の興味や行動を促すことができるマーケターなら収益を見込める数値と言えるでしょう

bull アプリ市場として成熟した地域では消費者が多くの選択肢を持つため獲得コストが高くても購入に至るまでのコンバージョン率が低い傾向にありますこれはAPACにおいても顕著で購入ユーザーの獲得コストは平均3126ドル(前年比133増)ですが購入までのコンバージョン率101 (前年比 169増)はショッピング好きな地域として知られるAPACにおいてはやや低調な数値と言えます

bull 北米も同じ課題を抱えています同コスト額は平均5886ドルで昨年の約2倍でしたこれに伴い購入までのコンバージョン率も低下し昨年の160が64と60近くも下落しています

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 16

継続率

Adjustが計測を行なっている全地域 (APACEMEA北米) の継続率データを分析することでアプリユーザーのロイヤリティの変動やエンゲージメントの高いユーザーがアプリに興味を失う割合

(キャンペーンなどでユーザーにうまく訴求することができず購入行動に導くことができなかった場合)などを把握することができます

bull EMEA は大変良好ですべてのステージ(1日目から30日目まで)で高い継続率を維持していますこのマーケットが成熟するにつれて高いモチベーションをもってショッピングアプリをインストールするユーザーをベースとしたマーケットへと変化していきます

bull APACと北米は30日目には同率で2位に並んでいます1日目の両地域の継続率(APACで17北米で 15)はEMEA と同じですが7日目までに差が縮まり継続率はいずも 8 まで低下します14日目で両地域の差はわずか1となり30日目の継続率は両地域とも4でしたショッピングが日々の生活の一部として不可欠なものになっている地域(モバイルやアプリを使って食料品などの商品を注文するのが一般化した地域)のマーケターにとっては残念な傾向であると言えます

地域別にみたショッピングアプリユーザーの継続率

APAC EMEA 北米

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

継続

0

5

10

15

20

17

13

19

1415

11

8

11

8

5

9

6

4

6

4

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 17

米国

イギリス

ドイツインドネシア

日本

数字で見る主要国のアプリ市場 「Think globally Act locally」というのがビジネスの成功の大原則ですがショッピングアプリもその例外ではありません各地域の分析結果を理解することでマーケターは高い目標を設定することができます

しかし市場の評価基準やベンチマークを可視化できなければ目標を見失ってしまいます「モバイルショッピングアプリレポート」では広告コストコンバージョン率継続率インストールから購入へのタイムラインなど地域に密着したデータを調査しましたマーケティングのパフォーマンスを正確に評価し成果を上げるための実践的なインサイトをご紹介します ドイツドイツは矛盾を持ち合わせた国ですモバイルによるデジタルセールスのシェアは高くモバイル端末を使って買い物をするユーザー数も多く非常に先進的ですしかし個人情報やサイバー攻撃に対する懸念がモバイルショッピングの足かせになっています調査機関であるeMarketerも2018年に149だったモバイルによる売上げの伸び率は2019年に12まで落ち込み西欧諸国の平均 193を大きく下回ると予測しています

広告コストとコンバージョン 見込みはあるが高額

bull ドイツにおける1インストールあたりの平均広告コストは545ドルと高額です同地域(EMEA)の平均広告コストである468ドルを165も上回っていますファネルの深層部である購入ユーザーの獲得コスト(6526ドル)も決して安くなくこのレポートで分析した5ヶ国の中でもっとも高額でした

bull インストールから購入に至る比率は 84 で同地域のコンバージョン率 118 よりも若干低くなっています

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 18

ドイツにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

ドイツにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

購入までの時間アクションが早い

ドイツでは1日目の13時間4分後にアプリ内で登録や購入など何かしらのアクションを起こしており米国に次ぐ2番目の早さですドイツのユーザーは購入前に下調べをしっかりしてから明確な目的の上にアプリをダウンロードをすると考えられますよって購入する決断も比較的早く行う傾向があります

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

継続率明確な目的が高い価値を生む

継続率を見るとドイツのユーザーは何らかの目的をもってショッピングアプリをダウンロードするだけでなくアプリを長期間利用していることが分かります継続率は地域全体の平均よりも高くショッピングアプリに関心がありそれがインストール後の高いエンゲージメント率となって現れています

インストール 購入

13時間37分

7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 19

ドイツにおけるショッピングアプリの継続率

インドネシア

経済発展や都市化利便性に対する要求の高まりがインドネシアのインターネットエコノミーを拡大させている大きな要因です2018年に270億ドルだったインターネットエコノミーは2025年には1000億ドルに成長するだろうと予測されています人口が2億6100万人の産油国であるインドネシアはモバイルイノベーションの温床でありGo-Jek社のような「スーパーアプリ」やモバイルファーストな「ユニコーン企業」の拠点でもありますGo-Jekは今年4月食料品から電子機器に至るまでの幅広い商品を閲覧したり購入することができる新機能「Go-Mall」を初公開しましたモバイル決済の急速な拡大によるモバイルコマースとショッピングの大きな伸びに期待するアプリ企業はGo-Jek 1社だけではありません

広告コストとコンバージョン率あらゆるシステムが稼働

インドネシアは成長したインターネットとオンラインコマースにより「もっともダイナミックな市場」という評価を受けていますこれは Liftoff の内部データによっても裏付けられユーザー獲得やアクションにおいて非常に魅力的な国であることが分かります

インドネシアは東南アジアで「もっともダイナミックな市場」と評価されています

EMEAドイツ

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

19

21

16

1311

8

14

119

6

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 20

bull 1インストールあたりの平均広告コストは165ドルとこのセクションで分析対象となっている5ヶ国中圧倒的に低い数値ですさらに同国で初めて購入を行うユーザーの獲得コストはわずか1669ドルであり主要な評価基準を見るとモバイルアプリの利用やモバイルコマースに対する消費者行動に劇的な変化があることが分かります

bull 幸いなことに広告コストが低いだけでなくコンバージョン率も驚くほど高くなっていますインストールから購入に至る比率は 99 でAPACの 101 と一致します

インドネシアにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

購入までの時間スロースターター

インドネシアのインストールから購入までの経過時間は1日目の19時間31分で高い購買力を持ち積極的にショッピングアプリを利用するドイツと日本の中間に位置しますインドネシアのユーザーは購入するまでに長い時間をかける傾向がありますがGo-Jekのような自国で育ったコマースアプリが増加することでモバイルショッピングが新たな基準になっていくのではないかと考えられます

インドネシアにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 21

継続率低めの傾向

ショッピングアプリが一般化したばかりの市場であるインドネシアではAPAC の他の国と比較して継続率が低い傾向がありますしかしアプリの魅力やエンゲージメントキャンペーンの成果が継続率の低さにそのまま反映している訳ではないかもしれませんインドネシアにおけるアプリの継続率は1日目が11で7日目には4に低下していますこれはもしかしたらアプリに慣れる前に不満を感じたりアプリが提供する価値が伝わっていないユーザーが多く存在する可能性がありますいずれにしても適切な状況で適切なメッセージを送りユーザーに興味を持ってもらう施策を行うことが大切です

インドネシアにおけるショッピングアプリの継続率

日本ではファッション販売の70がモバイルやアプリで占められておりオンライン取引の約 60 がモバイル上で行われています

APACインドネシア

17

11

7

43

2

13

8

54

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 22

日本

日本のアプリ市場はマーケターにとって魅力的と言えます消費動向の調査機関であるStatista は日本のモバイルコマース市場が2020年までに2016年の倍となる 608億ドルに成長すると予測していますこれを牽引しているのが キャッシュレス決済の割合を2016年の20から2025年までに40まで引き上げるという日本政府の方針ですファッションはこのビジョンを具現化するショッピングカテゴリーの1つです既に ファッション販売の 70 がモバイルやアプリで占められておりオンライン取引の約60がモバイル上で行われていますまたコマースの最大手である楽天がスマートフォンを使ったQRコードのスキャンによる決済に乗り出したことで消費者のモバイルやアプリへのシフトがさらに加速することが予想されます 

広告コストとコンバージョン率努力すれば結果は得られる

bull 日本の1インストールあたりの平均広告コストは282ドルと低く(インドネシアの165ドルに続いて2番目)3倍のインストールコストを持つ米国を大きく引き離しています購入を行うユーザーの獲得コスト(3643ドル)はAPAC(3126ドル) 全体よりやや高めとなっています

bull インストールからコンバージョンに至る比率(77)は地域全体(101)に比べると低いため効果的なインセンティブやターゲティングによってギャップを埋めていくことが求められます

購入までの時間買い物はしっかり時間をかけて

日本のユーザーがインストールから購入するまでの経過時間は1日21時間51分ですこれはマインドシェアや顧客内シェアの競争が激しいことを示すのではないかと考えられますマーケターはクリエイティブによってターゲットとなるオーディエンスを効果的に特定し対応することが求められます

日本におけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 23

継続率購買意欲が高く長期にわたって高い継続率を保持

日本の買い物客のコンバージョンは決して容易ではありませんが努力次第で獲得が可能です日本のユーザーの継続率は地域全体を若干上回っており日本のユーザーがアプリに関心を抱いているという証拠です1日目の20の継続率という大きな数値は本レポートの中では最高の値となっています(EMEAの平均よりもわずかながら1高くなっています)継続率については最初の1週間は2桁台を維持し7日目でも10という優秀な値となっており日本のユーザーはアプリに対して一貫したロイヤリティを示唆しています

日本におけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

日本におけるショッピングアプリの継続率

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

APAC日本

17

20

15

10

8

6

13

8

54

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 24

イギリス

イギリスはブラックフライデーなどの主要なショッピングイベントを欧州で最初に取り入れた国の1つです現在オンラインやアプリ経由での食料品販売においてEMEAをリードしておりモバイルショッピングが生活に浸透している国ですIMRG Capgemini の e-Retail Sales Index 四半期データによると2018年にイギリスのオンライン販売チャネルの40がスマートフォンを占めました発展したモバイル決済やアプリ内購入さらに小売業者がするアプリやWebサイトの最適化への取り組みなどのすべてがモバイルがショッピングにおける中心的な役割を果たすことに貢献しています皮肉にも小売業界が低迷したことにより2481の店舗銀行大衆向け小売店舗が英国から消え(2017年よりも 40以上多く閉店)消費者がオンライン購入に切り替えたことがモバイルショッピングを盛り上げたと考えられていますしかし消費意欲の低下や英国の欧州離脱に対する懸念の高まりによってユーザーの出費は押さえ込まれている傾向があるようです

消費意欲の低下や英国の欧州離脱に対する懸念の高まりによってユーザーの出費は押さえ込まれている傾向があります

広告コストとコンバージョン率ユーザーは熱心だが不安も

bull 実店舗を所有する小売店の顧客をめぐる競争は非常に厳しく英国欧州離脱後の生活に対する不安も相まってインストールコストを高く押し上げています英国の1インストールあたりの平均広告コストは548ドルでEMEA 全体の 468ドルを遙かに上回るものとなっています

bull ユーザーはマクロ経済の成長に悩まされているかもしれませんがそれによってショッピングに対する熱意が完全に消え失せてしまった訳ではありませんインストールから購入に至る比率は 127 で地域全体 (118) を超える数値ですデスクトップやタブレットを抑えてモバイルがショッピングデバイスの主役の躍り出たこの国にとって初回購入のユーザー獲得コストが4326ドルであることは十分に価値があるのではと考えられます

イギリスにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 25

継続率購買意欲が高く長期にわたって継続

イギリスではユーザー獲得が高額な上ユーザーに買い物をしてもらうのも困難ですしかし継続率に関してはすべての段階で EMEA と同等の比率であることから購買意欲は高いことがわかりますつまりユーザーの継続率と購買コンバージョンはマーケターの施策次第かもしれません

イギリスにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

購入までの時間ショッピングには慎重

英国におけるインストールから購入までの経過時間は7日と1時間5分で他国と比較し遙かに長いことがわかりました自国の市場価値を熟知しているユーザーが多いことが要因かもしれませんユーザーに商品を売ろうとするショップからさまざまなインセンティブが殺到する中消費者はじっくり時間をかけ一番良い価格で買い物をすることができます

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

イギリスにおけるショッピングアプリの継続率EMEAイギリス

1920

15

12

9

6

14

11

9

6

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 26

アメリカ合衆国

米国のユーザーの特性は住んでいる場所によって異なるかもしれませんが購買行動(と嗜好)には同じ特徴がありますグローバル流通企業である UPS が委託したComscoreの調査結果によるとユニーク商品への欲求がある同国のショッピングユーザーの約半数は海外の小売業者から購入していますUPSの最高商業責任者アランガーシェンホーン(Alan Gershenhorn)氏は

「国内の小売業者とインターナショナルな小売業者の境界線はますます見えなくなっていく」と述べています結論として米国におけるアプリの導入や利用は成長を続けていますが消費者は専門ショップや世界の小売業者からより多くの商品を購入しています

広告コストとコンバージョン率確実に収益を得るために価格が上昇

bull 1インストールあたりの平均広告コストは387ドル(NA 地域全体では 378ドル) で同地域国の中では中間に位置するものですがマーケターが期待できる投資の見返りは平均を遙かに上回るものです(アプリストア分析プロバイダーであるApp Annieは2018年は消費者がショッピングアプリを受け入れて頼りにするようになった「ターニングポイント」の年でユーザーがショッピングアプリに費やす時間が大幅に伸びデジタルセールスが増加したとの見解を示しています)

bull 初回購入ユーザーの獲得コスト(5969ドル)は地域全体のコストと一致しインストールから購入に至る比率は 65 でした(地域全体では 64)

購入までの時間最強の買い物客

米国のユーザー獲得費は決して安くはありませんが購買を後押しするのは比較的容易といえるかもしれません米国のユーザーがインストールから購入するまでの経過時間は13時間37分で実際に購入に至るまでの時間が最も短いというデータが出ていますユーザーの購買意欲の高さとオンラインショッピングに対する抵抗の無さそして効果的なマーケティングがうまく相乗効果をもたらしているのかもしれません

$387

$1241

$5969

312

65

米国におけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 27

継続率高い購買意欲を持続してもらうために

全体的に米国の継続率は比較地域全体を反映したものになっています一般的に継続率の高さにおいてはEメールやプッシュ通知その他のチャネルを使ったキャンペーンの展開セグメンテーションやエンゲージメントの改善によるロイヤリティおよび継続率の向上を図るような施策努力が競争が非常に厳しい市場において必要だと言われています

米国におけるショッピングアプリの継続率

米国におけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

北米米国1515

10

8

6

4

11

8

6

4

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 28

Liftoffはパフォーマンスベースのモバイルアプリマーケティングとリターゲティングのためのプラットフォームですインストール後のユーザーデータを活用しユーザー獲得およびリエンゲージメントキャンペーンを実施します高度な機械学習を活用したLiftoffのキャンペーンによって商品の購入やサブスクリプションの更新などインストールを超えたアクションを最適化しますLiftoffのアクション単価モデルは収益が発生

するイベントに積極的に投資するユーザーを獲得することでアプリマーケターを支援しますカルフォルニア州パルアルトに本社ニューヨークサンフランシスコロンドンシンガポール東京ソウルパリにオフィスを構え世界の最先端のアプリ提供企業やブランドを相手にビジネスを展開しています

wwwliftoffio

Adjustはモバイル測定および不正防止の業界リーダーですAdjust SDK搭載のアプリのアクティブユーザーは世界で13億を超えており世界中のモバイルアプリマーケターに高品質のモバイル計測とアナリティックスアドフラウド防止サイバーセキュリティソリューションを提供しています

AdjustはFacebookTwitterGoogleLINESnapTencentの正式マーケティングパートナーになっており国内外の主要広告ネットワークパートナーと連携しています楽天リクルートLINEグリーディーエヌエーメルカリなど国内400社以上のトップパブリッシャーをはじめマイクロソフトZyngaSpotifyといったグローバルブランドを含む25000以上のアプリがパフォーマンス向上のためにAdjustのソリューションを導入しています2012年に独ベルリン

で設立されたAdjustは東京ベルリンサンフランシスコニューヨークパリ北京上海テルアビブソウルシンガポールムンバイサンパウロなど世界15都市にオフィスを構えています

A d j u s t は デ ータ集 約プラットフォーム のAcquiredioおよび数々の受賞歴があるサイバーセキュリティAIのスタートアップ企業であるUnbotifyを買収しました2019年2月には日本を代表するモバイルマーケティング企業であるアドウェイズと戦略的パートナーシップを結びましたAdjustは広告主のマーケティング業務を集約し業界トップレベルのモバイルアプリ計測および不正防止サービスを提供するという自社のゴールに取り組んでいます

wwwadjustcom

Page 4: モバイル ショッピング アプ リ Shopping/2019-Mobile... · モバイルショッピングアプリレ Gート: 2019 × ½ ÷ユーザーh;E¤ Ú*Ø0bとKwW¥4 はじめに

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 4

はじめに近年ショッピングアプリの数が急増していますユーザーはアプリを使ってインスピレーションやアドバイスを得ながら便利にショッピングができるようになりもはや店内で行われる従来の購入プロセスを覆すものとなりました

マーケターはアプリをとおして今まで以上に消費者と交流するチャンスがありユーザーの購入決定にも影響を与えることができるようになりましたその一方で消費者は自分の好みと時間に合わせてアプリにアクセスし買い物ができるようになっていますレジや駐車場に並ぶといった物理的な制約なしにいつでもどこでも商品を購入することができるのです

アプリ分析データマイニングBIサービスなどを提供するApptopiaのレポートによるとこのような傾向はショッピングアプリのダウンロード数の世界的な増加という形で現れていると述べています実際に全体のダウンロード数は57億件に達し2017年に比べて10の増加がありましたOS別に見るとAndroidの年間の伸び率は133でダウンロード数は33億件一方iOSの伸び率は 42でダウンロード数は 24億件でした

重要な点はユーザーはショッピングアプリを「商品を検索して購入する」という明確な目的の上にインストールしていることですアプリストアの分析プロバイダーApp Annieの調査によると消費者がモバイルショッピングアプリに費やす時間は世界的に伸びており2018年のユーザーのアプリ内の滞在時間は合計で180億時間で2016年から45も増加したと報告していますユーザーは単に長い時間を費やすようになっただけでなくより多くのお金を使うようになったことを示唆する結果でした

2018年のユーザーのアプリ内の滞在時間は合計で180億時間で2016年から45も増加しました

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 5

よって2019年はM(モバイル)コマースがEコマースの取引量を追い越す節目の年になるだろうと451 Researchは予測しています牽引役となるのは中国で「デジタルコマースの基本的な入口としてモバイルデバイスを利用しオンラインでの購入が1兆ドルを超える最初の国になる」と述べていますまた調査機関であるeMarketerによると2022年のMコマースの売上げが米国だけで2倍の4322億4千万ドルに達すると予想しています ショッピングアプリの利用度と人気は高まっていますが同時に競合とのマインドシェア

(消費者や顧客心理に占 めるブランドの占有率)や売上 げの奪い合いも激化していますマーケターは自社アプリの全セッションを有効活用してユーザーの利用促進やロイヤリティの向上を図り購入へつながるよう施策することが大切です本レポートには消費者のショッピングエ クスペリエンスの 中 心 に 自 社 アプリを位 置 付 けるた め のヒントが 含 ま れています

2019年の「モバイルショッピングアプリレポート」では2018年4月1日から2019年3月31日までに集約されたLiftoffのデータを基に作成されていますこのデータは1360万インストールと390万アプリ内イベントにおける909億件の広告インプレッション(正確には909億3292万6448件で昨年の分析対象件の倍のインプレッション数)を対象にしました分析したアプリのデータセットの組み合わせや数が異なるため今年と昨年の調査結果を比較した場合には顕著な相違が見られる場合があります

本レポートではユーザー獲得コストとコンバージョンをグローバルに計測し主要なエンゲージメントアクティビティとその傾向を地域 (北米EMEAAPAC) と5ヶ国の国別 (日本ドイツインドネシア米国および英国)で比較分析しましたさらにショッピングアプリを3つのカテゴリー(ブランドコマースマーケットプレイス付加価値提供)に分類し年間でみたアプリの動向からもっとも収益の見込みが高い時期について地域別に解説していますさらにショッピングアプリをインストールしたユーザーが実際のアクションを起こすまでの正確な時間 (時間と分単位) を調査しました

2022年のMコマースの売上げが米国だけで2倍の4322億4千万ドルに達すると予測されています

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 6

効果的なキャンペーン施策を行うためにはファネル上層部のアクティビティに焦点を当てるだけではなく深層部に向かってロイヤリティが持続するよう働きかけることが大切ですLiftoffはモバイル計測企業であるAdjustと共同調査を行いマーケターなら把握しておきたいユーザーの継続率やそれに関わるベンチマークを(結果が良くない場合はその理由を把握できるように)分析しましたこの調査にはAdjustの2018年の継続率データ(1日目3日目7日目14日目および 30日目) を取り入れています以上の調査項目をカバーする本レポートをショッピングシーズンに向けての目標設定やマーケティング施策の計画にご活用ください

世界中で利用されているショッピングアプリ広告コストとコンバージョン率

ショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率のグラフが示すようにユーザー獲得にかかる広告コストは高額ではなくユーザーのエンゲージメントも良好です広告コストとコンバージョンのバランスがとても良いためお客様とのつながりとコンバージョンを促進するキャンペーンに力を入れているマーケターにとっては大きなチャンスです

ショッピングアプリのユーザー獲得コスト(年次)

インストール 登録 購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 7

ファネルの上部では新規のショッピングアプリユーザーの獲得コストは(1インストールあたり)412ドルですファネルの下部に行くと登録に至るユーザーの平均広告コストは1381ドルで前年よりも 412低下しています

また購入に至るユーザーを獲得するための平均広告コストは3938ドルで昨年の 5835ドルに比べておよそ 13 (325) 低下しています

またポストインストールのエンゲージメントは2桁の成長を示しています

bull インストールから登録に至る率が 298(前年比 703 アップ)という良い値となったのはショッピングアプリが提供する価値をユーザーが受け入れていることを示唆するものですアプリに関心あるユーザーを積極的に買い物をする顧客にシフトさせるにはマーケターがファネルの中間地点で情報とインサイトを収集することが必要です

bull インストールから購入に至る率が 105(前年比 491 アップ)であることからマーケターの施策が効果的にオーディエンスを活性化しておりモチベーションを高めていることがわかります

ショッピングアプリのコンバージョン率(年次) インストールrarr登録 インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 8

この「モバイルショッピングアプリレポート」ではショッピングデータを3つのカテゴリーに分類しユーザーのエンゲージメントアクティビティをマッピングしました見込みユーザーに購入してもらうための施策やキャンペーンの目標設定にご活用ください

bull ブランドコマースアプリとは自社名や自社ブランドの名前がついた商品を製造販売する企業が提供するアプリです (例Gap)

bull マーケットプレイス(市場)アプリとは自社以外のブランドや商品を販売する企業が提供するアプリです (例 Alibaba)

bull 付加価値提供(Value-Add)アプリとはショッピングの他にクーポンやキャッシュバックなどの付加価値をユーザーに提供するアプリです (例メルカリのメルペイはクーポンのオファーやストア内およびモバイルでの購入にポイント還元を行います)

ユーザーの興味を引きつけるブランドコマースアプリ

コストユーザーの1アクションあたりの獲得コストは低下傾向にあります購入に至るユーザーを獲得するための平均広告コストは 5681ドルで前年と比べると192 低下していますユーザーの関心を高めるためアプリの信頼性を向上させる取り組みがうまく作用しているのではないかと考えられます

コンバージョン率インストールから購入に至る率は 47 で前年と比べると436 も低下していることがわかります

ショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストールrarr登録

インストールrarr購入

インストール

登録

購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 9

結論ユーザーが購入時に何か不便な点を感じている(あるいは購入に至るまでのユーザー体験に問題がある)可能性があります十分にパーソナライズされていないもしくはユーザーの関心を引くメッセージが伝わっていないといったことが挙げられるかもしれませんこれらの改善はユーザーが購入を途中で止めてしまわないようにするために不可欠な要素となります今回のデータからは読み取ることができませんでしたがこのカテゴリーのショッピングアプリを担当するマーケターはいずれにしてもアプリの最適化により力を入れて取り組むことが大切と言えます

一般化したマーケットプレイス(市場)アプリ

コストユーザーの1インストールあたりの平均広告コストはわずかに上昇しています(前年比 67 増)しかし購入ユーザーを獲得するための平均広告コストが昨年 (8002ドル) から大幅に低下した (3615ドル) ことによって全体的に見れば良好な結果といえます

コンバージョン率インストールから購入に至る比率は前年の倍以上となる118となりユーザーがショッピングに対して積極的であることを示しています

結論このカテゴリーでは大企業が莫大な利益を生んでいる傾向が見て取れます彼らはモバイルアプリによるショッピングの場を提供しているだけではありませんユーザーを魅了しコンバージョンにつなげる基本条件(幅広い品揃え魅力的な価格有益なユーザー体験)を備えていますこのカテゴリーに入るアプリのマーケターには利用率やエンゲージメントを向上させるキャンペーンを増やすことをおすすめしますアプリマーケターは大型量販店やディスカウントストアの販売モデルを取り入れるよりも個人ユーザーに訴求するキャンペーンを実施することが成功に繋がると言えるでしょう 

ブランドコマースアプリの平均広告コストとコンバージョン率 ブランドコマースアプリ

自社名や自社ブランドの名前がついた商品を製造販売する企業が提供するアプリ

(例Gap)

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 10

コンバージョンに結びつかない付加価値提供アプリ

コスト1インストールあたりの平均広告コストは 414ドルで前年から177 低下しました残念ながらファネルの深層部でコストが高止まりとなっていますアプリ利用が多いユーザーを獲得できない限り購入に至るユーザーを獲得するための平均広告コスト(4144ドル)の費用対効果は低下する傾向があります

コンバージョン率インストールから購入に至る比率は 10 で前年比から551低下しましたアプリをインストールしたユーザーの半数以上が登録を完了しているなかこの数値は良い結果とは言えないでしょう

結論データの分析結果からこのカテゴリーのアプリはユーザーからうまく共感を得られていないことが分かります付加価値提供アプリの価値や機能が明確でない可能性がありますあるいは大きなマーケットで自社アプリを検索してもらう為にキャンペーンの改善が求められるかもしれませんいずれにしてもファネルの深い部分でのアクティビティを活性化させるためマーケターはキャンペーン施策に力を入れ広告予算もより多く配分した方が良いでしょう

付加価値提供アプリ

ショッピングの他にクーポンやキャッシュバックなどの付加価値をユーザーに提供するアプリ

(例メルカリのメルペイはクーポンのオファーやストア内およびモバイルでの購入にポイント還元を行います)

付加価値提供アプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

マーケットプレースアプリの平均広告コストとコンバージョン率 マーケットプレースアプリ

自社以外のブランドや商品を販売する企業が提供するアプリ

(例 Alibaba)

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 11

シーズンによる傾向と販売機会

グラフを見ると変動がそれほど大きくないことからモバイルショッピングアプリへのエンゲージメントは日々不可欠となり季節要因による影響も減ってきていることを示しています独身の日(11月11日)や母の日サイバーマンデーからスーパーボウルサンデーまでショッピングに対する消費者の関心は一年を通してあります

bull 3月はショッピングアプリに関する活動が活性化するため2019年3月の購入ユーザーの獲得コストは 2990ドルにまで低下インストールから購入に至る比率は最高 139 に達しました

bull ブラックフライデーなど「ショッピングホリデー」と呼ばれる11月はマーケティングにより収益化が見込める時期です2018年11月の購入ユーザーの獲得コストは3592ドルですがエンゲージメント率 (13) は驚くべき数値です

bull 全体としてユーザー獲得コストは30ドル~45ドルの範囲にありブレが大きくコストも高かった昨年に比べて安定していると言えます

ショッピングアプリの購入ユーザー獲得コストとコンバージョン率(月次)

20184月 5月  6月  7月  8月  9月 10月 11月 12月 20191月 2月 3月

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 12

ショッピングアプリユーザーの継続率

1日目   3日目   7日目   14日目   30日目

bull 継続率はインストール後7日目で14までに低下しますこの期間ではユーザーの関心を落とさないように消費者とのつながりを活発化しユーザーに関連性の高いメッセージを送ることで訴求し続けることが大切です

bull インストール後28日目継続率は1桁(9)にまで落ち込みますユーザーの関心を長期間維持するためにこの時期にもリエンゲージメント施策を開始することをおすすめします

bull ショッピングアプリのユーザーは目的を持ってアプリをインストールしていますこれはeMarketerの最新調査とも一致する結果です主席アナリストのアンドリューリプスマン

(Andrew Lipsman)氏は「ショッピングアプリは明確な意識をもってユーザーにダウンロードされておりアプリがユーザーに提供する機能も明らかです」と述べていますマーケターはその特徴を参考にし「ユーザーに一度でもアプリをダウンロードしてもらったらマーケターはそのエンゲージメントを維持しアプリを使ってもらうよう」あらゆる施策に取り組むことが大切です

継続率エンゲージメントの強さとスピード

広告コストとコンバージョン率を見るとユーザーがショッピングアプリに対して高い関心を持っていることが分かりますそれではユーザーの継続率も高いのでしょうか Adjust のデータによると1日目にアプリを継続して使用するユーザーは25であることが分かりましたユーザーがアプリに対する関心の高さを示している数字と言えます

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 13

地域別による分析広告コストとコンバージョン率

インストールユーザーの平均広告コストを地域別(APACEMEALATAM(中南米)および北米)に見るとほとんどの地域で上昇していることが分かります

bull ショッピングアプリが急成長しているAPACにおいてインストール単価(CPI)が最低値(317ドル)を示しました

bull EMEAが特に高い(468ドル)ことがわかりましたがこの地域のユーザーはファネルの深層部でコンバージョンする確率も高い傾向があります

bull LATAMのインストール単価は決して低いとは言えませんが消費者の関心は高まりつつありアプリアクティビティも向上しています2018年はLATAMのEC総売上高の4分の1以上がモバイル経由(275)であった初めての年となりました

bull 北米はインストール単価が高止まりした成熟市場ですがファネルの深層部で収益を回収できると考えられます

地域別にみたショッピングアプリ1インストールあたりの平均広告コスト

APAC    EMEA   LATAM    北米

$468

$317$340

$378

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 14

地域別にみたショッピングアプリユーザーの登録購入ユーザー獲得コストおよびコンバージョン率

新規登録

ユーザーの新規登録はマーケターがデータによってユーザーとの関係を深めることができる比較的障壁の低いファネルの中層部におけるユーザー行動ですマーケターにとって幸いなことに結果として最も低い獲得コストであることがわかりました

bull LATAM では平均606ドル (昨年は 2303ドル) と収益に見合う獲得コストでしたインストールから登録に至る比率も561 (昨年は 89) と非常に高くユーザーから共感を得ることができたキャンペーンがそのまま売上げに直結していることを示しています

bull APAC では平均917ドルと昨年 (1930ドル) に比べて 52 も低下しましたインストールから登録に至る比率は346で最高値となり前年 (124) の約3倍という結果でした

bull 北米のユーザーにはアプローチしやすいと言えます登録を完了したユーザーの獲得コストは 1102ドルで前年の最高値 (11606ドル) から10分の1以下に低下したことは驚異的な結果と言えますコンバージョン率も有益で 343と約8倍 (前年は 46) に急上昇しました

広告コスト コンバージョン率

登録

初回購入

APAC EMEA LATAM 北米

$1728 271

101$3126

118$3970

$606 561

$917 346

115$2960

$1102 343

$5886 64

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 15

bull EMEAにおける広告コストとコンバージョン率は非常に両極端な結果でした登録したユーザーの獲得コストは 1728ドルともっとも高額になりました(前年の 2764 ドルからわずか 38 の低下)コンバージョン率 (271) はもっとも低いですが少なくとも昨年 (115) からは上昇しています

初回購入

予測したとおり広告コストやコンバージョン率は地域によって様々でファネルの深層部における転換率がより大きな収益をもたらすということがデータによって裏付けられていますしかし詳しく調査してみるとマーケターにとって気をつけるべき例外があることが分かります

bull LATAM ではモバイル決済のインフラが以前にも増して消費者の取引を支えています初回購入を行ったユーザーを獲得するための広告コストは平均2960ドルと(前年の非常に高額な26193ドルと比較して)大幅な低下傾向を示しユーザーがインストールから購入に至る比率も115(今回のデータの中の最高値の1つで前年の14倍を記録)と良好でした

bull EMEAは昨年のランクは低かったものの消費者がショッピングアプリに興味を持つことで急成長を見せている地域です購入ユーザーを獲得するための平均広告コストは3970ドル(昨年は5553ドル)でショッピングに積極的であることを示唆していますコンバージョン率は昨年の2倍の118 と極めて良い結果でした消費者の興味や行動を促すことができるマーケターなら収益を見込める数値と言えるでしょう

bull アプリ市場として成熟した地域では消費者が多くの選択肢を持つため獲得コストが高くても購入に至るまでのコンバージョン率が低い傾向にありますこれはAPACにおいても顕著で購入ユーザーの獲得コストは平均3126ドル(前年比133増)ですが購入までのコンバージョン率101 (前年比 169増)はショッピング好きな地域として知られるAPACにおいてはやや低調な数値と言えます

bull 北米も同じ課題を抱えています同コスト額は平均5886ドルで昨年の約2倍でしたこれに伴い購入までのコンバージョン率も低下し昨年の160が64と60近くも下落しています

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 16

継続率

Adjustが計測を行なっている全地域 (APACEMEA北米) の継続率データを分析することでアプリユーザーのロイヤリティの変動やエンゲージメントの高いユーザーがアプリに興味を失う割合

(キャンペーンなどでユーザーにうまく訴求することができず購入行動に導くことができなかった場合)などを把握することができます

bull EMEA は大変良好ですべてのステージ(1日目から30日目まで)で高い継続率を維持していますこのマーケットが成熟するにつれて高いモチベーションをもってショッピングアプリをインストールするユーザーをベースとしたマーケットへと変化していきます

bull APACと北米は30日目には同率で2位に並んでいます1日目の両地域の継続率(APACで17北米で 15)はEMEA と同じですが7日目までに差が縮まり継続率はいずも 8 まで低下します14日目で両地域の差はわずか1となり30日目の継続率は両地域とも4でしたショッピングが日々の生活の一部として不可欠なものになっている地域(モバイルやアプリを使って食料品などの商品を注文するのが一般化した地域)のマーケターにとっては残念な傾向であると言えます

地域別にみたショッピングアプリユーザーの継続率

APAC EMEA 北米

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

継続

0

5

10

15

20

17

13

19

1415

11

8

11

8

5

9

6

4

6

4

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 17

米国

イギリス

ドイツインドネシア

日本

数字で見る主要国のアプリ市場 「Think globally Act locally」というのがビジネスの成功の大原則ですがショッピングアプリもその例外ではありません各地域の分析結果を理解することでマーケターは高い目標を設定することができます

しかし市場の評価基準やベンチマークを可視化できなければ目標を見失ってしまいます「モバイルショッピングアプリレポート」では広告コストコンバージョン率継続率インストールから購入へのタイムラインなど地域に密着したデータを調査しましたマーケティングのパフォーマンスを正確に評価し成果を上げるための実践的なインサイトをご紹介します ドイツドイツは矛盾を持ち合わせた国ですモバイルによるデジタルセールスのシェアは高くモバイル端末を使って買い物をするユーザー数も多く非常に先進的ですしかし個人情報やサイバー攻撃に対する懸念がモバイルショッピングの足かせになっています調査機関であるeMarketerも2018年に149だったモバイルによる売上げの伸び率は2019年に12まで落ち込み西欧諸国の平均 193を大きく下回ると予測しています

広告コストとコンバージョン 見込みはあるが高額

bull ドイツにおける1インストールあたりの平均広告コストは545ドルと高額です同地域(EMEA)の平均広告コストである468ドルを165も上回っていますファネルの深層部である購入ユーザーの獲得コスト(6526ドル)も決して安くなくこのレポートで分析した5ヶ国の中でもっとも高額でした

bull インストールから購入に至る比率は 84 で同地域のコンバージョン率 118 よりも若干低くなっています

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 18

ドイツにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

ドイツにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

購入までの時間アクションが早い

ドイツでは1日目の13時間4分後にアプリ内で登録や購入など何かしらのアクションを起こしており米国に次ぐ2番目の早さですドイツのユーザーは購入前に下調べをしっかりしてから明確な目的の上にアプリをダウンロードをすると考えられますよって購入する決断も比較的早く行う傾向があります

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

継続率明確な目的が高い価値を生む

継続率を見るとドイツのユーザーは何らかの目的をもってショッピングアプリをダウンロードするだけでなくアプリを長期間利用していることが分かります継続率は地域全体の平均よりも高くショッピングアプリに関心がありそれがインストール後の高いエンゲージメント率となって現れています

インストール 購入

13時間37分

7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 19

ドイツにおけるショッピングアプリの継続率

インドネシア

経済発展や都市化利便性に対する要求の高まりがインドネシアのインターネットエコノミーを拡大させている大きな要因です2018年に270億ドルだったインターネットエコノミーは2025年には1000億ドルに成長するだろうと予測されています人口が2億6100万人の産油国であるインドネシアはモバイルイノベーションの温床でありGo-Jek社のような「スーパーアプリ」やモバイルファーストな「ユニコーン企業」の拠点でもありますGo-Jekは今年4月食料品から電子機器に至るまでの幅広い商品を閲覧したり購入することができる新機能「Go-Mall」を初公開しましたモバイル決済の急速な拡大によるモバイルコマースとショッピングの大きな伸びに期待するアプリ企業はGo-Jek 1社だけではありません

広告コストとコンバージョン率あらゆるシステムが稼働

インドネシアは成長したインターネットとオンラインコマースにより「もっともダイナミックな市場」という評価を受けていますこれは Liftoff の内部データによっても裏付けられユーザー獲得やアクションにおいて非常に魅力的な国であることが分かります

インドネシアは東南アジアで「もっともダイナミックな市場」と評価されています

EMEAドイツ

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

19

21

16

1311

8

14

119

6

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 20

bull 1インストールあたりの平均広告コストは165ドルとこのセクションで分析対象となっている5ヶ国中圧倒的に低い数値ですさらに同国で初めて購入を行うユーザーの獲得コストはわずか1669ドルであり主要な評価基準を見るとモバイルアプリの利用やモバイルコマースに対する消費者行動に劇的な変化があることが分かります

bull 幸いなことに広告コストが低いだけでなくコンバージョン率も驚くほど高くなっていますインストールから購入に至る比率は 99 でAPACの 101 と一致します

インドネシアにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

購入までの時間スロースターター

インドネシアのインストールから購入までの経過時間は1日目の19時間31分で高い購買力を持ち積極的にショッピングアプリを利用するドイツと日本の中間に位置しますインドネシアのユーザーは購入するまでに長い時間をかける傾向がありますがGo-Jekのような自国で育ったコマースアプリが増加することでモバイルショッピングが新たな基準になっていくのではないかと考えられます

インドネシアにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 21

継続率低めの傾向

ショッピングアプリが一般化したばかりの市場であるインドネシアではAPAC の他の国と比較して継続率が低い傾向がありますしかしアプリの魅力やエンゲージメントキャンペーンの成果が継続率の低さにそのまま反映している訳ではないかもしれませんインドネシアにおけるアプリの継続率は1日目が11で7日目には4に低下していますこれはもしかしたらアプリに慣れる前に不満を感じたりアプリが提供する価値が伝わっていないユーザーが多く存在する可能性がありますいずれにしても適切な状況で適切なメッセージを送りユーザーに興味を持ってもらう施策を行うことが大切です

インドネシアにおけるショッピングアプリの継続率

日本ではファッション販売の70がモバイルやアプリで占められておりオンライン取引の約 60 がモバイル上で行われています

APACインドネシア

17

11

7

43

2

13

8

54

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 22

日本

日本のアプリ市場はマーケターにとって魅力的と言えます消費動向の調査機関であるStatista は日本のモバイルコマース市場が2020年までに2016年の倍となる 608億ドルに成長すると予測していますこれを牽引しているのが キャッシュレス決済の割合を2016年の20から2025年までに40まで引き上げるという日本政府の方針ですファッションはこのビジョンを具現化するショッピングカテゴリーの1つです既に ファッション販売の 70 がモバイルやアプリで占められておりオンライン取引の約60がモバイル上で行われていますまたコマースの最大手である楽天がスマートフォンを使ったQRコードのスキャンによる決済に乗り出したことで消費者のモバイルやアプリへのシフトがさらに加速することが予想されます 

広告コストとコンバージョン率努力すれば結果は得られる

bull 日本の1インストールあたりの平均広告コストは282ドルと低く(インドネシアの165ドルに続いて2番目)3倍のインストールコストを持つ米国を大きく引き離しています購入を行うユーザーの獲得コスト(3643ドル)はAPAC(3126ドル) 全体よりやや高めとなっています

bull インストールからコンバージョンに至る比率(77)は地域全体(101)に比べると低いため効果的なインセンティブやターゲティングによってギャップを埋めていくことが求められます

購入までの時間買い物はしっかり時間をかけて

日本のユーザーがインストールから購入するまでの経過時間は1日21時間51分ですこれはマインドシェアや顧客内シェアの競争が激しいことを示すのではないかと考えられますマーケターはクリエイティブによってターゲットとなるオーディエンスを効果的に特定し対応することが求められます

日本におけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 23

継続率購買意欲が高く長期にわたって高い継続率を保持

日本の買い物客のコンバージョンは決して容易ではありませんが努力次第で獲得が可能です日本のユーザーの継続率は地域全体を若干上回っており日本のユーザーがアプリに関心を抱いているという証拠です1日目の20の継続率という大きな数値は本レポートの中では最高の値となっています(EMEAの平均よりもわずかながら1高くなっています)継続率については最初の1週間は2桁台を維持し7日目でも10という優秀な値となっており日本のユーザーはアプリに対して一貫したロイヤリティを示唆しています

日本におけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

日本におけるショッピングアプリの継続率

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

APAC日本

17

20

15

10

8

6

13

8

54

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 24

イギリス

イギリスはブラックフライデーなどの主要なショッピングイベントを欧州で最初に取り入れた国の1つです現在オンラインやアプリ経由での食料品販売においてEMEAをリードしておりモバイルショッピングが生活に浸透している国ですIMRG Capgemini の e-Retail Sales Index 四半期データによると2018年にイギリスのオンライン販売チャネルの40がスマートフォンを占めました発展したモバイル決済やアプリ内購入さらに小売業者がするアプリやWebサイトの最適化への取り組みなどのすべてがモバイルがショッピングにおける中心的な役割を果たすことに貢献しています皮肉にも小売業界が低迷したことにより2481の店舗銀行大衆向け小売店舗が英国から消え(2017年よりも 40以上多く閉店)消費者がオンライン購入に切り替えたことがモバイルショッピングを盛り上げたと考えられていますしかし消費意欲の低下や英国の欧州離脱に対する懸念の高まりによってユーザーの出費は押さえ込まれている傾向があるようです

消費意欲の低下や英国の欧州離脱に対する懸念の高まりによってユーザーの出費は押さえ込まれている傾向があります

広告コストとコンバージョン率ユーザーは熱心だが不安も

bull 実店舗を所有する小売店の顧客をめぐる競争は非常に厳しく英国欧州離脱後の生活に対する不安も相まってインストールコストを高く押し上げています英国の1インストールあたりの平均広告コストは548ドルでEMEA 全体の 468ドルを遙かに上回るものとなっています

bull ユーザーはマクロ経済の成長に悩まされているかもしれませんがそれによってショッピングに対する熱意が完全に消え失せてしまった訳ではありませんインストールから購入に至る比率は 127 で地域全体 (118) を超える数値ですデスクトップやタブレットを抑えてモバイルがショッピングデバイスの主役の躍り出たこの国にとって初回購入のユーザー獲得コストが4326ドルであることは十分に価値があるのではと考えられます

イギリスにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 25

継続率購買意欲が高く長期にわたって継続

イギリスではユーザー獲得が高額な上ユーザーに買い物をしてもらうのも困難ですしかし継続率に関してはすべての段階で EMEA と同等の比率であることから購買意欲は高いことがわかりますつまりユーザーの継続率と購買コンバージョンはマーケターの施策次第かもしれません

イギリスにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

購入までの時間ショッピングには慎重

英国におけるインストールから購入までの経過時間は7日と1時間5分で他国と比較し遙かに長いことがわかりました自国の市場価値を熟知しているユーザーが多いことが要因かもしれませんユーザーに商品を売ろうとするショップからさまざまなインセンティブが殺到する中消費者はじっくり時間をかけ一番良い価格で買い物をすることができます

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

イギリスにおけるショッピングアプリの継続率EMEAイギリス

1920

15

12

9

6

14

11

9

6

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 26

アメリカ合衆国

米国のユーザーの特性は住んでいる場所によって異なるかもしれませんが購買行動(と嗜好)には同じ特徴がありますグローバル流通企業である UPS が委託したComscoreの調査結果によるとユニーク商品への欲求がある同国のショッピングユーザーの約半数は海外の小売業者から購入していますUPSの最高商業責任者アランガーシェンホーン(Alan Gershenhorn)氏は

「国内の小売業者とインターナショナルな小売業者の境界線はますます見えなくなっていく」と述べています結論として米国におけるアプリの導入や利用は成長を続けていますが消費者は専門ショップや世界の小売業者からより多くの商品を購入しています

広告コストとコンバージョン率確実に収益を得るために価格が上昇

bull 1インストールあたりの平均広告コストは387ドル(NA 地域全体では 378ドル) で同地域国の中では中間に位置するものですがマーケターが期待できる投資の見返りは平均を遙かに上回るものです(アプリストア分析プロバイダーであるApp Annieは2018年は消費者がショッピングアプリを受け入れて頼りにするようになった「ターニングポイント」の年でユーザーがショッピングアプリに費やす時間が大幅に伸びデジタルセールスが増加したとの見解を示しています)

bull 初回購入ユーザーの獲得コスト(5969ドル)は地域全体のコストと一致しインストールから購入に至る比率は 65 でした(地域全体では 64)

購入までの時間最強の買い物客

米国のユーザー獲得費は決して安くはありませんが購買を後押しするのは比較的容易といえるかもしれません米国のユーザーがインストールから購入するまでの経過時間は13時間37分で実際に購入に至るまでの時間が最も短いというデータが出ていますユーザーの購買意欲の高さとオンラインショッピングに対する抵抗の無さそして効果的なマーケティングがうまく相乗効果をもたらしているのかもしれません

$387

$1241

$5969

312

65

米国におけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 27

継続率高い購買意欲を持続してもらうために

全体的に米国の継続率は比較地域全体を反映したものになっています一般的に継続率の高さにおいてはEメールやプッシュ通知その他のチャネルを使ったキャンペーンの展開セグメンテーションやエンゲージメントの改善によるロイヤリティおよび継続率の向上を図るような施策努力が競争が非常に厳しい市場において必要だと言われています

米国におけるショッピングアプリの継続率

米国におけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

北米米国1515

10

8

6

4

11

8

6

4

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 28

Liftoffはパフォーマンスベースのモバイルアプリマーケティングとリターゲティングのためのプラットフォームですインストール後のユーザーデータを活用しユーザー獲得およびリエンゲージメントキャンペーンを実施します高度な機械学習を活用したLiftoffのキャンペーンによって商品の購入やサブスクリプションの更新などインストールを超えたアクションを最適化しますLiftoffのアクション単価モデルは収益が発生

するイベントに積極的に投資するユーザーを獲得することでアプリマーケターを支援しますカルフォルニア州パルアルトに本社ニューヨークサンフランシスコロンドンシンガポール東京ソウルパリにオフィスを構え世界の最先端のアプリ提供企業やブランドを相手にビジネスを展開しています

wwwliftoffio

Adjustはモバイル測定および不正防止の業界リーダーですAdjust SDK搭載のアプリのアクティブユーザーは世界で13億を超えており世界中のモバイルアプリマーケターに高品質のモバイル計測とアナリティックスアドフラウド防止サイバーセキュリティソリューションを提供しています

AdjustはFacebookTwitterGoogleLINESnapTencentの正式マーケティングパートナーになっており国内外の主要広告ネットワークパートナーと連携しています楽天リクルートLINEグリーディーエヌエーメルカリなど国内400社以上のトップパブリッシャーをはじめマイクロソフトZyngaSpotifyといったグローバルブランドを含む25000以上のアプリがパフォーマンス向上のためにAdjustのソリューションを導入しています2012年に独ベルリン

で設立されたAdjustは東京ベルリンサンフランシスコニューヨークパリ北京上海テルアビブソウルシンガポールムンバイサンパウロなど世界15都市にオフィスを構えています

A d j u s t は デ ータ集 約プラットフォーム のAcquiredioおよび数々の受賞歴があるサイバーセキュリティAIのスタートアップ企業であるUnbotifyを買収しました2019年2月には日本を代表するモバイルマーケティング企業であるアドウェイズと戦略的パートナーシップを結びましたAdjustは広告主のマーケティング業務を集約し業界トップレベルのモバイルアプリ計測および不正防止サービスを提供するという自社のゴールに取り組んでいます

wwwadjustcom

Page 5: モバイル ショッピング アプ リ Shopping/2019-Mobile... · モバイルショッピングアプリレ Gート: 2019 × ½ ÷ユーザーh;E¤ Ú*Ø0bとKwW¥4 はじめに

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 5

よって2019年はM(モバイル)コマースがEコマースの取引量を追い越す節目の年になるだろうと451 Researchは予測しています牽引役となるのは中国で「デジタルコマースの基本的な入口としてモバイルデバイスを利用しオンラインでの購入が1兆ドルを超える最初の国になる」と述べていますまた調査機関であるeMarketerによると2022年のMコマースの売上げが米国だけで2倍の4322億4千万ドルに達すると予想しています ショッピングアプリの利用度と人気は高まっていますが同時に競合とのマインドシェア

(消費者や顧客心理に占 めるブランドの占有率)や売上 げの奪い合いも激化していますマーケターは自社アプリの全セッションを有効活用してユーザーの利用促進やロイヤリティの向上を図り購入へつながるよう施策することが大切です本レポートには消費者のショッピングエ クスペリエンスの 中 心 に 自 社 アプリを位 置 付 けるた め のヒントが 含 ま れています

2019年の「モバイルショッピングアプリレポート」では2018年4月1日から2019年3月31日までに集約されたLiftoffのデータを基に作成されていますこのデータは1360万インストールと390万アプリ内イベントにおける909億件の広告インプレッション(正確には909億3292万6448件で昨年の分析対象件の倍のインプレッション数)を対象にしました分析したアプリのデータセットの組み合わせや数が異なるため今年と昨年の調査結果を比較した場合には顕著な相違が見られる場合があります

本レポートではユーザー獲得コストとコンバージョンをグローバルに計測し主要なエンゲージメントアクティビティとその傾向を地域 (北米EMEAAPAC) と5ヶ国の国別 (日本ドイツインドネシア米国および英国)で比較分析しましたさらにショッピングアプリを3つのカテゴリー(ブランドコマースマーケットプレイス付加価値提供)に分類し年間でみたアプリの動向からもっとも収益の見込みが高い時期について地域別に解説していますさらにショッピングアプリをインストールしたユーザーが実際のアクションを起こすまでの正確な時間 (時間と分単位) を調査しました

2022年のMコマースの売上げが米国だけで2倍の4322億4千万ドルに達すると予測されています

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 6

効果的なキャンペーン施策を行うためにはファネル上層部のアクティビティに焦点を当てるだけではなく深層部に向かってロイヤリティが持続するよう働きかけることが大切ですLiftoffはモバイル計測企業であるAdjustと共同調査を行いマーケターなら把握しておきたいユーザーの継続率やそれに関わるベンチマークを(結果が良くない場合はその理由を把握できるように)分析しましたこの調査にはAdjustの2018年の継続率データ(1日目3日目7日目14日目および 30日目) を取り入れています以上の調査項目をカバーする本レポートをショッピングシーズンに向けての目標設定やマーケティング施策の計画にご活用ください

世界中で利用されているショッピングアプリ広告コストとコンバージョン率

ショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率のグラフが示すようにユーザー獲得にかかる広告コストは高額ではなくユーザーのエンゲージメントも良好です広告コストとコンバージョンのバランスがとても良いためお客様とのつながりとコンバージョンを促進するキャンペーンに力を入れているマーケターにとっては大きなチャンスです

ショッピングアプリのユーザー獲得コスト(年次)

インストール 登録 購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 7

ファネルの上部では新規のショッピングアプリユーザーの獲得コストは(1インストールあたり)412ドルですファネルの下部に行くと登録に至るユーザーの平均広告コストは1381ドルで前年よりも 412低下しています

また購入に至るユーザーを獲得するための平均広告コストは3938ドルで昨年の 5835ドルに比べておよそ 13 (325) 低下しています

またポストインストールのエンゲージメントは2桁の成長を示しています

bull インストールから登録に至る率が 298(前年比 703 アップ)という良い値となったのはショッピングアプリが提供する価値をユーザーが受け入れていることを示唆するものですアプリに関心あるユーザーを積極的に買い物をする顧客にシフトさせるにはマーケターがファネルの中間地点で情報とインサイトを収集することが必要です

bull インストールから購入に至る率が 105(前年比 491 アップ)であることからマーケターの施策が効果的にオーディエンスを活性化しておりモチベーションを高めていることがわかります

ショッピングアプリのコンバージョン率(年次) インストールrarr登録 インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 8

この「モバイルショッピングアプリレポート」ではショッピングデータを3つのカテゴリーに分類しユーザーのエンゲージメントアクティビティをマッピングしました見込みユーザーに購入してもらうための施策やキャンペーンの目標設定にご活用ください

bull ブランドコマースアプリとは自社名や自社ブランドの名前がついた商品を製造販売する企業が提供するアプリです (例Gap)

bull マーケットプレイス(市場)アプリとは自社以外のブランドや商品を販売する企業が提供するアプリです (例 Alibaba)

bull 付加価値提供(Value-Add)アプリとはショッピングの他にクーポンやキャッシュバックなどの付加価値をユーザーに提供するアプリです (例メルカリのメルペイはクーポンのオファーやストア内およびモバイルでの購入にポイント還元を行います)

ユーザーの興味を引きつけるブランドコマースアプリ

コストユーザーの1アクションあたりの獲得コストは低下傾向にあります購入に至るユーザーを獲得するための平均広告コストは 5681ドルで前年と比べると192 低下していますユーザーの関心を高めるためアプリの信頼性を向上させる取り組みがうまく作用しているのではないかと考えられます

コンバージョン率インストールから購入に至る率は 47 で前年と比べると436 も低下していることがわかります

ショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

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インストール

登録

購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 9

結論ユーザーが購入時に何か不便な点を感じている(あるいは購入に至るまでのユーザー体験に問題がある)可能性があります十分にパーソナライズされていないもしくはユーザーの関心を引くメッセージが伝わっていないといったことが挙げられるかもしれませんこれらの改善はユーザーが購入を途中で止めてしまわないようにするために不可欠な要素となります今回のデータからは読み取ることができませんでしたがこのカテゴリーのショッピングアプリを担当するマーケターはいずれにしてもアプリの最適化により力を入れて取り組むことが大切と言えます

一般化したマーケットプレイス(市場)アプリ

コストユーザーの1インストールあたりの平均広告コストはわずかに上昇しています(前年比 67 増)しかし購入ユーザーを獲得するための平均広告コストが昨年 (8002ドル) から大幅に低下した (3615ドル) ことによって全体的に見れば良好な結果といえます

コンバージョン率インストールから購入に至る比率は前年の倍以上となる118となりユーザーがショッピングに対して積極的であることを示しています

結論このカテゴリーでは大企業が莫大な利益を生んでいる傾向が見て取れます彼らはモバイルアプリによるショッピングの場を提供しているだけではありませんユーザーを魅了しコンバージョンにつなげる基本条件(幅広い品揃え魅力的な価格有益なユーザー体験)を備えていますこのカテゴリーに入るアプリのマーケターには利用率やエンゲージメントを向上させるキャンペーンを増やすことをおすすめしますアプリマーケターは大型量販店やディスカウントストアの販売モデルを取り入れるよりも個人ユーザーに訴求するキャンペーンを実施することが成功に繋がると言えるでしょう 

ブランドコマースアプリの平均広告コストとコンバージョン率 ブランドコマースアプリ

自社名や自社ブランドの名前がついた商品を製造販売する企業が提供するアプリ

(例Gap)

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 10

コンバージョンに結びつかない付加価値提供アプリ

コスト1インストールあたりの平均広告コストは 414ドルで前年から177 低下しました残念ながらファネルの深層部でコストが高止まりとなっていますアプリ利用が多いユーザーを獲得できない限り購入に至るユーザーを獲得するための平均広告コスト(4144ドル)の費用対効果は低下する傾向があります

コンバージョン率インストールから購入に至る比率は 10 で前年比から551低下しましたアプリをインストールしたユーザーの半数以上が登録を完了しているなかこの数値は良い結果とは言えないでしょう

結論データの分析結果からこのカテゴリーのアプリはユーザーからうまく共感を得られていないことが分かります付加価値提供アプリの価値や機能が明確でない可能性がありますあるいは大きなマーケットで自社アプリを検索してもらう為にキャンペーンの改善が求められるかもしれませんいずれにしてもファネルの深い部分でのアクティビティを活性化させるためマーケターはキャンペーン施策に力を入れ広告予算もより多く配分した方が良いでしょう

付加価値提供アプリ

ショッピングの他にクーポンやキャッシュバックなどの付加価値をユーザーに提供するアプリ

(例メルカリのメルペイはクーポンのオファーやストア内およびモバイルでの購入にポイント還元を行います)

付加価値提供アプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

マーケットプレースアプリの平均広告コストとコンバージョン率 マーケットプレースアプリ

自社以外のブランドや商品を販売する企業が提供するアプリ

(例 Alibaba)

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 11

シーズンによる傾向と販売機会

グラフを見ると変動がそれほど大きくないことからモバイルショッピングアプリへのエンゲージメントは日々不可欠となり季節要因による影響も減ってきていることを示しています独身の日(11月11日)や母の日サイバーマンデーからスーパーボウルサンデーまでショッピングに対する消費者の関心は一年を通してあります

bull 3月はショッピングアプリに関する活動が活性化するため2019年3月の購入ユーザーの獲得コストは 2990ドルにまで低下インストールから購入に至る比率は最高 139 に達しました

bull ブラックフライデーなど「ショッピングホリデー」と呼ばれる11月はマーケティングにより収益化が見込める時期です2018年11月の購入ユーザーの獲得コストは3592ドルですがエンゲージメント率 (13) は驚くべき数値です

bull 全体としてユーザー獲得コストは30ドル~45ドルの範囲にありブレが大きくコストも高かった昨年に比べて安定していると言えます

ショッピングアプリの購入ユーザー獲得コストとコンバージョン率(月次)

20184月 5月  6月  7月  8月  9月 10月 11月 12月 20191月 2月 3月

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 12

ショッピングアプリユーザーの継続率

1日目   3日目   7日目   14日目   30日目

bull 継続率はインストール後7日目で14までに低下しますこの期間ではユーザーの関心を落とさないように消費者とのつながりを活発化しユーザーに関連性の高いメッセージを送ることで訴求し続けることが大切です

bull インストール後28日目継続率は1桁(9)にまで落ち込みますユーザーの関心を長期間維持するためにこの時期にもリエンゲージメント施策を開始することをおすすめします

bull ショッピングアプリのユーザーは目的を持ってアプリをインストールしていますこれはeMarketerの最新調査とも一致する結果です主席アナリストのアンドリューリプスマン

(Andrew Lipsman)氏は「ショッピングアプリは明確な意識をもってユーザーにダウンロードされておりアプリがユーザーに提供する機能も明らかです」と述べていますマーケターはその特徴を参考にし「ユーザーに一度でもアプリをダウンロードしてもらったらマーケターはそのエンゲージメントを維持しアプリを使ってもらうよう」あらゆる施策に取り組むことが大切です

継続率エンゲージメントの強さとスピード

広告コストとコンバージョン率を見るとユーザーがショッピングアプリに対して高い関心を持っていることが分かりますそれではユーザーの継続率も高いのでしょうか Adjust のデータによると1日目にアプリを継続して使用するユーザーは25であることが分かりましたユーザーがアプリに対する関心の高さを示している数字と言えます

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 13

地域別による分析広告コストとコンバージョン率

インストールユーザーの平均広告コストを地域別(APACEMEALATAM(中南米)および北米)に見るとほとんどの地域で上昇していることが分かります

bull ショッピングアプリが急成長しているAPACにおいてインストール単価(CPI)が最低値(317ドル)を示しました

bull EMEAが特に高い(468ドル)ことがわかりましたがこの地域のユーザーはファネルの深層部でコンバージョンする確率も高い傾向があります

bull LATAMのインストール単価は決して低いとは言えませんが消費者の関心は高まりつつありアプリアクティビティも向上しています2018年はLATAMのEC総売上高の4分の1以上がモバイル経由(275)であった初めての年となりました

bull 北米はインストール単価が高止まりした成熟市場ですがファネルの深層部で収益を回収できると考えられます

地域別にみたショッピングアプリ1インストールあたりの平均広告コスト

APAC    EMEA   LATAM    北米

$468

$317$340

$378

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 14

地域別にみたショッピングアプリユーザーの登録購入ユーザー獲得コストおよびコンバージョン率

新規登録

ユーザーの新規登録はマーケターがデータによってユーザーとの関係を深めることができる比較的障壁の低いファネルの中層部におけるユーザー行動ですマーケターにとって幸いなことに結果として最も低い獲得コストであることがわかりました

bull LATAM では平均606ドル (昨年は 2303ドル) と収益に見合う獲得コストでしたインストールから登録に至る比率も561 (昨年は 89) と非常に高くユーザーから共感を得ることができたキャンペーンがそのまま売上げに直結していることを示しています

bull APAC では平均917ドルと昨年 (1930ドル) に比べて 52 も低下しましたインストールから登録に至る比率は346で最高値となり前年 (124) の約3倍という結果でした

bull 北米のユーザーにはアプローチしやすいと言えます登録を完了したユーザーの獲得コストは 1102ドルで前年の最高値 (11606ドル) から10分の1以下に低下したことは驚異的な結果と言えますコンバージョン率も有益で 343と約8倍 (前年は 46) に急上昇しました

広告コスト コンバージョン率

登録

初回購入

APAC EMEA LATAM 北米

$1728 271

101$3126

118$3970

$606 561

$917 346

115$2960

$1102 343

$5886 64

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 15

bull EMEAにおける広告コストとコンバージョン率は非常に両極端な結果でした登録したユーザーの獲得コストは 1728ドルともっとも高額になりました(前年の 2764 ドルからわずか 38 の低下)コンバージョン率 (271) はもっとも低いですが少なくとも昨年 (115) からは上昇しています

初回購入

予測したとおり広告コストやコンバージョン率は地域によって様々でファネルの深層部における転換率がより大きな収益をもたらすということがデータによって裏付けられていますしかし詳しく調査してみるとマーケターにとって気をつけるべき例外があることが分かります

bull LATAM ではモバイル決済のインフラが以前にも増して消費者の取引を支えています初回購入を行ったユーザーを獲得するための広告コストは平均2960ドルと(前年の非常に高額な26193ドルと比較して)大幅な低下傾向を示しユーザーがインストールから購入に至る比率も115(今回のデータの中の最高値の1つで前年の14倍を記録)と良好でした

bull EMEAは昨年のランクは低かったものの消費者がショッピングアプリに興味を持つことで急成長を見せている地域です購入ユーザーを獲得するための平均広告コストは3970ドル(昨年は5553ドル)でショッピングに積極的であることを示唆していますコンバージョン率は昨年の2倍の118 と極めて良い結果でした消費者の興味や行動を促すことができるマーケターなら収益を見込める数値と言えるでしょう

bull アプリ市場として成熟した地域では消費者が多くの選択肢を持つため獲得コストが高くても購入に至るまでのコンバージョン率が低い傾向にありますこれはAPACにおいても顕著で購入ユーザーの獲得コストは平均3126ドル(前年比133増)ですが購入までのコンバージョン率101 (前年比 169増)はショッピング好きな地域として知られるAPACにおいてはやや低調な数値と言えます

bull 北米も同じ課題を抱えています同コスト額は平均5886ドルで昨年の約2倍でしたこれに伴い購入までのコンバージョン率も低下し昨年の160が64と60近くも下落しています

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 16

継続率

Adjustが計測を行なっている全地域 (APACEMEA北米) の継続率データを分析することでアプリユーザーのロイヤリティの変動やエンゲージメントの高いユーザーがアプリに興味を失う割合

(キャンペーンなどでユーザーにうまく訴求することができず購入行動に導くことができなかった場合)などを把握することができます

bull EMEA は大変良好ですべてのステージ(1日目から30日目まで)で高い継続率を維持していますこのマーケットが成熟するにつれて高いモチベーションをもってショッピングアプリをインストールするユーザーをベースとしたマーケットへと変化していきます

bull APACと北米は30日目には同率で2位に並んでいます1日目の両地域の継続率(APACで17北米で 15)はEMEA と同じですが7日目までに差が縮まり継続率はいずも 8 まで低下します14日目で両地域の差はわずか1となり30日目の継続率は両地域とも4でしたショッピングが日々の生活の一部として不可欠なものになっている地域(モバイルやアプリを使って食料品などの商品を注文するのが一般化した地域)のマーケターにとっては残念な傾向であると言えます

地域別にみたショッピングアプリユーザーの継続率

APAC EMEA 北米

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

継続

0

5

10

15

20

17

13

19

1415

11

8

11

8

5

9

6

4

6

4

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 17

米国

イギリス

ドイツインドネシア

日本

数字で見る主要国のアプリ市場 「Think globally Act locally」というのがビジネスの成功の大原則ですがショッピングアプリもその例外ではありません各地域の分析結果を理解することでマーケターは高い目標を設定することができます

しかし市場の評価基準やベンチマークを可視化できなければ目標を見失ってしまいます「モバイルショッピングアプリレポート」では広告コストコンバージョン率継続率インストールから購入へのタイムラインなど地域に密着したデータを調査しましたマーケティングのパフォーマンスを正確に評価し成果を上げるための実践的なインサイトをご紹介します ドイツドイツは矛盾を持ち合わせた国ですモバイルによるデジタルセールスのシェアは高くモバイル端末を使って買い物をするユーザー数も多く非常に先進的ですしかし個人情報やサイバー攻撃に対する懸念がモバイルショッピングの足かせになっています調査機関であるeMarketerも2018年に149だったモバイルによる売上げの伸び率は2019年に12まで落ち込み西欧諸国の平均 193を大きく下回ると予測しています

広告コストとコンバージョン 見込みはあるが高額

bull ドイツにおける1インストールあたりの平均広告コストは545ドルと高額です同地域(EMEA)の平均広告コストである468ドルを165も上回っていますファネルの深層部である購入ユーザーの獲得コスト(6526ドル)も決して安くなくこのレポートで分析した5ヶ国の中でもっとも高額でした

bull インストールから購入に至る比率は 84 で同地域のコンバージョン率 118 よりも若干低くなっています

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 18

ドイツにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

ドイツにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

購入までの時間アクションが早い

ドイツでは1日目の13時間4分後にアプリ内で登録や購入など何かしらのアクションを起こしており米国に次ぐ2番目の早さですドイツのユーザーは購入前に下調べをしっかりしてから明確な目的の上にアプリをダウンロードをすると考えられますよって購入する決断も比較的早く行う傾向があります

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

継続率明確な目的が高い価値を生む

継続率を見るとドイツのユーザーは何らかの目的をもってショッピングアプリをダウンロードするだけでなくアプリを長期間利用していることが分かります継続率は地域全体の平均よりも高くショッピングアプリに関心がありそれがインストール後の高いエンゲージメント率となって現れています

インストール 購入

13時間37分

7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 19

ドイツにおけるショッピングアプリの継続率

インドネシア

経済発展や都市化利便性に対する要求の高まりがインドネシアのインターネットエコノミーを拡大させている大きな要因です2018年に270億ドルだったインターネットエコノミーは2025年には1000億ドルに成長するだろうと予測されています人口が2億6100万人の産油国であるインドネシアはモバイルイノベーションの温床でありGo-Jek社のような「スーパーアプリ」やモバイルファーストな「ユニコーン企業」の拠点でもありますGo-Jekは今年4月食料品から電子機器に至るまでの幅広い商品を閲覧したり購入することができる新機能「Go-Mall」を初公開しましたモバイル決済の急速な拡大によるモバイルコマースとショッピングの大きな伸びに期待するアプリ企業はGo-Jek 1社だけではありません

広告コストとコンバージョン率あらゆるシステムが稼働

インドネシアは成長したインターネットとオンラインコマースにより「もっともダイナミックな市場」という評価を受けていますこれは Liftoff の内部データによっても裏付けられユーザー獲得やアクションにおいて非常に魅力的な国であることが分かります

インドネシアは東南アジアで「もっともダイナミックな市場」と評価されています

EMEAドイツ

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

19

21

16

1311

8

14

119

6

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 20

bull 1インストールあたりの平均広告コストは165ドルとこのセクションで分析対象となっている5ヶ国中圧倒的に低い数値ですさらに同国で初めて購入を行うユーザーの獲得コストはわずか1669ドルであり主要な評価基準を見るとモバイルアプリの利用やモバイルコマースに対する消費者行動に劇的な変化があることが分かります

bull 幸いなことに広告コストが低いだけでなくコンバージョン率も驚くほど高くなっていますインストールから購入に至る比率は 99 でAPACの 101 と一致します

インドネシアにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

購入までの時間スロースターター

インドネシアのインストールから購入までの経過時間は1日目の19時間31分で高い購買力を持ち積極的にショッピングアプリを利用するドイツと日本の中間に位置しますインドネシアのユーザーは購入するまでに長い時間をかける傾向がありますがGo-Jekのような自国で育ったコマースアプリが増加することでモバイルショッピングが新たな基準になっていくのではないかと考えられます

インドネシアにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 21

継続率低めの傾向

ショッピングアプリが一般化したばかりの市場であるインドネシアではAPAC の他の国と比較して継続率が低い傾向がありますしかしアプリの魅力やエンゲージメントキャンペーンの成果が継続率の低さにそのまま反映している訳ではないかもしれませんインドネシアにおけるアプリの継続率は1日目が11で7日目には4に低下していますこれはもしかしたらアプリに慣れる前に不満を感じたりアプリが提供する価値が伝わっていないユーザーが多く存在する可能性がありますいずれにしても適切な状況で適切なメッセージを送りユーザーに興味を持ってもらう施策を行うことが大切です

インドネシアにおけるショッピングアプリの継続率

日本ではファッション販売の70がモバイルやアプリで占められておりオンライン取引の約 60 がモバイル上で行われています

APACインドネシア

17

11

7

43

2

13

8

54

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 22

日本

日本のアプリ市場はマーケターにとって魅力的と言えます消費動向の調査機関であるStatista は日本のモバイルコマース市場が2020年までに2016年の倍となる 608億ドルに成長すると予測していますこれを牽引しているのが キャッシュレス決済の割合を2016年の20から2025年までに40まで引き上げるという日本政府の方針ですファッションはこのビジョンを具現化するショッピングカテゴリーの1つです既に ファッション販売の 70 がモバイルやアプリで占められておりオンライン取引の約60がモバイル上で行われていますまたコマースの最大手である楽天がスマートフォンを使ったQRコードのスキャンによる決済に乗り出したことで消費者のモバイルやアプリへのシフトがさらに加速することが予想されます 

広告コストとコンバージョン率努力すれば結果は得られる

bull 日本の1インストールあたりの平均広告コストは282ドルと低く(インドネシアの165ドルに続いて2番目)3倍のインストールコストを持つ米国を大きく引き離しています購入を行うユーザーの獲得コスト(3643ドル)はAPAC(3126ドル) 全体よりやや高めとなっています

bull インストールからコンバージョンに至る比率(77)は地域全体(101)に比べると低いため効果的なインセンティブやターゲティングによってギャップを埋めていくことが求められます

購入までの時間買い物はしっかり時間をかけて

日本のユーザーがインストールから購入するまでの経過時間は1日21時間51分ですこれはマインドシェアや顧客内シェアの競争が激しいことを示すのではないかと考えられますマーケターはクリエイティブによってターゲットとなるオーディエンスを効果的に特定し対応することが求められます

日本におけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 23

継続率購買意欲が高く長期にわたって高い継続率を保持

日本の買い物客のコンバージョンは決して容易ではありませんが努力次第で獲得が可能です日本のユーザーの継続率は地域全体を若干上回っており日本のユーザーがアプリに関心を抱いているという証拠です1日目の20の継続率という大きな数値は本レポートの中では最高の値となっています(EMEAの平均よりもわずかながら1高くなっています)継続率については最初の1週間は2桁台を維持し7日目でも10という優秀な値となっており日本のユーザーはアプリに対して一貫したロイヤリティを示唆しています

日本におけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

日本におけるショッピングアプリの継続率

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

APAC日本

17

20

15

10

8

6

13

8

54

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 24

イギリス

イギリスはブラックフライデーなどの主要なショッピングイベントを欧州で最初に取り入れた国の1つです現在オンラインやアプリ経由での食料品販売においてEMEAをリードしておりモバイルショッピングが生活に浸透している国ですIMRG Capgemini の e-Retail Sales Index 四半期データによると2018年にイギリスのオンライン販売チャネルの40がスマートフォンを占めました発展したモバイル決済やアプリ内購入さらに小売業者がするアプリやWebサイトの最適化への取り組みなどのすべてがモバイルがショッピングにおける中心的な役割を果たすことに貢献しています皮肉にも小売業界が低迷したことにより2481の店舗銀行大衆向け小売店舗が英国から消え(2017年よりも 40以上多く閉店)消費者がオンライン購入に切り替えたことがモバイルショッピングを盛り上げたと考えられていますしかし消費意欲の低下や英国の欧州離脱に対する懸念の高まりによってユーザーの出費は押さえ込まれている傾向があるようです

消費意欲の低下や英国の欧州離脱に対する懸念の高まりによってユーザーの出費は押さえ込まれている傾向があります

広告コストとコンバージョン率ユーザーは熱心だが不安も

bull 実店舗を所有する小売店の顧客をめぐる競争は非常に厳しく英国欧州離脱後の生活に対する不安も相まってインストールコストを高く押し上げています英国の1インストールあたりの平均広告コストは548ドルでEMEA 全体の 468ドルを遙かに上回るものとなっています

bull ユーザーはマクロ経済の成長に悩まされているかもしれませんがそれによってショッピングに対する熱意が完全に消え失せてしまった訳ではありませんインストールから購入に至る比率は 127 で地域全体 (118) を超える数値ですデスクトップやタブレットを抑えてモバイルがショッピングデバイスの主役の躍り出たこの国にとって初回購入のユーザー獲得コストが4326ドルであることは十分に価値があるのではと考えられます

イギリスにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 25

継続率購買意欲が高く長期にわたって継続

イギリスではユーザー獲得が高額な上ユーザーに買い物をしてもらうのも困難ですしかし継続率に関してはすべての段階で EMEA と同等の比率であることから購買意欲は高いことがわかりますつまりユーザーの継続率と購買コンバージョンはマーケターの施策次第かもしれません

イギリスにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

購入までの時間ショッピングには慎重

英国におけるインストールから購入までの経過時間は7日と1時間5分で他国と比較し遙かに長いことがわかりました自国の市場価値を熟知しているユーザーが多いことが要因かもしれませんユーザーに商品を売ろうとするショップからさまざまなインセンティブが殺到する中消費者はじっくり時間をかけ一番良い価格で買い物をすることができます

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

イギリスにおけるショッピングアプリの継続率EMEAイギリス

1920

15

12

9

6

14

11

9

6

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 26

アメリカ合衆国

米国のユーザーの特性は住んでいる場所によって異なるかもしれませんが購買行動(と嗜好)には同じ特徴がありますグローバル流通企業である UPS が委託したComscoreの調査結果によるとユニーク商品への欲求がある同国のショッピングユーザーの約半数は海外の小売業者から購入していますUPSの最高商業責任者アランガーシェンホーン(Alan Gershenhorn)氏は

「国内の小売業者とインターナショナルな小売業者の境界線はますます見えなくなっていく」と述べています結論として米国におけるアプリの導入や利用は成長を続けていますが消費者は専門ショップや世界の小売業者からより多くの商品を購入しています

広告コストとコンバージョン率確実に収益を得るために価格が上昇

bull 1インストールあたりの平均広告コストは387ドル(NA 地域全体では 378ドル) で同地域国の中では中間に位置するものですがマーケターが期待できる投資の見返りは平均を遙かに上回るものです(アプリストア分析プロバイダーであるApp Annieは2018年は消費者がショッピングアプリを受け入れて頼りにするようになった「ターニングポイント」の年でユーザーがショッピングアプリに費やす時間が大幅に伸びデジタルセールスが増加したとの見解を示しています)

bull 初回購入ユーザーの獲得コスト(5969ドル)は地域全体のコストと一致しインストールから購入に至る比率は 65 でした(地域全体では 64)

購入までの時間最強の買い物客

米国のユーザー獲得費は決して安くはありませんが購買を後押しするのは比較的容易といえるかもしれません米国のユーザーがインストールから購入するまでの経過時間は13時間37分で実際に購入に至るまでの時間が最も短いというデータが出ていますユーザーの購買意欲の高さとオンラインショッピングに対する抵抗の無さそして効果的なマーケティングがうまく相乗効果をもたらしているのかもしれません

$387

$1241

$5969

312

65

米国におけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 27

継続率高い購買意欲を持続してもらうために

全体的に米国の継続率は比較地域全体を反映したものになっています一般的に継続率の高さにおいてはEメールやプッシュ通知その他のチャネルを使ったキャンペーンの展開セグメンテーションやエンゲージメントの改善によるロイヤリティおよび継続率の向上を図るような施策努力が競争が非常に厳しい市場において必要だと言われています

米国におけるショッピングアプリの継続率

米国におけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

北米米国1515

10

8

6

4

11

8

6

4

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 28

Liftoffはパフォーマンスベースのモバイルアプリマーケティングとリターゲティングのためのプラットフォームですインストール後のユーザーデータを活用しユーザー獲得およびリエンゲージメントキャンペーンを実施します高度な機械学習を活用したLiftoffのキャンペーンによって商品の購入やサブスクリプションの更新などインストールを超えたアクションを最適化しますLiftoffのアクション単価モデルは収益が発生

するイベントに積極的に投資するユーザーを獲得することでアプリマーケターを支援しますカルフォルニア州パルアルトに本社ニューヨークサンフランシスコロンドンシンガポール東京ソウルパリにオフィスを構え世界の最先端のアプリ提供企業やブランドを相手にビジネスを展開しています

wwwliftoffio

Adjustはモバイル測定および不正防止の業界リーダーですAdjust SDK搭載のアプリのアクティブユーザーは世界で13億を超えており世界中のモバイルアプリマーケターに高品質のモバイル計測とアナリティックスアドフラウド防止サイバーセキュリティソリューションを提供しています

AdjustはFacebookTwitterGoogleLINESnapTencentの正式マーケティングパートナーになっており国内外の主要広告ネットワークパートナーと連携しています楽天リクルートLINEグリーディーエヌエーメルカリなど国内400社以上のトップパブリッシャーをはじめマイクロソフトZyngaSpotifyといったグローバルブランドを含む25000以上のアプリがパフォーマンス向上のためにAdjustのソリューションを導入しています2012年に独ベルリン

で設立されたAdjustは東京ベルリンサンフランシスコニューヨークパリ北京上海テルアビブソウルシンガポールムンバイサンパウロなど世界15都市にオフィスを構えています

A d j u s t は デ ータ集 約プラットフォーム のAcquiredioおよび数々の受賞歴があるサイバーセキュリティAIのスタートアップ企業であるUnbotifyを買収しました2019年2月には日本を代表するモバイルマーケティング企業であるアドウェイズと戦略的パートナーシップを結びましたAdjustは広告主のマーケティング業務を集約し業界トップレベルのモバイルアプリ計測および不正防止サービスを提供するという自社のゴールに取り組んでいます

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モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 6

効果的なキャンペーン施策を行うためにはファネル上層部のアクティビティに焦点を当てるだけではなく深層部に向かってロイヤリティが持続するよう働きかけることが大切ですLiftoffはモバイル計測企業であるAdjustと共同調査を行いマーケターなら把握しておきたいユーザーの継続率やそれに関わるベンチマークを(結果が良くない場合はその理由を把握できるように)分析しましたこの調査にはAdjustの2018年の継続率データ(1日目3日目7日目14日目および 30日目) を取り入れています以上の調査項目をカバーする本レポートをショッピングシーズンに向けての目標設定やマーケティング施策の計画にご活用ください

世界中で利用されているショッピングアプリ広告コストとコンバージョン率

ショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率のグラフが示すようにユーザー獲得にかかる広告コストは高額ではなくユーザーのエンゲージメントも良好です広告コストとコンバージョンのバランスがとても良いためお客様とのつながりとコンバージョンを促進するキャンペーンに力を入れているマーケターにとっては大きなチャンスです

ショッピングアプリのユーザー獲得コスト(年次)

インストール 登録 購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 7

ファネルの上部では新規のショッピングアプリユーザーの獲得コストは(1インストールあたり)412ドルですファネルの下部に行くと登録に至るユーザーの平均広告コストは1381ドルで前年よりも 412低下しています

また購入に至るユーザーを獲得するための平均広告コストは3938ドルで昨年の 5835ドルに比べておよそ 13 (325) 低下しています

またポストインストールのエンゲージメントは2桁の成長を示しています

bull インストールから登録に至る率が 298(前年比 703 アップ)という良い値となったのはショッピングアプリが提供する価値をユーザーが受け入れていることを示唆するものですアプリに関心あるユーザーを積極的に買い物をする顧客にシフトさせるにはマーケターがファネルの中間地点で情報とインサイトを収集することが必要です

bull インストールから購入に至る率が 105(前年比 491 アップ)であることからマーケターの施策が効果的にオーディエンスを活性化しておりモチベーションを高めていることがわかります

ショッピングアプリのコンバージョン率(年次) インストールrarr登録 インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 8

この「モバイルショッピングアプリレポート」ではショッピングデータを3つのカテゴリーに分類しユーザーのエンゲージメントアクティビティをマッピングしました見込みユーザーに購入してもらうための施策やキャンペーンの目標設定にご活用ください

bull ブランドコマースアプリとは自社名や自社ブランドの名前がついた商品を製造販売する企業が提供するアプリです (例Gap)

bull マーケットプレイス(市場)アプリとは自社以外のブランドや商品を販売する企業が提供するアプリです (例 Alibaba)

bull 付加価値提供(Value-Add)アプリとはショッピングの他にクーポンやキャッシュバックなどの付加価値をユーザーに提供するアプリです (例メルカリのメルペイはクーポンのオファーやストア内およびモバイルでの購入にポイント還元を行います)

ユーザーの興味を引きつけるブランドコマースアプリ

コストユーザーの1アクションあたりの獲得コストは低下傾向にあります購入に至るユーザーを獲得するための平均広告コストは 5681ドルで前年と比べると192 低下していますユーザーの関心を高めるためアプリの信頼性を向上させる取り組みがうまく作用しているのではないかと考えられます

コンバージョン率インストールから購入に至る率は 47 で前年と比べると436 も低下していることがわかります

ショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストールrarr登録

インストールrarr購入

インストール

登録

購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 9

結論ユーザーが購入時に何か不便な点を感じている(あるいは購入に至るまでのユーザー体験に問題がある)可能性があります十分にパーソナライズされていないもしくはユーザーの関心を引くメッセージが伝わっていないといったことが挙げられるかもしれませんこれらの改善はユーザーが購入を途中で止めてしまわないようにするために不可欠な要素となります今回のデータからは読み取ることができませんでしたがこのカテゴリーのショッピングアプリを担当するマーケターはいずれにしてもアプリの最適化により力を入れて取り組むことが大切と言えます

一般化したマーケットプレイス(市場)アプリ

コストユーザーの1インストールあたりの平均広告コストはわずかに上昇しています(前年比 67 増)しかし購入ユーザーを獲得するための平均広告コストが昨年 (8002ドル) から大幅に低下した (3615ドル) ことによって全体的に見れば良好な結果といえます

コンバージョン率インストールから購入に至る比率は前年の倍以上となる118となりユーザーがショッピングに対して積極的であることを示しています

結論このカテゴリーでは大企業が莫大な利益を生んでいる傾向が見て取れます彼らはモバイルアプリによるショッピングの場を提供しているだけではありませんユーザーを魅了しコンバージョンにつなげる基本条件(幅広い品揃え魅力的な価格有益なユーザー体験)を備えていますこのカテゴリーに入るアプリのマーケターには利用率やエンゲージメントを向上させるキャンペーンを増やすことをおすすめしますアプリマーケターは大型量販店やディスカウントストアの販売モデルを取り入れるよりも個人ユーザーに訴求するキャンペーンを実施することが成功に繋がると言えるでしょう 

ブランドコマースアプリの平均広告コストとコンバージョン率 ブランドコマースアプリ

自社名や自社ブランドの名前がついた商品を製造販売する企業が提供するアプリ

(例Gap)

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 10

コンバージョンに結びつかない付加価値提供アプリ

コスト1インストールあたりの平均広告コストは 414ドルで前年から177 低下しました残念ながらファネルの深層部でコストが高止まりとなっていますアプリ利用が多いユーザーを獲得できない限り購入に至るユーザーを獲得するための平均広告コスト(4144ドル)の費用対効果は低下する傾向があります

コンバージョン率インストールから購入に至る比率は 10 で前年比から551低下しましたアプリをインストールしたユーザーの半数以上が登録を完了しているなかこの数値は良い結果とは言えないでしょう

結論データの分析結果からこのカテゴリーのアプリはユーザーからうまく共感を得られていないことが分かります付加価値提供アプリの価値や機能が明確でない可能性がありますあるいは大きなマーケットで自社アプリを検索してもらう為にキャンペーンの改善が求められるかもしれませんいずれにしてもファネルの深い部分でのアクティビティを活性化させるためマーケターはキャンペーン施策に力を入れ広告予算もより多く配分した方が良いでしょう

付加価値提供アプリ

ショッピングの他にクーポンやキャッシュバックなどの付加価値をユーザーに提供するアプリ

(例メルカリのメルペイはクーポンのオファーやストア内およびモバイルでの購入にポイント還元を行います)

付加価値提供アプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

マーケットプレースアプリの平均広告コストとコンバージョン率 マーケットプレースアプリ

自社以外のブランドや商品を販売する企業が提供するアプリ

(例 Alibaba)

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 11

シーズンによる傾向と販売機会

グラフを見ると変動がそれほど大きくないことからモバイルショッピングアプリへのエンゲージメントは日々不可欠となり季節要因による影響も減ってきていることを示しています独身の日(11月11日)や母の日サイバーマンデーからスーパーボウルサンデーまでショッピングに対する消費者の関心は一年を通してあります

bull 3月はショッピングアプリに関する活動が活性化するため2019年3月の購入ユーザーの獲得コストは 2990ドルにまで低下インストールから購入に至る比率は最高 139 に達しました

bull ブラックフライデーなど「ショッピングホリデー」と呼ばれる11月はマーケティングにより収益化が見込める時期です2018年11月の購入ユーザーの獲得コストは3592ドルですがエンゲージメント率 (13) は驚くべき数値です

bull 全体としてユーザー獲得コストは30ドル~45ドルの範囲にありブレが大きくコストも高かった昨年に比べて安定していると言えます

ショッピングアプリの購入ユーザー獲得コストとコンバージョン率(月次)

20184月 5月  6月  7月  8月  9月 10月 11月 12月 20191月 2月 3月

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 12

ショッピングアプリユーザーの継続率

1日目   3日目   7日目   14日目   30日目

bull 継続率はインストール後7日目で14までに低下しますこの期間ではユーザーの関心を落とさないように消費者とのつながりを活発化しユーザーに関連性の高いメッセージを送ることで訴求し続けることが大切です

bull インストール後28日目継続率は1桁(9)にまで落ち込みますユーザーの関心を長期間維持するためにこの時期にもリエンゲージメント施策を開始することをおすすめします

bull ショッピングアプリのユーザーは目的を持ってアプリをインストールしていますこれはeMarketerの最新調査とも一致する結果です主席アナリストのアンドリューリプスマン

(Andrew Lipsman)氏は「ショッピングアプリは明確な意識をもってユーザーにダウンロードされておりアプリがユーザーに提供する機能も明らかです」と述べていますマーケターはその特徴を参考にし「ユーザーに一度でもアプリをダウンロードしてもらったらマーケターはそのエンゲージメントを維持しアプリを使ってもらうよう」あらゆる施策に取り組むことが大切です

継続率エンゲージメントの強さとスピード

広告コストとコンバージョン率を見るとユーザーがショッピングアプリに対して高い関心を持っていることが分かりますそれではユーザーの継続率も高いのでしょうか Adjust のデータによると1日目にアプリを継続して使用するユーザーは25であることが分かりましたユーザーがアプリに対する関心の高さを示している数字と言えます

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 13

地域別による分析広告コストとコンバージョン率

インストールユーザーの平均広告コストを地域別(APACEMEALATAM(中南米)および北米)に見るとほとんどの地域で上昇していることが分かります

bull ショッピングアプリが急成長しているAPACにおいてインストール単価(CPI)が最低値(317ドル)を示しました

bull EMEAが特に高い(468ドル)ことがわかりましたがこの地域のユーザーはファネルの深層部でコンバージョンする確率も高い傾向があります

bull LATAMのインストール単価は決して低いとは言えませんが消費者の関心は高まりつつありアプリアクティビティも向上しています2018年はLATAMのEC総売上高の4分の1以上がモバイル経由(275)であった初めての年となりました

bull 北米はインストール単価が高止まりした成熟市場ですがファネルの深層部で収益を回収できると考えられます

地域別にみたショッピングアプリ1インストールあたりの平均広告コスト

APAC    EMEA   LATAM    北米

$468

$317$340

$378

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 14

地域別にみたショッピングアプリユーザーの登録購入ユーザー獲得コストおよびコンバージョン率

新規登録

ユーザーの新規登録はマーケターがデータによってユーザーとの関係を深めることができる比較的障壁の低いファネルの中層部におけるユーザー行動ですマーケターにとって幸いなことに結果として最も低い獲得コストであることがわかりました

bull LATAM では平均606ドル (昨年は 2303ドル) と収益に見合う獲得コストでしたインストールから登録に至る比率も561 (昨年は 89) と非常に高くユーザーから共感を得ることができたキャンペーンがそのまま売上げに直結していることを示しています

bull APAC では平均917ドルと昨年 (1930ドル) に比べて 52 も低下しましたインストールから登録に至る比率は346で最高値となり前年 (124) の約3倍という結果でした

bull 北米のユーザーにはアプローチしやすいと言えます登録を完了したユーザーの獲得コストは 1102ドルで前年の最高値 (11606ドル) から10分の1以下に低下したことは驚異的な結果と言えますコンバージョン率も有益で 343と約8倍 (前年は 46) に急上昇しました

広告コスト コンバージョン率

登録

初回購入

APAC EMEA LATAM 北米

$1728 271

101$3126

118$3970

$606 561

$917 346

115$2960

$1102 343

$5886 64

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 15

bull EMEAにおける広告コストとコンバージョン率は非常に両極端な結果でした登録したユーザーの獲得コストは 1728ドルともっとも高額になりました(前年の 2764 ドルからわずか 38 の低下)コンバージョン率 (271) はもっとも低いですが少なくとも昨年 (115) からは上昇しています

初回購入

予測したとおり広告コストやコンバージョン率は地域によって様々でファネルの深層部における転換率がより大きな収益をもたらすということがデータによって裏付けられていますしかし詳しく調査してみるとマーケターにとって気をつけるべき例外があることが分かります

bull LATAM ではモバイル決済のインフラが以前にも増して消費者の取引を支えています初回購入を行ったユーザーを獲得するための広告コストは平均2960ドルと(前年の非常に高額な26193ドルと比較して)大幅な低下傾向を示しユーザーがインストールから購入に至る比率も115(今回のデータの中の最高値の1つで前年の14倍を記録)と良好でした

bull EMEAは昨年のランクは低かったものの消費者がショッピングアプリに興味を持つことで急成長を見せている地域です購入ユーザーを獲得するための平均広告コストは3970ドル(昨年は5553ドル)でショッピングに積極的であることを示唆していますコンバージョン率は昨年の2倍の118 と極めて良い結果でした消費者の興味や行動を促すことができるマーケターなら収益を見込める数値と言えるでしょう

bull アプリ市場として成熟した地域では消費者が多くの選択肢を持つため獲得コストが高くても購入に至るまでのコンバージョン率が低い傾向にありますこれはAPACにおいても顕著で購入ユーザーの獲得コストは平均3126ドル(前年比133増)ですが購入までのコンバージョン率101 (前年比 169増)はショッピング好きな地域として知られるAPACにおいてはやや低調な数値と言えます

bull 北米も同じ課題を抱えています同コスト額は平均5886ドルで昨年の約2倍でしたこれに伴い購入までのコンバージョン率も低下し昨年の160が64と60近くも下落しています

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 16

継続率

Adjustが計測を行なっている全地域 (APACEMEA北米) の継続率データを分析することでアプリユーザーのロイヤリティの変動やエンゲージメントの高いユーザーがアプリに興味を失う割合

(キャンペーンなどでユーザーにうまく訴求することができず購入行動に導くことができなかった場合)などを把握することができます

bull EMEA は大変良好ですべてのステージ(1日目から30日目まで)で高い継続率を維持していますこのマーケットが成熟するにつれて高いモチベーションをもってショッピングアプリをインストールするユーザーをベースとしたマーケットへと変化していきます

bull APACと北米は30日目には同率で2位に並んでいます1日目の両地域の継続率(APACで17北米で 15)はEMEA と同じですが7日目までに差が縮まり継続率はいずも 8 まで低下します14日目で両地域の差はわずか1となり30日目の継続率は両地域とも4でしたショッピングが日々の生活の一部として不可欠なものになっている地域(モバイルやアプリを使って食料品などの商品を注文するのが一般化した地域)のマーケターにとっては残念な傾向であると言えます

地域別にみたショッピングアプリユーザーの継続率

APAC EMEA 北米

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

継続

0

5

10

15

20

17

13

19

1415

11

8

11

8

5

9

6

4

6

4

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 17

米国

イギリス

ドイツインドネシア

日本

数字で見る主要国のアプリ市場 「Think globally Act locally」というのがビジネスの成功の大原則ですがショッピングアプリもその例外ではありません各地域の分析結果を理解することでマーケターは高い目標を設定することができます

しかし市場の評価基準やベンチマークを可視化できなければ目標を見失ってしまいます「モバイルショッピングアプリレポート」では広告コストコンバージョン率継続率インストールから購入へのタイムラインなど地域に密着したデータを調査しましたマーケティングのパフォーマンスを正確に評価し成果を上げるための実践的なインサイトをご紹介します ドイツドイツは矛盾を持ち合わせた国ですモバイルによるデジタルセールスのシェアは高くモバイル端末を使って買い物をするユーザー数も多く非常に先進的ですしかし個人情報やサイバー攻撃に対する懸念がモバイルショッピングの足かせになっています調査機関であるeMarketerも2018年に149だったモバイルによる売上げの伸び率は2019年に12まで落ち込み西欧諸国の平均 193を大きく下回ると予測しています

広告コストとコンバージョン 見込みはあるが高額

bull ドイツにおける1インストールあたりの平均広告コストは545ドルと高額です同地域(EMEA)の平均広告コストである468ドルを165も上回っていますファネルの深層部である購入ユーザーの獲得コスト(6526ドル)も決して安くなくこのレポートで分析した5ヶ国の中でもっとも高額でした

bull インストールから購入に至る比率は 84 で同地域のコンバージョン率 118 よりも若干低くなっています

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 18

ドイツにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

ドイツにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

購入までの時間アクションが早い

ドイツでは1日目の13時間4分後にアプリ内で登録や購入など何かしらのアクションを起こしており米国に次ぐ2番目の早さですドイツのユーザーは購入前に下調べをしっかりしてから明確な目的の上にアプリをダウンロードをすると考えられますよって購入する決断も比較的早く行う傾向があります

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

継続率明確な目的が高い価値を生む

継続率を見るとドイツのユーザーは何らかの目的をもってショッピングアプリをダウンロードするだけでなくアプリを長期間利用していることが分かります継続率は地域全体の平均よりも高くショッピングアプリに関心がありそれがインストール後の高いエンゲージメント率となって現れています

インストール 購入

13時間37分

7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 19

ドイツにおけるショッピングアプリの継続率

インドネシア

経済発展や都市化利便性に対する要求の高まりがインドネシアのインターネットエコノミーを拡大させている大きな要因です2018年に270億ドルだったインターネットエコノミーは2025年には1000億ドルに成長するだろうと予測されています人口が2億6100万人の産油国であるインドネシアはモバイルイノベーションの温床でありGo-Jek社のような「スーパーアプリ」やモバイルファーストな「ユニコーン企業」の拠点でもありますGo-Jekは今年4月食料品から電子機器に至るまでの幅広い商品を閲覧したり購入することができる新機能「Go-Mall」を初公開しましたモバイル決済の急速な拡大によるモバイルコマースとショッピングの大きな伸びに期待するアプリ企業はGo-Jek 1社だけではありません

広告コストとコンバージョン率あらゆるシステムが稼働

インドネシアは成長したインターネットとオンラインコマースにより「もっともダイナミックな市場」という評価を受けていますこれは Liftoff の内部データによっても裏付けられユーザー獲得やアクションにおいて非常に魅力的な国であることが分かります

インドネシアは東南アジアで「もっともダイナミックな市場」と評価されています

EMEAドイツ

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

19

21

16

1311

8

14

119

6

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 20

bull 1インストールあたりの平均広告コストは165ドルとこのセクションで分析対象となっている5ヶ国中圧倒的に低い数値ですさらに同国で初めて購入を行うユーザーの獲得コストはわずか1669ドルであり主要な評価基準を見るとモバイルアプリの利用やモバイルコマースに対する消費者行動に劇的な変化があることが分かります

bull 幸いなことに広告コストが低いだけでなくコンバージョン率も驚くほど高くなっていますインストールから購入に至る比率は 99 でAPACの 101 と一致します

インドネシアにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

購入までの時間スロースターター

インドネシアのインストールから購入までの経過時間は1日目の19時間31分で高い購買力を持ち積極的にショッピングアプリを利用するドイツと日本の中間に位置しますインドネシアのユーザーは購入するまでに長い時間をかける傾向がありますがGo-Jekのような自国で育ったコマースアプリが増加することでモバイルショッピングが新たな基準になっていくのではないかと考えられます

インドネシアにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 21

継続率低めの傾向

ショッピングアプリが一般化したばかりの市場であるインドネシアではAPAC の他の国と比較して継続率が低い傾向がありますしかしアプリの魅力やエンゲージメントキャンペーンの成果が継続率の低さにそのまま反映している訳ではないかもしれませんインドネシアにおけるアプリの継続率は1日目が11で7日目には4に低下していますこれはもしかしたらアプリに慣れる前に不満を感じたりアプリが提供する価値が伝わっていないユーザーが多く存在する可能性がありますいずれにしても適切な状況で適切なメッセージを送りユーザーに興味を持ってもらう施策を行うことが大切です

インドネシアにおけるショッピングアプリの継続率

日本ではファッション販売の70がモバイルやアプリで占められておりオンライン取引の約 60 がモバイル上で行われています

APACインドネシア

17

11

7

43

2

13

8

54

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 22

日本

日本のアプリ市場はマーケターにとって魅力的と言えます消費動向の調査機関であるStatista は日本のモバイルコマース市場が2020年までに2016年の倍となる 608億ドルに成長すると予測していますこれを牽引しているのが キャッシュレス決済の割合を2016年の20から2025年までに40まで引き上げるという日本政府の方針ですファッションはこのビジョンを具現化するショッピングカテゴリーの1つです既に ファッション販売の 70 がモバイルやアプリで占められておりオンライン取引の約60がモバイル上で行われていますまたコマースの最大手である楽天がスマートフォンを使ったQRコードのスキャンによる決済に乗り出したことで消費者のモバイルやアプリへのシフトがさらに加速することが予想されます 

広告コストとコンバージョン率努力すれば結果は得られる

bull 日本の1インストールあたりの平均広告コストは282ドルと低く(インドネシアの165ドルに続いて2番目)3倍のインストールコストを持つ米国を大きく引き離しています購入を行うユーザーの獲得コスト(3643ドル)はAPAC(3126ドル) 全体よりやや高めとなっています

bull インストールからコンバージョンに至る比率(77)は地域全体(101)に比べると低いため効果的なインセンティブやターゲティングによってギャップを埋めていくことが求められます

購入までの時間買い物はしっかり時間をかけて

日本のユーザーがインストールから購入するまでの経過時間は1日21時間51分ですこれはマインドシェアや顧客内シェアの競争が激しいことを示すのではないかと考えられますマーケターはクリエイティブによってターゲットとなるオーディエンスを効果的に特定し対応することが求められます

日本におけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 23

継続率購買意欲が高く長期にわたって高い継続率を保持

日本の買い物客のコンバージョンは決して容易ではありませんが努力次第で獲得が可能です日本のユーザーの継続率は地域全体を若干上回っており日本のユーザーがアプリに関心を抱いているという証拠です1日目の20の継続率という大きな数値は本レポートの中では最高の値となっています(EMEAの平均よりもわずかながら1高くなっています)継続率については最初の1週間は2桁台を維持し7日目でも10という優秀な値となっており日本のユーザーはアプリに対して一貫したロイヤリティを示唆しています

日本におけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

日本におけるショッピングアプリの継続率

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

APAC日本

17

20

15

10

8

6

13

8

54

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 24

イギリス

イギリスはブラックフライデーなどの主要なショッピングイベントを欧州で最初に取り入れた国の1つです現在オンラインやアプリ経由での食料品販売においてEMEAをリードしておりモバイルショッピングが生活に浸透している国ですIMRG Capgemini の e-Retail Sales Index 四半期データによると2018年にイギリスのオンライン販売チャネルの40がスマートフォンを占めました発展したモバイル決済やアプリ内購入さらに小売業者がするアプリやWebサイトの最適化への取り組みなどのすべてがモバイルがショッピングにおける中心的な役割を果たすことに貢献しています皮肉にも小売業界が低迷したことにより2481の店舗銀行大衆向け小売店舗が英国から消え(2017年よりも 40以上多く閉店)消費者がオンライン購入に切り替えたことがモバイルショッピングを盛り上げたと考えられていますしかし消費意欲の低下や英国の欧州離脱に対する懸念の高まりによってユーザーの出費は押さえ込まれている傾向があるようです

消費意欲の低下や英国の欧州離脱に対する懸念の高まりによってユーザーの出費は押さえ込まれている傾向があります

広告コストとコンバージョン率ユーザーは熱心だが不安も

bull 実店舗を所有する小売店の顧客をめぐる競争は非常に厳しく英国欧州離脱後の生活に対する不安も相まってインストールコストを高く押し上げています英国の1インストールあたりの平均広告コストは548ドルでEMEA 全体の 468ドルを遙かに上回るものとなっています

bull ユーザーはマクロ経済の成長に悩まされているかもしれませんがそれによってショッピングに対する熱意が完全に消え失せてしまった訳ではありませんインストールから購入に至る比率は 127 で地域全体 (118) を超える数値ですデスクトップやタブレットを抑えてモバイルがショッピングデバイスの主役の躍り出たこの国にとって初回購入のユーザー獲得コストが4326ドルであることは十分に価値があるのではと考えられます

イギリスにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 25

継続率購買意欲が高く長期にわたって継続

イギリスではユーザー獲得が高額な上ユーザーに買い物をしてもらうのも困難ですしかし継続率に関してはすべての段階で EMEA と同等の比率であることから購買意欲は高いことがわかりますつまりユーザーの継続率と購買コンバージョンはマーケターの施策次第かもしれません

イギリスにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

購入までの時間ショッピングには慎重

英国におけるインストールから購入までの経過時間は7日と1時間5分で他国と比較し遙かに長いことがわかりました自国の市場価値を熟知しているユーザーが多いことが要因かもしれませんユーザーに商品を売ろうとするショップからさまざまなインセンティブが殺到する中消費者はじっくり時間をかけ一番良い価格で買い物をすることができます

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

イギリスにおけるショッピングアプリの継続率EMEAイギリス

1920

15

12

9

6

14

11

9

6

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 26

アメリカ合衆国

米国のユーザーの特性は住んでいる場所によって異なるかもしれませんが購買行動(と嗜好)には同じ特徴がありますグローバル流通企業である UPS が委託したComscoreの調査結果によるとユニーク商品への欲求がある同国のショッピングユーザーの約半数は海外の小売業者から購入していますUPSの最高商業責任者アランガーシェンホーン(Alan Gershenhorn)氏は

「国内の小売業者とインターナショナルな小売業者の境界線はますます見えなくなっていく」と述べています結論として米国におけるアプリの導入や利用は成長を続けていますが消費者は専門ショップや世界の小売業者からより多くの商品を購入しています

広告コストとコンバージョン率確実に収益を得るために価格が上昇

bull 1インストールあたりの平均広告コストは387ドル(NA 地域全体では 378ドル) で同地域国の中では中間に位置するものですがマーケターが期待できる投資の見返りは平均を遙かに上回るものです(アプリストア分析プロバイダーであるApp Annieは2018年は消費者がショッピングアプリを受け入れて頼りにするようになった「ターニングポイント」の年でユーザーがショッピングアプリに費やす時間が大幅に伸びデジタルセールスが増加したとの見解を示しています)

bull 初回購入ユーザーの獲得コスト(5969ドル)は地域全体のコストと一致しインストールから購入に至る比率は 65 でした(地域全体では 64)

購入までの時間最強の買い物客

米国のユーザー獲得費は決して安くはありませんが購買を後押しするのは比較的容易といえるかもしれません米国のユーザーがインストールから購入するまでの経過時間は13時間37分で実際に購入に至るまでの時間が最も短いというデータが出ていますユーザーの購買意欲の高さとオンラインショッピングに対する抵抗の無さそして効果的なマーケティングがうまく相乗効果をもたらしているのかもしれません

$387

$1241

$5969

312

65

米国におけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 27

継続率高い購買意欲を持続してもらうために

全体的に米国の継続率は比較地域全体を反映したものになっています一般的に継続率の高さにおいてはEメールやプッシュ通知その他のチャネルを使ったキャンペーンの展開セグメンテーションやエンゲージメントの改善によるロイヤリティおよび継続率の向上を図るような施策努力が競争が非常に厳しい市場において必要だと言われています

米国におけるショッピングアプリの継続率

米国におけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

北米米国1515

10

8

6

4

11

8

6

4

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 28

Liftoffはパフォーマンスベースのモバイルアプリマーケティングとリターゲティングのためのプラットフォームですインストール後のユーザーデータを活用しユーザー獲得およびリエンゲージメントキャンペーンを実施します高度な機械学習を活用したLiftoffのキャンペーンによって商品の購入やサブスクリプションの更新などインストールを超えたアクションを最適化しますLiftoffのアクション単価モデルは収益が発生

するイベントに積極的に投資するユーザーを獲得することでアプリマーケターを支援しますカルフォルニア州パルアルトに本社ニューヨークサンフランシスコロンドンシンガポール東京ソウルパリにオフィスを構え世界の最先端のアプリ提供企業やブランドを相手にビジネスを展開しています

wwwliftoffio

Adjustはモバイル測定および不正防止の業界リーダーですAdjust SDK搭載のアプリのアクティブユーザーは世界で13億を超えており世界中のモバイルアプリマーケターに高品質のモバイル計測とアナリティックスアドフラウド防止サイバーセキュリティソリューションを提供しています

AdjustはFacebookTwitterGoogleLINESnapTencentの正式マーケティングパートナーになっており国内外の主要広告ネットワークパートナーと連携しています楽天リクルートLINEグリーディーエヌエーメルカリなど国内400社以上のトップパブリッシャーをはじめマイクロソフトZyngaSpotifyといったグローバルブランドを含む25000以上のアプリがパフォーマンス向上のためにAdjustのソリューションを導入しています2012年に独ベルリン

で設立されたAdjustは東京ベルリンサンフランシスコニューヨークパリ北京上海テルアビブソウルシンガポールムンバイサンパウロなど世界15都市にオフィスを構えています

A d j u s t は デ ータ集 約プラットフォーム のAcquiredioおよび数々の受賞歴があるサイバーセキュリティAIのスタートアップ企業であるUnbotifyを買収しました2019年2月には日本を代表するモバイルマーケティング企業であるアドウェイズと戦略的パートナーシップを結びましたAdjustは広告主のマーケティング業務を集約し業界トップレベルのモバイルアプリ計測および不正防止サービスを提供するという自社のゴールに取り組んでいます

wwwadjustcom

Page 7: モバイル ショッピング アプ リ Shopping/2019-Mobile... · モバイルショッピングアプリレ Gート: 2019 × ½ ÷ユーザーh;E¤ Ú*Ø0bとKwW¥4 はじめに

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 7

ファネルの上部では新規のショッピングアプリユーザーの獲得コストは(1インストールあたり)412ドルですファネルの下部に行くと登録に至るユーザーの平均広告コストは1381ドルで前年よりも 412低下しています

また購入に至るユーザーを獲得するための平均広告コストは3938ドルで昨年の 5835ドルに比べておよそ 13 (325) 低下しています

またポストインストールのエンゲージメントは2桁の成長を示しています

bull インストールから登録に至る率が 298(前年比 703 アップ)という良い値となったのはショッピングアプリが提供する価値をユーザーが受け入れていることを示唆するものですアプリに関心あるユーザーを積極的に買い物をする顧客にシフトさせるにはマーケターがファネルの中間地点で情報とインサイトを収集することが必要です

bull インストールから購入に至る率が 105(前年比 491 アップ)であることからマーケターの施策が効果的にオーディエンスを活性化しておりモチベーションを高めていることがわかります

ショッピングアプリのコンバージョン率(年次) インストールrarr登録 インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 8

この「モバイルショッピングアプリレポート」ではショッピングデータを3つのカテゴリーに分類しユーザーのエンゲージメントアクティビティをマッピングしました見込みユーザーに購入してもらうための施策やキャンペーンの目標設定にご活用ください

bull ブランドコマースアプリとは自社名や自社ブランドの名前がついた商品を製造販売する企業が提供するアプリです (例Gap)

bull マーケットプレイス(市場)アプリとは自社以外のブランドや商品を販売する企業が提供するアプリです (例 Alibaba)

bull 付加価値提供(Value-Add)アプリとはショッピングの他にクーポンやキャッシュバックなどの付加価値をユーザーに提供するアプリです (例メルカリのメルペイはクーポンのオファーやストア内およびモバイルでの購入にポイント還元を行います)

ユーザーの興味を引きつけるブランドコマースアプリ

コストユーザーの1アクションあたりの獲得コストは低下傾向にあります購入に至るユーザーを獲得するための平均広告コストは 5681ドルで前年と比べると192 低下していますユーザーの関心を高めるためアプリの信頼性を向上させる取り組みがうまく作用しているのではないかと考えられます

コンバージョン率インストールから購入に至る率は 47 で前年と比べると436 も低下していることがわかります

ショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストールrarr登録

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インストール

登録

購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 9

結論ユーザーが購入時に何か不便な点を感じている(あるいは購入に至るまでのユーザー体験に問題がある)可能性があります十分にパーソナライズされていないもしくはユーザーの関心を引くメッセージが伝わっていないといったことが挙げられるかもしれませんこれらの改善はユーザーが購入を途中で止めてしまわないようにするために不可欠な要素となります今回のデータからは読み取ることができませんでしたがこのカテゴリーのショッピングアプリを担当するマーケターはいずれにしてもアプリの最適化により力を入れて取り組むことが大切と言えます

一般化したマーケットプレイス(市場)アプリ

コストユーザーの1インストールあたりの平均広告コストはわずかに上昇しています(前年比 67 増)しかし購入ユーザーを獲得するための平均広告コストが昨年 (8002ドル) から大幅に低下した (3615ドル) ことによって全体的に見れば良好な結果といえます

コンバージョン率インストールから購入に至る比率は前年の倍以上となる118となりユーザーがショッピングに対して積極的であることを示しています

結論このカテゴリーでは大企業が莫大な利益を生んでいる傾向が見て取れます彼らはモバイルアプリによるショッピングの場を提供しているだけではありませんユーザーを魅了しコンバージョンにつなげる基本条件(幅広い品揃え魅力的な価格有益なユーザー体験)を備えていますこのカテゴリーに入るアプリのマーケターには利用率やエンゲージメントを向上させるキャンペーンを増やすことをおすすめしますアプリマーケターは大型量販店やディスカウントストアの販売モデルを取り入れるよりも個人ユーザーに訴求するキャンペーンを実施することが成功に繋がると言えるでしょう 

ブランドコマースアプリの平均広告コストとコンバージョン率 ブランドコマースアプリ

自社名や自社ブランドの名前がついた商品を製造販売する企業が提供するアプリ

(例Gap)

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

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モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 10

コンバージョンに結びつかない付加価値提供アプリ

コスト1インストールあたりの平均広告コストは 414ドルで前年から177 低下しました残念ながらファネルの深層部でコストが高止まりとなっていますアプリ利用が多いユーザーを獲得できない限り購入に至るユーザーを獲得するための平均広告コスト(4144ドル)の費用対効果は低下する傾向があります

コンバージョン率インストールから購入に至る比率は 10 で前年比から551低下しましたアプリをインストールしたユーザーの半数以上が登録を完了しているなかこの数値は良い結果とは言えないでしょう

結論データの分析結果からこのカテゴリーのアプリはユーザーからうまく共感を得られていないことが分かります付加価値提供アプリの価値や機能が明確でない可能性がありますあるいは大きなマーケットで自社アプリを検索してもらう為にキャンペーンの改善が求められるかもしれませんいずれにしてもファネルの深い部分でのアクティビティを活性化させるためマーケターはキャンペーン施策に力を入れ広告予算もより多く配分した方が良いでしょう

付加価値提供アプリ

ショッピングの他にクーポンやキャッシュバックなどの付加価値をユーザーに提供するアプリ

(例メルカリのメルペイはクーポンのオファーやストア内およびモバイルでの購入にポイント還元を行います)

付加価値提供アプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

マーケットプレースアプリの平均広告コストとコンバージョン率 マーケットプレースアプリ

自社以外のブランドや商品を販売する企業が提供するアプリ

(例 Alibaba)

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 11

シーズンによる傾向と販売機会

グラフを見ると変動がそれほど大きくないことからモバイルショッピングアプリへのエンゲージメントは日々不可欠となり季節要因による影響も減ってきていることを示しています独身の日(11月11日)や母の日サイバーマンデーからスーパーボウルサンデーまでショッピングに対する消費者の関心は一年を通してあります

bull 3月はショッピングアプリに関する活動が活性化するため2019年3月の購入ユーザーの獲得コストは 2990ドルにまで低下インストールから購入に至る比率は最高 139 に達しました

bull ブラックフライデーなど「ショッピングホリデー」と呼ばれる11月はマーケティングにより収益化が見込める時期です2018年11月の購入ユーザーの獲得コストは3592ドルですがエンゲージメント率 (13) は驚くべき数値です

bull 全体としてユーザー獲得コストは30ドル~45ドルの範囲にありブレが大きくコストも高かった昨年に比べて安定していると言えます

ショッピングアプリの購入ユーザー獲得コストとコンバージョン率(月次)

20184月 5月  6月  7月  8月  9月 10月 11月 12月 20191月 2月 3月

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 12

ショッピングアプリユーザーの継続率

1日目   3日目   7日目   14日目   30日目

bull 継続率はインストール後7日目で14までに低下しますこの期間ではユーザーの関心を落とさないように消費者とのつながりを活発化しユーザーに関連性の高いメッセージを送ることで訴求し続けることが大切です

bull インストール後28日目継続率は1桁(9)にまで落ち込みますユーザーの関心を長期間維持するためにこの時期にもリエンゲージメント施策を開始することをおすすめします

bull ショッピングアプリのユーザーは目的を持ってアプリをインストールしていますこれはeMarketerの最新調査とも一致する結果です主席アナリストのアンドリューリプスマン

(Andrew Lipsman)氏は「ショッピングアプリは明確な意識をもってユーザーにダウンロードされておりアプリがユーザーに提供する機能も明らかです」と述べていますマーケターはその特徴を参考にし「ユーザーに一度でもアプリをダウンロードしてもらったらマーケターはそのエンゲージメントを維持しアプリを使ってもらうよう」あらゆる施策に取り組むことが大切です

継続率エンゲージメントの強さとスピード

広告コストとコンバージョン率を見るとユーザーがショッピングアプリに対して高い関心を持っていることが分かりますそれではユーザーの継続率も高いのでしょうか Adjust のデータによると1日目にアプリを継続して使用するユーザーは25であることが分かりましたユーザーがアプリに対する関心の高さを示している数字と言えます

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 13

地域別による分析広告コストとコンバージョン率

インストールユーザーの平均広告コストを地域別(APACEMEALATAM(中南米)および北米)に見るとほとんどの地域で上昇していることが分かります

bull ショッピングアプリが急成長しているAPACにおいてインストール単価(CPI)が最低値(317ドル)を示しました

bull EMEAが特に高い(468ドル)ことがわかりましたがこの地域のユーザーはファネルの深層部でコンバージョンする確率も高い傾向があります

bull LATAMのインストール単価は決して低いとは言えませんが消費者の関心は高まりつつありアプリアクティビティも向上しています2018年はLATAMのEC総売上高の4分の1以上がモバイル経由(275)であった初めての年となりました

bull 北米はインストール単価が高止まりした成熟市場ですがファネルの深層部で収益を回収できると考えられます

地域別にみたショッピングアプリ1インストールあたりの平均広告コスト

APAC    EMEA   LATAM    北米

$468

$317$340

$378

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 14

地域別にみたショッピングアプリユーザーの登録購入ユーザー獲得コストおよびコンバージョン率

新規登録

ユーザーの新規登録はマーケターがデータによってユーザーとの関係を深めることができる比較的障壁の低いファネルの中層部におけるユーザー行動ですマーケターにとって幸いなことに結果として最も低い獲得コストであることがわかりました

bull LATAM では平均606ドル (昨年は 2303ドル) と収益に見合う獲得コストでしたインストールから登録に至る比率も561 (昨年は 89) と非常に高くユーザーから共感を得ることができたキャンペーンがそのまま売上げに直結していることを示しています

bull APAC では平均917ドルと昨年 (1930ドル) に比べて 52 も低下しましたインストールから登録に至る比率は346で最高値となり前年 (124) の約3倍という結果でした

bull 北米のユーザーにはアプローチしやすいと言えます登録を完了したユーザーの獲得コストは 1102ドルで前年の最高値 (11606ドル) から10分の1以下に低下したことは驚異的な結果と言えますコンバージョン率も有益で 343と約8倍 (前年は 46) に急上昇しました

広告コスト コンバージョン率

登録

初回購入

APAC EMEA LATAM 北米

$1728 271

101$3126

118$3970

$606 561

$917 346

115$2960

$1102 343

$5886 64

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 15

bull EMEAにおける広告コストとコンバージョン率は非常に両極端な結果でした登録したユーザーの獲得コストは 1728ドルともっとも高額になりました(前年の 2764 ドルからわずか 38 の低下)コンバージョン率 (271) はもっとも低いですが少なくとも昨年 (115) からは上昇しています

初回購入

予測したとおり広告コストやコンバージョン率は地域によって様々でファネルの深層部における転換率がより大きな収益をもたらすということがデータによって裏付けられていますしかし詳しく調査してみるとマーケターにとって気をつけるべき例外があることが分かります

bull LATAM ではモバイル決済のインフラが以前にも増して消費者の取引を支えています初回購入を行ったユーザーを獲得するための広告コストは平均2960ドルと(前年の非常に高額な26193ドルと比較して)大幅な低下傾向を示しユーザーがインストールから購入に至る比率も115(今回のデータの中の最高値の1つで前年の14倍を記録)と良好でした

bull EMEAは昨年のランクは低かったものの消費者がショッピングアプリに興味を持つことで急成長を見せている地域です購入ユーザーを獲得するための平均広告コストは3970ドル(昨年は5553ドル)でショッピングに積極的であることを示唆していますコンバージョン率は昨年の2倍の118 と極めて良い結果でした消費者の興味や行動を促すことができるマーケターなら収益を見込める数値と言えるでしょう

bull アプリ市場として成熟した地域では消費者が多くの選択肢を持つため獲得コストが高くても購入に至るまでのコンバージョン率が低い傾向にありますこれはAPACにおいても顕著で購入ユーザーの獲得コストは平均3126ドル(前年比133増)ですが購入までのコンバージョン率101 (前年比 169増)はショッピング好きな地域として知られるAPACにおいてはやや低調な数値と言えます

bull 北米も同じ課題を抱えています同コスト額は平均5886ドルで昨年の約2倍でしたこれに伴い購入までのコンバージョン率も低下し昨年の160が64と60近くも下落しています

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 16

継続率

Adjustが計測を行なっている全地域 (APACEMEA北米) の継続率データを分析することでアプリユーザーのロイヤリティの変動やエンゲージメントの高いユーザーがアプリに興味を失う割合

(キャンペーンなどでユーザーにうまく訴求することができず購入行動に導くことができなかった場合)などを把握することができます

bull EMEA は大変良好ですべてのステージ(1日目から30日目まで)で高い継続率を維持していますこのマーケットが成熟するにつれて高いモチベーションをもってショッピングアプリをインストールするユーザーをベースとしたマーケットへと変化していきます

bull APACと北米は30日目には同率で2位に並んでいます1日目の両地域の継続率(APACで17北米で 15)はEMEA と同じですが7日目までに差が縮まり継続率はいずも 8 まで低下します14日目で両地域の差はわずか1となり30日目の継続率は両地域とも4でしたショッピングが日々の生活の一部として不可欠なものになっている地域(モバイルやアプリを使って食料品などの商品を注文するのが一般化した地域)のマーケターにとっては残念な傾向であると言えます

地域別にみたショッピングアプリユーザーの継続率

APAC EMEA 北米

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

継続

0

5

10

15

20

17

13

19

1415

11

8

11

8

5

9

6

4

6

4

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 17

米国

イギリス

ドイツインドネシア

日本

数字で見る主要国のアプリ市場 「Think globally Act locally」というのがビジネスの成功の大原則ですがショッピングアプリもその例外ではありません各地域の分析結果を理解することでマーケターは高い目標を設定することができます

しかし市場の評価基準やベンチマークを可視化できなければ目標を見失ってしまいます「モバイルショッピングアプリレポート」では広告コストコンバージョン率継続率インストールから購入へのタイムラインなど地域に密着したデータを調査しましたマーケティングのパフォーマンスを正確に評価し成果を上げるための実践的なインサイトをご紹介します ドイツドイツは矛盾を持ち合わせた国ですモバイルによるデジタルセールスのシェアは高くモバイル端末を使って買い物をするユーザー数も多く非常に先進的ですしかし個人情報やサイバー攻撃に対する懸念がモバイルショッピングの足かせになっています調査機関であるeMarketerも2018年に149だったモバイルによる売上げの伸び率は2019年に12まで落ち込み西欧諸国の平均 193を大きく下回ると予測しています

広告コストとコンバージョン 見込みはあるが高額

bull ドイツにおける1インストールあたりの平均広告コストは545ドルと高額です同地域(EMEA)の平均広告コストである468ドルを165も上回っていますファネルの深層部である購入ユーザーの獲得コスト(6526ドル)も決して安くなくこのレポートで分析した5ヶ国の中でもっとも高額でした

bull インストールから購入に至る比率は 84 で同地域のコンバージョン率 118 よりも若干低くなっています

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 18

ドイツにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

ドイツにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

購入までの時間アクションが早い

ドイツでは1日目の13時間4分後にアプリ内で登録や購入など何かしらのアクションを起こしており米国に次ぐ2番目の早さですドイツのユーザーは購入前に下調べをしっかりしてから明確な目的の上にアプリをダウンロードをすると考えられますよって購入する決断も比較的早く行う傾向があります

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

継続率明確な目的が高い価値を生む

継続率を見るとドイツのユーザーは何らかの目的をもってショッピングアプリをダウンロードするだけでなくアプリを長期間利用していることが分かります継続率は地域全体の平均よりも高くショッピングアプリに関心がありそれがインストール後の高いエンゲージメント率となって現れています

インストール 購入

13時間37分

7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 19

ドイツにおけるショッピングアプリの継続率

インドネシア

経済発展や都市化利便性に対する要求の高まりがインドネシアのインターネットエコノミーを拡大させている大きな要因です2018年に270億ドルだったインターネットエコノミーは2025年には1000億ドルに成長するだろうと予測されています人口が2億6100万人の産油国であるインドネシアはモバイルイノベーションの温床でありGo-Jek社のような「スーパーアプリ」やモバイルファーストな「ユニコーン企業」の拠点でもありますGo-Jekは今年4月食料品から電子機器に至るまでの幅広い商品を閲覧したり購入することができる新機能「Go-Mall」を初公開しましたモバイル決済の急速な拡大によるモバイルコマースとショッピングの大きな伸びに期待するアプリ企業はGo-Jek 1社だけではありません

広告コストとコンバージョン率あらゆるシステムが稼働

インドネシアは成長したインターネットとオンラインコマースにより「もっともダイナミックな市場」という評価を受けていますこれは Liftoff の内部データによっても裏付けられユーザー獲得やアクションにおいて非常に魅力的な国であることが分かります

インドネシアは東南アジアで「もっともダイナミックな市場」と評価されています

EMEAドイツ

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

19

21

16

1311

8

14

119

6

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 20

bull 1インストールあたりの平均広告コストは165ドルとこのセクションで分析対象となっている5ヶ国中圧倒的に低い数値ですさらに同国で初めて購入を行うユーザーの獲得コストはわずか1669ドルであり主要な評価基準を見るとモバイルアプリの利用やモバイルコマースに対する消費者行動に劇的な変化があることが分かります

bull 幸いなことに広告コストが低いだけでなくコンバージョン率も驚くほど高くなっていますインストールから購入に至る比率は 99 でAPACの 101 と一致します

インドネシアにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

購入までの時間スロースターター

インドネシアのインストールから購入までの経過時間は1日目の19時間31分で高い購買力を持ち積極的にショッピングアプリを利用するドイツと日本の中間に位置しますインドネシアのユーザーは購入するまでに長い時間をかける傾向がありますがGo-Jekのような自国で育ったコマースアプリが増加することでモバイルショッピングが新たな基準になっていくのではないかと考えられます

インドネシアにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 21

継続率低めの傾向

ショッピングアプリが一般化したばかりの市場であるインドネシアではAPAC の他の国と比較して継続率が低い傾向がありますしかしアプリの魅力やエンゲージメントキャンペーンの成果が継続率の低さにそのまま反映している訳ではないかもしれませんインドネシアにおけるアプリの継続率は1日目が11で7日目には4に低下していますこれはもしかしたらアプリに慣れる前に不満を感じたりアプリが提供する価値が伝わっていないユーザーが多く存在する可能性がありますいずれにしても適切な状況で適切なメッセージを送りユーザーに興味を持ってもらう施策を行うことが大切です

インドネシアにおけるショッピングアプリの継続率

日本ではファッション販売の70がモバイルやアプリで占められておりオンライン取引の約 60 がモバイル上で行われています

APACインドネシア

17

11

7

43

2

13

8

54

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 22

日本

日本のアプリ市場はマーケターにとって魅力的と言えます消費動向の調査機関であるStatista は日本のモバイルコマース市場が2020年までに2016年の倍となる 608億ドルに成長すると予測していますこれを牽引しているのが キャッシュレス決済の割合を2016年の20から2025年までに40まで引き上げるという日本政府の方針ですファッションはこのビジョンを具現化するショッピングカテゴリーの1つです既に ファッション販売の 70 がモバイルやアプリで占められておりオンライン取引の約60がモバイル上で行われていますまたコマースの最大手である楽天がスマートフォンを使ったQRコードのスキャンによる決済に乗り出したことで消費者のモバイルやアプリへのシフトがさらに加速することが予想されます 

広告コストとコンバージョン率努力すれば結果は得られる

bull 日本の1インストールあたりの平均広告コストは282ドルと低く(インドネシアの165ドルに続いて2番目)3倍のインストールコストを持つ米国を大きく引き離しています購入を行うユーザーの獲得コスト(3643ドル)はAPAC(3126ドル) 全体よりやや高めとなっています

bull インストールからコンバージョンに至る比率(77)は地域全体(101)に比べると低いため効果的なインセンティブやターゲティングによってギャップを埋めていくことが求められます

購入までの時間買い物はしっかり時間をかけて

日本のユーザーがインストールから購入するまでの経過時間は1日21時間51分ですこれはマインドシェアや顧客内シェアの競争が激しいことを示すのではないかと考えられますマーケターはクリエイティブによってターゲットとなるオーディエンスを効果的に特定し対応することが求められます

日本におけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 23

継続率購買意欲が高く長期にわたって高い継続率を保持

日本の買い物客のコンバージョンは決して容易ではありませんが努力次第で獲得が可能です日本のユーザーの継続率は地域全体を若干上回っており日本のユーザーがアプリに関心を抱いているという証拠です1日目の20の継続率という大きな数値は本レポートの中では最高の値となっています(EMEAの平均よりもわずかながら1高くなっています)継続率については最初の1週間は2桁台を維持し7日目でも10という優秀な値となっており日本のユーザーはアプリに対して一貫したロイヤリティを示唆しています

日本におけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

日本におけるショッピングアプリの継続率

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

APAC日本

17

20

15

10

8

6

13

8

54

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 24

イギリス

イギリスはブラックフライデーなどの主要なショッピングイベントを欧州で最初に取り入れた国の1つです現在オンラインやアプリ経由での食料品販売においてEMEAをリードしておりモバイルショッピングが生活に浸透している国ですIMRG Capgemini の e-Retail Sales Index 四半期データによると2018年にイギリスのオンライン販売チャネルの40がスマートフォンを占めました発展したモバイル決済やアプリ内購入さらに小売業者がするアプリやWebサイトの最適化への取り組みなどのすべてがモバイルがショッピングにおける中心的な役割を果たすことに貢献しています皮肉にも小売業界が低迷したことにより2481の店舗銀行大衆向け小売店舗が英国から消え(2017年よりも 40以上多く閉店)消費者がオンライン購入に切り替えたことがモバイルショッピングを盛り上げたと考えられていますしかし消費意欲の低下や英国の欧州離脱に対する懸念の高まりによってユーザーの出費は押さえ込まれている傾向があるようです

消費意欲の低下や英国の欧州離脱に対する懸念の高まりによってユーザーの出費は押さえ込まれている傾向があります

広告コストとコンバージョン率ユーザーは熱心だが不安も

bull 実店舗を所有する小売店の顧客をめぐる競争は非常に厳しく英国欧州離脱後の生活に対する不安も相まってインストールコストを高く押し上げています英国の1インストールあたりの平均広告コストは548ドルでEMEA 全体の 468ドルを遙かに上回るものとなっています

bull ユーザーはマクロ経済の成長に悩まされているかもしれませんがそれによってショッピングに対する熱意が完全に消え失せてしまった訳ではありませんインストールから購入に至る比率は 127 で地域全体 (118) を超える数値ですデスクトップやタブレットを抑えてモバイルがショッピングデバイスの主役の躍り出たこの国にとって初回購入のユーザー獲得コストが4326ドルであることは十分に価値があるのではと考えられます

イギリスにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 25

継続率購買意欲が高く長期にわたって継続

イギリスではユーザー獲得が高額な上ユーザーに買い物をしてもらうのも困難ですしかし継続率に関してはすべての段階で EMEA と同等の比率であることから購買意欲は高いことがわかりますつまりユーザーの継続率と購買コンバージョンはマーケターの施策次第かもしれません

イギリスにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

購入までの時間ショッピングには慎重

英国におけるインストールから購入までの経過時間は7日と1時間5分で他国と比較し遙かに長いことがわかりました自国の市場価値を熟知しているユーザーが多いことが要因かもしれませんユーザーに商品を売ろうとするショップからさまざまなインセンティブが殺到する中消費者はじっくり時間をかけ一番良い価格で買い物をすることができます

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

イギリスにおけるショッピングアプリの継続率EMEAイギリス

1920

15

12

9

6

14

11

9

6

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 26

アメリカ合衆国

米国のユーザーの特性は住んでいる場所によって異なるかもしれませんが購買行動(と嗜好)には同じ特徴がありますグローバル流通企業である UPS が委託したComscoreの調査結果によるとユニーク商品への欲求がある同国のショッピングユーザーの約半数は海外の小売業者から購入していますUPSの最高商業責任者アランガーシェンホーン(Alan Gershenhorn)氏は

「国内の小売業者とインターナショナルな小売業者の境界線はますます見えなくなっていく」と述べています結論として米国におけるアプリの導入や利用は成長を続けていますが消費者は専門ショップや世界の小売業者からより多くの商品を購入しています

広告コストとコンバージョン率確実に収益を得るために価格が上昇

bull 1インストールあたりの平均広告コストは387ドル(NA 地域全体では 378ドル) で同地域国の中では中間に位置するものですがマーケターが期待できる投資の見返りは平均を遙かに上回るものです(アプリストア分析プロバイダーであるApp Annieは2018年は消費者がショッピングアプリを受け入れて頼りにするようになった「ターニングポイント」の年でユーザーがショッピングアプリに費やす時間が大幅に伸びデジタルセールスが増加したとの見解を示しています)

bull 初回購入ユーザーの獲得コスト(5969ドル)は地域全体のコストと一致しインストールから購入に至る比率は 65 でした(地域全体では 64)

購入までの時間最強の買い物客

米国のユーザー獲得費は決して安くはありませんが購買を後押しするのは比較的容易といえるかもしれません米国のユーザーがインストールから購入するまでの経過時間は13時間37分で実際に購入に至るまでの時間が最も短いというデータが出ていますユーザーの購買意欲の高さとオンラインショッピングに対する抵抗の無さそして効果的なマーケティングがうまく相乗効果をもたらしているのかもしれません

$387

$1241

$5969

312

65

米国におけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 27

継続率高い購買意欲を持続してもらうために

全体的に米国の継続率は比較地域全体を反映したものになっています一般的に継続率の高さにおいてはEメールやプッシュ通知その他のチャネルを使ったキャンペーンの展開セグメンテーションやエンゲージメントの改善によるロイヤリティおよび継続率の向上を図るような施策努力が競争が非常に厳しい市場において必要だと言われています

米国におけるショッピングアプリの継続率

米国におけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

北米米国1515

10

8

6

4

11

8

6

4

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 28

Liftoffはパフォーマンスベースのモバイルアプリマーケティングとリターゲティングのためのプラットフォームですインストール後のユーザーデータを活用しユーザー獲得およびリエンゲージメントキャンペーンを実施します高度な機械学習を活用したLiftoffのキャンペーンによって商品の購入やサブスクリプションの更新などインストールを超えたアクションを最適化しますLiftoffのアクション単価モデルは収益が発生

するイベントに積極的に投資するユーザーを獲得することでアプリマーケターを支援しますカルフォルニア州パルアルトに本社ニューヨークサンフランシスコロンドンシンガポール東京ソウルパリにオフィスを構え世界の最先端のアプリ提供企業やブランドを相手にビジネスを展開しています

wwwliftoffio

Adjustはモバイル測定および不正防止の業界リーダーですAdjust SDK搭載のアプリのアクティブユーザーは世界で13億を超えており世界中のモバイルアプリマーケターに高品質のモバイル計測とアナリティックスアドフラウド防止サイバーセキュリティソリューションを提供しています

AdjustはFacebookTwitterGoogleLINESnapTencentの正式マーケティングパートナーになっており国内外の主要広告ネットワークパートナーと連携しています楽天リクルートLINEグリーディーエヌエーメルカリなど国内400社以上のトップパブリッシャーをはじめマイクロソフトZyngaSpotifyといったグローバルブランドを含む25000以上のアプリがパフォーマンス向上のためにAdjustのソリューションを導入しています2012年に独ベルリン

で設立されたAdjustは東京ベルリンサンフランシスコニューヨークパリ北京上海テルアビブソウルシンガポールムンバイサンパウロなど世界15都市にオフィスを構えています

A d j u s t は デ ータ集 約プラットフォーム のAcquiredioおよび数々の受賞歴があるサイバーセキュリティAIのスタートアップ企業であるUnbotifyを買収しました2019年2月には日本を代表するモバイルマーケティング企業であるアドウェイズと戦略的パートナーシップを結びましたAdjustは広告主のマーケティング業務を集約し業界トップレベルのモバイルアプリ計測および不正防止サービスを提供するという自社のゴールに取り組んでいます

wwwadjustcom

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モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 8

この「モバイルショッピングアプリレポート」ではショッピングデータを3つのカテゴリーに分類しユーザーのエンゲージメントアクティビティをマッピングしました見込みユーザーに購入してもらうための施策やキャンペーンの目標設定にご活用ください

bull ブランドコマースアプリとは自社名や自社ブランドの名前がついた商品を製造販売する企業が提供するアプリです (例Gap)

bull マーケットプレイス(市場)アプリとは自社以外のブランドや商品を販売する企業が提供するアプリです (例 Alibaba)

bull 付加価値提供(Value-Add)アプリとはショッピングの他にクーポンやキャッシュバックなどの付加価値をユーザーに提供するアプリです (例メルカリのメルペイはクーポンのオファーやストア内およびモバイルでの購入にポイント還元を行います)

ユーザーの興味を引きつけるブランドコマースアプリ

コストユーザーの1アクションあたりの獲得コストは低下傾向にあります購入に至るユーザーを獲得するための平均広告コストは 5681ドルで前年と比べると192 低下していますユーザーの関心を高めるためアプリの信頼性を向上させる取り組みがうまく作用しているのではないかと考えられます

コンバージョン率インストールから購入に至る率は 47 で前年と比べると436 も低下していることがわかります

ショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストールrarr登録

インストールrarr購入

インストール

登録

購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 9

結論ユーザーが購入時に何か不便な点を感じている(あるいは購入に至るまでのユーザー体験に問題がある)可能性があります十分にパーソナライズされていないもしくはユーザーの関心を引くメッセージが伝わっていないといったことが挙げられるかもしれませんこれらの改善はユーザーが購入を途中で止めてしまわないようにするために不可欠な要素となります今回のデータからは読み取ることができませんでしたがこのカテゴリーのショッピングアプリを担当するマーケターはいずれにしてもアプリの最適化により力を入れて取り組むことが大切と言えます

一般化したマーケットプレイス(市場)アプリ

コストユーザーの1インストールあたりの平均広告コストはわずかに上昇しています(前年比 67 増)しかし購入ユーザーを獲得するための平均広告コストが昨年 (8002ドル) から大幅に低下した (3615ドル) ことによって全体的に見れば良好な結果といえます

コンバージョン率インストールから購入に至る比率は前年の倍以上となる118となりユーザーがショッピングに対して積極的であることを示しています

結論このカテゴリーでは大企業が莫大な利益を生んでいる傾向が見て取れます彼らはモバイルアプリによるショッピングの場を提供しているだけではありませんユーザーを魅了しコンバージョンにつなげる基本条件(幅広い品揃え魅力的な価格有益なユーザー体験)を備えていますこのカテゴリーに入るアプリのマーケターには利用率やエンゲージメントを向上させるキャンペーンを増やすことをおすすめしますアプリマーケターは大型量販店やディスカウントストアの販売モデルを取り入れるよりも個人ユーザーに訴求するキャンペーンを実施することが成功に繋がると言えるでしょう 

ブランドコマースアプリの平均広告コストとコンバージョン率 ブランドコマースアプリ

自社名や自社ブランドの名前がついた商品を製造販売する企業が提供するアプリ

(例Gap)

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 10

コンバージョンに結びつかない付加価値提供アプリ

コスト1インストールあたりの平均広告コストは 414ドルで前年から177 低下しました残念ながらファネルの深層部でコストが高止まりとなっていますアプリ利用が多いユーザーを獲得できない限り購入に至るユーザーを獲得するための平均広告コスト(4144ドル)の費用対効果は低下する傾向があります

コンバージョン率インストールから購入に至る比率は 10 で前年比から551低下しましたアプリをインストールしたユーザーの半数以上が登録を完了しているなかこの数値は良い結果とは言えないでしょう

結論データの分析結果からこのカテゴリーのアプリはユーザーからうまく共感を得られていないことが分かります付加価値提供アプリの価値や機能が明確でない可能性がありますあるいは大きなマーケットで自社アプリを検索してもらう為にキャンペーンの改善が求められるかもしれませんいずれにしてもファネルの深い部分でのアクティビティを活性化させるためマーケターはキャンペーン施策に力を入れ広告予算もより多く配分した方が良いでしょう

付加価値提供アプリ

ショッピングの他にクーポンやキャッシュバックなどの付加価値をユーザーに提供するアプリ

(例メルカリのメルペイはクーポンのオファーやストア内およびモバイルでの購入にポイント還元を行います)

付加価値提供アプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

マーケットプレースアプリの平均広告コストとコンバージョン率 マーケットプレースアプリ

自社以外のブランドや商品を販売する企業が提供するアプリ

(例 Alibaba)

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 11

シーズンによる傾向と販売機会

グラフを見ると変動がそれほど大きくないことからモバイルショッピングアプリへのエンゲージメントは日々不可欠となり季節要因による影響も減ってきていることを示しています独身の日(11月11日)や母の日サイバーマンデーからスーパーボウルサンデーまでショッピングに対する消費者の関心は一年を通してあります

bull 3月はショッピングアプリに関する活動が活性化するため2019年3月の購入ユーザーの獲得コストは 2990ドルにまで低下インストールから購入に至る比率は最高 139 に達しました

bull ブラックフライデーなど「ショッピングホリデー」と呼ばれる11月はマーケティングにより収益化が見込める時期です2018年11月の購入ユーザーの獲得コストは3592ドルですがエンゲージメント率 (13) は驚くべき数値です

bull 全体としてユーザー獲得コストは30ドル~45ドルの範囲にありブレが大きくコストも高かった昨年に比べて安定していると言えます

ショッピングアプリの購入ユーザー獲得コストとコンバージョン率(月次)

20184月 5月  6月  7月  8月  9月 10月 11月 12月 20191月 2月 3月

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 12

ショッピングアプリユーザーの継続率

1日目   3日目   7日目   14日目   30日目

bull 継続率はインストール後7日目で14までに低下しますこの期間ではユーザーの関心を落とさないように消費者とのつながりを活発化しユーザーに関連性の高いメッセージを送ることで訴求し続けることが大切です

bull インストール後28日目継続率は1桁(9)にまで落ち込みますユーザーの関心を長期間維持するためにこの時期にもリエンゲージメント施策を開始することをおすすめします

bull ショッピングアプリのユーザーは目的を持ってアプリをインストールしていますこれはeMarketerの最新調査とも一致する結果です主席アナリストのアンドリューリプスマン

(Andrew Lipsman)氏は「ショッピングアプリは明確な意識をもってユーザーにダウンロードされておりアプリがユーザーに提供する機能も明らかです」と述べていますマーケターはその特徴を参考にし「ユーザーに一度でもアプリをダウンロードしてもらったらマーケターはそのエンゲージメントを維持しアプリを使ってもらうよう」あらゆる施策に取り組むことが大切です

継続率エンゲージメントの強さとスピード

広告コストとコンバージョン率を見るとユーザーがショッピングアプリに対して高い関心を持っていることが分かりますそれではユーザーの継続率も高いのでしょうか Adjust のデータによると1日目にアプリを継続して使用するユーザーは25であることが分かりましたユーザーがアプリに対する関心の高さを示している数字と言えます

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 13

地域別による分析広告コストとコンバージョン率

インストールユーザーの平均広告コストを地域別(APACEMEALATAM(中南米)および北米)に見るとほとんどの地域で上昇していることが分かります

bull ショッピングアプリが急成長しているAPACにおいてインストール単価(CPI)が最低値(317ドル)を示しました

bull EMEAが特に高い(468ドル)ことがわかりましたがこの地域のユーザーはファネルの深層部でコンバージョンする確率も高い傾向があります

bull LATAMのインストール単価は決して低いとは言えませんが消費者の関心は高まりつつありアプリアクティビティも向上しています2018年はLATAMのEC総売上高の4分の1以上がモバイル経由(275)であった初めての年となりました

bull 北米はインストール単価が高止まりした成熟市場ですがファネルの深層部で収益を回収できると考えられます

地域別にみたショッピングアプリ1インストールあたりの平均広告コスト

APAC    EMEA   LATAM    北米

$468

$317$340

$378

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 14

地域別にみたショッピングアプリユーザーの登録購入ユーザー獲得コストおよびコンバージョン率

新規登録

ユーザーの新規登録はマーケターがデータによってユーザーとの関係を深めることができる比較的障壁の低いファネルの中層部におけるユーザー行動ですマーケターにとって幸いなことに結果として最も低い獲得コストであることがわかりました

bull LATAM では平均606ドル (昨年は 2303ドル) と収益に見合う獲得コストでしたインストールから登録に至る比率も561 (昨年は 89) と非常に高くユーザーから共感を得ることができたキャンペーンがそのまま売上げに直結していることを示しています

bull APAC では平均917ドルと昨年 (1930ドル) に比べて 52 も低下しましたインストールから登録に至る比率は346で最高値となり前年 (124) の約3倍という結果でした

bull 北米のユーザーにはアプローチしやすいと言えます登録を完了したユーザーの獲得コストは 1102ドルで前年の最高値 (11606ドル) から10分の1以下に低下したことは驚異的な結果と言えますコンバージョン率も有益で 343と約8倍 (前年は 46) に急上昇しました

広告コスト コンバージョン率

登録

初回購入

APAC EMEA LATAM 北米

$1728 271

101$3126

118$3970

$606 561

$917 346

115$2960

$1102 343

$5886 64

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 15

bull EMEAにおける広告コストとコンバージョン率は非常に両極端な結果でした登録したユーザーの獲得コストは 1728ドルともっとも高額になりました(前年の 2764 ドルからわずか 38 の低下)コンバージョン率 (271) はもっとも低いですが少なくとも昨年 (115) からは上昇しています

初回購入

予測したとおり広告コストやコンバージョン率は地域によって様々でファネルの深層部における転換率がより大きな収益をもたらすということがデータによって裏付けられていますしかし詳しく調査してみるとマーケターにとって気をつけるべき例外があることが分かります

bull LATAM ではモバイル決済のインフラが以前にも増して消費者の取引を支えています初回購入を行ったユーザーを獲得するための広告コストは平均2960ドルと(前年の非常に高額な26193ドルと比較して)大幅な低下傾向を示しユーザーがインストールから購入に至る比率も115(今回のデータの中の最高値の1つで前年の14倍を記録)と良好でした

bull EMEAは昨年のランクは低かったものの消費者がショッピングアプリに興味を持つことで急成長を見せている地域です購入ユーザーを獲得するための平均広告コストは3970ドル(昨年は5553ドル)でショッピングに積極的であることを示唆していますコンバージョン率は昨年の2倍の118 と極めて良い結果でした消費者の興味や行動を促すことができるマーケターなら収益を見込める数値と言えるでしょう

bull アプリ市場として成熟した地域では消費者が多くの選択肢を持つため獲得コストが高くても購入に至るまでのコンバージョン率が低い傾向にありますこれはAPACにおいても顕著で購入ユーザーの獲得コストは平均3126ドル(前年比133増)ですが購入までのコンバージョン率101 (前年比 169増)はショッピング好きな地域として知られるAPACにおいてはやや低調な数値と言えます

bull 北米も同じ課題を抱えています同コスト額は平均5886ドルで昨年の約2倍でしたこれに伴い購入までのコンバージョン率も低下し昨年の160が64と60近くも下落しています

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 16

継続率

Adjustが計測を行なっている全地域 (APACEMEA北米) の継続率データを分析することでアプリユーザーのロイヤリティの変動やエンゲージメントの高いユーザーがアプリに興味を失う割合

(キャンペーンなどでユーザーにうまく訴求することができず購入行動に導くことができなかった場合)などを把握することができます

bull EMEA は大変良好ですべてのステージ(1日目から30日目まで)で高い継続率を維持していますこのマーケットが成熟するにつれて高いモチベーションをもってショッピングアプリをインストールするユーザーをベースとしたマーケットへと変化していきます

bull APACと北米は30日目には同率で2位に並んでいます1日目の両地域の継続率(APACで17北米で 15)はEMEA と同じですが7日目までに差が縮まり継続率はいずも 8 まで低下します14日目で両地域の差はわずか1となり30日目の継続率は両地域とも4でしたショッピングが日々の生活の一部として不可欠なものになっている地域(モバイルやアプリを使って食料品などの商品を注文するのが一般化した地域)のマーケターにとっては残念な傾向であると言えます

地域別にみたショッピングアプリユーザーの継続率

APAC EMEA 北米

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

継続

0

5

10

15

20

17

13

19

1415

11

8

11

8

5

9

6

4

6

4

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 17

米国

イギリス

ドイツインドネシア

日本

数字で見る主要国のアプリ市場 「Think globally Act locally」というのがビジネスの成功の大原則ですがショッピングアプリもその例外ではありません各地域の分析結果を理解することでマーケターは高い目標を設定することができます

しかし市場の評価基準やベンチマークを可視化できなければ目標を見失ってしまいます「モバイルショッピングアプリレポート」では広告コストコンバージョン率継続率インストールから購入へのタイムラインなど地域に密着したデータを調査しましたマーケティングのパフォーマンスを正確に評価し成果を上げるための実践的なインサイトをご紹介します ドイツドイツは矛盾を持ち合わせた国ですモバイルによるデジタルセールスのシェアは高くモバイル端末を使って買い物をするユーザー数も多く非常に先進的ですしかし個人情報やサイバー攻撃に対する懸念がモバイルショッピングの足かせになっています調査機関であるeMarketerも2018年に149だったモバイルによる売上げの伸び率は2019年に12まで落ち込み西欧諸国の平均 193を大きく下回ると予測しています

広告コストとコンバージョン 見込みはあるが高額

bull ドイツにおける1インストールあたりの平均広告コストは545ドルと高額です同地域(EMEA)の平均広告コストである468ドルを165も上回っていますファネルの深層部である購入ユーザーの獲得コスト(6526ドル)も決して安くなくこのレポートで分析した5ヶ国の中でもっとも高額でした

bull インストールから購入に至る比率は 84 で同地域のコンバージョン率 118 よりも若干低くなっています

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 18

ドイツにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

ドイツにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

購入までの時間アクションが早い

ドイツでは1日目の13時間4分後にアプリ内で登録や購入など何かしらのアクションを起こしており米国に次ぐ2番目の早さですドイツのユーザーは購入前に下調べをしっかりしてから明確な目的の上にアプリをダウンロードをすると考えられますよって購入する決断も比較的早く行う傾向があります

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

継続率明確な目的が高い価値を生む

継続率を見るとドイツのユーザーは何らかの目的をもってショッピングアプリをダウンロードするだけでなくアプリを長期間利用していることが分かります継続率は地域全体の平均よりも高くショッピングアプリに関心がありそれがインストール後の高いエンゲージメント率となって現れています

インストール 購入

13時間37分

7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 19

ドイツにおけるショッピングアプリの継続率

インドネシア

経済発展や都市化利便性に対する要求の高まりがインドネシアのインターネットエコノミーを拡大させている大きな要因です2018年に270億ドルだったインターネットエコノミーは2025年には1000億ドルに成長するだろうと予測されています人口が2億6100万人の産油国であるインドネシアはモバイルイノベーションの温床でありGo-Jek社のような「スーパーアプリ」やモバイルファーストな「ユニコーン企業」の拠点でもありますGo-Jekは今年4月食料品から電子機器に至るまでの幅広い商品を閲覧したり購入することができる新機能「Go-Mall」を初公開しましたモバイル決済の急速な拡大によるモバイルコマースとショッピングの大きな伸びに期待するアプリ企業はGo-Jek 1社だけではありません

広告コストとコンバージョン率あらゆるシステムが稼働

インドネシアは成長したインターネットとオンラインコマースにより「もっともダイナミックな市場」という評価を受けていますこれは Liftoff の内部データによっても裏付けられユーザー獲得やアクションにおいて非常に魅力的な国であることが分かります

インドネシアは東南アジアで「もっともダイナミックな市場」と評価されています

EMEAドイツ

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

19

21

16

1311

8

14

119

6

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 20

bull 1インストールあたりの平均広告コストは165ドルとこのセクションで分析対象となっている5ヶ国中圧倒的に低い数値ですさらに同国で初めて購入を行うユーザーの獲得コストはわずか1669ドルであり主要な評価基準を見るとモバイルアプリの利用やモバイルコマースに対する消費者行動に劇的な変化があることが分かります

bull 幸いなことに広告コストが低いだけでなくコンバージョン率も驚くほど高くなっていますインストールから購入に至る比率は 99 でAPACの 101 と一致します

インドネシアにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

購入までの時間スロースターター

インドネシアのインストールから購入までの経過時間は1日目の19時間31分で高い購買力を持ち積極的にショッピングアプリを利用するドイツと日本の中間に位置しますインドネシアのユーザーは購入するまでに長い時間をかける傾向がありますがGo-Jekのような自国で育ったコマースアプリが増加することでモバイルショッピングが新たな基準になっていくのではないかと考えられます

インドネシアにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 21

継続率低めの傾向

ショッピングアプリが一般化したばかりの市場であるインドネシアではAPAC の他の国と比較して継続率が低い傾向がありますしかしアプリの魅力やエンゲージメントキャンペーンの成果が継続率の低さにそのまま反映している訳ではないかもしれませんインドネシアにおけるアプリの継続率は1日目が11で7日目には4に低下していますこれはもしかしたらアプリに慣れる前に不満を感じたりアプリが提供する価値が伝わっていないユーザーが多く存在する可能性がありますいずれにしても適切な状況で適切なメッセージを送りユーザーに興味を持ってもらう施策を行うことが大切です

インドネシアにおけるショッピングアプリの継続率

日本ではファッション販売の70がモバイルやアプリで占められておりオンライン取引の約 60 がモバイル上で行われています

APACインドネシア

17

11

7

43

2

13

8

54

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 22

日本

日本のアプリ市場はマーケターにとって魅力的と言えます消費動向の調査機関であるStatista は日本のモバイルコマース市場が2020年までに2016年の倍となる 608億ドルに成長すると予測していますこれを牽引しているのが キャッシュレス決済の割合を2016年の20から2025年までに40まで引き上げるという日本政府の方針ですファッションはこのビジョンを具現化するショッピングカテゴリーの1つです既に ファッション販売の 70 がモバイルやアプリで占められておりオンライン取引の約60がモバイル上で行われていますまたコマースの最大手である楽天がスマートフォンを使ったQRコードのスキャンによる決済に乗り出したことで消費者のモバイルやアプリへのシフトがさらに加速することが予想されます 

広告コストとコンバージョン率努力すれば結果は得られる

bull 日本の1インストールあたりの平均広告コストは282ドルと低く(インドネシアの165ドルに続いて2番目)3倍のインストールコストを持つ米国を大きく引き離しています購入を行うユーザーの獲得コスト(3643ドル)はAPAC(3126ドル) 全体よりやや高めとなっています

bull インストールからコンバージョンに至る比率(77)は地域全体(101)に比べると低いため効果的なインセンティブやターゲティングによってギャップを埋めていくことが求められます

購入までの時間買い物はしっかり時間をかけて

日本のユーザーがインストールから購入するまでの経過時間は1日21時間51分ですこれはマインドシェアや顧客内シェアの競争が激しいことを示すのではないかと考えられますマーケターはクリエイティブによってターゲットとなるオーディエンスを効果的に特定し対応することが求められます

日本におけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 23

継続率購買意欲が高く長期にわたって高い継続率を保持

日本の買い物客のコンバージョンは決して容易ではありませんが努力次第で獲得が可能です日本のユーザーの継続率は地域全体を若干上回っており日本のユーザーがアプリに関心を抱いているという証拠です1日目の20の継続率という大きな数値は本レポートの中では最高の値となっています(EMEAの平均よりもわずかながら1高くなっています)継続率については最初の1週間は2桁台を維持し7日目でも10という優秀な値となっており日本のユーザーはアプリに対して一貫したロイヤリティを示唆しています

日本におけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

日本におけるショッピングアプリの継続率

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

APAC日本

17

20

15

10

8

6

13

8

54

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 24

イギリス

イギリスはブラックフライデーなどの主要なショッピングイベントを欧州で最初に取り入れた国の1つです現在オンラインやアプリ経由での食料品販売においてEMEAをリードしておりモバイルショッピングが生活に浸透している国ですIMRG Capgemini の e-Retail Sales Index 四半期データによると2018年にイギリスのオンライン販売チャネルの40がスマートフォンを占めました発展したモバイル決済やアプリ内購入さらに小売業者がするアプリやWebサイトの最適化への取り組みなどのすべてがモバイルがショッピングにおける中心的な役割を果たすことに貢献しています皮肉にも小売業界が低迷したことにより2481の店舗銀行大衆向け小売店舗が英国から消え(2017年よりも 40以上多く閉店)消費者がオンライン購入に切り替えたことがモバイルショッピングを盛り上げたと考えられていますしかし消費意欲の低下や英国の欧州離脱に対する懸念の高まりによってユーザーの出費は押さえ込まれている傾向があるようです

消費意欲の低下や英国の欧州離脱に対する懸念の高まりによってユーザーの出費は押さえ込まれている傾向があります

広告コストとコンバージョン率ユーザーは熱心だが不安も

bull 実店舗を所有する小売店の顧客をめぐる競争は非常に厳しく英国欧州離脱後の生活に対する不安も相まってインストールコストを高く押し上げています英国の1インストールあたりの平均広告コストは548ドルでEMEA 全体の 468ドルを遙かに上回るものとなっています

bull ユーザーはマクロ経済の成長に悩まされているかもしれませんがそれによってショッピングに対する熱意が完全に消え失せてしまった訳ではありませんインストールから購入に至る比率は 127 で地域全体 (118) を超える数値ですデスクトップやタブレットを抑えてモバイルがショッピングデバイスの主役の躍り出たこの国にとって初回購入のユーザー獲得コストが4326ドルであることは十分に価値があるのではと考えられます

イギリスにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 25

継続率購買意欲が高く長期にわたって継続

イギリスではユーザー獲得が高額な上ユーザーに買い物をしてもらうのも困難ですしかし継続率に関してはすべての段階で EMEA と同等の比率であることから購買意欲は高いことがわかりますつまりユーザーの継続率と購買コンバージョンはマーケターの施策次第かもしれません

イギリスにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

購入までの時間ショッピングには慎重

英国におけるインストールから購入までの経過時間は7日と1時間5分で他国と比較し遙かに長いことがわかりました自国の市場価値を熟知しているユーザーが多いことが要因かもしれませんユーザーに商品を売ろうとするショップからさまざまなインセンティブが殺到する中消費者はじっくり時間をかけ一番良い価格で買い物をすることができます

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

イギリスにおけるショッピングアプリの継続率EMEAイギリス

1920

15

12

9

6

14

11

9

6

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 26

アメリカ合衆国

米国のユーザーの特性は住んでいる場所によって異なるかもしれませんが購買行動(と嗜好)には同じ特徴がありますグローバル流通企業である UPS が委託したComscoreの調査結果によるとユニーク商品への欲求がある同国のショッピングユーザーの約半数は海外の小売業者から購入していますUPSの最高商業責任者アランガーシェンホーン(Alan Gershenhorn)氏は

「国内の小売業者とインターナショナルな小売業者の境界線はますます見えなくなっていく」と述べています結論として米国におけるアプリの導入や利用は成長を続けていますが消費者は専門ショップや世界の小売業者からより多くの商品を購入しています

広告コストとコンバージョン率確実に収益を得るために価格が上昇

bull 1インストールあたりの平均広告コストは387ドル(NA 地域全体では 378ドル) で同地域国の中では中間に位置するものですがマーケターが期待できる投資の見返りは平均を遙かに上回るものです(アプリストア分析プロバイダーであるApp Annieは2018年は消費者がショッピングアプリを受け入れて頼りにするようになった「ターニングポイント」の年でユーザーがショッピングアプリに費やす時間が大幅に伸びデジタルセールスが増加したとの見解を示しています)

bull 初回購入ユーザーの獲得コスト(5969ドル)は地域全体のコストと一致しインストールから購入に至る比率は 65 でした(地域全体では 64)

購入までの時間最強の買い物客

米国のユーザー獲得費は決して安くはありませんが購買を後押しするのは比較的容易といえるかもしれません米国のユーザーがインストールから購入するまでの経過時間は13時間37分で実際に購入に至るまでの時間が最も短いというデータが出ていますユーザーの購買意欲の高さとオンラインショッピングに対する抵抗の無さそして効果的なマーケティングがうまく相乗効果をもたらしているのかもしれません

$387

$1241

$5969

312

65

米国におけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 27

継続率高い購買意欲を持続してもらうために

全体的に米国の継続率は比較地域全体を反映したものになっています一般的に継続率の高さにおいてはEメールやプッシュ通知その他のチャネルを使ったキャンペーンの展開セグメンテーションやエンゲージメントの改善によるロイヤリティおよび継続率の向上を図るような施策努力が競争が非常に厳しい市場において必要だと言われています

米国におけるショッピングアプリの継続率

米国におけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

北米米国1515

10

8

6

4

11

8

6

4

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 28

Liftoffはパフォーマンスベースのモバイルアプリマーケティングとリターゲティングのためのプラットフォームですインストール後のユーザーデータを活用しユーザー獲得およびリエンゲージメントキャンペーンを実施します高度な機械学習を活用したLiftoffのキャンペーンによって商品の購入やサブスクリプションの更新などインストールを超えたアクションを最適化しますLiftoffのアクション単価モデルは収益が発生

するイベントに積極的に投資するユーザーを獲得することでアプリマーケターを支援しますカルフォルニア州パルアルトに本社ニューヨークサンフランシスコロンドンシンガポール東京ソウルパリにオフィスを構え世界の最先端のアプリ提供企業やブランドを相手にビジネスを展開しています

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Adjustはモバイル測定および不正防止の業界リーダーですAdjust SDK搭載のアプリのアクティブユーザーは世界で13億を超えており世界中のモバイルアプリマーケターに高品質のモバイル計測とアナリティックスアドフラウド防止サイバーセキュリティソリューションを提供しています

AdjustはFacebookTwitterGoogleLINESnapTencentの正式マーケティングパートナーになっており国内外の主要広告ネットワークパートナーと連携しています楽天リクルートLINEグリーディーエヌエーメルカリなど国内400社以上のトップパブリッシャーをはじめマイクロソフトZyngaSpotifyといったグローバルブランドを含む25000以上のアプリがパフォーマンス向上のためにAdjustのソリューションを導入しています2012年に独ベルリン

で設立されたAdjustは東京ベルリンサンフランシスコニューヨークパリ北京上海テルアビブソウルシンガポールムンバイサンパウロなど世界15都市にオフィスを構えています

A d j u s t は デ ータ集 約プラットフォーム のAcquiredioおよび数々の受賞歴があるサイバーセキュリティAIのスタートアップ企業であるUnbotifyを買収しました2019年2月には日本を代表するモバイルマーケティング企業であるアドウェイズと戦略的パートナーシップを結びましたAdjustは広告主のマーケティング業務を集約し業界トップレベルのモバイルアプリ計測および不正防止サービスを提供するという自社のゴールに取り組んでいます

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モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 9

結論ユーザーが購入時に何か不便な点を感じている(あるいは購入に至るまでのユーザー体験に問題がある)可能性があります十分にパーソナライズされていないもしくはユーザーの関心を引くメッセージが伝わっていないといったことが挙げられるかもしれませんこれらの改善はユーザーが購入を途中で止めてしまわないようにするために不可欠な要素となります今回のデータからは読み取ることができませんでしたがこのカテゴリーのショッピングアプリを担当するマーケターはいずれにしてもアプリの最適化により力を入れて取り組むことが大切と言えます

一般化したマーケットプレイス(市場)アプリ

コストユーザーの1インストールあたりの平均広告コストはわずかに上昇しています(前年比 67 増)しかし購入ユーザーを獲得するための平均広告コストが昨年 (8002ドル) から大幅に低下した (3615ドル) ことによって全体的に見れば良好な結果といえます

コンバージョン率インストールから購入に至る比率は前年の倍以上となる118となりユーザーがショッピングに対して積極的であることを示しています

結論このカテゴリーでは大企業が莫大な利益を生んでいる傾向が見て取れます彼らはモバイルアプリによるショッピングの場を提供しているだけではありませんユーザーを魅了しコンバージョンにつなげる基本条件(幅広い品揃え魅力的な価格有益なユーザー体験)を備えていますこのカテゴリーに入るアプリのマーケターには利用率やエンゲージメントを向上させるキャンペーンを増やすことをおすすめしますアプリマーケターは大型量販店やディスカウントストアの販売モデルを取り入れるよりも個人ユーザーに訴求するキャンペーンを実施することが成功に繋がると言えるでしょう 

ブランドコマースアプリの平均広告コストとコンバージョン率 ブランドコマースアプリ

自社名や自社ブランドの名前がついた商品を製造販売する企業が提供するアプリ

(例Gap)

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 10

コンバージョンに結びつかない付加価値提供アプリ

コスト1インストールあたりの平均広告コストは 414ドルで前年から177 低下しました残念ながらファネルの深層部でコストが高止まりとなっていますアプリ利用が多いユーザーを獲得できない限り購入に至るユーザーを獲得するための平均広告コスト(4144ドル)の費用対効果は低下する傾向があります

コンバージョン率インストールから購入に至る比率は 10 で前年比から551低下しましたアプリをインストールしたユーザーの半数以上が登録を完了しているなかこの数値は良い結果とは言えないでしょう

結論データの分析結果からこのカテゴリーのアプリはユーザーからうまく共感を得られていないことが分かります付加価値提供アプリの価値や機能が明確でない可能性がありますあるいは大きなマーケットで自社アプリを検索してもらう為にキャンペーンの改善が求められるかもしれませんいずれにしてもファネルの深い部分でのアクティビティを活性化させるためマーケターはキャンペーン施策に力を入れ広告予算もより多く配分した方が良いでしょう

付加価値提供アプリ

ショッピングの他にクーポンやキャッシュバックなどの付加価値をユーザーに提供するアプリ

(例メルカリのメルペイはクーポンのオファーやストア内およびモバイルでの購入にポイント還元を行います)

付加価値提供アプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

マーケットプレースアプリの平均広告コストとコンバージョン率 マーケットプレースアプリ

自社以外のブランドや商品を販売する企業が提供するアプリ

(例 Alibaba)

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 11

シーズンによる傾向と販売機会

グラフを見ると変動がそれほど大きくないことからモバイルショッピングアプリへのエンゲージメントは日々不可欠となり季節要因による影響も減ってきていることを示しています独身の日(11月11日)や母の日サイバーマンデーからスーパーボウルサンデーまでショッピングに対する消費者の関心は一年を通してあります

bull 3月はショッピングアプリに関する活動が活性化するため2019年3月の購入ユーザーの獲得コストは 2990ドルにまで低下インストールから購入に至る比率は最高 139 に達しました

bull ブラックフライデーなど「ショッピングホリデー」と呼ばれる11月はマーケティングにより収益化が見込める時期です2018年11月の購入ユーザーの獲得コストは3592ドルですがエンゲージメント率 (13) は驚くべき数値です

bull 全体としてユーザー獲得コストは30ドル~45ドルの範囲にありブレが大きくコストも高かった昨年に比べて安定していると言えます

ショッピングアプリの購入ユーザー獲得コストとコンバージョン率(月次)

20184月 5月  6月  7月  8月  9月 10月 11月 12月 20191月 2月 3月

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 12

ショッピングアプリユーザーの継続率

1日目   3日目   7日目   14日目   30日目

bull 継続率はインストール後7日目で14までに低下しますこの期間ではユーザーの関心を落とさないように消費者とのつながりを活発化しユーザーに関連性の高いメッセージを送ることで訴求し続けることが大切です

bull インストール後28日目継続率は1桁(9)にまで落ち込みますユーザーの関心を長期間維持するためにこの時期にもリエンゲージメント施策を開始することをおすすめします

bull ショッピングアプリのユーザーは目的を持ってアプリをインストールしていますこれはeMarketerの最新調査とも一致する結果です主席アナリストのアンドリューリプスマン

(Andrew Lipsman)氏は「ショッピングアプリは明確な意識をもってユーザーにダウンロードされておりアプリがユーザーに提供する機能も明らかです」と述べていますマーケターはその特徴を参考にし「ユーザーに一度でもアプリをダウンロードしてもらったらマーケターはそのエンゲージメントを維持しアプリを使ってもらうよう」あらゆる施策に取り組むことが大切です

継続率エンゲージメントの強さとスピード

広告コストとコンバージョン率を見るとユーザーがショッピングアプリに対して高い関心を持っていることが分かりますそれではユーザーの継続率も高いのでしょうか Adjust のデータによると1日目にアプリを継続して使用するユーザーは25であることが分かりましたユーザーがアプリに対する関心の高さを示している数字と言えます

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 13

地域別による分析広告コストとコンバージョン率

インストールユーザーの平均広告コストを地域別(APACEMEALATAM(中南米)および北米)に見るとほとんどの地域で上昇していることが分かります

bull ショッピングアプリが急成長しているAPACにおいてインストール単価(CPI)が最低値(317ドル)を示しました

bull EMEAが特に高い(468ドル)ことがわかりましたがこの地域のユーザーはファネルの深層部でコンバージョンする確率も高い傾向があります

bull LATAMのインストール単価は決して低いとは言えませんが消費者の関心は高まりつつありアプリアクティビティも向上しています2018年はLATAMのEC総売上高の4分の1以上がモバイル経由(275)であった初めての年となりました

bull 北米はインストール単価が高止まりした成熟市場ですがファネルの深層部で収益を回収できると考えられます

地域別にみたショッピングアプリ1インストールあたりの平均広告コスト

APAC    EMEA   LATAM    北米

$468

$317$340

$378

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 14

地域別にみたショッピングアプリユーザーの登録購入ユーザー獲得コストおよびコンバージョン率

新規登録

ユーザーの新規登録はマーケターがデータによってユーザーとの関係を深めることができる比較的障壁の低いファネルの中層部におけるユーザー行動ですマーケターにとって幸いなことに結果として最も低い獲得コストであることがわかりました

bull LATAM では平均606ドル (昨年は 2303ドル) と収益に見合う獲得コストでしたインストールから登録に至る比率も561 (昨年は 89) と非常に高くユーザーから共感を得ることができたキャンペーンがそのまま売上げに直結していることを示しています

bull APAC では平均917ドルと昨年 (1930ドル) に比べて 52 も低下しましたインストールから登録に至る比率は346で最高値となり前年 (124) の約3倍という結果でした

bull 北米のユーザーにはアプローチしやすいと言えます登録を完了したユーザーの獲得コストは 1102ドルで前年の最高値 (11606ドル) から10分の1以下に低下したことは驚異的な結果と言えますコンバージョン率も有益で 343と約8倍 (前年は 46) に急上昇しました

広告コスト コンバージョン率

登録

初回購入

APAC EMEA LATAM 北米

$1728 271

101$3126

118$3970

$606 561

$917 346

115$2960

$1102 343

$5886 64

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 15

bull EMEAにおける広告コストとコンバージョン率は非常に両極端な結果でした登録したユーザーの獲得コストは 1728ドルともっとも高額になりました(前年の 2764 ドルからわずか 38 の低下)コンバージョン率 (271) はもっとも低いですが少なくとも昨年 (115) からは上昇しています

初回購入

予測したとおり広告コストやコンバージョン率は地域によって様々でファネルの深層部における転換率がより大きな収益をもたらすということがデータによって裏付けられていますしかし詳しく調査してみるとマーケターにとって気をつけるべき例外があることが分かります

bull LATAM ではモバイル決済のインフラが以前にも増して消費者の取引を支えています初回購入を行ったユーザーを獲得するための広告コストは平均2960ドルと(前年の非常に高額な26193ドルと比較して)大幅な低下傾向を示しユーザーがインストールから購入に至る比率も115(今回のデータの中の最高値の1つで前年の14倍を記録)と良好でした

bull EMEAは昨年のランクは低かったものの消費者がショッピングアプリに興味を持つことで急成長を見せている地域です購入ユーザーを獲得するための平均広告コストは3970ドル(昨年は5553ドル)でショッピングに積極的であることを示唆していますコンバージョン率は昨年の2倍の118 と極めて良い結果でした消費者の興味や行動を促すことができるマーケターなら収益を見込める数値と言えるでしょう

bull アプリ市場として成熟した地域では消費者が多くの選択肢を持つため獲得コストが高くても購入に至るまでのコンバージョン率が低い傾向にありますこれはAPACにおいても顕著で購入ユーザーの獲得コストは平均3126ドル(前年比133増)ですが購入までのコンバージョン率101 (前年比 169増)はショッピング好きな地域として知られるAPACにおいてはやや低調な数値と言えます

bull 北米も同じ課題を抱えています同コスト額は平均5886ドルで昨年の約2倍でしたこれに伴い購入までのコンバージョン率も低下し昨年の160が64と60近くも下落しています

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 16

継続率

Adjustが計測を行なっている全地域 (APACEMEA北米) の継続率データを分析することでアプリユーザーのロイヤリティの変動やエンゲージメントの高いユーザーがアプリに興味を失う割合

(キャンペーンなどでユーザーにうまく訴求することができず購入行動に導くことができなかった場合)などを把握することができます

bull EMEA は大変良好ですべてのステージ(1日目から30日目まで)で高い継続率を維持していますこのマーケットが成熟するにつれて高いモチベーションをもってショッピングアプリをインストールするユーザーをベースとしたマーケットへと変化していきます

bull APACと北米は30日目には同率で2位に並んでいます1日目の両地域の継続率(APACで17北米で 15)はEMEA と同じですが7日目までに差が縮まり継続率はいずも 8 まで低下します14日目で両地域の差はわずか1となり30日目の継続率は両地域とも4でしたショッピングが日々の生活の一部として不可欠なものになっている地域(モバイルやアプリを使って食料品などの商品を注文するのが一般化した地域)のマーケターにとっては残念な傾向であると言えます

地域別にみたショッピングアプリユーザーの継続率

APAC EMEA 北米

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

継続

0

5

10

15

20

17

13

19

1415

11

8

11

8

5

9

6

4

6

4

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 17

米国

イギリス

ドイツインドネシア

日本

数字で見る主要国のアプリ市場 「Think globally Act locally」というのがビジネスの成功の大原則ですがショッピングアプリもその例外ではありません各地域の分析結果を理解することでマーケターは高い目標を設定することができます

しかし市場の評価基準やベンチマークを可視化できなければ目標を見失ってしまいます「モバイルショッピングアプリレポート」では広告コストコンバージョン率継続率インストールから購入へのタイムラインなど地域に密着したデータを調査しましたマーケティングのパフォーマンスを正確に評価し成果を上げるための実践的なインサイトをご紹介します ドイツドイツは矛盾を持ち合わせた国ですモバイルによるデジタルセールスのシェアは高くモバイル端末を使って買い物をするユーザー数も多く非常に先進的ですしかし個人情報やサイバー攻撃に対する懸念がモバイルショッピングの足かせになっています調査機関であるeMarketerも2018年に149だったモバイルによる売上げの伸び率は2019年に12まで落ち込み西欧諸国の平均 193を大きく下回ると予測しています

広告コストとコンバージョン 見込みはあるが高額

bull ドイツにおける1インストールあたりの平均広告コストは545ドルと高額です同地域(EMEA)の平均広告コストである468ドルを165も上回っていますファネルの深層部である購入ユーザーの獲得コスト(6526ドル)も決して安くなくこのレポートで分析した5ヶ国の中でもっとも高額でした

bull インストールから購入に至る比率は 84 で同地域のコンバージョン率 118 よりも若干低くなっています

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 18

ドイツにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

ドイツにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

購入までの時間アクションが早い

ドイツでは1日目の13時間4分後にアプリ内で登録や購入など何かしらのアクションを起こしており米国に次ぐ2番目の早さですドイツのユーザーは購入前に下調べをしっかりしてから明確な目的の上にアプリをダウンロードをすると考えられますよって購入する決断も比較的早く行う傾向があります

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

継続率明確な目的が高い価値を生む

継続率を見るとドイツのユーザーは何らかの目的をもってショッピングアプリをダウンロードするだけでなくアプリを長期間利用していることが分かります継続率は地域全体の平均よりも高くショッピングアプリに関心がありそれがインストール後の高いエンゲージメント率となって現れています

インストール 購入

13時間37分

7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 19

ドイツにおけるショッピングアプリの継続率

インドネシア

経済発展や都市化利便性に対する要求の高まりがインドネシアのインターネットエコノミーを拡大させている大きな要因です2018年に270億ドルだったインターネットエコノミーは2025年には1000億ドルに成長するだろうと予測されています人口が2億6100万人の産油国であるインドネシアはモバイルイノベーションの温床でありGo-Jek社のような「スーパーアプリ」やモバイルファーストな「ユニコーン企業」の拠点でもありますGo-Jekは今年4月食料品から電子機器に至るまでの幅広い商品を閲覧したり購入することができる新機能「Go-Mall」を初公開しましたモバイル決済の急速な拡大によるモバイルコマースとショッピングの大きな伸びに期待するアプリ企業はGo-Jek 1社だけではありません

広告コストとコンバージョン率あらゆるシステムが稼働

インドネシアは成長したインターネットとオンラインコマースにより「もっともダイナミックな市場」という評価を受けていますこれは Liftoff の内部データによっても裏付けられユーザー獲得やアクションにおいて非常に魅力的な国であることが分かります

インドネシアは東南アジアで「もっともダイナミックな市場」と評価されています

EMEAドイツ

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

19

21

16

1311

8

14

119

6

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 20

bull 1インストールあたりの平均広告コストは165ドルとこのセクションで分析対象となっている5ヶ国中圧倒的に低い数値ですさらに同国で初めて購入を行うユーザーの獲得コストはわずか1669ドルであり主要な評価基準を見るとモバイルアプリの利用やモバイルコマースに対する消費者行動に劇的な変化があることが分かります

bull 幸いなことに広告コストが低いだけでなくコンバージョン率も驚くほど高くなっていますインストールから購入に至る比率は 99 でAPACの 101 と一致します

インドネシアにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

購入までの時間スロースターター

インドネシアのインストールから購入までの経過時間は1日目の19時間31分で高い購買力を持ち積極的にショッピングアプリを利用するドイツと日本の中間に位置しますインドネシアのユーザーは購入するまでに長い時間をかける傾向がありますがGo-Jekのような自国で育ったコマースアプリが増加することでモバイルショッピングが新たな基準になっていくのではないかと考えられます

インドネシアにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 21

継続率低めの傾向

ショッピングアプリが一般化したばかりの市場であるインドネシアではAPAC の他の国と比較して継続率が低い傾向がありますしかしアプリの魅力やエンゲージメントキャンペーンの成果が継続率の低さにそのまま反映している訳ではないかもしれませんインドネシアにおけるアプリの継続率は1日目が11で7日目には4に低下していますこれはもしかしたらアプリに慣れる前に不満を感じたりアプリが提供する価値が伝わっていないユーザーが多く存在する可能性がありますいずれにしても適切な状況で適切なメッセージを送りユーザーに興味を持ってもらう施策を行うことが大切です

インドネシアにおけるショッピングアプリの継続率

日本ではファッション販売の70がモバイルやアプリで占められておりオンライン取引の約 60 がモバイル上で行われています

APACインドネシア

17

11

7

43

2

13

8

54

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 22

日本

日本のアプリ市場はマーケターにとって魅力的と言えます消費動向の調査機関であるStatista は日本のモバイルコマース市場が2020年までに2016年の倍となる 608億ドルに成長すると予測していますこれを牽引しているのが キャッシュレス決済の割合を2016年の20から2025年までに40まで引き上げるという日本政府の方針ですファッションはこのビジョンを具現化するショッピングカテゴリーの1つです既に ファッション販売の 70 がモバイルやアプリで占められておりオンライン取引の約60がモバイル上で行われていますまたコマースの最大手である楽天がスマートフォンを使ったQRコードのスキャンによる決済に乗り出したことで消費者のモバイルやアプリへのシフトがさらに加速することが予想されます 

広告コストとコンバージョン率努力すれば結果は得られる

bull 日本の1インストールあたりの平均広告コストは282ドルと低く(インドネシアの165ドルに続いて2番目)3倍のインストールコストを持つ米国を大きく引き離しています購入を行うユーザーの獲得コスト(3643ドル)はAPAC(3126ドル) 全体よりやや高めとなっています

bull インストールからコンバージョンに至る比率(77)は地域全体(101)に比べると低いため効果的なインセンティブやターゲティングによってギャップを埋めていくことが求められます

購入までの時間買い物はしっかり時間をかけて

日本のユーザーがインストールから購入するまでの経過時間は1日21時間51分ですこれはマインドシェアや顧客内シェアの競争が激しいことを示すのではないかと考えられますマーケターはクリエイティブによってターゲットとなるオーディエンスを効果的に特定し対応することが求められます

日本におけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 23

継続率購買意欲が高く長期にわたって高い継続率を保持

日本の買い物客のコンバージョンは決して容易ではありませんが努力次第で獲得が可能です日本のユーザーの継続率は地域全体を若干上回っており日本のユーザーがアプリに関心を抱いているという証拠です1日目の20の継続率という大きな数値は本レポートの中では最高の値となっています(EMEAの平均よりもわずかながら1高くなっています)継続率については最初の1週間は2桁台を維持し7日目でも10という優秀な値となっており日本のユーザーはアプリに対して一貫したロイヤリティを示唆しています

日本におけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

日本におけるショッピングアプリの継続率

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

APAC日本

17

20

15

10

8

6

13

8

54

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 24

イギリス

イギリスはブラックフライデーなどの主要なショッピングイベントを欧州で最初に取り入れた国の1つです現在オンラインやアプリ経由での食料品販売においてEMEAをリードしておりモバイルショッピングが生活に浸透している国ですIMRG Capgemini の e-Retail Sales Index 四半期データによると2018年にイギリスのオンライン販売チャネルの40がスマートフォンを占めました発展したモバイル決済やアプリ内購入さらに小売業者がするアプリやWebサイトの最適化への取り組みなどのすべてがモバイルがショッピングにおける中心的な役割を果たすことに貢献しています皮肉にも小売業界が低迷したことにより2481の店舗銀行大衆向け小売店舗が英国から消え(2017年よりも 40以上多く閉店)消費者がオンライン購入に切り替えたことがモバイルショッピングを盛り上げたと考えられていますしかし消費意欲の低下や英国の欧州離脱に対する懸念の高まりによってユーザーの出費は押さえ込まれている傾向があるようです

消費意欲の低下や英国の欧州離脱に対する懸念の高まりによってユーザーの出費は押さえ込まれている傾向があります

広告コストとコンバージョン率ユーザーは熱心だが不安も

bull 実店舗を所有する小売店の顧客をめぐる競争は非常に厳しく英国欧州離脱後の生活に対する不安も相まってインストールコストを高く押し上げています英国の1インストールあたりの平均広告コストは548ドルでEMEA 全体の 468ドルを遙かに上回るものとなっています

bull ユーザーはマクロ経済の成長に悩まされているかもしれませんがそれによってショッピングに対する熱意が完全に消え失せてしまった訳ではありませんインストールから購入に至る比率は 127 で地域全体 (118) を超える数値ですデスクトップやタブレットを抑えてモバイルがショッピングデバイスの主役の躍り出たこの国にとって初回購入のユーザー獲得コストが4326ドルであることは十分に価値があるのではと考えられます

イギリスにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 25

継続率購買意欲が高く長期にわたって継続

イギリスではユーザー獲得が高額な上ユーザーに買い物をしてもらうのも困難ですしかし継続率に関してはすべての段階で EMEA と同等の比率であることから購買意欲は高いことがわかりますつまりユーザーの継続率と購買コンバージョンはマーケターの施策次第かもしれません

イギリスにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

購入までの時間ショッピングには慎重

英国におけるインストールから購入までの経過時間は7日と1時間5分で他国と比較し遙かに長いことがわかりました自国の市場価値を熟知しているユーザーが多いことが要因かもしれませんユーザーに商品を売ろうとするショップからさまざまなインセンティブが殺到する中消費者はじっくり時間をかけ一番良い価格で買い物をすることができます

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

イギリスにおけるショッピングアプリの継続率EMEAイギリス

1920

15

12

9

6

14

11

9

6

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 26

アメリカ合衆国

米国のユーザーの特性は住んでいる場所によって異なるかもしれませんが購買行動(と嗜好)には同じ特徴がありますグローバル流通企業である UPS が委託したComscoreの調査結果によるとユニーク商品への欲求がある同国のショッピングユーザーの約半数は海外の小売業者から購入していますUPSの最高商業責任者アランガーシェンホーン(Alan Gershenhorn)氏は

「国内の小売業者とインターナショナルな小売業者の境界線はますます見えなくなっていく」と述べています結論として米国におけるアプリの導入や利用は成長を続けていますが消費者は専門ショップや世界の小売業者からより多くの商品を購入しています

広告コストとコンバージョン率確実に収益を得るために価格が上昇

bull 1インストールあたりの平均広告コストは387ドル(NA 地域全体では 378ドル) で同地域国の中では中間に位置するものですがマーケターが期待できる投資の見返りは平均を遙かに上回るものです(アプリストア分析プロバイダーであるApp Annieは2018年は消費者がショッピングアプリを受け入れて頼りにするようになった「ターニングポイント」の年でユーザーがショッピングアプリに費やす時間が大幅に伸びデジタルセールスが増加したとの見解を示しています)

bull 初回購入ユーザーの獲得コスト(5969ドル)は地域全体のコストと一致しインストールから購入に至る比率は 65 でした(地域全体では 64)

購入までの時間最強の買い物客

米国のユーザー獲得費は決して安くはありませんが購買を後押しするのは比較的容易といえるかもしれません米国のユーザーがインストールから購入するまでの経過時間は13時間37分で実際に購入に至るまでの時間が最も短いというデータが出ていますユーザーの購買意欲の高さとオンラインショッピングに対する抵抗の無さそして効果的なマーケティングがうまく相乗効果をもたらしているのかもしれません

$387

$1241

$5969

312

65

米国におけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 27

継続率高い購買意欲を持続してもらうために

全体的に米国の継続率は比較地域全体を反映したものになっています一般的に継続率の高さにおいてはEメールやプッシュ通知その他のチャネルを使ったキャンペーンの展開セグメンテーションやエンゲージメントの改善によるロイヤリティおよび継続率の向上を図るような施策努力が競争が非常に厳しい市場において必要だと言われています

米国におけるショッピングアプリの継続率

米国におけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

北米米国1515

10

8

6

4

11

8

6

4

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

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Liftoffはパフォーマンスベースのモバイルアプリマーケティングとリターゲティングのためのプラットフォームですインストール後のユーザーデータを活用しユーザー獲得およびリエンゲージメントキャンペーンを実施します高度な機械学習を活用したLiftoffのキャンペーンによって商品の購入やサブスクリプションの更新などインストールを超えたアクションを最適化しますLiftoffのアクション単価モデルは収益が発生

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モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 10

コンバージョンに結びつかない付加価値提供アプリ

コスト1インストールあたりの平均広告コストは 414ドルで前年から177 低下しました残念ながらファネルの深層部でコストが高止まりとなっていますアプリ利用が多いユーザーを獲得できない限り購入に至るユーザーを獲得するための平均広告コスト(4144ドル)の費用対効果は低下する傾向があります

コンバージョン率インストールから購入に至る比率は 10 で前年比から551低下しましたアプリをインストールしたユーザーの半数以上が登録を完了しているなかこの数値は良い結果とは言えないでしょう

結論データの分析結果からこのカテゴリーのアプリはユーザーからうまく共感を得られていないことが分かります付加価値提供アプリの価値や機能が明確でない可能性がありますあるいは大きなマーケットで自社アプリを検索してもらう為にキャンペーンの改善が求められるかもしれませんいずれにしてもファネルの深い部分でのアクティビティを活性化させるためマーケターはキャンペーン施策に力を入れ広告予算もより多く配分した方が良いでしょう

付加価値提供アプリ

ショッピングの他にクーポンやキャッシュバックなどの付加価値をユーザーに提供するアプリ

(例メルカリのメルペイはクーポンのオファーやストア内およびモバイルでの購入にポイント還元を行います)

付加価値提供アプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

マーケットプレースアプリの平均広告コストとコンバージョン率 マーケットプレースアプリ

自社以外のブランドや商品を販売する企業が提供するアプリ

(例 Alibaba)

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 11

シーズンによる傾向と販売機会

グラフを見ると変動がそれほど大きくないことからモバイルショッピングアプリへのエンゲージメントは日々不可欠となり季節要因による影響も減ってきていることを示しています独身の日(11月11日)や母の日サイバーマンデーからスーパーボウルサンデーまでショッピングに対する消費者の関心は一年を通してあります

bull 3月はショッピングアプリに関する活動が活性化するため2019年3月の購入ユーザーの獲得コストは 2990ドルにまで低下インストールから購入に至る比率は最高 139 に達しました

bull ブラックフライデーなど「ショッピングホリデー」と呼ばれる11月はマーケティングにより収益化が見込める時期です2018年11月の購入ユーザーの獲得コストは3592ドルですがエンゲージメント率 (13) は驚くべき数値です

bull 全体としてユーザー獲得コストは30ドル~45ドルの範囲にありブレが大きくコストも高かった昨年に比べて安定していると言えます

ショッピングアプリの購入ユーザー獲得コストとコンバージョン率(月次)

20184月 5月  6月  7月  8月  9月 10月 11月 12月 20191月 2月 3月

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 12

ショッピングアプリユーザーの継続率

1日目   3日目   7日目   14日目   30日目

bull 継続率はインストール後7日目で14までに低下しますこの期間ではユーザーの関心を落とさないように消費者とのつながりを活発化しユーザーに関連性の高いメッセージを送ることで訴求し続けることが大切です

bull インストール後28日目継続率は1桁(9)にまで落ち込みますユーザーの関心を長期間維持するためにこの時期にもリエンゲージメント施策を開始することをおすすめします

bull ショッピングアプリのユーザーは目的を持ってアプリをインストールしていますこれはeMarketerの最新調査とも一致する結果です主席アナリストのアンドリューリプスマン

(Andrew Lipsman)氏は「ショッピングアプリは明確な意識をもってユーザーにダウンロードされておりアプリがユーザーに提供する機能も明らかです」と述べていますマーケターはその特徴を参考にし「ユーザーに一度でもアプリをダウンロードしてもらったらマーケターはそのエンゲージメントを維持しアプリを使ってもらうよう」あらゆる施策に取り組むことが大切です

継続率エンゲージメントの強さとスピード

広告コストとコンバージョン率を見るとユーザーがショッピングアプリに対して高い関心を持っていることが分かりますそれではユーザーの継続率も高いのでしょうか Adjust のデータによると1日目にアプリを継続して使用するユーザーは25であることが分かりましたユーザーがアプリに対する関心の高さを示している数字と言えます

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 13

地域別による分析広告コストとコンバージョン率

インストールユーザーの平均広告コストを地域別(APACEMEALATAM(中南米)および北米)に見るとほとんどの地域で上昇していることが分かります

bull ショッピングアプリが急成長しているAPACにおいてインストール単価(CPI)が最低値(317ドル)を示しました

bull EMEAが特に高い(468ドル)ことがわかりましたがこの地域のユーザーはファネルの深層部でコンバージョンする確率も高い傾向があります

bull LATAMのインストール単価は決して低いとは言えませんが消費者の関心は高まりつつありアプリアクティビティも向上しています2018年はLATAMのEC総売上高の4分の1以上がモバイル経由(275)であった初めての年となりました

bull 北米はインストール単価が高止まりした成熟市場ですがファネルの深層部で収益を回収できると考えられます

地域別にみたショッピングアプリ1インストールあたりの平均広告コスト

APAC    EMEA   LATAM    北米

$468

$317$340

$378

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 14

地域別にみたショッピングアプリユーザーの登録購入ユーザー獲得コストおよびコンバージョン率

新規登録

ユーザーの新規登録はマーケターがデータによってユーザーとの関係を深めることができる比較的障壁の低いファネルの中層部におけるユーザー行動ですマーケターにとって幸いなことに結果として最も低い獲得コストであることがわかりました

bull LATAM では平均606ドル (昨年は 2303ドル) と収益に見合う獲得コストでしたインストールから登録に至る比率も561 (昨年は 89) と非常に高くユーザーから共感を得ることができたキャンペーンがそのまま売上げに直結していることを示しています

bull APAC では平均917ドルと昨年 (1930ドル) に比べて 52 も低下しましたインストールから登録に至る比率は346で最高値となり前年 (124) の約3倍という結果でした

bull 北米のユーザーにはアプローチしやすいと言えます登録を完了したユーザーの獲得コストは 1102ドルで前年の最高値 (11606ドル) から10分の1以下に低下したことは驚異的な結果と言えますコンバージョン率も有益で 343と約8倍 (前年は 46) に急上昇しました

広告コスト コンバージョン率

登録

初回購入

APAC EMEA LATAM 北米

$1728 271

101$3126

118$3970

$606 561

$917 346

115$2960

$1102 343

$5886 64

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 15

bull EMEAにおける広告コストとコンバージョン率は非常に両極端な結果でした登録したユーザーの獲得コストは 1728ドルともっとも高額になりました(前年の 2764 ドルからわずか 38 の低下)コンバージョン率 (271) はもっとも低いですが少なくとも昨年 (115) からは上昇しています

初回購入

予測したとおり広告コストやコンバージョン率は地域によって様々でファネルの深層部における転換率がより大きな収益をもたらすということがデータによって裏付けられていますしかし詳しく調査してみるとマーケターにとって気をつけるべき例外があることが分かります

bull LATAM ではモバイル決済のインフラが以前にも増して消費者の取引を支えています初回購入を行ったユーザーを獲得するための広告コストは平均2960ドルと(前年の非常に高額な26193ドルと比較して)大幅な低下傾向を示しユーザーがインストールから購入に至る比率も115(今回のデータの中の最高値の1つで前年の14倍を記録)と良好でした

bull EMEAは昨年のランクは低かったものの消費者がショッピングアプリに興味を持つことで急成長を見せている地域です購入ユーザーを獲得するための平均広告コストは3970ドル(昨年は5553ドル)でショッピングに積極的であることを示唆していますコンバージョン率は昨年の2倍の118 と極めて良い結果でした消費者の興味や行動を促すことができるマーケターなら収益を見込める数値と言えるでしょう

bull アプリ市場として成熟した地域では消費者が多くの選択肢を持つため獲得コストが高くても購入に至るまでのコンバージョン率が低い傾向にありますこれはAPACにおいても顕著で購入ユーザーの獲得コストは平均3126ドル(前年比133増)ですが購入までのコンバージョン率101 (前年比 169増)はショッピング好きな地域として知られるAPACにおいてはやや低調な数値と言えます

bull 北米も同じ課題を抱えています同コスト額は平均5886ドルで昨年の約2倍でしたこれに伴い購入までのコンバージョン率も低下し昨年の160が64と60近くも下落しています

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 16

継続率

Adjustが計測を行なっている全地域 (APACEMEA北米) の継続率データを分析することでアプリユーザーのロイヤリティの変動やエンゲージメントの高いユーザーがアプリに興味を失う割合

(キャンペーンなどでユーザーにうまく訴求することができず購入行動に導くことができなかった場合)などを把握することができます

bull EMEA は大変良好ですべてのステージ(1日目から30日目まで)で高い継続率を維持していますこのマーケットが成熟するにつれて高いモチベーションをもってショッピングアプリをインストールするユーザーをベースとしたマーケットへと変化していきます

bull APACと北米は30日目には同率で2位に並んでいます1日目の両地域の継続率(APACで17北米で 15)はEMEA と同じですが7日目までに差が縮まり継続率はいずも 8 まで低下します14日目で両地域の差はわずか1となり30日目の継続率は両地域とも4でしたショッピングが日々の生活の一部として不可欠なものになっている地域(モバイルやアプリを使って食料品などの商品を注文するのが一般化した地域)のマーケターにとっては残念な傾向であると言えます

地域別にみたショッピングアプリユーザーの継続率

APAC EMEA 北米

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

継続

0

5

10

15

20

17

13

19

1415

11

8

11

8

5

9

6

4

6

4

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 17

米国

イギリス

ドイツインドネシア

日本

数字で見る主要国のアプリ市場 「Think globally Act locally」というのがビジネスの成功の大原則ですがショッピングアプリもその例外ではありません各地域の分析結果を理解することでマーケターは高い目標を設定することができます

しかし市場の評価基準やベンチマークを可視化できなければ目標を見失ってしまいます「モバイルショッピングアプリレポート」では広告コストコンバージョン率継続率インストールから購入へのタイムラインなど地域に密着したデータを調査しましたマーケティングのパフォーマンスを正確に評価し成果を上げるための実践的なインサイトをご紹介します ドイツドイツは矛盾を持ち合わせた国ですモバイルによるデジタルセールスのシェアは高くモバイル端末を使って買い物をするユーザー数も多く非常に先進的ですしかし個人情報やサイバー攻撃に対する懸念がモバイルショッピングの足かせになっています調査機関であるeMarketerも2018年に149だったモバイルによる売上げの伸び率は2019年に12まで落ち込み西欧諸国の平均 193を大きく下回ると予測しています

広告コストとコンバージョン 見込みはあるが高額

bull ドイツにおける1インストールあたりの平均広告コストは545ドルと高額です同地域(EMEA)の平均広告コストである468ドルを165も上回っていますファネルの深層部である購入ユーザーの獲得コスト(6526ドル)も決して安くなくこのレポートで分析した5ヶ国の中でもっとも高額でした

bull インストールから購入に至る比率は 84 で同地域のコンバージョン率 118 よりも若干低くなっています

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 18

ドイツにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

ドイツにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

購入までの時間アクションが早い

ドイツでは1日目の13時間4分後にアプリ内で登録や購入など何かしらのアクションを起こしており米国に次ぐ2番目の早さですドイツのユーザーは購入前に下調べをしっかりしてから明確な目的の上にアプリをダウンロードをすると考えられますよって購入する決断も比較的早く行う傾向があります

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

継続率明確な目的が高い価値を生む

継続率を見るとドイツのユーザーは何らかの目的をもってショッピングアプリをダウンロードするだけでなくアプリを長期間利用していることが分かります継続率は地域全体の平均よりも高くショッピングアプリに関心がありそれがインストール後の高いエンゲージメント率となって現れています

インストール 購入

13時間37分

7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 19

ドイツにおけるショッピングアプリの継続率

インドネシア

経済発展や都市化利便性に対する要求の高まりがインドネシアのインターネットエコノミーを拡大させている大きな要因です2018年に270億ドルだったインターネットエコノミーは2025年には1000億ドルに成長するだろうと予測されています人口が2億6100万人の産油国であるインドネシアはモバイルイノベーションの温床でありGo-Jek社のような「スーパーアプリ」やモバイルファーストな「ユニコーン企業」の拠点でもありますGo-Jekは今年4月食料品から電子機器に至るまでの幅広い商品を閲覧したり購入することができる新機能「Go-Mall」を初公開しましたモバイル決済の急速な拡大によるモバイルコマースとショッピングの大きな伸びに期待するアプリ企業はGo-Jek 1社だけではありません

広告コストとコンバージョン率あらゆるシステムが稼働

インドネシアは成長したインターネットとオンラインコマースにより「もっともダイナミックな市場」という評価を受けていますこれは Liftoff の内部データによっても裏付けられユーザー獲得やアクションにおいて非常に魅力的な国であることが分かります

インドネシアは東南アジアで「もっともダイナミックな市場」と評価されています

EMEAドイツ

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

19

21

16

1311

8

14

119

6

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 20

bull 1インストールあたりの平均広告コストは165ドルとこのセクションで分析対象となっている5ヶ国中圧倒的に低い数値ですさらに同国で初めて購入を行うユーザーの獲得コストはわずか1669ドルであり主要な評価基準を見るとモバイルアプリの利用やモバイルコマースに対する消費者行動に劇的な変化があることが分かります

bull 幸いなことに広告コストが低いだけでなくコンバージョン率も驚くほど高くなっていますインストールから購入に至る比率は 99 でAPACの 101 と一致します

インドネシアにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

購入までの時間スロースターター

インドネシアのインストールから購入までの経過時間は1日目の19時間31分で高い購買力を持ち積極的にショッピングアプリを利用するドイツと日本の中間に位置しますインドネシアのユーザーは購入するまでに長い時間をかける傾向がありますがGo-Jekのような自国で育ったコマースアプリが増加することでモバイルショッピングが新たな基準になっていくのではないかと考えられます

インドネシアにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 21

継続率低めの傾向

ショッピングアプリが一般化したばかりの市場であるインドネシアではAPAC の他の国と比較して継続率が低い傾向がありますしかしアプリの魅力やエンゲージメントキャンペーンの成果が継続率の低さにそのまま反映している訳ではないかもしれませんインドネシアにおけるアプリの継続率は1日目が11で7日目には4に低下していますこれはもしかしたらアプリに慣れる前に不満を感じたりアプリが提供する価値が伝わっていないユーザーが多く存在する可能性がありますいずれにしても適切な状況で適切なメッセージを送りユーザーに興味を持ってもらう施策を行うことが大切です

インドネシアにおけるショッピングアプリの継続率

日本ではファッション販売の70がモバイルやアプリで占められておりオンライン取引の約 60 がモバイル上で行われています

APACインドネシア

17

11

7

43

2

13

8

54

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 22

日本

日本のアプリ市場はマーケターにとって魅力的と言えます消費動向の調査機関であるStatista は日本のモバイルコマース市場が2020年までに2016年の倍となる 608億ドルに成長すると予測していますこれを牽引しているのが キャッシュレス決済の割合を2016年の20から2025年までに40まで引き上げるという日本政府の方針ですファッションはこのビジョンを具現化するショッピングカテゴリーの1つです既に ファッション販売の 70 がモバイルやアプリで占められておりオンライン取引の約60がモバイル上で行われていますまたコマースの最大手である楽天がスマートフォンを使ったQRコードのスキャンによる決済に乗り出したことで消費者のモバイルやアプリへのシフトがさらに加速することが予想されます 

広告コストとコンバージョン率努力すれば結果は得られる

bull 日本の1インストールあたりの平均広告コストは282ドルと低く(インドネシアの165ドルに続いて2番目)3倍のインストールコストを持つ米国を大きく引き離しています購入を行うユーザーの獲得コスト(3643ドル)はAPAC(3126ドル) 全体よりやや高めとなっています

bull インストールからコンバージョンに至る比率(77)は地域全体(101)に比べると低いため効果的なインセンティブやターゲティングによってギャップを埋めていくことが求められます

購入までの時間買い物はしっかり時間をかけて

日本のユーザーがインストールから購入するまでの経過時間は1日21時間51分ですこれはマインドシェアや顧客内シェアの競争が激しいことを示すのではないかと考えられますマーケターはクリエイティブによってターゲットとなるオーディエンスを効果的に特定し対応することが求められます

日本におけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 23

継続率購買意欲が高く長期にわたって高い継続率を保持

日本の買い物客のコンバージョンは決して容易ではありませんが努力次第で獲得が可能です日本のユーザーの継続率は地域全体を若干上回っており日本のユーザーがアプリに関心を抱いているという証拠です1日目の20の継続率という大きな数値は本レポートの中では最高の値となっています(EMEAの平均よりもわずかながら1高くなっています)継続率については最初の1週間は2桁台を維持し7日目でも10という優秀な値となっており日本のユーザーはアプリに対して一貫したロイヤリティを示唆しています

日本におけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

日本におけるショッピングアプリの継続率

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

APAC日本

17

20

15

10

8

6

13

8

54

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 24

イギリス

イギリスはブラックフライデーなどの主要なショッピングイベントを欧州で最初に取り入れた国の1つです現在オンラインやアプリ経由での食料品販売においてEMEAをリードしておりモバイルショッピングが生活に浸透している国ですIMRG Capgemini の e-Retail Sales Index 四半期データによると2018年にイギリスのオンライン販売チャネルの40がスマートフォンを占めました発展したモバイル決済やアプリ内購入さらに小売業者がするアプリやWebサイトの最適化への取り組みなどのすべてがモバイルがショッピングにおける中心的な役割を果たすことに貢献しています皮肉にも小売業界が低迷したことにより2481の店舗銀行大衆向け小売店舗が英国から消え(2017年よりも 40以上多く閉店)消費者がオンライン購入に切り替えたことがモバイルショッピングを盛り上げたと考えられていますしかし消費意欲の低下や英国の欧州離脱に対する懸念の高まりによってユーザーの出費は押さえ込まれている傾向があるようです

消費意欲の低下や英国の欧州離脱に対する懸念の高まりによってユーザーの出費は押さえ込まれている傾向があります

広告コストとコンバージョン率ユーザーは熱心だが不安も

bull 実店舗を所有する小売店の顧客をめぐる競争は非常に厳しく英国欧州離脱後の生活に対する不安も相まってインストールコストを高く押し上げています英国の1インストールあたりの平均広告コストは548ドルでEMEA 全体の 468ドルを遙かに上回るものとなっています

bull ユーザーはマクロ経済の成長に悩まされているかもしれませんがそれによってショッピングに対する熱意が完全に消え失せてしまった訳ではありませんインストールから購入に至る比率は 127 で地域全体 (118) を超える数値ですデスクトップやタブレットを抑えてモバイルがショッピングデバイスの主役の躍り出たこの国にとって初回購入のユーザー獲得コストが4326ドルであることは十分に価値があるのではと考えられます

イギリスにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 25

継続率購買意欲が高く長期にわたって継続

イギリスではユーザー獲得が高額な上ユーザーに買い物をしてもらうのも困難ですしかし継続率に関してはすべての段階で EMEA と同等の比率であることから購買意欲は高いことがわかりますつまりユーザーの継続率と購買コンバージョンはマーケターの施策次第かもしれません

イギリスにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

購入までの時間ショッピングには慎重

英国におけるインストールから購入までの経過時間は7日と1時間5分で他国と比較し遙かに長いことがわかりました自国の市場価値を熟知しているユーザーが多いことが要因かもしれませんユーザーに商品を売ろうとするショップからさまざまなインセンティブが殺到する中消費者はじっくり時間をかけ一番良い価格で買い物をすることができます

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

イギリスにおけるショッピングアプリの継続率EMEAイギリス

1920

15

12

9

6

14

11

9

6

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 26

アメリカ合衆国

米国のユーザーの特性は住んでいる場所によって異なるかもしれませんが購買行動(と嗜好)には同じ特徴がありますグローバル流通企業である UPS が委託したComscoreの調査結果によるとユニーク商品への欲求がある同国のショッピングユーザーの約半数は海外の小売業者から購入していますUPSの最高商業責任者アランガーシェンホーン(Alan Gershenhorn)氏は

「国内の小売業者とインターナショナルな小売業者の境界線はますます見えなくなっていく」と述べています結論として米国におけるアプリの導入や利用は成長を続けていますが消費者は専門ショップや世界の小売業者からより多くの商品を購入しています

広告コストとコンバージョン率確実に収益を得るために価格が上昇

bull 1インストールあたりの平均広告コストは387ドル(NA 地域全体では 378ドル) で同地域国の中では中間に位置するものですがマーケターが期待できる投資の見返りは平均を遙かに上回るものです(アプリストア分析プロバイダーであるApp Annieは2018年は消費者がショッピングアプリを受け入れて頼りにするようになった「ターニングポイント」の年でユーザーがショッピングアプリに費やす時間が大幅に伸びデジタルセールスが増加したとの見解を示しています)

bull 初回購入ユーザーの獲得コスト(5969ドル)は地域全体のコストと一致しインストールから購入に至る比率は 65 でした(地域全体では 64)

購入までの時間最強の買い物客

米国のユーザー獲得費は決して安くはありませんが購買を後押しするのは比較的容易といえるかもしれません米国のユーザーがインストールから購入するまでの経過時間は13時間37分で実際に購入に至るまでの時間が最も短いというデータが出ていますユーザーの購買意欲の高さとオンラインショッピングに対する抵抗の無さそして効果的なマーケティングがうまく相乗効果をもたらしているのかもしれません

$387

$1241

$5969

312

65

米国におけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 27

継続率高い購買意欲を持続してもらうために

全体的に米国の継続率は比較地域全体を反映したものになっています一般的に継続率の高さにおいてはEメールやプッシュ通知その他のチャネルを使ったキャンペーンの展開セグメンテーションやエンゲージメントの改善によるロイヤリティおよび継続率の向上を図るような施策努力が競争が非常に厳しい市場において必要だと言われています

米国におけるショッピングアプリの継続率

米国におけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

北米米国1515

10

8

6

4

11

8

6

4

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 28

Liftoffはパフォーマンスベースのモバイルアプリマーケティングとリターゲティングのためのプラットフォームですインストール後のユーザーデータを活用しユーザー獲得およびリエンゲージメントキャンペーンを実施します高度な機械学習を活用したLiftoffのキャンペーンによって商品の購入やサブスクリプションの更新などインストールを超えたアクションを最適化しますLiftoffのアクション単価モデルは収益が発生

するイベントに積極的に投資するユーザーを獲得することでアプリマーケターを支援しますカルフォルニア州パルアルトに本社ニューヨークサンフランシスコロンドンシンガポール東京ソウルパリにオフィスを構え世界の最先端のアプリ提供企業やブランドを相手にビジネスを展開しています

wwwliftoffio

Adjustはモバイル測定および不正防止の業界リーダーですAdjust SDK搭載のアプリのアクティブユーザーは世界で13億を超えており世界中のモバイルアプリマーケターに高品質のモバイル計測とアナリティックスアドフラウド防止サイバーセキュリティソリューションを提供しています

AdjustはFacebookTwitterGoogleLINESnapTencentの正式マーケティングパートナーになっており国内外の主要広告ネットワークパートナーと連携しています楽天リクルートLINEグリーディーエヌエーメルカリなど国内400社以上のトップパブリッシャーをはじめマイクロソフトZyngaSpotifyといったグローバルブランドを含む25000以上のアプリがパフォーマンス向上のためにAdjustのソリューションを導入しています2012年に独ベルリン

で設立されたAdjustは東京ベルリンサンフランシスコニューヨークパリ北京上海テルアビブソウルシンガポールムンバイサンパウロなど世界15都市にオフィスを構えています

A d j u s t は デ ータ集 約プラットフォーム のAcquiredioおよび数々の受賞歴があるサイバーセキュリティAIのスタートアップ企業であるUnbotifyを買収しました2019年2月には日本を代表するモバイルマーケティング企業であるアドウェイズと戦略的パートナーシップを結びましたAdjustは広告主のマーケティング業務を集約し業界トップレベルのモバイルアプリ計測および不正防止サービスを提供するという自社のゴールに取り組んでいます

wwwadjustcom

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モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 11

シーズンによる傾向と販売機会

グラフを見ると変動がそれほど大きくないことからモバイルショッピングアプリへのエンゲージメントは日々不可欠となり季節要因による影響も減ってきていることを示しています独身の日(11月11日)や母の日サイバーマンデーからスーパーボウルサンデーまでショッピングに対する消費者の関心は一年を通してあります

bull 3月はショッピングアプリに関する活動が活性化するため2019年3月の購入ユーザーの獲得コストは 2990ドルにまで低下インストールから購入に至る比率は最高 139 に達しました

bull ブラックフライデーなど「ショッピングホリデー」と呼ばれる11月はマーケティングにより収益化が見込める時期です2018年11月の購入ユーザーの獲得コストは3592ドルですがエンゲージメント率 (13) は驚くべき数値です

bull 全体としてユーザー獲得コストは30ドル~45ドルの範囲にありブレが大きくコストも高かった昨年に比べて安定していると言えます

ショッピングアプリの購入ユーザー獲得コストとコンバージョン率(月次)

20184月 5月  6月  7月  8月  9月 10月 11月 12月 20191月 2月 3月

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 12

ショッピングアプリユーザーの継続率

1日目   3日目   7日目   14日目   30日目

bull 継続率はインストール後7日目で14までに低下しますこの期間ではユーザーの関心を落とさないように消費者とのつながりを活発化しユーザーに関連性の高いメッセージを送ることで訴求し続けることが大切です

bull インストール後28日目継続率は1桁(9)にまで落ち込みますユーザーの関心を長期間維持するためにこの時期にもリエンゲージメント施策を開始することをおすすめします

bull ショッピングアプリのユーザーは目的を持ってアプリをインストールしていますこれはeMarketerの最新調査とも一致する結果です主席アナリストのアンドリューリプスマン

(Andrew Lipsman)氏は「ショッピングアプリは明確な意識をもってユーザーにダウンロードされておりアプリがユーザーに提供する機能も明らかです」と述べていますマーケターはその特徴を参考にし「ユーザーに一度でもアプリをダウンロードしてもらったらマーケターはそのエンゲージメントを維持しアプリを使ってもらうよう」あらゆる施策に取り組むことが大切です

継続率エンゲージメントの強さとスピード

広告コストとコンバージョン率を見るとユーザーがショッピングアプリに対して高い関心を持っていることが分かりますそれではユーザーの継続率も高いのでしょうか Adjust のデータによると1日目にアプリを継続して使用するユーザーは25であることが分かりましたユーザーがアプリに対する関心の高さを示している数字と言えます

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 13

地域別による分析広告コストとコンバージョン率

インストールユーザーの平均広告コストを地域別(APACEMEALATAM(中南米)および北米)に見るとほとんどの地域で上昇していることが分かります

bull ショッピングアプリが急成長しているAPACにおいてインストール単価(CPI)が最低値(317ドル)を示しました

bull EMEAが特に高い(468ドル)ことがわかりましたがこの地域のユーザーはファネルの深層部でコンバージョンする確率も高い傾向があります

bull LATAMのインストール単価は決して低いとは言えませんが消費者の関心は高まりつつありアプリアクティビティも向上しています2018年はLATAMのEC総売上高の4分の1以上がモバイル経由(275)であった初めての年となりました

bull 北米はインストール単価が高止まりした成熟市場ですがファネルの深層部で収益を回収できると考えられます

地域別にみたショッピングアプリ1インストールあたりの平均広告コスト

APAC    EMEA   LATAM    北米

$468

$317$340

$378

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 14

地域別にみたショッピングアプリユーザーの登録購入ユーザー獲得コストおよびコンバージョン率

新規登録

ユーザーの新規登録はマーケターがデータによってユーザーとの関係を深めることができる比較的障壁の低いファネルの中層部におけるユーザー行動ですマーケターにとって幸いなことに結果として最も低い獲得コストであることがわかりました

bull LATAM では平均606ドル (昨年は 2303ドル) と収益に見合う獲得コストでしたインストールから登録に至る比率も561 (昨年は 89) と非常に高くユーザーから共感を得ることができたキャンペーンがそのまま売上げに直結していることを示しています

bull APAC では平均917ドルと昨年 (1930ドル) に比べて 52 も低下しましたインストールから登録に至る比率は346で最高値となり前年 (124) の約3倍という結果でした

bull 北米のユーザーにはアプローチしやすいと言えます登録を完了したユーザーの獲得コストは 1102ドルで前年の最高値 (11606ドル) から10分の1以下に低下したことは驚異的な結果と言えますコンバージョン率も有益で 343と約8倍 (前年は 46) に急上昇しました

広告コスト コンバージョン率

登録

初回購入

APAC EMEA LATAM 北米

$1728 271

101$3126

118$3970

$606 561

$917 346

115$2960

$1102 343

$5886 64

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 15

bull EMEAにおける広告コストとコンバージョン率は非常に両極端な結果でした登録したユーザーの獲得コストは 1728ドルともっとも高額になりました(前年の 2764 ドルからわずか 38 の低下)コンバージョン率 (271) はもっとも低いですが少なくとも昨年 (115) からは上昇しています

初回購入

予測したとおり広告コストやコンバージョン率は地域によって様々でファネルの深層部における転換率がより大きな収益をもたらすということがデータによって裏付けられていますしかし詳しく調査してみるとマーケターにとって気をつけるべき例外があることが分かります

bull LATAM ではモバイル決済のインフラが以前にも増して消費者の取引を支えています初回購入を行ったユーザーを獲得するための広告コストは平均2960ドルと(前年の非常に高額な26193ドルと比較して)大幅な低下傾向を示しユーザーがインストールから購入に至る比率も115(今回のデータの中の最高値の1つで前年の14倍を記録)と良好でした

bull EMEAは昨年のランクは低かったものの消費者がショッピングアプリに興味を持つことで急成長を見せている地域です購入ユーザーを獲得するための平均広告コストは3970ドル(昨年は5553ドル)でショッピングに積極的であることを示唆していますコンバージョン率は昨年の2倍の118 と極めて良い結果でした消費者の興味や行動を促すことができるマーケターなら収益を見込める数値と言えるでしょう

bull アプリ市場として成熟した地域では消費者が多くの選択肢を持つため獲得コストが高くても購入に至るまでのコンバージョン率が低い傾向にありますこれはAPACにおいても顕著で購入ユーザーの獲得コストは平均3126ドル(前年比133増)ですが購入までのコンバージョン率101 (前年比 169増)はショッピング好きな地域として知られるAPACにおいてはやや低調な数値と言えます

bull 北米も同じ課題を抱えています同コスト額は平均5886ドルで昨年の約2倍でしたこれに伴い購入までのコンバージョン率も低下し昨年の160が64と60近くも下落しています

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 16

継続率

Adjustが計測を行なっている全地域 (APACEMEA北米) の継続率データを分析することでアプリユーザーのロイヤリティの変動やエンゲージメントの高いユーザーがアプリに興味を失う割合

(キャンペーンなどでユーザーにうまく訴求することができず購入行動に導くことができなかった場合)などを把握することができます

bull EMEA は大変良好ですべてのステージ(1日目から30日目まで)で高い継続率を維持していますこのマーケットが成熟するにつれて高いモチベーションをもってショッピングアプリをインストールするユーザーをベースとしたマーケットへと変化していきます

bull APACと北米は30日目には同率で2位に並んでいます1日目の両地域の継続率(APACで17北米で 15)はEMEA と同じですが7日目までに差が縮まり継続率はいずも 8 まで低下します14日目で両地域の差はわずか1となり30日目の継続率は両地域とも4でしたショッピングが日々の生活の一部として不可欠なものになっている地域(モバイルやアプリを使って食料品などの商品を注文するのが一般化した地域)のマーケターにとっては残念な傾向であると言えます

地域別にみたショッピングアプリユーザーの継続率

APAC EMEA 北米

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

継続

0

5

10

15

20

17

13

19

1415

11

8

11

8

5

9

6

4

6

4

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 17

米国

イギリス

ドイツインドネシア

日本

数字で見る主要国のアプリ市場 「Think globally Act locally」というのがビジネスの成功の大原則ですがショッピングアプリもその例外ではありません各地域の分析結果を理解することでマーケターは高い目標を設定することができます

しかし市場の評価基準やベンチマークを可視化できなければ目標を見失ってしまいます「モバイルショッピングアプリレポート」では広告コストコンバージョン率継続率インストールから購入へのタイムラインなど地域に密着したデータを調査しましたマーケティングのパフォーマンスを正確に評価し成果を上げるための実践的なインサイトをご紹介します ドイツドイツは矛盾を持ち合わせた国ですモバイルによるデジタルセールスのシェアは高くモバイル端末を使って買い物をするユーザー数も多く非常に先進的ですしかし個人情報やサイバー攻撃に対する懸念がモバイルショッピングの足かせになっています調査機関であるeMarketerも2018年に149だったモバイルによる売上げの伸び率は2019年に12まで落ち込み西欧諸国の平均 193を大きく下回ると予測しています

広告コストとコンバージョン 見込みはあるが高額

bull ドイツにおける1インストールあたりの平均広告コストは545ドルと高額です同地域(EMEA)の平均広告コストである468ドルを165も上回っていますファネルの深層部である購入ユーザーの獲得コスト(6526ドル)も決して安くなくこのレポートで分析した5ヶ国の中でもっとも高額でした

bull インストールから購入に至る比率は 84 で同地域のコンバージョン率 118 よりも若干低くなっています

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 18

ドイツにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

ドイツにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

購入までの時間アクションが早い

ドイツでは1日目の13時間4分後にアプリ内で登録や購入など何かしらのアクションを起こしており米国に次ぐ2番目の早さですドイツのユーザーは購入前に下調べをしっかりしてから明確な目的の上にアプリをダウンロードをすると考えられますよって購入する決断も比較的早く行う傾向があります

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

継続率明確な目的が高い価値を生む

継続率を見るとドイツのユーザーは何らかの目的をもってショッピングアプリをダウンロードするだけでなくアプリを長期間利用していることが分かります継続率は地域全体の平均よりも高くショッピングアプリに関心がありそれがインストール後の高いエンゲージメント率となって現れています

インストール 購入

13時間37分

7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 19

ドイツにおけるショッピングアプリの継続率

インドネシア

経済発展や都市化利便性に対する要求の高まりがインドネシアのインターネットエコノミーを拡大させている大きな要因です2018年に270億ドルだったインターネットエコノミーは2025年には1000億ドルに成長するだろうと予測されています人口が2億6100万人の産油国であるインドネシアはモバイルイノベーションの温床でありGo-Jek社のような「スーパーアプリ」やモバイルファーストな「ユニコーン企業」の拠点でもありますGo-Jekは今年4月食料品から電子機器に至るまでの幅広い商品を閲覧したり購入することができる新機能「Go-Mall」を初公開しましたモバイル決済の急速な拡大によるモバイルコマースとショッピングの大きな伸びに期待するアプリ企業はGo-Jek 1社だけではありません

広告コストとコンバージョン率あらゆるシステムが稼働

インドネシアは成長したインターネットとオンラインコマースにより「もっともダイナミックな市場」という評価を受けていますこれは Liftoff の内部データによっても裏付けられユーザー獲得やアクションにおいて非常に魅力的な国であることが分かります

インドネシアは東南アジアで「もっともダイナミックな市場」と評価されています

EMEAドイツ

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

19

21

16

1311

8

14

119

6

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 20

bull 1インストールあたりの平均広告コストは165ドルとこのセクションで分析対象となっている5ヶ国中圧倒的に低い数値ですさらに同国で初めて購入を行うユーザーの獲得コストはわずか1669ドルであり主要な評価基準を見るとモバイルアプリの利用やモバイルコマースに対する消費者行動に劇的な変化があることが分かります

bull 幸いなことに広告コストが低いだけでなくコンバージョン率も驚くほど高くなっていますインストールから購入に至る比率は 99 でAPACの 101 と一致します

インドネシアにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

購入までの時間スロースターター

インドネシアのインストールから購入までの経過時間は1日目の19時間31分で高い購買力を持ち積極的にショッピングアプリを利用するドイツと日本の中間に位置しますインドネシアのユーザーは購入するまでに長い時間をかける傾向がありますがGo-Jekのような自国で育ったコマースアプリが増加することでモバイルショッピングが新たな基準になっていくのではないかと考えられます

インドネシアにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 21

継続率低めの傾向

ショッピングアプリが一般化したばかりの市場であるインドネシアではAPAC の他の国と比較して継続率が低い傾向がありますしかしアプリの魅力やエンゲージメントキャンペーンの成果が継続率の低さにそのまま反映している訳ではないかもしれませんインドネシアにおけるアプリの継続率は1日目が11で7日目には4に低下していますこれはもしかしたらアプリに慣れる前に不満を感じたりアプリが提供する価値が伝わっていないユーザーが多く存在する可能性がありますいずれにしても適切な状況で適切なメッセージを送りユーザーに興味を持ってもらう施策を行うことが大切です

インドネシアにおけるショッピングアプリの継続率

日本ではファッション販売の70がモバイルやアプリで占められておりオンライン取引の約 60 がモバイル上で行われています

APACインドネシア

17

11

7

43

2

13

8

54

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 22

日本

日本のアプリ市場はマーケターにとって魅力的と言えます消費動向の調査機関であるStatista は日本のモバイルコマース市場が2020年までに2016年の倍となる 608億ドルに成長すると予測していますこれを牽引しているのが キャッシュレス決済の割合を2016年の20から2025年までに40まで引き上げるという日本政府の方針ですファッションはこのビジョンを具現化するショッピングカテゴリーの1つです既に ファッション販売の 70 がモバイルやアプリで占められておりオンライン取引の約60がモバイル上で行われていますまたコマースの最大手である楽天がスマートフォンを使ったQRコードのスキャンによる決済に乗り出したことで消費者のモバイルやアプリへのシフトがさらに加速することが予想されます 

広告コストとコンバージョン率努力すれば結果は得られる

bull 日本の1インストールあたりの平均広告コストは282ドルと低く(インドネシアの165ドルに続いて2番目)3倍のインストールコストを持つ米国を大きく引き離しています購入を行うユーザーの獲得コスト(3643ドル)はAPAC(3126ドル) 全体よりやや高めとなっています

bull インストールからコンバージョンに至る比率(77)は地域全体(101)に比べると低いため効果的なインセンティブやターゲティングによってギャップを埋めていくことが求められます

購入までの時間買い物はしっかり時間をかけて

日本のユーザーがインストールから購入するまでの経過時間は1日21時間51分ですこれはマインドシェアや顧客内シェアの競争が激しいことを示すのではないかと考えられますマーケターはクリエイティブによってターゲットとなるオーディエンスを効果的に特定し対応することが求められます

日本におけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 23

継続率購買意欲が高く長期にわたって高い継続率を保持

日本の買い物客のコンバージョンは決して容易ではありませんが努力次第で獲得が可能です日本のユーザーの継続率は地域全体を若干上回っており日本のユーザーがアプリに関心を抱いているという証拠です1日目の20の継続率という大きな数値は本レポートの中では最高の値となっています(EMEAの平均よりもわずかながら1高くなっています)継続率については最初の1週間は2桁台を維持し7日目でも10という優秀な値となっており日本のユーザーはアプリに対して一貫したロイヤリティを示唆しています

日本におけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

日本におけるショッピングアプリの継続率

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

APAC日本

17

20

15

10

8

6

13

8

54

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 24

イギリス

イギリスはブラックフライデーなどの主要なショッピングイベントを欧州で最初に取り入れた国の1つです現在オンラインやアプリ経由での食料品販売においてEMEAをリードしておりモバイルショッピングが生活に浸透している国ですIMRG Capgemini の e-Retail Sales Index 四半期データによると2018年にイギリスのオンライン販売チャネルの40がスマートフォンを占めました発展したモバイル決済やアプリ内購入さらに小売業者がするアプリやWebサイトの最適化への取り組みなどのすべてがモバイルがショッピングにおける中心的な役割を果たすことに貢献しています皮肉にも小売業界が低迷したことにより2481の店舗銀行大衆向け小売店舗が英国から消え(2017年よりも 40以上多く閉店)消費者がオンライン購入に切り替えたことがモバイルショッピングを盛り上げたと考えられていますしかし消費意欲の低下や英国の欧州離脱に対する懸念の高まりによってユーザーの出費は押さえ込まれている傾向があるようです

消費意欲の低下や英国の欧州離脱に対する懸念の高まりによってユーザーの出費は押さえ込まれている傾向があります

広告コストとコンバージョン率ユーザーは熱心だが不安も

bull 実店舗を所有する小売店の顧客をめぐる競争は非常に厳しく英国欧州離脱後の生活に対する不安も相まってインストールコストを高く押し上げています英国の1インストールあたりの平均広告コストは548ドルでEMEA 全体の 468ドルを遙かに上回るものとなっています

bull ユーザーはマクロ経済の成長に悩まされているかもしれませんがそれによってショッピングに対する熱意が完全に消え失せてしまった訳ではありませんインストールから購入に至る比率は 127 で地域全体 (118) を超える数値ですデスクトップやタブレットを抑えてモバイルがショッピングデバイスの主役の躍り出たこの国にとって初回購入のユーザー獲得コストが4326ドルであることは十分に価値があるのではと考えられます

イギリスにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 25

継続率購買意欲が高く長期にわたって継続

イギリスではユーザー獲得が高額な上ユーザーに買い物をしてもらうのも困難ですしかし継続率に関してはすべての段階で EMEA と同等の比率であることから購買意欲は高いことがわかりますつまりユーザーの継続率と購買コンバージョンはマーケターの施策次第かもしれません

イギリスにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

購入までの時間ショッピングには慎重

英国におけるインストールから購入までの経過時間は7日と1時間5分で他国と比較し遙かに長いことがわかりました自国の市場価値を熟知しているユーザーが多いことが要因かもしれませんユーザーに商品を売ろうとするショップからさまざまなインセンティブが殺到する中消費者はじっくり時間をかけ一番良い価格で買い物をすることができます

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

イギリスにおけるショッピングアプリの継続率EMEAイギリス

1920

15

12

9

6

14

11

9

6

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 26

アメリカ合衆国

米国のユーザーの特性は住んでいる場所によって異なるかもしれませんが購買行動(と嗜好)には同じ特徴がありますグローバル流通企業である UPS が委託したComscoreの調査結果によるとユニーク商品への欲求がある同国のショッピングユーザーの約半数は海外の小売業者から購入していますUPSの最高商業責任者アランガーシェンホーン(Alan Gershenhorn)氏は

「国内の小売業者とインターナショナルな小売業者の境界線はますます見えなくなっていく」と述べています結論として米国におけるアプリの導入や利用は成長を続けていますが消費者は専門ショップや世界の小売業者からより多くの商品を購入しています

広告コストとコンバージョン率確実に収益を得るために価格が上昇

bull 1インストールあたりの平均広告コストは387ドル(NA 地域全体では 378ドル) で同地域国の中では中間に位置するものですがマーケターが期待できる投資の見返りは平均を遙かに上回るものです(アプリストア分析プロバイダーであるApp Annieは2018年は消費者がショッピングアプリを受け入れて頼りにするようになった「ターニングポイント」の年でユーザーがショッピングアプリに費やす時間が大幅に伸びデジタルセールスが増加したとの見解を示しています)

bull 初回購入ユーザーの獲得コスト(5969ドル)は地域全体のコストと一致しインストールから購入に至る比率は 65 でした(地域全体では 64)

購入までの時間最強の買い物客

米国のユーザー獲得費は決して安くはありませんが購買を後押しするのは比較的容易といえるかもしれません米国のユーザーがインストールから購入するまでの経過時間は13時間37分で実際に購入に至るまでの時間が最も短いというデータが出ていますユーザーの購買意欲の高さとオンラインショッピングに対する抵抗の無さそして効果的なマーケティングがうまく相乗効果をもたらしているのかもしれません

$387

$1241

$5969

312

65

米国におけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 27

継続率高い購買意欲を持続してもらうために

全体的に米国の継続率は比較地域全体を反映したものになっています一般的に継続率の高さにおいてはEメールやプッシュ通知その他のチャネルを使ったキャンペーンの展開セグメンテーションやエンゲージメントの改善によるロイヤリティおよび継続率の向上を図るような施策努力が競争が非常に厳しい市場において必要だと言われています

米国におけるショッピングアプリの継続率

米国におけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

北米米国1515

10

8

6

4

11

8

6

4

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 28

Liftoffはパフォーマンスベースのモバイルアプリマーケティングとリターゲティングのためのプラットフォームですインストール後のユーザーデータを活用しユーザー獲得およびリエンゲージメントキャンペーンを実施します高度な機械学習を活用したLiftoffのキャンペーンによって商品の購入やサブスクリプションの更新などインストールを超えたアクションを最適化しますLiftoffのアクション単価モデルは収益が発生

するイベントに積極的に投資するユーザーを獲得することでアプリマーケターを支援しますカルフォルニア州パルアルトに本社ニューヨークサンフランシスコロンドンシンガポール東京ソウルパリにオフィスを構え世界の最先端のアプリ提供企業やブランドを相手にビジネスを展開しています

wwwliftoffio

Adjustはモバイル測定および不正防止の業界リーダーですAdjust SDK搭載のアプリのアクティブユーザーは世界で13億を超えており世界中のモバイルアプリマーケターに高品質のモバイル計測とアナリティックスアドフラウド防止サイバーセキュリティソリューションを提供しています

AdjustはFacebookTwitterGoogleLINESnapTencentの正式マーケティングパートナーになっており国内外の主要広告ネットワークパートナーと連携しています楽天リクルートLINEグリーディーエヌエーメルカリなど国内400社以上のトップパブリッシャーをはじめマイクロソフトZyngaSpotifyといったグローバルブランドを含む25000以上のアプリがパフォーマンス向上のためにAdjustのソリューションを導入しています2012年に独ベルリン

で設立されたAdjustは東京ベルリンサンフランシスコニューヨークパリ北京上海テルアビブソウルシンガポールムンバイサンパウロなど世界15都市にオフィスを構えています

A d j u s t は デ ータ集 約プラットフォーム のAcquiredioおよび数々の受賞歴があるサイバーセキュリティAIのスタートアップ企業であるUnbotifyを買収しました2019年2月には日本を代表するモバイルマーケティング企業であるアドウェイズと戦略的パートナーシップを結びましたAdjustは広告主のマーケティング業務を集約し業界トップレベルのモバイルアプリ計測および不正防止サービスを提供するという自社のゴールに取り組んでいます

wwwadjustcom

Page 12: モバイル ショッピング アプ リ Shopping/2019-Mobile... · モバイルショッピングアプリレ Gート: 2019 × ½ ÷ユーザーh;E¤ Ú*Ø0bとKwW¥4 はじめに

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 12

ショッピングアプリユーザーの継続率

1日目   3日目   7日目   14日目   30日目

bull 継続率はインストール後7日目で14までに低下しますこの期間ではユーザーの関心を落とさないように消費者とのつながりを活発化しユーザーに関連性の高いメッセージを送ることで訴求し続けることが大切です

bull インストール後28日目継続率は1桁(9)にまで落ち込みますユーザーの関心を長期間維持するためにこの時期にもリエンゲージメント施策を開始することをおすすめします

bull ショッピングアプリのユーザーは目的を持ってアプリをインストールしていますこれはeMarketerの最新調査とも一致する結果です主席アナリストのアンドリューリプスマン

(Andrew Lipsman)氏は「ショッピングアプリは明確な意識をもってユーザーにダウンロードされておりアプリがユーザーに提供する機能も明らかです」と述べていますマーケターはその特徴を参考にし「ユーザーに一度でもアプリをダウンロードしてもらったらマーケターはそのエンゲージメントを維持しアプリを使ってもらうよう」あらゆる施策に取り組むことが大切です

継続率エンゲージメントの強さとスピード

広告コストとコンバージョン率を見るとユーザーがショッピングアプリに対して高い関心を持っていることが分かりますそれではユーザーの継続率も高いのでしょうか Adjust のデータによると1日目にアプリを継続して使用するユーザーは25であることが分かりましたユーザーがアプリに対する関心の高さを示している数字と言えます

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 13

地域別による分析広告コストとコンバージョン率

インストールユーザーの平均広告コストを地域別(APACEMEALATAM(中南米)および北米)に見るとほとんどの地域で上昇していることが分かります

bull ショッピングアプリが急成長しているAPACにおいてインストール単価(CPI)が最低値(317ドル)を示しました

bull EMEAが特に高い(468ドル)ことがわかりましたがこの地域のユーザーはファネルの深層部でコンバージョンする確率も高い傾向があります

bull LATAMのインストール単価は決して低いとは言えませんが消費者の関心は高まりつつありアプリアクティビティも向上しています2018年はLATAMのEC総売上高の4分の1以上がモバイル経由(275)であった初めての年となりました

bull 北米はインストール単価が高止まりした成熟市場ですがファネルの深層部で収益を回収できると考えられます

地域別にみたショッピングアプリ1インストールあたりの平均広告コスト

APAC    EMEA   LATAM    北米

$468

$317$340

$378

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 14

地域別にみたショッピングアプリユーザーの登録購入ユーザー獲得コストおよびコンバージョン率

新規登録

ユーザーの新規登録はマーケターがデータによってユーザーとの関係を深めることができる比較的障壁の低いファネルの中層部におけるユーザー行動ですマーケターにとって幸いなことに結果として最も低い獲得コストであることがわかりました

bull LATAM では平均606ドル (昨年は 2303ドル) と収益に見合う獲得コストでしたインストールから登録に至る比率も561 (昨年は 89) と非常に高くユーザーから共感を得ることができたキャンペーンがそのまま売上げに直結していることを示しています

bull APAC では平均917ドルと昨年 (1930ドル) に比べて 52 も低下しましたインストールから登録に至る比率は346で最高値となり前年 (124) の約3倍という結果でした

bull 北米のユーザーにはアプローチしやすいと言えます登録を完了したユーザーの獲得コストは 1102ドルで前年の最高値 (11606ドル) から10分の1以下に低下したことは驚異的な結果と言えますコンバージョン率も有益で 343と約8倍 (前年は 46) に急上昇しました

広告コスト コンバージョン率

登録

初回購入

APAC EMEA LATAM 北米

$1728 271

101$3126

118$3970

$606 561

$917 346

115$2960

$1102 343

$5886 64

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 15

bull EMEAにおける広告コストとコンバージョン率は非常に両極端な結果でした登録したユーザーの獲得コストは 1728ドルともっとも高額になりました(前年の 2764 ドルからわずか 38 の低下)コンバージョン率 (271) はもっとも低いですが少なくとも昨年 (115) からは上昇しています

初回購入

予測したとおり広告コストやコンバージョン率は地域によって様々でファネルの深層部における転換率がより大きな収益をもたらすということがデータによって裏付けられていますしかし詳しく調査してみるとマーケターにとって気をつけるべき例外があることが分かります

bull LATAM ではモバイル決済のインフラが以前にも増して消費者の取引を支えています初回購入を行ったユーザーを獲得するための広告コストは平均2960ドルと(前年の非常に高額な26193ドルと比較して)大幅な低下傾向を示しユーザーがインストールから購入に至る比率も115(今回のデータの中の最高値の1つで前年の14倍を記録)と良好でした

bull EMEAは昨年のランクは低かったものの消費者がショッピングアプリに興味を持つことで急成長を見せている地域です購入ユーザーを獲得するための平均広告コストは3970ドル(昨年は5553ドル)でショッピングに積極的であることを示唆していますコンバージョン率は昨年の2倍の118 と極めて良い結果でした消費者の興味や行動を促すことができるマーケターなら収益を見込める数値と言えるでしょう

bull アプリ市場として成熟した地域では消費者が多くの選択肢を持つため獲得コストが高くても購入に至るまでのコンバージョン率が低い傾向にありますこれはAPACにおいても顕著で購入ユーザーの獲得コストは平均3126ドル(前年比133増)ですが購入までのコンバージョン率101 (前年比 169増)はショッピング好きな地域として知られるAPACにおいてはやや低調な数値と言えます

bull 北米も同じ課題を抱えています同コスト額は平均5886ドルで昨年の約2倍でしたこれに伴い購入までのコンバージョン率も低下し昨年の160が64と60近くも下落しています

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 16

継続率

Adjustが計測を行なっている全地域 (APACEMEA北米) の継続率データを分析することでアプリユーザーのロイヤリティの変動やエンゲージメントの高いユーザーがアプリに興味を失う割合

(キャンペーンなどでユーザーにうまく訴求することができず購入行動に導くことができなかった場合)などを把握することができます

bull EMEA は大変良好ですべてのステージ(1日目から30日目まで)で高い継続率を維持していますこのマーケットが成熟するにつれて高いモチベーションをもってショッピングアプリをインストールするユーザーをベースとしたマーケットへと変化していきます

bull APACと北米は30日目には同率で2位に並んでいます1日目の両地域の継続率(APACで17北米で 15)はEMEA と同じですが7日目までに差が縮まり継続率はいずも 8 まで低下します14日目で両地域の差はわずか1となり30日目の継続率は両地域とも4でしたショッピングが日々の生活の一部として不可欠なものになっている地域(モバイルやアプリを使って食料品などの商品を注文するのが一般化した地域)のマーケターにとっては残念な傾向であると言えます

地域別にみたショッピングアプリユーザーの継続率

APAC EMEA 北米

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

継続

0

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8

11

8

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6

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モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 17

米国

イギリス

ドイツインドネシア

日本

数字で見る主要国のアプリ市場 「Think globally Act locally」というのがビジネスの成功の大原則ですがショッピングアプリもその例外ではありません各地域の分析結果を理解することでマーケターは高い目標を設定することができます

しかし市場の評価基準やベンチマークを可視化できなければ目標を見失ってしまいます「モバイルショッピングアプリレポート」では広告コストコンバージョン率継続率インストールから購入へのタイムラインなど地域に密着したデータを調査しましたマーケティングのパフォーマンスを正確に評価し成果を上げるための実践的なインサイトをご紹介します ドイツドイツは矛盾を持ち合わせた国ですモバイルによるデジタルセールスのシェアは高くモバイル端末を使って買い物をするユーザー数も多く非常に先進的ですしかし個人情報やサイバー攻撃に対する懸念がモバイルショッピングの足かせになっています調査機関であるeMarketerも2018年に149だったモバイルによる売上げの伸び率は2019年に12まで落ち込み西欧諸国の平均 193を大きく下回ると予測しています

広告コストとコンバージョン 見込みはあるが高額

bull ドイツにおける1インストールあたりの平均広告コストは545ドルと高額です同地域(EMEA)の平均広告コストである468ドルを165も上回っていますファネルの深層部である購入ユーザーの獲得コスト(6526ドル)も決して安くなくこのレポートで分析した5ヶ国の中でもっとも高額でした

bull インストールから購入に至る比率は 84 で同地域のコンバージョン率 118 よりも若干低くなっています

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 18

ドイツにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

ドイツにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

購入までの時間アクションが早い

ドイツでは1日目の13時間4分後にアプリ内で登録や購入など何かしらのアクションを起こしており米国に次ぐ2番目の早さですドイツのユーザーは購入前に下調べをしっかりしてから明確な目的の上にアプリをダウンロードをすると考えられますよって購入する決断も比較的早く行う傾向があります

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

継続率明確な目的が高い価値を生む

継続率を見るとドイツのユーザーは何らかの目的をもってショッピングアプリをダウンロードするだけでなくアプリを長期間利用していることが分かります継続率は地域全体の平均よりも高くショッピングアプリに関心がありそれがインストール後の高いエンゲージメント率となって現れています

インストール 購入

13時間37分

7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 19

ドイツにおけるショッピングアプリの継続率

インドネシア

経済発展や都市化利便性に対する要求の高まりがインドネシアのインターネットエコノミーを拡大させている大きな要因です2018年に270億ドルだったインターネットエコノミーは2025年には1000億ドルに成長するだろうと予測されています人口が2億6100万人の産油国であるインドネシアはモバイルイノベーションの温床でありGo-Jek社のような「スーパーアプリ」やモバイルファーストな「ユニコーン企業」の拠点でもありますGo-Jekは今年4月食料品から電子機器に至るまでの幅広い商品を閲覧したり購入することができる新機能「Go-Mall」を初公開しましたモバイル決済の急速な拡大によるモバイルコマースとショッピングの大きな伸びに期待するアプリ企業はGo-Jek 1社だけではありません

広告コストとコンバージョン率あらゆるシステムが稼働

インドネシアは成長したインターネットとオンラインコマースにより「もっともダイナミックな市場」という評価を受けていますこれは Liftoff の内部データによっても裏付けられユーザー獲得やアクションにおいて非常に魅力的な国であることが分かります

インドネシアは東南アジアで「もっともダイナミックな市場」と評価されています

EMEAドイツ

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

19

21

16

1311

8

14

119

6

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 20

bull 1インストールあたりの平均広告コストは165ドルとこのセクションで分析対象となっている5ヶ国中圧倒的に低い数値ですさらに同国で初めて購入を行うユーザーの獲得コストはわずか1669ドルであり主要な評価基準を見るとモバイルアプリの利用やモバイルコマースに対する消費者行動に劇的な変化があることが分かります

bull 幸いなことに広告コストが低いだけでなくコンバージョン率も驚くほど高くなっていますインストールから購入に至る比率は 99 でAPACの 101 と一致します

インドネシアにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

購入までの時間スロースターター

インドネシアのインストールから購入までの経過時間は1日目の19時間31分で高い購買力を持ち積極的にショッピングアプリを利用するドイツと日本の中間に位置しますインドネシアのユーザーは購入するまでに長い時間をかける傾向がありますがGo-Jekのような自国で育ったコマースアプリが増加することでモバイルショッピングが新たな基準になっていくのではないかと考えられます

インドネシアにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 21

継続率低めの傾向

ショッピングアプリが一般化したばかりの市場であるインドネシアではAPAC の他の国と比較して継続率が低い傾向がありますしかしアプリの魅力やエンゲージメントキャンペーンの成果が継続率の低さにそのまま反映している訳ではないかもしれませんインドネシアにおけるアプリの継続率は1日目が11で7日目には4に低下していますこれはもしかしたらアプリに慣れる前に不満を感じたりアプリが提供する価値が伝わっていないユーザーが多く存在する可能性がありますいずれにしても適切な状況で適切なメッセージを送りユーザーに興味を持ってもらう施策を行うことが大切です

インドネシアにおけるショッピングアプリの継続率

日本ではファッション販売の70がモバイルやアプリで占められておりオンライン取引の約 60 がモバイル上で行われています

APACインドネシア

17

11

7

43

2

13

8

54

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 22

日本

日本のアプリ市場はマーケターにとって魅力的と言えます消費動向の調査機関であるStatista は日本のモバイルコマース市場が2020年までに2016年の倍となる 608億ドルに成長すると予測していますこれを牽引しているのが キャッシュレス決済の割合を2016年の20から2025年までに40まで引き上げるという日本政府の方針ですファッションはこのビジョンを具現化するショッピングカテゴリーの1つです既に ファッション販売の 70 がモバイルやアプリで占められておりオンライン取引の約60がモバイル上で行われていますまたコマースの最大手である楽天がスマートフォンを使ったQRコードのスキャンによる決済に乗り出したことで消費者のモバイルやアプリへのシフトがさらに加速することが予想されます 

広告コストとコンバージョン率努力すれば結果は得られる

bull 日本の1インストールあたりの平均広告コストは282ドルと低く(インドネシアの165ドルに続いて2番目)3倍のインストールコストを持つ米国を大きく引き離しています購入を行うユーザーの獲得コスト(3643ドル)はAPAC(3126ドル) 全体よりやや高めとなっています

bull インストールからコンバージョンに至る比率(77)は地域全体(101)に比べると低いため効果的なインセンティブやターゲティングによってギャップを埋めていくことが求められます

購入までの時間買い物はしっかり時間をかけて

日本のユーザーがインストールから購入するまでの経過時間は1日21時間51分ですこれはマインドシェアや顧客内シェアの競争が激しいことを示すのではないかと考えられますマーケターはクリエイティブによってターゲットとなるオーディエンスを効果的に特定し対応することが求められます

日本におけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 23

継続率購買意欲が高く長期にわたって高い継続率を保持

日本の買い物客のコンバージョンは決して容易ではありませんが努力次第で獲得が可能です日本のユーザーの継続率は地域全体を若干上回っており日本のユーザーがアプリに関心を抱いているという証拠です1日目の20の継続率という大きな数値は本レポートの中では最高の値となっています(EMEAの平均よりもわずかながら1高くなっています)継続率については最初の1週間は2桁台を維持し7日目でも10という優秀な値となっており日本のユーザーはアプリに対して一貫したロイヤリティを示唆しています

日本におけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

日本におけるショッピングアプリの継続率

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

APAC日本

17

20

15

10

8

6

13

8

54

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 24

イギリス

イギリスはブラックフライデーなどの主要なショッピングイベントを欧州で最初に取り入れた国の1つです現在オンラインやアプリ経由での食料品販売においてEMEAをリードしておりモバイルショッピングが生活に浸透している国ですIMRG Capgemini の e-Retail Sales Index 四半期データによると2018年にイギリスのオンライン販売チャネルの40がスマートフォンを占めました発展したモバイル決済やアプリ内購入さらに小売業者がするアプリやWebサイトの最適化への取り組みなどのすべてがモバイルがショッピングにおける中心的な役割を果たすことに貢献しています皮肉にも小売業界が低迷したことにより2481の店舗銀行大衆向け小売店舗が英国から消え(2017年よりも 40以上多く閉店)消費者がオンライン購入に切り替えたことがモバイルショッピングを盛り上げたと考えられていますしかし消費意欲の低下や英国の欧州離脱に対する懸念の高まりによってユーザーの出費は押さえ込まれている傾向があるようです

消費意欲の低下や英国の欧州離脱に対する懸念の高まりによってユーザーの出費は押さえ込まれている傾向があります

広告コストとコンバージョン率ユーザーは熱心だが不安も

bull 実店舗を所有する小売店の顧客をめぐる競争は非常に厳しく英国欧州離脱後の生活に対する不安も相まってインストールコストを高く押し上げています英国の1インストールあたりの平均広告コストは548ドルでEMEA 全体の 468ドルを遙かに上回るものとなっています

bull ユーザーはマクロ経済の成長に悩まされているかもしれませんがそれによってショッピングに対する熱意が完全に消え失せてしまった訳ではありませんインストールから購入に至る比率は 127 で地域全体 (118) を超える数値ですデスクトップやタブレットを抑えてモバイルがショッピングデバイスの主役の躍り出たこの国にとって初回購入のユーザー獲得コストが4326ドルであることは十分に価値があるのではと考えられます

イギリスにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 25

継続率購買意欲が高く長期にわたって継続

イギリスではユーザー獲得が高額な上ユーザーに買い物をしてもらうのも困難ですしかし継続率に関してはすべての段階で EMEA と同等の比率であることから購買意欲は高いことがわかりますつまりユーザーの継続率と購買コンバージョンはマーケターの施策次第かもしれません

イギリスにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

購入までの時間ショッピングには慎重

英国におけるインストールから購入までの経過時間は7日と1時間5分で他国と比較し遙かに長いことがわかりました自国の市場価値を熟知しているユーザーが多いことが要因かもしれませんユーザーに商品を売ろうとするショップからさまざまなインセンティブが殺到する中消費者はじっくり時間をかけ一番良い価格で買い物をすることができます

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

イギリスにおけるショッピングアプリの継続率EMEAイギリス

1920

15

12

9

6

14

11

9

6

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 26

アメリカ合衆国

米国のユーザーの特性は住んでいる場所によって異なるかもしれませんが購買行動(と嗜好)には同じ特徴がありますグローバル流通企業である UPS が委託したComscoreの調査結果によるとユニーク商品への欲求がある同国のショッピングユーザーの約半数は海外の小売業者から購入していますUPSの最高商業責任者アランガーシェンホーン(Alan Gershenhorn)氏は

「国内の小売業者とインターナショナルな小売業者の境界線はますます見えなくなっていく」と述べています結論として米国におけるアプリの導入や利用は成長を続けていますが消費者は専門ショップや世界の小売業者からより多くの商品を購入しています

広告コストとコンバージョン率確実に収益を得るために価格が上昇

bull 1インストールあたりの平均広告コストは387ドル(NA 地域全体では 378ドル) で同地域国の中では中間に位置するものですがマーケターが期待できる投資の見返りは平均を遙かに上回るものです(アプリストア分析プロバイダーであるApp Annieは2018年は消費者がショッピングアプリを受け入れて頼りにするようになった「ターニングポイント」の年でユーザーがショッピングアプリに費やす時間が大幅に伸びデジタルセールスが増加したとの見解を示しています)

bull 初回購入ユーザーの獲得コスト(5969ドル)は地域全体のコストと一致しインストールから購入に至る比率は 65 でした(地域全体では 64)

購入までの時間最強の買い物客

米国のユーザー獲得費は決して安くはありませんが購買を後押しするのは比較的容易といえるかもしれません米国のユーザーがインストールから購入するまでの経過時間は13時間37分で実際に購入に至るまでの時間が最も短いというデータが出ていますユーザーの購買意欲の高さとオンラインショッピングに対する抵抗の無さそして効果的なマーケティングがうまく相乗効果をもたらしているのかもしれません

$387

$1241

$5969

312

65

米国におけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 27

継続率高い購買意欲を持続してもらうために

全体的に米国の継続率は比較地域全体を反映したものになっています一般的に継続率の高さにおいてはEメールやプッシュ通知その他のチャネルを使ったキャンペーンの展開セグメンテーションやエンゲージメントの改善によるロイヤリティおよび継続率の向上を図るような施策努力が競争が非常に厳しい市場において必要だと言われています

米国におけるショッピングアプリの継続率

米国におけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

北米米国1515

10

8

6

4

11

8

6

4

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 28

Liftoffはパフォーマンスベースのモバイルアプリマーケティングとリターゲティングのためのプラットフォームですインストール後のユーザーデータを活用しユーザー獲得およびリエンゲージメントキャンペーンを実施します高度な機械学習を活用したLiftoffのキャンペーンによって商品の購入やサブスクリプションの更新などインストールを超えたアクションを最適化しますLiftoffのアクション単価モデルは収益が発生

するイベントに積極的に投資するユーザーを獲得することでアプリマーケターを支援しますカルフォルニア州パルアルトに本社ニューヨークサンフランシスコロンドンシンガポール東京ソウルパリにオフィスを構え世界の最先端のアプリ提供企業やブランドを相手にビジネスを展開しています

wwwliftoffio

Adjustはモバイル測定および不正防止の業界リーダーですAdjust SDK搭載のアプリのアクティブユーザーは世界で13億を超えており世界中のモバイルアプリマーケターに高品質のモバイル計測とアナリティックスアドフラウド防止サイバーセキュリティソリューションを提供しています

AdjustはFacebookTwitterGoogleLINESnapTencentの正式マーケティングパートナーになっており国内外の主要広告ネットワークパートナーと連携しています楽天リクルートLINEグリーディーエヌエーメルカリなど国内400社以上のトップパブリッシャーをはじめマイクロソフトZyngaSpotifyといったグローバルブランドを含む25000以上のアプリがパフォーマンス向上のためにAdjustのソリューションを導入しています2012年に独ベルリン

で設立されたAdjustは東京ベルリンサンフランシスコニューヨークパリ北京上海テルアビブソウルシンガポールムンバイサンパウロなど世界15都市にオフィスを構えています

A d j u s t は デ ータ集 約プラットフォーム のAcquiredioおよび数々の受賞歴があるサイバーセキュリティAIのスタートアップ企業であるUnbotifyを買収しました2019年2月には日本を代表するモバイルマーケティング企業であるアドウェイズと戦略的パートナーシップを結びましたAdjustは広告主のマーケティング業務を集約し業界トップレベルのモバイルアプリ計測および不正防止サービスを提供するという自社のゴールに取り組んでいます

wwwadjustcom

Page 13: モバイル ショッピング アプ リ Shopping/2019-Mobile... · モバイルショッピングアプリレ Gート: 2019 × ½ ÷ユーザーh;E¤ Ú*Ø0bとKwW¥4 はじめに

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 13

地域別による分析広告コストとコンバージョン率

インストールユーザーの平均広告コストを地域別(APACEMEALATAM(中南米)および北米)に見るとほとんどの地域で上昇していることが分かります

bull ショッピングアプリが急成長しているAPACにおいてインストール単価(CPI)が最低値(317ドル)を示しました

bull EMEAが特に高い(468ドル)ことがわかりましたがこの地域のユーザーはファネルの深層部でコンバージョンする確率も高い傾向があります

bull LATAMのインストール単価は決して低いとは言えませんが消費者の関心は高まりつつありアプリアクティビティも向上しています2018年はLATAMのEC総売上高の4分の1以上がモバイル経由(275)であった初めての年となりました

bull 北米はインストール単価が高止まりした成熟市場ですがファネルの深層部で収益を回収できると考えられます

地域別にみたショッピングアプリ1インストールあたりの平均広告コスト

APAC    EMEA   LATAM    北米

$468

$317$340

$378

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 14

地域別にみたショッピングアプリユーザーの登録購入ユーザー獲得コストおよびコンバージョン率

新規登録

ユーザーの新規登録はマーケターがデータによってユーザーとの関係を深めることができる比較的障壁の低いファネルの中層部におけるユーザー行動ですマーケターにとって幸いなことに結果として最も低い獲得コストであることがわかりました

bull LATAM では平均606ドル (昨年は 2303ドル) と収益に見合う獲得コストでしたインストールから登録に至る比率も561 (昨年は 89) と非常に高くユーザーから共感を得ることができたキャンペーンがそのまま売上げに直結していることを示しています

bull APAC では平均917ドルと昨年 (1930ドル) に比べて 52 も低下しましたインストールから登録に至る比率は346で最高値となり前年 (124) の約3倍という結果でした

bull 北米のユーザーにはアプローチしやすいと言えます登録を完了したユーザーの獲得コストは 1102ドルで前年の最高値 (11606ドル) から10分の1以下に低下したことは驚異的な結果と言えますコンバージョン率も有益で 343と約8倍 (前年は 46) に急上昇しました

広告コスト コンバージョン率

登録

初回購入

APAC EMEA LATAM 北米

$1728 271

101$3126

118$3970

$606 561

$917 346

115$2960

$1102 343

$5886 64

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 15

bull EMEAにおける広告コストとコンバージョン率は非常に両極端な結果でした登録したユーザーの獲得コストは 1728ドルともっとも高額になりました(前年の 2764 ドルからわずか 38 の低下)コンバージョン率 (271) はもっとも低いですが少なくとも昨年 (115) からは上昇しています

初回購入

予測したとおり広告コストやコンバージョン率は地域によって様々でファネルの深層部における転換率がより大きな収益をもたらすということがデータによって裏付けられていますしかし詳しく調査してみるとマーケターにとって気をつけるべき例外があることが分かります

bull LATAM ではモバイル決済のインフラが以前にも増して消費者の取引を支えています初回購入を行ったユーザーを獲得するための広告コストは平均2960ドルと(前年の非常に高額な26193ドルと比較して)大幅な低下傾向を示しユーザーがインストールから購入に至る比率も115(今回のデータの中の最高値の1つで前年の14倍を記録)と良好でした

bull EMEAは昨年のランクは低かったものの消費者がショッピングアプリに興味を持つことで急成長を見せている地域です購入ユーザーを獲得するための平均広告コストは3970ドル(昨年は5553ドル)でショッピングに積極的であることを示唆していますコンバージョン率は昨年の2倍の118 と極めて良い結果でした消費者の興味や行動を促すことができるマーケターなら収益を見込める数値と言えるでしょう

bull アプリ市場として成熟した地域では消費者が多くの選択肢を持つため獲得コストが高くても購入に至るまでのコンバージョン率が低い傾向にありますこれはAPACにおいても顕著で購入ユーザーの獲得コストは平均3126ドル(前年比133増)ですが購入までのコンバージョン率101 (前年比 169増)はショッピング好きな地域として知られるAPACにおいてはやや低調な数値と言えます

bull 北米も同じ課題を抱えています同コスト額は平均5886ドルで昨年の約2倍でしたこれに伴い購入までのコンバージョン率も低下し昨年の160が64と60近くも下落しています

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 16

継続率

Adjustが計測を行なっている全地域 (APACEMEA北米) の継続率データを分析することでアプリユーザーのロイヤリティの変動やエンゲージメントの高いユーザーがアプリに興味を失う割合

(キャンペーンなどでユーザーにうまく訴求することができず購入行動に導くことができなかった場合)などを把握することができます

bull EMEA は大変良好ですべてのステージ(1日目から30日目まで)で高い継続率を維持していますこのマーケットが成熟するにつれて高いモチベーションをもってショッピングアプリをインストールするユーザーをベースとしたマーケットへと変化していきます

bull APACと北米は30日目には同率で2位に並んでいます1日目の両地域の継続率(APACで17北米で 15)はEMEA と同じですが7日目までに差が縮まり継続率はいずも 8 まで低下します14日目で両地域の差はわずか1となり30日目の継続率は両地域とも4でしたショッピングが日々の生活の一部として不可欠なものになっている地域(モバイルやアプリを使って食料品などの商品を注文するのが一般化した地域)のマーケターにとっては残念な傾向であると言えます

地域別にみたショッピングアプリユーザーの継続率

APAC EMEA 北米

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

継続

0

5

10

15

20

17

13

19

1415

11

8

11

8

5

9

6

4

6

4

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 17

米国

イギリス

ドイツインドネシア

日本

数字で見る主要国のアプリ市場 「Think globally Act locally」というのがビジネスの成功の大原則ですがショッピングアプリもその例外ではありません各地域の分析結果を理解することでマーケターは高い目標を設定することができます

しかし市場の評価基準やベンチマークを可視化できなければ目標を見失ってしまいます「モバイルショッピングアプリレポート」では広告コストコンバージョン率継続率インストールから購入へのタイムラインなど地域に密着したデータを調査しましたマーケティングのパフォーマンスを正確に評価し成果を上げるための実践的なインサイトをご紹介します ドイツドイツは矛盾を持ち合わせた国ですモバイルによるデジタルセールスのシェアは高くモバイル端末を使って買い物をするユーザー数も多く非常に先進的ですしかし個人情報やサイバー攻撃に対する懸念がモバイルショッピングの足かせになっています調査機関であるeMarketerも2018年に149だったモバイルによる売上げの伸び率は2019年に12まで落ち込み西欧諸国の平均 193を大きく下回ると予測しています

広告コストとコンバージョン 見込みはあるが高額

bull ドイツにおける1インストールあたりの平均広告コストは545ドルと高額です同地域(EMEA)の平均広告コストである468ドルを165も上回っていますファネルの深層部である購入ユーザーの獲得コスト(6526ドル)も決して安くなくこのレポートで分析した5ヶ国の中でもっとも高額でした

bull インストールから購入に至る比率は 84 で同地域のコンバージョン率 118 よりも若干低くなっています

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 18

ドイツにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

ドイツにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

購入までの時間アクションが早い

ドイツでは1日目の13時間4分後にアプリ内で登録や購入など何かしらのアクションを起こしており米国に次ぐ2番目の早さですドイツのユーザーは購入前に下調べをしっかりしてから明確な目的の上にアプリをダウンロードをすると考えられますよって購入する決断も比較的早く行う傾向があります

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

継続率明確な目的が高い価値を生む

継続率を見るとドイツのユーザーは何らかの目的をもってショッピングアプリをダウンロードするだけでなくアプリを長期間利用していることが分かります継続率は地域全体の平均よりも高くショッピングアプリに関心がありそれがインストール後の高いエンゲージメント率となって現れています

インストール 購入

13時間37分

7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 19

ドイツにおけるショッピングアプリの継続率

インドネシア

経済発展や都市化利便性に対する要求の高まりがインドネシアのインターネットエコノミーを拡大させている大きな要因です2018年に270億ドルだったインターネットエコノミーは2025年には1000億ドルに成長するだろうと予測されています人口が2億6100万人の産油国であるインドネシアはモバイルイノベーションの温床でありGo-Jek社のような「スーパーアプリ」やモバイルファーストな「ユニコーン企業」の拠点でもありますGo-Jekは今年4月食料品から電子機器に至るまでの幅広い商品を閲覧したり購入することができる新機能「Go-Mall」を初公開しましたモバイル決済の急速な拡大によるモバイルコマースとショッピングの大きな伸びに期待するアプリ企業はGo-Jek 1社だけではありません

広告コストとコンバージョン率あらゆるシステムが稼働

インドネシアは成長したインターネットとオンラインコマースにより「もっともダイナミックな市場」という評価を受けていますこれは Liftoff の内部データによっても裏付けられユーザー獲得やアクションにおいて非常に魅力的な国であることが分かります

インドネシアは東南アジアで「もっともダイナミックな市場」と評価されています

EMEAドイツ

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

19

21

16

1311

8

14

119

6

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 20

bull 1インストールあたりの平均広告コストは165ドルとこのセクションで分析対象となっている5ヶ国中圧倒的に低い数値ですさらに同国で初めて購入を行うユーザーの獲得コストはわずか1669ドルであり主要な評価基準を見るとモバイルアプリの利用やモバイルコマースに対する消費者行動に劇的な変化があることが分かります

bull 幸いなことに広告コストが低いだけでなくコンバージョン率も驚くほど高くなっていますインストールから購入に至る比率は 99 でAPACの 101 と一致します

インドネシアにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

購入までの時間スロースターター

インドネシアのインストールから購入までの経過時間は1日目の19時間31分で高い購買力を持ち積極的にショッピングアプリを利用するドイツと日本の中間に位置しますインドネシアのユーザーは購入するまでに長い時間をかける傾向がありますがGo-Jekのような自国で育ったコマースアプリが増加することでモバイルショッピングが新たな基準になっていくのではないかと考えられます

インドネシアにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 21

継続率低めの傾向

ショッピングアプリが一般化したばかりの市場であるインドネシアではAPAC の他の国と比較して継続率が低い傾向がありますしかしアプリの魅力やエンゲージメントキャンペーンの成果が継続率の低さにそのまま反映している訳ではないかもしれませんインドネシアにおけるアプリの継続率は1日目が11で7日目には4に低下していますこれはもしかしたらアプリに慣れる前に不満を感じたりアプリが提供する価値が伝わっていないユーザーが多く存在する可能性がありますいずれにしても適切な状況で適切なメッセージを送りユーザーに興味を持ってもらう施策を行うことが大切です

インドネシアにおけるショッピングアプリの継続率

日本ではファッション販売の70がモバイルやアプリで占められておりオンライン取引の約 60 がモバイル上で行われています

APACインドネシア

17

11

7

43

2

13

8

54

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 22

日本

日本のアプリ市場はマーケターにとって魅力的と言えます消費動向の調査機関であるStatista は日本のモバイルコマース市場が2020年までに2016年の倍となる 608億ドルに成長すると予測していますこれを牽引しているのが キャッシュレス決済の割合を2016年の20から2025年までに40まで引き上げるという日本政府の方針ですファッションはこのビジョンを具現化するショッピングカテゴリーの1つです既に ファッション販売の 70 がモバイルやアプリで占められておりオンライン取引の約60がモバイル上で行われていますまたコマースの最大手である楽天がスマートフォンを使ったQRコードのスキャンによる決済に乗り出したことで消費者のモバイルやアプリへのシフトがさらに加速することが予想されます 

広告コストとコンバージョン率努力すれば結果は得られる

bull 日本の1インストールあたりの平均広告コストは282ドルと低く(インドネシアの165ドルに続いて2番目)3倍のインストールコストを持つ米国を大きく引き離しています購入を行うユーザーの獲得コスト(3643ドル)はAPAC(3126ドル) 全体よりやや高めとなっています

bull インストールからコンバージョンに至る比率(77)は地域全体(101)に比べると低いため効果的なインセンティブやターゲティングによってギャップを埋めていくことが求められます

購入までの時間買い物はしっかり時間をかけて

日本のユーザーがインストールから購入するまでの経過時間は1日21時間51分ですこれはマインドシェアや顧客内シェアの競争が激しいことを示すのではないかと考えられますマーケターはクリエイティブによってターゲットとなるオーディエンスを効果的に特定し対応することが求められます

日本におけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 23

継続率購買意欲が高く長期にわたって高い継続率を保持

日本の買い物客のコンバージョンは決して容易ではありませんが努力次第で獲得が可能です日本のユーザーの継続率は地域全体を若干上回っており日本のユーザーがアプリに関心を抱いているという証拠です1日目の20の継続率という大きな数値は本レポートの中では最高の値となっています(EMEAの平均よりもわずかながら1高くなっています)継続率については最初の1週間は2桁台を維持し7日目でも10という優秀な値となっており日本のユーザーはアプリに対して一貫したロイヤリティを示唆しています

日本におけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

日本におけるショッピングアプリの継続率

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

APAC日本

17

20

15

10

8

6

13

8

54

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 24

イギリス

イギリスはブラックフライデーなどの主要なショッピングイベントを欧州で最初に取り入れた国の1つです現在オンラインやアプリ経由での食料品販売においてEMEAをリードしておりモバイルショッピングが生活に浸透している国ですIMRG Capgemini の e-Retail Sales Index 四半期データによると2018年にイギリスのオンライン販売チャネルの40がスマートフォンを占めました発展したモバイル決済やアプリ内購入さらに小売業者がするアプリやWebサイトの最適化への取り組みなどのすべてがモバイルがショッピングにおける中心的な役割を果たすことに貢献しています皮肉にも小売業界が低迷したことにより2481の店舗銀行大衆向け小売店舗が英国から消え(2017年よりも 40以上多く閉店)消費者がオンライン購入に切り替えたことがモバイルショッピングを盛り上げたと考えられていますしかし消費意欲の低下や英国の欧州離脱に対する懸念の高まりによってユーザーの出費は押さえ込まれている傾向があるようです

消費意欲の低下や英国の欧州離脱に対する懸念の高まりによってユーザーの出費は押さえ込まれている傾向があります

広告コストとコンバージョン率ユーザーは熱心だが不安も

bull 実店舗を所有する小売店の顧客をめぐる競争は非常に厳しく英国欧州離脱後の生活に対する不安も相まってインストールコストを高く押し上げています英国の1インストールあたりの平均広告コストは548ドルでEMEA 全体の 468ドルを遙かに上回るものとなっています

bull ユーザーはマクロ経済の成長に悩まされているかもしれませんがそれによってショッピングに対する熱意が完全に消え失せてしまった訳ではありませんインストールから購入に至る比率は 127 で地域全体 (118) を超える数値ですデスクトップやタブレットを抑えてモバイルがショッピングデバイスの主役の躍り出たこの国にとって初回購入のユーザー獲得コストが4326ドルであることは十分に価値があるのではと考えられます

イギリスにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 25

継続率購買意欲が高く長期にわたって継続

イギリスではユーザー獲得が高額な上ユーザーに買い物をしてもらうのも困難ですしかし継続率に関してはすべての段階で EMEA と同等の比率であることから購買意欲は高いことがわかりますつまりユーザーの継続率と購買コンバージョンはマーケターの施策次第かもしれません

イギリスにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

購入までの時間ショッピングには慎重

英国におけるインストールから購入までの経過時間は7日と1時間5分で他国と比較し遙かに長いことがわかりました自国の市場価値を熟知しているユーザーが多いことが要因かもしれませんユーザーに商品を売ろうとするショップからさまざまなインセンティブが殺到する中消費者はじっくり時間をかけ一番良い価格で買い物をすることができます

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

イギリスにおけるショッピングアプリの継続率EMEAイギリス

1920

15

12

9

6

14

11

9

6

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 26

アメリカ合衆国

米国のユーザーの特性は住んでいる場所によって異なるかもしれませんが購買行動(と嗜好)には同じ特徴がありますグローバル流通企業である UPS が委託したComscoreの調査結果によるとユニーク商品への欲求がある同国のショッピングユーザーの約半数は海外の小売業者から購入していますUPSの最高商業責任者アランガーシェンホーン(Alan Gershenhorn)氏は

「国内の小売業者とインターナショナルな小売業者の境界線はますます見えなくなっていく」と述べています結論として米国におけるアプリの導入や利用は成長を続けていますが消費者は専門ショップや世界の小売業者からより多くの商品を購入しています

広告コストとコンバージョン率確実に収益を得るために価格が上昇

bull 1インストールあたりの平均広告コストは387ドル(NA 地域全体では 378ドル) で同地域国の中では中間に位置するものですがマーケターが期待できる投資の見返りは平均を遙かに上回るものです(アプリストア分析プロバイダーであるApp Annieは2018年は消費者がショッピングアプリを受け入れて頼りにするようになった「ターニングポイント」の年でユーザーがショッピングアプリに費やす時間が大幅に伸びデジタルセールスが増加したとの見解を示しています)

bull 初回購入ユーザーの獲得コスト(5969ドル)は地域全体のコストと一致しインストールから購入に至る比率は 65 でした(地域全体では 64)

購入までの時間最強の買い物客

米国のユーザー獲得費は決して安くはありませんが購買を後押しするのは比較的容易といえるかもしれません米国のユーザーがインストールから購入するまでの経過時間は13時間37分で実際に購入に至るまでの時間が最も短いというデータが出ていますユーザーの購買意欲の高さとオンラインショッピングに対する抵抗の無さそして効果的なマーケティングがうまく相乗効果をもたらしているのかもしれません

$387

$1241

$5969

312

65

米国におけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 27

継続率高い購買意欲を持続してもらうために

全体的に米国の継続率は比較地域全体を反映したものになっています一般的に継続率の高さにおいてはEメールやプッシュ通知その他のチャネルを使ったキャンペーンの展開セグメンテーションやエンゲージメントの改善によるロイヤリティおよび継続率の向上を図るような施策努力が競争が非常に厳しい市場において必要だと言われています

米国におけるショッピングアプリの継続率

米国におけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

北米米国1515

10

8

6

4

11

8

6

4

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 28

Liftoffはパフォーマンスベースのモバイルアプリマーケティングとリターゲティングのためのプラットフォームですインストール後のユーザーデータを活用しユーザー獲得およびリエンゲージメントキャンペーンを実施します高度な機械学習を活用したLiftoffのキャンペーンによって商品の購入やサブスクリプションの更新などインストールを超えたアクションを最適化しますLiftoffのアクション単価モデルは収益が発生

するイベントに積極的に投資するユーザーを獲得することでアプリマーケターを支援しますカルフォルニア州パルアルトに本社ニューヨークサンフランシスコロンドンシンガポール東京ソウルパリにオフィスを構え世界の最先端のアプリ提供企業やブランドを相手にビジネスを展開しています

wwwliftoffio

Adjustはモバイル測定および不正防止の業界リーダーですAdjust SDK搭載のアプリのアクティブユーザーは世界で13億を超えており世界中のモバイルアプリマーケターに高品質のモバイル計測とアナリティックスアドフラウド防止サイバーセキュリティソリューションを提供しています

AdjustはFacebookTwitterGoogleLINESnapTencentの正式マーケティングパートナーになっており国内外の主要広告ネットワークパートナーと連携しています楽天リクルートLINEグリーディーエヌエーメルカリなど国内400社以上のトップパブリッシャーをはじめマイクロソフトZyngaSpotifyといったグローバルブランドを含む25000以上のアプリがパフォーマンス向上のためにAdjustのソリューションを導入しています2012年に独ベルリン

で設立されたAdjustは東京ベルリンサンフランシスコニューヨークパリ北京上海テルアビブソウルシンガポールムンバイサンパウロなど世界15都市にオフィスを構えています

A d j u s t は デ ータ集 約プラットフォーム のAcquiredioおよび数々の受賞歴があるサイバーセキュリティAIのスタートアップ企業であるUnbotifyを買収しました2019年2月には日本を代表するモバイルマーケティング企業であるアドウェイズと戦略的パートナーシップを結びましたAdjustは広告主のマーケティング業務を集約し業界トップレベルのモバイルアプリ計測および不正防止サービスを提供するという自社のゴールに取り組んでいます

wwwadjustcom

Page 14: モバイル ショッピング アプ リ Shopping/2019-Mobile... · モバイルショッピングアプリレ Gート: 2019 × ½ ÷ユーザーh;E¤ Ú*Ø0bとKwW¥4 はじめに

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 14

地域別にみたショッピングアプリユーザーの登録購入ユーザー獲得コストおよびコンバージョン率

新規登録

ユーザーの新規登録はマーケターがデータによってユーザーとの関係を深めることができる比較的障壁の低いファネルの中層部におけるユーザー行動ですマーケターにとって幸いなことに結果として最も低い獲得コストであることがわかりました

bull LATAM では平均606ドル (昨年は 2303ドル) と収益に見合う獲得コストでしたインストールから登録に至る比率も561 (昨年は 89) と非常に高くユーザーから共感を得ることができたキャンペーンがそのまま売上げに直結していることを示しています

bull APAC では平均917ドルと昨年 (1930ドル) に比べて 52 も低下しましたインストールから登録に至る比率は346で最高値となり前年 (124) の約3倍という結果でした

bull 北米のユーザーにはアプローチしやすいと言えます登録を完了したユーザーの獲得コストは 1102ドルで前年の最高値 (11606ドル) から10分の1以下に低下したことは驚異的な結果と言えますコンバージョン率も有益で 343と約8倍 (前年は 46) に急上昇しました

広告コスト コンバージョン率

登録

初回購入

APAC EMEA LATAM 北米

$1728 271

101$3126

118$3970

$606 561

$917 346

115$2960

$1102 343

$5886 64

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 15

bull EMEAにおける広告コストとコンバージョン率は非常に両極端な結果でした登録したユーザーの獲得コストは 1728ドルともっとも高額になりました(前年の 2764 ドルからわずか 38 の低下)コンバージョン率 (271) はもっとも低いですが少なくとも昨年 (115) からは上昇しています

初回購入

予測したとおり広告コストやコンバージョン率は地域によって様々でファネルの深層部における転換率がより大きな収益をもたらすということがデータによって裏付けられていますしかし詳しく調査してみるとマーケターにとって気をつけるべき例外があることが分かります

bull LATAM ではモバイル決済のインフラが以前にも増して消費者の取引を支えています初回購入を行ったユーザーを獲得するための広告コストは平均2960ドルと(前年の非常に高額な26193ドルと比較して)大幅な低下傾向を示しユーザーがインストールから購入に至る比率も115(今回のデータの中の最高値の1つで前年の14倍を記録)と良好でした

bull EMEAは昨年のランクは低かったものの消費者がショッピングアプリに興味を持つことで急成長を見せている地域です購入ユーザーを獲得するための平均広告コストは3970ドル(昨年は5553ドル)でショッピングに積極的であることを示唆していますコンバージョン率は昨年の2倍の118 と極めて良い結果でした消費者の興味や行動を促すことができるマーケターなら収益を見込める数値と言えるでしょう

bull アプリ市場として成熟した地域では消費者が多くの選択肢を持つため獲得コストが高くても購入に至るまでのコンバージョン率が低い傾向にありますこれはAPACにおいても顕著で購入ユーザーの獲得コストは平均3126ドル(前年比133増)ですが購入までのコンバージョン率101 (前年比 169増)はショッピング好きな地域として知られるAPACにおいてはやや低調な数値と言えます

bull 北米も同じ課題を抱えています同コスト額は平均5886ドルで昨年の約2倍でしたこれに伴い購入までのコンバージョン率も低下し昨年の160が64と60近くも下落しています

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 16

継続率

Adjustが計測を行なっている全地域 (APACEMEA北米) の継続率データを分析することでアプリユーザーのロイヤリティの変動やエンゲージメントの高いユーザーがアプリに興味を失う割合

(キャンペーンなどでユーザーにうまく訴求することができず購入行動に導くことができなかった場合)などを把握することができます

bull EMEA は大変良好ですべてのステージ(1日目から30日目まで)で高い継続率を維持していますこのマーケットが成熟するにつれて高いモチベーションをもってショッピングアプリをインストールするユーザーをベースとしたマーケットへと変化していきます

bull APACと北米は30日目には同率で2位に並んでいます1日目の両地域の継続率(APACで17北米で 15)はEMEA と同じですが7日目までに差が縮まり継続率はいずも 8 まで低下します14日目で両地域の差はわずか1となり30日目の継続率は両地域とも4でしたショッピングが日々の生活の一部として不可欠なものになっている地域(モバイルやアプリを使って食料品などの商品を注文するのが一般化した地域)のマーケターにとっては残念な傾向であると言えます

地域別にみたショッピングアプリユーザーの継続率

APAC EMEA 北米

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

継続

0

5

10

15

20

17

13

19

1415

11

8

11

8

5

9

6

4

6

4

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 17

米国

イギリス

ドイツインドネシア

日本

数字で見る主要国のアプリ市場 「Think globally Act locally」というのがビジネスの成功の大原則ですがショッピングアプリもその例外ではありません各地域の分析結果を理解することでマーケターは高い目標を設定することができます

しかし市場の評価基準やベンチマークを可視化できなければ目標を見失ってしまいます「モバイルショッピングアプリレポート」では広告コストコンバージョン率継続率インストールから購入へのタイムラインなど地域に密着したデータを調査しましたマーケティングのパフォーマンスを正確に評価し成果を上げるための実践的なインサイトをご紹介します ドイツドイツは矛盾を持ち合わせた国ですモバイルによるデジタルセールスのシェアは高くモバイル端末を使って買い物をするユーザー数も多く非常に先進的ですしかし個人情報やサイバー攻撃に対する懸念がモバイルショッピングの足かせになっています調査機関であるeMarketerも2018年に149だったモバイルによる売上げの伸び率は2019年に12まで落ち込み西欧諸国の平均 193を大きく下回ると予測しています

広告コストとコンバージョン 見込みはあるが高額

bull ドイツにおける1インストールあたりの平均広告コストは545ドルと高額です同地域(EMEA)の平均広告コストである468ドルを165も上回っていますファネルの深層部である購入ユーザーの獲得コスト(6526ドル)も決して安くなくこのレポートで分析した5ヶ国の中でもっとも高額でした

bull インストールから購入に至る比率は 84 で同地域のコンバージョン率 118 よりも若干低くなっています

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 18

ドイツにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

ドイツにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

購入までの時間アクションが早い

ドイツでは1日目の13時間4分後にアプリ内で登録や購入など何かしらのアクションを起こしており米国に次ぐ2番目の早さですドイツのユーザーは購入前に下調べをしっかりしてから明確な目的の上にアプリをダウンロードをすると考えられますよって購入する決断も比較的早く行う傾向があります

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

継続率明確な目的が高い価値を生む

継続率を見るとドイツのユーザーは何らかの目的をもってショッピングアプリをダウンロードするだけでなくアプリを長期間利用していることが分かります継続率は地域全体の平均よりも高くショッピングアプリに関心がありそれがインストール後の高いエンゲージメント率となって現れています

インストール 購入

13時間37分

7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 19

ドイツにおけるショッピングアプリの継続率

インドネシア

経済発展や都市化利便性に対する要求の高まりがインドネシアのインターネットエコノミーを拡大させている大きな要因です2018年に270億ドルだったインターネットエコノミーは2025年には1000億ドルに成長するだろうと予測されています人口が2億6100万人の産油国であるインドネシアはモバイルイノベーションの温床でありGo-Jek社のような「スーパーアプリ」やモバイルファーストな「ユニコーン企業」の拠点でもありますGo-Jekは今年4月食料品から電子機器に至るまでの幅広い商品を閲覧したり購入することができる新機能「Go-Mall」を初公開しましたモバイル決済の急速な拡大によるモバイルコマースとショッピングの大きな伸びに期待するアプリ企業はGo-Jek 1社だけではありません

広告コストとコンバージョン率あらゆるシステムが稼働

インドネシアは成長したインターネットとオンラインコマースにより「もっともダイナミックな市場」という評価を受けていますこれは Liftoff の内部データによっても裏付けられユーザー獲得やアクションにおいて非常に魅力的な国であることが分かります

インドネシアは東南アジアで「もっともダイナミックな市場」と評価されています

EMEAドイツ

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

19

21

16

1311

8

14

119

6

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 20

bull 1インストールあたりの平均広告コストは165ドルとこのセクションで分析対象となっている5ヶ国中圧倒的に低い数値ですさらに同国で初めて購入を行うユーザーの獲得コストはわずか1669ドルであり主要な評価基準を見るとモバイルアプリの利用やモバイルコマースに対する消費者行動に劇的な変化があることが分かります

bull 幸いなことに広告コストが低いだけでなくコンバージョン率も驚くほど高くなっていますインストールから購入に至る比率は 99 でAPACの 101 と一致します

インドネシアにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

購入までの時間スロースターター

インドネシアのインストールから購入までの経過時間は1日目の19時間31分で高い購買力を持ち積極的にショッピングアプリを利用するドイツと日本の中間に位置しますインドネシアのユーザーは購入するまでに長い時間をかける傾向がありますがGo-Jekのような自国で育ったコマースアプリが増加することでモバイルショッピングが新たな基準になっていくのではないかと考えられます

インドネシアにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 21

継続率低めの傾向

ショッピングアプリが一般化したばかりの市場であるインドネシアではAPAC の他の国と比較して継続率が低い傾向がありますしかしアプリの魅力やエンゲージメントキャンペーンの成果が継続率の低さにそのまま反映している訳ではないかもしれませんインドネシアにおけるアプリの継続率は1日目が11で7日目には4に低下していますこれはもしかしたらアプリに慣れる前に不満を感じたりアプリが提供する価値が伝わっていないユーザーが多く存在する可能性がありますいずれにしても適切な状況で適切なメッセージを送りユーザーに興味を持ってもらう施策を行うことが大切です

インドネシアにおけるショッピングアプリの継続率

日本ではファッション販売の70がモバイルやアプリで占められておりオンライン取引の約 60 がモバイル上で行われています

APACインドネシア

17

11

7

43

2

13

8

54

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 22

日本

日本のアプリ市場はマーケターにとって魅力的と言えます消費動向の調査機関であるStatista は日本のモバイルコマース市場が2020年までに2016年の倍となる 608億ドルに成長すると予測していますこれを牽引しているのが キャッシュレス決済の割合を2016年の20から2025年までに40まで引き上げるという日本政府の方針ですファッションはこのビジョンを具現化するショッピングカテゴリーの1つです既に ファッション販売の 70 がモバイルやアプリで占められておりオンライン取引の約60がモバイル上で行われていますまたコマースの最大手である楽天がスマートフォンを使ったQRコードのスキャンによる決済に乗り出したことで消費者のモバイルやアプリへのシフトがさらに加速することが予想されます 

広告コストとコンバージョン率努力すれば結果は得られる

bull 日本の1インストールあたりの平均広告コストは282ドルと低く(インドネシアの165ドルに続いて2番目)3倍のインストールコストを持つ米国を大きく引き離しています購入を行うユーザーの獲得コスト(3643ドル)はAPAC(3126ドル) 全体よりやや高めとなっています

bull インストールからコンバージョンに至る比率(77)は地域全体(101)に比べると低いため効果的なインセンティブやターゲティングによってギャップを埋めていくことが求められます

購入までの時間買い物はしっかり時間をかけて

日本のユーザーがインストールから購入するまでの経過時間は1日21時間51分ですこれはマインドシェアや顧客内シェアの競争が激しいことを示すのではないかと考えられますマーケターはクリエイティブによってターゲットとなるオーディエンスを効果的に特定し対応することが求められます

日本におけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 23

継続率購買意欲が高く長期にわたって高い継続率を保持

日本の買い物客のコンバージョンは決して容易ではありませんが努力次第で獲得が可能です日本のユーザーの継続率は地域全体を若干上回っており日本のユーザーがアプリに関心を抱いているという証拠です1日目の20の継続率という大きな数値は本レポートの中では最高の値となっています(EMEAの平均よりもわずかながら1高くなっています)継続率については最初の1週間は2桁台を維持し7日目でも10という優秀な値となっており日本のユーザーはアプリに対して一貫したロイヤリティを示唆しています

日本におけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

日本におけるショッピングアプリの継続率

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

APAC日本

17

20

15

10

8

6

13

8

54

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 24

イギリス

イギリスはブラックフライデーなどの主要なショッピングイベントを欧州で最初に取り入れた国の1つです現在オンラインやアプリ経由での食料品販売においてEMEAをリードしておりモバイルショッピングが生活に浸透している国ですIMRG Capgemini の e-Retail Sales Index 四半期データによると2018年にイギリスのオンライン販売チャネルの40がスマートフォンを占めました発展したモバイル決済やアプリ内購入さらに小売業者がするアプリやWebサイトの最適化への取り組みなどのすべてがモバイルがショッピングにおける中心的な役割を果たすことに貢献しています皮肉にも小売業界が低迷したことにより2481の店舗銀行大衆向け小売店舗が英国から消え(2017年よりも 40以上多く閉店)消費者がオンライン購入に切り替えたことがモバイルショッピングを盛り上げたと考えられていますしかし消費意欲の低下や英国の欧州離脱に対する懸念の高まりによってユーザーの出費は押さえ込まれている傾向があるようです

消費意欲の低下や英国の欧州離脱に対する懸念の高まりによってユーザーの出費は押さえ込まれている傾向があります

広告コストとコンバージョン率ユーザーは熱心だが不安も

bull 実店舗を所有する小売店の顧客をめぐる競争は非常に厳しく英国欧州離脱後の生活に対する不安も相まってインストールコストを高く押し上げています英国の1インストールあたりの平均広告コストは548ドルでEMEA 全体の 468ドルを遙かに上回るものとなっています

bull ユーザーはマクロ経済の成長に悩まされているかもしれませんがそれによってショッピングに対する熱意が完全に消え失せてしまった訳ではありませんインストールから購入に至る比率は 127 で地域全体 (118) を超える数値ですデスクトップやタブレットを抑えてモバイルがショッピングデバイスの主役の躍り出たこの国にとって初回購入のユーザー獲得コストが4326ドルであることは十分に価値があるのではと考えられます

イギリスにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 25

継続率購買意欲が高く長期にわたって継続

イギリスではユーザー獲得が高額な上ユーザーに買い物をしてもらうのも困難ですしかし継続率に関してはすべての段階で EMEA と同等の比率であることから購買意欲は高いことがわかりますつまりユーザーの継続率と購買コンバージョンはマーケターの施策次第かもしれません

イギリスにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

購入までの時間ショッピングには慎重

英国におけるインストールから購入までの経過時間は7日と1時間5分で他国と比較し遙かに長いことがわかりました自国の市場価値を熟知しているユーザーが多いことが要因かもしれませんユーザーに商品を売ろうとするショップからさまざまなインセンティブが殺到する中消費者はじっくり時間をかけ一番良い価格で買い物をすることができます

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

イギリスにおけるショッピングアプリの継続率EMEAイギリス

1920

15

12

9

6

14

11

9

6

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 26

アメリカ合衆国

米国のユーザーの特性は住んでいる場所によって異なるかもしれませんが購買行動(と嗜好)には同じ特徴がありますグローバル流通企業である UPS が委託したComscoreの調査結果によるとユニーク商品への欲求がある同国のショッピングユーザーの約半数は海外の小売業者から購入していますUPSの最高商業責任者アランガーシェンホーン(Alan Gershenhorn)氏は

「国内の小売業者とインターナショナルな小売業者の境界線はますます見えなくなっていく」と述べています結論として米国におけるアプリの導入や利用は成長を続けていますが消費者は専門ショップや世界の小売業者からより多くの商品を購入しています

広告コストとコンバージョン率確実に収益を得るために価格が上昇

bull 1インストールあたりの平均広告コストは387ドル(NA 地域全体では 378ドル) で同地域国の中では中間に位置するものですがマーケターが期待できる投資の見返りは平均を遙かに上回るものです(アプリストア分析プロバイダーであるApp Annieは2018年は消費者がショッピングアプリを受け入れて頼りにするようになった「ターニングポイント」の年でユーザーがショッピングアプリに費やす時間が大幅に伸びデジタルセールスが増加したとの見解を示しています)

bull 初回購入ユーザーの獲得コスト(5969ドル)は地域全体のコストと一致しインストールから購入に至る比率は 65 でした(地域全体では 64)

購入までの時間最強の買い物客

米国のユーザー獲得費は決して安くはありませんが購買を後押しするのは比較的容易といえるかもしれません米国のユーザーがインストールから購入するまでの経過時間は13時間37分で実際に購入に至るまでの時間が最も短いというデータが出ていますユーザーの購買意欲の高さとオンラインショッピングに対する抵抗の無さそして効果的なマーケティングがうまく相乗効果をもたらしているのかもしれません

$387

$1241

$5969

312

65

米国におけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

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モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 27

継続率高い購買意欲を持続してもらうために

全体的に米国の継続率は比較地域全体を反映したものになっています一般的に継続率の高さにおいてはEメールやプッシュ通知その他のチャネルを使ったキャンペーンの展開セグメンテーションやエンゲージメントの改善によるロイヤリティおよび継続率の向上を図るような施策努力が競争が非常に厳しい市場において必要だと言われています

米国におけるショッピングアプリの継続率

米国におけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

北米米国1515

10

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4

11

8

6

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1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 28

Liftoffはパフォーマンスベースのモバイルアプリマーケティングとリターゲティングのためのプラットフォームですインストール後のユーザーデータを活用しユーザー獲得およびリエンゲージメントキャンペーンを実施します高度な機械学習を活用したLiftoffのキャンペーンによって商品の購入やサブスクリプションの更新などインストールを超えたアクションを最適化しますLiftoffのアクション単価モデルは収益が発生

するイベントに積極的に投資するユーザーを獲得することでアプリマーケターを支援しますカルフォルニア州パルアルトに本社ニューヨークサンフランシスコロンドンシンガポール東京ソウルパリにオフィスを構え世界の最先端のアプリ提供企業やブランドを相手にビジネスを展開しています

wwwliftoffio

Adjustはモバイル測定および不正防止の業界リーダーですAdjust SDK搭載のアプリのアクティブユーザーは世界で13億を超えており世界中のモバイルアプリマーケターに高品質のモバイル計測とアナリティックスアドフラウド防止サイバーセキュリティソリューションを提供しています

AdjustはFacebookTwitterGoogleLINESnapTencentの正式マーケティングパートナーになっており国内外の主要広告ネットワークパートナーと連携しています楽天リクルートLINEグリーディーエヌエーメルカリなど国内400社以上のトップパブリッシャーをはじめマイクロソフトZyngaSpotifyといったグローバルブランドを含む25000以上のアプリがパフォーマンス向上のためにAdjustのソリューションを導入しています2012年に独ベルリン

で設立されたAdjustは東京ベルリンサンフランシスコニューヨークパリ北京上海テルアビブソウルシンガポールムンバイサンパウロなど世界15都市にオフィスを構えています

A d j u s t は デ ータ集 約プラットフォーム のAcquiredioおよび数々の受賞歴があるサイバーセキュリティAIのスタートアップ企業であるUnbotifyを買収しました2019年2月には日本を代表するモバイルマーケティング企業であるアドウェイズと戦略的パートナーシップを結びましたAdjustは広告主のマーケティング業務を集約し業界トップレベルのモバイルアプリ計測および不正防止サービスを提供するという自社のゴールに取り組んでいます

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モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 15

bull EMEAにおける広告コストとコンバージョン率は非常に両極端な結果でした登録したユーザーの獲得コストは 1728ドルともっとも高額になりました(前年の 2764 ドルからわずか 38 の低下)コンバージョン率 (271) はもっとも低いですが少なくとも昨年 (115) からは上昇しています

初回購入

予測したとおり広告コストやコンバージョン率は地域によって様々でファネルの深層部における転換率がより大きな収益をもたらすということがデータによって裏付けられていますしかし詳しく調査してみるとマーケターにとって気をつけるべき例外があることが分かります

bull LATAM ではモバイル決済のインフラが以前にも増して消費者の取引を支えています初回購入を行ったユーザーを獲得するための広告コストは平均2960ドルと(前年の非常に高額な26193ドルと比較して)大幅な低下傾向を示しユーザーがインストールから購入に至る比率も115(今回のデータの中の最高値の1つで前年の14倍を記録)と良好でした

bull EMEAは昨年のランクは低かったものの消費者がショッピングアプリに興味を持つことで急成長を見せている地域です購入ユーザーを獲得するための平均広告コストは3970ドル(昨年は5553ドル)でショッピングに積極的であることを示唆していますコンバージョン率は昨年の2倍の118 と極めて良い結果でした消費者の興味や行動を促すことができるマーケターなら収益を見込める数値と言えるでしょう

bull アプリ市場として成熟した地域では消費者が多くの選択肢を持つため獲得コストが高くても購入に至るまでのコンバージョン率が低い傾向にありますこれはAPACにおいても顕著で購入ユーザーの獲得コストは平均3126ドル(前年比133増)ですが購入までのコンバージョン率101 (前年比 169増)はショッピング好きな地域として知られるAPACにおいてはやや低調な数値と言えます

bull 北米も同じ課題を抱えています同コスト額は平均5886ドルで昨年の約2倍でしたこれに伴い購入までのコンバージョン率も低下し昨年の160が64と60近くも下落しています

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 16

継続率

Adjustが計測を行なっている全地域 (APACEMEA北米) の継続率データを分析することでアプリユーザーのロイヤリティの変動やエンゲージメントの高いユーザーがアプリに興味を失う割合

(キャンペーンなどでユーザーにうまく訴求することができず購入行動に導くことができなかった場合)などを把握することができます

bull EMEA は大変良好ですべてのステージ(1日目から30日目まで)で高い継続率を維持していますこのマーケットが成熟するにつれて高いモチベーションをもってショッピングアプリをインストールするユーザーをベースとしたマーケットへと変化していきます

bull APACと北米は30日目には同率で2位に並んでいます1日目の両地域の継続率(APACで17北米で 15)はEMEA と同じですが7日目までに差が縮まり継続率はいずも 8 まで低下します14日目で両地域の差はわずか1となり30日目の継続率は両地域とも4でしたショッピングが日々の生活の一部として不可欠なものになっている地域(モバイルやアプリを使って食料品などの商品を注文するのが一般化した地域)のマーケターにとっては残念な傾向であると言えます

地域別にみたショッピングアプリユーザーの継続率

APAC EMEA 北米

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

継続

0

5

10

15

20

17

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8

11

8

5

9

6

4

6

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モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 17

米国

イギリス

ドイツインドネシア

日本

数字で見る主要国のアプリ市場 「Think globally Act locally」というのがビジネスの成功の大原則ですがショッピングアプリもその例外ではありません各地域の分析結果を理解することでマーケターは高い目標を設定することができます

しかし市場の評価基準やベンチマークを可視化できなければ目標を見失ってしまいます「モバイルショッピングアプリレポート」では広告コストコンバージョン率継続率インストールから購入へのタイムラインなど地域に密着したデータを調査しましたマーケティングのパフォーマンスを正確に評価し成果を上げるための実践的なインサイトをご紹介します ドイツドイツは矛盾を持ち合わせた国ですモバイルによるデジタルセールスのシェアは高くモバイル端末を使って買い物をするユーザー数も多く非常に先進的ですしかし個人情報やサイバー攻撃に対する懸念がモバイルショッピングの足かせになっています調査機関であるeMarketerも2018年に149だったモバイルによる売上げの伸び率は2019年に12まで落ち込み西欧諸国の平均 193を大きく下回ると予測しています

広告コストとコンバージョン 見込みはあるが高額

bull ドイツにおける1インストールあたりの平均広告コストは545ドルと高額です同地域(EMEA)の平均広告コストである468ドルを165も上回っていますファネルの深層部である購入ユーザーの獲得コスト(6526ドル)も決して安くなくこのレポートで分析した5ヶ国の中でもっとも高額でした

bull インストールから購入に至る比率は 84 で同地域のコンバージョン率 118 よりも若干低くなっています

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 18

ドイツにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

ドイツにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

購入までの時間アクションが早い

ドイツでは1日目の13時間4分後にアプリ内で登録や購入など何かしらのアクションを起こしており米国に次ぐ2番目の早さですドイツのユーザーは購入前に下調べをしっかりしてから明確な目的の上にアプリをダウンロードをすると考えられますよって購入する決断も比較的早く行う傾向があります

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

継続率明確な目的が高い価値を生む

継続率を見るとドイツのユーザーは何らかの目的をもってショッピングアプリをダウンロードするだけでなくアプリを長期間利用していることが分かります継続率は地域全体の平均よりも高くショッピングアプリに関心がありそれがインストール後の高いエンゲージメント率となって現れています

インストール 購入

13時間37分

7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 19

ドイツにおけるショッピングアプリの継続率

インドネシア

経済発展や都市化利便性に対する要求の高まりがインドネシアのインターネットエコノミーを拡大させている大きな要因です2018年に270億ドルだったインターネットエコノミーは2025年には1000億ドルに成長するだろうと予測されています人口が2億6100万人の産油国であるインドネシアはモバイルイノベーションの温床でありGo-Jek社のような「スーパーアプリ」やモバイルファーストな「ユニコーン企業」の拠点でもありますGo-Jekは今年4月食料品から電子機器に至るまでの幅広い商品を閲覧したり購入することができる新機能「Go-Mall」を初公開しましたモバイル決済の急速な拡大によるモバイルコマースとショッピングの大きな伸びに期待するアプリ企業はGo-Jek 1社だけではありません

広告コストとコンバージョン率あらゆるシステムが稼働

インドネシアは成長したインターネットとオンラインコマースにより「もっともダイナミックな市場」という評価を受けていますこれは Liftoff の内部データによっても裏付けられユーザー獲得やアクションにおいて非常に魅力的な国であることが分かります

インドネシアは東南アジアで「もっともダイナミックな市場」と評価されています

EMEAドイツ

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

19

21

16

1311

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14

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6

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 20

bull 1インストールあたりの平均広告コストは165ドルとこのセクションで分析対象となっている5ヶ国中圧倒的に低い数値ですさらに同国で初めて購入を行うユーザーの獲得コストはわずか1669ドルであり主要な評価基準を見るとモバイルアプリの利用やモバイルコマースに対する消費者行動に劇的な変化があることが分かります

bull 幸いなことに広告コストが低いだけでなくコンバージョン率も驚くほど高くなっていますインストールから購入に至る比率は 99 でAPACの 101 と一致します

インドネシアにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

購入までの時間スロースターター

インドネシアのインストールから購入までの経過時間は1日目の19時間31分で高い購買力を持ち積極的にショッピングアプリを利用するドイツと日本の中間に位置しますインドネシアのユーザーは購入するまでに長い時間をかける傾向がありますがGo-Jekのような自国で育ったコマースアプリが増加することでモバイルショッピングが新たな基準になっていくのではないかと考えられます

インドネシアにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 21

継続率低めの傾向

ショッピングアプリが一般化したばかりの市場であるインドネシアではAPAC の他の国と比較して継続率が低い傾向がありますしかしアプリの魅力やエンゲージメントキャンペーンの成果が継続率の低さにそのまま反映している訳ではないかもしれませんインドネシアにおけるアプリの継続率は1日目が11で7日目には4に低下していますこれはもしかしたらアプリに慣れる前に不満を感じたりアプリが提供する価値が伝わっていないユーザーが多く存在する可能性がありますいずれにしても適切な状況で適切なメッセージを送りユーザーに興味を持ってもらう施策を行うことが大切です

インドネシアにおけるショッピングアプリの継続率

日本ではファッション販売の70がモバイルやアプリで占められておりオンライン取引の約 60 がモバイル上で行われています

APACインドネシア

17

11

7

43

2

13

8

54

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 22

日本

日本のアプリ市場はマーケターにとって魅力的と言えます消費動向の調査機関であるStatista は日本のモバイルコマース市場が2020年までに2016年の倍となる 608億ドルに成長すると予測していますこれを牽引しているのが キャッシュレス決済の割合を2016年の20から2025年までに40まで引き上げるという日本政府の方針ですファッションはこのビジョンを具現化するショッピングカテゴリーの1つです既に ファッション販売の 70 がモバイルやアプリで占められておりオンライン取引の約60がモバイル上で行われていますまたコマースの最大手である楽天がスマートフォンを使ったQRコードのスキャンによる決済に乗り出したことで消費者のモバイルやアプリへのシフトがさらに加速することが予想されます 

広告コストとコンバージョン率努力すれば結果は得られる

bull 日本の1インストールあたりの平均広告コストは282ドルと低く(インドネシアの165ドルに続いて2番目)3倍のインストールコストを持つ米国を大きく引き離しています購入を行うユーザーの獲得コスト(3643ドル)はAPAC(3126ドル) 全体よりやや高めとなっています

bull インストールからコンバージョンに至る比率(77)は地域全体(101)に比べると低いため効果的なインセンティブやターゲティングによってギャップを埋めていくことが求められます

購入までの時間買い物はしっかり時間をかけて

日本のユーザーがインストールから購入するまでの経過時間は1日21時間51分ですこれはマインドシェアや顧客内シェアの競争が激しいことを示すのではないかと考えられますマーケターはクリエイティブによってターゲットとなるオーディエンスを効果的に特定し対応することが求められます

日本におけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 23

継続率購買意欲が高く長期にわたって高い継続率を保持

日本の買い物客のコンバージョンは決して容易ではありませんが努力次第で獲得が可能です日本のユーザーの継続率は地域全体を若干上回っており日本のユーザーがアプリに関心を抱いているという証拠です1日目の20の継続率という大きな数値は本レポートの中では最高の値となっています(EMEAの平均よりもわずかながら1高くなっています)継続率については最初の1週間は2桁台を維持し7日目でも10という優秀な値となっており日本のユーザーはアプリに対して一貫したロイヤリティを示唆しています

日本におけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

日本におけるショッピングアプリの継続率

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

APAC日本

17

20

15

10

8

6

13

8

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1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 24

イギリス

イギリスはブラックフライデーなどの主要なショッピングイベントを欧州で最初に取り入れた国の1つです現在オンラインやアプリ経由での食料品販売においてEMEAをリードしておりモバイルショッピングが生活に浸透している国ですIMRG Capgemini の e-Retail Sales Index 四半期データによると2018年にイギリスのオンライン販売チャネルの40がスマートフォンを占めました発展したモバイル決済やアプリ内購入さらに小売業者がするアプリやWebサイトの最適化への取り組みなどのすべてがモバイルがショッピングにおける中心的な役割を果たすことに貢献しています皮肉にも小売業界が低迷したことにより2481の店舗銀行大衆向け小売店舗が英国から消え(2017年よりも 40以上多く閉店)消費者がオンライン購入に切り替えたことがモバイルショッピングを盛り上げたと考えられていますしかし消費意欲の低下や英国の欧州離脱に対する懸念の高まりによってユーザーの出費は押さえ込まれている傾向があるようです

消費意欲の低下や英国の欧州離脱に対する懸念の高まりによってユーザーの出費は押さえ込まれている傾向があります

広告コストとコンバージョン率ユーザーは熱心だが不安も

bull 実店舗を所有する小売店の顧客をめぐる競争は非常に厳しく英国欧州離脱後の生活に対する不安も相まってインストールコストを高く押し上げています英国の1インストールあたりの平均広告コストは548ドルでEMEA 全体の 468ドルを遙かに上回るものとなっています

bull ユーザーはマクロ経済の成長に悩まされているかもしれませんがそれによってショッピングに対する熱意が完全に消え失せてしまった訳ではありませんインストールから購入に至る比率は 127 で地域全体 (118) を超える数値ですデスクトップやタブレットを抑えてモバイルがショッピングデバイスの主役の躍り出たこの国にとって初回購入のユーザー獲得コストが4326ドルであることは十分に価値があるのではと考えられます

イギリスにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 25

継続率購買意欲が高く長期にわたって継続

イギリスではユーザー獲得が高額な上ユーザーに買い物をしてもらうのも困難ですしかし継続率に関してはすべての段階で EMEA と同等の比率であることから購買意欲は高いことがわかりますつまりユーザーの継続率と購買コンバージョンはマーケターの施策次第かもしれません

イギリスにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

購入までの時間ショッピングには慎重

英国におけるインストールから購入までの経過時間は7日と1時間5分で他国と比較し遙かに長いことがわかりました自国の市場価値を熟知しているユーザーが多いことが要因かもしれませんユーザーに商品を売ろうとするショップからさまざまなインセンティブが殺到する中消費者はじっくり時間をかけ一番良い価格で買い物をすることができます

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

イギリスにおけるショッピングアプリの継続率EMEAイギリス

1920

15

12

9

6

14

11

9

6

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 26

アメリカ合衆国

米国のユーザーの特性は住んでいる場所によって異なるかもしれませんが購買行動(と嗜好)には同じ特徴がありますグローバル流通企業である UPS が委託したComscoreの調査結果によるとユニーク商品への欲求がある同国のショッピングユーザーの約半数は海外の小売業者から購入していますUPSの最高商業責任者アランガーシェンホーン(Alan Gershenhorn)氏は

「国内の小売業者とインターナショナルな小売業者の境界線はますます見えなくなっていく」と述べています結論として米国におけるアプリの導入や利用は成長を続けていますが消費者は専門ショップや世界の小売業者からより多くの商品を購入しています

広告コストとコンバージョン率確実に収益を得るために価格が上昇

bull 1インストールあたりの平均広告コストは387ドル(NA 地域全体では 378ドル) で同地域国の中では中間に位置するものですがマーケターが期待できる投資の見返りは平均を遙かに上回るものです(アプリストア分析プロバイダーであるApp Annieは2018年は消費者がショッピングアプリを受け入れて頼りにするようになった「ターニングポイント」の年でユーザーがショッピングアプリに費やす時間が大幅に伸びデジタルセールスが増加したとの見解を示しています)

bull 初回購入ユーザーの獲得コスト(5969ドル)は地域全体のコストと一致しインストールから購入に至る比率は 65 でした(地域全体では 64)

購入までの時間最強の買い物客

米国のユーザー獲得費は決して安くはありませんが購買を後押しするのは比較的容易といえるかもしれません米国のユーザーがインストールから購入するまでの経過時間は13時間37分で実際に購入に至るまでの時間が最も短いというデータが出ていますユーザーの購買意欲の高さとオンラインショッピングに対する抵抗の無さそして効果的なマーケティングがうまく相乗効果をもたらしているのかもしれません

$387

$1241

$5969

312

65

米国におけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 27

継続率高い購買意欲を持続してもらうために

全体的に米国の継続率は比較地域全体を反映したものになっています一般的に継続率の高さにおいてはEメールやプッシュ通知その他のチャネルを使ったキャンペーンの展開セグメンテーションやエンゲージメントの改善によるロイヤリティおよび継続率の向上を図るような施策努力が競争が非常に厳しい市場において必要だと言われています

米国におけるショッピングアプリの継続率

米国におけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

北米米国1515

10

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1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 28

Liftoffはパフォーマンスベースのモバイルアプリマーケティングとリターゲティングのためのプラットフォームですインストール後のユーザーデータを活用しユーザー獲得およびリエンゲージメントキャンペーンを実施します高度な機械学習を活用したLiftoffのキャンペーンによって商品の購入やサブスクリプションの更新などインストールを超えたアクションを最適化しますLiftoffのアクション単価モデルは収益が発生

するイベントに積極的に投資するユーザーを獲得することでアプリマーケターを支援しますカルフォルニア州パルアルトに本社ニューヨークサンフランシスコロンドンシンガポール東京ソウルパリにオフィスを構え世界の最先端のアプリ提供企業やブランドを相手にビジネスを展開しています

wwwliftoffio

Adjustはモバイル測定および不正防止の業界リーダーですAdjust SDK搭載のアプリのアクティブユーザーは世界で13億を超えており世界中のモバイルアプリマーケターに高品質のモバイル計測とアナリティックスアドフラウド防止サイバーセキュリティソリューションを提供しています

AdjustはFacebookTwitterGoogleLINESnapTencentの正式マーケティングパートナーになっており国内外の主要広告ネットワークパートナーと連携しています楽天リクルートLINEグリーディーエヌエーメルカリなど国内400社以上のトップパブリッシャーをはじめマイクロソフトZyngaSpotifyといったグローバルブランドを含む25000以上のアプリがパフォーマンス向上のためにAdjustのソリューションを導入しています2012年に独ベルリン

で設立されたAdjustは東京ベルリンサンフランシスコニューヨークパリ北京上海テルアビブソウルシンガポールムンバイサンパウロなど世界15都市にオフィスを構えています

A d j u s t は デ ータ集 約プラットフォーム のAcquiredioおよび数々の受賞歴があるサイバーセキュリティAIのスタートアップ企業であるUnbotifyを買収しました2019年2月には日本を代表するモバイルマーケティング企業であるアドウェイズと戦略的パートナーシップを結びましたAdjustは広告主のマーケティング業務を集約し業界トップレベルのモバイルアプリ計測および不正防止サービスを提供するという自社のゴールに取り組んでいます

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モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 16

継続率

Adjustが計測を行なっている全地域 (APACEMEA北米) の継続率データを分析することでアプリユーザーのロイヤリティの変動やエンゲージメントの高いユーザーがアプリに興味を失う割合

(キャンペーンなどでユーザーにうまく訴求することができず購入行動に導くことができなかった場合)などを把握することができます

bull EMEA は大変良好ですべてのステージ(1日目から30日目まで)で高い継続率を維持していますこのマーケットが成熟するにつれて高いモチベーションをもってショッピングアプリをインストールするユーザーをベースとしたマーケットへと変化していきます

bull APACと北米は30日目には同率で2位に並んでいます1日目の両地域の継続率(APACで17北米で 15)はEMEA と同じですが7日目までに差が縮まり継続率はいずも 8 まで低下します14日目で両地域の差はわずか1となり30日目の継続率は両地域とも4でしたショッピングが日々の生活の一部として不可欠なものになっている地域(モバイルやアプリを使って食料品などの商品を注文するのが一般化した地域)のマーケターにとっては残念な傾向であると言えます

地域別にみたショッピングアプリユーザーの継続率

APAC EMEA 北米

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

継続

0

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モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 17

米国

イギリス

ドイツインドネシア

日本

数字で見る主要国のアプリ市場 「Think globally Act locally」というのがビジネスの成功の大原則ですがショッピングアプリもその例外ではありません各地域の分析結果を理解することでマーケターは高い目標を設定することができます

しかし市場の評価基準やベンチマークを可視化できなければ目標を見失ってしまいます「モバイルショッピングアプリレポート」では広告コストコンバージョン率継続率インストールから購入へのタイムラインなど地域に密着したデータを調査しましたマーケティングのパフォーマンスを正確に評価し成果を上げるための実践的なインサイトをご紹介します ドイツドイツは矛盾を持ち合わせた国ですモバイルによるデジタルセールスのシェアは高くモバイル端末を使って買い物をするユーザー数も多く非常に先進的ですしかし個人情報やサイバー攻撃に対する懸念がモバイルショッピングの足かせになっています調査機関であるeMarketerも2018年に149だったモバイルによる売上げの伸び率は2019年に12まで落ち込み西欧諸国の平均 193を大きく下回ると予測しています

広告コストとコンバージョン 見込みはあるが高額

bull ドイツにおける1インストールあたりの平均広告コストは545ドルと高額です同地域(EMEA)の平均広告コストである468ドルを165も上回っていますファネルの深層部である購入ユーザーの獲得コスト(6526ドル)も決して安くなくこのレポートで分析した5ヶ国の中でもっとも高額でした

bull インストールから購入に至る比率は 84 で同地域のコンバージョン率 118 よりも若干低くなっています

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 18

ドイツにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

ドイツにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

購入までの時間アクションが早い

ドイツでは1日目の13時間4分後にアプリ内で登録や購入など何かしらのアクションを起こしており米国に次ぐ2番目の早さですドイツのユーザーは購入前に下調べをしっかりしてから明確な目的の上にアプリをダウンロードをすると考えられますよって購入する決断も比較的早く行う傾向があります

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

継続率明確な目的が高い価値を生む

継続率を見るとドイツのユーザーは何らかの目的をもってショッピングアプリをダウンロードするだけでなくアプリを長期間利用していることが分かります継続率は地域全体の平均よりも高くショッピングアプリに関心がありそれがインストール後の高いエンゲージメント率となって現れています

インストール 購入

13時間37分

7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 19

ドイツにおけるショッピングアプリの継続率

インドネシア

経済発展や都市化利便性に対する要求の高まりがインドネシアのインターネットエコノミーを拡大させている大きな要因です2018年に270億ドルだったインターネットエコノミーは2025年には1000億ドルに成長するだろうと予測されています人口が2億6100万人の産油国であるインドネシアはモバイルイノベーションの温床でありGo-Jek社のような「スーパーアプリ」やモバイルファーストな「ユニコーン企業」の拠点でもありますGo-Jekは今年4月食料品から電子機器に至るまでの幅広い商品を閲覧したり購入することができる新機能「Go-Mall」を初公開しましたモバイル決済の急速な拡大によるモバイルコマースとショッピングの大きな伸びに期待するアプリ企業はGo-Jek 1社だけではありません

広告コストとコンバージョン率あらゆるシステムが稼働

インドネシアは成長したインターネットとオンラインコマースにより「もっともダイナミックな市場」という評価を受けていますこれは Liftoff の内部データによっても裏付けられユーザー獲得やアクションにおいて非常に魅力的な国であることが分かります

インドネシアは東南アジアで「もっともダイナミックな市場」と評価されています

EMEAドイツ

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

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モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 20

bull 1インストールあたりの平均広告コストは165ドルとこのセクションで分析対象となっている5ヶ国中圧倒的に低い数値ですさらに同国で初めて購入を行うユーザーの獲得コストはわずか1669ドルであり主要な評価基準を見るとモバイルアプリの利用やモバイルコマースに対する消費者行動に劇的な変化があることが分かります

bull 幸いなことに広告コストが低いだけでなくコンバージョン率も驚くほど高くなっていますインストールから購入に至る比率は 99 でAPACの 101 と一致します

インドネシアにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

購入までの時間スロースターター

インドネシアのインストールから購入までの経過時間は1日目の19時間31分で高い購買力を持ち積極的にショッピングアプリを利用するドイツと日本の中間に位置しますインドネシアのユーザーは購入するまでに長い時間をかける傾向がありますがGo-Jekのような自国で育ったコマースアプリが増加することでモバイルショッピングが新たな基準になっていくのではないかと考えられます

インドネシアにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

インストール

登録

購入

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インストールrarr購入

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 21

継続率低めの傾向

ショッピングアプリが一般化したばかりの市場であるインドネシアではAPAC の他の国と比較して継続率が低い傾向がありますしかしアプリの魅力やエンゲージメントキャンペーンの成果が継続率の低さにそのまま反映している訳ではないかもしれませんインドネシアにおけるアプリの継続率は1日目が11で7日目には4に低下していますこれはもしかしたらアプリに慣れる前に不満を感じたりアプリが提供する価値が伝わっていないユーザーが多く存在する可能性がありますいずれにしても適切な状況で適切なメッセージを送りユーザーに興味を持ってもらう施策を行うことが大切です

インドネシアにおけるショッピングアプリの継続率

日本ではファッション販売の70がモバイルやアプリで占められておりオンライン取引の約 60 がモバイル上で行われています

APACインドネシア

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1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 22

日本

日本のアプリ市場はマーケターにとって魅力的と言えます消費動向の調査機関であるStatista は日本のモバイルコマース市場が2020年までに2016年の倍となる 608億ドルに成長すると予測していますこれを牽引しているのが キャッシュレス決済の割合を2016年の20から2025年までに40まで引き上げるという日本政府の方針ですファッションはこのビジョンを具現化するショッピングカテゴリーの1つです既に ファッション販売の 70 がモバイルやアプリで占められておりオンライン取引の約60がモバイル上で行われていますまたコマースの最大手である楽天がスマートフォンを使ったQRコードのスキャンによる決済に乗り出したことで消費者のモバイルやアプリへのシフトがさらに加速することが予想されます 

広告コストとコンバージョン率努力すれば結果は得られる

bull 日本の1インストールあたりの平均広告コストは282ドルと低く(インドネシアの165ドルに続いて2番目)3倍のインストールコストを持つ米国を大きく引き離しています購入を行うユーザーの獲得コスト(3643ドル)はAPAC(3126ドル) 全体よりやや高めとなっています

bull インストールからコンバージョンに至る比率(77)は地域全体(101)に比べると低いため効果的なインセンティブやターゲティングによってギャップを埋めていくことが求められます

購入までの時間買い物はしっかり時間をかけて

日本のユーザーがインストールから購入するまでの経過時間は1日21時間51分ですこれはマインドシェアや顧客内シェアの競争が激しいことを示すのではないかと考えられますマーケターはクリエイティブによってターゲットとなるオーディエンスを効果的に特定し対応することが求められます

日本におけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 23

継続率購買意欲が高く長期にわたって高い継続率を保持

日本の買い物客のコンバージョンは決して容易ではありませんが努力次第で獲得が可能です日本のユーザーの継続率は地域全体を若干上回っており日本のユーザーがアプリに関心を抱いているという証拠です1日目の20の継続率という大きな数値は本レポートの中では最高の値となっています(EMEAの平均よりもわずかながら1高くなっています)継続率については最初の1週間は2桁台を維持し7日目でも10という優秀な値となっており日本のユーザーはアプリに対して一貫したロイヤリティを示唆しています

日本におけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

日本におけるショッピングアプリの継続率

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

APAC日本

17

20

15

10

8

6

13

8

54

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 24

イギリス

イギリスはブラックフライデーなどの主要なショッピングイベントを欧州で最初に取り入れた国の1つです現在オンラインやアプリ経由での食料品販売においてEMEAをリードしておりモバイルショッピングが生活に浸透している国ですIMRG Capgemini の e-Retail Sales Index 四半期データによると2018年にイギリスのオンライン販売チャネルの40がスマートフォンを占めました発展したモバイル決済やアプリ内購入さらに小売業者がするアプリやWebサイトの最適化への取り組みなどのすべてがモバイルがショッピングにおける中心的な役割を果たすことに貢献しています皮肉にも小売業界が低迷したことにより2481の店舗銀行大衆向け小売店舗が英国から消え(2017年よりも 40以上多く閉店)消費者がオンライン購入に切り替えたことがモバイルショッピングを盛り上げたと考えられていますしかし消費意欲の低下や英国の欧州離脱に対する懸念の高まりによってユーザーの出費は押さえ込まれている傾向があるようです

消費意欲の低下や英国の欧州離脱に対する懸念の高まりによってユーザーの出費は押さえ込まれている傾向があります

広告コストとコンバージョン率ユーザーは熱心だが不安も

bull 実店舗を所有する小売店の顧客をめぐる競争は非常に厳しく英国欧州離脱後の生活に対する不安も相まってインストールコストを高く押し上げています英国の1インストールあたりの平均広告コストは548ドルでEMEA 全体の 468ドルを遙かに上回るものとなっています

bull ユーザーはマクロ経済の成長に悩まされているかもしれませんがそれによってショッピングに対する熱意が完全に消え失せてしまった訳ではありませんインストールから購入に至る比率は 127 で地域全体 (118) を超える数値ですデスクトップやタブレットを抑えてモバイルがショッピングデバイスの主役の躍り出たこの国にとって初回購入のユーザー獲得コストが4326ドルであることは十分に価値があるのではと考えられます

イギリスにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 25

継続率購買意欲が高く長期にわたって継続

イギリスではユーザー獲得が高額な上ユーザーに買い物をしてもらうのも困難ですしかし継続率に関してはすべての段階で EMEA と同等の比率であることから購買意欲は高いことがわかりますつまりユーザーの継続率と購買コンバージョンはマーケターの施策次第かもしれません

イギリスにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

購入までの時間ショッピングには慎重

英国におけるインストールから購入までの経過時間は7日と1時間5分で他国と比較し遙かに長いことがわかりました自国の市場価値を熟知しているユーザーが多いことが要因かもしれませんユーザーに商品を売ろうとするショップからさまざまなインセンティブが殺到する中消費者はじっくり時間をかけ一番良い価格で買い物をすることができます

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

イギリスにおけるショッピングアプリの継続率EMEAイギリス

1920

15

12

9

6

14

11

9

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1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 26

アメリカ合衆国

米国のユーザーの特性は住んでいる場所によって異なるかもしれませんが購買行動(と嗜好)には同じ特徴がありますグローバル流通企業である UPS が委託したComscoreの調査結果によるとユニーク商品への欲求がある同国のショッピングユーザーの約半数は海外の小売業者から購入していますUPSの最高商業責任者アランガーシェンホーン(Alan Gershenhorn)氏は

「国内の小売業者とインターナショナルな小売業者の境界線はますます見えなくなっていく」と述べています結論として米国におけるアプリの導入や利用は成長を続けていますが消費者は専門ショップや世界の小売業者からより多くの商品を購入しています

広告コストとコンバージョン率確実に収益を得るために価格が上昇

bull 1インストールあたりの平均広告コストは387ドル(NA 地域全体では 378ドル) で同地域国の中では中間に位置するものですがマーケターが期待できる投資の見返りは平均を遙かに上回るものです(アプリストア分析プロバイダーであるApp Annieは2018年は消費者がショッピングアプリを受け入れて頼りにするようになった「ターニングポイント」の年でユーザーがショッピングアプリに費やす時間が大幅に伸びデジタルセールスが増加したとの見解を示しています)

bull 初回購入ユーザーの獲得コスト(5969ドル)は地域全体のコストと一致しインストールから購入に至る比率は 65 でした(地域全体では 64)

購入までの時間最強の買い物客

米国のユーザー獲得費は決して安くはありませんが購買を後押しするのは比較的容易といえるかもしれません米国のユーザーがインストールから購入するまでの経過時間は13時間37分で実際に購入に至るまでの時間が最も短いというデータが出ていますユーザーの購買意欲の高さとオンラインショッピングに対する抵抗の無さそして効果的なマーケティングがうまく相乗効果をもたらしているのかもしれません

$387

$1241

$5969

312

65

米国におけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 27

継続率高い購買意欲を持続してもらうために

全体的に米国の継続率は比較地域全体を反映したものになっています一般的に継続率の高さにおいてはEメールやプッシュ通知その他のチャネルを使ったキャンペーンの展開セグメンテーションやエンゲージメントの改善によるロイヤリティおよび継続率の向上を図るような施策努力が競争が非常に厳しい市場において必要だと言われています

米国におけるショッピングアプリの継続率

米国におけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

北米米国1515

10

8

6

4

11

8

6

4

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 28

Liftoffはパフォーマンスベースのモバイルアプリマーケティングとリターゲティングのためのプラットフォームですインストール後のユーザーデータを活用しユーザー獲得およびリエンゲージメントキャンペーンを実施します高度な機械学習を活用したLiftoffのキャンペーンによって商品の購入やサブスクリプションの更新などインストールを超えたアクションを最適化しますLiftoffのアクション単価モデルは収益が発生

するイベントに積極的に投資するユーザーを獲得することでアプリマーケターを支援しますカルフォルニア州パルアルトに本社ニューヨークサンフランシスコロンドンシンガポール東京ソウルパリにオフィスを構え世界の最先端のアプリ提供企業やブランドを相手にビジネスを展開しています

wwwliftoffio

Adjustはモバイル測定および不正防止の業界リーダーですAdjust SDK搭載のアプリのアクティブユーザーは世界で13億を超えており世界中のモバイルアプリマーケターに高品質のモバイル計測とアナリティックスアドフラウド防止サイバーセキュリティソリューションを提供しています

AdjustはFacebookTwitterGoogleLINESnapTencentの正式マーケティングパートナーになっており国内外の主要広告ネットワークパートナーと連携しています楽天リクルートLINEグリーディーエヌエーメルカリなど国内400社以上のトップパブリッシャーをはじめマイクロソフトZyngaSpotifyといったグローバルブランドを含む25000以上のアプリがパフォーマンス向上のためにAdjustのソリューションを導入しています2012年に独ベルリン

で設立されたAdjustは東京ベルリンサンフランシスコニューヨークパリ北京上海テルアビブソウルシンガポールムンバイサンパウロなど世界15都市にオフィスを構えています

A d j u s t は デ ータ集 約プラットフォーム のAcquiredioおよび数々の受賞歴があるサイバーセキュリティAIのスタートアップ企業であるUnbotifyを買収しました2019年2月には日本を代表するモバイルマーケティング企業であるアドウェイズと戦略的パートナーシップを結びましたAdjustは広告主のマーケティング業務を集約し業界トップレベルのモバイルアプリ計測および不正防止サービスを提供するという自社のゴールに取り組んでいます

wwwadjustcom

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モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 17

米国

イギリス

ドイツインドネシア

日本

数字で見る主要国のアプリ市場 「Think globally Act locally」というのがビジネスの成功の大原則ですがショッピングアプリもその例外ではありません各地域の分析結果を理解することでマーケターは高い目標を設定することができます

しかし市場の評価基準やベンチマークを可視化できなければ目標を見失ってしまいます「モバイルショッピングアプリレポート」では広告コストコンバージョン率継続率インストールから購入へのタイムラインなど地域に密着したデータを調査しましたマーケティングのパフォーマンスを正確に評価し成果を上げるための実践的なインサイトをご紹介します ドイツドイツは矛盾を持ち合わせた国ですモバイルによるデジタルセールスのシェアは高くモバイル端末を使って買い物をするユーザー数も多く非常に先進的ですしかし個人情報やサイバー攻撃に対する懸念がモバイルショッピングの足かせになっています調査機関であるeMarketerも2018年に149だったモバイルによる売上げの伸び率は2019年に12まで落ち込み西欧諸国の平均 193を大きく下回ると予測しています

広告コストとコンバージョン 見込みはあるが高額

bull ドイツにおける1インストールあたりの平均広告コストは545ドルと高額です同地域(EMEA)の平均広告コストである468ドルを165も上回っていますファネルの深層部である購入ユーザーの獲得コスト(6526ドル)も決して安くなくこのレポートで分析した5ヶ国の中でもっとも高額でした

bull インストールから購入に至る比率は 84 で同地域のコンバージョン率 118 よりも若干低くなっています

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 18

ドイツにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

ドイツにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

購入までの時間アクションが早い

ドイツでは1日目の13時間4分後にアプリ内で登録や購入など何かしらのアクションを起こしており米国に次ぐ2番目の早さですドイツのユーザーは購入前に下調べをしっかりしてから明確な目的の上にアプリをダウンロードをすると考えられますよって購入する決断も比較的早く行う傾向があります

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

継続率明確な目的が高い価値を生む

継続率を見るとドイツのユーザーは何らかの目的をもってショッピングアプリをダウンロードするだけでなくアプリを長期間利用していることが分かります継続率は地域全体の平均よりも高くショッピングアプリに関心がありそれがインストール後の高いエンゲージメント率となって現れています

インストール 購入

13時間37分

7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 19

ドイツにおけるショッピングアプリの継続率

インドネシア

経済発展や都市化利便性に対する要求の高まりがインドネシアのインターネットエコノミーを拡大させている大きな要因です2018年に270億ドルだったインターネットエコノミーは2025年には1000億ドルに成長するだろうと予測されています人口が2億6100万人の産油国であるインドネシアはモバイルイノベーションの温床でありGo-Jek社のような「スーパーアプリ」やモバイルファーストな「ユニコーン企業」の拠点でもありますGo-Jekは今年4月食料品から電子機器に至るまでの幅広い商品を閲覧したり購入することができる新機能「Go-Mall」を初公開しましたモバイル決済の急速な拡大によるモバイルコマースとショッピングの大きな伸びに期待するアプリ企業はGo-Jek 1社だけではありません

広告コストとコンバージョン率あらゆるシステムが稼働

インドネシアは成長したインターネットとオンラインコマースにより「もっともダイナミックな市場」という評価を受けていますこれは Liftoff の内部データによっても裏付けられユーザー獲得やアクションにおいて非常に魅力的な国であることが分かります

インドネシアは東南アジアで「もっともダイナミックな市場」と評価されています

EMEAドイツ

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

19

21

16

1311

8

14

119

6

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 20

bull 1インストールあたりの平均広告コストは165ドルとこのセクションで分析対象となっている5ヶ国中圧倒的に低い数値ですさらに同国で初めて購入を行うユーザーの獲得コストはわずか1669ドルであり主要な評価基準を見るとモバイルアプリの利用やモバイルコマースに対する消費者行動に劇的な変化があることが分かります

bull 幸いなことに広告コストが低いだけでなくコンバージョン率も驚くほど高くなっていますインストールから購入に至る比率は 99 でAPACの 101 と一致します

インドネシアにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

購入までの時間スロースターター

インドネシアのインストールから購入までの経過時間は1日目の19時間31分で高い購買力を持ち積極的にショッピングアプリを利用するドイツと日本の中間に位置しますインドネシアのユーザーは購入するまでに長い時間をかける傾向がありますがGo-Jekのような自国で育ったコマースアプリが増加することでモバイルショッピングが新たな基準になっていくのではないかと考えられます

インドネシアにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 21

継続率低めの傾向

ショッピングアプリが一般化したばかりの市場であるインドネシアではAPAC の他の国と比較して継続率が低い傾向がありますしかしアプリの魅力やエンゲージメントキャンペーンの成果が継続率の低さにそのまま反映している訳ではないかもしれませんインドネシアにおけるアプリの継続率は1日目が11で7日目には4に低下していますこれはもしかしたらアプリに慣れる前に不満を感じたりアプリが提供する価値が伝わっていないユーザーが多く存在する可能性がありますいずれにしても適切な状況で適切なメッセージを送りユーザーに興味を持ってもらう施策を行うことが大切です

インドネシアにおけるショッピングアプリの継続率

日本ではファッション販売の70がモバイルやアプリで占められておりオンライン取引の約 60 がモバイル上で行われています

APACインドネシア

17

11

7

43

2

13

8

54

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 22

日本

日本のアプリ市場はマーケターにとって魅力的と言えます消費動向の調査機関であるStatista は日本のモバイルコマース市場が2020年までに2016年の倍となる 608億ドルに成長すると予測していますこれを牽引しているのが キャッシュレス決済の割合を2016年の20から2025年までに40まで引き上げるという日本政府の方針ですファッションはこのビジョンを具現化するショッピングカテゴリーの1つです既に ファッション販売の 70 がモバイルやアプリで占められておりオンライン取引の約60がモバイル上で行われていますまたコマースの最大手である楽天がスマートフォンを使ったQRコードのスキャンによる決済に乗り出したことで消費者のモバイルやアプリへのシフトがさらに加速することが予想されます 

広告コストとコンバージョン率努力すれば結果は得られる

bull 日本の1インストールあたりの平均広告コストは282ドルと低く(インドネシアの165ドルに続いて2番目)3倍のインストールコストを持つ米国を大きく引き離しています購入を行うユーザーの獲得コスト(3643ドル)はAPAC(3126ドル) 全体よりやや高めとなっています

bull インストールからコンバージョンに至る比率(77)は地域全体(101)に比べると低いため効果的なインセンティブやターゲティングによってギャップを埋めていくことが求められます

購入までの時間買い物はしっかり時間をかけて

日本のユーザーがインストールから購入するまでの経過時間は1日21時間51分ですこれはマインドシェアや顧客内シェアの競争が激しいことを示すのではないかと考えられますマーケターはクリエイティブによってターゲットとなるオーディエンスを効果的に特定し対応することが求められます

日本におけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 23

継続率購買意欲が高く長期にわたって高い継続率を保持

日本の買い物客のコンバージョンは決して容易ではありませんが努力次第で獲得が可能です日本のユーザーの継続率は地域全体を若干上回っており日本のユーザーがアプリに関心を抱いているという証拠です1日目の20の継続率という大きな数値は本レポートの中では最高の値となっています(EMEAの平均よりもわずかながら1高くなっています)継続率については最初の1週間は2桁台を維持し7日目でも10という優秀な値となっており日本のユーザーはアプリに対して一貫したロイヤリティを示唆しています

日本におけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

日本におけるショッピングアプリの継続率

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

APAC日本

17

20

15

10

8

6

13

8

54

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 24

イギリス

イギリスはブラックフライデーなどの主要なショッピングイベントを欧州で最初に取り入れた国の1つです現在オンラインやアプリ経由での食料品販売においてEMEAをリードしておりモバイルショッピングが生活に浸透している国ですIMRG Capgemini の e-Retail Sales Index 四半期データによると2018年にイギリスのオンライン販売チャネルの40がスマートフォンを占めました発展したモバイル決済やアプリ内購入さらに小売業者がするアプリやWebサイトの最適化への取り組みなどのすべてがモバイルがショッピングにおける中心的な役割を果たすことに貢献しています皮肉にも小売業界が低迷したことにより2481の店舗銀行大衆向け小売店舗が英国から消え(2017年よりも 40以上多く閉店)消費者がオンライン購入に切り替えたことがモバイルショッピングを盛り上げたと考えられていますしかし消費意欲の低下や英国の欧州離脱に対する懸念の高まりによってユーザーの出費は押さえ込まれている傾向があるようです

消費意欲の低下や英国の欧州離脱に対する懸念の高まりによってユーザーの出費は押さえ込まれている傾向があります

広告コストとコンバージョン率ユーザーは熱心だが不安も

bull 実店舗を所有する小売店の顧客をめぐる競争は非常に厳しく英国欧州離脱後の生活に対する不安も相まってインストールコストを高く押し上げています英国の1インストールあたりの平均広告コストは548ドルでEMEA 全体の 468ドルを遙かに上回るものとなっています

bull ユーザーはマクロ経済の成長に悩まされているかもしれませんがそれによってショッピングに対する熱意が完全に消え失せてしまった訳ではありませんインストールから購入に至る比率は 127 で地域全体 (118) を超える数値ですデスクトップやタブレットを抑えてモバイルがショッピングデバイスの主役の躍り出たこの国にとって初回購入のユーザー獲得コストが4326ドルであることは十分に価値があるのではと考えられます

イギリスにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 25

継続率購買意欲が高く長期にわたって継続

イギリスではユーザー獲得が高額な上ユーザーに買い物をしてもらうのも困難ですしかし継続率に関してはすべての段階で EMEA と同等の比率であることから購買意欲は高いことがわかりますつまりユーザーの継続率と購買コンバージョンはマーケターの施策次第かもしれません

イギリスにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

購入までの時間ショッピングには慎重

英国におけるインストールから購入までの経過時間は7日と1時間5分で他国と比較し遙かに長いことがわかりました自国の市場価値を熟知しているユーザーが多いことが要因かもしれませんユーザーに商品を売ろうとするショップからさまざまなインセンティブが殺到する中消費者はじっくり時間をかけ一番良い価格で買い物をすることができます

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

イギリスにおけるショッピングアプリの継続率EMEAイギリス

1920

15

12

9

6

14

11

9

6

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 26

アメリカ合衆国

米国のユーザーの特性は住んでいる場所によって異なるかもしれませんが購買行動(と嗜好)には同じ特徴がありますグローバル流通企業である UPS が委託したComscoreの調査結果によるとユニーク商品への欲求がある同国のショッピングユーザーの約半数は海外の小売業者から購入していますUPSの最高商業責任者アランガーシェンホーン(Alan Gershenhorn)氏は

「国内の小売業者とインターナショナルな小売業者の境界線はますます見えなくなっていく」と述べています結論として米国におけるアプリの導入や利用は成長を続けていますが消費者は専門ショップや世界の小売業者からより多くの商品を購入しています

広告コストとコンバージョン率確実に収益を得るために価格が上昇

bull 1インストールあたりの平均広告コストは387ドル(NA 地域全体では 378ドル) で同地域国の中では中間に位置するものですがマーケターが期待できる投資の見返りは平均を遙かに上回るものです(アプリストア分析プロバイダーであるApp Annieは2018年は消費者がショッピングアプリを受け入れて頼りにするようになった「ターニングポイント」の年でユーザーがショッピングアプリに費やす時間が大幅に伸びデジタルセールスが増加したとの見解を示しています)

bull 初回購入ユーザーの獲得コスト(5969ドル)は地域全体のコストと一致しインストールから購入に至る比率は 65 でした(地域全体では 64)

購入までの時間最強の買い物客

米国のユーザー獲得費は決して安くはありませんが購買を後押しするのは比較的容易といえるかもしれません米国のユーザーがインストールから購入するまでの経過時間は13時間37分で実際に購入に至るまでの時間が最も短いというデータが出ていますユーザーの購買意欲の高さとオンラインショッピングに対する抵抗の無さそして効果的なマーケティングがうまく相乗効果をもたらしているのかもしれません

$387

$1241

$5969

312

65

米国におけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 27

継続率高い購買意欲を持続してもらうために

全体的に米国の継続率は比較地域全体を反映したものになっています一般的に継続率の高さにおいてはEメールやプッシュ通知その他のチャネルを使ったキャンペーンの展開セグメンテーションやエンゲージメントの改善によるロイヤリティおよび継続率の向上を図るような施策努力が競争が非常に厳しい市場において必要だと言われています

米国におけるショッピングアプリの継続率

米国におけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

北米米国1515

10

8

6

4

11

8

6

4

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 28

Liftoffはパフォーマンスベースのモバイルアプリマーケティングとリターゲティングのためのプラットフォームですインストール後のユーザーデータを活用しユーザー獲得およびリエンゲージメントキャンペーンを実施します高度な機械学習を活用したLiftoffのキャンペーンによって商品の購入やサブスクリプションの更新などインストールを超えたアクションを最適化しますLiftoffのアクション単価モデルは収益が発生

するイベントに積極的に投資するユーザーを獲得することでアプリマーケターを支援しますカルフォルニア州パルアルトに本社ニューヨークサンフランシスコロンドンシンガポール東京ソウルパリにオフィスを構え世界の最先端のアプリ提供企業やブランドを相手にビジネスを展開しています

wwwliftoffio

Adjustはモバイル測定および不正防止の業界リーダーですAdjust SDK搭載のアプリのアクティブユーザーは世界で13億を超えており世界中のモバイルアプリマーケターに高品質のモバイル計測とアナリティックスアドフラウド防止サイバーセキュリティソリューションを提供しています

AdjustはFacebookTwitterGoogleLINESnapTencentの正式マーケティングパートナーになっており国内外の主要広告ネットワークパートナーと連携しています楽天リクルートLINEグリーディーエヌエーメルカリなど国内400社以上のトップパブリッシャーをはじめマイクロソフトZyngaSpotifyといったグローバルブランドを含む25000以上のアプリがパフォーマンス向上のためにAdjustのソリューションを導入しています2012年に独ベルリン

で設立されたAdjustは東京ベルリンサンフランシスコニューヨークパリ北京上海テルアビブソウルシンガポールムンバイサンパウロなど世界15都市にオフィスを構えています

A d j u s t は デ ータ集 約プラットフォーム のAcquiredioおよび数々の受賞歴があるサイバーセキュリティAIのスタートアップ企業であるUnbotifyを買収しました2019年2月には日本を代表するモバイルマーケティング企業であるアドウェイズと戦略的パートナーシップを結びましたAdjustは広告主のマーケティング業務を集約し業界トップレベルのモバイルアプリ計測および不正防止サービスを提供するという自社のゴールに取り組んでいます

wwwadjustcom

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モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 18

ドイツにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

ドイツにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

購入までの時間アクションが早い

ドイツでは1日目の13時間4分後にアプリ内で登録や購入など何かしらのアクションを起こしており米国に次ぐ2番目の早さですドイツのユーザーは購入前に下調べをしっかりしてから明確な目的の上にアプリをダウンロードをすると考えられますよって購入する決断も比較的早く行う傾向があります

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

継続率明確な目的が高い価値を生む

継続率を見るとドイツのユーザーは何らかの目的をもってショッピングアプリをダウンロードするだけでなくアプリを長期間利用していることが分かります継続率は地域全体の平均よりも高くショッピングアプリに関心がありそれがインストール後の高いエンゲージメント率となって現れています

インストール 購入

13時間37分

7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 19

ドイツにおけるショッピングアプリの継続率

インドネシア

経済発展や都市化利便性に対する要求の高まりがインドネシアのインターネットエコノミーを拡大させている大きな要因です2018年に270億ドルだったインターネットエコノミーは2025年には1000億ドルに成長するだろうと予測されています人口が2億6100万人の産油国であるインドネシアはモバイルイノベーションの温床でありGo-Jek社のような「スーパーアプリ」やモバイルファーストな「ユニコーン企業」の拠点でもありますGo-Jekは今年4月食料品から電子機器に至るまでの幅広い商品を閲覧したり購入することができる新機能「Go-Mall」を初公開しましたモバイル決済の急速な拡大によるモバイルコマースとショッピングの大きな伸びに期待するアプリ企業はGo-Jek 1社だけではありません

広告コストとコンバージョン率あらゆるシステムが稼働

インドネシアは成長したインターネットとオンラインコマースにより「もっともダイナミックな市場」という評価を受けていますこれは Liftoff の内部データによっても裏付けられユーザー獲得やアクションにおいて非常に魅力的な国であることが分かります

インドネシアは東南アジアで「もっともダイナミックな市場」と評価されています

EMEAドイツ

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

19

21

16

1311

8

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6

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 20

bull 1インストールあたりの平均広告コストは165ドルとこのセクションで分析対象となっている5ヶ国中圧倒的に低い数値ですさらに同国で初めて購入を行うユーザーの獲得コストはわずか1669ドルであり主要な評価基準を見るとモバイルアプリの利用やモバイルコマースに対する消費者行動に劇的な変化があることが分かります

bull 幸いなことに広告コストが低いだけでなくコンバージョン率も驚くほど高くなっていますインストールから購入に至る比率は 99 でAPACの 101 と一致します

インドネシアにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

購入までの時間スロースターター

インドネシアのインストールから購入までの経過時間は1日目の19時間31分で高い購買力を持ち積極的にショッピングアプリを利用するドイツと日本の中間に位置しますインドネシアのユーザーは購入するまでに長い時間をかける傾向がありますがGo-Jekのような自国で育ったコマースアプリが増加することでモバイルショッピングが新たな基準になっていくのではないかと考えられます

インドネシアにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 21

継続率低めの傾向

ショッピングアプリが一般化したばかりの市場であるインドネシアではAPAC の他の国と比較して継続率が低い傾向がありますしかしアプリの魅力やエンゲージメントキャンペーンの成果が継続率の低さにそのまま反映している訳ではないかもしれませんインドネシアにおけるアプリの継続率は1日目が11で7日目には4に低下していますこれはもしかしたらアプリに慣れる前に不満を感じたりアプリが提供する価値が伝わっていないユーザーが多く存在する可能性がありますいずれにしても適切な状況で適切なメッセージを送りユーザーに興味を持ってもらう施策を行うことが大切です

インドネシアにおけるショッピングアプリの継続率

日本ではファッション販売の70がモバイルやアプリで占められておりオンライン取引の約 60 がモバイル上で行われています

APACインドネシア

17

11

7

43

2

13

8

54

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 22

日本

日本のアプリ市場はマーケターにとって魅力的と言えます消費動向の調査機関であるStatista は日本のモバイルコマース市場が2020年までに2016年の倍となる 608億ドルに成長すると予測していますこれを牽引しているのが キャッシュレス決済の割合を2016年の20から2025年までに40まで引き上げるという日本政府の方針ですファッションはこのビジョンを具現化するショッピングカテゴリーの1つです既に ファッション販売の 70 がモバイルやアプリで占められておりオンライン取引の約60がモバイル上で行われていますまたコマースの最大手である楽天がスマートフォンを使ったQRコードのスキャンによる決済に乗り出したことで消費者のモバイルやアプリへのシフトがさらに加速することが予想されます 

広告コストとコンバージョン率努力すれば結果は得られる

bull 日本の1インストールあたりの平均広告コストは282ドルと低く(インドネシアの165ドルに続いて2番目)3倍のインストールコストを持つ米国を大きく引き離しています購入を行うユーザーの獲得コスト(3643ドル)はAPAC(3126ドル) 全体よりやや高めとなっています

bull インストールからコンバージョンに至る比率(77)は地域全体(101)に比べると低いため効果的なインセンティブやターゲティングによってギャップを埋めていくことが求められます

購入までの時間買い物はしっかり時間をかけて

日本のユーザーがインストールから購入するまでの経過時間は1日21時間51分ですこれはマインドシェアや顧客内シェアの競争が激しいことを示すのではないかと考えられますマーケターはクリエイティブによってターゲットとなるオーディエンスを効果的に特定し対応することが求められます

日本におけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 23

継続率購買意欲が高く長期にわたって高い継続率を保持

日本の買い物客のコンバージョンは決して容易ではありませんが努力次第で獲得が可能です日本のユーザーの継続率は地域全体を若干上回っており日本のユーザーがアプリに関心を抱いているという証拠です1日目の20の継続率という大きな数値は本レポートの中では最高の値となっています(EMEAの平均よりもわずかながら1高くなっています)継続率については最初の1週間は2桁台を維持し7日目でも10という優秀な値となっており日本のユーザーはアプリに対して一貫したロイヤリティを示唆しています

日本におけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

日本におけるショッピングアプリの継続率

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

APAC日本

17

20

15

10

8

6

13

8

54

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 24

イギリス

イギリスはブラックフライデーなどの主要なショッピングイベントを欧州で最初に取り入れた国の1つです現在オンラインやアプリ経由での食料品販売においてEMEAをリードしておりモバイルショッピングが生活に浸透している国ですIMRG Capgemini の e-Retail Sales Index 四半期データによると2018年にイギリスのオンライン販売チャネルの40がスマートフォンを占めました発展したモバイル決済やアプリ内購入さらに小売業者がするアプリやWebサイトの最適化への取り組みなどのすべてがモバイルがショッピングにおける中心的な役割を果たすことに貢献しています皮肉にも小売業界が低迷したことにより2481の店舗銀行大衆向け小売店舗が英国から消え(2017年よりも 40以上多く閉店)消費者がオンライン購入に切り替えたことがモバイルショッピングを盛り上げたと考えられていますしかし消費意欲の低下や英国の欧州離脱に対する懸念の高まりによってユーザーの出費は押さえ込まれている傾向があるようです

消費意欲の低下や英国の欧州離脱に対する懸念の高まりによってユーザーの出費は押さえ込まれている傾向があります

広告コストとコンバージョン率ユーザーは熱心だが不安も

bull 実店舗を所有する小売店の顧客をめぐる競争は非常に厳しく英国欧州離脱後の生活に対する不安も相まってインストールコストを高く押し上げています英国の1インストールあたりの平均広告コストは548ドルでEMEA 全体の 468ドルを遙かに上回るものとなっています

bull ユーザーはマクロ経済の成長に悩まされているかもしれませんがそれによってショッピングに対する熱意が完全に消え失せてしまった訳ではありませんインストールから購入に至る比率は 127 で地域全体 (118) を超える数値ですデスクトップやタブレットを抑えてモバイルがショッピングデバイスの主役の躍り出たこの国にとって初回購入のユーザー獲得コストが4326ドルであることは十分に価値があるのではと考えられます

イギリスにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 25

継続率購買意欲が高く長期にわたって継続

イギリスではユーザー獲得が高額な上ユーザーに買い物をしてもらうのも困難ですしかし継続率に関してはすべての段階で EMEA と同等の比率であることから購買意欲は高いことがわかりますつまりユーザーの継続率と購買コンバージョンはマーケターの施策次第かもしれません

イギリスにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

購入までの時間ショッピングには慎重

英国におけるインストールから購入までの経過時間は7日と1時間5分で他国と比較し遙かに長いことがわかりました自国の市場価値を熟知しているユーザーが多いことが要因かもしれませんユーザーに商品を売ろうとするショップからさまざまなインセンティブが殺到する中消費者はじっくり時間をかけ一番良い価格で買い物をすることができます

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

イギリスにおけるショッピングアプリの継続率EMEAイギリス

1920

15

12

9

6

14

11

9

6

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 26

アメリカ合衆国

米国のユーザーの特性は住んでいる場所によって異なるかもしれませんが購買行動(と嗜好)には同じ特徴がありますグローバル流通企業である UPS が委託したComscoreの調査結果によるとユニーク商品への欲求がある同国のショッピングユーザーの約半数は海外の小売業者から購入していますUPSの最高商業責任者アランガーシェンホーン(Alan Gershenhorn)氏は

「国内の小売業者とインターナショナルな小売業者の境界線はますます見えなくなっていく」と述べています結論として米国におけるアプリの導入や利用は成長を続けていますが消費者は専門ショップや世界の小売業者からより多くの商品を購入しています

広告コストとコンバージョン率確実に収益を得るために価格が上昇

bull 1インストールあたりの平均広告コストは387ドル(NA 地域全体では 378ドル) で同地域国の中では中間に位置するものですがマーケターが期待できる投資の見返りは平均を遙かに上回るものです(アプリストア分析プロバイダーであるApp Annieは2018年は消費者がショッピングアプリを受け入れて頼りにするようになった「ターニングポイント」の年でユーザーがショッピングアプリに費やす時間が大幅に伸びデジタルセールスが増加したとの見解を示しています)

bull 初回購入ユーザーの獲得コスト(5969ドル)は地域全体のコストと一致しインストールから購入に至る比率は 65 でした(地域全体では 64)

購入までの時間最強の買い物客

米国のユーザー獲得費は決して安くはありませんが購買を後押しするのは比較的容易といえるかもしれません米国のユーザーがインストールから購入するまでの経過時間は13時間37分で実際に購入に至るまでの時間が最も短いというデータが出ていますユーザーの購買意欲の高さとオンラインショッピングに対する抵抗の無さそして効果的なマーケティングがうまく相乗効果をもたらしているのかもしれません

$387

$1241

$5969

312

65

米国におけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 27

継続率高い購買意欲を持続してもらうために

全体的に米国の継続率は比較地域全体を反映したものになっています一般的に継続率の高さにおいてはEメールやプッシュ通知その他のチャネルを使ったキャンペーンの展開セグメンテーションやエンゲージメントの改善によるロイヤリティおよび継続率の向上を図るような施策努力が競争が非常に厳しい市場において必要だと言われています

米国におけるショッピングアプリの継続率

米国におけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

北米米国1515

10

8

6

4

11

8

6

4

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 28

Liftoffはパフォーマンスベースのモバイルアプリマーケティングとリターゲティングのためのプラットフォームですインストール後のユーザーデータを活用しユーザー獲得およびリエンゲージメントキャンペーンを実施します高度な機械学習を活用したLiftoffのキャンペーンによって商品の購入やサブスクリプションの更新などインストールを超えたアクションを最適化しますLiftoffのアクション単価モデルは収益が発生

するイベントに積極的に投資するユーザーを獲得することでアプリマーケターを支援しますカルフォルニア州パルアルトに本社ニューヨークサンフランシスコロンドンシンガポール東京ソウルパリにオフィスを構え世界の最先端のアプリ提供企業やブランドを相手にビジネスを展開しています

wwwliftoffio

Adjustはモバイル測定および不正防止の業界リーダーですAdjust SDK搭載のアプリのアクティブユーザーは世界で13億を超えており世界中のモバイルアプリマーケターに高品質のモバイル計測とアナリティックスアドフラウド防止サイバーセキュリティソリューションを提供しています

AdjustはFacebookTwitterGoogleLINESnapTencentの正式マーケティングパートナーになっており国内外の主要広告ネットワークパートナーと連携しています楽天リクルートLINEグリーディーエヌエーメルカリなど国内400社以上のトップパブリッシャーをはじめマイクロソフトZyngaSpotifyといったグローバルブランドを含む25000以上のアプリがパフォーマンス向上のためにAdjustのソリューションを導入しています2012年に独ベルリン

で設立されたAdjustは東京ベルリンサンフランシスコニューヨークパリ北京上海テルアビブソウルシンガポールムンバイサンパウロなど世界15都市にオフィスを構えています

A d j u s t は デ ータ集 約プラットフォーム のAcquiredioおよび数々の受賞歴があるサイバーセキュリティAIのスタートアップ企業であるUnbotifyを買収しました2019年2月には日本を代表するモバイルマーケティング企業であるアドウェイズと戦略的パートナーシップを結びましたAdjustは広告主のマーケティング業務を集約し業界トップレベルのモバイルアプリ計測および不正防止サービスを提供するという自社のゴールに取り組んでいます

wwwadjustcom

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モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 19

ドイツにおけるショッピングアプリの継続率

インドネシア

経済発展や都市化利便性に対する要求の高まりがインドネシアのインターネットエコノミーを拡大させている大きな要因です2018年に270億ドルだったインターネットエコノミーは2025年には1000億ドルに成長するだろうと予測されています人口が2億6100万人の産油国であるインドネシアはモバイルイノベーションの温床でありGo-Jek社のような「スーパーアプリ」やモバイルファーストな「ユニコーン企業」の拠点でもありますGo-Jekは今年4月食料品から電子機器に至るまでの幅広い商品を閲覧したり購入することができる新機能「Go-Mall」を初公開しましたモバイル決済の急速な拡大によるモバイルコマースとショッピングの大きな伸びに期待するアプリ企業はGo-Jek 1社だけではありません

広告コストとコンバージョン率あらゆるシステムが稼働

インドネシアは成長したインターネットとオンラインコマースにより「もっともダイナミックな市場」という評価を受けていますこれは Liftoff の内部データによっても裏付けられユーザー獲得やアクションにおいて非常に魅力的な国であることが分かります

インドネシアは東南アジアで「もっともダイナミックな市場」と評価されています

EMEAドイツ

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

19

21

16

1311

8

14

119

6

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 20

bull 1インストールあたりの平均広告コストは165ドルとこのセクションで分析対象となっている5ヶ国中圧倒的に低い数値ですさらに同国で初めて購入を行うユーザーの獲得コストはわずか1669ドルであり主要な評価基準を見るとモバイルアプリの利用やモバイルコマースに対する消費者行動に劇的な変化があることが分かります

bull 幸いなことに広告コストが低いだけでなくコンバージョン率も驚くほど高くなっていますインストールから購入に至る比率は 99 でAPACの 101 と一致します

インドネシアにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

購入までの時間スロースターター

インドネシアのインストールから購入までの経過時間は1日目の19時間31分で高い購買力を持ち積極的にショッピングアプリを利用するドイツと日本の中間に位置しますインドネシアのユーザーは購入するまでに長い時間をかける傾向がありますがGo-Jekのような自国で育ったコマースアプリが増加することでモバイルショッピングが新たな基準になっていくのではないかと考えられます

インドネシアにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 21

継続率低めの傾向

ショッピングアプリが一般化したばかりの市場であるインドネシアではAPAC の他の国と比較して継続率が低い傾向がありますしかしアプリの魅力やエンゲージメントキャンペーンの成果が継続率の低さにそのまま反映している訳ではないかもしれませんインドネシアにおけるアプリの継続率は1日目が11で7日目には4に低下していますこれはもしかしたらアプリに慣れる前に不満を感じたりアプリが提供する価値が伝わっていないユーザーが多く存在する可能性がありますいずれにしても適切な状況で適切なメッセージを送りユーザーに興味を持ってもらう施策を行うことが大切です

インドネシアにおけるショッピングアプリの継続率

日本ではファッション販売の70がモバイルやアプリで占められておりオンライン取引の約 60 がモバイル上で行われています

APACインドネシア

17

11

7

43

2

13

8

54

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 22

日本

日本のアプリ市場はマーケターにとって魅力的と言えます消費動向の調査機関であるStatista は日本のモバイルコマース市場が2020年までに2016年の倍となる 608億ドルに成長すると予測していますこれを牽引しているのが キャッシュレス決済の割合を2016年の20から2025年までに40まで引き上げるという日本政府の方針ですファッションはこのビジョンを具現化するショッピングカテゴリーの1つです既に ファッション販売の 70 がモバイルやアプリで占められておりオンライン取引の約60がモバイル上で行われていますまたコマースの最大手である楽天がスマートフォンを使ったQRコードのスキャンによる決済に乗り出したことで消費者のモバイルやアプリへのシフトがさらに加速することが予想されます 

広告コストとコンバージョン率努力すれば結果は得られる

bull 日本の1インストールあたりの平均広告コストは282ドルと低く(インドネシアの165ドルに続いて2番目)3倍のインストールコストを持つ米国を大きく引き離しています購入を行うユーザーの獲得コスト(3643ドル)はAPAC(3126ドル) 全体よりやや高めとなっています

bull インストールからコンバージョンに至る比率(77)は地域全体(101)に比べると低いため効果的なインセンティブやターゲティングによってギャップを埋めていくことが求められます

購入までの時間買い物はしっかり時間をかけて

日本のユーザーがインストールから購入するまでの経過時間は1日21時間51分ですこれはマインドシェアや顧客内シェアの競争が激しいことを示すのではないかと考えられますマーケターはクリエイティブによってターゲットとなるオーディエンスを効果的に特定し対応することが求められます

日本におけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 23

継続率購買意欲が高く長期にわたって高い継続率を保持

日本の買い物客のコンバージョンは決して容易ではありませんが努力次第で獲得が可能です日本のユーザーの継続率は地域全体を若干上回っており日本のユーザーがアプリに関心を抱いているという証拠です1日目の20の継続率という大きな数値は本レポートの中では最高の値となっています(EMEAの平均よりもわずかながら1高くなっています)継続率については最初の1週間は2桁台を維持し7日目でも10という優秀な値となっており日本のユーザーはアプリに対して一貫したロイヤリティを示唆しています

日本におけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

日本におけるショッピングアプリの継続率

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

APAC日本

17

20

15

10

8

6

13

8

54

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 24

イギリス

イギリスはブラックフライデーなどの主要なショッピングイベントを欧州で最初に取り入れた国の1つです現在オンラインやアプリ経由での食料品販売においてEMEAをリードしておりモバイルショッピングが生活に浸透している国ですIMRG Capgemini の e-Retail Sales Index 四半期データによると2018年にイギリスのオンライン販売チャネルの40がスマートフォンを占めました発展したモバイル決済やアプリ内購入さらに小売業者がするアプリやWebサイトの最適化への取り組みなどのすべてがモバイルがショッピングにおける中心的な役割を果たすことに貢献しています皮肉にも小売業界が低迷したことにより2481の店舗銀行大衆向け小売店舗が英国から消え(2017年よりも 40以上多く閉店)消費者がオンライン購入に切り替えたことがモバイルショッピングを盛り上げたと考えられていますしかし消費意欲の低下や英国の欧州離脱に対する懸念の高まりによってユーザーの出費は押さえ込まれている傾向があるようです

消費意欲の低下や英国の欧州離脱に対する懸念の高まりによってユーザーの出費は押さえ込まれている傾向があります

広告コストとコンバージョン率ユーザーは熱心だが不安も

bull 実店舗を所有する小売店の顧客をめぐる競争は非常に厳しく英国欧州離脱後の生活に対する不安も相まってインストールコストを高く押し上げています英国の1インストールあたりの平均広告コストは548ドルでEMEA 全体の 468ドルを遙かに上回るものとなっています

bull ユーザーはマクロ経済の成長に悩まされているかもしれませんがそれによってショッピングに対する熱意が完全に消え失せてしまった訳ではありませんインストールから購入に至る比率は 127 で地域全体 (118) を超える数値ですデスクトップやタブレットを抑えてモバイルがショッピングデバイスの主役の躍り出たこの国にとって初回購入のユーザー獲得コストが4326ドルであることは十分に価値があるのではと考えられます

イギリスにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 25

継続率購買意欲が高く長期にわたって継続

イギリスではユーザー獲得が高額な上ユーザーに買い物をしてもらうのも困難ですしかし継続率に関してはすべての段階で EMEA と同等の比率であることから購買意欲は高いことがわかりますつまりユーザーの継続率と購買コンバージョンはマーケターの施策次第かもしれません

イギリスにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

購入までの時間ショッピングには慎重

英国におけるインストールから購入までの経過時間は7日と1時間5分で他国と比較し遙かに長いことがわかりました自国の市場価値を熟知しているユーザーが多いことが要因かもしれませんユーザーに商品を売ろうとするショップからさまざまなインセンティブが殺到する中消費者はじっくり時間をかけ一番良い価格で買い物をすることができます

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

イギリスにおけるショッピングアプリの継続率EMEAイギリス

1920

15

12

9

6

14

11

9

6

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 26

アメリカ合衆国

米国のユーザーの特性は住んでいる場所によって異なるかもしれませんが購買行動(と嗜好)には同じ特徴がありますグローバル流通企業である UPS が委託したComscoreの調査結果によるとユニーク商品への欲求がある同国のショッピングユーザーの約半数は海外の小売業者から購入していますUPSの最高商業責任者アランガーシェンホーン(Alan Gershenhorn)氏は

「国内の小売業者とインターナショナルな小売業者の境界線はますます見えなくなっていく」と述べています結論として米国におけるアプリの導入や利用は成長を続けていますが消費者は専門ショップや世界の小売業者からより多くの商品を購入しています

広告コストとコンバージョン率確実に収益を得るために価格が上昇

bull 1インストールあたりの平均広告コストは387ドル(NA 地域全体では 378ドル) で同地域国の中では中間に位置するものですがマーケターが期待できる投資の見返りは平均を遙かに上回るものです(アプリストア分析プロバイダーであるApp Annieは2018年は消費者がショッピングアプリを受け入れて頼りにするようになった「ターニングポイント」の年でユーザーがショッピングアプリに費やす時間が大幅に伸びデジタルセールスが増加したとの見解を示しています)

bull 初回購入ユーザーの獲得コスト(5969ドル)は地域全体のコストと一致しインストールから購入に至る比率は 65 でした(地域全体では 64)

購入までの時間最強の買い物客

米国のユーザー獲得費は決して安くはありませんが購買を後押しするのは比較的容易といえるかもしれません米国のユーザーがインストールから購入するまでの経過時間は13時間37分で実際に購入に至るまでの時間が最も短いというデータが出ていますユーザーの購買意欲の高さとオンラインショッピングに対する抵抗の無さそして効果的なマーケティングがうまく相乗効果をもたらしているのかもしれません

$387

$1241

$5969

312

65

米国におけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 27

継続率高い購買意欲を持続してもらうために

全体的に米国の継続率は比較地域全体を反映したものになっています一般的に継続率の高さにおいてはEメールやプッシュ通知その他のチャネルを使ったキャンペーンの展開セグメンテーションやエンゲージメントの改善によるロイヤリティおよび継続率の向上を図るような施策努力が競争が非常に厳しい市場において必要だと言われています

米国におけるショッピングアプリの継続率

米国におけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

北米米国1515

10

8

6

4

11

8

6

4

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 28

Liftoffはパフォーマンスベースのモバイルアプリマーケティングとリターゲティングのためのプラットフォームですインストール後のユーザーデータを活用しユーザー獲得およびリエンゲージメントキャンペーンを実施します高度な機械学習を活用したLiftoffのキャンペーンによって商品の購入やサブスクリプションの更新などインストールを超えたアクションを最適化しますLiftoffのアクション単価モデルは収益が発生

するイベントに積極的に投資するユーザーを獲得することでアプリマーケターを支援しますカルフォルニア州パルアルトに本社ニューヨークサンフランシスコロンドンシンガポール東京ソウルパリにオフィスを構え世界の最先端のアプリ提供企業やブランドを相手にビジネスを展開しています

wwwliftoffio

Adjustはモバイル測定および不正防止の業界リーダーですAdjust SDK搭載のアプリのアクティブユーザーは世界で13億を超えており世界中のモバイルアプリマーケターに高品質のモバイル計測とアナリティックスアドフラウド防止サイバーセキュリティソリューションを提供しています

AdjustはFacebookTwitterGoogleLINESnapTencentの正式マーケティングパートナーになっており国内外の主要広告ネットワークパートナーと連携しています楽天リクルートLINEグリーディーエヌエーメルカリなど国内400社以上のトップパブリッシャーをはじめマイクロソフトZyngaSpotifyといったグローバルブランドを含む25000以上のアプリがパフォーマンス向上のためにAdjustのソリューションを導入しています2012年に独ベルリン

で設立されたAdjustは東京ベルリンサンフランシスコニューヨークパリ北京上海テルアビブソウルシンガポールムンバイサンパウロなど世界15都市にオフィスを構えています

A d j u s t は デ ータ集 約プラットフォーム のAcquiredioおよび数々の受賞歴があるサイバーセキュリティAIのスタートアップ企業であるUnbotifyを買収しました2019年2月には日本を代表するモバイルマーケティング企業であるアドウェイズと戦略的パートナーシップを結びましたAdjustは広告主のマーケティング業務を集約し業界トップレベルのモバイルアプリ計測および不正防止サービスを提供するという自社のゴールに取り組んでいます

wwwadjustcom

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モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 20

bull 1インストールあたりの平均広告コストは165ドルとこのセクションで分析対象となっている5ヶ国中圧倒的に低い数値ですさらに同国で初めて購入を行うユーザーの獲得コストはわずか1669ドルであり主要な評価基準を見るとモバイルアプリの利用やモバイルコマースに対する消費者行動に劇的な変化があることが分かります

bull 幸いなことに広告コストが低いだけでなくコンバージョン率も驚くほど高くなっていますインストールから購入に至る比率は 99 でAPACの 101 と一致します

インドネシアにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

購入までの時間スロースターター

インドネシアのインストールから購入までの経過時間は1日目の19時間31分で高い購買力を持ち積極的にショッピングアプリを利用するドイツと日本の中間に位置しますインドネシアのユーザーは購入するまでに長い時間をかける傾向がありますがGo-Jekのような自国で育ったコマースアプリが増加することでモバイルショッピングが新たな基準になっていくのではないかと考えられます

インドネシアにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 21

継続率低めの傾向

ショッピングアプリが一般化したばかりの市場であるインドネシアではAPAC の他の国と比較して継続率が低い傾向がありますしかしアプリの魅力やエンゲージメントキャンペーンの成果が継続率の低さにそのまま反映している訳ではないかもしれませんインドネシアにおけるアプリの継続率は1日目が11で7日目には4に低下していますこれはもしかしたらアプリに慣れる前に不満を感じたりアプリが提供する価値が伝わっていないユーザーが多く存在する可能性がありますいずれにしても適切な状況で適切なメッセージを送りユーザーに興味を持ってもらう施策を行うことが大切です

インドネシアにおけるショッピングアプリの継続率

日本ではファッション販売の70がモバイルやアプリで占められておりオンライン取引の約 60 がモバイル上で行われています

APACインドネシア

17

11

7

43

2

13

8

54

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 22

日本

日本のアプリ市場はマーケターにとって魅力的と言えます消費動向の調査機関であるStatista は日本のモバイルコマース市場が2020年までに2016年の倍となる 608億ドルに成長すると予測していますこれを牽引しているのが キャッシュレス決済の割合を2016年の20から2025年までに40まで引き上げるという日本政府の方針ですファッションはこのビジョンを具現化するショッピングカテゴリーの1つです既に ファッション販売の 70 がモバイルやアプリで占められておりオンライン取引の約60がモバイル上で行われていますまたコマースの最大手である楽天がスマートフォンを使ったQRコードのスキャンによる決済に乗り出したことで消費者のモバイルやアプリへのシフトがさらに加速することが予想されます 

広告コストとコンバージョン率努力すれば結果は得られる

bull 日本の1インストールあたりの平均広告コストは282ドルと低く(インドネシアの165ドルに続いて2番目)3倍のインストールコストを持つ米国を大きく引き離しています購入を行うユーザーの獲得コスト(3643ドル)はAPAC(3126ドル) 全体よりやや高めとなっています

bull インストールからコンバージョンに至る比率(77)は地域全体(101)に比べると低いため効果的なインセンティブやターゲティングによってギャップを埋めていくことが求められます

購入までの時間買い物はしっかり時間をかけて

日本のユーザーがインストールから購入するまでの経過時間は1日21時間51分ですこれはマインドシェアや顧客内シェアの競争が激しいことを示すのではないかと考えられますマーケターはクリエイティブによってターゲットとなるオーディエンスを効果的に特定し対応することが求められます

日本におけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 23

継続率購買意欲が高く長期にわたって高い継続率を保持

日本の買い物客のコンバージョンは決して容易ではありませんが努力次第で獲得が可能です日本のユーザーの継続率は地域全体を若干上回っており日本のユーザーがアプリに関心を抱いているという証拠です1日目の20の継続率という大きな数値は本レポートの中では最高の値となっています(EMEAの平均よりもわずかながら1高くなっています)継続率については最初の1週間は2桁台を維持し7日目でも10という優秀な値となっており日本のユーザーはアプリに対して一貫したロイヤリティを示唆しています

日本におけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

日本におけるショッピングアプリの継続率

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

APAC日本

17

20

15

10

8

6

13

8

54

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 24

イギリス

イギリスはブラックフライデーなどの主要なショッピングイベントを欧州で最初に取り入れた国の1つです現在オンラインやアプリ経由での食料品販売においてEMEAをリードしておりモバイルショッピングが生活に浸透している国ですIMRG Capgemini の e-Retail Sales Index 四半期データによると2018年にイギリスのオンライン販売チャネルの40がスマートフォンを占めました発展したモバイル決済やアプリ内購入さらに小売業者がするアプリやWebサイトの最適化への取り組みなどのすべてがモバイルがショッピングにおける中心的な役割を果たすことに貢献しています皮肉にも小売業界が低迷したことにより2481の店舗銀行大衆向け小売店舗が英国から消え(2017年よりも 40以上多く閉店)消費者がオンライン購入に切り替えたことがモバイルショッピングを盛り上げたと考えられていますしかし消費意欲の低下や英国の欧州離脱に対する懸念の高まりによってユーザーの出費は押さえ込まれている傾向があるようです

消費意欲の低下や英国の欧州離脱に対する懸念の高まりによってユーザーの出費は押さえ込まれている傾向があります

広告コストとコンバージョン率ユーザーは熱心だが不安も

bull 実店舗を所有する小売店の顧客をめぐる競争は非常に厳しく英国欧州離脱後の生活に対する不安も相まってインストールコストを高く押し上げています英国の1インストールあたりの平均広告コストは548ドルでEMEA 全体の 468ドルを遙かに上回るものとなっています

bull ユーザーはマクロ経済の成長に悩まされているかもしれませんがそれによってショッピングに対する熱意が完全に消え失せてしまった訳ではありませんインストールから購入に至る比率は 127 で地域全体 (118) を超える数値ですデスクトップやタブレットを抑えてモバイルがショッピングデバイスの主役の躍り出たこの国にとって初回購入のユーザー獲得コストが4326ドルであることは十分に価値があるのではと考えられます

イギリスにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 25

継続率購買意欲が高く長期にわたって継続

イギリスではユーザー獲得が高額な上ユーザーに買い物をしてもらうのも困難ですしかし継続率に関してはすべての段階で EMEA と同等の比率であることから購買意欲は高いことがわかりますつまりユーザーの継続率と購買コンバージョンはマーケターの施策次第かもしれません

イギリスにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

購入までの時間ショッピングには慎重

英国におけるインストールから購入までの経過時間は7日と1時間5分で他国と比較し遙かに長いことがわかりました自国の市場価値を熟知しているユーザーが多いことが要因かもしれませんユーザーに商品を売ろうとするショップからさまざまなインセンティブが殺到する中消費者はじっくり時間をかけ一番良い価格で買い物をすることができます

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

イギリスにおけるショッピングアプリの継続率EMEAイギリス

1920

15

12

9

6

14

11

9

6

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 26

アメリカ合衆国

米国のユーザーの特性は住んでいる場所によって異なるかもしれませんが購買行動(と嗜好)には同じ特徴がありますグローバル流通企業である UPS が委託したComscoreの調査結果によるとユニーク商品への欲求がある同国のショッピングユーザーの約半数は海外の小売業者から購入していますUPSの最高商業責任者アランガーシェンホーン(Alan Gershenhorn)氏は

「国内の小売業者とインターナショナルな小売業者の境界線はますます見えなくなっていく」と述べています結論として米国におけるアプリの導入や利用は成長を続けていますが消費者は専門ショップや世界の小売業者からより多くの商品を購入しています

広告コストとコンバージョン率確実に収益を得るために価格が上昇

bull 1インストールあたりの平均広告コストは387ドル(NA 地域全体では 378ドル) で同地域国の中では中間に位置するものですがマーケターが期待できる投資の見返りは平均を遙かに上回るものです(アプリストア分析プロバイダーであるApp Annieは2018年は消費者がショッピングアプリを受け入れて頼りにするようになった「ターニングポイント」の年でユーザーがショッピングアプリに費やす時間が大幅に伸びデジタルセールスが増加したとの見解を示しています)

bull 初回購入ユーザーの獲得コスト(5969ドル)は地域全体のコストと一致しインストールから購入に至る比率は 65 でした(地域全体では 64)

購入までの時間最強の買い物客

米国のユーザー獲得費は決して安くはありませんが購買を後押しするのは比較的容易といえるかもしれません米国のユーザーがインストールから購入するまでの経過時間は13時間37分で実際に購入に至るまでの時間が最も短いというデータが出ていますユーザーの購買意欲の高さとオンラインショッピングに対する抵抗の無さそして効果的なマーケティングがうまく相乗効果をもたらしているのかもしれません

$387

$1241

$5969

312

65

米国におけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 27

継続率高い購買意欲を持続してもらうために

全体的に米国の継続率は比較地域全体を反映したものになっています一般的に継続率の高さにおいてはEメールやプッシュ通知その他のチャネルを使ったキャンペーンの展開セグメンテーションやエンゲージメントの改善によるロイヤリティおよび継続率の向上を図るような施策努力が競争が非常に厳しい市場において必要だと言われています

米国におけるショッピングアプリの継続率

米国におけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

北米米国1515

10

8

6

4

11

8

6

4

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 28

Liftoffはパフォーマンスベースのモバイルアプリマーケティングとリターゲティングのためのプラットフォームですインストール後のユーザーデータを活用しユーザー獲得およびリエンゲージメントキャンペーンを実施します高度な機械学習を活用したLiftoffのキャンペーンによって商品の購入やサブスクリプションの更新などインストールを超えたアクションを最適化しますLiftoffのアクション単価モデルは収益が発生

するイベントに積極的に投資するユーザーを獲得することでアプリマーケターを支援しますカルフォルニア州パルアルトに本社ニューヨークサンフランシスコロンドンシンガポール東京ソウルパリにオフィスを構え世界の最先端のアプリ提供企業やブランドを相手にビジネスを展開しています

wwwliftoffio

Adjustはモバイル測定および不正防止の業界リーダーですAdjust SDK搭載のアプリのアクティブユーザーは世界で13億を超えており世界中のモバイルアプリマーケターに高品質のモバイル計測とアナリティックスアドフラウド防止サイバーセキュリティソリューションを提供しています

AdjustはFacebookTwitterGoogleLINESnapTencentの正式マーケティングパートナーになっており国内外の主要広告ネットワークパートナーと連携しています楽天リクルートLINEグリーディーエヌエーメルカリなど国内400社以上のトップパブリッシャーをはじめマイクロソフトZyngaSpotifyといったグローバルブランドを含む25000以上のアプリがパフォーマンス向上のためにAdjustのソリューションを導入しています2012年に独ベルリン

で設立されたAdjustは東京ベルリンサンフランシスコニューヨークパリ北京上海テルアビブソウルシンガポールムンバイサンパウロなど世界15都市にオフィスを構えています

A d j u s t は デ ータ集 約プラットフォーム のAcquiredioおよび数々の受賞歴があるサイバーセキュリティAIのスタートアップ企業であるUnbotifyを買収しました2019年2月には日本を代表するモバイルマーケティング企業であるアドウェイズと戦略的パートナーシップを結びましたAdjustは広告主のマーケティング業務を集約し業界トップレベルのモバイルアプリ計測および不正防止サービスを提供するという自社のゴールに取り組んでいます

wwwadjustcom

Page 21: モバイル ショッピング アプ リ Shopping/2019-Mobile... · モバイルショッピングアプリレ Gート: 2019 × ½ ÷ユーザーh;E¤ Ú*Ø0bとKwW¥4 はじめに

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 21

継続率低めの傾向

ショッピングアプリが一般化したばかりの市場であるインドネシアではAPAC の他の国と比較して継続率が低い傾向がありますしかしアプリの魅力やエンゲージメントキャンペーンの成果が継続率の低さにそのまま反映している訳ではないかもしれませんインドネシアにおけるアプリの継続率は1日目が11で7日目には4に低下していますこれはもしかしたらアプリに慣れる前に不満を感じたりアプリが提供する価値が伝わっていないユーザーが多く存在する可能性がありますいずれにしても適切な状況で適切なメッセージを送りユーザーに興味を持ってもらう施策を行うことが大切です

インドネシアにおけるショッピングアプリの継続率

日本ではファッション販売の70がモバイルやアプリで占められておりオンライン取引の約 60 がモバイル上で行われています

APACインドネシア

17

11

7

43

2

13

8

54

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 22

日本

日本のアプリ市場はマーケターにとって魅力的と言えます消費動向の調査機関であるStatista は日本のモバイルコマース市場が2020年までに2016年の倍となる 608億ドルに成長すると予測していますこれを牽引しているのが キャッシュレス決済の割合を2016年の20から2025年までに40まで引き上げるという日本政府の方針ですファッションはこのビジョンを具現化するショッピングカテゴリーの1つです既に ファッション販売の 70 がモバイルやアプリで占められておりオンライン取引の約60がモバイル上で行われていますまたコマースの最大手である楽天がスマートフォンを使ったQRコードのスキャンによる決済に乗り出したことで消費者のモバイルやアプリへのシフトがさらに加速することが予想されます 

広告コストとコンバージョン率努力すれば結果は得られる

bull 日本の1インストールあたりの平均広告コストは282ドルと低く(インドネシアの165ドルに続いて2番目)3倍のインストールコストを持つ米国を大きく引き離しています購入を行うユーザーの獲得コスト(3643ドル)はAPAC(3126ドル) 全体よりやや高めとなっています

bull インストールからコンバージョンに至る比率(77)は地域全体(101)に比べると低いため効果的なインセンティブやターゲティングによってギャップを埋めていくことが求められます

購入までの時間買い物はしっかり時間をかけて

日本のユーザーがインストールから購入するまでの経過時間は1日21時間51分ですこれはマインドシェアや顧客内シェアの競争が激しいことを示すのではないかと考えられますマーケターはクリエイティブによってターゲットとなるオーディエンスを効果的に特定し対応することが求められます

日本におけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 23

継続率購買意欲が高く長期にわたって高い継続率を保持

日本の買い物客のコンバージョンは決して容易ではありませんが努力次第で獲得が可能です日本のユーザーの継続率は地域全体を若干上回っており日本のユーザーがアプリに関心を抱いているという証拠です1日目の20の継続率という大きな数値は本レポートの中では最高の値となっています(EMEAの平均よりもわずかながら1高くなっています)継続率については最初の1週間は2桁台を維持し7日目でも10という優秀な値となっており日本のユーザーはアプリに対して一貫したロイヤリティを示唆しています

日本におけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

日本におけるショッピングアプリの継続率

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

APAC日本

17

20

15

10

8

6

13

8

54

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 24

イギリス

イギリスはブラックフライデーなどの主要なショッピングイベントを欧州で最初に取り入れた国の1つです現在オンラインやアプリ経由での食料品販売においてEMEAをリードしておりモバイルショッピングが生活に浸透している国ですIMRG Capgemini の e-Retail Sales Index 四半期データによると2018年にイギリスのオンライン販売チャネルの40がスマートフォンを占めました発展したモバイル決済やアプリ内購入さらに小売業者がするアプリやWebサイトの最適化への取り組みなどのすべてがモバイルがショッピングにおける中心的な役割を果たすことに貢献しています皮肉にも小売業界が低迷したことにより2481の店舗銀行大衆向け小売店舗が英国から消え(2017年よりも 40以上多く閉店)消費者がオンライン購入に切り替えたことがモバイルショッピングを盛り上げたと考えられていますしかし消費意欲の低下や英国の欧州離脱に対する懸念の高まりによってユーザーの出費は押さえ込まれている傾向があるようです

消費意欲の低下や英国の欧州離脱に対する懸念の高まりによってユーザーの出費は押さえ込まれている傾向があります

広告コストとコンバージョン率ユーザーは熱心だが不安も

bull 実店舗を所有する小売店の顧客をめぐる競争は非常に厳しく英国欧州離脱後の生活に対する不安も相まってインストールコストを高く押し上げています英国の1インストールあたりの平均広告コストは548ドルでEMEA 全体の 468ドルを遙かに上回るものとなっています

bull ユーザーはマクロ経済の成長に悩まされているかもしれませんがそれによってショッピングに対する熱意が完全に消え失せてしまった訳ではありませんインストールから購入に至る比率は 127 で地域全体 (118) を超える数値ですデスクトップやタブレットを抑えてモバイルがショッピングデバイスの主役の躍り出たこの国にとって初回購入のユーザー獲得コストが4326ドルであることは十分に価値があるのではと考えられます

イギリスにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

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インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 25

継続率購買意欲が高く長期にわたって継続

イギリスではユーザー獲得が高額な上ユーザーに買い物をしてもらうのも困難ですしかし継続率に関してはすべての段階で EMEA と同等の比率であることから購買意欲は高いことがわかりますつまりユーザーの継続率と購買コンバージョンはマーケターの施策次第かもしれません

イギリスにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

購入までの時間ショッピングには慎重

英国におけるインストールから購入までの経過時間は7日と1時間5分で他国と比較し遙かに長いことがわかりました自国の市場価値を熟知しているユーザーが多いことが要因かもしれませんユーザーに商品を売ろうとするショップからさまざまなインセンティブが殺到する中消費者はじっくり時間をかけ一番良い価格で買い物をすることができます

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

イギリスにおけるショッピングアプリの継続率EMEAイギリス

1920

15

12

9

6

14

11

9

6

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 26

アメリカ合衆国

米国のユーザーの特性は住んでいる場所によって異なるかもしれませんが購買行動(と嗜好)には同じ特徴がありますグローバル流通企業である UPS が委託したComscoreの調査結果によるとユニーク商品への欲求がある同国のショッピングユーザーの約半数は海外の小売業者から購入していますUPSの最高商業責任者アランガーシェンホーン(Alan Gershenhorn)氏は

「国内の小売業者とインターナショナルな小売業者の境界線はますます見えなくなっていく」と述べています結論として米国におけるアプリの導入や利用は成長を続けていますが消費者は専門ショップや世界の小売業者からより多くの商品を購入しています

広告コストとコンバージョン率確実に収益を得るために価格が上昇

bull 1インストールあたりの平均広告コストは387ドル(NA 地域全体では 378ドル) で同地域国の中では中間に位置するものですがマーケターが期待できる投資の見返りは平均を遙かに上回るものです(アプリストア分析プロバイダーであるApp Annieは2018年は消費者がショッピングアプリを受け入れて頼りにするようになった「ターニングポイント」の年でユーザーがショッピングアプリに費やす時間が大幅に伸びデジタルセールスが増加したとの見解を示しています)

bull 初回購入ユーザーの獲得コスト(5969ドル)は地域全体のコストと一致しインストールから購入に至る比率は 65 でした(地域全体では 64)

購入までの時間最強の買い物客

米国のユーザー獲得費は決して安くはありませんが購買を後押しするのは比較的容易といえるかもしれません米国のユーザーがインストールから購入するまでの経過時間は13時間37分で実際に購入に至るまでの時間が最も短いというデータが出ていますユーザーの購買意欲の高さとオンラインショッピングに対する抵抗の無さそして効果的なマーケティングがうまく相乗効果をもたらしているのかもしれません

$387

$1241

$5969

312

65

米国におけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 27

継続率高い購買意欲を持続してもらうために

全体的に米国の継続率は比較地域全体を反映したものになっています一般的に継続率の高さにおいてはEメールやプッシュ通知その他のチャネルを使ったキャンペーンの展開セグメンテーションやエンゲージメントの改善によるロイヤリティおよび継続率の向上を図るような施策努力が競争が非常に厳しい市場において必要だと言われています

米国におけるショッピングアプリの継続率

米国におけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

北米米国1515

10

8

6

4

11

8

6

4

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 28

Liftoffはパフォーマンスベースのモバイルアプリマーケティングとリターゲティングのためのプラットフォームですインストール後のユーザーデータを活用しユーザー獲得およびリエンゲージメントキャンペーンを実施します高度な機械学習を活用したLiftoffのキャンペーンによって商品の購入やサブスクリプションの更新などインストールを超えたアクションを最適化しますLiftoffのアクション単価モデルは収益が発生

するイベントに積極的に投資するユーザーを獲得することでアプリマーケターを支援しますカルフォルニア州パルアルトに本社ニューヨークサンフランシスコロンドンシンガポール東京ソウルパリにオフィスを構え世界の最先端のアプリ提供企業やブランドを相手にビジネスを展開しています

wwwliftoffio

Adjustはモバイル測定および不正防止の業界リーダーですAdjust SDK搭載のアプリのアクティブユーザーは世界で13億を超えており世界中のモバイルアプリマーケターに高品質のモバイル計測とアナリティックスアドフラウド防止サイバーセキュリティソリューションを提供しています

AdjustはFacebookTwitterGoogleLINESnapTencentの正式マーケティングパートナーになっており国内外の主要広告ネットワークパートナーと連携しています楽天リクルートLINEグリーディーエヌエーメルカリなど国内400社以上のトップパブリッシャーをはじめマイクロソフトZyngaSpotifyといったグローバルブランドを含む25000以上のアプリがパフォーマンス向上のためにAdjustのソリューションを導入しています2012年に独ベルリン

で設立されたAdjustは東京ベルリンサンフランシスコニューヨークパリ北京上海テルアビブソウルシンガポールムンバイサンパウロなど世界15都市にオフィスを構えています

A d j u s t は デ ータ集 約プラットフォーム のAcquiredioおよび数々の受賞歴があるサイバーセキュリティAIのスタートアップ企業であるUnbotifyを買収しました2019年2月には日本を代表するモバイルマーケティング企業であるアドウェイズと戦略的パートナーシップを結びましたAdjustは広告主のマーケティング業務を集約し業界トップレベルのモバイルアプリ計測および不正防止サービスを提供するという自社のゴールに取り組んでいます

wwwadjustcom

Page 22: モバイル ショッピング アプ リ Shopping/2019-Mobile... · モバイルショッピングアプリレ Gート: 2019 × ½ ÷ユーザーh;E¤ Ú*Ø0bとKwW¥4 はじめに

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 22

日本

日本のアプリ市場はマーケターにとって魅力的と言えます消費動向の調査機関であるStatista は日本のモバイルコマース市場が2020年までに2016年の倍となる 608億ドルに成長すると予測していますこれを牽引しているのが キャッシュレス決済の割合を2016年の20から2025年までに40まで引き上げるという日本政府の方針ですファッションはこのビジョンを具現化するショッピングカテゴリーの1つです既に ファッション販売の 70 がモバイルやアプリで占められておりオンライン取引の約60がモバイル上で行われていますまたコマースの最大手である楽天がスマートフォンを使ったQRコードのスキャンによる決済に乗り出したことで消費者のモバイルやアプリへのシフトがさらに加速することが予想されます 

広告コストとコンバージョン率努力すれば結果は得られる

bull 日本の1インストールあたりの平均広告コストは282ドルと低く(インドネシアの165ドルに続いて2番目)3倍のインストールコストを持つ米国を大きく引き離しています購入を行うユーザーの獲得コスト(3643ドル)はAPAC(3126ドル) 全体よりやや高めとなっています

bull インストールからコンバージョンに至る比率(77)は地域全体(101)に比べると低いため効果的なインセンティブやターゲティングによってギャップを埋めていくことが求められます

購入までの時間買い物はしっかり時間をかけて

日本のユーザーがインストールから購入するまでの経過時間は1日21時間51分ですこれはマインドシェアや顧客内シェアの競争が激しいことを示すのではないかと考えられますマーケターはクリエイティブによってターゲットとなるオーディエンスを効果的に特定し対応することが求められます

日本におけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

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モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 23

継続率購買意欲が高く長期にわたって高い継続率を保持

日本の買い物客のコンバージョンは決して容易ではありませんが努力次第で獲得が可能です日本のユーザーの継続率は地域全体を若干上回っており日本のユーザーがアプリに関心を抱いているという証拠です1日目の20の継続率という大きな数値は本レポートの中では最高の値となっています(EMEAの平均よりもわずかながら1高くなっています)継続率については最初の1週間は2桁台を維持し7日目でも10という優秀な値となっており日本のユーザーはアプリに対して一貫したロイヤリティを示唆しています

日本におけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

日本におけるショッピングアプリの継続率

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

APAC日本

17

20

15

10

8

6

13

8

54

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 24

イギリス

イギリスはブラックフライデーなどの主要なショッピングイベントを欧州で最初に取り入れた国の1つです現在オンラインやアプリ経由での食料品販売においてEMEAをリードしておりモバイルショッピングが生活に浸透している国ですIMRG Capgemini の e-Retail Sales Index 四半期データによると2018年にイギリスのオンライン販売チャネルの40がスマートフォンを占めました発展したモバイル決済やアプリ内購入さらに小売業者がするアプリやWebサイトの最適化への取り組みなどのすべてがモバイルがショッピングにおける中心的な役割を果たすことに貢献しています皮肉にも小売業界が低迷したことにより2481の店舗銀行大衆向け小売店舗が英国から消え(2017年よりも 40以上多く閉店)消費者がオンライン購入に切り替えたことがモバイルショッピングを盛り上げたと考えられていますしかし消費意欲の低下や英国の欧州離脱に対する懸念の高まりによってユーザーの出費は押さえ込まれている傾向があるようです

消費意欲の低下や英国の欧州離脱に対する懸念の高まりによってユーザーの出費は押さえ込まれている傾向があります

広告コストとコンバージョン率ユーザーは熱心だが不安も

bull 実店舗を所有する小売店の顧客をめぐる競争は非常に厳しく英国欧州離脱後の生活に対する不安も相まってインストールコストを高く押し上げています英国の1インストールあたりの平均広告コストは548ドルでEMEA 全体の 468ドルを遙かに上回るものとなっています

bull ユーザーはマクロ経済の成長に悩まされているかもしれませんがそれによってショッピングに対する熱意が完全に消え失せてしまった訳ではありませんインストールから購入に至る比率は 127 で地域全体 (118) を超える数値ですデスクトップやタブレットを抑えてモバイルがショッピングデバイスの主役の躍り出たこの国にとって初回購入のユーザー獲得コストが4326ドルであることは十分に価値があるのではと考えられます

イギリスにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

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購入

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モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 25

継続率購買意欲が高く長期にわたって継続

イギリスではユーザー獲得が高額な上ユーザーに買い物をしてもらうのも困難ですしかし継続率に関してはすべての段階で EMEA と同等の比率であることから購買意欲は高いことがわかりますつまりユーザーの継続率と購買コンバージョンはマーケターの施策次第かもしれません

イギリスにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

購入までの時間ショッピングには慎重

英国におけるインストールから購入までの経過時間は7日と1時間5分で他国と比較し遙かに長いことがわかりました自国の市場価値を熟知しているユーザーが多いことが要因かもしれませんユーザーに商品を売ろうとするショップからさまざまなインセンティブが殺到する中消費者はじっくり時間をかけ一番良い価格で買い物をすることができます

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

イギリスにおけるショッピングアプリの継続率EMEAイギリス

1920

15

12

9

6

14

11

9

6

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 26

アメリカ合衆国

米国のユーザーの特性は住んでいる場所によって異なるかもしれませんが購買行動(と嗜好)には同じ特徴がありますグローバル流通企業である UPS が委託したComscoreの調査結果によるとユニーク商品への欲求がある同国のショッピングユーザーの約半数は海外の小売業者から購入していますUPSの最高商業責任者アランガーシェンホーン(Alan Gershenhorn)氏は

「国内の小売業者とインターナショナルな小売業者の境界線はますます見えなくなっていく」と述べています結論として米国におけるアプリの導入や利用は成長を続けていますが消費者は専門ショップや世界の小売業者からより多くの商品を購入しています

広告コストとコンバージョン率確実に収益を得るために価格が上昇

bull 1インストールあたりの平均広告コストは387ドル(NA 地域全体では 378ドル) で同地域国の中では中間に位置するものですがマーケターが期待できる投資の見返りは平均を遙かに上回るものです(アプリストア分析プロバイダーであるApp Annieは2018年は消費者がショッピングアプリを受け入れて頼りにするようになった「ターニングポイント」の年でユーザーがショッピングアプリに費やす時間が大幅に伸びデジタルセールスが増加したとの見解を示しています)

bull 初回購入ユーザーの獲得コスト(5969ドル)は地域全体のコストと一致しインストールから購入に至る比率は 65 でした(地域全体では 64)

購入までの時間最強の買い物客

米国のユーザー獲得費は決して安くはありませんが購買を後押しするのは比較的容易といえるかもしれません米国のユーザーがインストールから購入するまでの経過時間は13時間37分で実際に購入に至るまでの時間が最も短いというデータが出ていますユーザーの購買意欲の高さとオンラインショッピングに対する抵抗の無さそして効果的なマーケティングがうまく相乗効果をもたらしているのかもしれません

$387

$1241

$5969

312

65

米国におけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

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モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 27

継続率高い購買意欲を持続してもらうために

全体的に米国の継続率は比較地域全体を反映したものになっています一般的に継続率の高さにおいてはEメールやプッシュ通知その他のチャネルを使ったキャンペーンの展開セグメンテーションやエンゲージメントの改善によるロイヤリティおよび継続率の向上を図るような施策努力が競争が非常に厳しい市場において必要だと言われています

米国におけるショッピングアプリの継続率

米国におけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

北米米国1515

10

8

6

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11

8

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1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 28

Liftoffはパフォーマンスベースのモバイルアプリマーケティングとリターゲティングのためのプラットフォームですインストール後のユーザーデータを活用しユーザー獲得およびリエンゲージメントキャンペーンを実施します高度な機械学習を活用したLiftoffのキャンペーンによって商品の購入やサブスクリプションの更新などインストールを超えたアクションを最適化しますLiftoffのアクション単価モデルは収益が発生

するイベントに積極的に投資するユーザーを獲得することでアプリマーケターを支援しますカルフォルニア州パルアルトに本社ニューヨークサンフランシスコロンドンシンガポール東京ソウルパリにオフィスを構え世界の最先端のアプリ提供企業やブランドを相手にビジネスを展開しています

wwwliftoffio

Adjustはモバイル測定および不正防止の業界リーダーですAdjust SDK搭載のアプリのアクティブユーザーは世界で13億を超えており世界中のモバイルアプリマーケターに高品質のモバイル計測とアナリティックスアドフラウド防止サイバーセキュリティソリューションを提供しています

AdjustはFacebookTwitterGoogleLINESnapTencentの正式マーケティングパートナーになっており国内外の主要広告ネットワークパートナーと連携しています楽天リクルートLINEグリーディーエヌエーメルカリなど国内400社以上のトップパブリッシャーをはじめマイクロソフトZyngaSpotifyといったグローバルブランドを含む25000以上のアプリがパフォーマンス向上のためにAdjustのソリューションを導入しています2012年に独ベルリン

で設立されたAdjustは東京ベルリンサンフランシスコニューヨークパリ北京上海テルアビブソウルシンガポールムンバイサンパウロなど世界15都市にオフィスを構えています

A d j u s t は デ ータ集 約プラットフォーム のAcquiredioおよび数々の受賞歴があるサイバーセキュリティAIのスタートアップ企業であるUnbotifyを買収しました2019年2月には日本を代表するモバイルマーケティング企業であるアドウェイズと戦略的パートナーシップを結びましたAdjustは広告主のマーケティング業務を集約し業界トップレベルのモバイルアプリ計測および不正防止サービスを提供するという自社のゴールに取り組んでいます

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モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 23

継続率購買意欲が高く長期にわたって高い継続率を保持

日本の買い物客のコンバージョンは決して容易ではありませんが努力次第で獲得が可能です日本のユーザーの継続率は地域全体を若干上回っており日本のユーザーがアプリに関心を抱いているという証拠です1日目の20の継続率という大きな数値は本レポートの中では最高の値となっています(EMEAの平均よりもわずかながら1高くなっています)継続率については最初の1週間は2桁台を維持し7日目でも10という優秀な値となっており日本のユーザーはアプリに対して一貫したロイヤリティを示唆しています

日本におけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

日本におけるショッピングアプリの継続率

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

APAC日本

17

20

15

10

8

6

13

8

54

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 24

イギリス

イギリスはブラックフライデーなどの主要なショッピングイベントを欧州で最初に取り入れた国の1つです現在オンラインやアプリ経由での食料品販売においてEMEAをリードしておりモバイルショッピングが生活に浸透している国ですIMRG Capgemini の e-Retail Sales Index 四半期データによると2018年にイギリスのオンライン販売チャネルの40がスマートフォンを占めました発展したモバイル決済やアプリ内購入さらに小売業者がするアプリやWebサイトの最適化への取り組みなどのすべてがモバイルがショッピングにおける中心的な役割を果たすことに貢献しています皮肉にも小売業界が低迷したことにより2481の店舗銀行大衆向け小売店舗が英国から消え(2017年よりも 40以上多く閉店)消費者がオンライン購入に切り替えたことがモバイルショッピングを盛り上げたと考えられていますしかし消費意欲の低下や英国の欧州離脱に対する懸念の高まりによってユーザーの出費は押さえ込まれている傾向があるようです

消費意欲の低下や英国の欧州離脱に対する懸念の高まりによってユーザーの出費は押さえ込まれている傾向があります

広告コストとコンバージョン率ユーザーは熱心だが不安も

bull 実店舗を所有する小売店の顧客をめぐる競争は非常に厳しく英国欧州離脱後の生活に対する不安も相まってインストールコストを高く押し上げています英国の1インストールあたりの平均広告コストは548ドルでEMEA 全体の 468ドルを遙かに上回るものとなっています

bull ユーザーはマクロ経済の成長に悩まされているかもしれませんがそれによってショッピングに対する熱意が完全に消え失せてしまった訳ではありませんインストールから購入に至る比率は 127 で地域全体 (118) を超える数値ですデスクトップやタブレットを抑えてモバイルがショッピングデバイスの主役の躍り出たこの国にとって初回購入のユーザー獲得コストが4326ドルであることは十分に価値があるのではと考えられます

イギリスにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 25

継続率購買意欲が高く長期にわたって継続

イギリスではユーザー獲得が高額な上ユーザーに買い物をしてもらうのも困難ですしかし継続率に関してはすべての段階で EMEA と同等の比率であることから購買意欲は高いことがわかりますつまりユーザーの継続率と購買コンバージョンはマーケターの施策次第かもしれません

イギリスにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

購入までの時間ショッピングには慎重

英国におけるインストールから購入までの経過時間は7日と1時間5分で他国と比較し遙かに長いことがわかりました自国の市場価値を熟知しているユーザーが多いことが要因かもしれませんユーザーに商品を売ろうとするショップからさまざまなインセンティブが殺到する中消費者はじっくり時間をかけ一番良い価格で買い物をすることができます

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

イギリスにおけるショッピングアプリの継続率EMEAイギリス

1920

15

12

9

6

14

11

9

6

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 26

アメリカ合衆国

米国のユーザーの特性は住んでいる場所によって異なるかもしれませんが購買行動(と嗜好)には同じ特徴がありますグローバル流通企業である UPS が委託したComscoreの調査結果によるとユニーク商品への欲求がある同国のショッピングユーザーの約半数は海外の小売業者から購入していますUPSの最高商業責任者アランガーシェンホーン(Alan Gershenhorn)氏は

「国内の小売業者とインターナショナルな小売業者の境界線はますます見えなくなっていく」と述べています結論として米国におけるアプリの導入や利用は成長を続けていますが消費者は専門ショップや世界の小売業者からより多くの商品を購入しています

広告コストとコンバージョン率確実に収益を得るために価格が上昇

bull 1インストールあたりの平均広告コストは387ドル(NA 地域全体では 378ドル) で同地域国の中では中間に位置するものですがマーケターが期待できる投資の見返りは平均を遙かに上回るものです(アプリストア分析プロバイダーであるApp Annieは2018年は消費者がショッピングアプリを受け入れて頼りにするようになった「ターニングポイント」の年でユーザーがショッピングアプリに費やす時間が大幅に伸びデジタルセールスが増加したとの見解を示しています)

bull 初回購入ユーザーの獲得コスト(5969ドル)は地域全体のコストと一致しインストールから購入に至る比率は 65 でした(地域全体では 64)

購入までの時間最強の買い物客

米国のユーザー獲得費は決して安くはありませんが購買を後押しするのは比較的容易といえるかもしれません米国のユーザーがインストールから購入するまでの経過時間は13時間37分で実際に購入に至るまでの時間が最も短いというデータが出ていますユーザーの購買意欲の高さとオンラインショッピングに対する抵抗の無さそして効果的なマーケティングがうまく相乗効果をもたらしているのかもしれません

$387

$1241

$5969

312

65

米国におけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 27

継続率高い購買意欲を持続してもらうために

全体的に米国の継続率は比較地域全体を反映したものになっています一般的に継続率の高さにおいてはEメールやプッシュ通知その他のチャネルを使ったキャンペーンの展開セグメンテーションやエンゲージメントの改善によるロイヤリティおよび継続率の向上を図るような施策努力が競争が非常に厳しい市場において必要だと言われています

米国におけるショッピングアプリの継続率

米国におけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

北米米国1515

10

8

6

4

11

8

6

4

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 28

Liftoffはパフォーマンスベースのモバイルアプリマーケティングとリターゲティングのためのプラットフォームですインストール後のユーザーデータを活用しユーザー獲得およびリエンゲージメントキャンペーンを実施します高度な機械学習を活用したLiftoffのキャンペーンによって商品の購入やサブスクリプションの更新などインストールを超えたアクションを最適化しますLiftoffのアクション単価モデルは収益が発生

するイベントに積極的に投資するユーザーを獲得することでアプリマーケターを支援しますカルフォルニア州パルアルトに本社ニューヨークサンフランシスコロンドンシンガポール東京ソウルパリにオフィスを構え世界の最先端のアプリ提供企業やブランドを相手にビジネスを展開しています

wwwliftoffio

Adjustはモバイル測定および不正防止の業界リーダーですAdjust SDK搭載のアプリのアクティブユーザーは世界で13億を超えており世界中のモバイルアプリマーケターに高品質のモバイル計測とアナリティックスアドフラウド防止サイバーセキュリティソリューションを提供しています

AdjustはFacebookTwitterGoogleLINESnapTencentの正式マーケティングパートナーになっており国内外の主要広告ネットワークパートナーと連携しています楽天リクルートLINEグリーディーエヌエーメルカリなど国内400社以上のトップパブリッシャーをはじめマイクロソフトZyngaSpotifyといったグローバルブランドを含む25000以上のアプリがパフォーマンス向上のためにAdjustのソリューションを導入しています2012年に独ベルリン

で設立されたAdjustは東京ベルリンサンフランシスコニューヨークパリ北京上海テルアビブソウルシンガポールムンバイサンパウロなど世界15都市にオフィスを構えています

A d j u s t は デ ータ集 約プラットフォーム のAcquiredioおよび数々の受賞歴があるサイバーセキュリティAIのスタートアップ企業であるUnbotifyを買収しました2019年2月には日本を代表するモバイルマーケティング企業であるアドウェイズと戦略的パートナーシップを結びましたAdjustは広告主のマーケティング業務を集約し業界トップレベルのモバイルアプリ計測および不正防止サービスを提供するという自社のゴールに取り組んでいます

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モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 24

イギリス

イギリスはブラックフライデーなどの主要なショッピングイベントを欧州で最初に取り入れた国の1つです現在オンラインやアプリ経由での食料品販売においてEMEAをリードしておりモバイルショッピングが生活に浸透している国ですIMRG Capgemini の e-Retail Sales Index 四半期データによると2018年にイギリスのオンライン販売チャネルの40がスマートフォンを占めました発展したモバイル決済やアプリ内購入さらに小売業者がするアプリやWebサイトの最適化への取り組みなどのすべてがモバイルがショッピングにおける中心的な役割を果たすことに貢献しています皮肉にも小売業界が低迷したことにより2481の店舗銀行大衆向け小売店舗が英国から消え(2017年よりも 40以上多く閉店)消費者がオンライン購入に切り替えたことがモバイルショッピングを盛り上げたと考えられていますしかし消費意欲の低下や英国の欧州離脱に対する懸念の高まりによってユーザーの出費は押さえ込まれている傾向があるようです

消費意欲の低下や英国の欧州離脱に対する懸念の高まりによってユーザーの出費は押さえ込まれている傾向があります

広告コストとコンバージョン率ユーザーは熱心だが不安も

bull 実店舗を所有する小売店の顧客をめぐる競争は非常に厳しく英国欧州離脱後の生活に対する不安も相まってインストールコストを高く押し上げています英国の1インストールあたりの平均広告コストは548ドルでEMEA 全体の 468ドルを遙かに上回るものとなっています

bull ユーザーはマクロ経済の成長に悩まされているかもしれませんがそれによってショッピングに対する熱意が完全に消え失せてしまった訳ではありませんインストールから購入に至る比率は 127 で地域全体 (118) を超える数値ですデスクトップやタブレットを抑えてモバイルがショッピングデバイスの主役の躍り出たこの国にとって初回購入のユーザー獲得コストが4326ドルであることは十分に価値があるのではと考えられます

イギリスにおけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

登録

購入

インストールrarr登録

インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 25

継続率購買意欲が高く長期にわたって継続

イギリスではユーザー獲得が高額な上ユーザーに買い物をしてもらうのも困難ですしかし継続率に関してはすべての段階で EMEA と同等の比率であることから購買意欲は高いことがわかりますつまりユーザーの継続率と購買コンバージョンはマーケターの施策次第かもしれません

イギリスにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

購入までの時間ショッピングには慎重

英国におけるインストールから購入までの経過時間は7日と1時間5分で他国と比較し遙かに長いことがわかりました自国の市場価値を熟知しているユーザーが多いことが要因かもしれませんユーザーに商品を売ろうとするショップからさまざまなインセンティブが殺到する中消費者はじっくり時間をかけ一番良い価格で買い物をすることができます

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

イギリスにおけるショッピングアプリの継続率EMEAイギリス

1920

15

12

9

6

14

11

9

6

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 26

アメリカ合衆国

米国のユーザーの特性は住んでいる場所によって異なるかもしれませんが購買行動(と嗜好)には同じ特徴がありますグローバル流通企業である UPS が委託したComscoreの調査結果によるとユニーク商品への欲求がある同国のショッピングユーザーの約半数は海外の小売業者から購入していますUPSの最高商業責任者アランガーシェンホーン(Alan Gershenhorn)氏は

「国内の小売業者とインターナショナルな小売業者の境界線はますます見えなくなっていく」と述べています結論として米国におけるアプリの導入や利用は成長を続けていますが消費者は専門ショップや世界の小売業者からより多くの商品を購入しています

広告コストとコンバージョン率確実に収益を得るために価格が上昇

bull 1インストールあたりの平均広告コストは387ドル(NA 地域全体では 378ドル) で同地域国の中では中間に位置するものですがマーケターが期待できる投資の見返りは平均を遙かに上回るものです(アプリストア分析プロバイダーであるApp Annieは2018年は消費者がショッピングアプリを受け入れて頼りにするようになった「ターニングポイント」の年でユーザーがショッピングアプリに費やす時間が大幅に伸びデジタルセールスが増加したとの見解を示しています)

bull 初回購入ユーザーの獲得コスト(5969ドル)は地域全体のコストと一致しインストールから購入に至る比率は 65 でした(地域全体では 64)

購入までの時間最強の買い物客

米国のユーザー獲得費は決して安くはありませんが購買を後押しするのは比較的容易といえるかもしれません米国のユーザーがインストールから購入するまでの経過時間は13時間37分で実際に購入に至るまでの時間が最も短いというデータが出ていますユーザーの購買意欲の高さとオンラインショッピングに対する抵抗の無さそして効果的なマーケティングがうまく相乗効果をもたらしているのかもしれません

$387

$1241

$5969

312

65

米国におけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

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モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 27

継続率高い購買意欲を持続してもらうために

全体的に米国の継続率は比較地域全体を反映したものになっています一般的に継続率の高さにおいてはEメールやプッシュ通知その他のチャネルを使ったキャンペーンの展開セグメンテーションやエンゲージメントの改善によるロイヤリティおよび継続率の向上を図るような施策努力が競争が非常に厳しい市場において必要だと言われています

米国におけるショッピングアプリの継続率

米国におけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

北米米国1515

10

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6

4

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8

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1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 28

Liftoffはパフォーマンスベースのモバイルアプリマーケティングとリターゲティングのためのプラットフォームですインストール後のユーザーデータを活用しユーザー獲得およびリエンゲージメントキャンペーンを実施します高度な機械学習を活用したLiftoffのキャンペーンによって商品の購入やサブスクリプションの更新などインストールを超えたアクションを最適化しますLiftoffのアクション単価モデルは収益が発生

するイベントに積極的に投資するユーザーを獲得することでアプリマーケターを支援しますカルフォルニア州パルアルトに本社ニューヨークサンフランシスコロンドンシンガポール東京ソウルパリにオフィスを構え世界の最先端のアプリ提供企業やブランドを相手にビジネスを展開しています

wwwliftoffio

Adjustはモバイル測定および不正防止の業界リーダーですAdjust SDK搭載のアプリのアクティブユーザーは世界で13億を超えており世界中のモバイルアプリマーケターに高品質のモバイル計測とアナリティックスアドフラウド防止サイバーセキュリティソリューションを提供しています

AdjustはFacebookTwitterGoogleLINESnapTencentの正式マーケティングパートナーになっており国内外の主要広告ネットワークパートナーと連携しています楽天リクルートLINEグリーディーエヌエーメルカリなど国内400社以上のトップパブリッシャーをはじめマイクロソフトZyngaSpotifyといったグローバルブランドを含む25000以上のアプリがパフォーマンス向上のためにAdjustのソリューションを導入しています2012年に独ベルリン

で設立されたAdjustは東京ベルリンサンフランシスコニューヨークパリ北京上海テルアビブソウルシンガポールムンバイサンパウロなど世界15都市にオフィスを構えています

A d j u s t は デ ータ集 約プラットフォーム のAcquiredioおよび数々の受賞歴があるサイバーセキュリティAIのスタートアップ企業であるUnbotifyを買収しました2019年2月には日本を代表するモバイルマーケティング企業であるアドウェイズと戦略的パートナーシップを結びましたAdjustは広告主のマーケティング業務を集約し業界トップレベルのモバイルアプリ計測および不正防止サービスを提供するという自社のゴールに取り組んでいます

wwwadjustcom

Page 25: モバイル ショッピング アプ リ Shopping/2019-Mobile... · モバイルショッピングアプリレ Gート: 2019 × ½ ÷ユーザーh;E¤ Ú*Ø0bとKwW¥4 はじめに

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 25

継続率購買意欲が高く長期にわたって継続

イギリスではユーザー獲得が高額な上ユーザーに買い物をしてもらうのも困難ですしかし継続率に関してはすべての段階で EMEA と同等の比率であることから購買意欲は高いことがわかりますつまりユーザーの継続率と購買コンバージョンはマーケターの施策次第かもしれません

イギリスにおけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

購入までの時間ショッピングには慎重

英国におけるインストールから購入までの経過時間は7日と1時間5分で他国と比較し遙かに長いことがわかりました自国の市場価値を熟知しているユーザーが多いことが要因かもしれませんユーザーに商品を売ろうとするショップからさまざまなインセンティブが殺到する中消費者はじっくり時間をかけ一番良い価格で買い物をすることができます

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

イギリスにおけるショッピングアプリの継続率EMEAイギリス

1920

15

12

9

6

14

11

9

6

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 26

アメリカ合衆国

米国のユーザーの特性は住んでいる場所によって異なるかもしれませんが購買行動(と嗜好)には同じ特徴がありますグローバル流通企業である UPS が委託したComscoreの調査結果によるとユニーク商品への欲求がある同国のショッピングユーザーの約半数は海外の小売業者から購入していますUPSの最高商業責任者アランガーシェンホーン(Alan Gershenhorn)氏は

「国内の小売業者とインターナショナルな小売業者の境界線はますます見えなくなっていく」と述べています結論として米国におけるアプリの導入や利用は成長を続けていますが消費者は専門ショップや世界の小売業者からより多くの商品を購入しています

広告コストとコンバージョン率確実に収益を得るために価格が上昇

bull 1インストールあたりの平均広告コストは387ドル(NA 地域全体では 378ドル) で同地域国の中では中間に位置するものですがマーケターが期待できる投資の見返りは平均を遙かに上回るものです(アプリストア分析プロバイダーであるApp Annieは2018年は消費者がショッピングアプリを受け入れて頼りにするようになった「ターニングポイント」の年でユーザーがショッピングアプリに費やす時間が大幅に伸びデジタルセールスが増加したとの見解を示しています)

bull 初回購入ユーザーの獲得コスト(5969ドル)は地域全体のコストと一致しインストールから購入に至る比率は 65 でした(地域全体では 64)

購入までの時間最強の買い物客

米国のユーザー獲得費は決して安くはありませんが購買を後押しするのは比較的容易といえるかもしれません米国のユーザーがインストールから購入するまでの経過時間は13時間37分で実際に購入に至るまでの時間が最も短いというデータが出ていますユーザーの購買意欲の高さとオンラインショッピングに対する抵抗の無さそして効果的なマーケティングがうまく相乗効果をもたらしているのかもしれません

$387

$1241

$5969

312

65

米国におけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

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購入

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モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 27

継続率高い購買意欲を持続してもらうために

全体的に米国の継続率は比較地域全体を反映したものになっています一般的に継続率の高さにおいてはEメールやプッシュ通知その他のチャネルを使ったキャンペーンの展開セグメンテーションやエンゲージメントの改善によるロイヤリティおよび継続率の向上を図るような施策努力が競争が非常に厳しい市場において必要だと言われています

米国におけるショッピングアプリの継続率

米国におけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

北米米国1515

10

8

6

4

11

8

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4

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 28

Liftoffはパフォーマンスベースのモバイルアプリマーケティングとリターゲティングのためのプラットフォームですインストール後のユーザーデータを活用しユーザー獲得およびリエンゲージメントキャンペーンを実施します高度な機械学習を活用したLiftoffのキャンペーンによって商品の購入やサブスクリプションの更新などインストールを超えたアクションを最適化しますLiftoffのアクション単価モデルは収益が発生

するイベントに積極的に投資するユーザーを獲得することでアプリマーケターを支援しますカルフォルニア州パルアルトに本社ニューヨークサンフランシスコロンドンシンガポール東京ソウルパリにオフィスを構え世界の最先端のアプリ提供企業やブランドを相手にビジネスを展開しています

wwwliftoffio

Adjustはモバイル測定および不正防止の業界リーダーですAdjust SDK搭載のアプリのアクティブユーザーは世界で13億を超えており世界中のモバイルアプリマーケターに高品質のモバイル計測とアナリティックスアドフラウド防止サイバーセキュリティソリューションを提供しています

AdjustはFacebookTwitterGoogleLINESnapTencentの正式マーケティングパートナーになっており国内外の主要広告ネットワークパートナーと連携しています楽天リクルートLINEグリーディーエヌエーメルカリなど国内400社以上のトップパブリッシャーをはじめマイクロソフトZyngaSpotifyといったグローバルブランドを含む25000以上のアプリがパフォーマンス向上のためにAdjustのソリューションを導入しています2012年に独ベルリン

で設立されたAdjustは東京ベルリンサンフランシスコニューヨークパリ北京上海テルアビブソウルシンガポールムンバイサンパウロなど世界15都市にオフィスを構えています

A d j u s t は デ ータ集 約プラットフォーム のAcquiredioおよび数々の受賞歴があるサイバーセキュリティAIのスタートアップ企業であるUnbotifyを買収しました2019年2月には日本を代表するモバイルマーケティング企業であるアドウェイズと戦略的パートナーシップを結びましたAdjustは広告主のマーケティング業務を集約し業界トップレベルのモバイルアプリ計測および不正防止サービスを提供するという自社のゴールに取り組んでいます

wwwadjustcom

Page 26: モバイル ショッピング アプ リ Shopping/2019-Mobile... · モバイルショッピングアプリレ Gート: 2019 × ½ ÷ユーザーh;E¤ Ú*Ø0bとKwW¥4 はじめに

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 26

アメリカ合衆国

米国のユーザーの特性は住んでいる場所によって異なるかもしれませんが購買行動(と嗜好)には同じ特徴がありますグローバル流通企業である UPS が委託したComscoreの調査結果によるとユニーク商品への欲求がある同国のショッピングユーザーの約半数は海外の小売業者から購入していますUPSの最高商業責任者アランガーシェンホーン(Alan Gershenhorn)氏は

「国内の小売業者とインターナショナルな小売業者の境界線はますます見えなくなっていく」と述べています結論として米国におけるアプリの導入や利用は成長を続けていますが消費者は専門ショップや世界の小売業者からより多くの商品を購入しています

広告コストとコンバージョン率確実に収益を得るために価格が上昇

bull 1インストールあたりの平均広告コストは387ドル(NA 地域全体では 378ドル) で同地域国の中では中間に位置するものですがマーケターが期待できる投資の見返りは平均を遙かに上回るものです(アプリストア分析プロバイダーであるApp Annieは2018年は消費者がショッピングアプリを受け入れて頼りにするようになった「ターニングポイント」の年でユーザーがショッピングアプリに費やす時間が大幅に伸びデジタルセールスが増加したとの見解を示しています)

bull 初回購入ユーザーの獲得コスト(5969ドル)は地域全体のコストと一致しインストールから購入に至る比率は 65 でした(地域全体では 64)

購入までの時間最強の買い物客

米国のユーザー獲得費は決して安くはありませんが購買を後押しするのは比較的容易といえるかもしれません米国のユーザーがインストールから購入するまでの経過時間は13時間37分で実際に購入に至るまでの時間が最も短いというデータが出ていますユーザーの購買意欲の高さとオンラインショッピングに対する抵抗の無さそして効果的なマーケティングがうまく相乗効果をもたらしているのかもしれません

$387

$1241

$5969

312

65

米国におけるショッピングアプリの平均広告コストとコンバージョン率

インストール

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購入

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インストールrarr購入

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 27

継続率高い購買意欲を持続してもらうために

全体的に米国の継続率は比較地域全体を反映したものになっています一般的に継続率の高さにおいてはEメールやプッシュ通知その他のチャネルを使ったキャンペーンの展開セグメンテーションやエンゲージメントの改善によるロイヤリティおよび継続率の向上を図るような施策努力が競争が非常に厳しい市場において必要だと言われています

米国におけるショッピングアプリの継続率

米国におけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

北米米国1515

10

8

6

4

11

8

6

4

1日目      3日目    7日目    14日目    30日目

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 28

Liftoffはパフォーマンスベースのモバイルアプリマーケティングとリターゲティングのためのプラットフォームですインストール後のユーザーデータを活用しユーザー獲得およびリエンゲージメントキャンペーンを実施します高度な機械学習を活用したLiftoffのキャンペーンによって商品の購入やサブスクリプションの更新などインストールを超えたアクションを最適化しますLiftoffのアクション単価モデルは収益が発生

するイベントに積極的に投資するユーザーを獲得することでアプリマーケターを支援しますカルフォルニア州パルアルトに本社ニューヨークサンフランシスコロンドンシンガポール東京ソウルパリにオフィスを構え世界の最先端のアプリ提供企業やブランドを相手にビジネスを展開しています

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Adjustはモバイル測定および不正防止の業界リーダーですAdjust SDK搭載のアプリのアクティブユーザーは世界で13億を超えており世界中のモバイルアプリマーケターに高品質のモバイル計測とアナリティックスアドフラウド防止サイバーセキュリティソリューションを提供しています

AdjustはFacebookTwitterGoogleLINESnapTencentの正式マーケティングパートナーになっており国内外の主要広告ネットワークパートナーと連携しています楽天リクルートLINEグリーディーエヌエーメルカリなど国内400社以上のトップパブリッシャーをはじめマイクロソフトZyngaSpotifyといったグローバルブランドを含む25000以上のアプリがパフォーマンス向上のためにAdjustのソリューションを導入しています2012年に独ベルリン

で設立されたAdjustは東京ベルリンサンフランシスコニューヨークパリ北京上海テルアビブソウルシンガポールムンバイサンパウロなど世界15都市にオフィスを構えています

A d j u s t は デ ータ集 約プラットフォーム のAcquiredioおよび数々の受賞歴があるサイバーセキュリティAIのスタートアップ企業であるUnbotifyを買収しました2019年2月には日本を代表するモバイルマーケティング企業であるアドウェイズと戦略的パートナーシップを結びましたAdjustは広告主のマーケティング業務を集約し業界トップレベルのモバイルアプリ計測および不正防止サービスを提供するという自社のゴールに取り組んでいます

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モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 27

継続率高い購買意欲を持続してもらうために

全体的に米国の継続率は比較地域全体を反映したものになっています一般的に継続率の高さにおいてはEメールやプッシュ通知その他のチャネルを使ったキャンペーンの展開セグメンテーションやエンゲージメントの改善によるロイヤリティおよび継続率の向上を図るような施策努力が競争が非常に厳しい市場において必要だと言われています

米国におけるショッピングアプリの継続率

米国におけるショッピングアプリのインストールから購入までの時間

インストール 購入

米国 ドイツ 日本インドネシア イギリス

13時間37分7日1時間5分1日13時間4分

1日19時間31分

1日21時間51分

北米米国1515

10

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モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 28

Liftoffはパフォーマンスベースのモバイルアプリマーケティングとリターゲティングのためのプラットフォームですインストール後のユーザーデータを活用しユーザー獲得およびリエンゲージメントキャンペーンを実施します高度な機械学習を活用したLiftoffのキャンペーンによって商品の購入やサブスクリプションの更新などインストールを超えたアクションを最適化しますLiftoffのアクション単価モデルは収益が発生

するイベントに積極的に投資するユーザーを獲得することでアプリマーケターを支援しますカルフォルニア州パルアルトに本社ニューヨークサンフランシスコロンドンシンガポール東京ソウルパリにオフィスを構え世界の最先端のアプリ提供企業やブランドを相手にビジネスを展開しています

wwwliftoffio

Adjustはモバイル測定および不正防止の業界リーダーですAdjust SDK搭載のアプリのアクティブユーザーは世界で13億を超えており世界中のモバイルアプリマーケターに高品質のモバイル計測とアナリティックスアドフラウド防止サイバーセキュリティソリューションを提供しています

AdjustはFacebookTwitterGoogleLINESnapTencentの正式マーケティングパートナーになっており国内外の主要広告ネットワークパートナーと連携しています楽天リクルートLINEグリーディーエヌエーメルカリなど国内400社以上のトップパブリッシャーをはじめマイクロソフトZyngaSpotifyといったグローバルブランドを含む25000以上のアプリがパフォーマンス向上のためにAdjustのソリューションを導入しています2012年に独ベルリン

で設立されたAdjustは東京ベルリンサンフランシスコニューヨークパリ北京上海テルアビブソウルシンガポールムンバイサンパウロなど世界15都市にオフィスを構えています

A d j u s t は デ ータ集 約プラットフォーム のAcquiredioおよび数々の受賞歴があるサイバーセキュリティAIのスタートアップ企業であるUnbotifyを買収しました2019年2月には日本を代表するモバイルマーケティング企業であるアドウェイズと戦略的パートナーシップを結びましたAdjustは広告主のマーケティング業務を集約し業界トップレベルのモバイルアプリ計測および不正防止サービスを提供するという自社のゴールに取り組んでいます

wwwadjustcom

Page 28: モバイル ショッピング アプ リ Shopping/2019-Mobile... · モバイルショッピングアプリレ Gート: 2019 × ½ ÷ユーザーh;E¤ Ú*Ø0bとKwW¥4 はじめに

モバイルショッピングアプリレポート 2019年におけるユーザー獲得の傾向と指標 28

Liftoffはパフォーマンスベースのモバイルアプリマーケティングとリターゲティングのためのプラットフォームですインストール後のユーザーデータを活用しユーザー獲得およびリエンゲージメントキャンペーンを実施します高度な機械学習を活用したLiftoffのキャンペーンによって商品の購入やサブスクリプションの更新などインストールを超えたアクションを最適化しますLiftoffのアクション単価モデルは収益が発生

するイベントに積極的に投資するユーザーを獲得することでアプリマーケターを支援しますカルフォルニア州パルアルトに本社ニューヨークサンフランシスコロンドンシンガポール東京ソウルパリにオフィスを構え世界の最先端のアプリ提供企業やブランドを相手にビジネスを展開しています

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Adjustはモバイル測定および不正防止の業界リーダーですAdjust SDK搭載のアプリのアクティブユーザーは世界で13億を超えており世界中のモバイルアプリマーケターに高品質のモバイル計測とアナリティックスアドフラウド防止サイバーセキュリティソリューションを提供しています

AdjustはFacebookTwitterGoogleLINESnapTencentの正式マーケティングパートナーになっており国内外の主要広告ネットワークパートナーと連携しています楽天リクルートLINEグリーディーエヌエーメルカリなど国内400社以上のトップパブリッシャーをはじめマイクロソフトZyngaSpotifyといったグローバルブランドを含む25000以上のアプリがパフォーマンス向上のためにAdjustのソリューションを導入しています2012年に独ベルリン

で設立されたAdjustは東京ベルリンサンフランシスコニューヨークパリ北京上海テルアビブソウルシンガポールムンバイサンパウロなど世界15都市にオフィスを構えています

A d j u s t は デ ータ集 約プラットフォーム のAcquiredioおよび数々の受賞歴があるサイバーセキュリティAIのスタートアップ企業であるUnbotifyを買収しました2019年2月には日本を代表するモバイルマーケティング企業であるアドウェイズと戦略的パートナーシップを結びましたAdjustは広告主のマーケティング業務を集約し業界トップレベルのモバイルアプリ計測および不正防止サービスを提供するという自社のゴールに取り組んでいます

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