職業奉仕・米山月間 - plala.or.jp2008/10/29  · no.2011 第2652例会 2008年10月29日...

2
No.2011 第 2652 例会 2008 年 10 月 29 日 発行 2008/11/5 大宮ロータリークラブテーマ 大宮ロータリークラブテーマ 職業奉仕・米山月間 今月は です。 読書の秋、先週読んだ本の中から瀬島龍三のエピソードを、 お話したいと思います。伊藤忠商事、元会長瀬島隆三は、陸 軍士官学校、陸軍大学の卒業式において、それぞれ恩賜の銀 時計、恩賜の軍刀を受取ると共に、昭和天皇の御前で二度に わたって講演を行った英才であったが、関東軍参謀として敗 戦による停戦交渉を終えると、そのままソ連で重労働25年 の刑を宣告され、11年の苦い歳月を刻んで帰国、浪人をし ていた。つれて帰った部下達の就職先を探すのと、痛めつけ られて衰弱しきった体の回復を待ったのであった。伊藤忠商 事を創業した伊藤忠兵衛は、「かつて国家の総力を傾けて養 成し、今の貨幣価値に換算したら、一人億という単位の国費 をかけて磨き上げた陸軍の参謀の中から優れた人材を選び出 し、その人物の持つ作戦力、組織力を企業に応用しよう」と いう考えを持っており、それが忠兵衛亡き後も、人事の伝統 的な一つの流れとなっていた。その伊藤忠がシベリア帰りの 瀬島龍三に目をつけたのは、きわめて当然の成り行きといっ てよかった。 ところが瀬島は丁重に辞退し続けた。第二の人生は、誤り たくない。いや絶対に誤ってはならない、と心中深く帰する ものがあったからだ。しかし、三顧の礼にほだされて、やっ と重い腰を上げた。伊藤忠は瀬島を入社させると、すぐ業務 部長に抜擢した。おりしも持合をしていた芝浦精糖(現三井 製糖)の100万株が、泣く子も黙る高利貸し森脇将光の手 に落ち、重役会は騒然となった。多分これをきっかけに無理 難題を吹っかけてくるに違いない。取敢えずあたって砕けろ という事になり、瀬島に「株を取り戻してくるよう」業務命 令を下した。瀬島の部下達は心配して、同行を頼んだが、瀬 島は全て断り、ただ一人、森脇事務所を訪ねた。部屋へ入る と床の間に「南無妙法蓮華経」の軸がかけられ、あかあかと ともしたお燈明に、三方に載せられた抜き身が、不気味な光 を放っていた。森脇は、その前で恭しく合掌してから、おも むろに瀬島と向かい合った。森脇はいきなり本論に入って、 手形に関する二、三の質問を、浴びせかけて きた。抑留生活から帰ったばかりの瀬島に 手形などさっぱりわからない。答えよう もないままに、森脇の顔を見つめている となめられたと思ったのか「お前は商社 マンのくせに手形も知らんのか!」と声 を荒げた。どんなにわめかれてもわからぬ ものは「わからぬ」という以外答えようも ない。森脇は自分の言葉に自分が興奮して激しく言い募った。 切羽詰った瀬島は、軍隊生活と捕虜の 11 年しか知らない自分 を、ひかえめに訥々と語った。自らを語るのは瀬島のもっとも 嫌いな、不得意な事だから、うまいはずはなかった。だがその 訥弁には人間としての誠意がこもっていた。森脇は、いささか でもウソが入ったら容赦はしないぞ、と厳しい顔で聞き耳を立 てていたが、話が一通り終わった途端に、ぱっと居住まいを正 すと「それは済まんことをした」と詫びた。予期しなかった事 だけに、今度は瀬島の方が驚いた。森脇はさらに、意外な事を 言った。「軍人は国家と民族に対して、命を投げ出すものと聞 かされていたが、君を見て、それがウソでないことがよくわかっ た。よし株券は全部君にくれてやろう」喜んだ瀬島が帰って重 役会に報告すると、重役会は豹変した森脇の態度が薄気味悪く てしょうがない。「あの札付きの高利貸しから株をただでもらっ たら、 後でどんな因縁をつけられるかわかったものじゃない。 現金引換えに株を取ってこなあかんな。」やむなく瀬島は翌朝、 経理と株式の二人の課長を連れ、森脇を訪れ、株を引き取ると 共に「どうしても代金を取ってもらいたい」と懇願した。する と森脇は「 わしは君に心のそこから好意をもったからこそ、 この株を返す気になったのだ。その俺の気持ちに君が報いると いうのなら金ではいけない。その意味はわかるだろう? しか し君がどうしてもというのなら、日本酒の2升も届けてくれ。 それでいい。」と現ナマの受け取りは頑として拒否した。心の 問題は心で答えてもらいたい。とでも言いたかったのだろう。

Upload: others

Post on 10-Mar-2021

1 views

Category:

Documents


0 download

TRANSCRIPT

Page 1: 職業奉仕・米山月間 - plala.or.jp2008/10/29  · No.2011 第2652例会 2008年10月29日 発行2008/11/5 大宮ロータリークラブテーマ 今月は 職業奉仕・米山月間です。

No.2011 第 2652 例会 2008 年 10 月 29 日

発行 2008/11/5

大宮ロータリークラブテーマ大宮ロータリークラブテーマ

職業奉仕・米山月間今月は です。

 読書の秋、先週読んだ本の中から瀬島龍三のエピソードを、

お話したいと思います。伊藤忠商事、元会長瀬島隆三は、陸

軍士官学校、陸軍大学の卒業式において、それぞれ恩賜の銀

時計、恩賜の軍刀を受取ると共に、昭和天皇の御前で二度に

わたって講演を行った英才であったが、関東軍参謀として敗

戦による停戦交渉を終えると、そのままソ連で重労働25年

の刑を宣告され、11年の苦い歳月を刻んで帰国、浪人をし

ていた。つれて帰った部下達の就職先を探すのと、痛めつけ

られて衰弱しきった体の回復を待ったのであった。伊藤忠商

事を創業した伊藤忠兵衛は、 「かつて国家の総力を傾けて養

成し、今の貨幣価値に換算したら、一人億という単位の国費

をかけて磨き上げた陸軍の参謀の中から優れた人材を選び出

し、その人物の持つ作戦力、組織力を企業に応用しよう」と

いう考えを持っており、それが忠兵衛亡き後も、人事の伝統

的な一つの流れとなっていた。その伊藤忠がシベリア帰りの

瀬島龍三に目をつけたのは、きわめて当然の成り行きといっ

てよかった。

 ところが瀬島は丁重に辞退し続けた。第二の人生は、誤り

たくない。いや絶対に誤ってはならない、と心中深く帰する

ものがあったからだ。しかし、三顧の礼にほだされて、やっ

と重い腰を上げた。伊藤忠は瀬島を入社させると、すぐ業務

部長に抜擢した。おりしも持合をしていた芝浦精糖(現三井

製糖)の100万株が、泣く子も黙る高利貸し森脇将光の手

に落ち、重役会は騒然となった。多分これをきっかけに無理

難題を吹っかけてくるに違いない。取敢えずあたって砕けろ

という事になり、瀬島に「株を取り戻してくるよう」業務命

令を下した。瀬島の部下達は心配して、同行を頼んだが、瀬

島は全て断り、ただ一人、森脇事務所を訪ねた。部屋へ入る

と床の間に「南無妙法蓮華経」の軸がかけられ、あかあかと

ともしたお燈明に、三方に載せられた抜き身が、不気味な光

を放っていた。森脇は、その前で恭しく合掌してから、おも

むろに瀬島と向かい合った。森脇はいきなり本論に入って、

手形に関する二、三の質問を、浴びせかけて

きた。抑留生活から帰ったばかりの瀬島に

手形などさっぱりわからない。答えよう

もないままに、森脇の顔を見つめている

となめられたと思ったのか「お前は商社

マンのくせに手形も知らんのか!」と声

を荒げた。どんなにわめかれてもわからぬ

ものは「わからぬ」という以外答えようも

ない。森脇は自分の言葉に自分が興奮して激しく言い募った。

切羽詰った瀬島は、軍隊生活と捕虜の 11 年しか知らない自分

を、ひかえめに訥々と語った。自らを語るのは瀬島のもっとも

嫌いな、不得意な事だから、うまいはずはなかった。だがその

訥弁には人間としての誠意がこもっていた。森脇は、いささか

でもウソが入ったら容赦はしないぞ、と厳しい顔で聞き耳を立

てていたが、話が一通り終わった途端に、ぱっと居住まいを正

すと「それは済まんことをした」と詫びた。予期しなかった事

だけに、今度は瀬島の方が驚いた。森脇はさらに、意外な事を

言った。「軍人は国家と民族に対して、命を投げ出すものと聞

かされていたが、君を見て、それがウソでないことがよくわかっ

た。よし株券は全部君にくれてやろう」喜んだ瀬島が帰って重

役会に報告すると、重役会は豹変した森脇の態度が薄気味悪く

てしょうがない。「あの札付きの高利貸しから株をただでもらっ

たら、 後でどんな因縁をつけられるかわかったものじゃない。

現金引換えに株を取ってこなあかんな。」 やむなく瀬島は翌朝、

経理と株式の二人の課長を連れ、森脇を訪れ、株を引き取ると

共に「どうしても代金を取ってもらいたい」と懇願した。する

と森脇は「 わしは君に心のそこから好意をもったからこそ、

この株を返す気になったのだ。 その俺の気持ちに君が報いると

いうのなら金ではいけない。その意味はわかるだろう? しか

し君がどうしてもというのなら、日本酒の2升も届けてくれ。

それでいい。」と現ナマの受け取りは頑として拒否した。心の

問題は心で答えてもらいたい。とでも言いたかったのだろう。

Page 2: 職業奉仕・米山月間 - plala.or.jp2008/10/29  · No.2011 第2652例会 2008年10月29日 発行2008/11/5 大宮ロータリークラブテーマ 今月は 職業奉仕・米山月間です。

卓 話

        講師紹介 佐 野 巖 会員

 平成3年に建築関係の会社を兄上にゆずられ

仏門に入られました。浦和生まれ、浦和育ちで

事業を起こされましたが、仏教を学びたいとい

う強い気持ちから在家出家されました。当初反

対されていた奥様が得度され、4人のお子様も

全員が得度され仏弟子となりました。平成13

年に難しいと聞きます宗教法人を取得され現在に至っております。

「自分はどこから来て、どう生き、どこに帰るのか」

池 田 孝 郎 様 宗教法人 光照寺住職

幕末に「レリジョン」を宗教と翻訳してしまいましたが、「レリジョ

ン」は「再び呼び戻す」の意でエデンの園で禁断の木の実をアダ

ムとイヴが食べて神の怒りに触れ、追放された。その子孫が我々

であるとするのがキリスト教です。神とアダム&イヴの子孫が契

約すれば再び神の国へ呼び戻す。という事で「原罪」を許すとい

う意味が「レリジョン」なのです。ユダヤ教、キリスト教、イス

ラム教は同根です。その象徴のエルサレムが、三つに分かれて奪

い合い、同居し、戦っているのが宗教戦争の元にあることです。

 仏教も宗教、神道も宗教、 アニミズムも宗教で、何がなんだ

か分からなくなっているのが現在の日本の宗教です。本来「宗教」

は仏教用語で、宗の教え(根本の大事な教え)、そのレリジョン

を宗教と訳してしまったのです。

 人間の本質は全てエゴイズム(自我)です。それをどう乗り越

えるかというところにお釈迦様の教えがあるのです。仏教ではこ

のエゴイズム(自我)を「本罪」ー本来の罪ーといっています。

キリスト教の原罪とは違います。良い事をすれば救われるという

ようなものではありません。

 仏教には「小乗仏教」と「大乗仏教」があり、日本は「大乗仏

教」です。「小乗仏教」はお釈迦様が説いた教えのごとく修行して、

お釈迦様の悟りを得るとしたものです。「大乗仏教」はお釈迦様

が何を悟られ、何を説かれたのかを尋ね、いたりついたのが大乗

仏教です。小乗仏教では到達した者だけが救われる。大乗仏教は

全ての者が救われなければならないとするものです。

 浄土真宗はもちろん大乗仏教です。日本の大乗仏教は「聖道門」

と「浄土門」に分かれ、「自力の聖道門」と「他力の浄土門」と

に分かれます。その「他力」の究極が「浄土真宗」であり親鸞聖

人が明らかにして下さいました。法然上人が立教開宗した浄土宗

こそ、浄土の真宗と証明されていかれた一生涯でした。浄土真宗

は「南無阿弥陀仏」を称えれば ( 称名念仏)誰でも救われるとい

う如来の本願です。

「私たちはどこから来て、何をしにこの世に生まれ、そしてどこ

に帰るのでしょうか。」

 ここに歎異抄、真宗の生活、寺報やすらぎを持参しました。歎

異抄は第三章(高校の古文の教科書に載っている)、 真宗の生活

は 13ページ -- 安心して迷える道 -- 立脚地、寺報は無碍光を参照

してください。問いとして投げかけます.

  ご静聴ありがとうございました。

浄土真宗(真宗大谷派)

聞法道場 愚  庵

間もなく財界を震撼させた吹原事件が起こり、森脇将光は主犯の

一人として収監された。マスコミは森脇の所業を暴き、悪鬼羅刹

のごとく扱った。そんな中にあって、瀬島は一人せっせと森脇の

差し入れに通った。やがて検察庁は、瀬島を森脇に深いかかわり

があるものとしてマークし、参考人として喚問した。法廷では検

事達が芝浦精糖株の一件を鋭く追及した。 「森脇のような悪党

が、100 万株にのぼる株を見返りなしに手放すわけがない。」とい

うのが検察の論調だった。手を変え、品を変え、そこを衝かれた。

だが瀬島の答えは何度聞かれても同じだった。公判廷へも瀬島は

森脇の弁護のために進んで出た。裁判長から「森脇に迷惑をかけ

られた事実はありませんか」と聞かれ「伊藤忠商事はもとより瀬

島龍三個人も森脇さんにお世話になっておりこそすれ、迷惑など

これっぽちもかけられておりません。」と堂々と答えた。四面楚

歌の森脇である。進んで悪いやつだという人は、掃いて捨てるほ

どいるが、弁護する人間など一人もいなかった。ちょっとでも弁

護しようものなら、あらぬ疑いをかけられて、石の一つもぶつけ

られそうな状態だった。そんな中にあって敢然と森脇の弁護をす

るのは、かなりの勇気と決断が必要だった。裁判長は「ありがとう」

と言って言葉を詰まらせた。職責を離れて、瀬島に共感したから

だろう。広田弘毅をテーマにして「落日燃ゆ」の名作を物にした、

城山三郎は彼と対談後、次のような「対談後期」を書いている。「低

く小さな声で、ゆっくりと、物静かな人である。じっくり話を聞

いたという気がした。それも世界中が掌の上に載っているような

内容の話を、風に洗いさらされた痩躯、枯れてまるで体重など無

いようで、聖瀬島とでも呼びたくなるような感じであった。

 また、「不毛地帯」の主人公,壱岐 正のモデルに瀬島龍三を選

んだ、山崎豊子は「モノとカネが全てを支配するという精神的不

毛の現代にあって、シベリア抑留11年の過酷な体験を持つ、元

陸軍作戦参謀、壱岐 正と壱岐を中心にした企業集団が、どのよ

うな生き方をするのか、それを描くことによって、現代の精神的

飢餓状況に、警鐘を乱打したかった。」のであろう。

 今日の話は大変長くなってしまいましたが、人間の魅力とはど

んな悪人でもその人の前では善人にしてしまう力を持っていると

いうことと、世間一般の善悪というものさしをはずして絶対値の

大きさで人間を評価する事の大切さを瀬島龍三と森脇将光の二人

を通して伝えたいと思いました。長時間のご清聴ありがとうござ

いました。

お客様紹介

卓話講師 光照寺ご住職

長谷川政功会員のお客様

 

岩井良彦副会長

R財団寄付 マルチプルフェローピンの授与

遠藤省吾会員 5回目

ありがとうございました。

 

・11 月 12 日の例会は

 11 月15日 (土)、16日(日)

  地区大会に振替例会です。

  午後2時20分ごろ松澤会員の在会50年の表彰が

  

・11 月 19 日の例会は前日の 18 日 ( 火)

 

幹事報告 江本尚浩幹事

ありますので、是非皆さんご参加ください。

美和子夫人  誕生日 4.10

長谷川博会員住所変更

〒337-0003 見沼区深作 2-10-3796-0196 796-0190

さいたま市 (代表) FAX

平田繁会員事業所所在地変更

〒336-0018さいたま市 南区南本町 2-14-8-407

TEL 834-2073

TEL

自宅住所  

ご夫人名

委員会報告

長谷川政功さん 

会員増強委員会 星 昭二委員長

旅行文化講演会のお知らせ 石 田 心 会員

苦瀬善弘様

池田孝郎様

私ども JTB では社会還元という意味で旅行

文化講演会を 20 年まえから開催しており

ます。今回大宮で開催する事になりました。

どうぞご参加ください。

ます。詳細は後日

有難うございます。

お願い致します。

苦瀬さんのご紹介

皆さんもよろしく

司会 長谷川博会員

 このたびはこのようなご縁をいただきまして、仏縁のなせる

わざと喜んで馳せ参じました。先日竹中彰元の名誉回復の放送

がありその事を永嶋会長からお話がありました。日中戦争を侵

略と批判し、 「戦争は罪悪である」といった竹中は身柄を拘束

され、僧籍を剥奪されてしまいましたが、 昨秋 真宗大谷派が

「復権顕彰大会」を開催し名誉回復されました。 大谷大学の学

生が竹中彰元のことを発見し論文に書いた事がきっかけでした

私は同じ大谷派ですがとても竹中彰元のようにはできません。

 さて、サブプライム問題から派生したさまざまな金融問題は、

経済が永遠に右肩上がりに拡大すると幻想しているものへの警

鐘ではないか。 日本は一時 GNP世界一になり、戦後のアメリ

カに追いつけ追い越せの経済戦争に勝ち、日本の土地を売れば

アメリカ全土が買えるなどと豪語し、バブルがはじけ、貸し渋

り、公的資金の投入などさまざまなことを経てきて、そして今

回の金融危機です。

 ロータリークラブの発生は7人の異業種の人々が会食しなが

ら情報交換をおこない、実践を通じて世界恐慌を乗り越え、7

人の誰もが倒産しなかった、と聞きます。そしてこれを組織化

したものであると言うことですから、皆様は必ずやこの危機を

乗り切られることでしょう。

 日本は前回も金融機関に資本投入をして乗り切ってきました

が欧米の考え方は日本と違い「税金を銀行に資金投入する」と

いう考え方に根本的に相違があるという事です。その違いの背

景は「民主主義」の思想にあり、その元はキリスト教に由来す

るものです。そのことは特にプロテスタントに強く現れている

ようです。「神より民に主体が信託される」これが民主主義ー

デモクラシーです。だから欧米は「契約」主義なのです。特に

アメリカはヨーロッパで迫害された新教徒(プロテスタント)

が新大陸に渡り「労働して得た果実は、神の恵み」としたとこ

ろに「資本主義」が発生してきたのです。ヨーロッパの産業革

命もしかりで、機械を発明(特にワットの蒸気機関)し、封建

領主を凌ぎ、アイディアと工夫で得た金は「神の恵み」である

のです。日本は戦後「民主主義」を受け入れ「資本主義経済社

会」を当然として、今日まで63年間を経過していますが、そ

の背景にキリスト教の「神と民との契約」のあることを知らな

いのです。「現代の若者は民主主義をはき違えている」と批判

するその人も、本当の民主主義の由来を知らずに批判している

のです。

松澤良一会員の在会 50 年をお祝いして夜間例会とし

無料です

日時 2008 年 12 月 17 日(水)午後 2時開演

会場 大宮ソニックシティ 小ホール

演題 「道草のすすめ』  講師 辰 巳 卓 郎 氏

に変更

       会員の住所変更等