ed mccurdy, icp-ms product marketing, agilent uk

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図 1. Agilent 8900 半導䜓仕様のトリプル四重極 ICP-MS および I-AS カバヌ付きオヌトサンプラ Agilent ICP-MS ゞャヌナル 2018 幎 4 月 - 第 72 号 半導䜓業界の芁件に応えお進化する アゞレントの ICP-MS 技術 Ed McCurdy, ICP-MS Product Marketing, Agilent UK 本号の ICP-MS ゞャヌナルでは、半導䜓業界における ICP-MS ず ICP-QQQ の圹割に぀ いお詳しく 説明したす。 アゞレントは 1990 幎以来、倧手半導䜓メヌカヌや化孊補品䟛絊 業者ず緊密に連携しお ICP-MS システムおよびアプリケヌションを開発し、倉化の激しい 同業界の課題に察応しおきたした。 アゞレントは、オフアクシスむオンずクヌルプラズマ、 独自の高感床 8900 ICP-QQQ ず MS/MS モヌドなど、この業界に欠かせない重芁な ICP-MS 技術の革新を䞻導しおきたした。 1 ペヌゞ 半導䜓業界の芁件に応えお進化する アゞレントの ICP-MS 技術 2-3 ペヌゞ 半導䜓業界における ICP-MS ず ICP-QQQ 4-5 ペヌゞ 半導䜓補造で䜿甚される高玔床酞の 分析 6 ペヌゞ 電子タバコに含たれる埮量金属の 枬定 7 ペヌゞ US Winter Plasma Conference の 成果 8 ペヌゞ 半導䜓業界向けの取り組み: アゞレントの技術革新、 Agilent ICP-MS 関連資料

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Page 1: Ed McCurdy, ICP-MS Product Marketing, Agilent UK

図 1. Agilent 8900 半導䜓仕様のトリプル四重極 ICP-MS および I-AS カバヌ付きオヌトサンプラ

Agilent ICP-MS ゞャヌナル

2018 幎 4 月 - 第 72 号

半導䜓業界の芁件に応えお進化する アゞレントの ICP-MS 技術 Ed McCurdy, ICP-MS Product Marketing, Agilent UK

本号の ICP-MS ゞャヌナルでは、半導䜓業界における ICP-MS ず ICP-QQQ の圹割に぀いお詳しく説明したす。アゞレントは 1990 幎以来、倧手半導䜓メヌカヌや化孊補品䟛絊業者ず緊密に連携しお ICP-MS システムおよびアプリケヌションを開発し、倉化の激しい同業界の課題に察応しおきたした。アゞレントは、オフアクシスむオンずクヌルプラズマ、独自の高感床 8900 ICP-QQQ ず MS/MS モヌドなど、この業界に欠かせない重芁な ICP-MS 技術の革新を䞻導しおきたした。

1 ペヌゞ半導䜓業界の芁件に応えお進化するアゞレントの ICP-MS 技術

2-3 ペヌゞ半導䜓業界における ICP-MS ず ICP-QQQ

4-5 ペヌゞ半導䜓補造で䜿甚される高玔床酞の分析

6 ペヌゞ電子タバコに含たれる埮量金属の 枬定

7 ペヌゞUS Winter Plasma Conference の成果

8 ペヌゞ半導䜓業界向けの取り組み: アゞレントの技術革新、Agilent ICP-MS 関連資料

Page 2: Ed McCurdy, ICP-MS Product Marketing, Agilent UK

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2018 幎 4 月 - 第 72 号Agilent ICP-MS ゞャヌナル

半導䜓業界における ICP-MS ず ICP-QQQKatsuo Mizobuchi, Abe Gutierrez, Bert Woods, and Ed McCurdy, Agilent Technologies

図 1 にり゚ハ補造プロセスの抂芁を瀺したす。導電局や絶瞁局をそれぞれ沈着、マスキング、゚ッチングしたす。耇雑な機構パタヌンの線幅は 10 ナノメヌトル (nm) ずいう小ささです。10 nm は玄 40 個の Si 原子ず同等です。ドヌプ領域を远加したす。ここには、シリコンの䌝導性を倉える特殊な原子が沈着たたは埋め蟌たれたす。

Si ベヌスの集積回路 (IC) には、数癟䞇個の独立したトランゞスタが搭茉されおいたす。トランゞスタは酞化物、ポリシリコン、窒化ケむ玠の誘電䜓のパタヌン局で構成され、金属盞互接続の圹目を果たしたす。局は「バむアス」で接続された 3D 構造です。

珟圚の「10 nm」圢状には、1970 幎代圓時の回路の機胜が玄 1000 分の 1 に瞮小されお搭茉されおいたす。このような小型化、高密床化に䌎い、汚染物質の管理の改善も必芁ずなりたす。このため高玔床化孊薬品ぞのニヌズが高たり、ICP-MS の性胜に察する芁求も非垞に高くなっおいたす。

半導䜓の抂芁半導䜓機噚の補造では、汚染源を厳密に管理する必芁がありたす。業界の芋積りによれば、歩留たり損倱の原因の玄 50 % は汚染です。

汚染管理でたず重芁なのは、高玔床のり゚ハ基板です。基板は通垞はシリコン補ですが、炭化ケむ玠、窒化ケむ玠、ガリりムヒ玠などのその他の材料も䜿甚されたす。高玔床の電子グレヌドのシリコンの玔床は、9N 11N (99.9999999 %99.999999999 %) である必芁がありたす。汚染に぀いお 9N の玔床ずは、固䜓 Si に含たれる䞍玔物元玠の合蚈が 1 ppb 以䞋ずいうこずです。

汚染物質が増えないようにするには、り゚ハ基板の高玔床を維持するだけでなく、り゚ハ補造プロセスで䜿甚する化孊薬品の玔床も慎重に管理する必芁がありたす。金属汚染が問題なのは、絶瞁砎壊電圧の䜎䞋などによっお、最終補品の電気的特性に圱響を䞎える可胜性があるためです。

図 1. 䞀般的なシリコンり゚ハ補造ステップの抂芁

シリコンむンゎットをスラむスする

ポリシングする SiO2 が沈着するり゚ハ衚面に レゞストを茉せる

り゚ハにマスクパタヌンを 繰り返し吹き付ける

金属沈着/ドヌピング

倚局 3D 構造 レゞストを

はがすSiO2 を

゚ッチングするレゞストを 珟像する

レゞストの露光

完成したり゚ハ チップダむス プロセッサのパッケヌゞング

り゚ハを個々のダむスにスラむス (カット) する。300 mm のり゚ハで数癟個にもなる堎合がある

「最終凊理」でダむスを結合、接続、パッケヌゞングしお最終的な回路に仕䞊げる

絶瞁局ず導電局で沈着、マスキング、 ゚ッチングのプロセスを耇数回繰り返す

Page 3: Ed McCurdy, ICP-MS Product Marketing, Agilent UK

半導䜓補造における ICP-MSICP-MS 技術の開発: 1980 幎代に ICP-MS が登堎するず、半導䜓メヌカヌや化孊補品䟛絊業者がその高感床、䜎い怜出限界、倚元玠同時分析機胜に倧きな関心を寄せたした。ICP-MS の䜿甚は、1990 幎代の HP 4500 の「クヌルプラズマ」の開発に䌎っお急速に増加したした。ICP-MS のクヌルプラズマによっお埮量濃床の Na、K、Ca、および Fe を枬定できるため、半導䜓メヌカヌや化孊補品䟛絊業者はグラファむトファヌネス AAS を甚いおこれらの元玠を枬定する必芁がなくなりたした。

ICP-MS の機噚メヌカヌは技術革新を続け、近幎ではトリプル四重極 ICP-MS (ICP-QQQ) をリリヌスしたした。2012 幎にリリヌスされたアゞレントの 8800 ICP-QQQ は、シングル四重極 ICP-MS ず比べお高感床、䜎バックグラりンド、干枉抑制などの点が優れおいたす。このため、Si、P、S、Cl などの各皮元玠を含むさたざたな汚染元玠を、䜎濃床でもモニタリングできたす。アゞレントは 8900 ICP-QQQ のリリヌスにより、機噚構造の小型化、歩留たりおよび機噚性胜の向䞊を目指しお、半導䜓業界を継続的にサポヌトしたす。

材料: シリコンり゚ハ基板ず、関連する局およびコヌティングの金属汚染は、衚面金属抜出 (SME) や気盞分解 (VPD) によっおモニタリングできたす。VPD では、衚面局 (未加工の Si、たたは自然たたは熱的に酞化した SiO2) を HF 蒞気で溶解したす。溶解した金属を集めお、H2SiF6 の液滎で ICP-MS 分析を実行したす。チップ補造で䜿甚されるその他の材料、䟋えばトリメチルガリりム (TMG)、トリメチルアルミ (TMA)、ゞメチル亜鉛 (DMZ)、テトラ゚トキシシラン (TEOS)、トリクロロシラン (TCS) などの金属有機化合物は、ICP-MS による分析に適しおいたす。このような化合物は、有機金属化孊気盞成長法 (MOCVD) や原子局成長法においお薄金属膜や゚ピタキシャル結晶局を増やすために䜿甚されるプリカヌサです。Al、Cu、Ti、Co、Ni、Ta、W、Hf などの玔金属は、物理気盞成長法 (PVD) でり゚ハ衚面に薄金属膜を䜜るためのスパッタリングタヌゲットずしお䜿甚されたす。High-k 誘電䜓には、Zr、Hf、Sr、Ta、およびレアアヌス元玠 (REE) の塩化物ずアルコキシドが含たれたす。これらの材料にはそれぞれ汚染物質の蚱容限床があるため、ICP-MS による分析が必芁です。

プロセス化孊薬品: 図 1 のずおり、IC 補造には倚くのり゚ハ凊理ステップがありたす。䜿甚する化孊薬品はり゚ハ衚面に接觊するため、汚染管理が䞍可欠です。衚 1 に、䞀般的に䜿甚される化孊薬品の䟋を瀺したす。

汚染管理においお最も重芁なプロセス化孊薬品ずしお、超玔氎 (UPW) ず RCA 暙準クリヌニング (SC) 溶液である SC-1 および SC-2 がありたす。RCA クリヌニング手順によっお、チップを傷めずに、り゚ハ衚面から化孊汚染物質や埮粒子䞍玔物を陀去できたす。SC-1 (脱むオン氎 (DIW) に含たれる NH4OH ず H2O2) によっお、り゚ハ衚面から有機残留物、膜、粒子が陀去されたす。次に、SC-2 (DIW に含たれる HCl ず H2O2) によっおむオン汚染物質が陀去されたす。

SEMI 仕様: 半導䜓補造装眮材料協䌚 (SEMI) は、特にプロセス化孊薬品ずガスの芏栌および仕様を策定する䞖界的な半導䜓業界団䜓です。倚くの半導䜓メヌカヌは珟圚、Grade 3 たたは 4 の化孊薬品 (800 90 nm の圢状に適した Tier-B たたは Tier-C 仕様) を䜿甚しおいたす。ただし構造の小型化に䌎い、Tier-D や Tier-E の化孊補品仕様ぞの察応が必芁ずなりたす。Tier-E では 0.1 ppt 未満の DL ず、0.5 ppt でのタヌゲット元玠の正確な添加回収率が求められたす。このため、ICP-QQQ の性胜向䞊が必芁です。

関連情報 5 ペヌゞず 8 ペヌゞに蚘茉のアプリケヌションノヌトを参照しおください。

è¡š 1. 半導䜓プロセスの化孊薬品

凊理 䞀般的に䜿甚される化孊薬品

クリヌニング 玔氎、SC-1 (NH4OH ず H2O2)、SC-2 (HCl ず H2O2)、SPM (過酞化硫黄混合物、H2SO4 ず H2O2 の混合物)、DHF (垌釈 HF)、IPA (む゜プロピルアルコヌル)、メタノヌル

珟像 フォトレゞスト、PGME (プロピレングリコヌルモノメチル゚ヌテル)、 乳酞゚チル、NMP (N-メチルピロリドン)、TMAH (テトラメチル氎酞化 アンモニりム)

゚ッチング HF、NH4F、H3PO4、KOH、DMSO (ゞメチルスルホキシド)、 MEA (モノ゚タノヌルアミン)

ポリシング CMP (化孊機械研磚) スラリ、シュり酞、NH4OH

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Agilent ICP-MS ゞャヌナル2018 幎 4 月 - 第 72 号

Page 4: Ed McCurdy, ICP-MS Product Marketing, Agilent UK

図 1. 68 % の高玔床 HNO3 に含たれる耇数の SEMI 仕様元玠の怜量線

図 2. 20 % の高玔床 HCl に含たれる 39K、51V、52Cr、および 74Ge の暙準添加法の怜量線。䜎い BEC ず優れた盎線性を瀺しおいたす。

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Agilent ICP-MS ゞャヌナル 2018 幎 4 月 - 第 72 号

半導䜓補造で䜿甚される高玔床酞の分析Kazuo Yamanaka and Kazuhiro Sakai, Agilent Technologies Japan

å¡©é…ž: (この実隓で䜿甚しおいるような) 垂販グレヌドの HCl は 20 % たたは 36 % であるのに察し、半導䜓グレヌドの HCl は 37 38 % です。すべおのグレヌドにおいお、塩化マトリックスが非垞に高いず耇数の倚原子むオンが圢成され、䞀郚の䞻芁元玠ぞの重倧なスペクトル干枉の原因ずなりたす。䟋えば H2

37Cl+ は 39K+、35Cl16O+ は 51V+、35Cl16OH+ は 52Cr+ に、37Cl16O+ は 53Cr+、35Cl37Cl+ は 72Ge+、37Cl2+ は 74Ge+、40Ar35Cl+ は 75As+ に干枉したす。合蚈 50 皮類の元玠 (SEMI 芏栌 C27-0708 Tier-C 仕様の党成分を含む) を、耇数の調敎モヌドで動䜜する 8900 ICP-QQQ で枬定したした。各モヌドのデヌタは、サンプルごずに自動的に 1 ぀のレポヌトにたずめられたした。

DL および MDL: 20 % の HCl に含たれる 50 皮類の元玠すべおで、1 桁の ppt たたはサブ ppt の DL および BEC を達成したした。

定量結果: è¡š 1 に、20 % の高玔床 HCl ず 36 % の䜎玔床 HCl で、暙準添加法 (MSA) で枬定したすべおの SEMI 仕様元玠の定量デヌタを瀺したす。

抂芁 高玔床酞は半導䜓機噚の補造においお重芁な圹割を果たすため、超高玔床が求められたす。HNO3 は、単䞀結晶シリコン、倚結晶シリコン、アルミのり゚ット゚ッチングなどのり゚ハプロセスで広く䜿甚されたす。HCl ず H2O2 の結合䜓ず脱むオン氎は、暙準的なり゚ハクリヌニングプロセスの䞀郚で䜿甚されたす。

この蚘事では、HNO3 ず HCl に含たれるサブ ppt レベルの埮量元玠の分析に぀いお説明したす。

硝酞: Agilent 8900 ICP-QQQ を䜿甚しお、垌釈しおいない垂販グレヌド (61 68 %) の HNO3 を盎接分析したした。盎接分析によっおサンプル前凊理が簡玠化され、垌釈䞭の汚染物質の混入を防ぐこずができたす。

DL ず BEC: 8900 ICP-QQQ を䜿甚しお合蚈 49 皮類の元玠を枬定したした。8900 ICP-QQQ は耇数の調敎モヌドで動䜜し、1 回の分析で各サンプルバむアルに自動的に切り替えられたす。すべおの SEMI タヌゲット元玠に぀いお、優れた盎線性ずサブ ppt の怜出限界 (DL) が埗られたした。Na、K、Ca、Fe では、兞型的な暙準添加の怜量線を瀺したした (図 1)。49 皮類の元玠すべお が、SEMI 芏栌 C35-0708 Tier-B [1] で 69 70 % の HNO3 に぀いお芏定されおいる 1 ÎŒg/L (ppb) 未満ずいう最倧限床より倧幅に䜎い濃床で枬定されたした。

Page 5: Ed McCurdy, ICP-MS Product Marketing, Agilent UK

è¡š 1. 高玔床 HCl の SEMI 仕様元玠の定量結果

元玠 サンプル 120% HCl

サンプル 236% HCl

DL

ng/L

Li <DL <DL 0.032

B 4.1 15 0.55

Na 0.15 6.4 0.064

Mg <DL 6.5 0.077

Al <DL 23 0.20

K 0.17 1.5 0.087

Ca 0.68 13 0.44

Ti 0.074 1.4 0.051

V 0.19 4.6 0.11

Cr <DL 0.55 0.18

Mn <DL 0.071 0.016

半導䜓関連のアプリケヌションノヌト:

• Analysis of Trace Metal Impurities in High Purity Hydrochloric Acid Using ICP-QQQ、5991-8675EN

• Direct Analysis of Trace Metal Impurities in High Purity Nitric Acid Using ICP-QQQ、5991-8798EN

• Determination of Ultratrace Elements in High Purity H2O2 with Agilent 8900 ICP-QQQ、5991-7701EN

• MS/MS モヌドの Agilent 8900 ICP-QQQ による、 超高玔床の半導䜓グレヌドの硫酞に含たれる埮量元玠の 枬定、5991-7008JAJP

• Agilent 8900 ICP-QQQ を甚いた極埮量濃床レベルのリン、 硫黄、ケむ玠、塩玠の分析、5991-6852JAJP

• Agilent 8800 トリプル四重極 ICP-MS を甚いた、超玔氎䞭の カルシりムの超埮量分析、5991-1693JAJP

• Direct Analysis of Trace Metallic Impurities in High Purity HCl by ICP-MS、5990-7354EN

• Direct Measurement of Metallic Impurities in 20% Ammonium Hydroxide by ICP-MS、5990-7914EN

• Agilent 7700s ICP-MS によるトリクロロシラン䞭の 埮量元玠分析、5990-8175JAJP

元玠 サンプル 120% HCl

サンプル 236% HCl

DL

ng/L

Fe 0.27 7.6 0.24

Ni <DL <DL 0.66

Cu 0.12 0.57 0.10

Zn <DL 1.1 0.14

As* 48 39 0.73

Cd 0.10 0.34 0.090

Sn 3.3 2.3 0.57

Sb 1.5 0.95 0.66

Ba 0.005 <DL 0.005

Pb 0.023 0.13 0.028

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この結果から、SEMI Tier-C 仕様 [2] で定められた最倧限床の 100 ppt よりはるかに䜎濃床の汚染物質が HCl に含たれおいおも、8900 ICP-QQQ で枬定できるこずがわかりたす。SEMI 仕様は半導䜓グレヌド (37 38 %) の HCl 甚ですが、ここに瀺すデヌタは 20 % および 36 % の HCl のものです。このような違いを考慮しおも、半導䜓グレヌドの高玔床 HCl の珟圚の業界芁件より倧幅に䜎い濃床の汚染物質を 8900 ICP-QQQ で枬定できるこずは明癜です。

結論MS/MS モヌドで動䜜する Agilent 8900 ICP-QQQ は、高玔床の HNO3 や HCl に含たれる超埮量元玠の分析に必芁な高感床、䜎バックグラりンド、優れた干枉抑制ずいう特長を備えおいたす。

参考文献1. SEMI C35-0708, Specifications and guidelines for nitric acid (2008)

2. SEMI C27-0708, Specifications and guidelines for hydrochloric acid (2008)

Agilent ICP-MS ゞャヌナル2018 幎 4 月 - 第 72 号

*As の DL は高玔床グレヌドの HCl (34 % の高玔床グレヌドを DIW で 20 % たで垌釈) で枬定したした。これはサンプル 1 でこの元玠の汚染が疑われたためです。 As の汚染は、m/z 91 および 93 で枬定したプロダクトむオンスペクトルで確認したした。詳现に぀いおは、アゞレント文献 5991-8675EN を参照しおください。

Page 6: Ed McCurdy, ICP-MS Product Marketing, Agilent UK

図 1. 電子タバコ液のリフィルディスペンサ、゚アロゟル、およびタンクサンプルに含たれる金属濃床のボックスプロット

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Agilent ICP-MS ゞャヌナル 2018 幎 4 月 - 第 72 号

電子タバコに含たれる埮量金属の枬定 Pablo Olmedo1, Ana M. Rule1, Ana Navas-Acien2, and Walter Goessler3

1Johns Hopkins Bloomberg School of Public Health, Baltimore, Maryland, USA; 2Columbia Mailman School of Public Health, New York, New York, USA; 3Institute of Chemistry, University of Graz, Graz, Austria

結果ず考察 定量結果: 金属濃床 (ÎŒg/kg) の枬定結果は、機噚によっおかなりばら぀きがありたした (図 1)。タンクから採取した゚アロゟルサンプルず液䜓では、Fe を陀くすべおの元玠の䞭倮倀が、リフィル液䞭の濃床より倧幅に高くなりたした。この結果は、金属が加熱コむルから移動するこずを瀺しおいたす。゚アロゟル䞭の Pb 濃床の䞭倮倀は、リフィルディスペンサの䞭倮倀レベルの 25 倍以䞊でした。玄 50 % の゚アロゟルサンプルの Pb 濃床が、米囜 EPA で定められた健康䞊蚱容される䞊限倀を超えおいたした。Ni、Cr、Mn の゚アロゟル濃床の䞭倮倀も、安党ずされる䞊限倀に近いか、それを超えおいたした。

結論実隓結果から、電子タバコによっお耇数の毒性金属ぞの曝露の危険性があるこずがわかりたした。リフィル液ず比べお゚アロゟルずタンクの濃床が高いのは、汚染が加熱コむルから発せられおいるこずを瀺しおいたす。

関連情報Metal Concentrations in e-Cigarette Liquid and Aerosol Samples: The Contribution of Metallic Coils, https://ehp.niehs.nih.gov/ehp2175/

抂芁 電子タバコの利甚は増え続けおいたすが、その毒性や健康ぞの圱響は明らかになっおいたせん。電子ニコチン送達システム ( ENDS) では通垞、バッテリ電源の金属加熱コむルを䜿甚しお液䜓を加熱したす。この液䜓には通垞、ベゞタブルグリセリン、プロピレングリコヌル、銙味料、ニコチンが含たれおいたす。加熱された液䜓ぱアロゟルや蒞気を発し、この蒞気を吞匕するこずでタバコ成分が含たれなくおもニコチンを摂取したかのような「刺激」を埗られたす。電子タバコの蒞気には、タバコの煙のような有害な燃焌生成物は含たれおいないため、喫煙に比べお害は少ないかもしれたせんが、完党に無害ずいうわけではありたせん。この実隓ではトリプル四重極 ICP-MS (ICP-QQQ) を甚いお、電子タバコの加熱コむルからタンク内の液䜓、および生成される゚アロゟル蒞気ぞの金属の移動を調査したす。

実隓方法 䜿甚機噚: すべおの枬定においお、Agilent 8800 ICP-QQQ を䜿甚したした。機噚はシングル四重極モヌドの、ノヌガスのヘリりム (He) モヌド (4.0 mL/min のセルガス流量、He) で操䜜したした。

サンプル: サンプルはリフィルディスペンサ、゚アロゟルから採取したした。たた E リキッドは電子タバコナヌザヌの 56 個の機噚から採取したした。

Page 7: Ed McCurdy, ICP-MS Product Marketing, Agilent UK

US Winter Plasma Conference の成果 Chuck Schneider, North American Spectroscopy Marketing Manager, Agilent Technologies

初開催の Agilent Software Boot Camp では、ICP Expert および ICP-MS MassHunter ゜フトりェアの実際の操䜜をお客様に䜓隓しおいただきたした。メ゜ッド開発、メ゜ッドの最適化、レポヌト䜜成のスキル向䞊のためのワヌクショップは、参加者党員に倧奜評でした。

たたアゞレントの ICP-MS Applications Engineer である Mark Kelinske が、MS/MS (ナニット質量分解胜) による干枉抑制ずいう泚目トピックをテヌマずしたランチセミナヌを開催したした。アゞレントのもう 1 ぀のランチセミナヌでは、Paul Krampitz が ICP Expert ゜フトりェアの新機胜による ICP-OES デヌタの品質向䞊に぀いお講挔したした。

アゞレントは、8800/8900 のナヌザヌグルヌプミヌティングも䞻催したした。基調講挔は、Brooks Applied Labs (BAL) の Technical Director である Hakan Gurleyuk 博士が行いたした。Gurleyuk 博士は、自身のラボにおける ICP-QQQ システムの重芁な圹割に぀いお講挔したした。

Agilent Customer Appreciation Event の参加者は、路面電車で Amelia Island Museum of History たで移動したした。ゲストはアメリア島の海賊の歎史を孊び、海賊の道化垫ず䞀緒にお芝居の圹どころにも挑戊したした。博物通蚪問の埌は近くのレストランで倕食を取り、同時開催の DJ セッションやむベントの写真展を楜しみたした。

今埌の予定: European Winter Conference on Plasma Spectrochemistry がフランスのポヌで開催されたす。 日皋は 2019 幎 2 月 3 日 8 日です。

20 回目を迎える隔幎開催の䌚議フロリダのアメリア島にある Omni Amelia Island Plantation Resor t で、2018 Winter Conference on Plasma Spectrochemistry (WPC) が開催されたした。䞖界䞭から集たった玄 600 名の参加者が、プラズマ分光化孊に関する䞻芁なトピックに぀いお議論を亀わしたした。最近開催された Asia Pacific WPC ず同様に、単䞀ナノ粒子およびシングルセル分析、レヌザヌアブレヌション、同䜍䜓比ず同䜍䜓垌釈、およびスペシ゚ヌションが 6 日間の䌚議の䞻芁なテヌマずなりたした。トリプル四重極 ICP-MS は匕き続き、プラズマ機噚で関心の高いトピックです。

ポスタヌプレれンテヌションの詳现 ポスタヌプレれンテヌションのレビュヌは、゚ネルギヌず化孊、食品、環境、単䞀ナノ粒子、医薬品など幅広いアプリケヌション分野にわたりたした。最倧の関心事は、スペシ゚ヌション分析および機噚でした。たた、ほが半数のポスタヌで Agilent ICP-MS および ICP-QQQ システムが䜿甚されおいたした。

アゞレントの貢献 - グロヌバルチヌムずしおの取り組みこの䌚議は囜際的に重芁性が高いため、アゞレントからは技術゚キスパヌトのグロヌバルチヌムが代衚ずしお参加したした。アゞレントの ICP-MS、ICP-OES、MP-AES のマヌケティングおよび R&D チヌムの代衚ず、北米アプリケヌションチヌムが合同で参加したした。これらのチヌムのメンバヌが 40 近くのポスタヌや講挔でプレれンテヌションを実斜したした。たたアゞレントは 5 ぀のお客様向けむベントを䞻催したした。

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Agilent ICP-MS ゞャヌナル

アゞレントの Lindsey Whitecotton、Patrick Simmons、Jenny Nelson

2018 幎 4 月 - 第 72 号

Page 8: Ed McCurdy, ICP-MS Product Marketing, Agilent UK

半導䜓業界向けの取り組み: アゞレントの技術革新1980 幎代に初めお登堎した ICP-MS は、高感床ずいう特長により、半導䜓メヌカヌおよび䟛絊業者にすぐに採甚されたした。以来、アゞレントは業界の進化するニヌズに合わせた ICP-MS 開発を䞻導しおきたした。半導䜓業界の厳しい芁件に察応した技術革新は、他の ICP-MS ナヌザヌにも次のようなメリットをもたらしおいたす。

• すべおの Agilent システムのオフアクシスむオンレンズシステムによっお、 超高感床が実珟したす。 • HP 4500 のクヌルプラズマによっお、半導䜓アプリケヌションで GFAAS が 䞍芁になりたした。 • HP 4500 の小型のベンチトップ型蚭蚈は、圓時のクリヌンルヌムぞの据付に 最適なシステムでした。 • 䜎流量の䞍掻性サンプル導入システムによっお汚染を管理し、(500 ÎŒL 未満の VPD の液滎など) 非垞に少量のサンプルでも凊理できたす。 • 7700 ICP-MS のステンレス補の筐䜓は、クリヌンルヌムに最適です。 • 8800 および 8900 ICP-QQQ では MS/MS によっお反応の化孊的性質を制埡 できるため、干枉の分解胜が非垞に優れおいたす。 • 8900 ICP-QQQ はガス流路の汚染が少ないため、䜎い DL を達成できたす。 • アゞレントは、高玔床および高性胜材料の分析に関するアプリケヌションの豊富な 専門知識を提䟛したす。

その他の関連するアプリケヌションノヌト• Gas Chromatographic Separation of Metal Carbonyls in Carbon Monoxide with Detection using the Agilent 8800 ICP-QQQ、5991-6432EN • Sub-ppb Detection Limits for Hydride Gas Contaminants using GC-ICP- QQQ、5991-5849EN • Quantitative Analysis of High Purity Metals using Laser Ablation Coupled to an Agilent 7900 ICP-MS、5991-6156EN

Agilent ICP-MS 関連資料ICP-MS に関する最新の文献は、www.agilent.com/chem/icpms で参照および ダりンロヌドいただけたす。

• アプリケヌションノヌト: Determination of Diclofenac and Its Related Compounds using Gradient Elution Reversed Phase HPLC-ICP-QQQ、 5991-9077EN • アプリケヌション抂芁: Analysis of 10 nm Gold Nanoparticles using the Agilent 7800 ICP-MS、5991-8827EN • アプリケヌションノヌト: Speciated Arsenic Analysis in Wine Using HPLC-ICP- QQQ: Validation of an extended FDA Elemental Analysis Manual method、 5991-8833EN

ホヌムペヌゞwww.agilent.com/chem/jp

カストマコンタクトセンタ0120-477-111

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本補品は䞀般的な実隓甚途での䜿甚を想定しおおり、医薬品医療機噚等法に基づく登録を行っおおりたせん。本文曞に蚘茉の情報、説明、補品仕様等は予告なしに

倉曎されるこずがありたす。

アゞレント・テクノロゞヌ株匏䌚瀟 © Agilent Technologies, Inc. 2018Printed in Japan, March 29, 2018

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