重症患者のバイオマーカー - jsepticthe!performance!of!amarker! •...
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重症患者のバイオマーカー (AKIは除く)
慈恵ICU勉強会 2014.10.14 齋藤慎二郎
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本日の内容
• 重症患者におけるBiomarkerの臨床応用 • SepsisのBiomarker • ARDSのBiomarker • せん妄のBiomarker • 急性脳傷害のBiomarker • 重症患者のBiomarker -‐新しいアプローチ-‐
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重症患者におけるBiomarkerの臨床応用
Ø Defini<ons Ø Roles Ø The performance of a marker Ø Approaches to the Iden<fica<on of Biomarkers Ø Biomarker Valida<on
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Defini<ons • “A characteris<c that is objec<vely measured and evaluated as a indicator
of normal biological processes, pathogenic processes, or pharmacologic responses to a therapeu<c interven<on” – 正常な生物学的過程や病的過程あるいは、治療介入に対する薬理学的な
反応の指標であり、客観的に測定され評価可能なもの。 Biomarkers Defini<ons Working Group: Biomarkers and surrogate endpoints: Preferred defini<ons and conceptual framework. Clin Pharmacol Ther 2001; 69:89 –95
• “Any substance, structure or process that can be measured in the body or its products and influence or predict the incidence of outcome or disease”
• “Almost any measurement reflec<ng an interac<on between a biological system and a poten<al hazard, which may be chemical, physical or biological. The response may be func<onal and physiological, biochemical at the cellular level, or a molecular interac<on” – 測定可能なものは何でもバイオマーカーとなりうる。
WHO Interna<onal Programme on Chemical Safety. [Accessed 20th October, 2010] Biomarkers in risk assessment: validity and valida<on. 2001. h_p://www.inchem.org/documents/ehc/ech/ech222.htm
• “Quan<fiable measurement(s) of biological homeostasis that defines(s) what is ‘normal,’ therefore providing a frame of reference for predic<ng or detec<ng what is ‘abnormal’” – “何が正常であるか”を定義するホメオスターシスの量的指標
Cancer biomarkers—An invita<on to the table. Science 2006; 312:1165–1168 4
Roles • バイオマーカーに必要な性質-‐the “SMART” biomarker
Sensi<ve (and Specific), Measurable (with a high degree of precision), Available (Affordable and safely A_ainable), Responsive (and Reproducible) in a Timely fashion (so as to expedite clinical decision making).
Pro/Con debate: is procalcitonin useful for guiding an<bio<c decision making in cri<cally ill pa<ents? Crit Care. 2008; 12(3):211.
• バイオマーカーの役割
5 Crit Care Med 2009; 37:2290 –2298
Biomarkers as Surrogate Outcome Measures
• Early phase の臨床試験では重要な役割を持つ。 • 死亡率のようなハードアウトカムが重要とされる分野では、評価を慎重に
行う必要がある。 • Surrogate Outcome Measures の信頼性を評価する方法が報告されてき
たが、重症患者の予後に対する有用性はまだ分かっていない。
Defini<ons and valida<on criteria for biomarkers and surrogate endpoints: Development and tes<ng of a quan<ta<ve hierarchical levels of evidence schema.
J Rheumatol 2007; 34:607–615
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The performance of a marker
• マーカーの性能は感度と特異度により評価される。 • 検査後確率は陽性予測値(的中率)、陰性予測値(的中率)に反
映される。 • 検査の診断能力は尤度比に反映される。
尤度比は検査値のそれぞれのレベルで計算できるので、ROC( Receiver Opera<ng Characteris<cs)曲線を描き、AUC(Area Under Curve)の大きさから、 マーカーの性能を評価できる。
疾患あり 疾患なし
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Approaches to the Iden<fica<on of Biomarkers
バイオマーカーはどのようにして発見されるのか • 生物学的な関連性が推測されうるもの – 例)エンドトキシンやTNF
• 生物学的な関連性が推測しにくいもの – 例)プロカルシトニン
• マイクロアレイやプロテオミックアプローチ – Transcriptomics:特定の状況下での細胞内の全てのmRNAを扱う学問
– proteomics:特定の状況下でのタンパク質を扱う学問 – 全ゲノム解析レベルでのスクリーニングの可能性
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Biomarker Valida<on
• バイオマーカーの妥当性を決定する3つの要素 ① 測定(分析)方法の信頼性:特定の分子あるいはそ
の生物学的活性の真の値を測定しているか。
② 疾患の有無、あるいはリスクの有無を判別できるか
③ 患者の予後改善につながる介入の判断を可能にするか。
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①測定(分析)方法の信頼性:特定の分子あるいはその生物学的活性の真の値を測定しているか。
• 研究結果に影響する測定(分析)方法の違い。
計測方法 (測定器のメーカーによる違いもある)
基準値
検体の採取部位
活性型か非活性型か
可溶性受容体、インヒビター、キャリアータンパクの存在
バイオマーカーの妥当性を決定する3つの要素
10 Crit Care Med 2009; 37:2290 –2298
Endotoxinの例
• Endotoxinのクラシックな測定方法は、Limulus amebocyte lysate assay と呼ばれるカブトガニの体液からの抽出物を利用したBioassayである。 – グラム陰性菌以外の微生物、特に真菌の細胞壁にも反応
する。 – 血清中にこの反応を抑制するタンパクが存在。
• In vivoではEndotoxinは特別なキャリアタンパクと結合して運ばれ、体液中の特定のタンパクによってその活性を抑制されている。
Endotoxinが特定されたとしても、生物学的活性を有しているかどうかは分からない
最近、neutrophil respiratory burst ac<vity やan<endotoxin an<bodyを使用したBioasseyが報告されているがその有用性はまだ確立されていない。
TNFの例 • 測定する対象は大きく分類すると2つある。
1) immunoreac<ve protein (by enzyme-‐linked immunosorbent assay or using mul<plex bead array technology )
2) circula<ng bioac<vity (the L929 or Walter and Eliza Hall Ins<tute cell cytotoxicity assays)
• 測定値は、装置の製造元や使用している抗体や参照値によって異なる。 • 1)と2)の値は必ずしも一致しない(下図)
敗血症性ショックの患者に抗TNF抗体を投与すると免疫活性タンパクは減少するが、生物学的活性は変わらなかった。さらに下流のIL-‐6も変わらなかった。
• 活性のあるTNFが循環中に認められるのか、細胞表面に表現されたままなのか • TNFの活性が細胞表面の受容体を経由してどのように修飾されるのか。 • 組織の微小環境で循環中のTNFの量が病気のプロセスと関係するのか。 12
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②疾患の有無およびリスクの有無を判別できるか
1. 疾患は何か。ゴールドスタンダードとされる診断基準は何か。 Ø 新しいバイオマーカーの比較対象とされる。
1) 疾患の存在を直接証明するもの ü リンパ節組織の悪性細胞の証明など
2) 時間経過とともに証明されるもの ü 心電図ST上昇、尿の定量培養など
Ø Sepsisのように対象とするゴールドスタンダードが曖昧な場合は評価が難しい。
Sepsisの例 v Sepsisとは測定可能な病理学的プロセスではなく、感染と宿主の反応という2つの
要素が混在する複雑な概念である。 v その反応の診断基準は、生理学的パラメータの変化に基づいた非特異的なもの。
(Sepsis以外でも起こりうるありふれた反応) v 従って、使用するバイオマーカーも何を判断するかによって変わる。(例、感染の
有無を判断するのか、あるいはendotoxinの有無を判断するのか、臓器障害のリスクの有無など。)
バイオマーカーの妥当性を決定する3つの要素
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2. 適切なコントロール群とは何か Ø 診断テストでは、Case-‐control studyはcohort studyの3倍過剰評価され
る。これはspectrum biasと呼ばれる。健常者をコントロールとすると過剰評価されやすい。 Empirical evidence of design-‐related bias in studies of diagnos<c tests. JAMA 1999; 282: 1061–1066
バイオマーカーの妥当性を決定する3つの要素
③患者の予後改善につながる介入の判断を可能にするか。
1. バイオマーカーによって、特定の介入により、Benefitを得る患者を見つける事が出来るか。
– 例1)大腸癌患者では、マイクロサテライトの安定性は5-‐FUによる治療で予後が改善する。
– 例2)乳癌患者では、human epithelial growth factor receptor 2の発現はhercep<nにより生存期間が長くなる。
2. 研究デザイン A. 介入の効果がバイオマーカーの値によって、変化するかどう
か。 B. バイオマーカーの値にも基づいた治療を受けた患者とバイオ
マーカーを測定しない患者の予後の比較。 14
Aの例 • TNFの下流サイトカインであるIL-‐6
が高い患者の方が抗TNF抗体治療が有効なはず
• IL-‐6の値によって、抗TNF抗体の治療効果に違いがあるか
• 重症敗血症患者に対する多施設RCT
Bの例 • 救急科を受診した市中肺炎に対
する抗菌薬治療患者 • Usual prac<ce vs. プロカルシトニ
ン値を指標とした抗菌薬中断 • 単一施設RCT
Crit Care Med 2004; 32:2173–2182 Am J Respir Crit Care Med 2006; 174:84 –93 15
SepsisのBiomarker
1) 現在のSepsisにおけるバイオマーカー の研究と臨床応用
2) Sepsis biomarker review 3) 最近注目のBiomarker
i. TREM-‐1 ii. suPAR iii. Pro-‐ADM iv. Presepsin
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1) 現在のSepsisにおけるバイオマーカー の研究と臨床応用
研究 ① 重症化する患者を特定できるか。 ② 感染と非感染性炎症の鑑別。 ③ 感染の原因微生物は何か。 ④ 補助療法の有効な患者か。 臨床応用 現段階では、CRPとプロカルシトニンのみ
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①重症化する患者を特定できるか
• 遺伝子多形と敗血症 – 疾患に対する生体反応の個人差は遺伝子多形の影響が
強い。 – 感染症で死亡するリスクは、環境因子よりも、遺伝子の影
響を強く受ける。 (Gene<c and environmental influences on premature death in adult adoptees. N Engl J Med 1988; 318:727–732 )
– 一塩基多形(single nucleo<de polymorphism: SNPs)は遺伝子多形のパターンの中で頻度が高く.研究数が多い。
– Sepsisの転帰に影響を与えるSNPsの研究が数多く研究されてきている。
(beta2-‐Adrenergic receptor gene polymorphism is associated with mortality in sep<c shock. Am J Respir Crit Care Med. 2010 Jan 15;181(2):143-‐9.)
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②感染と非感染性炎症の鑑別
• 感染の有無の判定 – 自信を持って経験的な抗菌薬投与および、感染Focusの
検索を行う事が出来る。 – コストを削減、治療による副作用を減らす事が出来る。
• WBC(Neutrophil counts) – Sensi<vity, 79.4%; specificity, 46.8%; posi<ve predic<ve likelihood ra<o, 1.49
– Band counts (sensi<vity, 87.5%; specificity, 43.5%; posi<ve predic<ve likelihood ra<o, 1.55)
Lab Hematol 2005; 11:137–147
• CRP • プロカルシトニン(PCT)
CRP、プロカルシトニンについては以前の勉強会で詳しく検討されているので、そちらを参考に。ここではさらに補足的な文献を2つ紹介する。 19
• MEDLINE、2004年10月まで • SIRS患者から感染患者と非感染患者
を鑑別するプロカルシトニンの研究 • 33研究、3943人 • 1,825 はsepsis, severe sepsis, or sep<c
shock。1,545 は only SIRS。
そのうち、CRPと比較した15研究 PCT vs. CRP 0.78 vs. 0.71( p =0.02)
▲はCRP ○ はPCT
CRPとプロカルシトニン
Cri<cal Care Medicine, vol. 34, no. 7, pp. 1996–2003, 2006
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The Lancet Infec<ous Diseases, vol. 13, no. 5, pp. 426–435, 2013.
Medline, Embase, ISI Web of Knowledge, the Cochrane Library, Scopus, BioMed Central, and Science Direct, from incepHon to Feb 21, 2012 SIRS患者から感染患者と非感染患者を鑑別する研究
• 30研究、3244人 • 小児の4研究を含む • 1863人 (57%) がSepsis, 1381 人(43%)
が非感染のSIRSのみ • 17研究がPCT定量。
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0.77 0.79 sensi<vity Specificity
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• Sensi<viy=0.77, specifisity=0.78 • AUC= 0.85 (95% CI 0.81–0.88)
• Medical vs. surgical 0.83 [95% CI 0.80–0.86] vs 0.79 [0.75–0.83]
• Adult vs. pediatric
0.85 [0.82–0.88] vs 0.85 [0.81–0.88]
• Limita<on 1. Heterogeneity 2. 感染の基準の詳細が明
記されていない 3. Publica<on bias
このメタ解析の結論: 血中プロカルシトニンは、SIRS患者の感染者と非感染者の鑑別において中等度の精度(0.7<AUC<0.9)を持つ。陽性尤度比 4.0、陰性尤度比 0.29 プロカルシトニン単独では、感染の有無の鑑別に不十分。
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③感染の原因微生物は何か。
• 早期に原因微生物を特定する事で、効果的な治療介入が可能となる。 現状 ü 培養は、時間がかかる。 ü 迅速な検査法としてのPCR
– 現在、実用化が期待される。 (the MagicPlex Sepsis Test (Seegene) , SepsiTest (Molzym) ) – 感度が高い。 – 感染源であるかの判別は難しい – 活動性のある病原体なのかの鑑別が必要。
④補助療法の有効な患者か
• 補助療法が有効な患者を特定する。 例として(これまで有効性を示すバイオマーカーはないが)
Ø 標的としての指標(エンドトキシン) Ø 不足の指標(AT-‐Ⅲ、ステロイドなど)
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• The en<re Medline database was searched in February 2009 using the key words ‘sepsis’ and ‘biomarker’.
• 178 different biomarkers were evaluated in the 3370 studies. • 実験室での研究のみ 18種類 • 臨床での研究のみ 101種類 • 両方 58種類
• 分類 • Cytokine/chemokine 18 • Cell marker 14 • Receptor 18 • Coagula<on 9 • Biomarkers related to vascular endothelial damage 15 • Biomarkers related to vaosdila<on 15 • Biomarkers of organ dysfunc<on 15 • Acute phase protein biomarkers 9 • その他 65
2) Sepsis biomarker review
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• Sepsisのバイオマーカーの数(178個)が極端に多い • 心筋梗塞 15個 • アルツハイマー病 8個
• 病態の複雑性に起因する。 • Coagula<on, complement, contact system ac<va<on, inflamma<on,
apoptosis • cell types, <ssues , organs
• 実験室での研究が少なく、臨床での研究が多い。 • 実験室で、人のsepsisモデルを再現するのは困難。
• acute phase proteins :研究が最も多い。 • Cytokines/Chemokines:最も種類の多いグループ • Sepsisによる死亡のリスクを予測するバイオマーカーとして感度・特異度の
高いものはなかった。 • Sepsisの診断のためのバイオマーカー 34種類
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• Acute phase protein に関する研究が最も多い。 • Sepsis以外のバイオマーカーとして既に利用されているものある。 • 特に、CRPやPCTの研究が多い。 • この2つに関しては以前の勉強会を参照。
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• Cytokine/Chemokineは最も種類の多いグループ。 • Sepsisの病態上重要なメディエータであり、発症直後から産生される。 • 血中濃度とSepsisの経過とが一致せず、解釈が困難。
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• Sepsisの診断のためのバイオマーカー 34種類
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• そのうち感度・特異度90%以上を示した報告がされたもの 5種類 • CD11b 、IL-‐12, IP-‐10(Interferon-‐induced protein 10)、新生児での研究。成人で
の研究なし。 • Group II phospholipase 2 (PLA2-‐II) はサンプルサイズが小さい。 • CD64 は発熱患者と健常者の比較。 A, Clinical study with less than 20 pa<ents; B, Clinical study with 20 to 50 pa<ents; C, Clinical study with more than 50 pa<ents; (s), surgical pa<ents only; (m), medical pa<ents only; s, single value; c, values over <me. 30
3)-‐ⅰ The triggering receptor expressed on myeloid cells-‐1 (TREM-‐1)
• 細菌や真菌に暴露された貪食細胞の表面に出現する、免疫グロブリンスーパーファミリーの1つ。
• 病原体への急性反応を引き起こす。 • その可溶体である可溶性TREM-‐1(sTREM-‐1)は活性化した貪
食細胞から放出される。 • plasma 、pleural fluid、bronchoalveolar lavage fluid、urine、
cerebrospinal fluidなどあらゆる体液から検出される。
3) 最近注目のBiomarker
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• 成人のSIRS患者における感染者と非感染者の鑑別
• PubMed, Embase and Cochrane Controlled Clinical Trials Register Database (up to 20 June 2012)
• 観察研究11研究 Quality Assessment of Diagnos<c Accuracy Studies (QUADAS) tool
• ICU 8研究、ED 3研究
• Phase 3 study 9つ: Sacke_ and Haynes’ classifica<on of diagnos<c studies
• Sepsisの証明:培養or臨床診断
• Assay: ELISA(10) Luminex mul<plex assay (1)
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sensi<vity Specificity I2= 95.0% I2= 92.7%
79% (95% CI, 65 to 89) 80% (95% CI, 69 to 88) The area under the ROC curve was 0.87 (95% CI, 0.84 to 0.89)
このメタ解析の結論: 血中sTREM-‐1は、SIRS患者の感染者と非感染者の鑑別において中等度の精度(0.7<AUC<0.9)を持つ。陽性尤度比=4.0、陰性尤度比=0.26。 サンプルサイズの小さい研究が多く、効果を過大評価している可能高い。 近年、急性膵炎や外傷性肺挫傷でもSTREM-‐1の上昇が確認されている。
sTREM-‐1は高い診断精度を持つ可能性があるが、大規模な研究が必要。 33
3)-‐ⅱ Soluble urokinase-‐type plasminogen ac<vator receptor (suPAR)
• 1990年にPlougらによってuPARがクローン化され、1991年にその可溶性タイプであるsuPARが特定された。
• UPAR is expressed on various cell types including neutrophils, lymphocytes, monocytes/macrophages, endothelial and tumor cells.
• SuPAR can be found in the blood and other organic fluids in all individuals
• SuPAR takes part in various immunological func<ons, including cell adhesion, migra<on, chemotaxis, proteolysis, immune ac<va<on, <ssue remodeling, invasion and signal transduc<on.
3) 最近注目のBiomarker
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• 体内リズムや飢餓の影響を受けにくいため血中濃度は安定。 • 血液中、CSF、尿中の濃度を測定できる。(ELISA using commercial kits )
A{er cleavage from the cell surface, suPAR can be found in the blood and other organic fluids in all individuals, exis<ng in three forms (I-‐III, II-‐III and I) that have different proper<es related to their structural differences.
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• Medical ICUに入院した273人の患者。
• Non-‐sepsis患者のほとんどは心血管疾患。非代償性肝硬変19人(25%)。
患者の重症度はほぼ同じ 36
• この研究では、suPARはSepsisの診断マーカーとしての有用性はPCTやCRPより低い。
AUC • suPAR 0.615 • CRP 0.857 • PCT 0.780 • WBC 0.564
suPARとICU入室時の診断
AUC • suPAR 0.684 ・SAPS 2 0.807 • Alb 0.294 • Cr 0.542 • CRP 0.524 • PCT 0.545
死亡率の予測
• この研究では、suPARはSepsisの予後との関連は他のBiomarkerより強いが重症度スコアより弱い。
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PLoS ONE, vol. 9, no. 1, Ar<cle ID e87315, 2014.
• 目的:BSIの有無を診断するバイオマーカーの性能を調べる。 • 対象:140 pa<ents with ≥2 SIRS criteria and clinical signs of infec<on presen<ng at
the emergency department • バイオマーカー:C-‐reac<ve protein (CRP), neutrophil-‐lymphocyte count ra<o
(NLCR), procalcitonin (PCT) and soluble urokinase plasminogen ac<vator receptor (suPAR)
PCT、suPAR、NLCRのAUCはそれぞれ、0.806、0793、0770 38
救急外来でSEPSISを疑われた患者のBSIの診断マーカーとしての性能はsuPARはPCTより低く、NCLRとほぼ同じくらい。NCLRと組合わせることでBSIの除外には有用である可能性がある。
suPARの研究はまだ少なく今後の研究に期待される。
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3)-‐ⅲ Pro-‐Adrenomedullin (Pro-‐ADM)
ADM • 52-‐amino-‐acid pep<de • 免疫調節、代謝、血管拡張に作用する • 臓器への血流維持に働く • Prohormone fragments (pro-‐ADM) are
more stable than the complete pep<de • the TRACE (Time-‐Resolved Amplified
Cryptate Emission) method で測定。
3) 最近注目のBiomarker
まだ、研究の数も少なく今後の研究に期待されるバイオマーカーである。 最近、Pro-‐ADMのSepsisの診断マーカーとしての有用性を検討する報告もされている。Clin Chem Lab Med. 2013 May;51(5):1059-‐67.
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3)-‐ⅳ Presepsin (sCD14-‐ST) • 本来CD14は貪食細胞表面にある糖タンパクでLPSの受容体としてToll-‐like receptor
と結合し細胞内シグナルを惹起する。 • 貪食細胞膜表面に発現しているCD14は細胞内で消化を受けて、そのうちの一部
が可溶性CD14 subtype(sCD4-‐ST)となる。 • 可溶性CD14 subtype(sCD14-‐ST)はその後血中に放出される。
• 可溶性CD14 subtype(sCD14-‐ST)は全身性炎症が惹起された後2時間より出現し、半減期4-‐5時間と短い。
• Sepsisの早期診断マーカーとして期待されている。 • PATHFAST(Mitsubishi Chemical Medience Corpora<on, Tokyo, Japan) で17分で測定。 • 正常値 60 to 365 pg/ml.
3) 最近注目のBiomarker
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Presepsin (sCD14-‐ST)の研究
Endo らの研究 • 入院時に敗血症の疑いのある患者185名 • 感染症患者は非感染症患者に比べて有意にPresepsin濃度が有
意に高値。 • AUCはPresepsin 0.908 (PCT 0.905) • Cut off値 600pg/mLで感度/特異度 87.8/81.4%、PPV/NPV
88.6/80.3%。 J Infect Chemother 18:891-‐897, 2012
Vodnik らの研究 • SIRS陽性の急性腹症患者60例(sepsis 30例と非sepsis 30例) • AUCはPresepsin 0.999, (PCT 0.956) • Cut off値 630pg/mLで感度/特異度 100/98%
Clin Chem Lab Med 51:2053-‐2062, 2013
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• 2011.12月-‐2012.10月 • 中国北京の病院ED • 前向き観察研究 • 859の患者+健常者100人
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Sepsisの診断(AUC) Presepsin vs. PCT Ø Presepsin =0.820 (95%
confidence interval: 0.784 to 0.856), P < 0.0001;
Ø PCT=0.724 (95% confidence interval: 0.680 to 0.769), P <0.0001.
PCT
Precepsin
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最近注目のBiomarkerのまとめ
Biomed Res Int. 2014;2014:547818
• New biomarkers are being evaluated in different clinical scenarios, although none of them have shown sufficient sensi<vity or specificity to rule out infec<on.
• Presepsin appears to be the most promising new biomarker for early diagnosis of sepsis and be_er prognos<c performance than procalcitonin.
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ARDSのBiomarker
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ARDSにおけるバイオマーカーの研究と臨床応用
研究 • 診断の補助 – 生検やBALに代わる侵襲の少ない診断法として。 – 2012年Berlin defini<onに加え、定義や分類をさらに改善
するため。
• 重症化する患者を予測できるか • 病態のメカニズム解明のツールとして 臨床応用 • 現在、臨床応用可能なバイオマーカーは存在しない。
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Crit Care Med 2014; 42:691–700
• ARSDの診断と予後予測についての血清バイオマーカーの唯一のquan<ta<ve review
• MEDLINE ( January 2012まで) • 3,753 pa<ents • QUADAS score :median 13 (range, 11–14) • Age range from 33 to 78 years
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Biomarkers Associated With ARDS Diagnosis in the At-‐Risk Popula<on
計20種類のバイオマーカー
(sRAGE)
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• 5つ以上の研究があるバイオマーカーのForest plots。
u von Willebrand factor [vWF] u soluble receptor for advanced
glyca<on end products [sRAGE], u interleukin [IL]-‐6 u tumor necrosis factor-‐α [TNF-‐α]
• 診断と関連が強いのはKL-‐6, LDH,
sRAGE, vWF 。OR(95% CI)はそれぞれ、6.06 (3.04–12.1) 、5.67 (1.69–19.1) 、3.48 (1.69–7.15) , 3.22 (2.01–5.17)
• 診断との関連は認められるが、絶対予測値(感度特異度など)を使用した比較ではないので、臨床での使用が難しい。
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Crit Care Med 2013; 41:2521–2531)
Suppression of tumorigenicity-‐2 (ST2) n interleukin (IL)-‐1 receptor family member n 膜上タイプと可溶性タイプ(sST-‐2)が存在 n IL-‐33 is the func<onal ligand for ST2 n ST2/IL-‐33 signaling was first described as a mediator of inflamma<on and immunity n 炎症刺激で産生が増加する。 n 肺の急性炎症との関連性が示唆されている。 n 上昇する病態:asthma, idiopathic pulmonary fibrosis, severe sepsis, trauma など
• ALI患者と急性うっ血性心不全患者のsST-‐2を比較 • 方法・対象
Ø FACTT(the Fluid and Catheter Treatment Trial) のALI患者(826人)とPRIDE(the N-‐terminal Pro-‐BNP Inves<ga<on of Dyspnea in the Emergency Department)の異常胸部レントゲン所見があった心不全患者(87人)の血液サンプルを使用
FACTT (N Engl J Med 2006; 354: 2564–2575 ) PRIDE (Am J Cardiol 2005; 95:948–954 )
ST-‐2:ARDS診断に有用性が期待されているバイオマーカー
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結果 • sST-‐2がPRIDE患者で有意に低かった。 (median, 534 ng/mL [IQR, 325.0–724.9 ng/ mL] vs median, 43 ng/mL [IQR, 26.4–78.6 ng/mL]; p < 0.0001) • カットオフ値 142 ng/mL で感度91% 、特異度 94%
sST-‐2はうっ血性心不全患者とARDS患者の見分けるのに有効なバイオマーカーとなる可能性がある。 ただし、両研究の患者背景には大きな異質性があり、今後の研究が必要。
背景 • FACTTの患者の方
が若くて、HIV感染者が多かった。
• PRIDEの方が糖尿病と悪性腫瘍の有病率が高かった。
• APACHEⅡはPRIDEでは利用できなかったが、PRIDEの方が高そう。(UN, Cr, Htなど)
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バイオマーカーの組み合わせ(パネル)が重症敗血症によるARDSの臨床診断に役立つか。
方法 • retrospec<ve case control study • 別の研究で用いられた2500人の
データを使用 • Sepsis+ARDS群(100人) vs.
Sepsis群(100人)を選出 • APACHEⅡ、年齢、性別、臓器障
害の数をマッチさせた。 • 11個のバイオマーカーから、最
良のバイオマーカー5つを選択。 • この組み合わせでROCとAUCを
算出
Sepsis+ARDS群 vs. Sepsis単独群 重症度や年齢などの背景をone-‐to-‐one matchさせた
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Comparison of plasma biomarker levels between 100 severe sepsis pa<ents with ARDS (cases) and 100 severe sepsis pa<ents without ARDS (controls)
The mul<variable logis<c regression model was used to create a predic<on model nomogram for the probability of ARDS.
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Ø 選出された5つのバイオマーカー(SP-‐D, RAGE, CC-‐16, IL-‐8, IL-‐6) は、肺の上皮傷害と炎症のバイオマーカーであった。
Ø ARDSの診断のAUCは0.75 (95% CI: 0.7 to 0.84) 、severe ARDS のAUCは0.82 (95% CI: 0.77 to 0.90).
敗血症に合併するARDS診断の際の生物学的根拠となる可能性がある。 肺胞上皮傷害を減らす事を目的とした臨床研究の患者選択に役立つ可能性がある。
Comparison of models for diagnosis of ARDS using single biomarkers to a combined model u<lizing the top five performing biomarkers
• RAGE:1型肺胞上皮細胞に発現するタンパク。SP-‐Dと同様高い血中濃度レベルはARDSの予後と関連するという報告がある。
• CC16:下気道のclub cell(以前はClara cellと呼ばれていた)から分泌される分子量の小さいタンパク。他の肺胞上皮細胞のマーカーと異なり、低い血中濃度レベルがARDSと関連があるとする報告がある。
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せん妄のBiomarker
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Biomarkers for Delirium—A Review J Am Geriatr Soc. 2011 November ; 59(0 2): S256–S261.
せん妄のメカニズム 2つの仮説 1. Neurotransmi_er hypothesis 2. Inflammatory hypothesis
1. ある特定の神経伝達物質の過剰産生あるいは欠乏により、最終産物であるAch ,Dopa, GABA, セロトニン分泌に影響
2. 炎症性サイトカインの間接的・直接的作用
IGF = insulinelike growth factor; APOE = apolipoprotein E SAA = Serum an<cholinergic ac<vity IL = interleukin NSE = neuro-‐specific enolase.
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• 2000年以降 • 18歳以上 • 精神病とアルコール性せ
ん妄は除外 • 50症例以上
以下の3つのカテゴリーに分類して評価 1. せん妄発症のリスク 2. 診断 3. 重症度 58
計17個の研究
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• 遺伝子マーカー Apo-‐E4 allele:
u Apo-‐Eはミエリンやニューロン膜の修復・再生に関わるタンパク。 u Apo-‐E4 allele を持つ患者は、せん妄発症のリスクが高い。 (計6つの研究:そのうち最もnが多い研究の結果 n-‐704, OR = 1.7, 95% confidence interval (CI) = 1.1–2.6)
• Insulin-‐like Growth Factor-‐1 : IGF-‐1はニューロンの増殖、発達、保持を促進し、ニューロンのシナプス伝達を強化する働きを持つ。
u APACHEⅡスコア8点以上のせん妄のない高齢者100人の前向き研究で、IGF-‐1が高い患者は、入院後のせん妄発症のリスクが低かった。
• Serum AnHcholinergic AcHvity (SAA): SAAは、精神病患者の抗コリン作用の強さを測定するために開発された。せん妄はコリン作用の低下により発症するとの仮定から、診断に有効なツールとしていくつかの研究が報告されている。
u 80歳以上の患者61人の前向き観察研究の結果、SAAとせん妄発症には関連がみられなかった。
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• 炎症マーカー u 185人の内科入院患者のうちIL-‐6, IL-‐8がlimits(それぞれ 10 pg/ mL
and 20 pg/mL) 以上だった人の発症リスクはそれぞれ、OR = 2.4(95% CI = 1.0–5.6)、OR = 2.6( 95% CI = 1.1– 6.3)であった。
u 114人の心臓手術後の患者114人の研究でも同様の結果。 u その他の2つの研究では、このような関連は認められなかった。
• S-‐100 β 頭部外傷や脳血管傷害のようなニューロンの直接的傷害の指標 u 3つの研究でせん妄との間に強い関連が認めらた。 u そのうちの1つ、内科患者86人の研究で認知機能障害などの交絡因
子で調整後のOR は 4.01(95% CI = 1.87–8.58) であった。
• Neuron-‐Specific Enolase—NSE ニューロン内に存在する酵素で、ニューロンの直接的傷害の指標。せん妄研究での報告は少ない。 u 股関節骨折患者の研究ではせん妄との関連は認められなかった。
現時点では臨床応用可能なレベルの研究はない。バイオマーカー研究を通じてせん妄の複雑なメカニズム解明に役立てる。
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急性脳傷害のBiomarker 脳梗塞 脳出血
くも膜下出血 蘇生後脳症 頭部外傷
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Neurocrit Care. 2014 Sep 11. [Epub ahead of print]
背景: 神経集中治療領域では、Blood Brain Barrier(BBB)の存在とその傷害によってバイオマーカーの解釈と使用を複雑化させる。以下の4つのポイントを考慮してAcute Brain Injury (急性脳梗塞acute ischemic stroke (AIS), 脳出血intracerebral hemorrhage (ICH), くも膜下出血subarachnoid hemorrhage (SAH), 頭部外傷trauma<c brain injury (TBI), 蘇生後脳症post-‐cardiac arrest hypoxic ischemic encephalopathic injuries (HIE) )のバイオマーカーについてレビューした。 1) Origin 2) The anatomical source of the biosample 3) The <ming of biomarker measurement rela<ve to disease onset 4) Associa<on with poten<al injury mechanisms
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Search Criteria • Preferred Repor<ng Items for Systema<c Reviews and Meta-‐Analyses
(PRISMA) statement • The PICO approach • PubMed (from January 1990 to August 2013)
a. AIS, ICH, SAH, TBI, post cardiac arrest HIEをもつ18歳以上の患者 b. 細胞/分子バイオマーカー(血液、CSF、尿) c. Outcome endpoints
1. Primary outcomes : mortality and long-‐term neurological outcome.
2. Secondary outcomes : predic<on of disease-‐ specific secondary deteriora<ons and complica<ons such as hemorrhagic transforma<on of AIS and delayed cerebral ischemia (DCI) and vasospasm following SAH
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Review End-‐Points 1. 蘇生後脳症の長期予後を予測できるか。(低体温療法有る無しでそ
れぞれ) 2. くも膜下出血後の脳虚血やスパズムの予測、長期予後の予測が出
来るか。 3. 急性脳梗塞後の長期予後、および出血性梗塞への進展の予測が出
来るか。 4. 脳出血後の長期予後および脳浮腫の拡大、出血の拡大を予測でき
るか。 5. 外傷性脳損傷後の長期予後およびICPの上昇を予測できるか。
Study Selec<on and Data Collec<on • 除外:
• サンプルサイズ(CSF 10>,Blood 30>) • ICU以外
• GRADE system に分類 • 28 studies for HIE following cardiac arrest , 25 for SAH, 25 for AIS, 29
for ICH, 28 for TBI.
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Recommenda<ons 1. 低体温療法を行わなかった蘇生後脳症患者では、神経学的予後予測
に血清NSE濃度を臨床所見と合わせて使用できる。(Weak recommenda<on, Moderate quality of evidence)
2. 低体温療法を行った患者ではNSEの使用は推奨しない。(Strong Recommenda<on, Moderate quality of evidence)
3. AIS、SAH、ICH、TBIの予後予測にバイオマーカーのルーチンな使用は推奨しない。(Strong Recommenda<on, Low quality of evidence).
Addi<onal Conclusions 1. 低体温療法を行わなかった蘇生後脳症患者に対するCSFバイオマー
カーのルーチンな使用は有用性が不明である。 2. SAH後のスパズムやDCIの予測のためのバイオマーカーの有用性は限
定的である。 3. MMP-‐9やc-‐FnはtPA治療後の脳梗塞患者の脳出血の予測に役立つ可
能性がある。 4. ICHやTBIの二次的傷害の予測にバイオマーカーのルーチン使用は役
に立たない。 すべて(Low quality of evidence)
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重症患者のBiomarker 新しいアプローチ
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For nearly a decade now, our research group has had the privilege of developing and mining a mul<-‐center, microarray-‐based, genome-‐wide expression database of cri<cally ill children (≤ 10 years of age) with sep<c shock. The expression data are based on whole blood-‐derived RNA and are focused on the ini<al, acute presenta<on to the pediatric intensive care unit (PICU) with a clinical diagnosis of sep<c shock. Comparator groups include age matched normal controls, cri<cally ill children mee<ng criteria for sepsis, and cri<cally ill children mee<ng criteria for the systemic inflammatory response syndrome (SIRS), based on pediatric specific defini<ons (1). Using bioinforma<c and systems biology approaches, the expression data generated through this discovery-‐oriented, exploratory approach have been leveraged for a variety of objec<ves.
• このグループは過去10年近くにわたり、多施設で、マイクロアレイに基づいた網羅的遺伝子発現解析を多施設で行い、10歳以下の敗血症性ショックの患者のデータベースを研究してきた。
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臨床応用の目的
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Iden<fica<on of candidate serum biomarkers for severe sep<c shock-‐associated kidney injury via microarray
Crit Care. 2011; 15:R273.
• Genome-‐wide expression データから、感度98%、特異度80%で、AKIの発症を予測する21個の遺伝子を発見した。
• それらの遺伝子の産物(タンパク質など)の中にはすぐに測定可能なものがあり、限られたデータであるがその血中濃度によってAKIの発症を予測できた。
現在それらの候補となるバイオマーカーパネルを用いた研究が行われている
Interleukin-‐27 is a novel candidate diagnos<c biomarker for bacterial infec<on in cri<cally ill children
Crit Care. 2012; 16:R213.
• 感染と非感染を区別する221個の遺伝子プローブが特定された。 • これらの遺伝子のなかで最も強い関連性があったのはEpstein-‐Barr virus induced
gene 3 (EBI3) と呼ばれる遺伝子であった。 • この遺伝子はIL-‐27のサブユニットであり、小児患者において、プロカルシトニンと
比較したところ、特異度、PPVともに90%以上の精度を示し、PCTよりも高い有用性を示した。
小児Sep<c shock患者における最新の臨床研究の例
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Crit Care Med 2014; 42: 781-‐789
目的:以前の研究で特定された12のバイオマーカーでSepsis患者の死亡リスク(28日死亡)を推定する。 方法:classifica<on and regression tree (CART) approachを 用いて、decision tree を誘導(Deriva<on) し、テスト(Test)とキャリブレーション(Calibra<on) を行って最終的にそのdecision tree を評価する。 対象;
Deriva<on: The Vasopressin and Sep<c Shock Trial (VASST) n=341 Test: FINNSEPSIS study n=331+88人 Valida<on: 209人
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1、3、5、7、8、10グループがLow risk群
Classifica<on tree from the deriva<on cohort (n = 341)
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Diagnos<c Test Characteris<cs of the Decision Trees
• リスクの層別化という意味では十分な数字 • APACHEⅡ/Ⅲよりも精度が高い。 • しかし、これらのバイオマーカーを臨床で全て測定するのは現実的ではない。
この研究の重要性はEditorialで述べられているように、実用性ではなくその新しいアプローチの仕方にある。
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Crit care med 2014;42: 974
Editorials
Wongらは、10年近くに及ぶ小児のSepsis患者の研究から約6000個のの遺伝子からtop 100個のpredictor を抽出しさらに12個の候補バイオマーカーを特定した。 • microarray techniquesの利用によりgenome-‐wide assessmentが可能。 • 大量のターゲットの中から、新しいバイオマーカーを特定する事が可能。 • 循環しているタンパクの量を測定するというこれまでのクラシカルなアプ
ローチから、 RNAの定量を通じて病気に対する反応を直接特定するという新しいアプローチへ。(discovery-‐oriented approach :発見-‐指向型アプローチ)
• 診断、リスク評価だけでなく病態の理解にも貢献する。 • 複雑な病態を1つのバイオマーカーで評価するのはそもそも無理。(the
hybrid biomarker-‐clinical modelが自然) • タンパクの上流にある反応の研究はこれからますます加速する。 • タンパクをコードしないRNA(microRNA など)の研究も重要になる。 • “-‐Omics” technologies (epigene<cs, transcriptomics, proteomics,
metabolomics など)は今後新しいバイオマーカー研究の有力なツールである。 74
まとめ
• 集中治療分野におけるBiomarker研究は旺盛である。 • 特に敗血症の分野では臨床使用を期待される新しいBiomarker
が報告されている。 • ARDSでは現行の診断基準の非特異性を補うためにBiomarker
が役立つ可能性がある。 • 蘇生後脳症における予後予測についてNSEの有用性を示す研
究がある。 • 複雑な病態を持つ重症患者を、単一のBiomarkerで判断するの
は難しい。 • Biomarker研究の発展は、臨床研究の質を高めたり、病態の理
解に役立つ。 • “-‐Omics” technologies への期待。
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