溶存酸素量(do)6.2.4-2 3) 調査手法 ① 溶存酸素量(do)の状況 a...

30
6.2.4-1 2.4 溶存酸素量(DO) (1) 調査の結果の概要 1) 調査事項及びその選択理由 調査事項及びその選択理由は、表 6.2.4-1 に示すとおりである。 表 6.2.4-1 溶存酸素量(DO)の調査事項及びその選択理由 調査事項 選択理由 ①溶存酸素量(DO)の状況 ②流れの状況 ③底質の状況 ④気象の状況 海水導入及び調整池からの排水に伴う調整池及び海域の躍層 の形成及び潮位(水位)・潮流(流速)等の変化により、調整池 及び海域の底層の溶存酸素量(DO)が変化する可能性があること から左記の事項を調査した。 2) 調査地域 調査地域は、開門調査により溶存酸素量(DO)が変化する可能性のある調整池及び諫 早湾を含む有明海とした。

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Page 1: 溶存酸素量(DO)6.2.4-2 3) 調査手法 ① 溶存酸素量(DO)の状況 A 文献その他の資料調査 調整池及び諫早湾を含む有明海における溶存酸素量(DO)の既存調査結果を収集し、

6.2.4-1

2.4 溶存酸素量(DO)

(1) 調査の結果の概要

1) 調査事項及びその選択理由

調査事項及びその選択理由は、表 6.2.4-1 に示すとおりである。

表 6.2.4-1 溶存酸素量(DO)の調査事項及びその選択理由

調査事項 選択理由

①溶存酸素量(DO)の状況

②流れの状況

③底質の状況

④気象の状況

海水導入及び調整池からの排水に伴う調整池及び海域の躍層

の形成及び潮位(水位)・潮流(流速)等の変化により、調整池

及び海域の底層の溶存酸素量(DO)が変化する可能性があること

から左記の事項を調査した。

2) 調査地域

調査地域は、開門調査により溶存酸素量(DO)が変化する可能性のある調整池及び諫

早湾を含む有明海とした。

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6.2.4-2

3) 調査手法

① 溶存酸素量(DO)の状況

A 文献その他の資料調査

調整池及び諫早湾を含む有明海における溶存酸素量(DO)の既存調査結果を収集し、

整理・解析を行った。収集整理状況は表6.2.4-2に、調査地点は図6.2.4-1、表 6.2.4-3

及び図 6.2.4-2 に示すとおりである。なお、長崎県の公共用水域水質測定地点のう

ち、諫早湾内の諫早湾干拓事業環境モニタリング調査と同一地点の結果は、諫早湾

干拓事業環境モニタリング調査結果を採用した。

表 6.2.4-2 溶存酸素量(DO)の文献その他の資料調査の収集整理状況

資料 1)平成 11~20 年度 公共用水域水質測定結果(福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県)

2)平成 11~20 年度 浅海定線調査結果(福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県)

3)平成 11~20 年度 諫早湾干拓事業 環境モニタリング調査(九州農政局)

4)平成 16~18 年度 有明海貧酸素水塊発生機構解明調査(環境省、水産庁)

平成 19~20 年度 有明海貧酸素水塊発生機構実証調査(環境省、水産庁)

5)平成 16~19 年度 海域底層観測業務(九州農政局)

「環境変化の仕組みの更なる解明のための調査-調査結果のまとめ-」 平成 20 年 12 月 九

州農政局

※1:公共用水域水質測定結果の採水層:表層は-0.5m、中層は-2m、底層は福岡県が海底上 2m、そ

の他の地点が海底上 1m(長崎県の公共用水域水質測定結果の B-3~B-6 は、九州農政局による

諫早湾干拓事業環境モニタリング調査地点の B3,B4,B5,B6 と同一である。)

※2:浅海定線調査の採水層:表層は-0.0m、中層は-5m、底層は海底上 1m

※3:諫早湾干拓事業環境モニタリング調査の採水層:表層は-0.5m、中層は 1/2 水深、底層は海底

上 1m

資料名等 実施機関 調査期間 調査数量等

公共用水域 水質測定結果資料 1)

福岡県 佐賀県 長崎県 熊本県

平成 11 年 4 月~

平成 21 年 3 月

福岡県:10 地点(表,底層) 佐賀県:10 地点(表,中層) 長崎県:12 地点(表,中,底層) 熊本県:19 地点(表,底層) 項目:溶存酸素量(DO)

浅海定線調査資料 2)

福岡県 佐賀県 長崎県 熊本県

平成 11 年 4 月~

平成 21 年 3 月

福岡県:10 地点(表,中,底層) 佐賀県:11 地点(表,中,底層) 長崎県:19 地点(中層) 熊本県:18 地点(中層) 項目:溶存酸素量(DO)

諫早湾干拓事業 環境モニタリング調査資料 3)

九州農政局 平成 11 年 4 月

~ 平成 21 年 3 月

調整池:2 地点(表層) 諫早湾:2 地点(表,中,底層)

諫早湾:4 地点(表,底層)

項目:溶存酸素量(DO)

有明海貧酸素水塊発生機構解明調査及び実証調査資料 4)

環境省、 水産庁

平成 16~20 年(6~9 月)

定点連続観測(水温,塩分,溶存酸素量(DO),クロロフィル蛍光強度,濁度,流況)

海域底層観測業務資料 5) 九州農政局 平成 16~19 年

(6~9 月)

定点連続観測、定線鉛直観測 (水温,塩分,溶存酸素量(DO),クロロフィル蛍光強度,濁度,流況)

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6.2.4-3

図 1

図 6.2.4-1

調整池及び海域水質の文献

その他の資料調査地点図 :諫早湾干拓事業環境モニタリング調査(水質)

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6.2.4-4

表 6.2.4-3 文献その他の資料調査地点

公共用水域水質測定 浅海定線調査

地点名 調査機関 統一番号 地点名 調査機関 統一番号

St-1 福岡県 公福1 FU-L1 福岡県 浅福1

St-2 福岡県 公福2 FU-L3 福岡県 浅福2

St-3 福岡県 公福3 FU-L5 福岡県 浅福3

St-4 福岡県 公福4 FU-L7 福岡県 浅福4

St-5 福岡県 公福5 FU-L9 福岡県 浅福5

St-6 福岡県 公福6 FU-S1 福岡県 浅福6

St-7 福岡県 公福7 FU-S3 福岡県 浅福7

St-8 福岡県 公福8 FU-S4 福岡県 浅福8

St-9 福岡県 公福9 FU-S6 福岡県 浅福9

St-10 福岡県 公福10 FU-S8 福岡県 浅福10

C 佐賀県 公佐1 SA-1 佐賀県 浅佐1

B-1 佐賀県 公佐2 SA-2 佐賀県 浅佐2

B-2 佐賀県 公佐3 SA-3 佐賀県 浅佐3

B-3 佐賀県 公佐4 SA-4 佐賀県 浅佐4

B-4 佐賀県 公佐5 SA-5 佐賀県 浅佐5

B-5 佐賀県 公佐6 SA-6 佐賀県 浅佐6

A-1 佐賀県 公佐7 SA-7 佐賀県 浅佐7

A-2 佐賀県 公佐8 SA-8 佐賀県 浅佐8

S-5 佐賀県 公佐9 SA-9 佐賀県 浅佐9

S-7 佐賀県 公佐10 SA-10 佐賀県 浅佐10

SA-11 佐賀県 浅佐11

小長井港 長崎県 公長1 NA-1' 長崎県 浅長1

多比良港 長崎県 公長2 NA-2' 長崎県 浅長2

須川港 長崎県 公長3 NA-K3 長崎県 浅長3

口之津港 長崎県 公長4 NA-K7 長崎県 浅長4

島原沖 長崎県 公長5 NA-K13 長崎県 浅長5

瀬詰崎沖 長崎県 公長6 NA-1 長崎県 浅長6

B-3 九州農政局 公長7 NA-2 長崎県 浅長7

B-4 九州農政局 公長8 NA-3 長崎県 浅長8

B-5 九州農政局 公長9 NA-4 長崎県 浅長9

B-6 九州農政局 公長10 NA-5 長崎県 浅長10

N-4 長崎県 公長11 NA-6 長崎県 浅長11

N-10 長崎県 公長12 NA-7 長崎県 浅長12

NA-8 長崎県 浅長13

NA-9 長崎県 浅長14

NA-10 長崎県 浅長15

NA-11 長崎県 浅長16

NA-12 長崎県 浅長17

NA-13 長崎県 浅長18

NA-14 長崎県 浅長19

St-1 熊本県 公熊1 KU-1 熊本県 浅熊1

St-2 熊本県 公熊2 KU-2 熊本県 浅熊2

St-3 熊本県 公熊3 KU-4 熊本県 浅熊3

St-4 熊本県 公熊4 KU-5 熊本県 浅熊4

St-5 熊本県 公熊5 KU-6 熊本県 浅熊5

St-6 熊本県 公熊6 KU-8 熊本県 浅熊6

St-7 熊本県 公熊7 KU-9 熊本県 浅熊7

St-8 熊本県 公熊8 KU-10 熊本県 浅熊8

St-9 熊本県 公熊9 KU-11 熊本県 浅熊9

St-10 熊本県 公熊10 KU-12 熊本県 浅熊10

St-11 熊本県 公熊11 KU-14 熊本県 浅熊11

St-12 熊本県 公熊12 KU-15 熊本県 浅熊12

St-13 熊本県 公熊13 KU-16 熊本県 浅熊13

K-6 熊本県 公熊14 KU-17 熊本県 浅熊14

K-11 熊本県 公熊15 KU-18 熊本県 浅熊15

K-12 熊本県 公熊16 KU-19 熊本県 浅熊16

K-15 熊本県 公熊17 KU-20 熊本県 浅熊17

K-17 熊本県 公熊18 KU-A 熊本県 浅熊18

K-20 熊本県 公熊19

県名

熊本県

長崎県

佐賀県

福岡県

環境モニタリング調査

地点名 調査機関

S1 九州農政局

S6 九州農政局

B3 九州農政局

B4 九州農政局

B5 九州農政局

B6 九州農政局

B1 九州農政局

B2 九州農政局

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6.2.4-5

凡 例

※1:環境省・水産庁の調査は、平成 18 年の観測で T5,T6,T12,T0 の 4 地点、平成 19 年の観測で

T5,T6,T7,T8,T9,T12,T0 の 7 地点を調査対象から除外し、平成 19 年の観測で T13 の地点を新設して

いる。

図 6.2.4-2

有明海貧酸素水塊発生機構

解明調査、海域底層観測業務

調査地点図

有明海貧酸素水塊発生機構解明調査(環境省、水産庁)

●:定点連続観測(6~9 月)

底層連続観測(九州農政局)

●:定点連続観測(6~9 月)

■:定線鉛直観測(夏季に週1回の頻度)

●:自動昇降装置(通年毎正時)

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6.2.4-6

B 現地調査

溶存酸素量(DO)の既存調査結果を補完するため、調整池及び諫早湾を含む有明海

において溶存酸素量(DO)の現地調査を実施し、調査結果の解析を行った。現地調査

の概要は表 6.2.4-4 及び表 6.2.4-5 に、調査地点は図 6.2.4-3 及び図 6.2.4-4 に示

すとおりである。

表 6.2.4-4 溶存酸素量(DO)の現地調査の概要

調査地点 観測層 調査期間 調査方法

有明海:5 地点

(C-1,Stn9,Stn10,Stn13,Stn14)

諫早湾:8 地点

(S1,S6,S12,S13,B3,B4,B5,B6)

調整池:2 地点

(B1,B2)

有明海:3~4 層

(-0.5m,-5m,-10m,B+1m)

諫早湾:2~3 層

(-0.5m,1/2 水深,B+1m)

調整池:2 層

(-0.5m,B+1m)

平成 21 年 4 月

平成 22 年 3 月

(毎月 1 回)

「海洋観測指針」(平成

11 年、気象庁)等に定め

られた調査方法により、

対象水域の最大 4 層か

ら採水し、溶存酸素量

(DO)の分析を行った。

採水時には、計測機器を

用いた水温、塩分、溶存

酸素量(DO)、クロロフィ

ル蛍光強度の鉛直分布

を併せて測定した。

表 6.2.4-5 溶存酸素量(DO)(貧酸素水塊)の現地調査の概要

調査内容 調査地点 観測層 調査期間 調査方法

定点連続

観 測

2 層

(表層-1m,

底層 B+0.2m)

平成 21 年

8 月 1 日~8 月 31 日

電磁式流向流速計

水温塩分計,DO計

濁度クロロフィル計

採水分析

2 地点

(Stn-4,D) 2 層

(表層-1m,

底層 B+1m)

採水試料について濁度,SS,

クロロフィル a,溶存酸素量

(DO)の分析

定線鉛直

観 測

12 地点

(A,B,C,D,E,F,AA,

BB,CC,DD,EE,FF)

0.5m 間隔

(海面~海底)

8 月 6 日,

8 月 13 日,

8 月 20 日,

8 月 27 日

多項目水質計を用いた水温,

塩分,溶存酸素量(DO),クロ

ロフィル蛍光強度の鉛直観

自動昇降

観測装置

6 地点

(S1,S6,B3,

B4,B5,B6)

0.5m 間隔

(海面~海底)

毎正時観測

(1 時間ごと)

多項目水質計を用いた水温,

塩分,溶存酸素量(DO),クロ

ロフィル蛍光強度の鉛直観

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6.2.4-7

図 6.2.4-3

調整池及び海域水質の

現地調査地点図

苓北町

島原市

雲仙市

太良町

諫早市

:諫早湾干拓事業環境モニタリング調査(水質)

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6.2.4-8

図 6.2.4-4

溶存酸素量(DO)(貧酸素水塊)

の調査地点図

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6.2.4-9

② 流れの状況

A 文献その他の資料調査

流れの状況の文献その他の資料調査の調査手法は、前出の「1.1 潮位(水位)・

潮流(流速)等」「(1) 調査の結果の概要」「3) 調査手法」「① 流れの状況」「A

文献その他の資料調査」に示すとおりである。

B 現地調査

流れの状況の現地調査の調査手法は、前出の「1.1 潮位(水位)・潮流(流速)

等」「(1) 調査の結果の概要」「3) 調査手法」「① 流れの状況」「B 現地調査」

に示すとおりである。

③ 底質の状況

A 文献その他の資料調査

底質の状況の文献その他の資料調査の調査手法は、後出の「3.1 底質」「(1) 調

査の結果の概要」「3) 調査手法」「① 底質の状況」「A 文献その他の資料調査」

に示すとおりである。

B 現地調査

底質の状況の現地調査の調査手法は、後出の「3.1 底質」「(1) 調査の結果の概

要」「3) 調査手法」「① 底質の状況」「B 現地調査」に示すとおりである。

④ 気象の状況

A 文献その他の資料調査

気象の状況の文献その他の資料調査の調査手法は、前出の「1.1 潮位(水位)・

潮流(流速)等」「(1) 調査の結果の概要」「3) 調査手法」「④ 気象の状況」「A

文献その他の資料調査」に示すとおりである。

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6.2.4-10

4) 調査結果

① 溶存酸素量(DO)の状況

A 文献その他の資料調査

イ 定期水質調査

公共用水域水質測定結果、浅海定線調査結果及び諫早湾干拓事業環境モニタリン

グ調査に基づく平成 11~20 年度の溶存酸素量(DO)の最小値、最大値、平均値、環境

基準値との比較を表 6.2.4-6 に示す。また、溶存酸素量(DO)の年平均値の経年変化

を図 6.2.4-5 に示す。

平成 11~20 年度の溶存酸素量(DO)の平均値は、福岡県海域の調査地点では表層が

7.0~8.0mg/L、中層が 7.3mg/L 、底層が 7.0~7.4mg/L、佐賀県の調査地点では表層

が 7.3~8.8mg/L、中層が 7.3~8.5mg/L、底層が 6.7~7.2mg/L、長崎県の調査地点

では表層が 7.5~8.1mg/L、中層が 7.5~8.4mg/L、底層が 7.2~7.4mg/L、熊本県の

調査地点では表層が 7.6~8.8mg/L、中層が 7.4~8.1mg/L、底層が 6.5~7.6mg/L の

範囲にある。また、諫早湾の調査地点では表層が 8.1~8.7mg/L、中層が 7.5~8.2mg/L、

底層が 6.9~8.1mg/L、調整池の調査地点では表層が 9.4~9.5mg/L の範囲にある。

溶存酸素量(DO)の年平均値の経年変化をみると、有明海の各県の海域、諫早湾、

調整池とも概ね横ばい傾向となっている。

また、環境基準の適合状況をみると、有明海の各県の海域、諫早湾とも環境基準

値を下回る値がみられ、特に A 類型海域で多い傾向にある。

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6.2.4-11

表 6.2.4-6(1) 溶存酸素量(DO)の調査結果(公共用水域水質測定結果)

DO [mg/L]

表層 中層 底層

生活環境項目

全窒素、全リン 最小 ~ 最大 平均 m / n 最小 ~ 最大 平均 m / n 最小 ~ 最大 平均 m / n

公福1 St-1 C Ⅲ 4.2 ~ 12.0 7.7 0 / 110 * ~ * * * / * 2.7 ~ 10.4 7.1 0 / 110

公福2 St-2 C Ⅲ 4.5 ~ 11.6 7.5 0 / 110 * ~ * * * / * 4.1 ~ 11.5 7.3 0 / 110

公福3 St-3 B Ⅲ 3.9 ~ 11.5 7.3 6 / 110 * ~ * * * / * 3.6 ~ 10.9 7.2 6 / 110

公福4 St-4 B Ⅲ 4.2 ~ 11.2 7.5 7 / 110 * ~ * * * / * 4.2 ~ 10.8 7.2 7 / 110

公福5 St-5 B Ⅲ 4.2 ~ 12.0 7.5 4 / 110 * ~ * * * / * 3.8 ~ 11.6 7.2 9 / 110

公福6 St-6 B Ⅲ 3.8 ~ 11.3 7.5 5 / 110 * ~ * * * / * 3.6 ~ 11.2 7.2 7 / 110

公福7 St-7 B Ⅲ 3.5 ~ 11.2 7.4 7 / 110 * ~ * * * / * 2.3 ~ 11.2 7.0 13 / 110

公福8 St-8 A Ⅲ 4.0 ~ 11.0 7.5 64 / 110 * ~ * * * / * 3.8 ~ 11.0 7.1 66 / 110

公福9 St-9 A Ⅲ 3.4 ~ 11.1 7.4 61 / 110 * ~ * * * / * 2.9 ~ 11.0 7.1 66 / 110

公福10 St-10 C 無 4.2 ~ 10.8 7.0 0 / 110 * ~ * * * / * 3.9 ~ 11.7 7.1 0 / 110

公佐1 C C Ⅲ 3.6 ~ 11.0 7.3 0 / 120 * ~ * * * / * * ~ * * * / *

公佐2 B-1 B Ⅲ 4.9 ~ 14.0 8.3 1 / 120 * ~ * * * / * * ~ * * * / *

公佐3 B-2 B Ⅲ 5.1 ~ 13.0 8.5 0 / 120 * ~ * * * / * * ~ * * * / *

公佐4 B-3 B Ⅲ 4.6 ~ 11.0 7.9 2 / 120 * ~ * * * / * * ~ * * * / *

公佐5 B-4 B Ⅲ 4.3 ~ 12.0 7.7 4 / 120 * ~ * * * / * * ~ * * * / *

公佐6 B-5 B Ⅲ 4.6 ~ 11.0 7.6 4 / 120 * ~ * * * / * * ~ * * * / *

公佐7 A-1 A Ⅲ 5.8 ~ 17.0 8.8 23 / 120 5.1 ~ 14.0 8.5 31 / 120 * ~ * * * / *

公佐8 A-2 A Ⅲ 4.3 ~ 12.0 8.2 38 / 120 4.1 ~ 12.0 7.8 54 / 120 * ~ * * * / *

公佐9 S-5(A-3) A Ⅱ 5.8 ~ 12.0 8.7 16 / 120 3.7 ~ 12.0 8.5 22 / 96 * ~ * * * / *

公佐10 S-7 A Ⅲ 4.5 ~ 14.0 8.4 28 / 108 4.3 ~ 12.0 8.3 23 / 84 * ~ * * * / *

公長1 小長井港 C Ⅱ 4.9 ~ 11.0 8.1 0 / 60 * ~ * * * / * * ~ * * * / *

公長2 多比良港 C Ⅱ 4.9 ~ 10.0 8.1 0 / 59 4.9 ~ 10.0 7.9 0 / 60 * ~ * * * / *

公長3 須川港 C Ⅱ 5.8 ~ 9.5 7.6 0 / 60 5.5 ~ 9.6 7.6 0 / 60 * ~ * * * / *

公長4 口之津港 C Ⅱ 5.5 ~ 9.4 7.6 0 / 60 5.3 ~ 9.7 7.6 0 / 60 * ~ * * * / *

公長5 島原沖 A Ⅱ 5.1 ~ 9.9 7.7 24 / 60 5.1 ~ 9.8 7.6 26 / 60 * ~ * * * / *

公長6 瀬詰崎沖 A Ⅱ 5.5 ~ 9.2 7.5 29 / 60 5.5 ~ 9.0 7.5 28 / 60 * ~ * * * / *

公長11 N-4 A Ⅱ 5.4 ~ 10.0 8.0 17 / 54 5.5 ~ 10.0 8.0 16 / 54 5.4 ~ 9.2 7.2 4 / 6

公長12 N-10 A Ⅱ 6.1 ~ 11.0 8.0 16 / 54 5.8 ~ 12.0 7.9 17 / 54 6.1 ~ 9.1 7.4 3 / 6

公熊1 St-1 A Ⅱ 4.5 ~ 14.4 8.0 63 / 155 * ~ * * * / * 3.4 ~ 9.4 6.5 61 / 84

公熊2 St-2 A Ⅲ 4.3 ~ 10.0 7.6 54 / 113 * ~ * * * / * 3.7 ~ 9.7 6.9 54 / 84

公熊3 St-3 C 無 4.3 ~ 11.0 7.6 0 / 60 * ~ * * * / * * ~ * * * / *

公熊4 St-4 B Ⅲ 4.2 ~ 11.4 7.9 3 / 115 * ~ * * * / * 3.2 ~ 9.4 6.7 13 / 84

公熊5 St-5 A Ⅲ 5.6 ~ 12.8 8.5 29 / 114 * ~ * * * / * 3.5 ~ 9.8 6.8 55 / 83

公熊6 St-6 B 無 4.4 ~ 11.0 7.7 4 / 120 * ~ * * * / * * ~ * * * / *

公熊7 St-7 A Ⅲ 5.8 ~ 11.0 8.1 41 / 120 * ~ * * * / * 4.8 ~ 10.0 7.5 44 / 84

公熊8 St-8 B 無 5.2 ~ 11.0 7.8 0 / 120 * ~ * * * / * * ~ * * * / *

公熊9 St-9 A Ⅲ 5.7 ~ 11.0 7.8 55 / 120 * ~ * * * / * 5.4 ~ 9.8 7.5 44 / 84

公熊10 St-10 B 無 5.7 ~ 9.9 7.8 0 / 114 * ~ * * * / * 5.4 ~ 9.5 7.6 0 / 83

公熊11 St-11 C 無 5.8 ~ 9.7 7.7 0 / 58 * ~ * * * / * * ~ * * * / *

公熊12 St-12 A Ⅱ 7.4 ~ 11.0 8.8 1 / 6 * ~ * * * / * * ~ * * * / *

公熊13 St-13 A Ⅱ 6.0 ~ 10.0 7.9 44 / 111 * ~ * * * / * 5.9 ~ 9.6 7.6 38 / 82

公熊14 K-6 A Ⅱ 5.7 ~ 10.3 7.8 47 / 108 * ~ * * * / * 5.4 ~ 9.3 7.2 52 / 84

公熊15 K-11 A Ⅱ 6.2 ~ 10.7 8.3 28 / 108 * ~ * * * / * 4.7 ~ 9.4 7.0 57 / 84

公熊16 K-12 A Ⅲ 5.8 ~ 12.0 8.2 28 / 92 * ~ * * * / * 5.1 ~ 10.8 7.3 43 / 71

公熊17 K-15 A Ⅲ 6.2 ~ 11.7 8.4 27 / 108 * ~ * * * / * 4.3 ~ 9.3 6.7 59 / 84

公熊18 K-17 A Ⅲ 6.3 ~ 12.7 8.7 22 / 107 * ~ * * * / * 3.3 ~ 9.6 6.9 48 / 83

公熊19 K-20 A Ⅱ 5.7 ~ 12.4 8.2 33 / 108 * ~ * * * / * 3.9 ~ 9.7 6.6 61 / 84

熊本県

長崎県

福岡県

佐賀県

県 地点名 旧地点名類型指定

注)平成 11~20 年度の最小値、最大値、平均値を示す。”*”は分析していないことを示す。

m:環境基準値を下回る検体数、n:総検体数

Page 12: 溶存酸素量(DO)6.2.4-2 3) 調査手法 ① 溶存酸素量(DO)の状況 A 文献その他の資料調査 調整池及び諫早湾を含む有明海における溶存酸素量(DO)の既存調査結果を収集し、

6.2.4-12

表 6.2.4-6(2) 溶存酸素量(DO)の調査結果(浅海定線調査結果)

DO [mg/L]

表層 中層 底層

生活環境項目

全窒素、全リン

最小 ~ 最大 平均 m / n 最小 ~ 最大 平均 m / n 最小 ~ 最大 平均 m / n

浅福1 FU-L1 A Ⅲ 4.1 ~ 11.0 7.7 59 / 123 * ~ * * * / * 3.7 ~ 10.7 7.3 69 / 122

浅福2 FU-L3 A Ⅲ 5.0 ~ 10.9 7.8 53 / 123 * ~ * * * / * 3.1 ~ 10.0 7.2 66 / 123

浅福3 FU-L5 A Ⅲ 4.9 ~ 10.6 7.6 53 / 121 3.9 ~ 10.2 7.3 65 / 120 4.0 ~ 10.1 7.2 68 / 121

浅福4 FU-L7 A Ⅱ 4.9 ~ 10.4 7.7 53 / 121 4.0 ~ 9.5 7.3 65 / 121 3.6 ~ 9.7 7.2 68 / 121

浅福5 FU-L9 B Ⅲ 3.6 ~ 10.3 7.5 3 / 121 4.2 ~ 10.7 7.3 8 / 121 3.5 ~ 9.9 7.1 11 / 121

浅福6 FU-S1 B Ⅲ 4.6 ~ 11.6 7.7 1 / 124 * ~ * * * / * 4.4 ~ 11.1 7.4 8 / 125

浅福7 FU-S3 B Ⅲ 4.6 ~ 11.7 8.0 2 / 86 * ~ * * * / * 3.9 ~ 10.4 7.3 5 / 87

浅福8 FU-S4 A Ⅲ 4.7 ~ 11.3 7.9 54 / 124 * ~ * * * / * 3.9 ~ 10.4 7.3 68 / 124

浅福9 FU-S6 A Ⅲ 4.5 ~ 10.7 7.8 56 / 123 * ~ * * * / * 4.0 ~ 10.3 7.4 63 / 123

浅福10 FU-S8 B Ⅲ 4.6 ~ 10.5 7.8 2 / 123 * ~ * * * / * 3.9 ~ 10.2 7.2 7 / 123

浅佐1 SA-1 A Ⅲ 5.0 ~ 14.1 8.3 50 / 124 3.1 ~ 11.5 7.3 13 / 23 1.3 ~ 11.9 7.2 71 / 124

浅佐2 SA-2 A Ⅲ 4.0 ~ 13.2 8.2 45 / 124 3.1 ~ 11.5 7.5 12 / 24 1.0 ~ 11.2 7.0 64 / 124

浅佐3 SA-3 A Ⅱ 4.2 ~ 11.4 8.1 41 / 119 2.6 ~ 10.8 7.6 57 / 119 2.7 ~ 10.6 6.9 70 / 118

浅佐4 SA-4 A Ⅱ 5.6 ~ 11.9 8.0 40 / 117 2.7 ~ 10.7 7.5 55 / 116 2.6 ~ 9.9 6.9 66 / 117

浅佐5 SA-5 A Ⅱ 3.9 ~ 12.7 8.1 43 / 123 1.9 ~ 11.8 7.3 62 / 123 1.6 ~ 10.0 6.7 68 / 122

浅佐6 SA-6 A Ⅲ 5.1 ~ 10.8 7.6 66 / 124 * ~ * * * / * 3.1 ~ 10.1 7.1 75 / 124

浅佐7 SA-7 A Ⅲ 5.4 ~ 11.9 7.8 56 / 124 4.9 ~ 11.1 7.5 14 / 25 2.2 ~ 10.0 7.0 73 / 124

浅佐8 SA-8 A Ⅲ 4.8 ~ 11.7 7.5 71 / 124 * ~ * * * / * 3.8 ~ 10.2 7.2 75 / 123

浅佐9 SA-9 A Ⅲ 5.0 ~ 12.8 7.8 59 / 124 4.8 ~ 11.1 7.5 15 / 25 2.6 ~ 10.9 7.0 73 / 124

浅佐10 SA-10 A Ⅲ 5.3 ~ 12.8 7.9 52 / 124 4.1 ~ 10.9 7.4 14 / 25 1.1 ~ 10.9 7.1 76 / 123

浅佐11 SA-11 A Ⅱ 5.3 ~ 11.9 7.9 41 / 112 2.6 ~ 9.7 7.4 59 / 113 2.9 ~ 9.5 7.0 66 / 112

浅長2 NA-2' A Ⅱ * ~ * * * / * 4.9 ~ 10.6 8.4 16 / 84 * ~ * * * / *

浅長3 NA-K3 A Ⅱ * ~ * * * / * 5.6 ~ 9.4 7.6 40 / 83 * ~ * * * / *

浅長4 NA-K7 A Ⅱ * ~ * * * / * 5.1 ~ 9.7 7.9 29 / 84 * ~ * * * / *

浅長5 NA-K13 A Ⅱ * ~ * * * / * 4.6 ~ 10.2 7.9 35 / 84 * ~ * * * / *

浅熊1 KU-1 A Ⅱ * ~ * * * / * 6.0 ~ 9.6 7.6 57 / 117 * ~ * * * / *

浅熊2 KU-2 A Ⅱ * ~ * * * / * 4.9 ~ 8.8 7.5 28 / 50 * ~ * * * / *

浅熊3 KU-4 A Ⅱ * ~ * * * / * 6.1 ~ 9.2 7.6 58 / 119 * ~ * * * / *

浅熊4 KU-5 A Ⅱ * ~ * * * / * 6.0 ~ 10.7 7.6 55 / 119 * ~ * * * / *

浅熊5 KU-6 A Ⅱ * ~ * * * / * 6.2 ~ 10.1 7.8 21 / 51 * ~ * * * / *

浅熊6 KU-8 A Ⅱ * ~ * * * / * 5.6 ~ 11.0 8.1 19 / 52 * ~ * * * / *

浅熊7 KU-9 A Ⅱ * ~ * * * / * 4.7 ~ 9.5 7.7 56 / 120 * ~ * * * / *

浅熊8 KU-10 A Ⅱ * ~ * * * / * 5.9 ~ 10.5 8.0 41 / 119 * ~ * * * / *

浅熊9 KU-11 A Ⅱ * ~ * * * / * 4.5 ~ 10.4 8.1 45 / 120 * ~ * * * / *

浅熊10 KU-12 A Ⅲ * ~ * * * / * 3.9 ~ 10.3 7.6 57 / 119 * ~ * * * / *

浅熊11 KU-14 A Ⅱ * ~ * * * / * 5.3 ~ 10.1 7.8 49 / 120 * ~ * * * / *

浅熊12 KU-15 A Ⅲ * ~ * * * / * 4.6 ~ 10.4 7.9 51 / 120 * ~ * * * / *

浅熊13 KU-16 A Ⅲ * ~ * * * / * 4.1 ~ 11.2 7.9 49 / 114 * ~ * * * / *

浅熊14 KU-17 A Ⅲ * ~ * * * / * 4.7 ~ 11.1 7.9 46 / 120 * ~ * * * / *

浅熊15 KU-18 A Ⅱ * ~ * * * / * 4.5 ~ 10.4 7.5 59 / 119 * ~ * * * / *

浅熊16 KU-19 A Ⅱ * ~ * * * / * 4.6 ~ 10.0 7.7 51 / 117 * ~ * * * / *

浅熊17 KU-20 A Ⅱ * ~ * * * / * 5.5 ~ 10.2 8.1 20 / 52 * ~ * * * / *

浅熊18 KU-A A - * ~ * * * / * 5.9 ~ 8.8 7.4 29 / 54 * ~ * * * / *

類型指定旧地点名地点名

熊本県

長崎県

福岡県

佐賀県

注)平成 11~20 年度の最小値、最大値、平均値を示す。”*”は分析していないことを示す。

m:環境基準値を下回る検体数、n:総検体数

表 6.2.4-6(3) 溶存酸素量(DO)の調査結果(諫早湾干拓事業環境モニタリング調査結果)

DO [mg/L]

表層 中層 底層

生活環境項目

全窒素、全リン 最小 ~ 最大 平均 m / n 最小 ~ 最大 平均 m / n 最小 ~ 最大 平均 m / n

S1 A Ⅱ 4.6 ~ 12.0 8.4 29 / 108 * ~ * * * / * 0.5 ~ 13.0 8.0 41 / 107

S6 A Ⅱ 4.8 ~ 12.0 8.7 23 / 108 * ~ * * * / * 1.4 ~ 13.0 8.1 38 / 107

B3 A Ⅱ 4.9 ~ 13.0 8.7 32 / 132 4.0 ~ 12.0 8.2 44 / 132 0.5 ~ 11.0 7.4 51 / 108

B4 A Ⅱ 4.6 ~ 13.0 8.5 31 / 132 * ~ * * * / * 2.1 ~ 11.0 7.4 46 / 107

B5 A Ⅱ 5.0 ~ 12.0 8.1 43 / 132 * ~ * * * / * 2.8 ~ 9.7 6.9 62 / 107

B6 A Ⅱ 5.6 ~ 11.0 8.4 32 / 132 1.5 ~ 11.0 7.5 63 / 132 2.3 ~ 11.0 7.0 56 / 108

B1 B Ⅴ 5.7 ~ 17.0 9.5 0 / 132 * ~ * * * / * * ~ * * * / *

B2 B Ⅴ 5.6 ~ 17.0 9.4 0 / 132 * ~ * * * / * * ~ * * * / *

類型指定地点名

注)平成 11~20 年度の最小値、最大値、平均値を示す。”*”は分析していないことを示す。

m:環境基準値を下回る検体数、n:総検体数

Page 13: 溶存酸素量(DO)6.2.4-2 3) 調査手法 ① 溶存酸素量(DO)の状況 A 文献その他の資料調査 調整池及び諫早湾を含む有明海における溶存酸素量(DO)の既存調査結果を収集し、

6.2.4-13

【表層】

6.0

7.0

8.0

9.0

10.0

H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20

DO

(m

g/L)

公福1 公福2 公福3 公福4 公福5 【表層】

6.0

7.0

8.0

9.0

10.0

H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20

DO

(mg/

L)

公福6 公福7 公福8 公福9 公福10

【表層】

6.0

7.0

8.0

9.0

10.0

H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20

DO

(m

g/L)

公佐1 公佐2 公佐3 公佐4 公佐5 【表層】

6.0

7.0

8.0

9.0

10.0

H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20

DO

(mg/

L)

公佐6 公佐7 公佐8 公佐9 公佐10

【表層】

6.0

7.0

8.0

9.0

10.0

H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20

DO

(m

g/L)

公長1 公長2 公長3 公長4 【表層】

6.0

7.0

8.0

9.0

10.0

H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20

DO

(mg/

L)

公長5 公長6 公長11 公長12

【表層】

6.0

7.0

8.0

9.0

10.0

H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20

DO

(m

g/L)

公熊1 公熊2 公熊3 公熊4 公熊5 【表層】

6.0

7.0

8.0

9.0

10.0

H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20

DO

(m

g/L)

公熊6 公熊7 公熊8 公熊9 公熊10

【表層】

6.0

7.0

8.0

9.0

10.0

H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20

DO

(m

g/L)

公熊11 公熊12 公熊13 公熊14 公熊15 【表層】

6.0

7.0

8.0

9.0

10.0

H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20

DO

(m

g/L)

公熊16 公熊17 公熊18 公熊19

図 6.2.4-5(1) 溶存酸素量(DO)の年平均値の経年変化(公共用水域水質測定結果)

Page 14: 溶存酸素量(DO)6.2.4-2 3) 調査手法 ① 溶存酸素量(DO)の状況 A 文献その他の資料調査 調整池及び諫早湾を含む有明海における溶存酸素量(DO)の既存調査結果を収集し、

6.2.4-14

【中層】

6.0

7.0

8.0

9.0

10.0

H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20

DO

(m

g/L)

公佐7 公佐8 公佐9 公佐10

【中層】

6.0

7.0

8.0

9.0

10.0

H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20

DO

(m

g/L)

公長2 公長3 公長4【中層】

6.0

7.0

8.0

9.0

10.0

H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20

DO

(mg/

L)

公長5 公長6 公長11 公長12

【底層】

6.0

7.0

8.0

9.0

10.0

H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20

DO

(m

g/L)

公福1 公福2 公福3 公福4 公福5 【底層】

6.0

7.0

8.0

9.0

10.0

H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20

DO

(mg/

L)

公福6 公福7 公福8 公福9 公福10

【底層】

6.0

7.0

8.0

9.0

10.0

H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20

DO

(m

g/L)

公熊1 公熊2 公熊4 公熊5【底層】

6.0

7.0

8.0

9.0

10.0

H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20

DO

(mg/

L)

公熊7 公熊9 公熊10

【底層】

6.0

7.0

8.0

9.0

10.0

H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20

DO

(m

g/L)

公熊13 公熊14 公熊15【底層】

6.0

7.0

8.0

9.0

10.0

H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20

DO

(mg/

L)

公熊16 公熊17 公熊18 公熊19

図 6.2.4-5(2) 溶存酸素量(DO)の年平均値の経年変化(公共用水域水質測定結果)

Page 15: 溶存酸素量(DO)6.2.4-2 3) 調査手法 ① 溶存酸素量(DO)の状況 A 文献その他の資料調査 調整池及び諫早湾を含む有明海における溶存酸素量(DO)の既存調査結果を収集し、

6.2.4-15

【表層】

6.0

7.0

8.0

9.0

10.0

H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20

DO

(mg/

L)

浅福1 浅福2 浅福3 浅福4 浅福5 【表層】

6.0

7.0

8.0

9.0

10.0

H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20

DO

(mg/

L)

浅福6 浅福7 浅福8 浅福9 浅福10

【表層】

6.0

7.0

8.0

9.0

10.0

H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20

DO

(mg/

L)

浅佐1 浅佐2 浅佐3 浅佐4 浅佐5 浅佐6 【表層】

6.0

7.0

8.0

9.0

10.0

H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20

DO

(mg/

L)

浅佐7 浅佐8 浅佐9 浅佐10 浅佐11

【中層】

6.0

7.0

8.0

9.0

10.0

H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20

DO

(m

g/L)

浅福3 浅福4 浅福5

【中層】

6.0

7.0

8.0

9.0

10.0

H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20

DO

(mg/

L)

浅佐1 浅佐2 浅佐3 浅佐4 浅佐5 【中層】

6.0

7.0

8.0

9.0

10.0

H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20

DO

(m

g/L)

浅佐7 浅佐9 浅佐10 浅佐11

【中層】

6.0

7.0

8.0

9.0

10.0

H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20

DO

(m

g/L)

浅長2 浅長3 浅長4 浅長5

【中層】

6.0

7.0

8.0

9.0

10.0

H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20

DO

(m

g/L)

浅熊1 浅熊2 浅熊3 浅熊4 浅熊5 【中層】

6.0

7.0

8.0

9.0

10.0

H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20

DO

(mg/

L)

浅熊6 浅熊7 浅熊8 浅熊9 浅熊10

図 6.2.4-5(3) 溶存酸素量(DO)の年平均値の経年変化(浅海定線調査結果)

Page 16: 溶存酸素量(DO)6.2.4-2 3) 調査手法 ① 溶存酸素量(DO)の状況 A 文献その他の資料調査 調整池及び諫早湾を含む有明海における溶存酸素量(DO)の既存調査結果を収集し、

6.2.4-16

【中層】

6.0

7.0

8.0

9.0

10.0

H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20

DO

(m

g/L)

浅熊11 浅熊12 浅熊13 浅熊14 浅熊15 【中層】

6.0

7.0

8.0

9.0

10.0

H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20

DO

(mg/

L)

浅熊16 浅熊17 浅熊18

【底層】

6.0

7.0

8.0

9.0

10.0

H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20

DO

(m

g/L)

浅福1 浅福2 浅福3 浅福4 浅福5 【底層】

6.0

7.0

8.0

9.0

10.0

H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20

DO

(mg/

L)

浅福6 浅福7 浅福8 浅福9 浅福10

【底層】

6.0

7.0

8.0

9.0

10.0

H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20

DO

(mg/

L)

浅佐1 浅佐2 浅佐3 浅佐4 浅佐5 浅佐6 【底層】

6.0

7.0

8.0

9.0

10.0

H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20

DO

(m

g/L)

浅佐7 浅佐8 浅佐9 浅佐10 浅佐11

図 6.2.4-5(4) 溶存酸素量(DO)の年平均値の経年変化(浅海定線調査結果)

【表層】

6.0

7.0

8.0

9.0

10.0

H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20

DO

(m

g/L)

S1 S6 B3 B4 B5 B6 B1 B2 【中層】

6.0

7.0

8.0

9.0

10.0

H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20

DO

(m

g/L)

B3 B6

【底層】

6.0

7.0

8.0

9.0

10.0

H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20

DO

(m

g/L)

S1 S6 B3 B4 B5 B6

図 6.2.4-5(5) 溶存酸素量(DO)の年平均値の経年変化

(諫早湾干拓事業環境モニタリング調査結果)

Page 17: 溶存酸素量(DO)6.2.4-2 3) 調査手法 ① 溶存酸素量(DO)の状況 A 文献その他の資料調査 調整池及び諫早湾を含む有明海における溶存酸素量(DO)の既存調査結果を収集し、

6.2.4-17

ロ 貧酸素水塊の形成に関する調査

九州農政局が平成 16 年度から平成 19 年度に実施した貧酸素水塊の形成に関する

調査結果より、有明海と諫早湾における貧酸素水塊形成過程の水温、塩分、溶存酸

素量(DO)の特性について示す。

a 経時変化の状況

有明海と諫早湾における貧酸素水塊形成過程の水温、塩分、溶存酸素量(DO)の経

時変化を図 6.2.4-6 に示す。ここでは、図 6.2.4-7 に示す有明海湾奥の代表地点と

しての D 地点、諫早湾の代表地点としての B3 の結果を示し、溶存酸素量(DO)の変化

は酸素飽和度で示す。

各年の経時変化によると、水温躍層は晴天の継続によって発達し、風浪や潮流(大

潮)などの気象・海象条件に応じて解消されている。塩分躍層は、降水量および河

川流量の増大によって発達し、これらの継続期間は、風浪や潮流などの気象・海象

条件に左右されていた。酸素飽和度は、水温躍層や塩分躍層の形成時期、小潮期の

ような流動の弱まる時期に低下する傾向にあり、躍層の消滅とともに上昇する傾向

がみられる。

図 6.2.4-7 経時変化図地点位置

Page 18: 溶存酸素量(DO)6.2.4-2 3) 調査手法 ① 溶存酸素量(DO)の状況 A 文献その他の資料調査 調整池及び諫早湾を含む有明海における溶存酸素量(DO)の既存調査結果を収集し、

6.2.4-18

注 1)B3 の表層は海面下 0.5m、底層は海底上 0.1m、D の表層は海面下 1.0m、底層は海底上 1.0m ただし、D 地点

の表層では、溶存酸素量(DO)の測定を実施していない。

注 2)風速は諫早湾湾奥部 B3 地点、潮位は気象庁の大浦観測所、河川流量は筑後川河川事務所の瀬ノ下、降水

量は気象庁の佐賀地方気象台における観測データをそれぞれ用いた。

図 6.2.4-6(1) 有明海と諫早湾における躍層と貧酸素水塊の形成状況(平成 16 年)

20

22

24

26

28

30

32

34

36

7/1 7/6 7/11 7/16 7/21 7/26 7/31 8/5 8/10 8/15 8/20 8/25 8/30 9/4 9/9 9/14 9/19 9/24 9/29

水温

(℃

B3(表層) D(表層) B3(底層) D(底層)

10

15

20

25

30

35

7/1 7/6 7/11 7/16 7/21 7/26 7/31 8/5 8/10 8/15 8/20 8/25 8/30 9/4 9/9 9/14 9/19 9/24 9/29

塩分

(psu)

B3(表層) D(表層) B3(底層) D(底層)

0

5

10

15

20

25

30

7/1 7/6 7/11 7/16 7/21 7/26 7/31 8/5 8/10 8/15 8/20 8/25 8/30 9/4 9/9 9/14 9/19 9/24 9/29

風速

(m/s)

-400

-200

0

200

400

潮位

(cm

)

B3風速 大浦潮位

4号 10号 15号 18号16号 21号前線

0

20

40

60

80

100

120

140

160

180

200

7/1 7/6 7/11 7/16 7/21 7/26 7/31 8/5 8/10 8/15 8/20 8/25 8/30 9/4 9/9 9/14 9/19 9/24 9/29

酸素

飽和

度(%

)

B3(表層) D(表層) B3(底層) D(底層)

飽和度40%

0

500

1000

1500

2000

2500

7/1 7/6 7/11 7/16 7/21 7/26 7/31 8/5 8/10 8/15 8/20 8/25 8/30 9/4 9/9 9/14 9/19 9/24 9/29

日平

均河

川流

量(m

3 /s)

0

10

20

30

40

50

60

雨量

(m

m/時

)、

日射

量(M

J/㎡

)

筑後川流量 佐賀雨量 全天日射量

水温躍層

塩分躍層

濃度低下 濃度低下

濃度低下

Page 19: 溶存酸素量(DO)6.2.4-2 3) 調査手法 ① 溶存酸素量(DO)の状況 A 文献その他の資料調査 調整池及び諫早湾を含む有明海における溶存酸素量(DO)の既存調査結果を収集し、

6.2.4-19

注 1)B3 の表層は海面下 0.5m、底層は海底上 0.1m、D の表層は海面下 1.0m、底層は海底上 0.2m

注 2)風速は諫早湾湾奥部 B3 地点、潮位は気象庁の大浦観測所、河川流量は筑後川河川事務所の瀬ノ下、降水量

は気象庁の佐賀地方気象台における観測データをそれぞれ用いた。

図 6.2.4-6(2) 有明海と諫早湾における躍層と貧酸素水塊の形成状況(平成 17 年)

20

22

24

26

28

30

32

34

36

7/1 7/6 7/11 7/16 7/21 7/26 7/31 8/5 8/10 8/15 8/20 8/25 8/30 9/4 9/9 9/14 9/19 9/24 9/29

水温

(℃)

B3(表層) D(表層) B3(底層) D(底層)

10

15

20

25

30

35

7/1 7/6 7/11 7/16 7/21 7/26 7/31 8/5 8/10 8/15 8/20 8/25 8/30 9/4 9/9 9/14 9/19 9/24 9/29

塩分

(psu)

B3(表層) D(表層) B3(底層) D(底層)

0

5

10

15

20

25

30

7/1 7/6 7/11 7/16 7/21 7/26 7/31 8/5 8/10 8/15 8/20 8/25 8/30 9/4 9/9 9/14 9/19 9/24 9/29

風速

(m/s

)

-400

-200

0

200

400

潮位

(cm

)

B3風速 大浦潮位

前線 前線 14号 17号

0

20

40

60

80

100

120

140

160

180

200

7/1 7/6 7/11 7/16 7/21 7/26 7/31 8/5 8/10 8/15 8/20 8/25 8/30 9/4 9/9 9/14 9/19 9/24 9/29

酸素

飽和

度(%

)

B3(表層) D(表層) B3(底層) D(底層)

飽和度40%

0

500

1000

1500

2000

2500

7/1 7/6 7/11 7/16 7/21 7/26 7/31 8/5 8/10 8/15 8/20 8/25 8/30 9/4 9/9 9/14 9/19 9/24 9/29

日平

均河

川流

量(m

3/s)

0

10

20

30

40

50

雨量

(m

m/時

)、日

射量

(MJ/㎡

)

筑後川流量 佐賀雨量 全天日射量

水温躍層

塩分躍層

濃度低下

濃度低下

塩分躍層

Page 20: 溶存酸素量(DO)6.2.4-2 3) 調査手法 ① 溶存酸素量(DO)の状況 A 文献その他の資料調査 調整池及び諫早湾を含む有明海における溶存酸素量(DO)の既存調査結果を収集し、

6.2.4-20

注 1)B3 の表層は海面下 0.5m、底層は海底上 0.1m、D の表層は海面下 1.0m、底層は海底上 0.2m

注 2)風速は諫早湾湾奥部 B3 地点、潮位は気象庁の大浦観測所、河川流量は筑後川河川事務所の瀬ノ下、降水量は

気象庁の佐賀地方気象台における観測データをそれぞれ用いた。

図 6.2.4-6(3) 有明海と諫早湾における躍層と貧酸素水塊の形成状況(平成 18 年)

20

22

24

26

28

30

32

34

36

7/1 7/6 7/11 7/16 7/21 7/26 7/31 8/5 8/10 8/15 8/20 8/25 8/30 9/4 9/9 9/14 9/19 9/24 9/29

水温

(℃

B3(表層) D(表層) B3(底層) D(底層)

5

10

15

20

25

30

35

7/1 7/6 7/11 7/16 7/21 7/26 7/31 8/5 8/10 8/15 8/20 8/25 8/30 9/4 9/9 9/14 9/19 9/24 9/29

塩分

(psu)

B3(表層) D(表層) B3(底層) D(底層)

0

5

10

15

20

25

30

7/1 7/6 7/11 7/16 7/21 7/26 7/31 8/5 8/10 8/15 8/20 8/25 8/30 9/4 9/9 9/14 9/19 9/24 9/29

風速

(m/s)

-400

-200

0

200

400

潮位

(cm

)

B3風速 大浦潮位

前線 3号 10号前線 前線 前線 13号 気圧

0

20

40

60

80

100

120

140

160

180

200

7/1 7/6 7/11 7/16 7/21 7/26 7/31 8/5 8/10 8/15 8/20 8/25 8/30 9/4 9/9 9/14 9/19 9/24 9/29

酸素

飽和

度(%

)

B3(表層) D(表層) B3(底層) D(底層)

飽和度40%

0

500

1000

1500

2000

2500

7/1 7/6 7/11 7/16 7/21 7/26 7/31 8/5 8/10 8/15 8/20 8/25 8/30 9/4 9/9 9/14 9/19 9/24 9/29

日平

均河

川流

量(m

3 /s)

0

10

20

30

40

50

雨量

(mm

/時

)、

日射

量(M

J/㎡

)

筑後川流量 佐賀雨量 全天日射量

水温躍層

塩分躍層

濃度低下濃度低下

塩分躍層

Page 21: 溶存酸素量(DO)6.2.4-2 3) 調査手法 ① 溶存酸素量(DO)の状況 A 文献その他の資料調査 調整池及び諫早湾を含む有明海における溶存酸素量(DO)の既存調査結果を収集し、

6.2.4-21

注 1)B3 の表層は海面下 0.5m、底層は海底上 0.1m、D の表層は海面下 1.0m、底層は海底上 0.2m

注 2)風速は諫早湾湾奥部 B3 地点、潮位は気象庁の大浦観測所、河川流量は筑後川河川事務所の瀬ノ下、降水量は

気象庁の佐賀地方気象台における観測データをそれぞれ用いた。

図 6.2.4-6(4) 有明海と諫早湾における躍層と貧酸素水塊の形成状況(平成 19 年)

20

22

24

26

28

30

32

34

36

7/1 7/6 7/11 7/16 7/21 7/26 7/31 8/5 8/10 8/15 8/20 8/25 8/30 9/4 9/9 9/14 9/19 9/24 9/29

水温

(℃

B3(表層) D(表層) B3(底層) D(底層)

5

10

15

20

25

30

35

7/1 7/6 7/11 7/16 7/21 7/26 7/31 8/5 8/10 8/15 8/20 8/25 8/30 9/4 9/9 9/14 9/19 9/24 9/29

塩分

(ps

u)

B3(表層) D(表層) B3(底層) D(底層)

0

5

10

15

20

25

30

7/1 7/6 7/11 7/16 7/21 7/26 7/31 8/5 8/10 8/15 8/20 8/25 8/30 9/4 9/9 9/14 9/19 9/24 9/29

風速

(m/s)

-400

-200

0

200

400

潮位

(cm

)

B3風速 大浦潮位

前線 4号 5号 11号

0

20

40

60

80

100

120

140

160

180

200

7/1 7/6 7/11 7/16 7/21 7/26 7/31 8/5 8/10 8/15 8/20 8/25 8/30 9/4 9/9 9/14 9/19 9/24 9/29

酸素

飽和

度(%

)

B3(表層) D(表層) B3(底層) D(底層)

飽和度40%

0

500

1000

1500

2000

2500

3000

3500

4000

7/1 7/6 7/11 7/16 7/21 7/26 7/31 8/5 8/10 8/15 8/20 8/25 8/30 9/4 9/9 9/14 9/19 9/24 9/29

日平

均河

川流

量(m

3/s)

0

10

20

30

40

50

雨量

(m

m/時

)、

日射

量(M

J/㎡

)

筑後川流量 佐賀雨量 全天日射量

塩分躍層

塩分躍層

水温躍層

濃度低下

Page 22: 溶存酸素量(DO)6.2.4-2 3) 調査手法 ① 溶存酸素量(DO)の状況 A 文献その他の資料調査 調整池及び諫早湾を含む有明海における溶存酸素量(DO)の既存調査結果を収集し、

6.2.4-22

b 鉛直分布の状況

貧酸素水塊形成過程における有明海と諫早湾の水温、塩分、酸素飽和度の鉛直分

布を図 6.2.4-8 に示した測線 1 の断面として図 6.2.4-9 に示す。ここでは、平成 18

年 7 月~8 月に形成された水温躍層と塩分躍層、この期間の酸素飽和度の鉛直分布

を示す。

夏季の水温の躍層形成時は、表層で 30℃前後、中~底層で 24℃以下となり、上下

層の水温差が 6℃以上となっている。

水温躍層は、水深 5m 付近に形成され、これよりも水深の浅い沿岸部では水温躍層

がみられない海域となっている。

夏季の出水後は、表層の塩分が低下し塩分躍層が形成される。表層塩分は、河川

水の流入する沿岸部で低く、徐々に有明海湾央部へ広がる傾向を示している。

塩分躍層は、水温躍層と同様に水深 5m 付近に形成され、躍層面より下層は 28 前

後の塩分で一様となっている。

酸素飽和度は、水温、塩分躍層の形成時期に、有明海湾奥部の B 地点付近から低

下し始め、底層部では 10%前後の低い値を示している。

諫早湾内では、諫早湾中央の B3 付近で酸素飽和度が低下し始め、酸素飽和度が

20%以下の貧酸素水塊は、徐々に有明海湾央方向へ広がって、最も拡大した時期に

は、有明海側の 20%以下の貧酸素水塊とつながっている。このとき、酸素飽和度は

水深 5m 付近の水温・塩分の躍層面より上層では過飽和、下層では貧酸素状態(40%

以下)を示している。

図 6.2.4-8 水温、塩分、酸素飽和度の断面位置図

測線1

Page 23: 溶存酸素量(DO)6.2.4-2 3) 調査手法 ① 溶存酸素量(DO)の状況 A 文献その他の資料調査 調整池及び諫早湾を含む有明海における溶存酸素量(DO)の既存調査結果を収集し、

6.2.4-23

-25

-20

-15

-10

-5

0

St.A B3 S4A B C D E F B6

-25

-20

-15

-10

-5

0

St.A B3 S4A B C D E F B6

-25

-20

-15

-10

-5

0

St.A B3 S4A B C D E F B6

-25

-20

-15

-10

-5

0

St.A B3 S4A B C D E F B6

(注) は欠測

図 6.2.4-9(1) 測線 1 における水温の鉛直分布(平成 18 年 7 月 13 日~8 月 3 日)

20

21

22

23

24

25

26

27

28

29

30

31

32

33

34

0

5

10

15

20

25

21 23 25 27 29 31 33

水温(℃)

水深

(m

A B C D E F

0

5

10

15

20

25

21 23 25 27 29 31 33

水温(℃)

水深

(m

B6 S10 St.A B3 S4

0

5

10

15

20

25

21 23 25 27 29 31 33

水温(℃)

水深

(m

A B C D E F

0

5

10

15

20

25

21 23 25 27 29 31 33

水温(℃)

水深

(m

B6 S10 St.A B3 S4

0

5

10

15

20

25

21 23 25 27 29 31 33

水温(℃)

水深

(m

A B C D E F

0

5

10

15

20

25

21 23 25 27 29 31 33

水温(℃)

水深

(m

B6 S10 St.A B3 S4

0

5

10

15

20

25

21 23 25 27 29 31 33

水温(℃)

水深

(m

A B C D E F

0

5

10

15

20

25

21 23 25 27 29 31 33

水温(℃)

水深

(m

B6 S10 St.A B3 S4

H18/7/20 満潮時

H18/7/13 満潮時

H18/8/3 満潮時

H18/7/27 満潮時

有明海湾奥 諫早湾奥

(℃)

Page 24: 溶存酸素量(DO)6.2.4-2 3) 調査手法 ① 溶存酸素量(DO)の状況 A 文献その他の資料調査 調整池及び諫早湾を含む有明海における溶存酸素量(DO)の既存調査結果を収集し、

6.2.4-24

St.A B3 S4A B C D E F B6

-25

-20

-15

-10

-5

0

-25

-20

-15

-10

-5

0

St.A B3 S4A B C D E F B6

-25

-20

-15

-10

-5

0

St.A B3 S4A B C D E F B6

St.A B3 S4A B C D E F B6

-25

-20

-15

-10

-5

0

(注) は欠測

図 6.2.4-9(2) 測線 1 における塩分の鉛直分布(平成 18 年 7 月 13 日~8 月 3 日)

0

5

10

15

20

25

5 10 15 20 25 30 35

塩分(psu)

水深

(m

A B C D E F

0

5

10

15

20

25

5 10 15 20 25 30 35

塩分(psu)

水深

(m

B6 St.A B3 S4

0

5

10

15

20

25

5 10 15 20 25 30 35

塩分(psu)

水深

(m

A B C D E F

0

5

10

15

20

25

5 10 15 20 25 30 35

塩分(psu)

水深

(m

B6 St.A B3 S4

0

5

10

15

20

25

5 10 15 20 25 30 35塩分(psu)

水深

(m

A B C D E F

0

5

10

15

20

25

5 10 15 20 25 30 35

塩分(psu)

水深

(m

B6 St.A B3 S4

0

5

10

15

20

25

5 10 15 20 25 30 35

塩分(psu)

水深

(m

A B C D E F

0

5

10

15

20

25

5 10 15 20 25 30 35

塩分(psu)

水深

(m

B6 St.A B3 S4

H18/7/20 満潮時

H18/7/13 満潮時

H18/8/3 満潮時

H18/7/27 満潮時

2

4

6

8

10

12

14

16

18

20

22

24

26

28

30

32

有明海湾奥 諫早湾奥

(PSU)

Page 25: 溶存酸素量(DO)6.2.4-2 3) 調査手法 ① 溶存酸素量(DO)の状況 A 文献その他の資料調査 調整池及び諫早湾を含む有明海における溶存酸素量(DO)の既存調査結果を収集し、

6.2.4-25

-25

-20

-15

-10

-5

0

St.A B3 S4A B C D E F B6

-25

-20

-15

-10

-5

0

St.A B3 S4A B C D E F B6

-25

-20

-15

-10

-5

0

St.A B3 S4A B C D E F B6

-25

-20

-15

-10

-5

0

St.A B3 S4A B C D E F B6

(注) は欠測

図 6.2.4-9(3) 測線 1 における酸素飽和度の鉛直分布(平成 18 年 7 月 13 日~8 月 3 日)

H18/8/3 満潮時

H18/7/27 満潮時

H18/7/20 満潮時

0

5

10

15

20

25

40 80 120 160 200

酸素飽和度(%)

水深

(m

A B C D E F

0

5

10

15

20

25

40 80 120 160 200

酸素飽和度(%)

水深

(m

B6 St.A B3 S4

0

5

10

15

20

25

40 80 120 160 200酸素飽和度(%)

水深

(m

A B C D E F

0

5

10

15

20

25

40 80 120 160 200

酸素飽和度(%)

水深

(m

B6 St.A B3 S4

0

5

10

15

20

25

40 80 120 160 200

酸素飽和度(%)

水深

(m

A B C D E F

0

5

10

15

20

25

40 80 120 160 200

酸素飽和度(%)

水深

(m

B6 St.A B3 S4

0

5

10

15

20

25

40 80 120 160 200

酸素飽和度(%)

水深

(m

A B C D E F

0

5

10

15

20

25

40 80 120 160 200

酸素飽和度(%)

水深

(m

B6 St.A B3 S4

H18/7/13 満潮時

0

10

20

30

40

50

75

100

150

200

有明海湾奥 諫早湾奥

(%)

Page 26: 溶存酸素量(DO)6.2.4-2 3) 調査手法 ① 溶存酸素量(DO)の状況 A 文献その他の資料調査 調整池及び諫早湾を含む有明海における溶存酸素量(DO)の既存調査結果を収集し、

6.2.4-26

c 平面分布の状況

有明海と諫早湾における底層の酸素飽和度の平面分布を図 6.2.4-10 に示す。

九州農政局の実施した定点連続観測(2 地点)と定点鉛直観測(有明海 12 地点、

諫早湾 7 地点)及び自動昇降装置(6 地点)に、環境省と水産庁の連続観測地点(図

6.2.4-4 に示した 15 地点)の観測結果を用いて、底層(海底上 0.1~0.2m)の酸素

飽和度の平面分布を示した。

酸素飽和度の低い海域は各年とも概ね共通しており、有明海湾奥部では、有明海

湾奥部西側水道部や、沿岸の干潟浅海域を中心に酸素飽和度の低い分布域が形成さ

れていた。諫早湾では、湾央部の B3 や湾口部北部沿岸の B4、あるいは、潮受堤防

前面の浅海域に酸素飽和度の低い分布域が形成されている。

Page 27: 溶存酸素量(DO)6.2.4-2 3) 調査手法 ① 溶存酸素量(DO)の状況 A 文献その他の資料調査 調整池及び諫早湾を含む有明海における溶存酸素量(DO)の既存調査結果を収集し、

6.2.4-27

注)T0、T1~T9、T12、T14、P1、P6 地点は環境省・水産庁〈西海区水産研究所〉調査結果による

資料:「環境変化の仕組みの更なる解明のための調査-調査結果のまとめ-」 平成 20 年 12 月 九州農政局

図 6.2.4-10(1) 貧酸素水塊出現時における底層酸素飽和度の平面分布(平成 16 年)

Page 28: 溶存酸素量(DO)6.2.4-2 3) 調査手法 ① 溶存酸素量(DO)の状況 A 文献その他の資料調査 調整池及び諫早湾を含む有明海における溶存酸素量(DO)の既存調査結果を収集し、

6.2.4-28

注)T0、T1~T9、T12、T14、P1、P6 地点は環境省・水産庁〈西海区水産研究所〉調査結果による

資料:「環境変化の仕組みの更なる解明のための調査-調査結果のまとめ-」 平成 20 年 12 月 九州農政局

図 6.2.4-10(2) 貧酸素水塊出現時における底層酸素飽和度の平面分布(平成 17 年)

100.0~150.0

150.0~200.0

75.0~100.0

200.0~

50.0~75.0

40.0~50.0

30.0~40.0

酸素飽和度 (%)

20.0~30.0

10.0~20.0

0.0~10.0

100.0~150.0

150.0~200.0

75.0~100.0

200.0~

50.0~75.0

40.0~50.0

30.0~40.0

酸素飽和度 (%)

20.0~30.0

10.0~20.0

0.0~10.0

100.0~150.0

150.0~200.0

75.0~100.0

200.0~

50.0~75.0

40.0~50.0

30.0~40.0

酸素飽和度 (%)

20.0~30.0

10.0~20.0

0.0~10.0

100.0~150.0

150.0~200.0

75.0~100.0

200.0~

50.0~75.0

40.0~50.0

30.0~40.0

酸素飽和度 (%)

20.0~30.0

10.0~20.0

0.0~10.0

Page 29: 溶存酸素量(DO)6.2.4-2 3) 調査手法 ① 溶存酸素量(DO)の状況 A 文献その他の資料調査 調整池及び諫早湾を含む有明海における溶存酸素量(DO)の既存調査結果を収集し、

6.2.4-29

注)T1~T4、T7~T9、T14、P1、P6 地点は環境省・水産庁〈西海区水産研究所〉調査結果による

資料:「環境変化の仕組みの更なる解明のための調査-調査結果のまとめ-」 平成 20 年 12 月 九州農政局

図 6.2.4-10(3) 貧酸素水塊出現時における底層酸素飽和度の平面分布(平成 18 年)

Page 30: 溶存酸素量(DO)6.2.4-2 3) 調査手法 ① 溶存酸素量(DO)の状況 A 文献その他の資料調査 調整池及び諫早湾を含む有明海における溶存酸素量(DO)の既存調査結果を収集し、

6.2.4-30

注)T1~T4、T13、T14、P1、P6 地点は環境省・水産庁〈西海区水産研究所〉調査結果による

資料:「環境変化の仕組みの更なる解明のための調査-調査結果のまとめ-」 平成 20 年 12 月 九州農政局

図 6.2.4-10(4) 貧酸素水塊出現時における底層酸素飽和度の平面分布(平成 19 年)