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巷で話題騒然の『シティ・ソウル ディスクガイド』の定義に添った、ディスクユニオン独自の番外編「City Soul」特集です。本家と合わせてお楽しみいただけたら幸いでございます。

正直まさかEDMプロデューサー/DJのCALV IN HARRISがこんな最高なFUNKアルバムを作ってくれるなんて思っていませんでした。やや食傷気味だった""レトロフューチャー""や""80'Sリバイバル""といったスタイルではなく、最先端かつ洗練された音処理と現行ミュージックシーン最前線の豪華なフィーチャリングによってSOUL/FUNK黄金期の輝きを蘇らせた手腕に脱帽。全曲最高ですがCITY SOUL的にあえて1曲選ぶならば歌詞も甘酸っぱいラストのこの曲。

DRAKEのOVO SOUND所属の人気プロデューサーNINETEEN85とシンガーDANIEL DALEYのR&BデュオDVSNのセカンドアルバム。音数少な目のダウンテンポな楽曲とジャケット写真通りダウナーでセンチメンタルな感覚がアルバムを通してジャストなCITY SOUL感覚 の ある 作 品ですが、特 にこの ' P . O . V . ' はMAXWELL'FORTUNATE'サンプリングでこの曲のSEXYさを現代的にアップデートさせた好曲。

ゴリゴリ80'sファンクな直球ど真ん中ブギーも好きだが、今の気分はクールでダウナーなブギー。本書で挙げられていたボーイ・デュード路線のコチラもそんな一枚。ノルウェーのラッパーであるIvan Aveの17年作は、Dam-Funk、Mndsgnらブギーの巨匠が参加。しかし、バキバキのブギー・サウンドではなく、アルバムを通して非常にレイドバックした雰囲気が漂う。ブギーというととかく無機的な音を想像しがちだが、ここで奏でられる音は非常に有機的だ。中でも「BIKE LOCK」は秀逸なレイドバック・ブギー。

男性ヴォーカルグループ、マネキンの一員としてデビュー。グループ解散後はソロに転向するとキャリア・ハイのヒットとなった「For You」や「Weekend」を放つ。人気女性シンガーシャンテ・ムーアの元夫としても有名です。目まぐるしく変わるブラックミュージックシーンでも、一際いぶし銀街道を突き進んでおります。今回取り上げる新作からの「More Than Life」は生音のアーバン・サウンドで現行のR&B SONGでも宝物の様な1曲。まさに黄金のR&Bと呼ぶに相応しい完璧なプロダクションであり冊子のテーマとなったシティ・ソウルのコンセプトにピッタリです。

オブスキュアな'80S音源のリイシューで知られる米PPUよりリリース、エストニアのエレクトロ・ファンク作家UKU KUUT。そのお母さんMARYN E.COOTEによる未発表音源。80年代の音源らしいですが、デモという事でその音は相当にローファイ。これによりただでさえメロウなシンセブギーに白黒映像的ノスタルジーが加わり夢心地度が倍。ヒップホップ世代には宅録感満載のこの音がむしろしっくり来ます。

とどのつまり音楽なのだから音が楽しければ、それでいいじゃないの。なんて身も蓋もない感情の芽生える一曲はロサンゼルスで活動する4人組バンド、VULFPECKのセカンド・アルバムから。クラシカルなアップライトピアノから連弾で紡がれる軽快なメロディはさながらラグタイム。なんだか要領を得ない歌詞はファンク的であるし、ヴォーカル、セオの歌声はまるで70'S UK POPSかの如し。これをただの楽しい楽曲に留めないのは現代のエッセンスで織り込まれるドラムとベースの妙技。「わかりやすさ」を産む、音の積層構造。

先日ヒップホップのイベントにDJで出たとき、モダンファンク/モダンブギーのみのセットでプレイしてみたら若いB-BOYたちがすごく喜んでくれました。まだまだアングラの領域を出ないジャンルではありますが海外からは頻繁にインフォメーションが届いているし、もう一押しって感じで当社でも数年前からプッシュしています。このアルバムの一つの側面として、約1年ほど前にリリースされたカシーフさんのアルバムに似た雰囲気を持っています。リゾート感が随所に見られるホリデー・チルアウトよろしくなアルバム。トラックリストを眺めると、こんな一日を過ごしたいなと思ってしまいますね。休日の最高なストーリーのような1枚。

コロンビア出身のシンガーKALI UCHISは2012年頃に発表されたMIX TAPEから注目され始めました。AMY WINEHOUSEをPOPにしたビジュアルとチカーノSWEET風やOLDIES、REGGAEなどをMIXしたレイドバックな雰囲気、曲が抜群です。数々の客演を重ね、2018年ついにデビュー!最近の注目アーティスト&プロデューサーが軒並み参加のアルバムでこの曲はBADBADNOTGOODプロデュースTYLER THE CREATORにBOOTSY御大まで参加の溶けそうなゆる~いFUNK

2015年に「COMMING HOME」で世界中の話題をさらった、ビンテージソウルの正統後継者、LEON BRIDGESの2018年発売セカンドアルバム。往年のソウルファンを唸らせた前作のファーストアルバムの流れは継承しつつも、より昨今の音楽トレンドに合わせたグルーヴ重視の曲調で非常に聴きやすい作品。ALOE BLACCや、本誌掲載のJOHN LEGEND等にも通ずるPOP、アーバンさも取り入れた彼にまったくのスキ無し。

00年代から活動を始め、ヒップホップ的な切り口から独自のブギー・サウンドを生み出すシーンの重要人物オンラ。どの作品も一定以上の水準を保っているが、今回はシティソウルということで、永井博氏がジャケを手掛けた最新作を挙げたい。彼の音作りで感心させられるのは、その「間」とくぐもったサウンドだ。ネタをチョップ&フリップした時に生まれるような絶妙な間とエフェクトの掛かった音色は単調になりがちなブギー・サウンドに独自性と深みを与えている。そこはかとなく90'Sの香りも漂う「LET ME FANTASIZE」は、これぞオンラ!

2017/COLUMBIA

CALVIN HARRIS HARD TO LOVE

FUNK WAV BOUNCES VOL.1 2017/P-VINE

VULFPECK ANIMAL SPIRITS

BEAUTIFUL GAME

コメント: 新宿ソウル・ダンスミュージックショップ 鈴木

2017/WARNER BROTHERS

DVSN P.O.V.

THE MORNING AFTER 2018/NEON FINGER

BEATH FULL MOON

DREAMS FROM LAST NIGHT

コメント: 営業部 原田

2017/ASTROLLAGE

IVAN AVE BIKE LOCK

EVERY EYE 2018/VIRGIN

KALI UCHIS AFTER THE STORM

ISOLATION

コメント: 新宿ソウル・ダンスミュージックショップ 野口

2017/LIGER RECORD

KENNY LATIMORE MORE THAN LIFE

VULNERABLE 2018/SONY MUSIC

LEON BRIDGES IF IT FEELS GOOD, THEN IT MUST BE

GOOD THING

コメント: 営業部 藤田 コメント: 吉祥寺店 藤本

2017/PEOPLES POTENTIAL UNLIMITED

MARYN E.COOTE DREAMBOY DEMO

MARYN 2018/ALLCITY

ONRA LET ME FANTASIZE

NOBODY HAS TO KNOW

コメント: お茶の水駅前店 山本

コメント: 新宿ソウル・ダンスミュージックショップ 野口

コメント: お茶の水ソウル/レアグルーヴ館 小俣

コメント: お茶の水ソウル/レアグルーヴ館 山本

コメント: お茶の水ソウル/レアグルーヴ館 山本

いま聴くべき600枚!冨田ラボ、クニモンド瀧口、DJ JIN、G.RINAインタヴュ―掲載。豪華執筆陣:梶本 聡、駒木野 稔、関 美彦、高木壮太、高橋 一、林 剛、福田直木

(小渕晃編著、DU BOOKS)

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