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2012年10月6日()実施 CONTENTS 研究会紹介 他学部入ゼミについて 今後の予定 第1回入ゼミ説明会 法学部政治学科ゼミナール委員会

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Page 1: CONTENTS 研究会紹介 他学部入ゼミについて 今後 …...えて頂きたいことがあります。ゼミの研究内容、活動内容、雰囲気、先生や所属するゼミ

2012年10月6日(土)実施

CONTENTS

研究会紹介

他学部入ゼミについて

今後の予定

第1回入ゼミ説明会

法学部政治学科ゼミナール委員会

Page 2: CONTENTS 研究会紹介 他学部入ゼミについて 今後 …...えて頂きたいことがあります。ゼミの研究内容、活動内容、雰囲気、先生や所属するゼミ

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目次

政治学科ゼミナール委員会委員長挨拶・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4

全塾ゼミナール委員会委員長挨拶・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5

第一部 研究会紹介・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7

【政治思想系列】

田上雅徳研究会(西欧政治思想史)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8

堤林剣研究会(政治思想)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10

萩原能久研究会(政治哲学・政治理論)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12

【日本政治系列】

小川原正道研究会(日本政治思想史・日本政治運動史)・・・・・・・・・・・・・・・14

笠原英彦研究会(日本政治史・日本政治論)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・16

玉井清研究会(近代日本政治史)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・18

【国際政治系列】

赤木完爾研究会(国際政治・戦争史・安全保障)・・・・・・・・・・・・・・・・・・20

添谷芳秀研究会(国際政治・日本外交)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・22

田所昌幸研究会(国際政治・国際政治経済学)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・24

細谷雄一研究会(国際政治・西洋外交史)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・26

宮岡勲研究会(国際政治理論・安全保障研究)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・28

【地域研究系列】

出岡直也研究会(ラテンアメリカ地域研究)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・30

井上一明研究会(アフリカ地域研究)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・32

粕谷祐子研究会(途上国比較政治研究)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・34

小嶋華津子研究会(現代中国政治研究)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 36

高橋伸夫研究会(中国地域研究・近現代政治史)・・・・・・・・・・・・・・・・・・38

富田広士研究会(中東地域研究)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・40

山本信人研究会(東南アジア地域研究)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・42

横手慎二研究会(ロシア政治・外交・地域研究)・・・・・・・・・・・・・・・・・・44

【政治社会系列】

麻生良文研究会(財政学・公共経済学)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・46

有末賢研究会(社会学)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・48

大石裕研究会(マスコミュニケーション論・政治社会学)・・・・・・・・・・・・・・50

大沢秀介研究会(日本国憲法、アメリカ合衆国憲法)・・・・・・・・・・・・・・・・52

大山耕輔研究会(行政学・政策研究・ガバナンス論)・・・・・・・・・・・・・・・・54

片山善博研究会(地方自治論)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・56

河野武司研究会(現代民主主義論)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・58

澤井敦研究会(現代社会理論)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・60

塩原良和研究会(国際社会学)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・62

関根政美研究会(国際社会学・オーストラリア研究)・・・・・・・・・・・・・・・・64

増山幹高研究会(実証研究・政策研究)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・66

第二部 他学部・他学科の研究会の入会を視野に入れている方へ・・・・・・・・・69

第三部 今後の予定・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・72

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全塾委員長からの挨拶

全塾ゼミナール委員長

経済学部 矢野久研究会

経済学部 3 年 田口貴久

大学生活も 1 年半が過ぎ、早くも二度目の秋学期が始まりましたね。2 年生の皆さ

んは、日吉での生活にも慣れ、学業、各種団体、アルバイト等で充実した時を過ごし

ているのではないでしょうか。その様な大学生活の中で、自分の将来や三田での大学

生活について深く考える機会もあったかと思います。そして、現在の皆さんの至近の

関心事は、「どのゼミに入るか?」ということではないでしょうか。

ゼミ選びをする前に、2 年生の皆さんに考えて頂きたいことがあります。それは、「将

来の夢を達成するためには、今、大学生活で何をすべきか?」ということです。具体

的な例としては、「私の夢は、起業して、経営者として社会貢献をすることである。そ

のためには、30 代には起業する必要がある。そのためには、20 代で実践を通して経

営のノウハウやスキルを身に付ける必要がある。そのためには、大学で経営学などの

理論を学びつつ、統率力を養う必要がある。」というように人生を逆算して、残された

大学生活で自分がなすべきことを考え、主体的に行動することが大切ではないでしょ

うか。明確な目標を持って過ごす大学生活は、きっと皆さんにとってより有意義なも

のになるはずです。このゼミ選びを契機に、皆さんが自分の将来と真摯に向き合って

頂けると幸いです。

その際、ゼミ(研究会)は多くの人にとって、将来の目標を達成するために、非常

に優れた環境であると確信しています。研究会では、主体的かつ積極的に行動するこ

とによって、高度で専門的な学習が可能で、論文作成などを通じて集団行動のスキル

を身に付ける機会があり、そして高い意識を持った良き仲間との出会いのチャンスを

得ることができます。皆さんには今、「どのような知識が必要か?」ということや「ど

のようなスキルが必要か?」などということを考えてゼミを選んで頂きたいです。明

確な将来の夢が決まらなかったとしても、自分の将来に真摯に向き合う経験は、決し

て無駄にはならないはずです。

1 年間、大学生として勉強などを含め様々な活動を通じて、「興味のある分野が変わ

った」、「興味のある分野がはっきりとした」、といった方も多いかと思います。そうい

った皆さんの中には、他の学部の研究会に興味を持つ方もいるかと思います。私たち、

全塾ゼミナール委員会は、皆さんが自分の求める最高の環境を手に入れることができ

るように、学部の壁を越えてゼミ選びをサポートしています。他学部のコミュニティ

に飛び込むことに不安がある方もいるかと思いますが、全塾ゼミナール委員会のメン

バーや私の知り合いの中にも他学部の入ゼミに所属している人は多くいて、彼らは総

じて自分の選択に満足しているので、心配は要らないでしょう。他学部のゼミに興味

のある方は、全塾ゼミナール委員に気軽にご相談下さい。具体例も交えた詳しい話を

お聞かせできます。

全塾ゼミナール委員一同、皆さんがベストな環境で残りの 2 年間を過ごせるよう、誠

心誠意お手伝いをさせて頂きますので、どうぞ宜しくお願い致します。

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なぜゼミに入るのか?

政治学科ゼミナール委員会

委員長 大倉 瑛子

(添谷研究会所属)

2 年生の皆様、この度は第一回入ゼミ説明会にご参加いただきありがとうございます。

大学生活ももうすぐ折り返し地点に向かおうとしているこの時期に、皆さんはいよいよゼ

ミについて悩み始めていると思います。もちろん、これから専門的に研究したい分野が決

まっている人もいるかとは思いますが、「特にピンとくるものがない」「なんとなく興味あ

るけど…」と思い、悩む人も多いのではないでしょうか。そこで一つ、ゼミ選びの際に考

えて頂きたいことがあります。ゼミの研究内容、活動内容、雰囲気、先生や所属するゼミ

生。ゼミ選びの際にはさまざまな指標があると思います。しかし、まず考えていただきた

いことは、自分がゼミに何を求めるのかということです。

皆様は大学に入り、クラスやサークル、部活、アルバイトなど複数のコミュニティーに

所属するようになったと思います。それぞれでは新たな出会いがあり、仲間がいると思い

ます。ゼミでも同じように、新たな出会いがあります。しかし、共に学び、知的にもがく

中でできる仲間はサークル・部活・アルバイトとはまた違った濃いものになると思います。

また、法学部政治学科の日吉での授業の大人数で受ける必修科目がほとんどだと思いま

す。一方的な講義では物足りない・もっと深く学びたい・自分の意見や見方が正しいのか

を知りたいなどと考える人も多いのではないでしょうか。ゼミには、自分の興味のある分

野についてとことん追求する為の最高の環境が整っています。求めれば求めるだけのもの

が返ってくる、そんな場だと私は考えています。

大学生活は、自分がどのような環境に身を置くかによって大きく左右されると思います。

ゼミには、やはり入ってみて初めて得られる、入らないと絶対に得られない仲間・環境・

時間があります。自分がゼミに何を求めるのか、なぜ入りたいのかを考え抜いた上で、軸

をしっかりと持てばゼミを通してより充実した濃い大学生活を過ごすことができるでしょ

う。是非、これを念頭においた上でこれから個別説明会やオープンゼミなどに積極的に足

を運んで頂きたいと思います。委員一同、皆さんのゼミ選びをしっかりとサポートさせて

頂きます。

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第一部

研究会紹介

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田上雅徳研究会

-西欧政治思想史研究-

1.田上先生より

政治思想史のゼミを受け持つ者として、私は自分を、お見合いの場を設定する「仲立ち」

になぞらえて考えることがあります。

私自身の主たる研究テーマは「欧米における政治と宗教の相克関係」ということにな

りますが、入会してくるゼミ員諸君は必ずしも、これに最初から強い関心を寄せている

わけではありません。にもかかわらず、このテーマが導き出す諸問題とその重要さを日

本の若い人たちに考えてもらいたく、授業時間における共通文献の講読とブックレポー

トの作成とを柱に、これまでゼミ運営を行ってきました。

ただ有難いことに、私は毎年、とくにゼミ員が提出するブックレポートから、何かし

らの手応えを感じ取っています。レポートそれ自体は、政治思想史上の古典の精読を課

題としていますが、ゼミ員諸君の多くは、ルネサンス期イタリアの策士や西欧16世紀

のお坊さんたちとの対話をエンジョイしているようです。提出された文章には、過去の

思想家たちに対する生き生きとした共感や違和感、そして同意や反論が率直に表現され

ています。

こういうわけで私は、政治思想史を学ぶことに面白さがあるとすれば、それは「出会い」

の楽しさかな、と思うようになりました。そして今後とも、こうした「出会い」の場を皆

さんに提供していくつもりです。少々のおせっかいは承知の上です。皆さんには、私が「よ

かれ」と思って紹介する思想家たちと、まずは騙されたつもりで向かい合って頂きたい。

それぞれクセはありますが、普段まずお目にかかれないような面白みのある人々です。

なるほど反発し合うだけで終わる「出会い」があるのも確かですけれども、真摯に対話し

た後での反発は、それはそれで貴重な経験になるはずです。

もちろん、不幸な「出会い」は避けるに越したことはありません。ですから私も、相手

に関する最低限の情報は提供します。けれども、お見合いの場には必ず次の台詞がつき

もの、「では、あとはお二人だけで……」。こうして、その後折りに触れ付き合っていけ

る思想家と皆さんとの「良縁」が生まれれば、「仲立ち」としてこれ以上の喜びはありませ

ん。

「出会い」を通じて、新たな自分を形づくってみたい人、また自分が守ろうとしている

ものが何なのか見つめ直したい人、そのような人たちをこの研究会は歓迎します。

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2.研究対象

西欧政治思想史を研究対象としています。

今年度のゼミでは「ドイツ宗教改革」とい

うテーマで文献を輪読しています。単に歴

史を読み解くだけでなく、自分の考えを論

述することを重点とし、より深い見解を身

につけることができます。

3.ゼミ生の構成

3年生 12人(男6:女6)

4年生 9人(男5:女4)

4.他学部生の受け入れ

受け入れ可

5.ゼミ生からのコメント

田上研究会は比較的少人数のゼミとなっ

ており、そのためゼミ員1人1人の個性や

発言を非常に重視しています。ゼミ員同士

親交が深く、和やかな雰囲気で学年をこえ

て授業外での交流も行っています。

田上先生は、非常に温厚で親しみやすい

方です。ゼミでの指導・教育には非常に熱

心で、ゼミ員の自主性を大切にしながらも、

ゼミ員の理解に助けになるよう、丁寧な解

説や的確なアドバイスをしてくださいます。

田上先生宅でのホームパーティなど、先生

とゼミ員が交流できるイベントもあり、き

っと楽しく充実した生活を送れるのではな

いでしょうか。

6.ゼミの進め方

◇ 本ゼミ(水曜4・5限)

毎回、報告者が内容を要約したレジュメ

をもとに担当個所を紹介し、討論者が疑問

点・論点を提示し、それをもとにディスカ

ッションを行います。サブゼミはありませ

んが、三田祭発表があり、その他に 3年は

ほぼ隔週でブックレポート、4年は卒業論

文が課されます。

7.ホームページアドレス

http://www.clb.law.mita.keio.ac.jp/tan

oue-zemi/

8.連絡先

○21期生外ゼミ代表

早川英明

○21期生入ゼミ担当

奥井芽里奈、尾崎遥、細川慶子

[email protected]

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堤林剣研究会

-西洋政治思想史-

1.堤林先生より

当ゼミでは直接民主制を実践しています。もちろん、私は指導教員なのでいくつかの重

要な特権は保持していますが、多くの事柄については(例えば、輪読文献の決定やさまざ

まなイベントの企画)ゼミ生の自主決定に任せています。ですので、知的刺激とユーモア

に満ちたアカデミック・コミュニティーづくりに積極的に取り組んでくれる学生が集まる

ことを期待しています。幸いにも、現在に至るまで(つまり、1期生から10期生まで)

チャレンジ精神が旺盛で個性的なゼミ生に恵まれてきました。今後もこうした雰囲気と伝

統が続くことを願っています。

民主制が堕落するとアナーキーになり、最終的には恐ろしい僭主が登場して最悪の事態

を招くというのは古代ギリシア以来の政治学的常識です。したがって、民主制がまともに

機能するためには有徳な市民が存在しなくてはならないのと同じように、ゼミも民主的に

運営するのであれば、そこには「有徳なゼミ生」が求められることになります。ともかく、

私には僭主願望はありませんので、自由でお互いの個性をリスペクトできるような、知的

にしてユーモラスな雰囲気が続くことを切望しています。

さて、ゼミでの研究内容ですが、ここでもゼミ生の自主的判断が尊重されますので、お

のおののゼミ生は自由なテーマで三田祭論文と卒業論文を書くことができます。重要なの

は、自らの頭を最大限に働かせ、明確な問題意識の下、学問をするということです。ただ、

当ゼミが掲げる看板は政治思想ですので、ゼミで輪読する文献は基本的には思想のテクス

トになります。具体的に何を読むかはゼミ生と相談して決めますが、少なくとも前半は政

治思想の古典(プラトン、アリストテレス、マキャヴェッリ、ホッブス、ロック、ルソー、

ミルなど)にしたいと考えています。また、毎週行うゼミでは、何よりもディスカッショ

ンを重視します。単に文献を読んで知識を頭の中に詰め込むというのではなく、文献を批

判的に吟味しつつ自らの意見を展開し、他のゼミ生の意見と戦わせ、その対話の中から何

かを発見する(「多事争論」)というプロセスが重要なのです。

以上のような方針でゼミを行いたいと思いますので、個性的で批判精神が旺盛で、ある

程度思想に興味がある学生は奮ってご応募ください。

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2.研究対象

主に西洋政治思想史(政治学史)の原

典テクストを読み、ディスカッションを

行い、様々な視点からそれを批判的に分

析することによって、「政治的なるもの」

の概念を会得し、色々な分野に応用可能

な「政治的思考力」の涵養に努めること

を目標にした研究を行っています。

3.ゼミ生の構成

3年生 16人(男9:女7)

4年生 18人(男8:女10)

4.他学部生の受け入れ

受け入れ可

5.ゼミ生からのコメント

興味はあるけど、政治哲学書なんて読

んだことない。堤林研究会に入ってくる

学生の半分くらいはこういう人達です。

もちろんとても詳しい人もいます。いろ

いろなレベル、視点、考えからディスカ

ッション中は様々な意見が飛び交い、理

解が深まるだけでなく、新たな解釈など

も生まれます。各自の研究テーマも多種

多様で、ガンダムと政治についてや、カ

ジノと政治について調べたゼミ生もおり、

これらのこと全てに堤林先生は柔軟な対

応と指導をしてくれます。民主制を布く

ゼミなので、縛りがなく自由で、裏を返

せば自主性が求められるのもこのゼミの

特徴です。意欲(パトス)のある新3年

生を期待しています。

6.ゼミの進め方

3年生は水曜5限に、毎週ゼミ員で決

めた文献(こちらは政治思想の原典や、

ある程度政治思想に関するもの)につい

て、報告者が作成したレジュメに基づい

て、司会者を中心にゼミ員全員でディス

カッションを行います。4年生は水曜4

限に、毎週2人ずつ卒論の中間発表を行

います。

7.ホームページアドレス

http://www.clb.law.mita.keio.ac.jp/ken-semi

/

8.連絡先

(総合お問い合わせ先)入ゼミ担当 平

[email protected]

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萩原能久研究会 -政治理論・政治哲学研究-

1. 萩原先生より

「政治思想は難しい」という声をよく聞く。たしかに、例えばヘーゲル哲学に代表され

るような、馴染みにくい難解な用語にうんざりさせられ、数頁読んだだけで投げ出したく

なるような思想書が多いのも事実である。思想を勉強するということが、このような難解

な用語を使いこなし、他人を煙に巻くような議論の仕方を習得することであるという偏見

ともいえるイメージが学生のあいだに定着しているのもうなずける。また、「政治哲学」な

どを勉強して何の役に立つのかという声もよく耳にする。哲学書は寝つきが悪い時の誘眠

剤として役に立つだけであるというシニシズムを今はおくとしても、大半の学生にとって、

「政治思想」は、卒業必要単位のなかに入っているからやむなく履修するというのが正直

なところであろう。現状がこうであるので、不本意ながら、まず強調しておきたいのだが、

私はこのような「役にもたたない知識」をインテリ受けするファッションとしてもてあそ

ぶ「思想オタク」を育成することに何の関心もない。私のゼミでは、私たちが毎日を生き

ている社会の現実について「自分の悟性を働かせて考える」ということの基本的トレーニ

ングに徹したいと思う。自分自身の日常から出発することもなく、また自分の頭で吟味し

てみようともせずに「借り物」の思想をしたり顔でつまみ喰いすることなど、「哲学」の名

にも値しないと考えるからである。自分の頭で考えるということは、なかなか勇気のいる

ことである。私のゼミでは、書物や支配的学説という「権威」に盲従することなく、ラデ

ィカルに(字義どおり「根底から」)自分で考え直すということがひとりひとりに要求され

る。「考えるとは乗り超えて行くことである」と述べたのはエルンスト・プロッホであった

が、ゼミの学生には是非とも昨日までの自分自身を乗り超えて、その先まで行って欲しい。

別の言い方をするならば、そのことが「自由」の意味であると私は考えている。生きてい

くかぎり、わたしたちは不断に選択をしていかなければならないのだが、正しい選択をす

るためには、他人から提供された選択肢のメニューを鵜呑みにするのではなく、どれだけ

の選択肢が現実に存在しているのか、自分自身で確認しなければならないし、そこで既成

の選択肢に満足できないならば、新しい選択肢そのものを自分で作り出していかなければ

ならないのである。自由への道はその意味でいばらの道であるが、これを怠ると、選ぶべ

き選択肢を他人から操作され、無知の状態に追いやられたままそれに気づかず、いつわり

の自由にうかれるという「幸福な奴隷」に転落してしまう。考えるべきテーマは多い。政

治、正義、倫理、教育、文化とリストをあげていけばきりがない。このどれもが、「収入」

に直結しないという意味で、「役に立たない」知識である。それにもかかわらず、現代を生

きる人間が、自由な人間としてよりよく生きようとするかぎり必要で有用な知識なのであ

る。

しかしながら、他人である私が、学生に「自由」たるべく「強制」するということは矛

盾である。「教育」と「洗脳」は紙一重なのである。学生が自分の悟性を使用して自己決定

することができることを願ってのものであれ、教師がそのように外側から働きかけるのは

「他律」による「自律」の形成以外の何ものでもない。極端な話、奴隷状態に満ち足りて

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いる人を「解放」して「餓死する自由」を与えるのは、当の本人にとって余計なお世話に

なりかねないのである。したがって、私のゼミを志望する学生諸君には、その困難さを自

分で引き受けようとする気構えだけは是非とも持っていて欲しい。別の言い方をするなら

ば、私はゼミを、単なる教育・研究の場として位置づけているのではなく、自分を取り巻

く状況について自分で考えることによる「人間形成」の場であると考えているのであり、

その場にあっては、私自身も他のゼミ員と同じく一参加者にすぎないということである。

すべてがマニュアル化され、それなしでは不安で生きていけないというのでは情けない。

人生にも、そして政治哲学にも、これ一冊ですべてがわかるという「教科書」などは存在

しない。私のゼミの学生には、せめて自分の人生のマニュアルは自分で作っていって欲し

い。その手伝いをするのに私はやぶさかでない。

2. 研究対象

政治理論・政治哲学。毎年扱うテー

マは異なります。ちなみに 2012 年度の

三田祭論文のテーマは「解放と抑圧の

あいだ」、2011 年度は「Living with

aliens~他者との共生」。

3. ゼミ生の構成

3年生 19 人 (男 12:女 7)

4年生 17 人 (男 14:女 3)

院生 6 人 (男 3:女 3)

4. 他学部生の受け入れ

原則として一次募集のみ可 (現在文学

部 2 名、法律学科 1 名在籍)

5. ゼミ生からのコメント

当ゼミは学生が社会に出た時に最も必要

とされる「自ら考える力」の育成に最適な

場所です。更に、みなで考え抜いて意見を

交換していくことにより「発言力」も身に

つきます。そんな生徒を想い、手助けをし

てくださるのが萩原先生です。

6. ゼミの進め方

◇本ゼミ(水曜4・5限)

担当者がレジュメを作成し、それをもとに

ディベート形式でゼミを行います。

※定期的なサブゼミは、実施しない

7. ホームページアドレス

http://www.clb.mita.keio.ac.jp/law/ha

gisemi/index.html

8. 連絡先

○ゼミ代表

高林 龍(たかばやし りゅう)

○入ゼミ担当

久保 翔一朗(くぼ しょういちろう)

江藤 綾香(えとう あやか)

東川 怜央(ひがしかわ れお)

[email protected]

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小川原正道研究会 -日本政治思想史・日本政治運動史-

1. 小川原先生より

私の研究会では、明治維新期をはじめとして、現代に至るまでの日本の政治思想史・政

治運動史について研究を行っています。

研究に対するアプローチの手法としては、特に、運動や思想の主体となった「個」に着

目しています。横井小楠、福沢諭吉、板垣退助、西郷隆盛など、それぞれの政治状況や時

代環境に強い影響を及ぼした「個」の行動・思想の探究をてがかりに、政治思想史・政治

運動史を学んでいきます。近代日本建設期の政治思想史・運動史を探求することは、近現

代日本政治の源流や可能性を探る試みにもなるでしょう。

研究会で身につけられるものは、知識ばかりではありません。資料探索・収集の手法、

資料・文献の読解能力、メディアの分析能力、テーマ設定・問題発見・立証・評価の方法、

ディスカッション・プレゼンテーション・論述の技能、そして何より、先輩や後輩、友と

の出会い。こうしたものを身につけるべく、研究会では毎週のゼミやサブゼミ、合宿など

を通じて、三田祭発表や卒論作成を目標としながら、勉学や交流を深めていくことになり

ます。塾内だけでは得られない見識を備え、人とのつながりを広げるべく、最先端で活躍

する他大学の研究者や学生と交流する機会も設けてきました。

専門分野を研究し、新たな知を獲得する喜び。その獲得の道を、さまざまなハードルを

乗り越えながら共に歩んでいく友との絆。研究会は、これまでの大学生活でも、そしてこ

れからの社会人生活でも得がたい生涯の財産を与えてくれるでしょう。

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2. 研究対象

明治維新期をはじめとして、現代に至る

までの日本政治思想史および運動史を、主

とした研究対象としています。

3. ゼミ生の構成

・大学院生 4名(男2名、女2名)

・4年生 15名(男9名、女6名)

・ 3年生 16名(男9名、女7名)

4. 他学部生の受け入れ

受け入れ可

5. ゼミ生からのコメント

私たち小川原ゼミでは、各ゼミ員がそれ

ぞれの研究対象を持ち、幾度かの発表と質

疑応答を通じて理解を深めていくというス

タイルを取っています。ただやみくもに研

究を進めるのではなく、各自が問題意識を

持ち、先生や院生の方々のアドバイスを受

けることで様々な観点からアプローチを加

えることができ、大教室の講義では得られ

ない質の高い研究を行うことができます。

ゼミの授業以外にも年2回の合宿や各種

コンパ•食事会、ソフトボール大会などが設

けられており、非常にゼミ員同士の仲が良

いことも特徴だと思います。先生もとても

気さくな方で学と遊というメリハリの中、

楽しく充実したゼミ生活を送ることができ

ると思います。

6. ゼミの進め方

◇本ゼミ(火曜 3・4 限)

1 限目は、3 年生が予め割り当てられた各

研究分野についての発表を行い、それに対

し質疑応答を行う形で議論を深めます。

2 限目は、4 年生が卒業論文の発表を行い、

先生から随時ご指導を頂きつつ、研究を深

めていきます。

これらの成果は、三田祭論文集や卒業論

文としてまとめられるほか、自由にテーマ

を設定して取り組む課題もあります。

◇サブゼミ(木曜 5 限 or 金曜 3 限)

3 年生は週一回サブゼミを開き、研究の

土台となる基礎知識を学びます。ここでは、

院生の方の指導の下、予め割り当てられた

文献の範囲について発表し、議論します。

これにより、現代までの基本的な日本政治

の流れを把握していきます。

7. ホームページアドレス

http://www.clb.law.mita.keio.ac.jp/ogawar

a/

8. 連絡先

○ 5期生外ゼミ代表

松岡 健人(まつおか たけひと)

[email protected]

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笠原英彦研究会

―日本政治史・日本政治論―

1.笠原先生より(来年度の研究テーマ:「グローバル化と日本政治」)

近年、日本の政治や行政は混迷の様相を深めている。政府は景気の低迷やデフレの進行、

雇用の崩壊に有効な政策を打ち出せずにいる。歴史的な政権交代によって民主党政権が誕

生したものの、マニフェストに掲げた政策を実施する財源が捻出できず、国民生活も一向

に改善の兆しがみえない。国家戦略室などを中心に「新成長戦略」が模索されているが、

これといった決め手があるわけではない。TPP などグローバル化への対応も急務である。

日本社会はバブル崩壊以降、平成不況が20年もつづき、先行きの不透明感は増すばか

りである。景気対策として財政出動を繰り返してきたため、歳入欠陥を補填すべく赤字国

債の乱発により政府の累積債務がとてつもない額に膨れ上がっている。

民主党政権は、政治主導を標榜していわゆる「脱官僚依存」を推し進めてきた。あなが

ち方向性は悪くないが、政務三役として国会議員を霞が関に送り込むだけでは不十分であ

ろう。そもそも政治と行政は車の両輪であり、その役割を異にしている。霞が関は永田町

のシンクタンクである。これをうまく利用しない手はないであろう。国民生活を第一に考

えるなら、グローバル化の波を逆手にとる知恵こそ必要である。

グローバル化と日本はどう向き合うべきか。TPP や EPA、FTA への対応を誤らないため

には、アジア・太平洋地域における米中の主導権争いを冷静に注視し、日本の国益に資す

る戦略と交渉力が求められる。国内においても政官の主導権争いなどしている場合ではな

い。今こそ政官民が一体となり、国益(国民の利益)を追求すべきであろう。

当ゼミでは、こうした問題意識に立って通商・安全保障のあり方を深く考察する。その

上で日本の公共政策に焦点を合わせ、歴史的アプローチも加え政策形成と政策決定の過程

を検証しつつ、政策判断の当否を明らかにする。期待した成果が得られなければ、政策過

程のどこに問題があったのか、なぜ政策判断を誤ったのかを多角的視点から分析を試みる。

当然のことながら、政治と行政の相互関係やいわゆる政官関係の視点からも考察を加える。

当ゼミのモットーは、アットホームな雰囲気とエコノミーで実質的な活動である。意欲

ある学生諸君の参加を期待している。

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17

2.研究対象

笠原研究会は日本の政治・行政・外交

を研究対象としています。来年度も本年

度と同様、研究テーマは「グローバル化

と日本政治」です。また、先生の専門で

ある皇位継承制度(皇室典範改正、「女性

宮家」など)を古代にまで遡り考える「特

番」(春合宿)を組むこともあります。今

年度春学期の本ゼミでは、研究テーマで

ある「グローバル化と日本政治」を念頭に

おき、日本が現在国際社会の中で抱えて

いる問題(TPP問題や領土問題)を日本

国内の政治状況とリンクさせて学んでい

ます。

3.ゼミ生の構成

3年生 15人 (男12:女3)

4年生 14人 (男8:女6)

オブザーバーとして大学院生3名

講師1名

4.他学部生の受け入れ

受け入れ可

5.ゼミ生からのコメント

ゼミで使用される文献、サブゼミで使

用される論文は、年度ごとに定められる

テーマにおいて「先行研究」と呼ばれる

最新で重要なものです。それら諸研究に

直に触れることができ、しかも自力では

理解が困難なものであっても、先生始め

院生の先輩、4年生の先輩方の優しい助

力の下、安心して研究を行えます。

このことで得られた知識、方法論は三田

祭論文、ひいては卒業論文に繋がる大切

なものです。単に受け身で研究に取り組

むのでは意味がありません。ゼミでは、

自ら主体的に研究することが求められま

す。

ゼミの雰囲気は非常にアットホームです。

先生や先輩方から積極的な発言を促され

ます。専門的知識をベースにした議論も

もちろんですが、基本的な知識を身につ

けることが重要です。

5.ゼミの進め方

◇本ゼミ

年度ごとに定められた研究対象に関す

る文献を輪読し、担当者がレポーターと

して内容を発表し、コメンテーターが論

点を挙げます。それに基づいて議論を行

い、史実に対する理解を深めるだけでな

く、政治学的、ひいては行政学的な見地

からの再解釈を行っています。

◇サブゼミ

本ゼミの延長線上に位置し、文献だけ

でなく研究者の論文を読み解くことで最

新の視座を得ます。それと同時に、資料

読解のテクニックも学びます。

7.ホームページアドレス

http://www.clb.law.mita.keio.ac.jp/kasa

harazemi/

8.連絡先

○23期生外ゼミ代表

前川 裕

○23期生入ゼミ担当

磯部 尚吾

kasahara.seminar.23rd.student@gmail

.com

※質問等お気軽にご連絡ください。

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玉井清研究会

-近代日本政治史研究-

1. 玉井先生より

近代日本政治(明治~昭和戦前期)を主たる専攻領域とし、同時代の社会、文化、経済

の動態、さらには新聞、雑誌を中心としたジャーナリズム、言論、思想界の動向をも視野

に置いた多角的研究を行う。 「賢い民族は歴史から種々の教訓を学ぶ」という。今日の

日本を分析する場合も、今後の日本の進路を考える際にも、生きた政治史は、諸君に貴重

で有益な示唆を与えてくれる資料の宝庫である。この宝庫に足を踏み入れる感動を体験し

たい者への道案内をするのが本研究会の目的である。 ゼミ 2年間のスケジュールは大略、

次の通りである。まず 3年の前半には、時代の大きな流れをつかむため近代日本政治の基

礎的文献を精力的に読み討論する。(従って、当該領域の知識が不足していることを心配

する必要はない)。また、資料の収集、整理分析の方法、論文の書き方なども同時に学ん

でもらう。夏休み以降は、三田祭で発表するテーマに即し、ゼミ一丸となって調査研究に

取り組む。 上記の勉強を基盤に 3年の後半から卒論のテーマを次第に明確にしてゆき、

中間発表を繰り返しながら研究を進める。そして、4年の卒業前の指定日までに卒論を完

成し提出する。なお、卒論のテーマは、冒頭に示した時代に関するものであれば、政治家、

軍人、言論人の個人研究から、政党、軍部、官僚などの組織、戦略研究、新聞雑誌の政治

放送を分析するマスメディア研究(三田祭では「危機とマスメディア」と題し、テロや暗

殺、戦争などの政治危機に際し、わが国のマスメディアがいかなる反応を示したか、近代

日本政治史上の事例研究を通じてその問題点を考察する)、あるいは政治史上の事件を焦

点にして取り上げた研究でもよい。各人の趣味と関心に基づき自由に選択する。

入会に際しての条件は、まず、大学生活における本籍を当研究会に置くことが可能なこ

とである。つまり、サークル等、いかなる団体に所属していてもかまわないが、ゼミの活

動(春、夏の合宿、新歓等のコンパ)を最優先にすることを求める。また、ゼミの活動に

責任を持ってあたり、自主的、積極的に参加することである。この条件を満たすものであ

れば、大歓迎である。 大学入学後、スポーツや娯楽を通じた喜びしか味わったことのな

い諸君、学問研究を通じた知的冒険に旅立ち、自らの視野を広げ新たな発見をする知的興

奮を体験したくはないか。教師や他のゼミ員とともに、この知的感動を求め旅する意欲が

あり、残りの大学生活に悔いを残すことなきよう充実したゼミを望む学生の入会を希望す

る。 「厳しく、しかし楽しく」、これが本研究会のモットーである。

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2. 研究対象

近代日本政治。明治~昭和戦前期の政治を

主たる専攻領域とし、同時代の社会、文化、

経済の動態、さらには新聞、雑誌を中心と

したジャーナリズム、言論、思想界の動向

をも視野に置いた多角的研究を行う。卒論

のテーマは、該当する時代に関することで

あれば、政治家、軍人、言論人の個人研究

から政党、軍部、官僚などの組織、戦略研

究、新聞雑誌の政治放送を分析するマスメ

ディア研究、あるいは政治史上の事件を焦

点にして取り上げた研究でも構わない。

3. ゼミ生の構成

3 年生 13 人(男 8:女 5)

4 年生 11人 (男 8:女 3)

4. 他学部生の受け入れ

受け入れ可

5. ゼミ生からのコメント

過去の否認は有害な態度である。現在と

戦い、未来を創造するには、往々にして

過去が最も有効な武器なのである。

by ジュリアン・グリーン

我々塾生は未来への先導者です。未来を

創造するのに国際的視野も重要ですが、

先人達の経験を踏まえた歴史的視野も必

要なのではないでしょうか?

玉井ゼミはその歴史的視野を広げる最適

な空間です。

中高時代に日本史・世界史が苦手だった、

あるいは未履修だったという方も全く問

題ありません。皆さんに必要なのは知的

好奇心と主体性です。

我々は、皆さんをお待ちしています。

6. ゼミの進め方

◇ 本ゼミ

三年生は事前に基礎文献の講読をし、本ゼ

ミにおいて、議論統括者、コメンテーター

を中心にディスカッションを行います。

四年生は事前に各々卒業論文の準備をし、

本ゼミにおいて、発表を行います。

◇ サブゼミ

三年生は三田祭で発表する「資料集」作成

の為にサブゼミに取り組みます。ここでは

テーマ選択から、各担当決めまでゼミ生が

自主的に決定していきます。

7. ホームページアドレス

http://www.clb.mita.keio.ac.jp/law/tamai-

seminar/

8. 連絡先

○ 18 期生外ゼミ代表

山下泰治(やました やすはる)

[email protected]

○ 18 期生内ゼミ代表

飯原大樹(いいはら だいき)

[email protected]

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研究会を志望している皆さんへ

私の研究会のテーマは、戦争と平和、安全保障にかかわる国際政治の歴史を学び、その

延長線上で現代の国際政治を考えることです。私は研究上の信念として、過去に対する理

解が深ければ深いほど、現状の分析および将来への展望もまた力強いものとなり得ると考

えています。

研究会で取り上げる具体的テーマは20世紀以降の国際政治の展開です。私自身の現在

の研究は、第二次世界大戦から冷戦期にかけての安全保障問題ですが、研究会でのテーマ

の設定、また研究会のそれぞれの学生が取り上げる卒論テーマについては、およそ国際関

係にかかわるものであれば、幅広く自由に設定することを認めています。また研究会での

研究のアプローチも幅広く捉えています。実証的な歴史的アプローチもあれば、理念から

のアプローチ、理論的なアプローチもあります。

日常の研究会の活動では三つの目標をめざしています。第一に国際政治に関係する様々

な歴史的事象とそれらを理解するための考え方を学ぶこと。第二に研究会の仲間達と共通

の話題を学問的に語り合う知的な対話を重視すること。第三に自分の発見、解釈、主張を、

体系づけて書いたり、発表したりすることをめざすことです。研究は大人数での講義では

できませんし、一人でもできません。

ゼミでの研究を通じて、人間、国家、国際社会をみる広い視野と鋭い視角、強靱な知的

体力を身につけて欲しいというのが、私の希望です。私も昔々、学部の研究会で同じ志を

持った仲間達と、ともに学ぶ楽しさを知りました。顧みてかけがえのない経験であったと

思っています。今後とも学生諸君にそうした学問の楽しさをいささかなりとも体得しても

らうことに、力を尽くしたいと考えています。

当研究会を志望する皆さんに、研究活動にかかわる要望を記しておきます。第一に、国

際政治の歴史であれ現状であれ、普段から新聞・雑誌に目を通し関心を広め、さらに幅広

い読書によって自らの問題意識を深めて欲しいと願っています。また日本の開国以来の外

交史や、国際政治の歴史について、通史的な理解を積極的に深めておいて欲しいと考えて

います。

第二に、研究会では積極的に発言することを強く期待しています。研究会は対話し議論

する場です。たんなる知識の獲得といったことは、研究会以外の場でも十分にできると思

います。

赤木完爾研究会 ―国際政治・戦争史・安全保障研究―

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第三に、当たり前のことですが、研究会に所属する以上、あらゆる大学での活動におい

て、研究会を最優先とすることを求めます。そして体育会やサークルで忙しい人こそ、研

究会に挑戦して欲しいと思っています。

2. 研究対象

現代国際政治

(20世紀初頭から現在に至る戦

争と平和

安全保障にかかわるテーマ、およ

び関

連する理論と思想の諸問題)

3. ゼミ生の構成

3 年生 23 人(男:9 女 14,内 1 名留学中)

4 年生 23 人(男:12 女:11)

4. 他学部生の受け入れ

受け入れ可。

5. ゼミ生からのコメント

本ゼミは、各々が国際政治の様々な

問題に対して高い問題意識を持ち、

毎回活発な議論がなされているのが

特徴です。ゼミでは真剣な態度が求

められますが、合宿やパーティーな

どのイベントは、先生も含め、明る

く和やかな雰囲気の中で行なわれま

す。切磋琢磨できる仲間に出会うこ

とができるのも真摯に研究会に向き

合う赤木ゼミならではだと思います。

また、赤木先生の温かいお人柄もゼ

ミを通して感じることができ、国際

政治のみならず人生において大切な

視点もゼミを通して得ることができ

ます。

5.ゼミの進め方

◇ 本ゼミ(火曜 4・5 限)

本ゼミ及びサブゼミを毎週火曜日

4・5 限に連続して行います。毎週指

定された文献を複数読み、それぞれ

の文献に対してゼミ生から交代でレ

ポーターとディスカッサントを選び

その文献の要旨と論点を発表し、そ

の発表に対して先生と院生を交えて

議論を行います。

◇ サブゼミ:無

≪2012 年度に使用した文献の例≫

(ア)ジョセフ・S・ナイ『国際紛争―理論

と歴史』原書第8版(有斐閣、2011 年)

(イ)ジョン・ルイス・ギャディス『歴史

としての冷戦』(慶應義塾大学出版会、

2004 年)

(イ)ジェームズ・ジョル『第一次世界大

戦の起原』(みすず書房、2007 年)

(ウ)リチャード・パイプス『共産主義が

見た夢』飯島貴子訳(ランダムハウス講

談社、2007 年)

(エ)J・サミュエル・ウォーカー『原爆投

下とトルーマン』(彩流社、2008 年)

(オ)高橋進『国際政治史の理論』(岩波現

代文庫、2008 年)

(カ)Richard K. Betts, Conflict After

the Cold War (New York: Pearson,

2012).

その他多数

6.ホームページアドレス

http://www.clb.mita.keio.ac.jp/law/

seminar-akagi/

7.連絡先

○第 19 期外ゼミ代表

鈴木 美緒

[email protected]

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添谷芳秀研究会

-国際政治・日本外交-

1.添谷先生より

皆さんの多くは、日本外交の在り方に何らかのフラストレーションを感じていることと

思います。たとえば、しばしば「対米依存」や「主体性の欠如」が叫ばれます。しかし、

それらは、昨日今日唐突に出現したものではありません。その背景には戦後一貫して日本

外交を規定してきた平和憲法や日米安保条約があり、さらにその外延に日本が敗れた「あ

の戦争」をめぐる複雑な国際関係があります。

平和憲法が制定されたのは 1946 年です。そのときアジアの国際秩序は、国民党下の民主

的な中国を中心に再構築されることが想定されていました。だから、1945 年に国際連合が

発足したときに、安全保障理事会の常任理事国(いわゆる五大国)に当時の中華民国が加

わったのです。しかし、その直後に米ソ対立が世界を分断することになり(冷戦)、中国

には共産党政権が樹立されました。そうした最中日本は、平和憲法を維持したまま日米安

保条約に締結することで 7 年に及ぶ占領から独立しました。しかし、平和憲法の背景にあ

った国際秩序と日米安保条約を生んだ国際政治情勢は全く異なっており、国際政治との関

連において戦後日本外交の土台には深刻なねじれが生じることになります。

戦後の国際政治と日本外交の展開のなかで、そのねじれは解消されるどころかむしろ固

定化されます。そこに、戦後日本外交に対する漠としたフラストレーションの源泉があり

ます。そのねじれを解消することが、これからの日本外交の最大の課題です。

当研究会は、皆さんを以上のような思考に導くために、国際政治の基本的枠組みを透視

する目を養い、その中での日本の位置づけを見すえる力をつけることを目的としています。

そのため、3 年前期に、国際政治と日本外交に関する基本的な文献を毎週一冊ずつ読み進

め、徹底的に討論します。3 年後期にはそこで培われた力を糧に、各自が選ぶ個別テーマ

についての研究論文を作成することと並行して、三田祭発表のための共同研究を進めます。

その上で、4 年次に卒業論文を完成させます。

当研究会で学んだ先輩達は、異口同音に大学生活の中でゼミがもっとも居心地のいい場

所であったと言ってくれています。取り立てて複雑な指導方針があるわけではなく、基本

方針として、自由と自己責任、そして他人への思いやりを徹底してきた結果かと思います。

誰に指示されるわけでもなく、自然に力の限りを尽くす。勉強以外でも率直に自己主張を

する。その姿をゼミ員がお互いに尊重する。毎年そんな情景が繰り返されています。強烈

な個性を持つ自立した個人が毎年味の異なった秩序を作ってくれることが、研究会を指導

する私の密かな楽しみです。

Page 23: CONTENTS 研究会紹介 他学部入ゼミについて 今後 …...えて頂きたいことがあります。ゼミの研究内容、活動内容、雰囲気、先生や所属するゼミ

23

2.研究対象

本研究会の主な内容は、国際政治と日本

外交に関する理論的・歴史的考察です。様々

な文献を通して国際政治に対しての分析枠

組みを学んだ上で主に、東アジアやアジア

太平洋における日本外交について議論し、

理解を深めます。

3.ゼミ生の構成

3 年生 21 人(男 8:女 13)

4 年生 20 人(男 10:女 10)

4.他学部生の受け入れ

受け入れ不可

5.ゼミ生からのコメント

添谷ゼミでは国際政治・日本外交に対し

て様々な分析の視点や枠組みを学ぶことが

できます。一面的な見方にとらわれない多

様な意見を学ぶことで、皆さんの物事に対

する考え方が深まることは間違いありませ

ん。また、理論的な文献の読み方に新しく

出会うこともできます。そして、添谷ゼミ

一番の特徴は先生がゼミ員の自由を尊重し

て下さることであり、そのためゼミ以外に

も一生懸命になれるものを持っている学生

が毎年多く集まります。同時に、自由に伴

う自己責任も厳しく求められ、すべてに手

抜きが許されないことが、勉強はもちろん

ゼミ活動全般において、のびのびした中に

も心地よい緊張感を生んでいます。刺激し

合える同期や尊敬できる先輩方のもとで、

自分の意志で一生懸命ゼミに取り組もうと

いう方を心より歓迎します。

6.ゼミの進め方

○3 年次

毎週課題本について内容報告と問題提

起者それぞれ一人がレジュメを用いてプレ

ゼンを行い、それをもとに議論します。ゼ

ミ員全員が毎週課題本を読み、2000 字レポ

ートをこなしてからゼミでの議論に臨むこ

とで、より多面的な見方が身に付きます。

一人ひとりのレポートは先生が、お忙しい

中毎週添削して下さいます。サブゼミでは

共同研究である三田祭論文をテーマ決めか

ら執筆まで 3 年生全員で行います。そして

個人の研究である進級論文の構想も練り始

めます。

○4 年次

毎週卒論の進行具合を発表し、先生や

ほかのゼミ員からアドバイスをもらうこと

で卒論完成に向けての準備をします。

7.ホームページアドレス

http://www.clb.law.mita.keio.ac.jp/soeya/

8.連絡先

○22 期ゼミ代表

杉林 秀輝(すぎばやし ひでき)

○22 期入ゼミ担当

阿部 怜実(あべ さとみ)

宮本 敬子(みやもと けいこ)

[email protected]

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田所昌幸研究会

-国際政治学研究-

1. 田所先生より

慶應で教えるようになって 10 年以上たちました。卒業生の進路には私はまったく関

与していませんが、すでに 100 名を超える卒業生は、民間企業に勤める人、法曹、外交官、

その他公務員、開発協力機関、内外の大学院、それに海外に行ったまま音信不通の卒業生

とまことにさまざまです。もっとも、これらの人々の内定や進路に直接役立つことをやっ

ているわけではまったくありません。より広い意味でゼミ生の人生に何か意味のあるもの

を付け加えたい。そしてできれば卒業生がそれぞれの形で自分の私的な生活を超える何か

公的なものに貢献してもらえれば。そう思ってずっと仕事をしてきました。

こういった研究会についての私の基本的な考え方には、まったく変化はありません。第

一に研究会は真剣な学問の場であり、週一回の授業は決していい加減ににはしません。だ

からといって、それが苦しくつまらないものでなくてはならないことはないということで

す。むしろ私としては、学生に知的な意味で楽しむことが伝わればと思って、毎年努力し

ています。

またどうやら慶應の学生の多くは、小さいときから先生に与えられた問題に、あらかじ

め決まっている正解を出すことに知的エネルギーを費やしてきたようです。しかし、正解

を出すことよりも、意味のある問いを発見することのほうが値打ちのあることかもしれま

せんし、大切な問にはしばしば「正解」はありません。ともあれ、この研究会では自分な

りの方法で自分の言葉で自分の発した問題に正直に語ることの方を、重視したいと思って

います。そのために、真剣でも気楽に知的な対話ができる場を作ることに、努力していま

す。

また学部教育の目的は学問のプロを作ることではなく、細かな知識を大量に詰め込んだ

り、専門的な分析手法を会得したりすることがゼミの目的ではないとも思っています。も

ちろん基本的な知識は共有されないと、意味のある知的な対話はできませんが、そんなこ

とは、わざわざ皆が集まってやるようなことではなく、ゼミでは「お勉強」を超える何か

をやりたいと思っています。それは、すべて重厚な知性を涵養すること、簡単に言えば深

く考え、それをしっかり語ることを経験することだというのが、私の立場です。

というわけで、当研究会では3年生の間はあえて今日的な話題を取り上げることはせず、

国際政治史および国際政治学の古典を読むことを重視したプログラムを組みます。4年生

になると、何らかの統一的なテーマを設定し、各々の学生に個人的な研究報告をしてもら

うことを中心に、プログラムを組みたいと思っています。これはいわば応用編です。この

ような基本的なプログラム合間に、折に触れて外部の報告者をゼミに招いたり、現代的な

問題について取り上げたりしたいと思っています。

細かな知識や分析手法を知っている学生よりも、何か手応えのある知的な経験をしてみ

たいという意欲のある学生を歓迎したいと思います。そして知的な意味で、活発で楽しい

ゼミできればと願っています。

Page 25: CONTENTS 研究会紹介 他学部入ゼミについて 今後 …...えて頂きたいことがあります。ゼミの研究内容、活動内容、雰囲気、先生や所属するゼミ

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2. 研究対象

国際政治の実情を研究し、現代の国際

政治に関して自分の思考力で考えること

を主眼に置いています。その思考力を養

うために近代以降の国際政治についての

歴史を学び、時代が移り変わっても通用

するような考え方を身に付けるべく研究

を行っています。

3. ゼミ生の構成

4年生(8 期生)14 人(男 9:女 5)

3年生(9 期生)13 人(男 10:女 3)

4. 他学部生の受け入れ

受け入れ可。

5. ゼミ生からのコメント

みなさんはゼミ選びで何を重視しま

すか?‘リア充’ゼミに入って楽しい大

学ライフをエンジョイすることや、就職

活動を有利に進めることを目的とする人

は残念ながら私たちのゼミに合わないと

思います。それは田所先生の紹介文を読

めばわかることでしょう。

私たちのゼミの特徴は全員が「知的に楽

しむ」という本当の意味を理解している

ということ、それゆえに男女問わず個性

豊かな人間が集まり、今までの大学生活

ではなかった経験ができること、そして

そのような愉快なメンバーと博識で本当

に魅力ある先生のいるゼミに入って後悔

する人は一人もいないということです。

また、少人数ゆえに先生との距離も近く、

メンバー同士のコミュニケーションが活

発なので雰囲気はけっして堅苦しいもの

ではなく程よい緊張感のあるとても居心

地のいい場所です。

6. ゼミの進め方

◇ 本ゼミ(水曜4限)

今年度は、20 世紀の国際政治における

重要な出来事を5つ取り上げ、1つのテ

ーマにつき3人のグループで発表・討論

を行っています。4 年次には、何らかの

共通テーマをもとに各人の研究報告中心

のプログラムになる予定です。

◇ サブゼミ(水曜3限)

国際政治への考え方の基盤を身に付

けるために、名著と呼ばれる本や国際政

治を学ぶ上で避けては通れない本を読ん

で発表を行い、発表者の論点に従って 3、

4 年全員でディスカッションを行ってい

ます。また後期は三田祭論文の経過報告

などのための時間としています。

7.ホームページアドレス

http://www.clb.law.mita.keio.ac.jp/ta

dosemi/index.htm

8.連絡先

○9 期外ゼミ代表

伊藤 健也 (いとう けんや)

○9 期内ゼミ代表

奥野 恭介 (おくの きょうすけ)

[email protected]

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細谷雄一研究会 ―ヨーロッパ外交史―

1 .細谷先生より

みなさんは大学に入って学問を楽しんでいますか? 好きな学問分野を見つけて、魅

力的な本に出会っていまか?

この研究会では、二つのことに力を入れることにしています。一つは、学問を「楽しむ」

ということであり、もう一つは自らが「成長する」ということです。努力をして、たくさ

ん勉強をしても、それが楽しくなければ長続きはしません。他方でどれだけ楽しいとして

も、それが自らを成長させないならば、本当の喜びはなかなか手に入らないかもしれませ

ん。したがって、この二つの要素は同時に満たす必要があると考えています。

それではなぜ西洋外交史、ヨーロッパの歴史を学ぶのでしょうか? 過去のことを知

るよりも、現代の激動の国際情勢を学ぶ方が、意義があるのではないでしょうか?

それは、現在の全ての問題が必ず何らかのかたちで歴史に根をもっているからです。今

の皆さんがあるのは、これまでの生い立ちの歴史があるからです。換言すれば、歴史的な

知識なしでは、現代の難しい問題を深く理解することはできないと考えています。みなさ

んが社会に出てからは、なかなか問題をゆっくりと、奥深く、体系的に学ぶ余裕がなくな

ります。大学時代に、物事を本質的かつ根源的に理解する努力をすることは、一生の財産

となることでしょう。

他方でこの研究会では、ヨーロッパのみを学ぶというわけではありません。あくまでも

西洋外交史、国際政治学を学ぶことを目的としながらも、それを幅広い視野から学びます。

たとえば、歴史を振り返ると、ヨーロッパがいかに中東やアフリカ、ロシア、アジア、日

本、そしてアメリカと深い関係にあったかが理解できます。

知的な楽しみを得るためには、一定のコストが必要です。それは知的なコスト、時間的

なコスト、経済的なコストです。良書が常に安価とは限りません。重厚なテキストを読む

ことに、予想以上の時間がかかるかもしれません。そして何よりも、根源的な問題を理解

するために、幅広い基礎知識を必要と感じるかもしれません。それらのコストは、「無駄遣

い」とは思いません。むしろ、皆さんの大学時代を鮮やかに彩る栄養となり、喜びとなる

ことを確信しています。このような問題意識を共有して、真剣に学問に向かい合い、その

ために労力を割くことを厭わないような、意欲ある皆さんの参加をお待ちしています。

Page 27: CONTENTS 研究会紹介 他学部入ゼミについて 今後 …...えて頂きたいことがあります。ゼミの研究内容、活動内容、雰囲気、先生や所属するゼミ

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2.研究対象

国際政治、主に西洋外交を中心に扱いま

す。ヨーロッパにおける政治学・国際政治

史、EU研究などを軸に、中東やアジアの

国際情勢など、広範な地域の問題を議題に

取り上げていきます。

西洋の歴史のみならず、ヨーロッパとイ

スラームやアジアとの関係、外交と社会、

日本外交との関連性など、柔軟にテーマを

設定して議論を進めていきます。

3.ゼミ生の構成

3年生 27人(男 12:女 15)

4 年生 29人(男 12:女 17)

*3 年生のうち 2 名が留学中

4.他学部生の受け入れ

受け入れ可

5.ゼミ生からのコメント

毎週先生が指定する文献を各自が読み、

そこから得た情報や考えなどをまとめ、コ

メントとして先生に提出します。本の内容

をしっかりと理解した上で活発な議論を

行うことと、読む力・書く力を伸ばしてい

きます。徐々に難しい文献を扱うようにな

っていきますが、個性溢れるメンバーから

のさまざまな問題提起と、先生からの丁寧

な解説によって、一般的な考え方のほかに、

自分なりの考えを持つことができます。

雰囲気は明るく和やかで、何事に対して

も楽しむ心を忘れず活動しています。飲み

会や、スポーツ、OB/OG 会などを通して、

縦のつながりも横のつながりも大切にし

ています。国際政治に対する問題意識をみ

んなで共有し、歴史を学ぶことで、現代、

そして未来の世界の在り方をともに考え

ていきます。

6.ゼミの進め方

◇本ゼミ(水曜 4・5限)

毎週 1 冊文献を読み、内容を報告する

報告者、議題を提供する討論者の発表の後、

グループディスカッション、全体ディスカ

ッションを行います。

歴史・国家・人物など様々な分野の文献

を通して学ぶことや、学者の方にゲストス

ピーカーとして来ていただくなど、細谷ゼ

ミならではの研究が毎年行われています。

3 年次春学期には、学問方法論、歴史学

入門、ヨーロッパ史入門など、基礎的な文

献を購読し、秋学期にはヨーロッパ外交史

に関する専門的な文献、そして 4年次には

それらを基軸として現代の多様な国際政

治の問題を扱っていきます。

◇サブゼミ

サブゼミは、特に定期的に行っていませ

ん。ゼミ性が主体的に、適宜行う場合もあ

りますが、自主的な参加となっています。

7.ホームページアドレス

http://www.clb.law.mita.keio.ac.jp/hosoya/

8.連絡先

○5期生外ゼミ代表

太田千裕

○5期生入ゼミ担当

松井祐太郎、中村涼、村田夏奈子、

熊谷香穂

[email protected]

Page 28: CONTENTS 研究会紹介 他学部入ゼミについて 今後 …...えて頂きたいことがあります。ゼミの研究内容、活動内容、雰囲気、先生や所属するゼミ

28

宮岡勲研究会 ―国際政治理論・安全保障研究―

1.宮岡先生より

本研究会は、国際政治理論を使って安全保障問題を研究しています。理論と書くと、現

実を無視した難解な知識と格闘するゼミあるいは数学的・統計的手法を学ぶゼミと誤解

されるかもしれません。ここでいう理論とは、個々の現象の原因と結果を概念的に記述

し、その因果関係を法則的に説明する体系的な知識のことです。難しいことのようです

が、実は、私たちは日常生活でも、例えば「X社長は権力闘争の結果、解任された」な

どと理論的な思考をしているのです。理論は、国際社会の平和と安定といった抽象的な

事象を理解するうえで不可欠なものです。

《研究会の目標》

本研究会では、理論的な安全保障研究を通じて、究極的には、次の三つの社会人基礎力

を育むことを目指しています。

① コミュニケーション能力: 情報・意見・感情の伝達・共有能力

仕事にせよ、学問にせよ、組織的活動にコミュニケーションは不可欠です。企業が採

用時に最も重視する能力です。

② 批判的思考力: 合理的な基準により体系的に議論を評価する能力

論理的かつ多角的に考察できる能力と言い換えることもできます。学問の要諦は、「信

疑の判断力」を確立することにあります(『学問のすゝめ』十五編)。

③ 問題解決能力: 実証的な科学に基づいて問題を解決する能力

実証的な科学(=実学)とは、1)重要な問題の発見、2)問題の原因に関する仮説の形

成、3)事実に基づく仮説の客観的な検証、4)結論の導出というプロセスのことです。

《研究会の行動原則》 詳細は、研究会ウェブサイト上の「研究会活動のための行動指針」を参照のこと

以上の能力の発育のためには、中途半端な努力では意味がありません。また、他者との

緊密な協力が必要となります。そこで、本研究会が「半学半教」の精神をもって真剣に

学び合える共同体となるよう、以下の行動原則が定められています。

① 責任ある関与 集合時間・締切日時の厳守、入念な予習、授業での発言、ゼミ係の

担当など、一人ひとりの真摯な貢献が求められます。

② こまめな話し合い あいさつ・声かけといった何気ない会話や、研究会活動を運営

していくための報告・連絡・相談、ゼミでのアカデミックな対話や議論など、多様な

話し合いにかかわっていくことが期待されています。

《入会要件》

・本研究会の活動を原則として最優先するとともに、責任ある関与ができること

(重要な試合・公演や 12 月以降の就職活動・公務員試験準備等には配慮する。)

・担当教員や他のゼミ生と教室の内外でこまめな話し合いができること

・系列科目「国際政治理論Ⅰ」を同時履修すること (春学期木曜4限を予定)

注意: 入会後、以上の要件を満たさない場合は、退会処分となることがあります。

Page 29: CONTENTS 研究会紹介 他学部入ゼミについて 今後 …...えて頂きたいことがあります。ゼミの研究内容、活動内容、雰囲気、先生や所属するゼミ

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2.研究対象

当研究会では、リアリズムとリベラリ

ズムといった基礎的な国際政治理論を学

んだうえで安全保障研究に取り組みます。

各自の卒業論文のテーマについては、伝

統的な国家の軍事安全保障のみならず、

非国家的アクターや、経済・技術・環境・

資源・食糧・文化などの側面まで含めた

広義の安全保障の範囲から自由に選択す

ることができます。

3.ゼミ生の構成

3年生(3期生) 11人(男 6:女 5)

4年生(2期生) 6 人(男 4:女 2)

大学院生 3人(男 3:女 0)

4.他学部生の受け入れ

若干名、受け入れ可(条件あり)

5.ゼミ生からのコメント

個性あるゼミ員たちが繰り広げる議論

は、非常に活発です。また、院生や4年

生が3年生のサブゼミやゼミ業務の指導

を行うなど、半学半教の「学び合う共同

体」作りが目指されています。そして、

自衛隊基地見学や防衛大学校でのシンポ

ジウムなど、他の研究会では絶対できな

いような貴重な経験ができることも宮岡

研究会の大きな魅力だと思います。

宮岡先生は学生の指導に非常に熱心で

す。その熱心さゆえに、時には厳しいこ

ともおっしゃいますが、それも学生の成

長を願う先生のやさしさから出たものと

言えます。外務省職員としての経験も踏

まえて、学生が卒業後に社会人になって

からのことも考えて指導をしてください

ます。研究会活動への真摯な取組みが求

められますが、先生に事前に相談し了承

されれば、ゼミ欠席や課題締切の延長な

ども可能です。実際、体育会に所属して

いる人や公務員試験を目指している人も

少なくありません。

6.ゼミ(3年)の進め方

◇ 本ゼミ(火曜4限)

春学期は国際政治理論の基礎的文献(和

文)を、秋学期は安全保障研究の論文(英

文)を中心に輪読します。要約力の養成

と対話・議論の活性化のため、毎週、ゼ

ミ生全員が各自で文献レジュメ(A4判用

紙一枚、900字以上)を準備します。そ

の上で一名の報告者が課題文献の概要に

ついて発表してから司会者を中心に全員

で討論します。

◇ サブゼミ(火曜5限)

・3年次 4月~6月

批判的思考力を高めるための演習

・3年次 7月~12月

三田祭論文や防衛大学校主催学生シン

ポジウムでの発表の準備

7.ホームページ・アドレス

https://sites.google.com/site/miyaok

a0seminar/home

8.連絡先

3期生入ゼミ担当

佐々木 宏樹(ささき ひろき)

[email protected]

注意: miyaoka と seminarの間には

数字のゼロが入ります。

Page 30: CONTENTS 研究会紹介 他学部入ゼミについて 今後 …...えて頂きたいことがあります。ゼミの研究内容、活動内容、雰囲気、先生や所属するゼミ

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出岡直也研究会

-ラテンアメリカ地域研究-

1. 出岡先生より

日本では、ラテンアメリカ研究というと、マイナー、特殊という印象が強いかと思

います。そして、クーデターと独裁者、「ラテン的ないい加減さ」、ドラッグといった

ステレオタイプ的なイメージに安住しているのではないでしょうか。

しかし、第一に、世界におけるラテンアメリカの重要性は、日本で多くの人が考え

ているよりもずっと大きなものです。そして、多くの問題を抱えつつも、ほとんどの

ラテンアメリカ諸国では民主主義体制がもう 20年以上は続いています。一方で民主主義

の理念は強く、他方で、長いあいだ民主主義を安定できない政治を続け、民主主義が維持さ

れるようになっても大きな問題を抱えるこの地域の諸国の政治を学ぶのは、圧倒的にスリリング

です。そうした相克の中で多くの社会運動や思想が生まれ、それは世界全体に影響力を持ち、

モデルのようになった場合もあります。政策面でも、例えば「民主化」などの経済改革について、

その「先進国」であるラテンアメリカ地域のモデル性が広く認められています。

第二に、ラテンアメリカ諸国の政治を研究することは、政治現象一般に関して多くのことを学

ぶのに役立ちます。第一の点とも関連しますが、ラテンアメリカ地域研究は、権威主義体制、民

主化、新しく民主化した諸国の政治のあり方などに関する政治学において、決定的に重要な

役割を果たしてきました。

そうした一般的な重要性と同時に、やはり「ラテンアメリカ」が他と違う地域として持つ魅力が

大きいのは言うまでもありません。音楽やスポーツ、そこの人々の素敵さなど、その一端はよく知

られていることと思います。そうした地域について深く知ることは、とても楽しいです。よって、次

のような方が大歓迎です。(1)ラテンアメリカ自体に元来関心がある人。(2)日本からの

「遠さ」や「違い」に魅力を感じてラテンアメリカやその政治を学びたいと思う人。(3)

貧困や経済発展の困難など、「南」に関わるテーマを、そうした現象がみられる地域の

一つで学びたいと考えている人。先に述べたように、これらのテーマについても、ラ

テンアメリカ研究には多くの蓄積があります。(4)権威主義体制、クーデター、民主化、

新しく民主化した諸国の政治などについての政治学に関心がある人。

ただし、ラテンアメリカ地域研究が、日本では確かに「マイナー」であるかもしれな

いこともあり、本ゼミでは英語文献の購読が多くなると思います。また、ゼミの運営で

は、ゼミ生の方々の自主性を重視したいと思います。それらに伴うかもしれない苦労を

いとわず、ディスカッションの場では積極的に発言し、何よりしっかりと(でも、楽し

く)研究姿勢を持つ、やる気がある方を歓迎したいです。

Page 31: CONTENTS 研究会紹介 他学部入ゼミについて 今後 …...えて頂きたいことがあります。ゼミの研究内容、活動内容、雰囲気、先生や所属するゼミ

31

2. 研究対象

メキシコ、中米、カリブ海、南米を含む

「中南米」につき、政治を中心としますが、

社会・文化等について研究することもでき

ます。個々の参加者の研究テーマは、対象

は単数の国でも、複数の国の比較でも、地

域全体でもよく、テーマも柔軟に選べます。

全員で購読する文献については、それぞれ

が関心を持つテーマを扱い、かつ、できれ

ば地域全体を視野に入れた一般性の高い

ものを選ぶようにしています。

3. ゼミ生の構成

3 年生 10 人(男 4:女 6)

4 年生 7 人 (男 5:女 2)

4. 他学部生の受け入れ

受け入れ可(ただし、政治学科生が優先)

5. ゼミ生からのコメント

今年度は、各自がラテンアメリカに関す

る自分の興味分野の英語文献を一つずつ

持ち寄り、議論しました。テキストの分析

対象国も、また扱うテーマも政治経済から

文化までと多岐にわたっており、各ゼミ員

が最大限の興味を持ってゼミに取り組む

ことが可能です。特定の分野や国に偏るこ

となく、多角的な視座からラテンアメリカ

を学ぶことができ、様々な問題意識を各ゼ

ミ員が持てるようになりました。

先生は本ゼミでの議論において自主性

を尊重してくださいますが、決して放任と

いうわけではなく、豊富な知識、熱意、優

しさを持ってしっかりとフォローしてく

ださいます。また、先輩方も積極的に参加

して議論を助け、刺激を与えてくださるの

で、ディスカッションの場は白熱した意義

深いものとなっています。

先生の穏やかなお人柄もあり、ゼミは誰

もが発言しやすい自由でのびのびとした

雰囲気です。また、比較的少人数というこ

ともあり、ゼミ員同士学年を問わずとても

仲が良いです。みな優秀で個性あふれた人

たちで、ゼミ中は真剣に、飲みなどの場で

は楽しく盛り上がっています。

ぜひ皆さんも、素晴らしい仲間と先生に

囲まれた出岡ゼミでラテンアメリカにつ

いて共に学び、考えてみませんか??

6. ゼミの進め方

◇ 本ゼミ(水曜 3・4 限)

3 年次前半には、ラテンアメリカ諸国の

政治についての英語文献を購読します。事

前に全員が内容の要約とコメントを作成

します。それに基づいて論点を設定した各

週の担当者の進行によって全ゼミ員で議

論します。

◇ サブゼミ

ゼミ員の自主性に基づき、サブゼミの有

無や内容を決定します。

7. ホームページアドレス

http://www.clb.law.mita.keio.ac.jp/izuok

azemi/

8. 連絡先

○12 期生外ゼミ代表

大沢 華奈子(おおさわ かなこ)

○12 期生入ゼミ代表

関野 絵理 (せきの えり)

中山 雄貴 (なかやま ゆうき)

[email protected]

Page 32: CONTENTS 研究会紹介 他学部入ゼミについて 今後 …...えて頂きたいことがあります。ゼミの研究内容、活動内容、雰囲気、先生や所属するゼミ

32

井上一明研究会 ―アフリカ地域研究―

1.井上先生より

アフリカ研究について、そのアプローチ(方法論)とディシプ

リン(専門学問分野)について述べてみたいと思います。

まずはアプローチですが、アフリカ研究には大きく分けて二つ

のアプローチがあると思います。一つは、研究対象地域あるいは

その地域で起こった現象の特殊性に着目する、そしてもう一つは

研究対象地域を超えて観察可能と思われる一般性に注目するということです。たとえばタ

ンザニアの民主主義体制を研究しようとする場合、この国の歴史、文化、経済そして社会

などに関する知識が必要とされます。こうした知識を持つことによってタンザニアの民主

主義体制の特殊性を見つけることができるかもしれません。他方、民主主義体制は、現在

非常に多くの国家で見られる体制です。したがって、タンザニアの民主主義体制の特殊性

と思われていたことが、実は他の国家でも見られる一般的な現象かもしれないのです。こ

のようにしてアフリカ研究では、特殊性と一般性の間を常に行き来することが求められる

と思います。

もう一つはディシプリンとインターディシプリンの問題です。たとえば現在グローバル

なレベルで大きな問題になっている「コモンズ(共有財)」を取り上げてみましょう。「コ

モンズ(共有財)」とは、森林、漁場、河川、そして共同牧草地などを指しますが、これを

どのように運営・管理するかという問題は環境問題とも関連して特に途上国の「開発計画」

では大きな問題になっています。「コモンズ」の問題を研究しようとするとき、これを利用

している人々の社会的そして経済的な状況に関する知識が不可欠であることは言うまでも

ありません。こうした知識は社会学や文化人類学、そして経済学など他の学問分野の研究

から得ることができます。と同時に「コモンズ」の研究は、その管理・運営という観点か

らはきわめて政治学的なテーマなのです。「コモンズ」の研究は、さまざまな学問分野から

研究することが可能です。しかし自分がどの専門分野から研究するのかを見定めておく必

要があると思います。

このようにアフリカ研究は、学問的にとても幅の広い研究分野です。地域の特殊性に注

目するのか、それとも地域を超えた一般性に注目するのか、あるいは政治学の観点から研

究するのか、それとも他の学問分野から研究するのか。アフリカ研究ではこれらをすべて

自分で決めることができます。こうした意味でこの研究会は、アフリカを対象地域として

履修者一人ひとりの異なる考え方あるいはアプローチを尊重しながら、様々な問題やそれ

についての考え方を一緒に勉強する研究会です。

Page 33: CONTENTS 研究会紹介 他学部入ゼミについて 今後 …...えて頂きたいことがあります。ゼミの研究内容、活動内容、雰囲気、先生や所属するゼミ

33

2.研究対象

当研究会では、サハラ以南のアフリカ

各国の政治・社会・経済などを研究して

います。本ゼミとサブゼミを通じてアフ

リカ研究に必要な理論や姿勢、基本的な

知識などを身につけると同時に、問題提

起を行い、ディスカッションを通じて考

えを深めています。議論はアフリカに関

することだけにとどまらず、幅広く、そ

して深くまで徹底して行っています。

3.ゼミ生の構成

3年生 15人(男 7:女 8:内 3名留学

中)

4年生 10人(男 1:女 9)

オブザーバーとして大学院生 3名

4.他学部生の受け入れ

他学部生は受け入れていますが、基本

的に政治学科の学生が優先されます。し

たがって、他学部の学生は人数に余裕が

ある場合に限ります。

5.ゼミ生からのコメント

アフリカ地域研究会では、日常生活で

は知る機会の少ないアフリカについて学

んでいます。研究を進めていくうちに、

日本とは政治、文化、社会構造などあら

ゆる面で異なるアフリカに対し、様々な

疑問が生まれます。そのようなゼミ生の

疑問に、知識、経験共に豊富な先生はど

んな質問に対しても丁寧に答えてくださ

います。

アフリカ諸国に対する理解が深まるにつ

れ、私たちの常識はアフリカでは通用し

ないということ、問題の複雑性を強く実

感します。しかし、強い探求心も持って

一人ひとりが答えのない自分自身の考え

に導いていくことがこの分野の魅力でも

あります。アフリカ研究は、価値観から

見つめなおすことも多く、その問題や疑

問について深く考えることで、学びの本

質や面白さを実感できる研究分野です。

6.ゼミの進め方

◇ 本ゼミ(水曜4限)

Current Historyのアフリカ関連の記

事を読み、発表者がそれぞれの国の基礎

知識や特徴、今抱えている問題や取り組

んでいる政策など現状も含めて調べ、発

表します。そして発表者の問題提起に基

づき、ディスカッションを行っています。

4年次には、卒論政策に向けて議論を

重ねます。

◇ サブゼミ(水曜5限)

アフリカ諸国について研究する際に必

要な基礎知識を身につけるために、アフ

リカ諸国を分析する際に有効な文献を輪

読します。発表者が担当箇所を要約し、

問題提起を行い、ディスカッションをし

ています。

7.ホームページアドレス

http://inouekazuakizemi.shisyou.com/

8.連絡先

○21 期生ゼミ代表

永井久喜(ながい ひさき)

○21 期生入ゼミ担当

園部篤史(そのべ あつし)

鄭綺(てい あや)

[email protected]

Page 34: CONTENTS 研究会紹介 他学部入ゼミについて 今後 …...えて頂きたいことがあります。ゼミの研究内容、活動内容、雰囲気、先生や所属するゼミ

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粕谷祐子研究会 ―途上国比較政治研究―

(1) 粕谷先生から

2006年度に発足した本研究会は担当教員の 2年間の在外研究のため募集を一時停止して

いましたが、2012年度から再開し現在 4期生が在籍しています。本研究会では、発展途上

国地域に共通してみられる政治問題を、比較政治学の理論的観点から検討します。特定の

国・地域の政治を理解することや、途上国の貧困をどう改善できるのか、という政治学の

領域を超えた問題の検討は本研究会の主眼ではありません。授業で取り上げる理論的な問

題は、例えば、なぜ・どのように民主化するのか、軍はなぜ政治に介入するのか、経済発

展を目指す政府政策はどのような成果があったのか、なぜ内戦がおこるのか、といったも

のです。このような問題設定のしかたには、ある地域の固有名詞は含まれませんし、また、

途上国政府はなにを「すべき」というような規範的な姿勢も存在しません。このような問

題設定が目指すのは、地域を横断して存在する一般的な因果関係の検討です。本研究会が

途上国政治の理論的検討をおこなう、というのはこの意味においてです。とはいえ、理論

の応用対象としての地域に関する知識も不可欠であり、これに関しては地域研究関連の授

業で各自対応していただきたいです。

授業の進め方としては、春学期には、途上国諸国が抱える政治問題の理論的把握を目的

とした、文献の輪読とディスカッションをおこないます。春学期の授業において途上国政

治研究でどのようなテーマが問題になっているかをひととおり学んだうえで、秋学期では

履修学生が各自選んだトピックに関する自主研究をおこないます。ここでの目的は、各自

の興味を社会科学の研究として再構成する、ということです。社会科学の研究として成立

するためには、少なくとも、(1)アカデミックコミュニティに対する貢献がある、(2)議論

に論理的整合性がある、(3)分析手続きが客観的である、といった条件を満たさなければい

けません。秋学期の授業は学生による報告を主におこないますが、この過程で、問題のた

てかた、問題を分析するためのリサーチデザインのつくり方などを学び、学期の終わりに

は上記の(1)から(3)を満たすようなレポートの作成をめざします。

Page 35: CONTENTS 研究会紹介 他学部入ゼミについて 今後 …...えて頂きたいことがあります。ゼミの研究内容、活動内容、雰囲気、先生や所属するゼミ

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(2) 本ゼミの研究対象

途上国の比較政治学

(3) ゼミ生の構成

3年生 17人(男 8 : 女 9)

*現在 3名が留学中、1名が留学予定

(4) 他学部の受け入れ可否

受け入れ可。

現在、経済学部生 2人、文学部生 1人

が在籍中。

(5) ゼミ生からのコメント

本ゼミの大きな特徴は、途上国をメイ

ンターゲットに絞り、同様の学問的関心

や好奇心を持った仲間たちによる、以下

のものが得られることです。

1、 論理的な思考の育成

2、 アカデミックな議論

3、 個性的な仲間との親密な交流

ゼミ生全員が何かしらの興味・関心、政

治学的な問題意識を持っています。時に

議論は非常に高度な内容となることもあ

りますが、すべては生徒たちが常に主体

的にゼミに臨んでいるが故のことでしょ

う。そこに粕谷先生の鋭い指摘、分かり

やすい説明、温かいまなざしが加わるこ

とで真に奥の深い、これぞ慶應のゼミ、

といった環境が出来上がります。

毎回のゼミは非常に学問的要素が強く

なりますが、一歩教室を離れると面白い

ほど皆が個性的で常に笑いが絶えません。

誕生日会や飲み会が頻繁に企画されるほ

か、海外に興味をもつ生徒が非常に多く、

お酒を飲みながら皆の色々な海外滞在話

で盛り上がることもしょっちゅうです。

そして時には今時の大学生らしく、粕谷

先生も交えて恋愛トークをすることも。

もちろんゼミの運営にはそれなりの苦

労も伴いますが、とても充実した2年間

を過ごせることは間違いありません。

(6) ゼミの進め方

△本ゼミ(火曜4限)

春学期は途上国特有の政治現象(具体

的には、内戦・民主化・天然資源の呪い、

など)を理解するための文献輪読。[週 2

文献×13週]本ゼミでは、議論の運営を

行うファシリテーターを 1人決め、2人

の担当者の作成したレジュメに基づいた

ディスカッションを行う。

秋学期以降は三田祭に向けた個人研究、

期末レポート、4年次における卒論の作

成に向けて文献購読、ディスカッション。

△サブゼミ(週のどこかで1限)

本ゼミにて扱いきれなかった内容の整

理、議論の応用などを生徒達で自主的に

集まって行っている。

(7) ホームページアドレス

http://www.clb.law.mita.keio.ac.jp/kas

uya/

(8) 質問などの連絡先

[email protected]

4期入ゼミ担当

・前田実咲(経済学部3年)

・松山祐太朗(法学部政治学科3年)

*質問などはご遠慮なくお寄せください。

なお、その際には学部、学年、学籍番

号、氏名を必ず記載してください。

Page 36: CONTENTS 研究会紹介 他学部入ゼミについて 今後 …...えて頂きたいことがあります。ゼミの研究内容、活動内容、雰囲気、先生や所属するゼミ

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小嶋華津子研究会 -現代中国政治研究-

1.小嶋先生より

今年の春慶應に赴任し、縁に導かれてやってきた 9 名とともに、ゼミをスタートいたし

ました。他のゼミは何をしているのか、どのような係があるのか―すべて1から勉強しな

がらのスタートでしたが、10 名が協力して進めてきました。物事をまっすぐに見る人、斜

めに見る人、情熱的な人、慎重な人、楽観的な人、悲観的な人―一人ひとりの個性が調和

し、居心地のよいゼミができてきたように思います。調和のなかで、それぞれが最大限に

個性を発揮できる空気を、これからも大事にしたいと思います。

私のゼミは、現代中国の政治・外交を研究対象としています。国際社会における中国の

台頭にともない、巷には、様々な中国論があふれています。世界第二の経済大国として世

界経済を支える中国。ナショナリズムを喚起し、強硬な資源外交に邁進する、国際レジー

ムの破壊者としての中国。とりわけ、歴史問題や領土をめぐる衝突をかかえる日本の中国

論は、ともすれば感情的になり、自己肯定のためのイメージ論に陥りがちです。こうした

イメージ論とは一線を画する立場から、中国の内的ロジックを理解し、しなやかで実の得

られる日中関係のあり方を考える―それが、知者の役割だといえるでしょう。

一つの国や地域を理解するのは、簡単なことではありません。とくに中国の場合、中国

共産党の言論統制が依然として厳しく、国内メディアの報道は、多かれ少なかれプロパガ

ンダとしての性格を有しています。中国を動かす巨大組織―中国共産党の内部の指導系統

すら、多くがブラックボックスであり、断片的な報道から類推するよりほかありません。

このような状況のなかで、現場の内実にアクセスし、問題の構造をとらえるには、中国国

内の資料・メディア報道の行間を読みとく読解力、現地の人々との交流や実地調査をつう

じて現場の感覚をとらえる感受性、中国共産党史観や公式見解に縛られない自由な発想で、

現在に至る歴史を再編していく発想力が求められます。それは、実に緊張感に満ちた、わ

くわくする作業です。ゼミの活動をつうじ、その知的作業のおもしろさを感じていただけ

たらと思います。

また、こうした作業によって培われる力は、何も中国研究にのみ必要なのではありませ

ん。今日、われわれが直面している社会問題は、いずれも権力構造のなかにあります。権

力構造を見据え、問題の本質に迫る姿勢は、必ずや社会人として生きていくさいの基盤と

なるでしょう。中国の将来、日本の将来、世界の将来を、いっしょに考えていきましょう。

Page 37: CONTENTS 研究会紹介 他学部入ゼミについて 今後 …...えて頂きたいことがあります。ゼミの研究内容、活動内容、雰囲気、先生や所属するゼミ

37

2.研究対象 6.ゼミの進め方

本研究会は、現代中国の政治・外交を 春学期には、現代中国の政治・外交

研究対象とします。春学期では文献の に関わる幅広い文献を扱います。毎回

要約、議論が中心となります。 各自が要約(1000 字程度)を用意しそ

れをもとに討論を行います。秋学期に

3.ゼミ生の構成 は、それに加え各自がテーマを設定し

3 年生 9 人(男 7 : 女 2) プレゼンテーションを行います。これ

は、4 年次にスムーズに卒論執筆には

4.他学部受け入れ いるためです。

受け入れ可。ただし、本研究会で卒論

を書くこと。 7.ホームページアドレス

現在作成中。完成次第報告します。

5.ゼミ生からのコメント

小嶋先生はとても気さくで、人を惹 8.連絡先

きつける魅力を持っています。私たち 1 期生入ゼミ担当

ゼミ生に対しても、非常に近い距離で ○石井健太郎

接し一人一人を信頼して付き合ってい [email protected]

ただいています。議論の場でも、まず

私たちの意見を受け入れた上で多様な ○高間圭太郎

視点を取り込んだ提言をされるので皆 [email protected]

が納得して学ぶことができています。

また、少人数ゼミなのでゼミ生同士や

先生との距離は非常に近く、お互いの

考えや価値観をしっかりと理解するこ

とができます。

Page 38: CONTENTS 研究会紹介 他学部入ゼミについて 今後 …...えて頂きたいことがあります。ゼミの研究内容、活動内容、雰囲気、先生や所属するゼミ

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高橋伸夫研究会 ―中国現代政治史―

1.高橋先生より

(1)このゼミは何を目指すか?自分が中国革命の史的研究を手がけている関係で、ゼ

ミ生の諸君にも、それに関連した研究をやってもらいたいとこれまでは考えてきた。だ が、

そのような希望はもう捨てることにした。現在の中国で革命時代の痕跡を探そうと思えば

いくらでも見つかるとはいえ、急速に変化する社会を目の前にして過去の一時期に関 心を

集中せよといっても無理だからである。そこで、中国の国家と社会 (およびその両者の関

係)に関する執拗で変化しにくい諸傾向、歴史的なパースペクティブ、指導者と民衆の心

性といったものを重視しながら行う中国政治と社会の研究であれば、何であれ奨励するこ

とにした。要するに、めまぐるしく変化する現状から一歩引いたところで中国の政治と社

会を観察する目を養ってもらうことを目標としている。

(2)ゼミで何をどのように学ぶか?三年生は、次の二つの柱を立ててリーディングを

行う。(1) 中国社会論の古典的著作――中国独自の政治・社会・文化的文脈の理解、(2) 比

較政治学からみた中国政治の現在。したがって、尖閣諸島をめぐる領有権紛争がどうの、

中国海軍の増強ぶりがどうの、胡錦濤後の指導者がどうのといった「時事問題」は、話題

にはするが、正面から扱うことはない。というのも、繰り返すが、表面を流れては消える

「泡」よりも、もっと深い部分の潮流のほうを重視したいと考えるからである。四年生は

卒論の中間報告が中心となる。もしかすると他のゼミよりも、合宿の数が多い(年間3回)

かもしれない。夏のゼミ合宿では、一定のテーマを決めてゼミ内シンポジウムを開催して

いる。ちなみに、過去のテーマは、「中国共産党中央委員会の研究」、「残留孤児問題の研究」

(たんに文章を書いただけでなく、ドキュメンタリーフィルムも作製した)、「現代中国に

おける集合的暴力」などである。「中国共産党中央委員会の研究」は、三田祭期間中たまた

ま本学を訪れていた本物の党中央委員が、「これは面白い」と一部本国 に持ち帰った。さ

らに、学生からの要望に応じて、一週間に一度、中国の新聞記事を正確に読むためのセミ

ナーも開いてきた。

(3)人会希望者に望むこと。第一に、古典的な中国社会論を忍耐強く消化できる知的

持久力の持ち主であること。就職に有利かもしれないという考えから、現代中国に関する

お手軽な知識を詰め込もうと目論む諸君はこのゼミには向かない。じっくり腰を落ち着け

て、長い歴史的な射程を持つ中国観察をしたい諸君に来てもらいたい。第二に、これまで

の成績は良いにこしたことはないが、あまり重視しない。とにかく「やる気」に富む人物

がほしい。そして第三に、中国語をすでに履修していることが望ましいが、それを入会の

必要条件にするつもりはない。

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2.研究対象

「中国的なるもの」にこだわって中国

研究をしています。単に現象を追うので

はなく、中国社会の根底にある構造、あ

るいは「変わりにくいもの」を重要視し

ます。例えば、宗教意識(主に儒教)や

中国の社会構造の歴史的変容などに焦点

を当てつつ、中国社会を理解しようとす

る試みがこれに当たります。このように

中国社会を根底から見つめ、研究する姿

勢は、現代中国の政治・外交を考察する

際にも非常に有効となります。

3.ゼミ生の構成

3年生 10人(男 7:女 3)

4年生 11人(男 6:女 5)

4.他学部生の受け入れ

受け入れ可

5.ゼミ生からのコメント

皆中国に対して大変興味を持っており、

中国の第一線で活躍することを目標に、

自主的に文献講読を行っています。人数

はあまり多くないですが、その少人数を

活かして各々が活発に発言し、議論を交

えています。先生は常にゼミ生の意見を

取り入れつつ、それに的確な評価やアド

バイスを与えてくださいます。中国に関

しては専門領域に限らず広範な知識をお

持ちで、ゼミではそういった話を織り交

ぜながら、わかりやすく、丁寧に指導し

てくださいます。先生が話して下さる中

国に纏わる体験談は非常に面白く、また

中国に関する理解を深める手掛かりにな

るため、必聴です。勉強だけではなく、

ゼミの後に食事に行くなど、非常に仲の

良い、穏やかな研究会です。

6.ゼミの進め方

◇ 本ゼミ(水曜3限)

中国社会論の古典的文献や比較政治学

の観点から、中国の国家と社会を論じた

文献を輪読し、国家と社会の性格につい

ての考察を行います。各文献について担

当者がレジュメを作りプレゼンを行い、

それをもとにディスカッションを行いま

す。

◇ サブゼミ(水曜4限)

中国に関して現代的な要素を含む広範囲

な知識を得るために、自主的に勉強して

います。三田祭論文のテーマを定め、議

論を重ね三田祭に向けて準備を行ってい

ます。

7.ホームページアドレス

http://www.clb.law.mita.keio.ac.jp/taka

hashi/

8.連絡先

○13 期生入ゼミ担当

広瀬 大(ひろせ だい)

川勾 瑞貴(かわわ みずき)

[email protected]

m

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1. 富田先生より

富田ゼミでは、研究テーマの決定は完全に自由です。中東地域は民族や宗教対立、石

油や報道をめぐる問題など様々な問題を内包しています。さらに、パレスチナ問題やイ

ラクの民主化など、なお解決に至っていない問題も山積しているだけでなく、最近エジ

プトにおいて政権が打倒されたり、シリア内紛など、国際社会に多大な影響を与える地

域であり、最も注目されている地域といえるでしょう。中東地域は国際社会にとっての

課題が凝縮されている地域なので、選択の幅が広く、興味をもって打ち込めるテーマが

たくさんあると思います。

今年度のゼミ生の研究テーマも、イラク戦争、イスラエル、アルジェリア、クルド人の

歴史についてなどバラエティに富む研究内容となっています。中東地域は学生にとって

はわかりづらい地域であると思われますが、宗教や文化、人種のるつぼとなっている地

域を研究するいい機会ではないでしょうか。

学部時代に研究できる内容は限られるかもしれませんが、ぜひ皆さんにはゼミに入って

いただいて、中東という地域に少しでも興味を持ってもらえたらと考えております。日

本語の文献がなかなかに少なく、研究対象を設定し、自分の納得のいくまで研究すると

いうレベルまでできれば、学生時代に誇れるものとなるでしょう。また、今まで知らな

った世界を理解しようとしてみることも重要なことだと思っております。

自由な発想と好奇心をもつ学生を歓迎いたします。

富田広士研究会 ―中東地域研究―

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2.研究対象

本研究会は卒論作成を第一の目標とし

て活動しています。ゼミ生は各自が興味の

あるテーマを選択して研究していきます。

各自の研究テーマについては基本的に自

由で、中東地域に関連する内容であれば大

丈夫です。

3.ゼミ生の構成

3 年生 16 人 (男 13:女 3)

4 年生 13 人(男 6:女 7)

4.他学部生の受け入れ

歓迎いたします。

5.ゼミ生からのコメント

皆さんは『中東』と聞いてどんな

イメージを思い浮かべますか?

2010 年末から始まった「アラブの

春」で大きく注目されることとなっ

た中東地域。そこにはまだ私たちが

知ることない未知なる世界が広がっ

ています。これまでは距離も存在も

遠いところにあった『中東』が今や、

無視することのできない身近な存在

になってきていています。

実はそれこそが、私たちが中東を

研究をする理由なのかもしれません。

あまり知られていない世界の秘密を

暴いて真実を見つけたい、という好

奇心がまさにそれです。研究してい

けばするほど、その魅力にとりつか

れることでしょう。ゼミ生は多種多

様なテーマについて取り組んでおり、

互いに知識を深めあうことができま

す。

先生は優しく、常に学生主体でゼ

ミを進めてくださるので、自分のペ

ースで研究できる環境が整っていま

す。ゼミ生との交流も積極的にして

頂いています。

自分のペースで、自分らしい研究

がしたい。そしてアットホームな雰

囲気が好きな方はぴったりだと思い

ます!

6.ゼミの進め方

◇火曜2or3限

本ゼミでは先生から指定された論文

や各自の研究テーマについて、毎回担

当者がレジュメを作成して発表して

いきます。その場で、先生から的確な

指示が与えられるので精度を高めて

いくことが出来ます。三田論作成では

グループごとにテーマを決めて作り

上げていきます。

サブゼミに関しては今年は事情によ

りありませんでしたが、来年度はある

予定です。院生に様々なアドバイスを

して頂きます。

7.ホームページアドレス

http://www.clb.law.mita.keio.ac.jp/t

omita/

8.連絡先

鈴木皓介

[email protected]

080-5038-5851

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山本信人研究会 ―東南アジア地域研究―

変貌するシンガポールから

ぼくはこの小文を滞在中のシンガポールのアパートで書いている。今回の滞在は 2 週間弱と

はいえ、シンガポールでの調査は 8 年ぶりとなる。

この間にシンガポールは変貌を遂げた。2004 年に移民法を改正して、人口構成が変化した。

それまでの専門職・技能職だけではなく、一般職や力仕事の労働力にいたるまで全般的な職種に

移民の門戸を開いた。その結果増えた民族は中国系とインド系である。いわゆる中の下から下層

の人口が増えたために、移動の手段である電車やバスといった公共交通網の乗車率が上がった。

一般庶民にしてみると、住宅事情も悪くなった。その一方で、新たな電車網ができ、高級高層マ

ンションも乱立している。昔ながらの街並みや生活は残ってはいるものの(ホーカーズでは一食

3−5ドルで済ませられる)、街の様相は明らかに変化した。

人口圧力を受けている一般庶民は社会生活に不満を抱くようになる。それが政治を変える可能

性を秘めている。選挙民が政策を評価するようになったのである。昨年の総選挙では万年政権与

党の人民行動党が「敗北」した。ここで「敗北」といっても、得票率が 7 割を切ったという程

度であり、日本の感覚では与党の大勝である。しかし、シンガポールでは得票率が 7 割を切る

ことは与党にしてみると歴史的大敗である。その理由は自明であった。中・下層の有権者が与党

離れをみせたのである。その背景には移民政策のもたらした社会生活上の不満があった。その不

満を吸収するために、政権は選挙後すぐにバスの本数を増加するなどの対策をとった。しかしそ

れは手先の対策であり、根本的な政策転換にはつながらないことは誰の目にも明らかである。社

会の不満は収まらないし、政治は政策の転換の必然性を身にしみて感じている。

また、移民の増加によって、この 8 年で中国語を母語とする人口が全体の 3 割を超えるよう

になった。これは中国やマレーシア、台湾からの移民を奨励した結果である。先のロンドン・オ

リンピックの女子卓球で銅メダルを獲得した選手は、ご多分に漏れず中国からの帰化者である。

もともと福建系の人口が多かったシンガポールの街中でも、マンダリンが四方八方から聞こえて

くる。放送メディアでもマンダリン局が増えた。もちろんエリート育成には国家をあげて精力を

注いでいるので、高等教育機関は英語が支配する世界であることには変わりないが、徐々にとは

いえマンダリンの世界が社会に浸透している。その流れにあっていまだに政府は国民統合をこれ

見よがしに唱えているが、それとはかけ離れたところでマンダリンの世界が 2020 年代のシンガ

ポール社会にあたえる影響は計り知れない。

(2012 年 8 月 22 日記)

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2.研究対象

本研究会は、卒論作成を第一の目標とし

て活動しています。ゼミ生はそれぞれ自

分の興味のある地域・テーマを選択し、

研究を行います。テーマは東南アジアに

限らず、国際社会の事柄であれば自由に

設定できます。個人研究が主ですが、毎

回のゼミではお互いの研究の発表や、ゼ

ミ生の研究に関係のある文献を全員で読

むため、皆が複数のテーマについて学ぶ

ことになります。

3.ゼミ生の構成

3 年生 8 人(男 4:女 4)

4 年生 4 人(男 4:女 0)

4.他学部生の受け入れなど

受け入れ不可。

5.ゼミ生からのコメント

山本研究会では、ゼミ生各自が本当に研

究したいと思っているテーマについての

個人研究を行っています。東南アジア研

究というゼミではありますが、その枠に

とらわれずに各々の興味に沿って研究で

きるということが特徴です。少人数であ

るため、先生が毎回自分の論文に手書き

で細かく書き込みを入れて指導してくだ

さるということも大きな魅力です。ゼミ

生同士の仲もよく、とてもアットホーム

な雰囲気です。また他のゼミ生の研究テ

ーマについても勉強するため、様々な分

野の知識も豊かになります。

先生のお人柄に関してですが、山本先

生はとても博識な先生で、それぞれのゼ

ミ生の研究テーマに関して、的確な意見

をくださいます。ゼミをやるたびに先生

の熱意に触れ、気づかされることもたく

さんあります。

6.ゼミの進め方

◇ 本ゼミ+サブゼミ(火曜午後;3,4,

5 限)

基本的に個人の研究関心に関する研究で

す。提出期限までに個人のペーパーをメ

ールにて先生とゼミ生全員に配信し、ゼ

ミ当日はそれをもとに議論を行います。

ゼミ生は他の人のペーパーを読んでから

ゼミに参加します。また、東南アジアに

関する本の共通読書も行われます。その

ほかにも月に1回ほど、自分の研究内容

に即した文献を読み書評を書くという課

題もあるため、自分の興味のある分野に

関しての理解を深めることができる環境

が整っています。

◇ サブゼミ

基本的にはありません。

7.ホームページアドレス

http://www.clb.law.mita.keio.ac.jp/yam

amoto-seminer/

8.連絡先

○12 期生外ゼミ代表 小岩 美穂(こい

わ みほ)

入ゼミ担当 斉藤 梓 (さいとう あ

ずさ)

Mail: [email protected]

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横手慎二研究会 ―ロシア政治―

1. 横手先生より

多くの学生は、高校までの学習で講義ノートをとる能力を身につけている。しかし、一

般的に言って、世界で起こっている問題に対して自分の意見を持とうとする姿勢が乏しく、

自分が関心を持つ事柄について他者と議論し、認識を深めようとする努力を放棄している

ように見える。これでは社会に出て、自分たちと同じ教育を受けていない人々と触れ合っ

たとき、実力を発揮できないのではないか。そうした思いから、私のゼミでは、自分の意

見を口頭で、あるいはペーパーで、発表する機会をできる限り設けようと努めている。議

論するテーマは、私の専門のために、どうしてもロシアとその周辺地域を対象とすること

が多いが、できるだけ話題を広げたいと考えている。もちろん、一口にロシア関連といっ

ても、国際政治におけるパワーシフトの問題から、エネルギー資源の国際政治に果たす役

割の問題、少数民族を抱える国の統治の問題、宗教的信念と国家の運営との関係の問題、

国家による経済への介入という問題、人権や説明責任の乏しい国での支配の正統性の問題、

さらにはスターリンの歴史的取扱いの問題等々、関連する問題は非常に多く、現代的であ

る。ゼミ参加者は、自身の関心に沿って問題を設定し、それについて考察するよう求めら

れる。さらに、他の参加者が提起した問題に応え、自分の意見を言うよう求められる。そ

れが私のゼミで行う基本的あり方だ。

さらに付け加えれば、ゼミでは、思考力を鍛えたり、あるいは不足しがちな知識を増し

たりするために、どうしても何冊かの本を読む。取り上げる本は、値段と情報量から、近

年ではますます英語で書かれたものを利用せざるを得なくなっている。英語の授業ではな

いので、精読を目指すわけではない。著者の主張を正確に把握し、それに基づいて議論し、

自分のこれまでの理解を問い直すという意味では、英語の本も日本語の本も目指すことは

同じである。(よくロシア専門のゼミなので、ロシア語の本を読まないのかと聞かれるが、

これは行っていない)。日本語以外の本では、日本で疑問を引き起こさない多くの論点が、

突然に、何気なく取り上げられ、日本の新聞やテレビでの議論を異なる形で整理されてい

ることがある。それは外国を知ることによって日本を理解するための、非常に貴重な機会

だと考えている。いつも外国人が正しい理解をしているということはない。また、日本や

ロシアの事柄について、日本人がいつも正しく理解しているわけではない。ロシア関連の

問題を通じて、そうしたことを確認することもゼミの目標の一つである。

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2.研究対象

ロシア政治に関する文献・古典を輪読す

ることを通して、ロシアの視点を重視し

た国際政治について研究しています。

3. ゼミ生の構成

3 年生 13 人(男 8 :女 5)

4 年生 11 人(男 8:女 3)

4. 他学部生の受け入れ

受け入れ可

5. ゼミ生からのコメント

普通の学生はロシアという国にあまり馴

染みがないかもしれませんが、ロシアは

冷戦時、ソ連の中心となってアメリカに

対抗していた国であり、また現在でも国

際政治において大きな役割を果たしてい

ます。その重要性とは裏腹に、あまり多

くのことを知られていないのがロシアと

いう国です。ロシア政治を研究すること

で、国際政治がより深く理解できます。

また横手研究会では、ロシアに限らず、

世界の様々なことに目を向けて考える力

を養成することを目指しており、話題に

なっている時事問題などについて議論す

ることもあります。横手先生は鋭い分析

力をお持ちで、私たちが圧倒されること

もありますが、話の折々に自身の家族の

話やアイドルの話などを織り交ぜ、私た

ちの笑いをとってくれる優しい先生です。

ゼミ生は色々なキャラの人がおり、みな

仲が良く、ゼミは独特の和やかな雰囲気

で進行します。

6. ゼミの進め方

本ゼミ(水曜3・4限)

春学期は課題文献を全員が読んできて、

前回に決められたプレゼンター2人が各

章についてのレジュメを作ります。一人

が各章について要約をし、もう片方がそ

の部分についての補足説明や要約につい

ての意見を出します。その後疑問点や論

点を提示し、議論を行います。秋学期で

は 3 年生が三田祭発表、4 年生は卒業論

文発表を行います。

7. ホームページアドレス

http://www.clb.law.mita.keio.ac.jp/yoko

te-hp/

8. 連絡先

○19期外ゼミ代表

丸岡希実子

○19期入ゼミ担当

今野健志

清水由利奈

吉岡澄映

[email protected]

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麻生良文研究会 -財政学・公共経済学研究-

1. 麻生先生より

現在の日本はさまざまな政策課題を抱えています。財政赤字、社会保障制度改革、税

制、地方分権、経済格差などいずれも重要な問題です。少し前にさかのぼると、道路特

定財源、郵政民営化、道路公団民営化が大きな関心を集めました。しかし、中身のある

議論が行われたかというと大いに疑問です。

財政赤字はなぜ問題なのでしょうか。人口高齢化が年金・医療保険制度の財政を厳し

くすることは明らかですが、どのような制度改革を行えばよいのでしょうか。また、そ

もそもなぜ、公的な年金制度や医療保険制度は必要なのでしょうか。こうした問題を考

えていくためには、もちろん理論を学ばなければなりません。

公共経済学は公共部門の経済学とも呼ばれ、政府活動の根拠や、政府活動の効果を議

論する学問です(伝統的な財政学と領域はほぼ同じですが、公共経済学は、ミクロ経済

学の応用という側面を重視します)。財政赤字、税制改革、地方分権、再分配政策など

は、まさに公共経済学の対象です。

当研究会では、3年生の段階では、まず基礎理論の習得に努めてもらいます。その後、

何らかの政策課題についてグループで三田祭論文をまとめてもらいます。また、4年生

は 1年をかけて卒論に取り組んでもらいます。扱う内容は、かなり広範囲です。例えば、

過去の三田祭では、地方財政、公的年金制度、市町村合併、道路公団改革、ゴミ問題、

知的財産権、財政投融資制度改革、土地問題などの問題を取り上げました。また、卒論

でも、これらの問題に加え、教育投資やエネルギー問題、社会資本整備などのテーマが

取り上げられています。多様な問題を扱っていますが、基本はミクロ経済学と公共経済

学です。経済理論を学ぶことで、これらの問題を統一的な視点で論じることができます。

ゼミナールの進め方ですが、いきなり政策的な研究を行うのではなく、基礎理論の習

得に当てる時間を重視します。その上で、共通テーマでの文献購読、三田祭論文の作成

へと進みます。なお、過去の三田祭論文についてはゼミ生のホームページ、この分野の

重要な文献については私のホームページ(http://www.law.keio.ac.jp/~aso/)を参考に

してください。

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2.研究対象

公共経済学・財政学が中心ですが、応用

経済学一般が対象です。財政全般、高齢化

社会、社会保障政策、地方分権、環境問題

等、扱う分野は広範囲にわたります。

3.ゼミ生の構成

3 年生 20 人 (男 11:女 9)

4 年生 19 人 (男 10:女 9)

4.他学部生の受け入れ

可能です。過去に、経済学部と商学部の

学生が在籍していました。

5.ゼミ生からのコメント

麻生ゼミの魅力は、「政策の中身」に関し

て経済学を用いて学ぶことができる点だと

思います。世間一般の「常識的な意見」は

間違っていることも多々あります(例えば、

地方政府の自由度を高めることが常に望ま

しいわけではないし、国庫補助金には一定

の役割があります)。本ゼミは取り扱う範囲

が広く、ゼミ生は自主性を持って関心のあ

る分野について研究することが可能です。

興味のある方はぜひ HP をご覧になってく

ださい。

また比較的少人数であるため、ゼミでは

個性豊かなゼミ生と先生が一体となってア

ットホームな雰囲気ができています。先生

もゼミ生の一人一人に丁寧に対応してくだ

さいます。教科書の勉強に限らずタイムリ

ーな政治経済問題について学べるのも特徴

の一つです。

経済学に対して苦手意識を持っているた

め敬遠されがちですが、先生が基礎から分

かりやすく教えてくださるので心配ありま

せん。

6.ゼミの進め方

本ゼミ(水 4・5限:3・4年生合同)

来年度も 3、4年生合同で行います。ただ

し,曜日・時間帯は変更する場合がありま

す。

まず 3 年次には基本的な教科書を使い、

基礎知識の習得を目指します。毎回各担当

者が作成したレジュメをもとに発表し、ゼ

ミ員で質疑応答をする形でゼミが進められ

ていきます。4 年次にはさらに深く研究を

すすめて卒業論文を作成します。

7.ホームページアドレス

http://www.clb.law.mita.keio.ac.jp/aso-s

eminar/

8.連絡先

○10 期ゼミ代表

大倉 諒(おおくら りょう)

○10 期入ゼミ担当

石附 弥(いしづき わたる)

岡部 智晃(おかべ ともあき)

松田 杏子(まつだ きょうこ)

保多 俊宏(やすだ としひろ)

山本 夕希(やまもと ゆうき)

與那城 輝人(よなしろ てるひと)

○9 期ゼミ代表

長井 まり(ながい まり)

入ゼミ専用アドレス

[email protected]

ご質問はこちらまでどうぞ

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有末賢研究会 ―社会学―

1.有末先生より

本研究会では、社会学的研究を基礎としながら地域社会や都市研究を主題としている。

しかし、「社会学的思考」とは何であるのか、また、どのように考えていけば社会学になっ

ていくのか、など基本的な研究、学問の入り口がまだ3年生ではしっかり押さえられてい

ない。したがって、入ゼミを希望する諸君には、ぜひとも社会学全体に興味を持っていた

だきたい。ジェンダー(社会的・文化的性差)の問題でもよいし、エスニシティの問題で

もよい。家族や教育、医療、福祉、犯罪、逸脱、メディアや情報化、大衆社会などどんな

問題やテーマでも社会学的な切り口は存在している。まずは、人間の「生活」全体に広く

関心を向けていただきたい。

そして、第二に考えていただきたいのは、関心を持つだけでなくて、なぜそうなっている

のか、どう変化してきたのか、どのようにして問題を解決するのか、それは人間個人の問

題なのか、それとも「社会」と呼ばれるシステムの問題なのか、今後どうなっていくのか、

などなど無数の「疑問」を持ち、それを解いていく態度を持っていただきたいということ

である。疑問を持ち、それを解決しようとすると、必然的に多くの書物を読まなければな

らない。今の学生達は、情報を集めるというとすぐに「インターネットで検索」となるが、

それは情報のほんの一部で、書物のほうがもっとずっと豊富にある。

そして、本を読んだら次に自分で文章を書いてみることになる、ゼミにはいってからたく

さんのレポートを書いて貰うが、それらは全て「卒業論文」が目標になる。自分一人で文

章を書いてみると、まだまだ理解していなかったことも多いということに気付くであろう。

私は、主たるフィールドとして現代の都市や地域社会を対象としているが、都市社会学の

学説や理論に固執するだけでなく、動いている都市の現象や人々の視線、動向、価値観な

ども是非見ていきたいと考えている。そういう意味では学生諸君の感性は、「都市のユーザ

ー」として、私よりも新鮮ではるかに優れていると感じている。しかし、都市は言うまで

もなく、イメージの結晶という側面ばかりではない。政治、経済の中枢機能、居住という

機能、家族の再生機能など様々な集積がある。都市に生きる人間の社会関係や社会集団を

見ていかなければ、都市そのものは決して理解できない。

政治学科における研究会は、大学生の学問・研究の出発点であると同時に、卒業していく

学生達の研究の拠点であり、成果の「仕上げ」の場でもある。有末研究会では、若く鋭い

感性を「社会学」に注ぎ込み、そして豊穣なワインにしたてあげていく学生達の入会を期

待している。

Page 49: CONTENTS 研究会紹介 他学部入ゼミについて 今後 …...えて頂きたいことがあります。ゼミの研究内容、活動内容、雰囲気、先生や所属するゼミ

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2.研究対象

社会学が扱う範囲はメディア、格差、

教育、ジェンダー、環境・都市開発、流

行、スポーツなど、その種類は多岐に渡

ります。授業は指定された文献を輪読、

論文は各自の問題関心に基づいたテーマ

を設定して研究します。

3.ゼミ生の構成

3 年生 20 人(男 13:女 7)

4 年生 19 人(男 11:女 8)

4.他学部の受け入れ

可能です。学部は関係ありません。

5.ゼミ生からのコメント

社会学という学問は、私達にとって身

近なようで奥深く、にわかに理解するの

は困難な学問です。しかし、先生のご教

授の下行うゼミ内での学生同士の意見交

換・討論はとても刺激的なものであり、

様々な社会問題に対する色々な切り口を

発見することができます。

先生は非常に優しく、討論する私達を見

守り、多くのアドバイスをして私達を導

いてくださいます。ゼミ生はそれぞれが

個性豊かな活動をしており、忙しい中で

もゼミ後に集まってご飯を食べたり、遊

びに行ったりと、とても仲が良いゼミで

す。3、4 年生合同でのコンパなども開か

れ、先生を交えて楽しくアットホームな

空気を持って活動しています。

6.ゼミの進め方

◇本ゼミ(水曜、3 年:4 限 4 年:5

限)

授業は学年別です。本ゼミでは指定され

た文献を要約するレポーターと疑問点を

調べ発表するコメンテーターが2人1組

となり、レジュメ作成・解説を行います。

それを基にゼミ生同士が議論を交わし、

先生がご指導くださいます。

◇サブゼミ(水曜、3 年:5 限)

サブゼミでは、院生によるご指導の下、

各自が興味のあるテーマについての発

表・そこからの議論や、三田祭での論文

発表に向けての準備をしています。

7.ホームページアドレス

http://www.clb.law.mita.keio.ac.jp/aris

ue/

8.連絡先

○24 期生ゼミ代表

宇高 浩平(うだかこうへい)

ponkan5kanpon@hotmail.

co.jp

※ご質問などありましたら、

代表のメールアドレスまで

お気軽にご連絡ください。

Page 50: CONTENTS 研究会紹介 他学部入ゼミについて 今後 …...えて頂きたいことがあります。ゼミの研究内容、活動内容、雰囲気、先生や所属するゼミ

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大石裕研究会 -マス・コミュニケーション論、

政治社会学-

1. 大石先生より

私は、朝起きると必ずテレビを付けます。それから新聞も読みます。いくつかの新聞

を読み比べることもあります。同じ問題でも、新聞によって伝える内容が異なっていたり

解説や社説が違っていたりします。もっと詳しい情報を知りたくなると、インターネット

で検索することもします。

こうして私の一日が始まります。「ニュースについて考えること」、それが私の重要な

研究課題だからです。私たちは、よほどのことがない限り、新聞やテレビで伝えられるニ

ュースを「事実」として受け取ります。それはなぜでしょうか?皆さんご存知のように、

第二次世界大戦中の日本の新聞やラジオは誤った情報を伝えていました。その反省に立っ

て、戦後、マスコミは事実を「客観的」に報道することを心がけてきました。また、社会

であまり関心が持たれない出来事についても、それを発掘してニュースにするということ

もしてきました。もちろん、時には誤った情報を流すこともありますが、全般的に私たち

はマスコミをそれなりに信頼していると言っていいでしょう。

その一方で、マスコミ批判は絶えません。様々に批判されながら、なぜマスコミは今の

やり方を変えないのでしょうか?じつは、ニュースを作っている人たちも、私たち一般の

人々とかなり似通った考え方をしているから、という解答をしてみましょう。そうすると、

かなりの疑問がとけます。日本社会の一般の人々は、アメリカの有名な政治家や芸能人の

情報は入手したがります。でも、よほど悲惨な映像でもない限り、第三世界の政治問題に

目を向ける人は少数にとどまります。

こうした私たちの関心をもとにして、情報は取捨選択され、ニュースは作られます。言

うなれば、私たち、新聞記者・テレビ視聴者とマスコミの人たちは「共犯関係」にあるの

です。日本のマスコミについて論じるということは、じつは日本社会について論じること

なのです。マスコミ研究というのは、じつは自分が住んでいる社会、そして自分自身を知

ることにつながるのです。だから私はマスコミを研究しながら、いつも社会のこと、そし

て自分のしたことを考えています。

こうした問題関心を共有できる人、そうした学生を本研究会は歓迎します。

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2. 研究対象

マス•コミュニケーション論

政治社会学

3. ゼミ生の構成

3 年生 20 人(男 12:女 8)

4 年生 20 人(男 11 : 女 9)

4. 他学部生の受け入れ

受け入れ可。

5. ゼミ生からのコメント

当研究会は政治学科唯一のマス•コミュ

ニケーション論を研究出来るゼミです。主

にジャーナリズムと権力や世論の関係性な

どについて文献をもとに議論をしていきま

すが、マスコミのみが研究対象なのではな

く、マスコミというツールを通して社会の

構造やその変化を見ていこうという研究テ

ーマを設けています。

ゼミの雰囲気は先生のお人柄もあってと

てもアットホームです。ゼミ生は男女、学

年問わず仲がよく、授業後に遊びにいくこ

とも多くあります。しかし、オンオフのス

イッチがしっかりと切り替わるため、議論

の際には真剣なまなざしで、緊張感を持っ

て学習に励んでいます。

授業内外の様々な活動を通じて、たくさ

んの仲間、知識、文章を読む「本当の」力

が得られるゼミです。

6. ゼミの進め方

◇ 本ゼミ(水曜 2限)

各自が文献を読んで作成したレポートを

持ちより、授業内に先生を交えて皆で議論

を交わします。

1〜3 週間に一冊ほどのペースで、レポー

ターを中心に疑問点や批判点を提示して全

員でじっくり検証します。様々な意見が飛

び交うため、議論はとても活発です。

◇ サブゼミ(水曜 3限)

大学院生の指導の下、社会学を中心にマ

スコミ論を学ぶために必要な知識を深めて

いくほか、6 月頃からは三田論の準備も始

めていきます。

◇ 合同ゼミ(水曜 4限)

主に 4 年生の卒業論文の発表を聞き、疑

問や意見を提示することによって論文作

りに参加させてもらいます。また、抜き

打ちの作文大会など、文章力を鍛えるた

めの時間も設けられています。

7. ホームページアドレス

http://www.clb.mita.keio.ac.jp/law/ooishi

web/

8. 連絡先

○16 期生外ゼミ代表

国井夏樹(くにいなつき)

○16 期生内ゼミ代表

板倉玲奈(いたくられいな)

○16 期生入ゼミ担当代表

寺本涼馬(てらもとりょうま)

☆ゼミに関する質問がある方はお気軽に♪

[email protected]

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大沢秀介研究会

-日本国憲法・アメリカ合衆国憲法-

1.大沢先生より

本研究会では、日本国憲法が現代の日本の社会や政治とどのように関連しているかを、アメ

リカ憲法とアメリカ社会の関係と対比しつつ研究しています。

憲法は国内政治、社会状況との関係で変化・発展していきます。その意味で、日本国憲法に

規定された国民の権利が具体的な事件の中でどのように解釈されてきたかを知ることはとても

重要です。また、日本の政治制度も憲法によって大きく枠付けられています。たとえば、選挙

制度のあり方や国会・内閣の働きも憲法を基準にして考えるべき点が多々あります。その意味

で、これまで長く積み重ねられてきたわが国の憲法判例を理解する必要性と重要性はますます

高まっています。しかし、それだけでは十分ではありません。国内の出来事のみに目を奪われ

て憲法を考えていくと、グローバルな動きの中における憲法や日本の位置づけを見誤るおそれ

が高くなります。その点で変動を伴いながらも民主主義や個人の選択を重視するアメリカ憲法

の理解が、日本の憲法をより深くまた幅広く理解するために求められているといえます。

アメリカでは、社会問題や政治問題がすぐに憲法問題として争われるということが見られま

す。本研究会では、それはなぜなのかを、わが国の憲法とアメリカ憲法の文献を読みながら考

えています。その際に研究会の学生諸君には、法解釈とその背後にある多様な要因を踏まえて、

相互の活発な意見交換を通して考えるように指導しています。また、アメリカの憲法を知るた

めには、英語の文献も読む必要が出てきます。英語の文献を読むのは研究のためばかりではあ

りません。もう一つ積極的な狙いがあります。それはグローバル社会化が進んだ現在、コミュ

ニケーションの手段として標準化している英語をもう一度磨き上げてほしいという強い希望が

あるからです。研究会は、大学における学問の場であるとともに、社会しかもグローバルな社

会への第一歩といえます。本研究会では、毎年アメリカ憲法に関する最新のテーマを選択した

上で半年間準備し学生諸君が模擬裁判を行うことにしていますが、その過程での準備と実践で

の経験を踏まえて、それをみんなで一つの研究成果としてまとめ、大学祭で発表することにし

ていることも、卒業後の社会への対応の一環と考えています。

今後必要とされる、日本の憲法をアメリカ憲法と比較しながら理解するという課題に取り組

む上で必要になってくるのは、なによりも旺盛な好奇心です。そのような好奇心があってこそ

様々な現象を理解した上で、その知識を役立てようとする態度や意欲が生まれてきます。また、

先ほど述べた模擬裁判ではチームワークと個々人の熱意が求められますが、それは卒業後重要

な意味を持つものといえます。本研究会では3年時から2年間という大学生活の貴重な時間を、

一つのことをやり遂げて充実した日々を仲間と共に過ごしたいと思っている人の参加を強く望

んでいます

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2.研究対象

本研究会の研究領域は、日本国憲法と

アメリカ憲法全般にわたります。普段の

ゼミの時間では、国内の人権問題・統治

機構に関する事例を用いて憲法の基本的

な理解を進めます。また夏季休暇・合宿

において例年模擬裁判を行います。今年

は、オバマ政権の重要な成果である医療

保険制度改革をめぐる憲法訴訟という重

要な問題を取り上げ、ゼミ生同士で模擬

裁判を行うことでより深い憲法の理解を

目指しています。

3.ゼミ生の構成

3年生 11人(男 6:女 5)

4年生 19人(男 12:女 7)

4.他学部生の受けれ

受け入れ可

5.ゼミ生からのコメント

憲法を扱うので、前提知識が必要では

ないかと心配になるかもしれませんが、

心配いりません。本ゼミの前半では、憲

法の基本的なことから取り組み、先生が

指導してくださるので、いちから憲法を

学べます。

すでに、憲法を学んでいる方も、本ゼ

ミの後半に行われる事例を用いた議論、

夏休みに行われる模擬裁判と知的な刺激

に事欠かないのではないかと思います。

少しでも憲法に興味のある方は、三田

祭、説明会、オープンゼミなどの機会に

是非大沢研究会に足を運んでみてくださ

い。

6.ゼミの進め方

◇ 本ゼミ(木曜4・5限)

4限では憲法の基本書である芦部信喜

著『憲法 第五版』、5限では市川正人著

『ケースメソッド憲法』をそれぞれテー

マ毎に担当者を決め、テーマに沿ったレ

ジュメを作成し、プレゼンします。プレ

ゼン後、3年生・先生間で議論をし、各々

のテーマについて理解を深めていくこと

をしています。

◇ サブゼミ(木曜3限)

前期では、夏季休暇に行われる「模擬

裁判」の準備を行います。アメリカ合衆

国憲法、事件の背景知識、テーマに沿っ

た事例などについて、レジュメを作成し

プレゼンすることで模擬裁判に向けて基

礎知識を固めます。

7.ホームページアドレス

http://www.clb.law.mita.keio.ac.jp/oh

sawazemi/index.html

8.連絡先

○28 期外ゼミ代表

太江田 智之(おおえだ ともゆき)

○28 期内ゼミ代表

木下 茉由(きのした まゆ)

○入ゼミに関する質問はこちらへ

[email protected]

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大山耕輔研究会 ―行政学・政策研究・ガバナンス論―

1.大山先生より

大山耕輔ゼミ(行政学・政策研究・ガバナンス論)のモットーは「よく学びよく遊ぶ」

です。通常のゼミ活動への積極的な取り組み(本ゼミ・サブゼミ・三田祭・夏春の合宿)

はもちろん、ソフトボール大会上位入賞、早大政経学部縣公一郎ゼミとの合同ゼミ、中大

佐々木信夫ゼミとのディベートなどすべてを楽しんでいます。

研究対象は行政学(public administration)ですが、伝統的な「国家中心の行政学」よ

り、納税者が支払った税金を政府や行政は有効に効率的に公正に使っているかどうか監視

する「ガバナンスの行政学」が重要との視点で研究しています。担当者の著作には『公共

政策の歴史と理論』(監修、ミネルヴァ書房、近刊)、『比較ガバナンス』(編著、おうふ

う、2011)、『公共ガバナンス』(ミネルヴァ書房、2010)、『エネルギー・ガバナンスの

行政学』(慶大出版会、2002)、『行政指導の政治経済学――産業政策の形成と実施』(有

斐閣、1996)等があります。担当者やゼミのホームページもあります。

ゼミ生の進路は多様ですが、独立自尊の納税者が基本で、具体的には、政治家・公務員・

学者・ジャーナリスト・企(起)業家・ビジネスパーソンなどをめざしています。要する

に、公共的な問題解決のために貢献できる問題解決・行動指向タイプの人間形成を目標と

しています。

現代日本の行政システムを扱うことが多いですが、行政や公共政策に関わることであれ

ば何でも研究対象になりますし、多様なアプローチが可能です。政策過程を扱う事例研究

(ケース・スタディ)、アンケートやサーベイ・データによる計量的手法、歴史的アプロ

ーチ、他国の行政システムとの比較、グローバル化や国際機構との関係を扱う国際的アプ

ローチ、交易や公共哲学を考察する思想的アプローチ等々です。

週 1回の本ゼミが中心ですが、三田祭に研究発表をする場合、必要に応じてサブゼミを

行います。本ゼミでは、基本的なテーマについて英語を含む行政学・政策研究・ガバナン

ス論関連の文献・資料を素材としながら、論点や問題点を発見したり議論を組み立てて討

論したりします。最終的には各自が卒論を執筆して完成させます。良い論文なら政治学科

ゼミナール委員会が編集・発行している『政治学研究』などのジャーナルに積極的に投稿・

発表することを奨励しています。こうして自分の頭で思考・選択して責任をとる独立自尊

人をめざします。

なお、公務員希望者に対する特別な配慮はしませんが、採用試験の一般的な情報提供、

ゼミ OBの紹介、ダブルスクールや大学院進学のアドバイスや相談等を行います。脱公務員

の時代ですが優秀な人材が公務員の道に進むことも将来の日本にとって大切です。

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2.研究対象

行政学、政策研究、ガバナンス論

3.ゼミ生の構成

3年生 25人(男 12:女 13)

※留学中 2名を含む

4年生 24人(男 15:女 9)

4.他学部生の受け入れ

受け入れ可。原則として政治学科生と

同等に扱うが、他学部生の枠は全体の1

割(2人)程度を考えています。

5.ゼミ生からのコメント

・大山ゼミでは、先生が研究なさってい

る分野・内容とリンクさせる形で行政学

を学んでいます。本ゼミでは先生が提示

してくださった文献を輪読し、議論を深

め、非常に活発なゼミ活動を行っていま

す。

・先生はゼミ生とのコミュニケーション

をとても大切にしてくださり、飲み会に

も積極的に参加してくださいます。その

ため、先生とゼミ生の距離も近く、非常

に和気藹々とした雰囲気となっています。

・比較的大人数のゼミですが、ゼミ生同

士、大変仲が良いです。合同ゼミや三田

祭論文、合宿、ディベートやソフトボー

ル大会などのイベントにも、皆が積極的

に参加し、目標に向けて、一丸となって

頑張っています。

・大山ゼミで、切磋琢磨できるよき仲間

と共に、大いに勉学に励み、大いに遊び、

大学生活を充実したものにしたいと考え

ている皆さんとお会いできることを、ゼ

ミ生一同、心よりお待ちしています。

6.ゼミの進め方

◇ 本ゼミ(水曜4限)

文献を輪読し、毎回、発表者と討論者

によって提示された論点を元に、全体で

ディスカッションを行います。院生にも

参加していただき、活発な議論を交わし

ています。

◇ サブゼミ(水曜5限)

三田祭論文の発表に向けて、テーマや

アプローチ方法について議論し、早稲田

大学・縣ゼミとの合同ゼミ等の中間発表

の場を経て、一つの論文を完成させてい

きます。

7.ホームページアドレス

http://www.clb.law.mita.keio.ac.jp/oy

ama/oyama12ki/index.html

8.連絡先

[email protected]

○12 期生外ゼミ代表

荻原 優(おぎわら ゆう)

[email protected]

○12 期生内ゼミ代表

日笠 雄貴(ひかさ ゆうき)

○12 期生入ゼミ担当

高木 亮佑(たかぎ りょうすけ)

眞野 さおり(まの さおり)

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片山善博研究会

-地方自治論-

1.片山先生より

地域のことはその地域に住む住民が責任を持って決める。これが地方自治の原点です。

地域の政治や行政について、自治体を単位として市民ないしその代表たちの判断によっ

て処理する仕組みです。中央集権制に比較して地域に特有の事情や住民の意思を反映さ

せやすいことから、世界の多くの国において採用されています。

わが国におけるこの地方自治の運営の実態を見た場合、多くの問題が発生しています。

例えば、先年北海道夕張市は財政破綻をきたしましたが、他の多くの自治体も夕張市ほ

どではないにせよ財政状況はかなり深刻です。なぜ、財政の悪化を止めることができな

かったのか。議会のチェックシステムは機能していなかったのか。

また、滋賀県大津市では、中学校でのいじめが生徒の自殺につながったのではないか、

その事実を隠蔽しようとしたとのではないかと、市教育委員会が厳しく批判されていま

す。市町村の最も重要な仕事である義務教育を担っている教育委員会について、制度そ

のものが問われる事態にも及んでいます。

これらの問題に共通して見られる特徴は、自治体行政における透明性と説明責任の欠

如、すなわち民主主義がうまく作動していないことです。その点では、自治体の首長、

議会、それに彼らを選んだ主権者である住民の見識と責任が問われなければなりません。

併せて、ともすれば自治体を住民によるコントロールではなく自分たちの影響下におこ

うとする政府各省や、日々関連情報を報道するマスコミ関係者の民主主義に対するリテ

ラシーにも目を向ける必要があります。

この研究会では、地方自治をめぐるさまざまな事象について、問題発見、課題設定な

ど本質を見抜く力を養うとともに、それを国政や政治一般に普遍化できる能力をも身に

つけるようにしています。

また、学生の皆さん自身が一人の市民として積極的に地方自治に参画し、自らの意見

を自治体経営に反映させることができるだけの知見と行動力をも身につけられるよう工

夫しています。

私自身が学生時代に経験したゼミはとても印象的でした。自治体における文書公開(当

時は透明化とか情報公開という用語はなく、せいぜい文書の公開でした。)の実態を調査

したのですが、自治体の当事者たちのあまりのリテラシーの低さに愕然とし、それを一

つのきっかけとして地方自治をライフワーとするにいたりました。いわば、ゼミの活動

がその後の人生を左右したとも言えるでしょう。そんな体験も踏まえつつ、皆さんとと

もに学びたいと考えています。

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2.研究対象

地方自治論を軸とし、グループワークで

は更に細かい分野に掘り下げて研究をして

います。今年度の対象は、地方議会・制度

や教育制度、地域活性化、農業となってい

ます。また、フィールドワークを重視して

おり、実際に目で見て勉強をするといった

機会には恵まれていると思います。

3.ゼミ生の構成

3年生 22人(男7:女12)

4.他学部生の受け入れ

受け入れ可

5.ゼミ生からのコメント

一言で言えば、片山ゼミは自由度の高い

ゼミだと思います。地方自治論という分野

であれば、好きな分野に時間をかけて研究

できるはずです。また、拘束もそこまで強

くないため、ゼミ以外に頑張りたいことが

あるならそちらと両立することも充分可能

です。

ゼミの雰囲気はとてもよく、「おおらかだ

けどやることはきちんとやる人」が集まっ

ているように感じます。女子が過半数であ

るにもかかわらず、春のソフトボール大会

では決勝トーナメントまで勝ち進みました。

ゼミに入って日本各地の地方政治・文化

に興味を持つようになったゼミ生が大半で

あるという印象です。

6.ゼミの進め方

◇ サブゼミ(火曜3限)

班ごとにグループワークを進めるのがメ

インです。全体でなにか一つの議題を設定

してディスカッションを行うこともありま

す。

◇ 本ゼミ(火曜4限)

課題図書の輪読、時事的な議題を取り上

げてのディスカッション、グループワーク

の中間報告など、そのときによってやるこ

とは様々です。ゼミ生のほうで要望があれ

ば、先生は基本的にそれに沿った内容の授

業をしてくださいます。先生のお話は大変

興味深く、ゼミ生一同真剣にお話を聞いて

います。

7.ホームページアドレス

http://www.clb.law.mita.keio.ac.jp/tot

torisakyu/

8.連絡先

○第 4期入ゼミ担当

伊藤広樹、黒部玲奈、清水志保、山之内

美緒

[email protected]

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河野武司研究会

-現代民主主義論-

1.河野先生より

「人民の人民による人民のための政治」というリンカーンの有名な言葉を君たちも知っ

ていることでしょう。このように治者と被治者の同一性をその基本的特徴の一つとするデ

モクラシーには2つの大きな流れがあります。直接民主制と間接民主制です。もともと古

代ギリシアの都市国家アテネにおいて直接民主制として花開いたデモクラシーですが、今

日の民主主義国家のほとんどが間接民主制を採用しています。しかし、間接民主制は最善

の政治制度とは言えません。時に機能不全に陥ることがあります。例えばフランスの思想

家ルソーは、イギリスの代議制を批判して、「イギリスの国民は選挙の時だけ自由で、あ

とは奴隷」という言葉を早くも 200年ほど前に遺しています。この言葉は残念ながら過去

の遺物ではありません。間接民主制の下で現実にわれわれ国民が選ぶことのできるのは政

策を決定する政党や政治家であって、政策ではないのです。現実には、選挙に勝利し政権

を担当することになった政党に次の選挙までの間は政策の形成と決定を一任することにな

ります。このようなエリートが形成する政策は、果たして民意を反映しているのでしょう

か。市場中心主義の導入や、格差の拡大とその固定化を日本の国民は望んだのでしょうか。

しかし一方でわれわれ市民は自らの未来を正しく選択できるほど、十分に情報を持ち、主

体的に政治に参加できるような存在になっているのでしょうか。

政治的無関心が蔓延する現代において、もし代議制民主主義が機能不全に陥っていると

するならば、それを超えるIT時代の 21世紀に相応しい新しい民主主義のあり方を直接

民主制と間接民主制の間に構想しようというのが、このゼミにおける基本的課題です。

私は私の研究会が学生諸君にとって「良き師、良き友、良き本」という3つの出会いの

場になれればと考えています。このすべてとは言わないまでも、どれか1つにでも出会え

れば、研究会への加入は有意義なものであったということができるでしょう。もちろんこ

のような出会いのためには、研究会へ臨む君たち自身の心構えも重要です。フリーライダ

ーになることなく、研究会の様々な活動に対して、主体的に参加できる意欲的な学生の入

会を期待します。

顔写真

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2.研究対象

21世紀になり新しい形態になった現代の

民主主義のあり方を考える。キーワードは

現代民主主義、半直接民主制、ポストデモ

クラシー、マスメディア、情報など。

3.ゼミ生の構成

3年生 23人(男 14:女 9)

4年生 27人(男 15:女 12)

大学院生 2人

4.他学部生の受け入れ

受け入れ可

選考も法政と同じです。

5.ゼミ生からのコメント

河野ゼミには社会に対する意識の高い人

が多いです。普段何気なく過ごしているだ

けでは決して得られない刺激を与えてくれ

るような人々が集まっています。それぞれ

が理想とする社会像をゼミの場でぶつけ合

い切磋琢磨しています。一方で、夏休みに

はゼミ生で花火大会に行くなど私生活での

交流も活発です。このように河野ゼミでは

勉強と遊びを両立させた大学生活を送るこ

とが出来ます。

6.ゼミの進め方

○3年生

◇ 本ゼミ(水曜 4 限)

担当者がレジュメを作成し発表します。

その後報告に対し、ゼミ生同士各自の

問題意識に基づいて議論していきます。

◇ サブゼミ(水曜 5限)

各々の興味に従ってディベート班、民

主主義班、メディア班に分かれて活動

していきます。ディベート班は年2回

のディベート大会に参加し、民主主義

班、メディア班は三田祭にて発表を行

います。

○ 4 年生

◇ 本ゼミ(水曜 5 限)

卒業論文の中間報告を各担当者が水曜

の 5 限に行います。

7.ホームページアドレス

http://www.clb.law.mita.keio.ac.jp

/kohno/

8.連絡先

9 期外ゼミ代表:奥津亮

9 期入ゼミ担当:岸田翔太郎、竹安令

メールアドレス:

[email protected]

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澤井敦研究会 ―現代社会理論―

1.澤井先生より

本研究会は 2004年に発足し、現在、第 5期生まで、70名以上が卒業しています。専門と

する内容は「現代社会理論」ですが、実質的には「社会学」全般が対象です。

研究会の基本的な目的は、多様な展開を見せる現代社会理論(消費社会論、ポストモダ

ン論、リキッドモダニティ論、リスク社会論、情報環境論……)を基盤としながら、現代

社会のさまざまな動向(自我や人間関係の様相、家族や組織の様相、文化や社会意識の様

相……)についての考察を深めることです。

授業は、社会学および社会理論の基礎知識の習得を目的とする「共同研究」と、各自の

卒業論文作成にむけての「個別研究」を並行させてすすめていきます。

①共同研究 共同研究では、社会学や社会理論の基礎的な文献を共同で輪読し、報告と

討論をおこないます。社会学や社会理論の基本的な考え方を身につけ、共有することがこ

こでの目的です。単に知識を得るだけでなく、それを使って、私たちの身のまわりの様々

な社会現象を、多様な視点から読み解く力を身につけることが重要です。この意味で、共

同研究は、②の個別研究の基礎づくりともなるものです。

②個別研究 個別研究では、卒業論文に向けての各自の研究経過・成果の報告、質疑応

答、メールによる指導などをおこなっています。3年次には、三田祭論文(10000字程度)、

4 年次には卒業論文(20000 字以上)を作成します。卒論は、4年間の各自の学業の集大成

であり、ある種の記念品となるべきものでしょう。重要なのは、自分が本当にこだわれる

テーマを見つけだすこと(とはいえ、これは意外に難しいことです)、そして、情報収集や

ゼミでの討論をつうじて他者の意見や状況を知り(場合によっては、フィールドワークや

調査に出向き)、それらをつうじて、他者のものではない、と同時に独りよがりのものでも

ない、「これこそ自分のもの」と言える考えを論文のなかで立ち上げていくことです。一言

でいえば、「論文のなかで自分を立ち上げる」、これが、研究会での研究の基本的な目標で

あり指針です。したがって、卒論のテーマは、現代社会の動向に関するものであればよく、

特に制限は設けません。ただし、論文が、学問的な手続き、また社会学・社会理論の知見

や研究方法をふまえたものになるよう、随時アドバイスをしていきます。

以上のようなことを真剣にやってみたいという皆さんの参加を、大いに期待しています。

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2.研究対象

社会学、現代社会理論

3.ゼミ生の構成

3年生 19人(男6:女13)/

4年生 16人(男8:女8)/

大学院生2名(男女1名ずつ)

4.他学部生の受け入れ

受け入れ可

5.ゼミ生からのコメント

澤井敦研究会では、卒論を通じて「自分

を立ち上げる」ということを目標とし、全

員が真剣に研究に取り組んでいます。

基本的にゼミでは、割り当てられた担当

箇所の発表を通じて社会学の基礎を学び、

それを各々が個人研究に活かしています。

個人研究は其々興味関心のある自由なテー

マについて研究できます。また、ディスカ

ッションも活発に行われるので、そこで周

りの意見などを取り入れることができ、よ

り自分の研究を深めることが可能です。

澤井教授はとても優しい方で、研究方針

などゼミ生の相談にも親身になって有意義

なアドバイスを下さいます。また院生の

方々も優しく指導して下さいます。

ゼミ生は社会学への関心が高く、学ぶ姿

勢も真摯な人たちが多いので良い刺激にな

ります。同期間・先輩後輩間共にとても仲

が良く、公式行事以外でもよく集まってい

るので、信頼できる先輩・同期を必ずや得

ることが出来ると思います。

6.ゼミの進め方

◇ 本ゼミ(水曜4限)

春学期は定められた社会学の文献につい

て輪読し、担当者が内容をレジュメにまと

め、考察などを発表する。内容理解を深め

ていき、また担当者の考察に対して議論を

交わしていくことで、社会学の基礎を身に

つけるだけではなく、興味関心を広げる。

秋学期は三田論など、各々のテーマに沿

って、随時中間発表などを行いながら研究

を進めていく。

◇ サブゼミ(水曜5限)

院生の指導の下、本ゼミとは異なる社会

学の文献について輪読して担当者がその内

容のまとめと考察を発表する。文献を一通

り通した後は、興味のあるテーマごとに3

~5人程のグループに分かれてテーマごと

に研究を進める。研究は、論文形式等でま

とめ、夏休み中に発表する。今年扱ってい

るテーマはジェンダー、SNS化、家族、

格差など。

7.ホームページアドレス

http://www.clb.law.mita.keio.ac.jp/sawais

eminar/

8.連絡先

○第7期外ゼミ代表

周藤有美

[email protected]

○第7期入ゼミ担当

阿部幸一郎

[email protected]

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塩原良和研究会 ―グローバル社会学研究―

1.塩原先生より

僕たちが生きているのは、あらゆる境界が融解しては再構築され、確かだと思えたもの

が猛烈なスピードで変化していく、そんな世界です。この急激な社会変動の前では、私た

ちの誰もが「傍観者」ではいられません。社会の変化について考えること、それは、その

ような変化の中で自分自身がどう生きていくのかを考えることに他ならないのです。この

ゼミでは、僕たちをとりまく現代社会の変容を把握し、そのなかでどのような社会を構想

し、どのような自己を実現していくべきなのかを、みなさんとともに考えていくことを目

指しています。

僕自身の主な研究領域は、主にオーストラリアと日本をフィールドにした移民・外国人

をめぐるさまざまな問題と、「多文化主義(多文化共生)」の可能性と限界について、社会

変動論・国際社会学的視点から分析することです。しかしこのゼミでは、より広い観点か

ら、「グローバル化」ないし「高度近代」と呼ばれる現代世界における社会変動をみなさん

とともに学んでいきたいと思っています。具体的には、以下の「2.研究対象」で述べられ

ているテーマに関心のある学生のみなさんの参加を希望しています。

また、このゼミでは文献上の知識を学ぶだけではなく、学んだ知識を社会の中で実践し

省察する機会を重視しています。そのために、授業時間以外にも「多文化共生」や「対話」

をテーマにしたフィールドワークやワークショップを行い、大学外の人や団体と協働で実

践を企画し実行します。大学での勉強から得た知識を実践の場で試し、鍛えなおしていく

ことで、学生ひとりひとりが社会変動に関する知見を深め、そうした変化の中で自分らし

い生き方と望ましい社会のあり方を構想するセンスを磨いていくことを目指しています。

したがって、こうした課外活動に積極的に参加する意欲をもった学生のみなさんの参加を

希望しています。

僕は「授業」というものは、学生の参加と教師との対話によって創造されていくべきも

のだと思っています。もちろん、僕には僕なりに、このゼミでできること、やってみたい

こと、伝えたいことがあります。しかし実際のゼミの運営は、授業に参加する学生のみな

さんとよく話し合い、学生のみなさんの現在と将来のために、いま、何を学ぶべきなのか

を見極めてから決めたいと思っています。

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2. 研究対象

当研究会では、「越境する人や文化による、

国家・社会のあり方の変化」「グローバルに拡

大・深化する企業や資本主義による、社会や人

間関係のあり方の変化」という二つの観点から、

現代社会における社会変動を学びます。具体的

には、移民・難民・外国人の増大、国民国家や

地域社会の多民族・多文化化とそれに対する行

政の対応、越境する文化と個人のアイデンティ

ティの変容、新自由主義と福祉国家、現代世界

における貧困と社会的排除などといった問題を

扱っています。

3.ゼミ生の構成

3 年生 17 人(男6:女 11)

4 年生 14 人(男 5:女 9)

4.他学部生の受け入れ

受け入れ可。

現在、文学部2名、法律学科 2 名在籍中。

5.留学帰国者、留学予定者の受け入れ

共に可。

6.ゼミ生からのコメント

塩原ゼミの活動の特徴は、「個の尊重」と「対

話」にあります。

まず、卒業論文で扱えるテーマの幅は非常に

広く、文献輪読で取り扱う文献もゼミ生自ら自

由に選べるため、自分が興味のある分野につい

て存分に知見を深めることが出来ます。

そして、そのように個人で興味分野を深めら

れる傍ら、「対話」を重視し常に複数名で行うゼ

ミ活動を通じて「社会の在り方」を皆で多角的

に考えます。同期間で議論をし、3,4 年間で互

いの活動に意見を交わし、先生はそれに丁寧な

コメントを下さる。多様な分野に興味・経験を

持つ人たちが互いの意見・価値観を交わし合う

ことで、一人では成し得ない思考の深化が起こ

ります。何より、ゼミ内での交流が深まり、温

かい雰囲気の空間を創ることが出来ています。

とても仲の良いゼミです。

6.ゼミの進め方

◇本ゼミ(火曜3・4限)

3年次は全体輪読のワークシート作成と討

論・輪読とプレゼンテーションを行って研究に

必要な知識や問題意識を共有し、また外国につ

ながる子どもたちの支援組織でのフィールドワ

ークでは、ボランティアとして実際に活動に参

加します。4年次では先生の講義と個別の卒論

指導を交えながら個々の研究を進めていきます。

こうした研究活動を通じて、分断や排除を乗り

越えた新たな対話や連帯の在り方、多文化社会

の理想の姿を模索していきます。

◇サブゼミ(火曜6限)

3・4年合同で行っているゼミ生共同企画の

調査報告や意見交換の場となっています。

前期は企画を練り上げ、後期に実行に移す予定

です。これ以外の時間に、それぞれがインタビ

ューなどの調査や話し合いを行っています。

7.ホームページアドレス:

http://www.clb.law.mita.keio.ac.jp/shiobara_

seminar/

8.連絡先

○質問等は [email protected]

にお寄せください。

○5 期生外・内ゼミ代表:

小沢 直史(おざわ なおふみ)

宗 香里(そう かおり)

○5 期生入ゼミ担当:

吉川 春香(よしかわ はるか)

巣山 栞(すやま しおり)

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関根政美研究会 -国際社会学・オーストラリア研究-

1.関根先生より

私は、法学部政治学科の諸君に、三田では現代オーストラリア論、社会変動特殊研究を、

日吉では社会学(基礎)を教えています。私の現時点での研究関心はグローバリゼーション

と国民国家の社会・文化変動です。グローバリゼーションとは、資本、商品、サービス、

情報、文化、イデオロギーそして「人間」などが国民国家という枠組みを半ば自由に乗り

越えて世界中を移動するという事態の地球的拡大化を指し、その結果、従来の私たちの生

活や文化状況が大きく変化していくことをいいます。

私が一番興味を持っているのは国民文化への影響です。特に人種・民族・エスニシティ

問題解決です。多文化主義(多文化共生)の観点から研究を進めるようになったのは、オー

ストラリア研究が原因で、そのことによって、研究関心のグローバル化が起きたのです。

私の研究会では、先進諸国の多文化・多民族社会化が、なぜ起きるのか、人のグローバ

ルな動きはなぜ起きるのか研究しています。少子高齢化と人口減少が外国人労働者受け入

れの原因であることは分かっているので、少子高齢化の原因の一つである女性の社会進

出、非婚化・晩婚化・少産化、家庭変動、高齢者介護問題、ワークライフバランス問題な

ども視野に入れています。そうした問題を、①現代オーストラリア社会・文化変動論、②

現代(日本)を含む先進諸国の社会・文化変動研究として研究しています。社会学(社会変

動)および国際社会学、オーストラリア研究、あるいはその双方に興味を持つ学生を募集

します。現実にはオーストラリアを本気で研究したいという学生は少ないので、オースト

ラリア研究を強制はしませんが、本気でオーストラリア研究を志す学生は、優先します。

私の研究会で学んでほしいのは、現代世界の社会・文化変動へのしっかりとした見通し

をもてる洞察力と判断力です。それゆえに、研究会応募にあたっては、1・2年生の間に

社会学、社会変動論、現代政治、演習授業でしっかり勉強しておく必要があります。

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2.研究対象

当研究会では、現代のグローバリゼーシ

ョンによって生じる国民国家の社会・文化

変動について多岐に渡って研究しています。

移民問題などの人種・民族・エスニック研

究、多文化主義研究の他に、少子高齢化に

よる社会変動やジェンダー論、家族変動論

をテーマに研究している者も多く、その対

象も日・中・豪・米・英と様々です。この

ように幅広い研究を行うことで、激動する

現代社会に対する多角的なアプローチと、

洞察力を身につけることを標榜しています。

3.ゼミ生の構成

3 年生 21 人(男 9:女 12)

4 年生 16 人(男 4:女 12)

4.他学部生の受け入れ

受け入れ可(現在文学部 3 人、環境情報学

部 1 人在籍)

5.ゼミ生からのコメント

関根先生は…珍しいタイプの方です。恐ら

く日本のどこを探しても同じような性格、

あるいは雰囲気を持つ方は見つからないと

思います。言葉ではなかなか形容しがたい

ですが、色々な意味で面白い。ゼミ員に関

しては、OFF の時は賑やかな仲良しグルー

プですが、ゼミが始まれば自然とスイッチ

が ON に切り替わり、みな研究者の顔つき

に変化します。

6.ゼミの進め方

毎週水曜日 3 限(サブゼミ) 4・5 限(本ゼミ)

各自の研究の発表とコメント

7.ホームページアドレス

http://www.clb.law.mita.keio.ac.jp/sekine/

8.連絡先

[email protected]

外ゼミ代表 山中裕太郎

内ゼミ代表 孫恵琳

入ゼミ担当 小野妙子 鈴木佑梨

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増山幹高研究会 ―実証研究・政策研究―

1.先生からのお言葉

学問。語源はともあれ、それは「問い」について「学ぶ」という知的営みの一端を表

現していると思います。身近な問題から、国際問題や地球規模の問題まで、さまざまな問

題設定があるはずです。例えば、タバコのポイ捨てをどうやって止めさせるか、都市景観

をいかに作り上げるか、なぜ政治にカネがかかるのか、国家間の共同体はいかにあるべき

か、などなど多種多様な問いかけが可能です。問題設定自体は千差万別でも、そうした問

いを立て、それらに答えていく方法を考案するプロセスは、歴史的分析であれ、事例研究

や統計分析であれ、ある程度の共通性があり、研究計画ないしはリサーチ・デザインと呼

ばれる政治学の一分野として定着しています。

この研究会では、多種多様な問題意識を持った学生が集い、そこでの体験・トレーニン

グを共有することによって、研究手法の習得を目指してもらいます。具体的には、参加者

各自が研究企画を策定し、仮説を経験的に証拠立て、分析結果を取りまとめることに重点

を置きます。また研究成果を説得力のある形でプレゼンテーションし、研究成果を批判的

に評価する能力の向上を目指します。

研究会を通じて私が参加者に期待することは、社会現象についての実証研究や現状改善

的な政策研究を実際にやってもらうということに尽きます。初めて何かのスポーツに挑戦

するとき、例えば、サッカーをしようというとき、サッカーのルール・ブックを丹念に読

んだりはしないでしょう。また素人が J リーグの試合を観戦してもあまり実践的には役に

立たないでしょう。むしろ、とりあえずボールを蹴ってみて、楽しいかどうか、おもしろ

いかどうかを体験してもらうというのが私の研究会の基本方針です。

ただし、やってみるだけでは、ボールを皆が追いかける小学生のサッカーにしかなりま

せん。研究会の参加者には分析結果を何らかの形で公表するという目的意識を共有し、独

自の研究成果を世に問うという達成感を味わうとともに、研究成果が人目に晒されるとい

うことを意識してもらいます。そうした充実感や責任感を意識するためにも、研究テーマ

から分析手法まで、それらの選択を参加者の自由に委ね、研究成果がひとえに参加者の創

意工夫に帰属するものとしていきます。

この研究会の参加者となるには「情熱」が必要です。私にとって「情熱」のある学生と

は、研究会を欠席するなんて考えられない;研究会で発言しないと気が済まない;自発的

に研究会を運営し、実りの多い学習機会にしたいと思っている;不思議だと思う社会現象

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があったり、解決したい政策課題がある人です。これらは「情熱」の私なりの定義ですか

ら、一つでも欠ける人は私には「情熱」がないと映ります。むしろ、この「情熱」の例の

ように、見たり、触れたりできないことを経験的事象に置き換え、その存否を確かめると

いった思考方法や分析手法を身につけたいという学生を研究分野や問題意識に関係なく歓

迎します。

2.研究対象

政策研究を研究対象としています。ゼミ

ではそれぞれが研究したい政策課題を研究

計画書として作成、それをゼミ生で討議、

先生にご意見をいただきながらより良いも

のへと改良していきます。

3.ゼミ生の構成

3 年生(男 5 人、女 6 人)

4.他学部生の受け入れ可否

受け入れ可

但し応募者多数の場合政治学科優先

5.ゼミ生からのコメント(Ex.ゼミで得

られるもの)

増山研究会では比較的少人数で男女比も

ほぼ等しく和気あいあいとした雰囲気です。

ゼミで政策コンペに参加するなどゼミ以外

の活動も行っています。増山先生はゼミで

の指導・教育には非常に熱心で、ゼミ生の

自主性を大切にしながらも、ゼミ生の理解

に助けになるよう、丁寧な解説や的確なア

ドバイスをしてくださいます。お忙しい中

ソフトボール大会にも参加してくださるな

どゼミ生との交流も重んじてくださる素敵

な先生です。

6.ゼミの進め方

本ゼミ 火曜 3 限

毎回ゼミごとにそれぞれで研究計画書を作

成、各自プレゼンした後ゼミ生で討議しま

す。

7.ホームページアドレス

まだ無し

8.連絡先

○ゼミ代表 森川康介

[email protected]

○入ゼミ担当

井上更紗、池添加奈子

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第二部

他学部・他学科の研究会への

入会を視野に入れている方へ

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全塾ゼミナール委員会 【委員会構成】

全塾ゼミナール委員会は慶應義塾大学の公認団体であり、200余りのゼミから成る各ゼミ

ナール委員会を統括し研究会活動に関する学生自治を任されております。当委員会では下記

の 6つのゼミナールの常任委員から各委員会を代表し選出された 10名により運営されてい

ます。

経済学部・商学部・法学部法律学科・法学部政治学科(各2名)

文学部人文社会学科社会学選考・文学部人文社会学科人間科学選考(各1名)

【意義】

本会は、各委員会に所属する研究会生の学術的活動並びに友好的交流支援により他学部他学

科間の相互理解・相互連携を通して慶應義塾大学のアカデミズムの興隆に寄与することを目

的とする。(全塾ゼミナール委員会規約第1章第1条より)

【主な活動内容】

■ 他学部入ゼミ支援

6月中旬より、2年生に対して各学部で入ゼミ説明会が行われます。学生は基本的に所属す

る学部のゼミに入会するのですが、一部他学部入ゼミを認めているゼミがあります。しかし、

学生は学部を超えてのゼミの情報収集はしにくい環境にあるので、全塾ゼミナール委員会が

情報提供をサポートします。具体的には各学部入ゼミ説明会でブースを出展、他学部入ゼミ

総覧(他学部生を受け入れる全学部のゼミを冊子にまとめたもの)の作成、twitterやホー

ムページを通じて支援いたします。

■ 業界講演会

全塾ゼミナール委員会の活動の一環で秋学期に開催されるものです。塾生の皆さまが将来の

進路を決定する際の一助となれるよう、全塾委員一同精一杯企画・運営しています。 本年

度も皆様からアンケートを募り、バラエティーに富んだ業界の方からの講演を予定していま

す。

・全塾ソフトボール大会

毎年、各学部でソフトボール大会が行われます。上位に残ったゼミは全塾ソフトボール大会

への出場権が与えられます。この大会の企画運営を行います。 本年度は6/22(金)に実施致

しました。

・全塾HP : http://zenjuku-keio.com/

・各種問い合わせ: [email protected]

・Twitter : zenjuku_keio (Googleで検索して下さい)

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他学部入ゼミについて

全塾ゼミナール委員会では、学部間を超えて他学部のゼミで学びたいという意欲的な方を応

援しています。下記に各学部の入ゼミの簡単な流れとFAQを載せておきますので、興味の

ある学部の説明会に足を運んでみてください。詳細は全塾HPに随時アップ致します。

商学部 経済学部

法学部

法律学科

法学部

政治学科

文学部

社会学専攻

文学部

人間科学専攻

第一回

説明会 6月23日 6月30日 10月3日 10月6日 7月4日 6月20日

第二回

説明会 10月27日 10月20日 10月9日 1月12日 未定 11月8日

第三回

説明会 未定 未定 10月10日

開催しませ

ん。 未定 未定

*上記は現段階で各学部ゼミナール委員会が発表しているものであり、今後日程が変わる場合があります。詳しくは、

各学部ゼミナール委員会のHP等で日程をご確認ください。

FAQ

Q.他学部のゼミに所属することはできるのでしょうか?

A. 入会したいゼミが他学部生を受け入れており、入会課題や面接などを受け、入会を認められた場合、

他学部のゼミに所属することが出来ます。他学部入ゼミは基礎学力の違い、単位上の問題などある程度の

リスクを伴うものです。しかし、全塾ゼミナール委員会は他学部のゼミを志望する学生に情報提供し、サ

ポートを行っていきたいと思いますので、どんな些細なことでもお気軽にお尋ねください。

Q.全塾ゼミナール委員会ではすべての学部・学科のゼミに関して相談に乗ってもらえるのですか?

A. 当委員会は、慶應義塾大学の三田キャンパスに所属する6つのゼミナール委員会(経済学部、商学部、

文学部人文社会学科社会学専攻、文学部人文社会学科人間科学専攻、法学部法律学科、法学部政治学科の

各ゼミナール委員会)から2人ずつ(文学部は1人ずつ)選出され、計10人で組織されています。そのため、

上記以外の学部・学科については情報を提供できません。湘南藤沢キャンパス(SFC)、理工学部、医学部は

もちろんですが、文学部教育・心理・美術その他専攻もこれに当たります。これらのゼミに興味のある方は

直接そのゼミに連絡をとっていただくことになります。

Q.自分の所属している学部のゼミと他学部のゼミの両方に所属することは可能ですか?

A. 可能です。ただし、2つのゼミを受験され両方入会を許可された場合、片方を辞退するという行為は極

めて失礼にあたるため、必ず両方に所属し、全うしていただくようお願いいたします。ゼミの活動は、予

想以上に内容の濃いものです。時間的拘束など、複数のゼミに所属するメリット、デメリットの両方を熟

考の上、後悔しないゼミ選びをして下さい。

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第三部

今後の予定

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個別説明会について

10月9日(火)から、10月22日(月)までの平日の昼休みに、研究会ご

とに個別説明会を実施します。

説明会は、「先生が来られる回」と、「ゼミ生のみの回」の計2回行われます。

個別説明会の日程は政治学科ゼミナール委員会のホームページに掲載しますの

で、ご確認ください。

日程を確認して、興味のある研究会の説明会には積極的に参加しましょう。

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今後の予定(政治学科)

10月6日(土)13:00~18:00 第1回入ゼミ説明会(日吉キャンパス)

10月9日(火)~22日(月)昼休み 個別説明会 (日吉キャンパス)

10月下旬 オープンゼミ (※一部のゼミのみ開催予定)

11月 20日(日)~23日(水) 三田祭発表

11月下旬 予備希望調査 課題発表

1月 6日(日) 第 1次統一選考(三田キャンパス)

1月7日(月) 合格者発表

1月 12日(土) 第 2 回説明会 (2次選考を行うゼミのみ)

2月上旬 第 2次統一選考

※ 予定は今後変更になる可能性があります。

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諸連絡

1 本日の統一説明会以降、第 1 次選考まで、入ゼミに関する情報は掲示板やウェブサイ

ト等を通じて、各自で情報を適宜確認してください。尚、今回の説明会に出席されなかった

ことから生じる不利益に対して、当委員会では一切の責任を負いませんので予めご注意くだ

さい。

2 本パンフレットに記載いたしました情報は2012年10月6日現在のものです。今後

変更する可能性もございますのでご注意ください。

3 第一部に掲載したゼミは2012年10月6日現在開講しているものです。一部掲載さ

れていないゼミもありますので、ウェブサイトや掲示板を随時確認してください。また担当

の先生のご事情により来年度ゼミが開講されない場合もありますので予めご了承ください。

尚、その際は遅滞無くお伝えしていきます。

4 来年度、新規開講及び再開講されるゼミについては、情報が入り次第お伝えします。

本パンフレットの内容について、各ゼミへの直接のお問い合わせはご遠慮ください。

ご意見・ご質問は、

政治学科ゼミナール委員会入ゼミ担当 [email protected] までお寄せください。

尚、その際は恐れ入りますが件名に「政治学科入ゼミ」と入力してください。また、無記名

のメールには対応しかねますのでご了承ください。

本パンフレットの内容に関わる一切の権利は、慶應義塾大学法学部政治学科ゼミナール委員

会に帰属します。

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2012年度第1回入ゼミ説明会パンフレット

発行日:2012年10月6日

発行所:慶應義塾大学法学部政治学科ゼミナール委員会

東京都港区三田2丁目15番45号

慶應義塾大学西校舎学生団体ルーム32番

編集人:太田千裕 杉本真理 前川裕 丸岡希実子

印刷:梅沢印刷所