cisco スマート 京都スマート シティ 京福電気鉄道 …...title...

2
Cisco スマート シティ ソリューション 導入事例 京都スマート シティ 京福電気鉄道株式会社 京福電気鉄道株式会社 鉄道部 松本 京福電気鉄道株式会社 鉄道部 松本 インタラクティブ デジタル サイネージの活用により乗客への多 言語でのさまざまな情報発信を行い利便性を高めていくととも に、Wi-Fi から得られるビッグデータを用いて利用客の行動 パターンの把握に努めていくことで、特定の観光地への観光客 の集中を解消しつつ、回遊性の向上を実現していく予定です。 課題 ソリューション 製品 サービス 課題 ソリューション 結果~今後 観光客増加に伴う駅スタッフの業務量の 急増 外国人観光客を含む利用客へのサービス レベル向上 リアルタイムで正確な利用客の行動 パターンの把握 Cisco Vision Cisco Meraki MR74 「低 遅 延 配 信」と「多 層レイヤー処 理」機 能を有した IP マルチキャスト ストリーミ ング サイネージ Cisco Vision の導入 上記特長で実現する圧倒的表現力に、 タッチパネル機能も併せたインタラクティ デジタル サイネージの導入 利用状況可視化、遠隔一元管理を実現す るワイヤレス ソリューション Cisco Meraki サイネージや Cisco Meraki から取得 したデータを活用した、利用客の行動分 析および回遊性の向上 観光地のリアルタイム動画配信 迫力ある映像を表示することによる広 告収益の拡大 駅スタッフの業務負荷の軽減 清水寺のある東山エリアと双璧をなすほど、京都の中でも多くの観光客が集まる嵐山。京福電鉄嵐山 本線(以下 嵐電)は、ここ嵐山と四条大宮をつなぐ路面電車です。 「沿線には人気の観光地が多いため、インフォメーション スタッフは乗り換えのご案内だけではなく、 観光地へのご案内なども業務に含まれ、業務負荷が高いという課題がありました」と、京福電鉄 鉄道 部の松本真氏は話します。 また、外国人観光客の利用も多いため、外国語で対応できる人材の育成や確保、ほとんどが無人駅で ある全駅での利用客への対応にも課題を感じていたそうです。 一方で、利用客の利便性向上やさらなる観光客誘致などを目的に、利用客の行動パターンの把握にも 取り組んでいました。しかし、その中心は 5 年に 1 度行う アンケート ベースの交通量調査のみで、 リアルタイムに正確なデータを入手することが難しいという課題にも直面していました。 2016 年、京都府は京都観光のさらなる活性化と混雑などの課題解決を目的に「スマート観光プロジェ クト」を発足、嵐山をモデル エリアとしてディスカッションを重ねてきました。その実証実験として 2017 9 月の京都スマート シティ EXPO の開催と合わせて京福電鉄の嵐山駅と西院駅にデジタル サイネージが設置されました。 このデジタル サイネージでは「低遅延配信」と「多層レイヤー処理」が特長の Cisco Vision を用い ることにより、映像コンテンツによる多彩な表現を可能にするビジュアル性と利用者が必要な情報を要 求に応じて提供するインタラクティブ性を兼ね備えた、先進的な観光情報発信プラットフォームを実現 しました。 このデジタル サイネージを用いて、現在以下のようなコンテンツを展開しています。 動画と動画、動画と静止画の組み合わせによる多彩な情報発信機能(観光地案内、乗車方法、 周辺地域の気象情報、京福電鉄からのお知らせなど) 周辺観光地の SNS 投稿を自動収集してサイネージに表示する「観光客による観光案内」機能 多言語での観光案内をリモートでサポートする「バーチャル コンシェルジュ」機能 「人海戦術に頼らず、それぞれのお客様が求める情報を提供することができるソリューションであり、お客 様自身が自分の必要としている情報にアクセスできる双方向性に大きな期待を寄せています」 (松本氏)。 さらに、京福電鉄では全駅に利用客向けの無料公衆 Wi-Fi を整備しました。ここでもクラウドでの利 用状況の可視化や一元管理、遠隔管理に優れたシスコのワイヤレス LAN 管理ソリューション「Cisco Meraki MR74」を選定いただきました。これにより管理者の負担を増やすことなく外国人をはじめとし た利用客のインターネット利用を促進し、さらなる利便性向上を実現します。

Upload: others

Post on 13-Jul-2020

5 views

Category:

Documents


0 download

TRANSCRIPT

Page 1: Cisco スマート 京都スマート シティ 京福電気鉄道 …...Title 京福電気鉄道株式会社 Author Cisco Systems G.K. Subject 京福電鉄の嵐山駅と西院駅にインタラクティブなデジタルサイネージを設置。「低遅延配信」と「多層レイヤー処理」が特長の

Cisco スマート シティ ソリューション 導入事例

京都スマート シティ京福電気鉄道株式会社

京福電気鉄道株式会社鉄道部

松本 真 氏

─京福電気鉄道株式会社 鉄道部 松本 真 氏

インタラクティブ デジタル サイネージの活用により乗客への多言語でのさまざまな情報発信を行い利便性を高めていくとともに、Wi-Fi から得られるビッグデータを用いて利用客の行動パターンの把握に努めていくことで、特定の観光地への観光客の集中を解消しつつ、回遊性の向上を実現していく予定です。

課題

ソリューション

製品 & サービス

課題

ソリューション

結果~今後

・ 観光客増加に伴う駅スタッフの業務量の急増

・ 外国人観光客を含む利用客へのサービスレベル向上

・ リアルタイムで正確な利用客の行動パターンの把握

・ Cisco Vision ・ Cisco Meraki MR74

・ 「低遅延配信」と「多層レイヤー処理」機能を有した IP マルチキャスト ストリーミング サイネージ Cisco Vision の導入

・ 上記特長で実現する圧倒的表現力に、タッチパネル機能も併せたインタラクティブ デジタル サイネージの導入

・ 利用状況可視化、遠隔一元管理を実現するワイヤレス ソリューション Cisco Meraki

・ サイネージや Cisco Merakiから取得したデータを活用した、利用客の行動分析および回遊性の向上

・ 観光地のリアルタイム動画配信・ 迫力ある映像を表示することによる広告収益の拡大

・ 駅スタッフの業務負荷の軽減

清水寺のある東山エリアと双璧をなすほど、京都の中でも多くの観光客が集まる嵐山。京福電鉄嵐山本線(以下 嵐電)は、ここ嵐山と四条大宮をつなぐ路面電車です。「沿線には人気の観光地が多いため、インフォメーション スタッフは乗り換えのご案内だけではなく、観光地へのご案内なども業務に含まれ、業務負荷が高いという課題がありました」と、京福電鉄 鉄道部の松本真氏は話します。また、外国人観光客の利用も多いため、外国語で対応できる人材の育成や確保、ほとんどが無人駅である全駅での利用客への対応にも課題を感じていたそうです。一方で、利用客の利便性向上やさらなる観光客誘致などを目的に、利用客の行動パターンの把握にも取り組んでいました。しかし、その中心は 5 年に 1 度行う アンケート ベースの交通量調査のみで、リアルタイムに正確なデータを入手することが難しいという課題にも直面していました。

2016 年、京都府は京都観光のさらなる活性化と混雑などの課題解決を目的に「スマート観光プロジェクト」を発足、嵐山をモデル エリアとしてディスカッションを重ねてきました。その実証実験として 2017 年 9 月の京都スマート シティ EXPO の開催と合わせて京福電鉄の嵐山駅と西院駅にデジタル サイネージが設置されました。このデジタル サイネージでは「低遅延配信」と「多層レイヤー処理」が特長の Cisco Vision を用いることにより、映像コンテンツによる多彩な表現を可能にするビジュアル性と利用者が必要な情報を要求に応じて提供するインタラクティブ性を兼ね備えた、先進的な観光情報発信プラットフォームを実現しました。このデジタル サイネージを用いて、現在以下のようなコンテンツを展開しています。 ・ 動画と動画、動画と静止画の組み合わせによる多彩な情報発信機能(観光地案内、乗車方法、周辺地域の気象情報、京福電鉄からのお知らせなど)

 ・ 周辺観光地の SNS 投稿を自動収集してサイネージに表示する「観光客による観光案内」機能 ・ 多言語での観光案内をリモートでサポートする「バーチャル コンシェルジュ」機能「人海戦術に頼らず、それぞれのお客様が求める情報を提供することができるソリューションであり、お客様自身が自分の必要としている情報にアクセスできる双方向性に大きな期待を寄せています」(松本氏)。 さらに、京福電鉄では全駅に利用客向けの無料公衆 Wi-Fi を整備しました。ここでもクラウドでの利用状況の可視化や一元管理、遠隔管理に優れたシスコのワイヤレス LAN 管理ソリューション「Cisco Meraki MR74」を選定いただきました。これにより管理者の負担を増やすことなく外国人をはじめとした利用客のインターネット利用を促進し、さらなる利便性向上を実現します。

Page 2: Cisco スマート 京都スマート シティ 京福電気鉄道 …...Title 京福電気鉄道株式会社 Author Cisco Systems G.K. Subject 京福電鉄の嵐山駅と西院駅にインタラクティブなデジタルサイネージを設置。「低遅延配信」と「多層レイヤー処理」が特長の

©2017 Cisco Systems, Inc. All rights reserved.Cisco、Cisco Systems、および Cisco Systems ロゴは、Cisco Systems, Inc. またはその関連会社の米国およびその他の一定の国における登録商標または商標です。本書類またはウェブサイトに掲載されているその他の商標はそれぞれの権利者の財産です。「パートナー」 または 「partner」 という用語の使用は Cisco と他社との間のパートナーシップ関係を意味するものではありません。(1502R )この資料の記載内容は 2017 年 12 月現在のものです。この資料に記載された仕様は予告なく変更する場合があります。

お問い合せ先シスコシステムズ合同会社〒 107-6227 東京都港区赤坂 9-7-1 ミッドタウン・タワーhttp://www.cisco.com/jp

その他の詳細情報Cisco Meraki : https://meraki.cisco.com/ja/content京福電鉄 嵐山観光スマート化実証事業 : https://cisco.com/jp/go/kyoto-arashiyamaその他ソリューション詳細 : https://cisco.com/jp/go/contact

嵐山駅に設置したインタラクティブ サイネージ。多言語対応で、外国人にも利用しやすい仕様となっている

「今後はサイネージや Wi-Fi から得られるデータを基に、お客様の行動パターンの把握に努めていく予定です。その上で、特定の観光地への観光客の集中を解消しつつ、回遊性の向上を実現したいと考えています。嵐山エリアのさまざまな名所を訪れてその多様な魅力に触れていただき、1 人でも多くの方に『また嵐山に来たい』と思ってもらえれば嬉しいですね」(松本氏)。今後は嵐電の利用案内だけではなく、Cisco Vision を用いたデジタル サイネージの特長を活かして、沿線にある観光地のリアルタイム動画配信や、広告配信による収益化も図っていきたいと松本氏は話を続けます。「今後、太秦映画村などの観光地の映像をリアルタイムでサイネージに配信していくことを予定しています。また Cisco Vision の多層レイヤー技術により、映像の上に重ねて広告を掲載していきたいと考えています」。

京福電気鉄道株式会社本社所在地 京都市中京区壬生賀陽御所町 3 番地の 20 設立 1942 年 3 月 2 日資本金 10 億円

業種 鉄軌道事業、不動産の販売および賃貸業、飲食業事業規模 110 人(平成 29 年 3 月末現在)URL http://www.keifuku.co.jp/

1942 年 3 月に設立。京都電燈株式会社より、四条大宮から太子前(現太秦広隆寺)を走る嵐山本線を継承した。現在は、四条大宮から嵐山を結ぶ嵐山本線、北野から帷子ノ辻を結ぶ北野線という 2 つの路面電車を運行している。その他、京都市内と比叡山山頂を結ぶ鋼索線(叡山ケーブル)と叡山ロープウェイも運行。沿線には、足利尊氏ゆかりの天龍寺(嵐山駅最寄り)、ユネスコの世界文化遺産にも登録されている龍安寺(龍安寺駅最寄り)や金閣寺(北野白梅町駅最寄)といった神社仏閣が豊富。また、東映太秦映画村(太秦広隆寺最寄り)や嵐山モンキーパーク(嵐山駅最寄り)といったテーマパーク型の観光地もある。

結果~今後

京福電鉄の全駅に設置された Cisco Meraki MR74。導入や管理の容易さとクラウド管理機能が特長

設置後もシスコは京都府、京福電鉄や周辺観光地と連携し、さらなる利用率の向上を目指して画面デザインの変更やリアルタイム映像配信、周辺観光地や飲食店などの混雑状況提供などの新機能の追加を行い、デジタル サイネージの効果的な利用方法を引き続き検証していく予定です。また、京福電鉄の各駅に整備される無料公衆 Wi-Fi を連動させることでサイネージに表示されたコンテンツをスマートフォンでも継続して利用可能にするとともに、利用データから得られるビッグデータを用いた利便性向上や周遊促進などの施策の展開も可能になります。