cae解析ソフトウェア altair hyperworks - 排気脈動 …...3-2-2....

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排気脈動流れと排気吐出音のシミュレーション技術 桜井 雅人 1) 田中 健一 2) Computational Simulation of Exhaust Pulsating Flow & Orifice Noise Masato Sakurai Kenichi Tanaka Key Words: Exhaust System, Shock wave, Computational Fluid Dynamics, Large,Eddy Simulation⑫ 1. まえがき 1 車の騒音に対して環境意識が高まる中、低騒音化が求められ ている.そこで排気騒音の低減を実現すべく騒音の発生メカニ ズムを解明するシミュレーション技術の構築が必要である.排 気騒音は放射音と吐出音に大きく分類されるが、本研究は発生 メカニズムの解明が困難な吐出音について行う.そのためには 排気脈動と吐出音についてのさまざまな現象把握が必要であ る.筆者らは排気管内から吐出音に至るまでの吐出音の生成メ カニズムを考察し、内燃機関から生成される排気脈動について いくつかの実験解析による検証を行い、さらに吐出噴流音源と その近傍空間の音波伝播を含む排気吐出音の数値シミュレー ションによるメカニズムの解明を試みたので報告する. 2. 排気脈動から吐出音に至るまでの排気音の 生成メカニズムについて まず最初に排気脈動が排気音として空間に伝播されるの かメカニズムを考える(Fig.1).排気脈動流れの圧力や流 速に基づく内部エネルギーの一部は排気管内及び消音器の 構造加振力となり放射音として空気伝播する (1) .一部は排 気吐出口から放出される音響加振源となり吐出音として空 気伝播する一連のメカニズムの仮説を考えた.吐出音につ いては音源がさらに吐出口端音源と噴流音源とに分かれる. これらの仮説を検証するために実験解析において現象把握 を行う. 次に排気脈動のもつエネルギーの一部がどのようなメカニ ズムで排気吐出音源として生成されるのかを解明する手段と して数値流体解析(CFD)を行なう. Exhaust noise Exhaust pulsating flow Fluctuation of velocity Force of excitation Flow noise source Fluctuating static pressure at orifice noise source Vibration of exhaust structure Radiation noise Orifice noise Exhaust noise & static pressure Fig.1 Generation mechanism of exhaust noise 3.実験解析技術 3-1.排気脈動測定装置 排気管内の現象把握を行うにあたって,エンジンから排出さ れる排気脈動のみを取り出す管内排気脈動測定装置を製作し た(Fig.2 ) (2) 測定項目と手法を以下に示す. (1)排気管内流速測定:レーザドップラ流速計 (以下,LDV) (2)排気管内圧力測定:半導体圧力計測, マノメータ計測 (3)排気管内測温:熱電対 Fig.2 Exhaust pulsation measurement conditions *2004 年 12 月 3 日自動車技術会振動騒音シンポジウムにおい て発表. 1)本田技術研究所栃木研究所(321-3393 栃木県芳賀郡芳賀町 下高根沢 4630) 2)東京電機大学(101-8457 東京都千代田区神田錦町 2-2) Anechoic room Engine room (2)Semiconductor pressure sensor (1)LDV To engine Test Part Flexible joint (3)Thermometer

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排気脈動流れと排気吐出音のシミュレーション技術*

桜井 雅人 1) 田中 健一 2)

Computational Simulation of Exhaust Pulsating Flow & Orifice Noise

Masato Sakurai Kenichi Tanaka

Key Words: Exhaust System, Shock wave, Computational Fluid Dynamics, Large,Eddy Simulation⑫

1. まえがき

1

車の騒音に対して環境意識が高まる中、低騒音化が求められ

ている.そこで排気騒音の低減を実現すべく騒音の発生メカニ

ズムを解明するシミュレーション技術の構築が必要である.排

気騒音は放射音と吐出音に大きく分類されるが、本研究は発生

メカニズムの解明が困難な吐出音について行う.そのためには

排気脈動と吐出音についてのさまざまな現象把握が必要であ

る.筆者らは排気管内から吐出音に至るまでの吐出音の生成メ

カニズムを考察し、内燃機関から生成される排気脈動について

いくつかの実験解析による検証を行い、さらに吐出噴流音源と

その近傍空間の音波伝播を含む排気吐出音の数値シミュレー

ションによるメカニズムの解明を試みたので報告する.

2. 排気脈動から吐出音に至るまでの排気音の

生成メカニズムについて

まず最初に排気脈動が排気音として空間に伝播されるの

かメカニズムを考える(Fig.1).排気脈動流れの圧力や流

速に基づく内部エネルギーの一部は排気管内及び消音器の

構造加振力となり放射音として空気伝播する(1).一部は排

気吐出口から放出される音響加振源となり吐出音として空

気伝播する一連のメカニズムの仮説を考えた.吐出音につ

いては音源がさらに吐出口端音源と噴流音源とに分かれる.

これらの仮説を検証するために実験解析において現象把握

を行う.

次に排気脈動のもつエネルギーの一部がどのようなメカニ

ズムで排気吐出音源として生成されるのかを解明する手段と

して数値流体解析(CFD)を行なう.

Exhaust pulsating flow

Pressure &velocityof internal flow

Pressure of internal noise source

Radiation noise Orifice noise

Exhaust pulsating flow

Fluctuation of velocity

Force of excitation Flow noise source Fluctuating static pressure atorifice noise source

Vibration of exhaust structure

Radiation noise Orifice noise

Exhaust noise

& static pressure

Exhaust pulsating flow

Pressure &velocityof internal flow

Pressure of internal noise source

Radiation noise Orifice noise

Exhaust pulsating flow

Fluctuation of velocity

Force of excitation Flow noise source Fluctuating static pressure atorifice noise source

Vibration of exhaust structure

Radiation noise Orifice noise

Exhaust noise

& static pressure

Fig.1 Generation mechanism of exhaust noise

3.実験解析技術

3-1.排気脈動測定装置

排気管内の現象把握を行うにあたって,エンジンから排出さ

れる排気脈動のみを取り出す管内排気脈動測定装置を製作し

た(Fig.2 )(2).

測定項目と手法を以下に示す.

(1)排気管内流速測定:レーザドップラ流速計 (以下,LDV) (2)排気管内圧力測定:半導体圧力計測,

マノメータ計測

(3)排気管内測温:熱電対

Fig.2 Exhaust pulsation measurement conditions

*2004 年 12 月 3 日自動車技術会振動騒音シンポジウムにおい

て発表.

1)本田技術研究所栃木研究所(321-3393 栃木県芳賀郡芳賀町

下高根沢4630)

2)東京電機大学(101-8457 東京都千代田区神田錦町2-2)

Anechoic room Engine room

(2)Semiconductor pressure sensor

(1)LDV To engineTest Part

Flexible joint (3)Thermometer

3.1.1 排気管内流速測定 流速測定には LDV 方式のレーザ流速測定装置を使用しトレ

ース粒子供給パイプを排気管に接合し排気管と供試体パイプ

それぞれに開けられた測定窓より行った.

流速データはエンジン回転パルスを信号処理装置に取り込

むことでクランク角度に対応づけられている.トレース粒子か

らの信号はランダムデータであり取り込みデータ数をある一

定以上確保すると明瞭な波形が得られる(Fig.3).(3)

2

Fig.3 Waveform of pulsation in exhaust speed (5000 rpm)

3.1.2 圧力計測

排気管内の圧力測定に用いるセンサは半導体素子を用いた

応答性のはやい拡散ストレーンゲージタイプと呼ばれる圧力

センサを用いた.センサからの機械的共振、電気的ノイズの信

号除去処理を施すことによって波形に不連続部分がある圧力

波形を得た(Fig.4) (4).また耐熱性の高い半導体センサーを

用いることによってファイアリング時での計測も可能である.

Fig.4 Waveform of pulsation in exhaust pressure

(3000 rpm) この不連続な部分は衝撃波の存在を明瞭に示すものであり、

本研究で使用した内燃機関の運転負荷状態(3000~5000rpm)

において衝撃波の発生が排気管内で確認される.

3-2. 排気吐出音可視化

次に排気管内から吐出口に到達した排気脈動がどのよ

うな現象で吐出音を生成させるのかを把握するために流れ

の可視化を行う.

3-2-1. シュリーレン法による吐出噴流の可視化

流れの可視化を行う手法としてシュリーレン法による吐

出噴流の可視化を試みた.キセノンランプを光源とし放物

面鏡を用いた光学系により平行光束とし測定領域を通過後

に光束をナイフエッジへ集束させる.平行光束がナイフエ

ッジの刃に近づく方向に屈折された測定領域は暗く、遠ざ

かる方向に屈折された領域は明るくなる.これにより測定

領域の密度分布が明暗のコントラストとして可視化される.

可視化撮影方法はエンジン回転数と発光タイミングを同期

させ、デジタルリターダーの指定した遅延時間により光源

を閃光させコマ撮り撮影を行う.以下に実験装置を示す

(Fig.5).

0

20

40

60

80

100

120

140

160

180

180 360 540 720

速度(m

/s)

ク ラ ン ク角

Vel

ocity

(m/s

ec)

Crank angle(deg)

Light source

Engine bench room

Condenser lenses

Control unit

Exhaust pipe

Knife edge

Pin HoleAspherical mirror

A-A’

Asphericalmirror

Monitor

Camera

Digital Retarder

A’

AEngine

Cat Silencer

Light source

Engine bench room

Condenser lenses

Control unit

Exhaust pipe

Knife edge

Pin HoleAspherical mirror

A-A’

Asphericalmirror

Monitor

Camera

Digital Retarder

A’

AEngine

Cat Silencer

Fig.5 Schematic of schlieren method apparatus

次に得られた画像を Fig.6 に示す.

Pre

ssure

0 0.005 0.01 0.015 0.02( )

Time(sec)

Shock wave Shock wave

1div=2kPa

Firing mode Motoring mode

Fig.6 Schlieren Photograph of Exhaust orifice flow

(3000rpm,Th15%)

本研究の吐出噴流の可視化実験により以下の現象が確認

される.

(1)吐出噴流中に無数の渦の存在が確認される.渦の密度分

布はモータリング時よりも排気温度の高いファイアリ

ング時に大きいことがわかる.

(2)大規模な渦輪の発生が確認される.吐出噴流の密度変化

の比較的少ないモータリング時にその存在が明瞭に確

認される.ファイアリングにおいては無数の渦のため明

瞭ではない.

(3)排気管内で見られた衝撃波の発生は消音器通過後の排

気吐出口近傍においてはみられない.

3-2-2. 音響ホログラフィ法による吐出音の可視化 但し一部の吐出音源は移動していないことから、移動現

象は吐出噴流中の脈動による流速変動に影響されて移動す

ると考えられる.

次に、時系列で測定可能な非定常音響ホログラフィ法に

よる排気吐出音場の計測を行った(Fig.7).

3

100mm

10

0m

100mm 100mm

10

0m

100mm

4.シミュレーション技術

4-1.数値解法について

実験解析により把握した現象を数値解析するためには以

下の数値解法の条件が必要である。

(1) 圧縮膨張波、衝撃波などを解く圧縮性流体解法

(2) 流れ場の詳細構造(乱流、渦輪など)を解くための

非定常解法 Fig.7 Schematic of nonstationary acoustical holography 本研究では支配方程式に Navier-Stokes 方程式と質量保

存則,エネルギ則を用い上記解法条件を満たした市販 CFD

ソルバ(5)を使用した.

マイクアレイ(6×11 本)上の近接 100mm に形成された吐

出音の音響ホログラフィーによる音圧分布画像を示す

(Fig.8).

4-2. 数値解析モデルについて

内燃機関を模擬した基礎的な検証として、室温空気を高

圧タンクに圧縮しロータリーバルブで高速脈動を発生させ

る装置(6)を数値解析モデル化して比較検証を行う.数値解

析モデルはFig.10に示すような0.25mmピッチの2D-軸対象

モデルであり,高圧タンク内初期圧 150kPa に流入条件を設

定し、ALE 法(7)による移動メッシュを用いたバルブ部にて

排気脈動を生成させる(Fig.11).排気管内では前章 3-1 で

述べた衝撃波などの圧縮性流体を解くため、等エントロピ

ー仮定のもとに圧縮性解法を用いる(モデル A部).吐出噴

流部では前章 3-2 で述べた噴流構造の詳細を解くため、乱

流モデルに LES 法(Large Eddy Simulation) (8)を使った擬

似圧縮性解法を用いる(モデル B 部). またモデル A の管

出口端から100mm上流断面(Fig.10,sectionA-A’)での計算

結果をモデルBの入り口側(Fig.10,sectionB-B’)境界条件

としている.

Fig.8 Distribution of sound pressure level

吐出音場の可視化により以下の現象が確認された.

管内の圧縮波が吐出口から放出され、空気を媒体として球

面状に音速で伝播する.また音源の中心部が吐出口から遠

ざかりながら移動する現象が見られる.その様子を捉えた

音響ホログラフィの可視化写真を示す(Fig.9).

Fig.9 Nonstationary acoustical holography of exhaust

orifice noise source

Nozzle Valve Straight tube

High pressurechamber

Orifice flow area

Non-reflective boundary

100

A

A'

B

B'100

Non-reflective boundary

200

model A

model B

0.25

mm

0.25 mm

Center axis

1000

Orifice flow area

100 100

C

C'

Fig. 10 Calculation model (5000rpm WOT:Wide Open Throttle)

4

Fig.11 Valve ALE model

4-3. 管内脈動計算結果

管内の圧力分布の計算結果を Fig.12 に示す.

Fig.12 Pressure distribution(Contour map)

次 に バ ル ブ 後 100mm 位 置 で の 管 内 圧 力 履 歴

(Fig.10,sectionC-C’)、管出口端から 100mm 上流断面

(Fig.10,sectionA-A’)を Fig.13、Fig.14 に示す.

Fig.13 Pressure history at sectionC-C’

susu

prpr

ed

ed

lili

oo

0.00E+00

4.00E-01

8.00E-01

1.20E+00

1.60E+00

0.00E+00 5.00E-01 1.00E+00 1.50E+00 2.00E+00

Nomalized time

Nra

mz

es

re

port ⑨Calc

port⑨ EXP

0.00E+00

4.00E-01

8.00E-01

1.20E+00

1.60E+00

0.00E+00 5.00E-01 1.00E+00 1.50E+00 2.00E+00

Nomalized time

Nra

mz

es

re

port ⑨Calc

port⑨ EXP

open

close

open

close

Fig.14 Pressure history at sectionA-A’

管内での数値計算結果、圧縮波と膨張波の分布が見られ、

特に圧縮波領域内においては反射波の影響による複雑な分

布となっている.また管端部(Fig.14)において圧縮波形の

立ち上りが鋭くなり衝撃波へと成長する経過が確認できる.

(pa)

(sec) (sec)

4-4. 吐出口近傍及び吐出噴流計算結果

管吐出口近傍の計算結果を Fig.15 に示す.

Fig. 15 Pressure distribution of Exhaust orifice

(pa)

(sec)

管吐出口に到達した圧縮波は吐出口を中心とした球面状

の音波の広がりとなり、その後に複数の渦輪を伴った噴流

が続く様子が確認される(Fig.15).またこの現象は前述の

シュリーレン法による可視化実験においても確認されてい

る.

0.00E+00

4.00E-01

8.00E-01

1.20E+00

1.60E+00

0.00E+00 5.00E-01 1.00E+00 1.50E+00 2.00E+00

Nomalized time

Nor

amliz

edpre

ssur

e

port ① Calc

port ①EXP

0.00E+00

4.00E-01

8.00E-01

1.20E+00

1.60E+00

0.00E+00 5.00E-01 1.00E+00 1.50E+00 2.00E+00

Nomalized time

Nor

amliz

edpre

ssur

e

port ① Calc

port ①EXP

なお、内燃機関の排気系においてはこのような圧縮波を

多段膨張型構造の消音器を用いて減衰させるのが一般的で

ある.

5

6.将来展望 次に吐出噴流空間の計算結果を Fig.16 に示す

Fig. 16 Pressure distribution of vortex ring

(pa)

(sec)

(pa)

(sec)

近い将来、吐出音の噴流近傍の音源が正確に求める事が

出来れば、音響伝播空間の音圧分布も直接的に正確に求め

る事が可能であろう.音源の定量的な把握ができればその

生成メカニズムに沿ってさまざまな低減手法が定量的に予

測されるであろう.そのためには更なる数値解法の改良と

計算リソースの向上が望まれる.

7.謝辞

本研究の排気吐出音可視化実験において、東京電機大機

械工学科岩本順二郎教授に適切な御助言を、三恵技研工業

㈱技術センター小野技師に貴重なデータ提供を戴いたので

ここに謝意を表する.

参考文献

(1)桜井:排気脈動流れと放射音について,自動車技

術,Vol57,P86-90(2003) 渦輪を中心とした音波の分布が見られ渦輪が発達するに

つれて音圧も上昇する(Fig.16).このことから渦輪は吐出

噴流音源の主要因であると考えられる(9).

(2)中川ら: 排気ガス脈動流れによる排気放射音予測技術の

開 発 ,Honda R&D Technical Review Vol.14

No2,(2002),pp.195-202

本数値解析において以下のことがわかる. (3) 竹川ら:排気脈動流測定を例にしたランダムデータの

FFT処理について,小野測器技報,第14号,p.45-49(2001) (1)管内の圧縮波、膨張波の圧力分布が見られ、管内を助走

するにつれて圧縮波の立ち上がりが鋭くなる様子が見

られる.また吐出口に到達した圧縮波を中心とした球面

状の音波の広がりが見られる.

(4) Endo M.,et al., :Relation between the flow pattern

downstream of duct and the noise,JSAE Review 21(2000),

125p-132p.

(2)吐出噴流空間において複数の渦輪の形成がみられ、渦輪

の成長とともにその周りに音波の分布がみられる.

(5)RADIOSS-CFD ユーザーマニュアル

(6)Higashiyama J.,et al., :Experimental study of

exhaust noise generated by pulsating flow downstream

of pipe end,JSAE Review 20(1999), 73p-79p.

5.まとめ

(7)DoneaJ,:ArbitaryLagrangian-EulerianFiniteElemens

Methods,Computational Methods in Transient Analysis,

Vol.1,No.10(1983)

排気騒音の主要因となっている排気吐出音について、以

下の生成メカニズムの過程が一連の実験解析と数値計算解

析を行うことによって明らかになった. (8)小林敏雄ら:LESの工業的問題への適用につい

て,ENGINE TECHNOLOGY Vol.2,No5(2000)

(1)排気吐出音の主要因は、管内の排気脈動中の圧縮波およ

び噴流が吐出口から放出する際に生ずる圧力変動であ

る.すなわち吐出口を中心とした圧縮波による音源と噴

流中の渦輪を中心とした音源の2つに大きく分類され

る.

(9) 木村ら: 高速脈動噴流から生じる騒音に関する研究,日

本機械学会論文集B編 VOL67-664(2001-12),pp.57-64

(2)実験解析で行ったさまざまな現象把握結果、これら全て

の現象を同時に数値計算できる解法を選択する事は現

時点においては困難である.それぞれの現象に適した計

算手法を組み合わせて行うのが現状である.