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ご紹介するテーマの一覧 ご紹介内容 お客様と共に理想を実現する 前田建設の医薬品施設エンジニアリング実績 生産性向上をサポート! 前田建設の工場計画技術 モニタリングデータを活用した効果的な防虫対策 リニューアル技術と事例のご紹介 MAEDA‘s Renewal 3次元ツールを用いた設計・施工技術のご紹介 前田建設のBuilding Information Modeling 「新築」と「改修」ダブルで省エネルギー化 前田建設のWZEBへの取り組み 前田建設が考える防虫計画のポイント ● ご覧になりたいテーマをタップしてください お取引企業の一覧はこちら

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Page 1: ご紹介内容 - MAEDAbox3 box2 box1 B液 A液 制作時は現地据付前の 場検査を実施し、 設計通りに制作されていることを確認しま した。さらに、指摘個所の是正確認を

ご紹介するテーマの一覧ご紹介内容

お客様と共に理想を実現する 前田建設の医薬品施設エンジニアリング実績

生産性向上をサポート! 前田建設の工場計画技術

モニタリングデータを活用した効果的な防虫対策

リニューアル技術と事例のご紹介 MAEDA‘s Renewal

3次元ツールを用いた設計・施工技術のご紹介 前田建設のBuilding Information Modeling

「新築」と「改修」ダブルで省エネルギー化 前田建設のWZEBへの取り組み

前田建設が考える防虫計画のポイント

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お取引企業の一覧はこちら

Page 2: ご紹介内容 - MAEDAbox3 box2 box1 B液 A液 制作時は現地据付前の 場検査を実施し、 設計通りに制作されていることを確認しま した。さらに、指摘個所の是正確認を

あすか製薬(株) (株)シード ⼤鵬薬品⼯業(株) ニプロファーマ(株)

アステラス製薬(株) 塩野義製薬(株) 武⽥薬品⼯業(株) ⽇本化薬(株)

⽯原産業(株) JUNKEN MEDICAL(株) (株)ちふれ化粧品 ⽇本ライフライン(株)

エスエス製薬(株) ⽣化学⼯業(株) 中外製薬(株) (株)バスクリン

⼩野薬品⼯業(株) 千秋薬品(株) ツキオカフィルム製薬(株) 藤森⼯業(株)

花王(株) 全星薬品⼯業(株) (株)ツムラ (株)富⼠薬品

(株)科薬 第⼀三共(株) テイカ製薬(株) ブリストル・マイヤーズスクイブ(株)

カネダ(株) 第⼀三共ケミカルファーマ(株) (株)東京甲⼦社 メルク(株)

協和発酵キリン(株) 協和ファーマケミカル(株) 東洋製薬化成(株) ユニチャーム(株)

堺化学⼯業(株) (株)ダイセル 東和製薬(株) ユニリーバ・ジャパン(株)

三栄源エフ・エフ・アイ(株) ダイト(株) 東和薬品(株) 横⼭製薬(株)

サンスター(株) ダイヤ製薬(株) トーアエイヨー(株) ⽇本イーライリリー(株)

(株)三洋化学研究所 ⼤⽇本住友製薬(株) ニプロ(株) MSD(株)

※順不同・敬称略

前田建設工業(株) 取引製薬企業殿一覧 1付録

ご紹介内容 一覧

Page 3: ご紹介内容 - MAEDAbox3 box2 box1 B液 A液 制作時は現地据付前の 場検査を実施し、 設計通りに制作されていることを確認しま した。さらに、指摘個所の是正確認を

MAEDA‘s Renewalリニューアル技術と事例

モニタリングデータを活用した効果的な防虫対策

前田建設のBuilding Information Modeling前田建設の工場計画技術 ご紹介内容 一覧

6つの基本コンセプトお客様にとって最適な施設構築を⽬指します

医薬品施設の構築において、明快な⽬標やコンセプトが必要であると捕らえ、エンジニアリングについて6つの基本コンセプトを掲げています。

常に「Co-Produce “お客様と共に構築する”」ことを重点に置き、先進性と効率性、機能⾯と安全⾯など、様々な側⾯が調和した施設を“お客様と共に構築”いたします。

建設プロジェクト各段階でのエンジニアリングの関わり施設構築のためのエンジニアリングプロセス

お客様と共に理想を実現前田建設の医薬品施設エンジニアリングと実績

1

6C

Competitive

Compact

Current

Containment

Comfortable

Co-Produce

1

2

3

4

5

Current 最新かつ先進的であること

Competitive 効率的で競争⼒があること

Compact コンパクトであること

Containment 安全と品質を確保すること

Comfortable 快適な施設であること

6 Co-Produce お客様と共に構築すること

前田建設の医薬品施設エンジニアリングの基本理念お客様の理想と技術の橋渡し

医薬品施設は、お客様の持つ「製剤技術」「プロセス技術」などのコアな技術と、「建築」「空調システム」「マテハン」といった様々な要素技術を集約する必要があります。前⽥建設の医薬品施設エンジニアリングは、

お客様とベンダー両⽅の⽴場から、理想と技術の橋渡し役となり、お客様にとって最適な施設の構築を⽬指します。

お客様のコア技術

前田建設のエンジニアリング 建築技術/空調システム/ユーティリティ/マテハン・物流/情報システム

医薬品GMPの適用/要素技術の適用製剤設備/バリデーションコーディネート

お客様のコア技術の領域

要素技術の領域

前田建設エンジニアリングの領域

要素技術

製剤技術/プロセス技術/プロセスバリデーション

基本構想基本計画 エンジニアリング設計

・レイアウト基本計画・プロセス計画・マテハン計画・運用面の設定

生産設備見積調達 生産設備施工監理

建築見積調達基本設計 実施設計

・生産設備設計・マテハン機器設計・医薬品GMP適用・総合図確認・設計適格性確認(DQ)

・搬入前工場検査・搬入据付調整(IQ)・試運転調整(OQ)

・見積、コスト調整

施工

Engineering Procurement Construction

前⽥建設では、基本構想固めをお客様と共に時間を掛けてしっかりと⾏います。基本構想段階で⽣産プロセスに応じた⽣産設備、マテハン、ユーティリティの計画、運⽤⾯の設定を併せて⾏い建築基本設計に反映します。エンジニアリング設計段階では、具体的な⽣産設備の選

定、⽣産設備やマテハン機器の設計、設計の医薬品GMP適合性確認を⾏います。前⽥建設の医薬品施設エンジニアリングは、「エンジニアリング」、「プロキュアメント・調達」、「コンストラクション・施⼯」を建設プロジェクトの各段階で迅速克つタイムリーに⽀援いたします。

ご要望に応じた適格なエンジニアリングきめ細やかなエンジニアリング対応

前⽥建設の医薬品施設エンジニアリングは、お客様のご要望に応じて、柔軟に対応いたします。これまでの、個別の対応例としては、構想設計の共同作

業による設計⼯期短縮、導⼊設備の機能検証、プロセスの検証、効率的な設備移設と再バリデーション、無菌医薬品

施設の除染運⽤プロトコルの作成など、必要に応じて様々なご要望に対応してきました。これからも施設構築に関連する様々なご要望にお応えし、

きめ細やかなエンジニアリング対応を⾏ってまいります。

「エンジニアリング対応事例」詳しくはこちらをタップ

前田建設のWZEBへの取り組み

● このほかのテーマへは下のタブで切り替え

前田建設の医薬品施設エンジニアリング実績

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1付録

個別の対応事例

お客様が施設の基本構想を検討する段階で、前⽥建設がプロジェクトチームに加わり、基本構想づくりをお⼿伝いしました。お客様のプロジェクトチームのもとに常駐し作業を⾏うことで建築法規などの早期確認、専⾨的な課題解

決が⾏えました。また、コストの概算等を早期に把握が⾏えました。基本構想設計をお客様のみで⾏う場合と⽐べ、共同作業を⾏うことで、⼤幅に検討期間を短縮でき、通常5カ⽉かかるところ約3ヵ⽉で⾏うことができました。

工場建設時のエンジニアリング対応と支援建築設計と建築施⼯への取組事例

各種機器決定後の仕様変更に柔軟に対応しました。設計担当者も常駐し、変更への対応⽅法を早期に決定して施⼯につなげました。

顧客要望を徹底的にサポート

生産シミュレーション BIMモデルによる全体計画の検証

当初工期

工期2ヶ月短縮

基本構想設計の共同作業と支援

建設開始時に⽣産機器の搬⼊⼯程を2ヶ⽉前倒ししたいとのご要望を受け、建築・空調設備・ユーティリティ設備など各施⼯会社との調整を⾏い、全5フロアの同時施⼯を効率よく進む様に⼯事管理を実施することで、2ヶ⽉の⼯期短縮ができました。また、⽣産機器搬⼊・据付⼯程の前倒し

により、早期の⼯場⽴ち上げに貢献しました。

工期短縮への対応「生産機器着手時期を2ヶ月前倒し」

詳細な運⽤⽅法や作業内容までシミュレーションし、効率的に施設計画をサポートしました。⼈や物の流れまで⼯場の⽣産シミュレー

ションに対応しました。また、レイアウトや機器の配置まで含め

た全体計画について、3次元設計モデルでの検証も⾏いました。

シミュレーションを駆使した効率的な施設計画のサポート

原料貯槽内均一化 製品混合事例では、異なる原料同⼠の混合に加えて、原料ロット間の均⼀化が求められました。⽤途が異なるそれぞれの槽に最適な⽅式を選定しました。検討の際は、混合・均⼀化時間、必要ユーティリティを考慮し、均⼀化を⾏う原料槽には「循環(エジェクター)⽅式」、原料を混合し製品にするための混合槽には「攪拌機⽅式」を採⽤しました。

混合・均一化方式の選定 循環(エジェクター)方式 攪拌機方式

設計した混合層において適切に混合が⾏えるか粒⼦法CFDにより検証を⾏いました。

粒子法CFDによる混合・均一化方式の検証

“1”に達すれば完全混合

*CFD : Computational Fluid Dynamics

box3

box2

box1

B液

A液

制作時は現地据付前の⼯場検査を実施し、設計通りに制作されていることを確認しました。さらに、指摘個所の是正確認を⾏っていました。現地据付時は施⼯⽅法や洗浄⽅法、検査⽅法の綿密な検討を⾏いました。

制作・据付時の品質管理 据付完了

レンダリング表示(等角投影)

粒子表示(正面中央断面)

目的に合った最適な設備の選定混合・均⼀化⽅式の選定とシミュレーションによる検証の事例

11.52

2.53

3.5

0.50

10 20 30 40 50 60

正規化粒⼦密度

撹拌時間(秒)

混合度の時間推移

box3box2box1

バリデーション対応 固形製剤工場の事例テーマ説明へ戻る ご照会内容 一覧

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1付録

バリデーション対応

調整レベル移設前 移設 移設後

備考動作確認等・解体 梱包 運搬 開梱 据付・組⽴・動作確認

SS 性能確認<機器メーカー> 当社 当社 当社 IQ、OQ

<機器メーカー>

S 校正・性能確認<機器メーカー> 当社 当社 当社 校正・性能確認

<機器メーカー> ユーティリティー接続作業

A 校正・性能確認 当社 当社 当社 校正・性能確認 ユーティリティー接続作業B 動作確認 当社 当社 当社 動作確認 ユーティリティー接続作業C 解体 当社 当社 当社 組⽴ ユーティリティー接続作業D ― 当社 当社 当社 ―E ― ― 当社 ― ―

研究施設の新規施設への移転に伴い、約4000点にもおよぶ試験設備の移設をサポートしました。移設に伴い、機能や性能の低下や劣化が無いよう1点1点現地確

認とヒアリングを⾏って、移設のレベルに応じて分類し、個別に移設⽅法を決定します。さらにシステム・インパクト・アセスメントにて校正または再バ

リデーションの要否を判定し、必要と判断された機器は、性能確認と再バリデーションで移設後の設備が移設前と同様に動作すること確認します。

試験設備の移設と再バリデーションプロセス

試験設備の移設対応と再バリデーション⼤量の試験設備機器の移設を安全かつ効率的に⾏う

現地調査ヒアリング

IQ

OQ

調整レベル設定

移設前確認

移設

搬入・据付

試運転・調整

校正

システムインパクトアセスメント

1点1点の移設レベル応じた移設方法の設定

SSレベル

性能確認/IQ・OQ<機器メーカー>

安全キャビネット

Sレベル

性能確認/校正<機器メーカー>

液クロマトグラフ

Aレベル

性能確認/校正

電⼦天秤

Dレベル

運搬のみ

作業台

「GMP施⾏通知」においても、品質リスクを考慮したバリデーションが重要視されていることから、前⽥建設ではリスク評価に基づくバリデーションを推奨しています。リスク評価に基づくバリデーションでは、プロジェクトで

導⼊されるすべての設備や機器について、機能や種別に応じてシステムの区分を⾏い、医薬品品質に与える影響度合いや

リスクについて評価(システム・インパクト・アセスメント)を⾏います。医薬品品質に影響すると評価されたシステムのみをクォリ

フィケーション対象システムとしてバリデーションを⾏うことにより、医薬品の品質上重要な設備・システムに対して無駄なく確実な検証を⾏えます。

リスク評価に基づくバリデーション

バリデーションサービスプロジェクトの進捗に即した適切なバリデーション⽀援体制

URS、VP文書作成からIQ・OQまで一貫したサービスを提供

バリデーションプラン(VP)

インベントリ・リスト(システム区分時)

システム・インパクト・アセスメント

品質リスク・アセスメント(QRA)

ユーザー要求仕様書(URS)

詳細設計(実施設計図、施工図、製作図)DQ(設計時適格性評価)

FAT/SAT

施工・搬入・据付IQ(据付時適格性評価)

OQ(運転時適格性評価)

インベントリ・リスト(完了時)

バリデーション総括報告書

校正・試運転調整

製作

基本設計(基本設計図)

バリデーションプランによるバリデーション全体計画からユーザー要求仕様の取りまとめ、リスク評価アセスメントを含む上位の取り組みから、DQ・IQ・OQなどでの適格性の確認作業まで⼀貫したサービスをご提供します。プロジェクトの進捗に沿ってバリデー

ション作業をタイムリーに⽀援すると同時に、バリデーション体系を基本としたプロジェクトの進⾏を⽀援いたします。

GMP適合性確認の利用建築・設備の構想段階、設計段階におい

て、URSや各種要求事項に基づき、PIC/S・GMPガイドや関連規定に対する適合性確認をチェックシートにまとめ、適切なハード、ソフトを検討します。そこで得た情報は、DQ(設計時適格性確認)へ適⽤し、バリデーション⽂書に活⽤します。

個別の対応事例 固形製剤工場の事例テーマ説明へ戻る ご紹介内容 一覧

Page 6: ご紹介内容 - MAEDAbox3 box2 box1 B液 A液 制作時は現地据付前の 場検査を実施し、 設計通りに制作されていることを確認しま した。さらに、指摘個所の是正確認を

1BCP対応災害や事故に対し、⼈命保護と事業の継続性を確保

5つの基本コンセプト

2PIC/S対応品質リスクを考慮したバランスの取れたハード・ソフトの構築、明確・確実なエリア分離が可能な建物

3環境配慮・省エネルギー環境影響を低減する建物・機器選定

4拡張性・将来対応⼯場稼働と並⾏して、設備・機能の拡張が可能

5合理化・経済性将来のライン変更・組換えが無理なく⾏えるスパン割を持たせた建物ランニングコストを考慮した機器選定

製剤フロアのゾーニング⾃動倉庫を配置し、物流の⼀時保管エリア(バッファ)を確保し、⾼稼働でフレキシブルな⽣産が可能です。建物周囲にL型の機械室を配置し、⼯場稼働中のメンテナンス性を確保、エネルギーロスを最⼩化します。また、将来⽤の未実装エリアを明確に分離・集中させ、⼯場の稼働を⽌めずに設備・機能の拡張に対応します。

*全星薬品⼯業株式会社 和泉⼯場「和泉⼯場のコンセプト」より

製造室フロア

事務室・試験室フロア

見学者対応フロア

製造室フロア

製造室フロア1Fエントランス/充填・包装エリア/⼊荷・出荷エリア

2F試験室/更⾐室/事務室エリア

3F製剤エリア

4F⾒学者応接室/⾒学者廊下/機械室

5F製剤エリア

クリーンゾーン 管理ゾーン 一般ゾーン 将来ゾーン

⼤型製品に対応する8000錠/minのPTP充填ラインの配置。

⼤型製品対応の⼤型溶出試験装置を備えた試験エリア

⼤型製品の専⽤ラインを配置。

エントランスから直接アクセスして、専⽤ラインを俯瞰して⾒学が可能。

前処理と秤量を集約して配置し、混流⽣産に対応。

フロアマップ

ゾーニング

*全星薬品⼯業株式会社 和泉⼯場「フロアマップ」より

全星薬品工業株式会社様 和泉工場のコンセプト5つの基本設計コンセプトを建築・機器に展開

和泉工場のフロア構成⾼稼働・フレキシブル⽣産に対応するフロア構成

1付録

固形製剤工場の事例バリデーション対応 個別の対応事例テーマ説明へ戻る ご紹介内容 一覧

Page 7: ご紹介内容 - MAEDAbox3 box2 box1 B液 A液 制作時は現地据付前の 場検査を実施し、 設計通りに制作されていることを確認しま した。さらに、指摘個所の是正確認を

MAEDA‘s Renewalリニューアル技術と事例

モニタリングデータを活用した効果的な防虫対策

前田建設のBuilding Information Modeling

前田建設の医薬品施設エンジニアリング実績 前田建設のWZEBへの取り組み ご紹介内容 一覧

生産性向上をサポート!前田建設の工場計画技術 2工程分析とICTツールを活用した工場計画⼯程分析と検証による⼯場の最適化

まず基本となる必要⼯程室や⽣産ラインの構想を⾏うため、製造品⽬に対する⽣産量の分析を⾏い、⽣産量が多い製品はラインを専⽤化する、その他の製品は設備・⼯程の共通化や段取り替えで対応するなど計画の⽅向性を⾒極めます。その⽅向性に基づいてラインバランスやリードタイムの短縮について深く掘り下げ、各⽣産ラインの設計を⾏い、必要諸室と⾯積、使⽤設備台数を諸元表にまとめます。

レイアウト構想段階では、物や⼈の流れ、清浄度、GMP管理、ユーティリティなど様々な視点から、各⼯程間の関連性の強さについて分析し、相互関係ダイヤグラムを作成します。作成したダイヤグラムに諸元表でまとめた⼯程室、必要⾯積および設備を当てはめることで、関連性の強さに基づきあらかじめ計画された、合理的で効率的なレイアウトを⾏うことができます。

仮想的に⽣産を⾏うシミュレーションソフトを活⽤することで、時間の経過によって変化する⼯場の状態をリアルタイムに把握できます。出⼒結果を必要倉庫保管量や⼈員配置計画、動線の確認など、様々な視点で計画の検証とフィードバックに役⽴て、⼯場の最適化を⽬指します。

工場計画の手法

シミュレーションの活用

様々な課題に対応可能。「利益を生む」工場計画。お客様の課題を解決して⼯場の⽣産性向上に貢献します

前⽥建設の施設最適化ICT技術は、⽣産計画、レイアウト、⼈員配置を分析・評価し、システムを再編成します。お客様の経営リソースを有効活⽤し⽣産能⼒を最⼤限に引き出す「利益を⽣む」⼯場を構築します。

設備投資の判断 本質的な問題点の把握

お客様の課題およびニーズに対応

「⽣産・流通拠点を⼀新したい」「投資に⾒合う効果が得られるか把握したい」 「感覚的に把握しているが本当の原因を⾒つけたい」

現状変更の確認 改善効果の確認「設備の組み換えで対応したいが

能⼒的なムリやムダが起きないか把握したい」「効果の上がる改善を⾏いたい」

「最⼤現効果が上がる改善策を知りたい」

前田建設のノウハウを結集したシミュレーションソフトウェア前⽥建設とソフトベンダーで共同開発 ※特許取得済

シミュレーションによって⽣産施設の営みを数値的に把握し、投資の判断を容易にします。 現状の問題点をデータとして抽出できます。

設備能⼒、設備の稼働率、リードタイムについて数値的に把握し、最適なリソースの分配が⾏えます。

様々なボトルネックを発⾒し、改善にかかるコストや効果について優先順位付けを⾏って最も効果的な改善策を⾒つけます。

プロセス設定・レイアウト作成 3Dシミュレーション データ出力・帳票

「シミュレーションによる検証事例」詳しくはこちらをタップ

PQ分析の例 相互関係図表の評価例ラインバランス検討の例 相互関係ダイアグラムとレイアウト

前田建設の工場計画技術

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A案・B案ともに⼯程および⽣産計画は同⼀としてシミュレーションモデルを作成しました。5品⽬の⽬標⽣産量を設定して、同時⽣産を3ヵ⽉間⾏い、⽣産状況、スタッカークレーンの稼働率、⼈の稼働率を、それぞれで評価します。

施設計画案の比較⽬的︓どちらが適正な投資効果が得られるかシミュレーション結果より⽐較し評価する

シミュレーションモデルの作成と実行⼯場の営みを全て網羅したシミュレーションモデル

2つの施設計画案の特徴 生産の状況A案は、始業から1〜2時間遅れて各⼯程が開始していました。原因として、搬送に使⽤しているスタッカークレーンが中間製品を払い出すのを待っていることが考えられます。対してB案は、始業してすぐに各⼯程に必要な中間製品の運び込みを始めているのがわかりました。

B案A案

開始から1〜2時間遅れて搬⼊

A案 B案

開始から間もなく⼯程に搬⼊

スタッカークレーンの稼働状況B案の稼働率約14%に対して、A案は稼働率が100%に達しており、荷が裁き切れていない状況です。⼯程遅れの原因がスタッカークレーンの⾼負荷にあることがわかりました。

シミュレーション結果の分析と評価3ヵ⽉の⽣産結果から⾒えてくること

概 要・1階 ︓充填・包装エリア・3階・4階 ︓製剤エリア・⾃動倉庫 ︓3基(原料・製品)

人/台車による工程間搬送をする計画案中間品を⼀時保管エリアに保管

B案

クッションとして中間製品置場を各フロアに設置し、⼈と台⾞で⼯程間搬送を⾏う案

中間製品置場

自動倉庫を活用して工程間搬送をする計画案中間品を⾃動倉庫に保管

A案

概 要・1階 ︓充填・包装エリア・2階・4階 ︓製剤エリア・⾃動倉庫 ︓3基(原料・中間品)

クッションを設けず、⾃動倉庫を中間製品置場とし、倉庫のスタッカークレーンで⼯程間搬送を⾏う案

中間製品置場(⾃動倉庫)

作業員の待ち時間作業員が待っているだけの時間は⼤きな機会の損失です。そこでA案・B案で待ち時間を集計したところ、A案は1ヵ⽉で約634時間分、1⽇8時間として約80⼈/⽇分に相当する

待ちが⽣じていました。対してB案では、待ちはほとんど⾒受けられませんでした。

適正な投資効果が得られるかA案は⾃動化のためコンベヤなどの付帯設備が必要で、B案よりも約5,000万円ほど初期投資額が多いと試算します。しかしA案の⾃動化の効果は今ひとつ発揮できず、投資額と運⽤効率の良さではB案の⽅が有利な結果になりました。ただし、A案にも改善の余地はあり、運⽤⽅法を変えるなど、問題点を改善することで投資効果が⾒込めるものに昇華する可能性は残されています。

A案

搬送負荷が集中する時間帯に稼働率が100%に達する

100%

B案

稼働率は約14%程度で余⼒がある

14%

さらに複合的な要素で検証し問題点を改善することで、最適でムダの無い計画が⾏える

⾃動化の投資に⾒合う効率化が⾒込めなかった

運⽤の変更などで改善の余地がある

A案運⽤効率の良さ、初期投資の⾯ではA案より有利

B案

更なる効率化の余地があるか検討が必要

シミュレーションによる検証事例 2付録

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BIM(Building Information Modeling)の概要バーチャル・デザイン・コンストラクションのメリット

3次元ツールを用いた設計・施工技術のご紹介前田建設のBuilding Information Modeling 3

MAEDA‘s Renewalリニューアル技術と事例

モニタリングデータを活用した効果的な防虫対策

前田建設の医薬品施設エンジニアリング実績 前田建設の工場計画技術 前田建設のWZEBへの取り組み ご紹介内容 一覧

Building Information Modeling、頭⽂字のビー・アイ・エムを略して「ビム」と呼ばれます。建築は全て⼀品⽣産のため、竣⼯してはじめて判る不具合や使い勝⼿の不満がありました。3次元CADを⽤いて仮想空間に建物を試作するバーチャル・デザイン・コ

ンストラクションでこれを解消します。お客様の欲しい建築の性能や形を最適解に近づけるために仮想空間に試作

し検証します。設計の早い段階でBIMを活⽤し仮想空間で建物の出来上がりを把握するこ

とで必要な情報を早期に確定することができ、事業全体がスムーズに⾏われ、後の仕様変更が起こるリスクを減らすことにもつながります。

早期に設計の最適解を発見することのメリット

建物の室内の環境についてシミュレーションを⾏い予測することができます。部屋の熱の発⽣源と気流を考慮したシミュレーションを

実施し問題があれば設計時点で事前に対策を講じることができます。また壁材、窓ガラスなどの建物仕上材の性能を総合的に判断し外装デザインを決定できます。

見えない性能を把握するBIM

BIMの可能性仮想空間に建物を試作して可能になること

仮想空間に竣⼯させるBIMは、使い勝⼿までイメージできる密度とディテールの表現が可能です。表層で⾒えている仕上げだけではなく、隠ぺいされる構造躯体や設備についても3次元で確認が⾏えます。従来はこれらが⼯種毎別々に作図され実際に施⼯する段階になって不具合

が露呈しておりました。統合されたデータを事前に構築することで、この問題を回避することができます。

機能まで見えるBIM

建物はその置かれる⼟地や環境に⼤きく影響を受けます。また⼤規模なプロジェクトであれば周辺の環境にも影響を与えることにな

ります。⽇照や⾵や気温など現状を調査し3次元のシミュレーションにより建物が与えるインパクトを予測します。

環境配慮を可視化するBIM

熱の発生源と気流のシミュレーション

換気口を追加

改善案現状

鉛直面温度

水平面温度

熱の滞留が発生している

建物の外観に曲⾯を採⽤したり複雑な形状をとすることは各種の納まりの調整に時間を要し品質的なトラブルと原因と考えられました。BIMを活⽤すると複雑な意匠であっても⽣産へ正確に情報を伝達できるのでデザインへチャレンジすることができます。3Dプリンター等も活⽤してデジタルモックアップで⼊念に事前検討を⾏います。

デザインへ挑戦するBIM3Dプリンターによるモックアップ製作

「バイオ医薬品施設の試作」詳しくはこちらをタップ

これからの情報伝達と共有のかたち事業に関わる全ての⼈へ伝える

建設現場では⼯種ごとの専⾨⼯事会社がおり、各社がBIMデータを持ち寄り、3次元の資料で「BIM調整会議」を実施することで、確認作業を3次元で直接的に理解できます。また離れた場所でもスマートフォンなどのモバイル端末でもデータの確認が可能です。どこでも図⾯やモデルを閲覧できる環境を構築でき、建設時のみならず竣⼯後の維持管理においても活⽤できます。

3次元資料での情報伝達と共有鉄骨

屋外階段ELV

電気設備機械

設備

前田建設のBuilding Information Modeling

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バイオ医薬品施設の試作 3付録

外観デザイン「粋」から想起する、⾼品質な純国産バイオ医薬品の開発と製造発信拠点の象徴

施設規模無駄のない最適な施設ボリューム

外観のデザインコンセプトは、⽇本⼈の独特な感性を象徴する「粋」。清潔で⾊気のある「いき」な姿で有り、技術の「すい」を尽くす。⽬指したのは⾼品質な純国産バイオ医薬品の開発と製造発信拠点の象徴です。カーテンウオール越しに⽊をイメージしたスリットを設

け、直射⽇光の差し込みを抑えつつ、スリット越しに技術の“すい”を集めた施設機能が垣間⾒えます。夜は建物内部から放つ光で暗闇に “いき”な姿が浮かび上

がります。和とモダンが調和した魅せる施設を具現化しました。

建築⾯積1,267.2㎡、延床⾯積2,534.4㎡

動線・内観イメージ効率的な動線、視認性の⾼い⾒学廊下

1階 2階

1階治験薬フロアは、前培養からバイアル充填、検査・包装までを⼀貫して⾏える動線となっています。⻄側から東側に向かって⼯程が進捗し、バイアル充填および検査・包装まで完了した製品は、⻄側の製品倉庫に保管されます。2階原薬フロアも、1階とほぼ同様に、⻄側から東側へ⼯

程が進捗するレイアウトで、バルク充填まで完了した製品は⻄側の製品倉庫に保管されます。

各調整室が、培養室、精製室に隣接配置され、シングルユースのチューブを介して、供給が⾏えます。培養室から細胞分離室へもシングルユースのチューブを

介して移送を⾏います。1階・2階の主要な⼯程室を、⼯程進捗に沿って南側廊下

の全⾯ガラスの窓から⾒学できます。

1階 培養室

1階 充填室

2階 培養室

2階 精製室(1)

バイアル充填機

凍結乾燥機

トンネル滅菌機

培養槽50L

培養槽200L

クロマトグラフィー

ウィルス不活化装置

TFF

培養槽1000L

培養槽2000L

培養槽50L

培養槽200L

ゾーニング計画モジュール化したフレキシブルで効率的なゾーニング

1階 治験薬製造

製造エリアを同一面積でモジュール化

視認性の高い見学者通路

事務・更衣・機械室エリアの集約

入出庫保管エリアの集約

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異物混⼊は社会的信⽤を失う⼤きなリスクになります。⾍由来の異物混⼊による製品回収が毎年1〜2件発⽣しています。多くの企業は防⾍管理に投資をしていますが、事故がゼロになりません。防⾍担当者が抱える悩みの多くは、「発⽣原因がよく分からない」、「対策費⽤を捻出できない」、「運⽤に⼿間がかかり継続できない」といったことです。防⾍管理をしていても、季節変動や建物の劣化など、発⽣の時期や傾向を掴めなければ、本当の原因を把握することはできません。また、いざ対策を講じようとしても予算的な問題もあり、場当たり的な対策になりがちではないでしょうか。

防虫担当者のお悩みを解消!前田建設が考える防虫計画のポイント

モニタリングデータを活用した効果的な防虫対策

4

⼀般的に⼊出荷⼝は侵⼊数が⾮常に多くなります。河川や植栽に近接していれば、当然侵⼊のリスクは⾼くなり、逆に周辺に河川や植栽などもない環境で侵⼊が多い場合は、⼊出荷⼿順が不適切、扉に隙間があるなどの可能性を疑う

必要があります。また、建物内部に⾍が発⽣する場合、トラップをうまく配置しておくと侵⼊ルートを追跡しやすくなります。内部発⽣の⾍は、繁殖している可能性があるので、経過観察の継続が必要です。

防虫モニタリングデータからわかることモニタリングデータ活⽤の⽅法

発生場所の分析

0

10

20

30

2014年度 2015年度 2016年度

異物混入 虫由来

医薬品等の回収件数(PMDA回収情報より)(医薬品、化粧品、医薬部外品、医療機器を含む)

「虫の特性の把握」詳しくはこちらをタップ

MAEDA‘s Renewalリニューアル技術と事例

前田建設のBuilding Information Modeling

前田建設の医薬品施設エンジニアリング実績 前田建設の工場計画技術 前田建設のWZEBへの取り組み ご紹介内容 一覧

防虫対策の背景と課題情報を把握し課題を解消

防虫担当者が抱える悩み

充填室

事務

倉庫

入出荷口

包装

大きさが発生数を示す

河川

外部侵⼊の⾍の数は季節変動します。⼀般的に夏にピークがくる「ひと⼭型」になりますが、猛暑になると逆に発⽣が抑えられ、春と秋にピークがくる「ふた⼭型」のパターンになることがあります。その他の変動要因としては、繁

忙期の影響もあります。また、設備更新や改修⼯事、掘削⼯事や植

栽変更などの影響も考えられます。さらに⻑期間のデータを集計す

ると、繰り返す傾向や建物の経年変化による影響を把握できます。⻑期的に分析することで、将来

を⾒通した補修や改修など、費⽤が掛かる対策について、計画的に予算を組むことが可能になります。

季節変動・時系列による分析

集計結果から、発⽣数が多い⾍について原因を考えます。捕獲した⾍の⾷性からは、好むエサや⾷物連鎖により原因を絞り込めるものがあります。また⾍の⼤きさからは、シャッターなどの開閉、光

による誘因や気流の流れ、⼩さいものはフィルタの通過を疑います。好む環境から⾒ると、排⽔系統、

⾷品残渣(ざんさ)を好む、といった特性からも絞りこめます。

虫の種類や特性による分析

100

50

虫の発生数グラフ

1月4月 7月 10月

猛暑 設備更新繁忙期モニタリングデータの分析により様々な要因を明確にすると、より具体的な対策を講じることができます。建物・設備としては、貫通部の納まりや防⾍対策に役⽴つ設備など様々な対策がありますが、重要なのは原料・製品のハンドリングや清掃⼿順などの運⽤⽅法と合わせて、防⾍に対する考え⽅を明確しておくことです。これらを「防⾍仕様書」として標準化すると、担当者が

交代しても適切な運⽤を維持することができ、新しい施設を計画するときも、「防⾍仕様書」が防⾍対策の標準仕様となります。

防虫仕様の標準化モニタリングデータ分析の重要性

「防虫仕様書」のすすめ

壁/床/天井の納まり貫通部の納まり

原料/製品のハンドリング方法

清掃手順

モニタリングデータを活用した効果的な防虫対策

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虫の大きさを知るどのくらいの隙間を侵⼊するのか

侵入する虫の大きさの把握し隙間対策を行う

虫の特性の把握発生個所・侵入経路

4付録

⼀般的に⾍の⼤きさというと体⻑を指します。しかし⾍の侵⼊を考えるときは、体⾼または体幅が重要です。⼤きく⾒える⾍も、ほとんどの⾍は細⻑いか平たいため、頭部が⼊れば胴体も通過することができます。

歩行虫の大きさ下図の歩⾏⾍の体⻑と体⾼の分布では、ヤスデなどの多

⾜類は、体⻑としては⾮常に⼤きいですが、体⾼でみると意外と⼩さいことがわかります。右下の映像では、⽐較的⼤きなダンゴムシが2mm〜3mmの隙間では潜り込みなが

ら隙間を通過していることがわかります。体⾼1mm以上の⼤きくて⾏動範囲が広い⾍の侵⼊を防

⽌するためには、隙間1mm以下が⼀つの⽬安になります。

飛来虫の大きさ下図の⾶来⾍の体⻑と体⾼の分布では、実際の体⻑と体

⾼はかなり⼩さいことがわかります。⾶来⾍の場合、扉の⼩さな隙間や貫通部からの侵⼊のほか、防⾍網についても気をつける必要があります。右下の映像では枠の部分から

網をすり抜けているのが確認できます。⽬の細かい防⾍網に変えるとかなり抑えることはできま

すが、アザミウマなどの微⼩な⾍は侵⼊しますので、最終的にはフィルタが必須です。

歩行虫の体長と体高の分布 歩行虫の侵入実験

飛来中の体長と体高の分布 飛来中の侵入実験

ヤスデなどは20m近い外壁⾯を歩⾏し、屋上に⽣息することが確認されています。⼈にはフラットに⾒える壁も、⾍の⽬線で⾒ると、表⾯は細かな凹凸があり、容易にのぼることが可能です。屋上にも⾍がのぼることを前提に貫通部の隙間を塞ぐこと、壁をのぼらないように⾍返しを設置する等の⽅法で対応します。さらに⾍返しの折り返し部分に薬剤を⼊れることで、⾍の寄り付きを防⽌します。

確認されている虫の発生箇所・侵入経路発⽣・侵⼊の対応策

壁を歩行する虫

くつずり部分にもゴムパッキンがある密閉性の⾼い扉でも、クモやダンゴムシなどの歩⾏⾍が侵⼊します。⼀⾒隙間の無い扉でも、⾍のスケールで⾒てみると、隠れた部分に隙間があります。外からの光漏れやサーモグラフィを使⽤した温度差を⾒る⽅法で隠れた隙間を確認します。隙間がある場合、扉の内側に養⽣テープで⽬張りをし、⾍の付着状況から侵⼊箇所を特定します。扉パッキンの継ぎ⽬、両扉の召し合わせ部分を念⼊りに確認して隙間をなくすことで、ほとんどの⾍の侵⼊を防ぐことができます。

密閉性の高い扉からの侵入

屋上の配管貫通部虫返しの設置

虫が登れる壁の凹凸

目張り調査 赤外線サーモグラフィ

密閉性の高い扉のゴムパッキン

本来は⼈や物のゴミや埃を払い落すべきエアシャワーの内部に⾍が⽣息していることも確認されています。エアシャワーのフィルタは、埃や⽑髪はキャッチする⽬的

で設置されているため、意外にも⽬は粗く、⼩さな⾍は通過してしまいます。より⽬の細かいフィルタに交換すること、定期的にフィルタを清掃することで、⾍の発⽣と⽣息を予防できます。さらに、床に粘着マットを設置すると、落ちた⾍の⾶散が

抑えられます。

エアシャワー内部に発生

意外と目が粗いエアシャワーのフィルター

フィルタを取り外した状態

チャタテ虫の内部発生状況

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リニューアル技術と事例のご紹介MAEDA‘s Renewal 5ニューアル工事、その前に旧法規と新法規での建築基準法適合の扱いについて

現⾏法規に基づき、建設された建築物、これは適合建築物です。建設当時の法規制には適合していた。その後、法改正が⾏われ、新法規制には適合しなくなって

しまった建築物これを既存不適合建築物と呼びます。建設当時の法規制には適合していた。法改正に関係なく、

無届けで勝⼿に増改築などしてしまった建築物、これは違反建築物になります。

既存不適格建築物とは、建設当時の法規制には適合していたが、その後、法改正が⾏われ、現⾏法規制には適合しなくなっている建築物です。そのままの状態で使⽤していることは違法ではありません。増改築や⼤規模修繕・模様替え、⽤途変更などを⾏う場合、

⼀定範囲の是正義務が発⽣します。これを遡及適⽤と⾔います。増改築などの対象部分の延べ⾯積が重要です。⾯積規模により遡及範囲が⼤きく変わります。

既存不適格建物への対応是正義務による遡及適用の発生

面積規模による遡及の適用範囲の変更

増改築、⼤規模修繕・模様替、⽤途変更等を⾏う場合には⼀定範囲の是正義務(現⾏規定への適合)が⽣じる。

増改築など対象となる部分の延べ⾯積が重要。対象⾯積の規模により遡及範囲が⼤きく変わる。

耐震改修 法規制の再確認耐震関連法改正について

「現行耐震基準」以前の建物は既存不適格建物

「現⾏耐震基準」以前に建設されていた建築物は、耐震基準的に既存不適格建築物に該当する。

「耐震改修促進法」による耐震診断の義務化

昭和56年5⽉31⽇以前に新築⼯事に着⼿した不特定かつ多数の⼈が利⽤する⼤規模建築物、地震発⽣時にその利⽤が望まれる公益上必要な建築物などは、耐震診断の実施と診断結果の報告が義務化された。※⼀般事務所や⼯場は対象外

昭和56年(1981年)6⽉1⽇に新しい耐震基準が導⼊されました。これを「現⾏耐震基準」と呼んでいます。「現⾏耐震基準」以前に建設されていた建築物は、耐震基

準的に既存不適格建築物となっています。阪神・淡路⼤震災、新潟県中越地震、そして東⽇本⼤震災、

度重なる⼤規模な地震を経験したことにより、平成25年11⽉に「耐震改修促進法」が改正されました。昭和56年5⽉31⽇以前に新築⼯事に着⼿した不特定かつ

多数の⼈が利⽤する⼤規模建築物や地震発⽣時にその利⽤が望まれる公益上必要な建築物などは耐震診断の実施と診断結果の報告が義務化されました。ただし、⼀般事務所や⼯場は義務化対象外です。(所有者の努⼒義務となっています。)

「耐震改修」事例詳しくはこちらをタップ

リノベーション 法規制の再確認規制措置の概要

建築物省エネ法で特定建築物と⾔われる『延べ⾯積2,000㎡以上の⾮住宅』の場合、計画建物を省エネルギー基準に適合させた上で、第3社機関から適合性判定を受けます。省エネ基準に適合していないと、確認済証の交付を受けら

れません。建築確認⼿続きとの連動が義務化されました。中規模建築物(延床⾯積300㎡以上)の⾮住宅および住宅

の場合、省エネ基準に適合している旨を⼯事着⼯21⽇前までに所管⾏政庁へ届出る事が義務化されました。

「リノベーション」事例詳しくはこちらをタップ

省エネ基準の適合認定新築、既存を問わず、住宅や建築物(オフィスビル等)において、国が定める基準以上の省エネ性能を有している場合、適合認定をアピールすることが出来る。

新築建物の場合 既存建物の場合

積雪荷重の見直し 法規制の再確認積雪荷重に関連する法改正について

平成30年1⽉15⽇に建築基準法における積雪荷重が⾒直され、改定されました。多雪区域以外の区域で垂直積雪量が15cm以上の区域に限り、棟から軒までの⻑さが10m以上、屋根勾配が15度以下の緩い勾配の折版屋根などのような軽量な屋根を対象に、該当する建築物は、割り増した積雪荷重を⽤いて構造計算を⾏うことになりました。

平成30年1⽉15⽇公布、平成31年1⽉15⽇施⾏(予定)です。この改定により、既存の該当建築物は既存不適格建築物となります。これに該当する建物のリニューアル、増築等を⾏う場合、構造的な補強対策などを求められることがあります。

モニタリングデータを活用した効果的な防虫対策

前田建設のBuilding Information Modeling

前田建設の医薬品施設エンジニアリング実績 前田建設の工場計画技術 前田建設のWZEBへの取り組み ご紹介内容 一覧MAEDA‘s Renewal

リニューアル技術と事例

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耐震改修の事例

内部へ立ち入らない耐震補強「マスターフレーム構法」マスターフレーム構法は、建物外部から鉄筋コンクリート製の柱・梁架構フレームを

直接既存の躯体に取り付ける、耐震補強⼯法です。内部へ⽴ち⼊らずに耐震補強が⾏えるのが特徴です。ブレース材を無くし採光・眺望を確保します。専⽤の後施⼯アンカーにより⼯事中の

騒⾳、振動、粉塵の発⽣を低減します。補強部材のプレキャスト化により、⼯期の短縮も可能です。

耐震改修の技術と事例前田建設が開発した耐震補強工法

5付録

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一般的な耐震補強方法について耐震性能を上げる方法

耐力を上げる方法鉄筋コンクリート造壁の増打(壁を厚くする)、

新設や鉄⾻ブレースを設置するなど、地震に対する建物の耐⼒(強さ)を向上させます。

粘り強くさせる炭素繊維補強法、包帯補強法(SRF⼯法)などで、建物の

変形能⼒を向上させます。また、構造スリットを設ける事も変形能⼒を向上させる⽅

法の⼀つです。建物の変形能⼒を向上させることで、地震に対する耐⼒を向上させます。

補強⽅法は⼤きく分けて「耐⼒を上げる⽅法、「粘り強くさせる⽅法」、「免震レトロフィット」、「制震補強」の4つに⼤別されます。

炭素繊維補強法 包帯補強法 構造スリット

免震レトロフィット既存建物の基礎下や中間層の柱部分に、積層ゴムに

よる免震装置を設置して、地震の揺れを遅らせ緩やかにする⽅法です。

免震装置

制震補強地震による建物の揺れを、階間に設置した制震装置によ

る熱エネルギーに変換し消費させます。地震の揺れを吸収し揺れを抑える⽅法です。

Before After

マスターフレーム構法の特徴

・外部から補強を⾏うので、建物内部には⽴⼊らない。

・ブレース材(斜材)を使⽤しないため、採光・眺望に 影響を与えず、デザイン性に優れている。

・専⽤の後施⼯アンカーを使⽤し、騒⾳・振動・粉塵の発⽣を低減。

・補強部材をプレキャスト化して、⼯期短縮する事が可能

マスターフレーム構法の事例⼤学研究施設の機能を維持しながら耐震補強⼯事を⾏いました。

同⾊のタイル仕上げとすることで、既存の外観デザインを維持しながら耐震補強が⾏えました。

用途:研究施設構造:RC造5階補強:直付工法

間柱追加

リノベーションの事例 ご紹介内容 一覧

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リノベーションの事例

「建物の資産価値を向上させる」小規模で煩雑な工事にも対応「古い建物だが安⼼して使いたい」、「違う製品を⽣産した

い」、「⽣産量を増やしたい」など動機は様々ですが、リニューアル⼯事の⽬的は「建物の資産価値を向上させる」ことにあります。その際、既存図⾯が残っていない事や現状が図⾯と違っているなど不確定要素が多く、新築⼯事と⽐べて、煩雑で難しい⼯事となります。前⽥建設ではお客様の信頼を得られるように様々なご提案を⾏い、プロジェクトを遂⾏します。

操業を止めないリニューアル工事通常、内部レイアウトの変更に伴うリニューアル⼯事では、操

業の停⽌を伴う⼯事になることが多く、リニューアル⼯事を躊躇する要因になっています。前⽥建設では操業中の⼯場を⽌めずに施⼯できる⽅法・技術で対応します。

耐震補強古い建物を安心して使う

増改築・間仕切り変更違う製品を生産したい/生産量を増やしたい

設備の増設・改修

設備の更新・改修内外装補修・更新 省エネ・省資源化

小規模~大規模まで対応可能

運用に適したレイアウト設計

使用状況に合わせた施工計画

工事期間中の操業停止を回避

8.0m×8.0m角のクリーンルームの小規模なリノベーション8.0m×8.0m⾓の1部屋を⾼薬理活性の封込

め対応クリーンルームを改修した事例です。限られたスペースで、いかにクリーンルームエリアを⼤きく確保出来るかがポイントでした。作業員の⼊退出や資材の動線を合理化したレイアウト設計からご提案しました。

稼働中の施設での除染・解体を伴うリノベーション(高薬理製剤工場)⾼薬理製剤⼯場の除染・解体を伴う4期︓2年

に渡る⼤規模改修の事例です。各室を仮設を⾏いながら移動し順次改修しました。⾮汚染エリアの先⾏解体を⾏い、除染対象エリアは⼊室禁⽌としました。仮設設備の設置後、除染作業を⾏います。また、モックアップによる作業性の確認と廃棄物の管理を確実に⾏いました。

稼働中エリアへの交叉汚染防止を徹底稼働中エリアやクリーンルームに

隣接したエリアを改修する際は仮設の緩衝室を設置し、交叉汚染の防⽌を徹底します。緩衝室内では作業⾐の更⾐、真空掃除機や吸着マットなどを使い、付着した粉塵の除去を⾏います。廃棄物の搬出には蓋付ダストボックスを使⽤します。

排気の管理

作業性確認(モックアップ)

非改修エリア

改修エリア

エリア区画養生

除染エリア

AS更衣

前室PR

洗浄

- - -

排気

蓋付ダストボックス

負圧除塵機(排気HEPA)

真空掃除機(排気HEPA)

タイベックス

リノベーションの技術リニューアルで建物の資産価値を向上させる

リノベーションの事例目的に沿った様々なリノベーションに対応します

5付録

耐震改修の事例

資産価値を向上させる大規模なリノベーション外観イメージの一新と省エネ化

・外⽪の熱負荷低減対策 ・耐震性能の向上

Before After

空調設備のエネルギーロス低減

・屋上空調機器の分散配置・⾼効率、省エネ型の熱源機器採⽤

Before After

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工場稼働エリア

改修エリア緩衝室

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モニタリングデータを活用した効果的な防虫対策

前田建設のBuilding Information Modeling前田建設の工場計画技術前田建設の医薬品施設

エンジニアリング実績

ZEB(Net Zero Energy Building)の定義ZEBとは何か

前田建設が提唱するWZEB「新築」と「改修」双⽅に対応する、ふたつのZEB

「新築」と「改修」ダブルで省エネルギー化前田建設のWZEBへの取り組み 6

ZEBとは、Net Zero Energy Buildingの略で「ゼブ」と呼ばれています。「快適な室内環境を保ちながら、負荷抑制、⾃然エネルギー利⽤、設備システムの⾼効率化により省エネルギーを実現した上で、再⽣可能エネルギーの導⼊を⽬指した建築物」と定義されます。省エネルギー⼿法により基準建物よりも50%以上の省エネを達成した建物をZEB Ready、さらに再⽣可能エネルギー等を導⼊して正味75%以上の省エネ建物をNearlyZEB、正味100%以上の省エネ達成で「ZEB」とそれぞれ定義されており、この3つを指してZEBとされています。

行政によるZEB普及に向けた活動ZEB普及に向けたロードマップ

経済産業省では、ZEB普及に向けたロードマップ作成してZEBの普及促進活動が本格化しています。まずは、ZEB認知度の向上をはかり、次にZEB事業の活性化

を促し、2030年を⽬標に新築平均ZEBの実現を掲げています。その実現に向け、2017年にZEB設計ガイドラインやパンフ

レットの発⾏により認知度向上を図るほか、ZEBリーディングオーナーやZEBプランナーの登録制度を開始して、ZEB相談窓⼝の整備、普及PRの促進を進めています。

社)環境共創イニシアチブ資料に基づき作図

新技術研究所は当社創⽴100周年記念事業プロジェクトと位置付けられ、その管理中枢機能を担う事務所棟は『ZEBと知的⽣産性向上』を実現する次世代型のオフィスとして建設されます。ZEBの設計には建設地の恵まれた環境条件を積極的に利⽤しました。導⼊する技術として、⾼効率空調の採⽤や、電動ブライン

ド、センサー類、直流電源、最適制御等のアクティブな⼿法のみならず⾃然換気や、クールピット、傾斜折り上げ採光天井などのパッシブな⼿法、⾬⽔利⽤、井⽔利⽤、タスク・アンビエント⽅式の採⽤による節エネルギー⼿法を採⽤しています。また、屋上と外壁⾯に太陽光パネルを敷設し、再⽣エネルギーを導⼊することで、ZEBを実現しています。

研究施設更新プロジェクト(MKT-PJ)

1993年に竣⼯した、複合施設の改修⼯事にて、ZEBReady化に向けた省エネ改修を⾏いました。同規模・⽤途標準施設の設定値が2,590MJ/㎡・年に対して、2014年までの運⽤段階で省エネを図り、省エネ運⽤1,595MJ/㎡年に対してさらに各種省エネ技術を取り⼊れ、ZEB Ready化を図ります。運⽤エネルギーを同規模・⽤途標準施設⽐で56%の削減を⽬指しています。

J.CITYビル ZEB Ready化総合改修事業オフィス棟(約30,500㎡)

ホテル棟(約14,800㎡)スポーツ棟(約1,400㎡)

地下駐車場他(約16,300㎡)

3段階の省エネ化で定義されるZEB

ZEB普及ロードマップ

前田建設のWZEBへの取り組み

前⽥建設は、すでにZEBリーディングオーナー、ZEBプランナーとして登録されています。この確かな信頼と最新技術を礎にZEBのリーディング企業を⽬指しています。

前田建設はZEBリーディングオーナー、ZEBプランナーとして登録済

新技術研究所は当社創⽴100周年記念事業プロジェクトと位置付けられ、その管理中枢機能を担う事務所棟は『ZEBと知的⽣産性向上』を実現する次世代型のオフィスとして建設されます。

自然環境を積極的に利用した次世代型オフィス

環境性能評価BELS「5スター」評価「ZEB」評価の取得

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