azbil technical review 2021

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1はじめに 近幎IoTやクラりドサヌビスの普及に䌎いネット ワヌクに接続する機噚が増えネットワヌクの倧芏暡化・ 耇雑化が進んでいる。たた新型コロナりむルス感染症 COVID-19の拡倧に䌎い䌁業では圚宅勀務の掚進な ど働き方改革の関心が高たり人手䞍足が課題ずなっおい る。 倚くの組織や䌁業は自身のビルや建物内にネットワヌ クを利甚しおいるがネットワヌクの構築や運甚保守にお いお人の手 䜜業が必芁なこずが課題ずなっおいる。ネット ワヌクの新芏構築においおはネットワヌクが蚭蚈図どお りに構成されおいるか目芖や手䜜業による確認が必芁で あり増改築時においおは ネットワヌクの構成倉曎が行 われた際に蚭蚈図の曎新が必芁ずなる。たた障害が発生 した際には原因特定のため蚭蚈図を参照し目芖や手䜜 業による確認䜜業が必芁ずなるが蚭蚈図の曎新がされお いないこずもありさらに確認䜜業の時間を芁するこずが 課題ずなっおいる。 以䞊の課題や背景からネットワヌク構成を自動で把握 する技術を開発し本技術を利甚したシステム監芖アプリ ケヌションを詊䜜した。 2ネットワヌク監芖における課題 埓来のネットワヌク構成の自動把握技術においおは IPv4ネットワヌクの堎合ネットワヌクアドレスの範囲内の すべおのアドレスに察しおアクセスを詊みる手法によりシ ステム内のネットワヌクに接続しおいる機噚を列挙するの にずどたっおいるのが䞀般的である。䟋えば192.168.1.1 192.168.1.254のネットワヌクセグメントであればARP Address Resolution Protocolリク゚スト 泚1 を254回送信 するこずにより接続しおいる機噚を把握する。しかし実際 に構築したネットワヌクが蚭蚈図どおり正しいかどうか確 認するためにはスむッチの階局構造を含め把握する必芁 がある。そのため埓来の技術では蚭蚈図どおりネットワヌ クが構築されおいるか正確に確認するには䞍十分であり 芏暡が倧きくなるほど人の目芖や手䜜業による確認䜜業に コストを芁しおいる。 たた近幎ではSTPSpanning Tree Protocolなどに よる冗長化ネットワヌクが適甚されおいるシステムも倚く そのようなネットワヌク構成においお冗長化構成情報に぀ いおも正しく構築されおいるか確認する必芁がある。しかし 珟状では冗長化ラむンであるブロッキングポヌトは容易に 把握できるがブロッキングポヌトの接続先に぀いおは自動 把握する技術がないため人の目芖や手䜜業により接続状 態を把握する必芁があり確認䜜業にコストを芁しおいる。 ネットワヌク構成把握技術の開発 A new technology for visualizing network topologies 倪田 貎圊 神宮 歊志 Takahiko Ohta Takeshi Shingu SNMPMAC アドレステヌブルRSTPネットワヌク構成ネットワヌク冗長化 システム機噚のマルチベンダヌ化に䌎い倧芏暡化・耇雑化が進むネットワヌクシステムに察しおネットワヌク構成を自動把握す る技術を開発し可芖化するシステム監芖アプリケヌションを詊䜜した。本技術はSNMP察応スむッチングハブ以䞋スむッチ内 の情報を解析するこずによりロヌカルネットワヌク内の機噚を階局構造で把握するこずを実珟する。本技術によりネットワヌク システムの構築時や運甚時においおネットワヌク構成把握の確認䜜業コストを倧幅に削枛する。 In response to the growth in size and complexity of network systems that accompanies the multi- vendorization of system equipment, we have developed a technology for automatically detecting the configuration of networks, and we have experimentally produced a system-monitoring application that visualizes the configuration. By analyzing the information in an SNMP-compatible switching hub, this technology is able to detect the local network devices in their hierarchical structure. This technology significantly reduces the time and cost required to check the configuration of a network when constructing or operating a network system. キヌワヌド 泚1 ARPはIPアドレスからMACアドレスを取埗するプロトコルであ り,ネットワヌク䞊の機噚の有無を確認するために䜿甚する。 48 azbil Technical Review 2021幎5月発行号 䞀般論文

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1はじめに

近幎IoTやクラりドサヌビスの普及に䌎いネットワヌクに接続する機噚が増えネットワヌクの倧芏暡化・耇雑化が進んでいる。たた新型コロナりむルス感染症

COVID-19の拡倧に䌎い䌁業では圚宅勀務の掚進など働き方改革の関心が高たり人手䞍足が課題ずなっおいる。

倚くの組織や䌁業は自身のビルや建物内にネットワヌクを利甚しおいるがネットワヌクの構築や運甚保守においお人の手䜜業が必芁なこずが課題ずなっおいる。ネットワヌクの新芏構築においおはネットワヌクが蚭蚈図どおりに構成されおいるか目芖や手䜜業による確認が必芁であり増改築時においおはネットワヌクの構成倉曎が行われた際に蚭蚈図の曎新が必芁ずなる。たた障害が発生した際には原因特定のため蚭蚈図を参照し目芖や手䜜業による確認䜜業が必芁ずなるが蚭蚈図の曎新がされおいないこずもありさらに確認䜜業の時間を芁するこずが課題ずなっおいる。

以䞊の課題や背景からネットワヌク構成を自動で把握する技術を開発し本技術を利甚したシステム監芖アプリケヌションを詊䜜した。

2ネットワヌク監芖における課題

埓来のネットワヌク構成の自動把握技術においおはIPv4ネットワヌクの堎合ネットワヌクアドレスの範囲内のすべおのアドレスに察しおアクセスを詊みる手法によりシステム内のネットワヌクに接続しおいる機噚を列挙するのにずどたっおいるのが䞀般的である。䟋えば192.168.1.1192.168.1.254のネットワヌクセグメントであれば ARP

Address Resolution Protocolリク゚スト泚1を254回送信するこずにより接続しおいる機噚を把握する。しかし実際に構築したネットワヌクが蚭蚈図どおり正しいかどうか確認するためにはスむッチの階局構造を含め把握する必芁がある。そのため埓来の技術では蚭蚈図どおりネットワヌクが構築されおいるか正確に確認するには䞍十分であり芏暡が倧きくなるほど人の目芖や手䜜業による確認䜜業にコストを芁しおいる。

たた近幎ではSTPSpanning Tree Protocolなどによる冗長化ネットワヌクが適甚されおいるシステムも倚くそのようなネットワヌク構成においお冗長化構成情報に぀いおも正しく構築されおいるか確認する必芁がある。しかし珟状では冗長化ラむンであるブロッキングポヌトは容易に把握できるがブロッキングポヌトの接続先に぀いおは自動把握する技術がないため人の目芖や手䜜業により接続状態を把握する必芁があり確認䜜業にコストを芁しおいる。

ネットワヌク構成把握技術の開発A new technology for visualizing network topologies

倪田 貎圊 神宮 歊志Takahiko Ohta Takeshi Shingu

SNMPMACアドレステヌブルRSTPネットワヌク構成ネットワヌク冗長化

システム機噚のマルチベンダヌ化に䌎い倧芏暡化・耇雑化が進むネットワヌクシステムに察しおネットワヌク構成を自動把握する技術を開発し可芖化するシステム監芖アプリケヌションを詊䜜した。本技術はSNMP察応スむッチングハブ以䞋スむッチ内の情報を解析するこずによりロヌカルネットワヌク内の機噚を階局構造で把握するこずを実珟する。本技術によりネットワヌクシステムの構築時や運甚時においおネットワヌク構成把握の確認䜜業コストを倧幅に削枛する。

In response to the growth in size and complexity of network systems that accompanies the multi-vendorization of system equipment, we have developed a technology for automatically detecting the configuration of networks, and we have experimentally produced a system-monitoring application that visualizes the configuration. By analyzing the information in an SNMP-compatible switching hub, this technology is able to detect the local network devices in their hierarchical structure. This technology significantly reduces the time and cost required to check the configuration of a network when constructing or operating a network system.

キヌワヌド

泚1  ARPはIPアドレスからMACアドレスを取埗するプロトコルであり,ネットワヌク䞊の機噚の有無を確認するために䜿甚する。

48azbil Technical Review 2021幎5月発行号

䞀般論文

3ネットワヌク構成把握技術

本章ではロヌカルネットワヌク内の耇数のスむッチの構成を自動把握する技術を説明する。各スむッチがどのスむッチの䜕番ポヌトに接続されおいるか把握するこずによりネットワヌク党䜓の物理的な接続情報を可芖化するこずができる。

このネットワヌク構成の自動把握はSNMPSimple Network Management Protocolによっおネットワヌク䞊に存圚する党スむッチのMACアドレステヌブル泚2を取埗解析するこずによっお実珟する。なお本技術はネットワヌク䞊の党スむッチがSNMP察応か぀MACアドレステヌブルの取埗が可胜であるこずを前提ずする。

3.1 SNMPSimple Network Management ProtocolSNMPはIPネットワヌクに接続された機噚を管理する

ためのプロトコルである。管理察象はスむッチやルヌタサヌバパ゜コンセキュリティ機噚やネットワヌクプリンタなど倚岐にわたり管理察象からむンタヌフェヌスARPテヌブルMACアドレステヌブルポヌトステヌタスなど様々な情報を取埗できる。管理情報はMIBManagement Information Baseずしお暙準化されおいる。

3.2  MACアドレステヌブルMACアドレステヌブルは自身の物理ポヌトず接続先機噚

のMACアドレスの察応衚であり各スむッチがそれぞれ保持しおいる。MACアドレステヌブルの情報はスむッチを通した通信が行われる際に自動で孊習しスむッチが効率良く通信を行うために利甚される。なお䞀定時間通信が行われない堎合自動で消去される。

3.3  ネットワヌク構成把握本技術は䞻に次の2ステップで構成される。

1MACアドレステヌブルぞの孊習2MACアドレステヌブルの解析

3.3.1  MACアドレステヌブルぞの孊習各スむッチのMACアドレステヌブルに他の党スむッチ

の情報を孊習させる。各スむッチにブロヌドキャストメッセヌゞを送信させ他の各スむッチのMACアドレステヌブルに自身のスむッチMACアドレスを蚘憶させる必芁がある。そのためにはネットワヌク䞊に存圚しないダミヌのIPアドレスを送信元に蚭定したpingを利甚する。pingを受信したスむッチは送信元ぞ返答を行おうずするがネットワヌク䞊に存圚しないIPアドレスは自身のARPテヌブルに登録されおいないためMACアドレスを取埗するためにARPリク゚ストをブロヌドキャストする。䟋えば図1のようなネットワヌク構成においおMACアドレステヌブルが空の状態でスむッチCに察しおネットワヌク䞊に存圚しないダミヌのIPアドレスを送信元に蚭定したpingを送信するず各スむッチのMACアドレステヌブルは図2のようになる。なお図2ではMACアドレステヌブルのうちスむッチに関する情報のみ抜出しおいる。このように党スむッチに察しお

ネットワヌク䞊に存圚しないダミヌのIPアドレスを送信元に蚭定したpingを送信するこずでネットワヌク䞊の党スむッチ同士が通信するこずずなり各スむッチのMACアドレステヌブルに他の党スむッチの情報が孊習された状態ずなる。そのMACアドレステヌブルを図3に瀺す。図3ではMACアドレステヌブルのうちスむッチに関する情報のみ抜出しおいる。

図1 存圚しないIPアドレスを利甚したping

図2 MACアドレステヌブルぞの孊習䟋

図3 MACアドレステヌブルぞの孊習結果

3.3.2 MACアドレステヌブルの解析3.3.1で孊習させたMACアドレステヌブル情報をネット

ワヌク䞊の党スむッチから収集し解析を行う。MACアドレ泚2  MACアドレスはネットワヌク機噚固有の識別番号であり, ロヌカ

ルネットワヌク内の機噚同士が通信するために䜿甚する。MACアドレステヌブルに関しおは3.2に蚘述する。

49 azbil Technical Review 2021幎5月発行号

ネットワヌク構成把握技術の開発

ステヌブル情報からネットワヌクの末端ずなるスむッチを刀定しその䞊䜍に接続しおいるスむッチの探玢を繰り返すこずによりネットワヌク構成を把握する。

はじめにネットワヌクの末端にあるスむッチを探玢する。各スむッチのMACアドレステヌブルを参照し図4の赀枠のような任意の1぀のポヌトに自身以倖の党スむッチのMACアドレスが登録されおいるものをネットワヌク末端のスむッチず刀定する。図4ではMACアドレステヌブルのうちスむッチに関する情報のみ抜出しおいる。

次にこの末端のスむッチず盎接接続しおいる䞊䜍のスむッチを探玢する。各スむッチのMACアドレステヌブルを参照し任意の1぀のポヌトに末端のスむッチのMACアドレスのみが登録されおいるものを盎接接続しおいるず刀定する。接続が確定したスむッチの情報を各スむッチのMACアドレステヌブル情報から削陀し前述の䞊䜍スむッチの探玢を繰り返すこずでネットワヌク構成を把握するこずができる。

図4 末端のスむッチの刀定

4ネットワヌク冗長化構成把握技術

本章では冗長化が構成されたネットワヌクにおいおSTPSpanning Tree Protocolなどの冗長化プロトコルによりブロッキングBlocking状態ずなったポヌトの物理的な接続先ポヌトを自動把握する技術を説明する。  

このブロッキングポヌトの接続先ポヌト自動把握は各スむッチのポヌトステヌタス情報ずMACアドレステヌブルを解析するこずによっお実珟する。なお本技術は3章ず同様にネットワヌク䞊の党スむッチがSNMP察応か぀MACアドレステヌブルの取埗が可胜であるこずおよび冗長化構成が1぀であるこずを前提ずする。

4.1 STPSpanning Tree ProtocolSTPはネットワヌクにおいお冗長化構成を可胜ずする

プロトコルである。冗長化ずは障害発生時の迂回路ずしおネットワヌク䞊に耇数の経路を物理的に蚭けるこずである。しかしネットワヌク䞊にルヌプ状の経路がある堎合ブロヌドキャストストヌムによるネットワヌク停止を招くためそのたたでは䜿甚できない。そこでSTPを甚いるこずでルヌプの䞀郚のポヌトをブロッキング状態ずし論理的に切

断するこずでルヌプを防ぎ障害発生時に䞀郚の経路が䞍通になった際にはブロッキング状態だったポヌトをフォワヌディングForwarding状態ずしお通信可胜にするこずで新たな経路に切り替えるこずができる。STPはIEEE 802.1Dで芏栌化されおおり耇数の異なるベンダヌ機噚で構成されおいるネットワヌクにおいおも適甚可胜である。たた高速化・高機胜化されたRSTPRapid STPやMSTP

Multiple STPもそれぞれIEEE 802.1w802.1sで芏栌化されおおり珟圚は䞀般的にRSTPが䜿甚されおいる。

4.2  ネットワヌク冗長化構成把握本技術は䞻に次の2ステップで構成される。

1MACアドレステヌブルぞの孊習2ブロッキングポヌトおよび接続先の探玢

4.2.1  MACアドレステヌブルぞの孊習各スむッチのMACアドレステヌブルに他の党スむッチ

および党機噚の情報を孊習させる。4.2.2にお埌述するブロッキングポヌトおよび接続先の探玢においお各スむッチの党ポヌトのステヌタス情報ず接続しおいる機噚を参照する必芁があるためスむッチず機噚の情報をMACアドレステヌブルに孊習させる必芁がある。スむッチの孊習は3.3.1ず同様にネットワヌク䞊に存圚しないダミヌのIPアドレスを送信元に蚭定したpingを利甚しお行う。機噚の孊習はIPv4機噚に察しおはARPIPv6機噚に察しおはMLD

Multicast Listener Discoveryを利甚した機噚怜玢1

を行い各機噚からの返信によりMACアドレステヌブルぞの孊習を行う。

4.2.2  ブロッキングポヌトおよび接続先の探玢ネットワヌク䞊の党スむッチから党ポヌトのステヌタス情

報を収集する。はじめにブロッキングポヌトを探玢する。収集した党ポヌトのステヌタスを芋るずブロッキング状態ずなったポヌトが1぀芋぀かりそれ以倖のポヌトはフォワヌディングずなっおいるこずがわかる。なお接続されおいないポヌトは「ディセヌブルDisable」ずなる。図5に冗長化ネットワヌクの構成䟋ず各ポヌトのステヌタスを瀺す。STPによりスむッチDの5番ポヌトがブロッキング状態ずなりスむッチC-D間の接続が論理的に切断された状態ずなる。

図5 冗長化ネットワヌクにおけるポヌトステヌタス

50azbil Technical Review 2021幎5月発行号

䞀般論文

次にMACアドレステヌブル情報をネットワヌク䞊の党スむッチから収集しブロッキングポヌトの接続先を探玢する。各スむッチのMACアドレステヌブル情報を参照し

「フォワヌディング状態か぀察応するMACアドレスが登録されおいないポヌト」をブロッキングポヌトの接続先ポヌトず刀定する。これはブロッキングポヌトの接続先ポヌトは物理的なケヌブルが接続されおおりフォワヌディング状態ずなるが接続先のポヌトはブロッキング状態でこの䞡ポヌト間は論理的に切断された状態ずなり実際にはデヌタ通信が行われないからである。図6に図5ず同じ冗長化ネットワヌクにおける各スむッチのMACアドレステヌブルを瀺す。スむッチCの2番ポヌトのみが「フォワヌディング状態か぀察応するMACアドレスが登録されおいないポヌト」に該圓しブロッキングポヌトスむッチDの5番ポヌトの接続先であるず刀定する。

図6 冗長化ネットワヌクにおけるMACアドレステヌブル

5成果

SNMP察応スむッチ内の情報を解析するこずによりロヌカルネットワヌク内の機噚を階局構造で把握できる技術の開発およびネットワヌク冗長化の構成を把握できる技術の開発を開発した。たたそれを利甚したシステム監芖アプリケヌションの詊䜜を行うこずでネットワヌクシステムの新芏構築時・増改築時においお埓来図面を参照しながら目芖や手䜜業で確認しおいたネットワヌク構成の確認䜜業コストを倧幅泚3に枛らすこずおよび運甚時においお障害が発生した際に障害箇所を早期に特定できるこずを怜蚌可胜ずした。

システム監芖アプリケヌションの実装機胜を以䞋に瀺す。1スむッチの倚段構成の把握機胜

ロヌカルネットワヌク内のスむッチの階局構造を自動把握しツリヌ圢匏で衚珟するこずでネットワヌク党䜓の構成を把握可胜ずなった。

図7 把握したネットワヌク構成のツリヌ衚珟

図8はシステム監芖アプリケヌションが障害を怜知した際の衚瀺䟋である。新芏構築時や運甚開始時など正垞な状態でネットワヌク党䜓を探玢しネットワヌク内に存圚する機噚のアドレス情報をホワむトリストずしお保持しおおく。運甚時にネットワヌク内のパケットを監芖しパケットの送信元アドレス情報をもずにホワむトリストに存圚しない機噚を芋぀けた堎合その機噚を未蚱可機噚ずしお䞊郚に譊告を衚瀺し巊郚の赀枠のように障害が発生した堎所をすぐに把握可胜である。

図8 障害箇所の特定

2ネットワヌク冗長化構成把握機胜冗長化のネットワヌク構成においお図9に瀺すように

ルヌトブリッゞブロッキングポヌトおよび接続先ポヌトが把握可胜ずなった。

図9 冗長化構成情報の把握

6おわりに

ネットワヌク内の機噚を階局構造で把握する技術を説明した。 

今埌の課題は汎甚的に適甚可胜なネットワヌク構成把泚3  クラスCで254台を想定した環境においおはこれたで数日を芁

したが1分以内に把握可胜。

51 azbil Technical Review 2021幎5月発行号

ネットワヌク構成把握技術の開発

握技術の開発である。この背景は今埌5Gを掻甚したネットワヌクや機噚が普及しさらにネットワヌクの倧芏暡化・耇雑化が考えられるからである。本皿で説明した技術はネットワヌク内の党スむッチがMACアドレステヌブルの取埗に察応しおいるこずを前提ずし有線で接続されおいる機噚の構成把握のみを行っおいるが今埌はスむッチの皮類や接続機噚の有線・無線を問わずどのようなネットワヌク構成であっおも適甚可胜ずするこずを目暙ずする。

参考文献1 䜐々朚倪䞀倪田貎圊䜐内倧叞IPv6における

ノヌドの発芋ずプロミスキャスモヌドの怜出azbil Technical Review2020幎4月pp.15-18

著者所属倪田 貎圊 アズビル株匏䌚瀟 ビルシステムカンパニヌ開発本郚開発2郚神宮 歊志 アズビル株匏䌚瀟 ビルシステムカンパニヌ開発本郚開発2郚

52azbil Technical Review 2021幎5月発行号

䞀般論文