2012...
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2012日経インカレ
清涼飲料自販機班
同志社大学 太田原ゼミ4回 大森恵介•山田偉津子
川上優里子•澤村康穂•今村勇介
1
1.研究の動機、問題意識
2.研究課題
3.コミュニケーションチャンネルの存在
4.コミュニケーションチャンネルの機能
5.国際比較による検証
6.結論
7.参考文献
発表の流れ
2
日本の清涼飲料自動販売機
いつでも買える
欲しい飲み物が 揃っている
どこでもすぐに 見つかる
日常生活の一部
3
海外の清涼飲料自販機
台数が少ない 釣り銭が不正確
ぬるい商品が出てきた!!
4
0
100
200
300
400
500
600
196
4
196
6
196
8
1970
1972
1974
1976
1978
198
0
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2
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4
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6
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199
0
199
2
199
4
199
6
199
8 20…
200
2
20…
20…
20…
2010
自動販売機普及台数
清涼飲料自販機普及台数
単位:台数(万台)
年
出典:日本自動販売機工業会[2011]をもとに筆者作成
注:「清涼飲料自販機」に関しては1970~2011年のデータ
日本国内における 清涼飲料自販機普及台数
約210万台
5
自販機普及率
約59人に1台
年間自販金額
約1万5000円
自販機普及率
アメリカの
2倍!
普及率 世界一!!
6
なぜ日本において
自販機は世界一という
高い普及率を達成しているのか?
その要因は何か?
問題意識
7
一般的な自販機普及要因
治安
人口密度 文化
気候 通説だけでは
世界一の普及率を 説明できない!
8
コカ・コーラ ウエスト
富士電機 リテイル システムズ
グローリー工業
Panasonic
クボタ
サンデン
独立系
樋口鉱泉
コカ・コーラ系
APEX
ジャパン ビバレッジ
FV グループ
AGF
ロケーションオーナー
京阪・叡山・近鉄
バリエネット 協同組合
三洋
富士電機
富士ベンディング サービス 大連富士氷山
自動販売機
サンデン ベンドーズ アメリカ
全国の地方 オペレーター
コカ・コーラ ボトラー他11社
コカ・コーラ ジャパン 自販機98万台
OEM提携
飲料業界における自販機チャネルのプレーヤー
自販機
オペレーター研修
合弁 子会社、修理
買収
子会社
代金
OEM提携
オペレーター8社
子会社 マーケティング 情報
子会社
ボトリング委託 原液供給
カップ式飲料
業務提携
OEM商品提供
OEM商品提供
フルオペレーション
商品提供
商品提供
自販機提供
関連 会社
コカ・コーラ ボトリングシステム
パッカー
OEM提携
9
自販機提供
出典:FWを通じて筆者作成
中身飲料メーカー
自販機メーカー
オペレーター
自販機業界の主要3プレーヤー
中身飲料の製造
自販機の管理運営
自販機製造
10
E.ロジャーズ『イノベーションの普及』より
普及とは…
コミュニケーションチャンネルとは…
着眼点
イノベーションが、あるコミュニケーションチャンネルを通じて、時間経過の中で社会システムの成員に伝達される過程
互いに情報を創造し分かち合う過程
11
自販機=イノベーション
主要3者の間で様々な情報が創造され分かち合われる過程
=コミュニケーションチャンネル
私たちの自販機業界の研究
イノベーション
12
中身飲料メーカー
自販機
メーカー オペレーター
自販機というイノベーションを 自販機の発明国のアメリカではなく、
この日本において 世界一の普及率としたものは、 どのようなコミュニケーションチャンネルだったのだろうか?
研究課題
13
主要3者へのフィールドワーク
中身飲料メーカー
自販機メーカー オペレーター
原口氏 大森氏
森氏•岡村氏
雨宮氏
魚谷雅彦元会長
14
☆基本的商取引、情報の流れ 中身飲料メーカー
オペレーター 自販機 メーカー
自販機注文
ロケーション情報
自販機提供
標準化提案 新機能提案
自販機の在庫情報
中身商品
販売戦略情報
売れ筋情報
商品管理情報
オペレーション委託
自販機注文 ロケーション情報 新機能要望 標準化要望
自販機提供 自販機の在庫情報 オペレーター研修受け入れ 新機能提案 標準化提案
オペレーションサービス提供
中身商品発注
売れ筋情報
ロケーション情報
販売戦略情報
標準化要望 新機能要望
商品管理情報
3者の関係性
あらゆる情報が双方向に交わされている!
15
利用者にとって日本の自販機とは…
いつでも 適温の商品が 購入できる
欲しい商品が揃っている
どこでも誰でも 購入できる
多量の情報を分類すると…
16
☆基本的商取引、情報の流れ 中身飲料メーカー
オペレーター 自販機 メーカー
自販機注文
ロケーション情報
自販機提供
標準化提案
自販機の在庫情報
中身商品
販売戦略情報
売れ筋情報
商品管理情報
オペレーション委託
自販機注文
自販機提供 自販機の在庫情報 新機能提案
オペレーションサービス提供
中身商品発注
売れ筋情報
ロケーション情報
販売戦略情報
標準化要望
商品管理情報
どこでも誰でも購入できる
17
新機能提案 新機能要望
ロケーション情報 新機能要望 標準化要望
オペレーター研修受け入れ 標準化提案
どこでも誰でも購入できる
ロケーション情報
自販機の在庫情報
新機能提案
利便性
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☆基本的商取引、情報の流れ 中身飲料メーカー
オペレーター 自販機 メーカー
自販機注文
ロケーション情報
自販機提供
標準化提案
自販機の在庫情報
中身商品
販売戦略情報
売れ筋情報
商品管理情報
オペレーション委託
自販機注文
自販機提供 新機能提案
オペレーションサービス提供
中身商品発注
売れ筋情報
ロケーション情報
販売戦略情報
標準化要望
商品管理情報
いつでも適温の商品が購入できる
19
新機能提案 新機能要望
ロケーション情報 新機能要望 標準化要望
オペレーター研修受け入れ 標準化提案 自販機の在庫情報
オペレーター研修受け入れ
商品管理情報
標準化の提案
いつでも適温の商品が購入できる
信頼性
20
☆基本的商取引、情報の流れ 中身飲料メーカー
オペレーター 自販機 メーカー
自販機注文
ロケーション情報
自販機提供
標準化提案
自販機の在庫情報
中身商品
販売戦略情報
売れ筋情報
商品管理情報
オペレーション委託
自販機注文
自販機提供 新機能提案
オペレーションサービス提供
中身商品発注
売れ筋情報
ロケーション情報
販売戦略情報
標準化要望
商品管理情報
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欲しい商品が揃っている
新機能提案 新機能要望
ロケーション情報 新機能要望 標準化要望
オペレーター研修受け入れ 標準化提案 自販機の在庫情報
売れ筋情報
販売戦略情報
欲しい商品が揃っている
品揃え
22
どこでも誰でも、いつでも、欲しい商品が買えるという便利なもの!
利用者にとっての
利用者にとっての自販機は…
利便性 信頼性 品揃え
有用性 23
日本において自販機を世界一の普及率としたものは、
コミュニケーションチャネルにおける 双方向的な情報交換と、それらが生み出した
利用者にとっての高いレベルの有用性である。
まとめ
24
自販機の普及は コミュニケーションチャンルの機能
によって促進される?
アメリカに着目!
25
アメリカの自販機市場
利用者にとって有用とは言い難い現状…
屋外に自販機がない 10台に1台機能不全
コールド商品オンリー
バリエーションが少ない 金銭機器の故障、発見の遅れ
利便性
信頼性
品揃え
有用性が 実現できていない
26
☆基本的商取引、情報の流れ 中身飲料メーカー
オペレーター 自販機 メーカー
自販機注文 自販機提供
中身商品
売れ筋情報
オペレーション委託
自販機注文
自販機提供
オペレーションサービス提供
中身商品発注
商品管理情報
アメリカのコミュニケーションチャンネル
双方向的な情報のやり取り
27
日米のコミュニケーションチャンネル比較
日本のコミュニケーションチャンネルにおける 情報の質や量が濃密であることが一目瞭然!
28
コミュニケーションチャンネルの機能
治安•気候•人口密度•文化
治安の悪さ•国土の広大さ
環境要因
29
なぜ日本の自販機は世界一の普及率を達成したのか
ロジャーズのコミュニケーションチャンネル
という概念を基に実証研究
主要3者が双方向的に多量の情報を交換している
コミュニケーションチャンネル
利用者にとって利便性、信頼性、品揃えという
自販機の有用性を実現 30
日本において自販機を世界一の普及率としたものは、
環境に適した濃密な情報交換を行うことで
自販機の有用性を実現させてきた
コミュニケーションチャンネルである。
31
中身飲料メーカー
オペレーター
自販機メーカー
結論
補足:歴史研究
32
自販機の有用性は
段階的に形成された
・ロケーション情報
・自販機の在庫情報
・オペレーター研修受け入れ
・商品管理情報
・売れ筋情報
・新機能・標準化自販機の提案
・ロケーション情報
・自販機の在庫情報
・オペレーター研修受け入れ
・商品管理情報
・販売戦略情報
・新機能提案
・売れ筋情報
・新機能・標準化自販機の提案
・ロケーション情報
・自販機の在庫情報
・オペレーター研修受け入れ
・商品管理情報
導入期 (1950年代後半~1960年代)
成長期 (1970年代~1980年代後半)
成熟期 (1990年代~現在)
安倍界(2005、2008)『清涼飲料マーケティング要覧』株式会社富士経済
一般社団法人日本自動販売機工業会(2011)「2011自販機データブック」
日経産業新聞002ページ「全自動機、省エネ化へ」(2011.2.15.)
ベンディングマシーンマーケティング研究会『自販機マーケティング21世紀のベンディングマシーン•ビジネスを求めて』「第2部自販機オペレーティングの現状」ダイヤモンド社出版
黒崎貴(2012)「自動販売機ー政界に誇る普及と技術ー」日本食糧新聞社
鈴木隆(2007)「自販機の時代“7兆円の売り子”を育てた男たちの話」日本経済新聞出版社
E.ロジャーズ著/三藤利雄訳(2007)「イノベーションの普及」翔泳社出版
<主なフィールドワーク先>
富士電機リテイルシステムズ(2012.11.17.)
APEX(2011.12.2.)
樋口鉱泉(2011.12.14.)
日本コカ•コーラ(2011.11.10.)
西日本ビバレッジ、コカコーラウエスト(2012.7.6.)
日本自動販売機工業会(2012.6.22.)
主要参考文献•フィールドワーク先
33
出典:日本自動販売機工業会[2011]をもとに作成
注:「清涼飲料自販機」に関しては1970~2011年のデータ
歴史研究
34
導入期 成長期 成熟期
35
年間自販金額の推移