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論文の目的

•  Creative Environmentを設計する上で役に立つフレームを提案すること。 

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手法 • 創造都市と創造企業のクリエイティブ要素を調べることによって、Creative Environmentの設計方法を生み出す。 

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Procter&Gamble

・世界最大の消費財メーカー (高収益、高い売上成長性)

・社員の能力世界一 (米誌フォーチューン)

・世界で最も革新的な50社で8位 (Business Week 2008)

・革新的な気風 (2000年の経営改革から、過去7年間で売り上げを倍増、利益を3倍に)

・多くのイノベーションを研究した本で取り上げられている

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権威付け(3M)

•  企業文化が高評価 

例)エクセレント・カンパニー   →製品開発の独特なシステムを評価   ビジョナリー・カンパニー   →先見性を持ち、ずっと繁栄し続ける18の企業の中にリストアップ 

•  Fortune Global 500 →ここ10年間ずっと100位前後にランクイン 

•  Business Weekの「最も革新的な企業100」 →2006年はApple・Googleに次いで3位

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権威付け(APPLE)

•  米国「フォーチュン」誌が毎年公表している、世界企業の売上高に基づく実績ランキング「Fortune  Global  500」において、2006年度以降3年連続ランクインしている(2006:年度492位、2007年度:367位、2008年度:337位)。同じく「フォーチュン」誌が公表している「World’s Most Admired Companies」において、上位にランクインしている(2006年度:9位、2007年度:5位)。

•  米国「Business  Week」誌が米国  Boston  Consulting  Groupと共同で行っているに「The World’s  50 Most  Innovative Company(世界で最も革新的な企業)」の調査においては2006年度以降3年連続でApple社が首位に立っている。Business  Week誌の記事によると、iPhoneの発売で世界のワイヤレス電話機市場を震撼させた点、2001年以降iPodが1億5000万台の売り上げを達成した点などが、革新的な要因として評価されている。

•  Apple社のCEOであるスティーブ・ジョブズ氏は、米国「Times」誌が毎年発表している「The  Time  100 (世界で最も影響力のある人物100人)」に過去3度選出されており、2008年度も候補者として名前が挙げられている。

•  ジョブズ氏は、2005年5月に米スタンフォード大学の卒業生に対する祝賀スピーチの講演者として招かれており、その時の講演は非常に有名である。世界的にトップの大学、教育機関からも評価を受けていることが分かる。

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Sillicon Valley 

・世界有数のハイテクパーク

・インターネット技術、地域クラスター、産学連携、ベンチャーキャピタル、ビジネスインキュベータ

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権威付け(SOHO)

•  かつては画廊が集まる「芸術の街」 →現在は高級ブランドが集まる「スタイリッシュな街」に変化 

•  多くのブランドがニューヨーク2店舗目を出店 例)LOUIS VUITTON、CHANEL、PRADA、D&Gなど 

•  ブランドイメージを大事にする企業も出店 例)Appleが北米最大規模の店舗を出店   UNIQLO・無印良品の出店

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権威付け(HOLLYWOOD)

•  米国映画産業の中心地として、1900年代以降現在に至るまで、発展を遂げているが、その理由として、一つには地理的・土着的な要因がある。(気候的には、年間降水量が300mm程度と、晴天が多いため映画の撮影に適した気候であるという要因がある(フィルム撮影に必要な背景がほぼ全てそろっているという土着的地理要因がある。現在では60以上の映画撮影スタジオ、映画館があり、世界的にみても映画産業の中心地であると言える。

•   また、ハリウッドが位置している、カリフォルニア州ロサンゼルス地区には、映画学科をもつ大学である南カリフォルニア大学(USC)があり、著名な映画監督であるジョージルーカスが卒業生である。USCとハリウッドの街やスタジオとの結びつきも強く、許可が下りればロサンゼルスの街中で学生が映画作品の撮影を行うこともできる環境が揃っている。

•   以上の事から、ハリウッドは、土着的地理的要因が基となり、映画産業を中心に、現在では教育機関との連携も行いながらクリエイティブな活動が行われている都市であると考えられる。

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メディチインパクト メディチインパクトとは「多くの異なる分野の専門家たちが集まることによって生み出される創造、イノベーション」

アイディアを生み出すための心がけとは�①先入観を取り払うこと �②偶発的な物事を組み合わせること �③アイディアを爆発させること �

アイディアの実現のためにするべきこと�

①一度の失敗を恐れずに、前進し続けること。 �

②既存のネットワークから抜け出すこと。 �

③リスクと向き合うこと。 �

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イノベーションのジレンマ •  イノベーション→2種類に分けられる 

持続的イノベーション:既存の製品の性能を高める(既存のハイエンド市場向け) 破壊的イノベーション:従来とはまったく異なった価値基準を市場にもたらす           (新規市場を開拓する) 

•  安定した企業は破壊的イノベーションを起こしづらい 

→①破壊的製品の方が低価格で利益率も低いことが多い   ②破壊的技術が最初に商品化されるのは新しい市場や小規模な市場であることが多い  ③大手の企業にとって最も収益性の高い顧客は破壊的技術を求めようとしない 

→収益を最大化しようとする企業は破壊的技術が成長してきた頃に投資しても手遅れになる  (イノベーションのジレンマ)

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ブルーオーシャン戦略

•  バリューイノベーション(既存のものとは異なる戦略ロジック)を土台とすることで、競争の無いブルーオーシャン(⇔レッドオーシャン)を切り開く手法について述べられている。 

•  バリューイノベーションとは、「コストを押し下げながら、買い手にとっての価値も高める状態」を指す。具体的には、当該の業界にとって未知の要素を戦略的に取り入れ、価値を高めることで、次第に規模の経済性が働く、という手順をとる。 

•  ブルーオーシャンを設計するためのツールとして「価値曲線」をベースとした「戦略キャンパス」を用いるが、その際の着眼点は、 

   ①メリハリ 

   ②高い独自性 

   ③訴求力のあるキャッチフレーズ 

の3点であり「戦略をビジュアル化することが、レッドオーシャンからブルーオーシャンへ移ろうとする際に、事業ユニットさらには本社と各事業ユニットの対話を促す。」としている。 

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ブルーオーシャン戦略 戦略キャンバス:既存の市場空間の把握と、ブルーオーシャンの創造するための分析

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ブルーオーシャン戦略 4つのアクション:新しい価値曲線を描く(設計する)際の手法

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ブルーオーシャン戦略 アクション・マトリクス:4つのアクションを補う分析の手法

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Procter&Gamble 

・高い人材教育 ・Diversityの尊重 ・ボーダレスで個性的なびしネス環境 ・360°評価制度 ・自由な会話を促進(ポスター・メモの活用) ・コネクト&ディベロップ (New)

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Connect&Develop 

・R&D→C&D: 中央集権アプローチからオープンイノベーションへ (イノベーション成功率2倍以上、コストは減少)

①社内ネットワーク:社員、サプライヤーネットワーク ②オープンネットワーク  ・ナインシグマ…問題をかかえる企業を、解決策を提供できる企業や大学などと引き合わせるサービス  ・ユアアンコール  ・コミュニティサイト…Being Girl 「女のコの女のコのための」

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3Mのクリエイティブ要素

•  ①スタートスモール・キルスモール →自発的に小規模なプロジェクトを始め、見込みがなければ早めにやめさせられる 

•  ②社員による非公式な研究の奨励 →「15%ルール」「bootlegging」    「11番目の戒律」「genesis plan」 

•  ③非公式なプロジェクトに求められる計画性 →「30%ルール」「sponsor ship」 

•  ④社内のインセンティブ →「アワード制度」「英雄伝」 

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APPLEのクリエイティブ要素

•  絶対指向 

•  トップダウン型の開発態度 

•  「選択と集中」によるリソースの集中 

•  社員の自主性、積極性を重視(教育期間などが無い) 

・Innovation can come from without as well as within.(New.)   

・ Apple illustrates the importance of designing new products around the needs of the user, not the demands of the technology.(New.)   

・ Smart companies should sometimes ignore what the market says it wants today.(New.)   

・ “fail wisely”.(New.)

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Sillicon Valley 

・快適な気候と生活環境 ・エレクトロニクス技術の歴史 ・情報と人材の自由な動き (社会ネットワーク) ・大学との連携 ・ベンチャーキャピタルとエンジェル (失敗の許容)

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SOHOのクリエイティブ要素 •  ①格安で利用できる広いスペース •  ②市当局による芸術活動の奨励 →コミュニティによる請願 

•  ③過去のイメージを生かした変化 →スタイリッシュな、観光客向けの街に変化 

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HOLLYWOODのクリエイティブ要素

•  映画の撮影に適した自然環境、気候(晴天が圧倒的に多い) 

•  水平統合的でオープンな人材のインフラ 

•  垂直/水平を融通させた制作体系 

•  コングロマリット化による水平統合 

•  大学(教育機関)と地域の連携(New.) 

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クリエイティブのAtoF •  Acceptance(失敗の許容) →3Mやシリコンバレー  メディチ・インパクトの「量と質の関係」より 

•  Brand(ブランド力) →それぞれの企業・都市の客観的イメージ(有能な社員が集まる・社内のインセンティブ) 

•  Choise and Consentration(選択と集中) →Appleのスティーブ・ジョブズや3Mのスタートスモール・キルスモール  破壊的イノベーションの「評価に時間をかける」  ブルーオーシャン戦略の「試行錯誤のためのリソース」 

•  Derestriction(物理的非制限性) →3つの都市に当てはまる、作り手を制限しない環境 

•  Enterprise(積極性) →P&Gの「個性の尊重」や3Mの自主性  メディチ・インパクトの「モチベーション」  破壊的イノベーションの「小規模性」 

•  Fluidization(流動性) →・人的流動性の高さ(上下関係があまりない)  ・アイデアの非硬直性 

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6つの抽出要素とマッピング

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Type1 : 3M

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Type2 : SOHO

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Type3 : APPLE

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Type4 : HOLLYWOOD

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Type5 : P&G

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Type6 : Silicon Valley

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今後の課題

•  今後、A to FをCreative Environmentの設計に役立つ形につなげるかが課題

案① 戦略キャンパスを数値化する 案② 他の創造都市や創造企業を当てはめる